ミニシアターを中心とした新作封切作品を多く紹介してます。あとは、歌舞伎をメインにした演劇の魅力。東京近郊のお散歩やお金を懸けないお洒落をお届けします。
1件〜100件
伝えたいことが空回り『生きててよかった』もう少しなんとかならないの
入場料を払って、期待してシートに座る、中々当たりの映画にあたることってないんですが、期待を裏切られると残念ですよね。封切り作品を見るときは賭けみたいなものなのですが、最近負けが多い気がするのですが、今回ももののみごとにハズレを引いてしまいました。
立川流夜席 上野広小路亭初見山 日本の話芸を手軽な料金で楽しむ
時間を贅沢にゆったりと過ごす。かつての日本には、そんな生活習慣があったはずですが。あまりにも世の中に振り回されすぎてませんか、人間には人間にあった時間の過ごし方があるはず、せわしない都会の生活でもちょっと見方を変えて、別の空間で過ごしませんか。
骨のある映画監督が、いなくなってしまった。そんな昨今の日本映画の実情が悲しくなるくらい、若松孝二の存在は大きい。反体制の視点から描くその作風には、世に流されないアウトーのような魅力があった。そんな映画監督若松孝二の実像に迫る作品。
ロシア(旧ソ連)とはどんな国だったのか 『親愛なる同士たちへ』
文化的分野だけを見ると、ヨーロッパでも屈指のレベルの国と見えてしまうロシア。果たしてそうだろうか、敵対するものを力でねじ伏せる伝統的政治手法、過去の事件からもこの国の実態が見えてしまう。荒涼とした極寒の大地に住む隣人をよく観察してみよう。
日本映画ここまでお粗末でしたっけ、映画『とんび』に感じる落日の思い
原作が、重松清のベストセラー小説の映画化。鳴り物入りでの公開なんでしょうが、よくあるパターンの消化不良の駄作で終わってます。描こうとしたことが、映像になって説得力をもたない、空回りで終わってしまっています。 、
『コーダ あいのうた』いい加減この日本語タイトルなんとかなりませんか
聾啞者の4人家族の中で、唯一健聴者の主人公の高校生の長女。一家は、漁師として生計をたてるも、主人公が、彼らの生活には欠くことのできない存在。しかし、彼女にだって自分の人生の選択がある、家族のためか、自分の夢か、揺れ動く少女の選択は?
上方文化よ何処に、上品で独自の味わいのある芸能の舞台を求めて
関西のお笑いと言えば、吉本の漫才だけでしょうか。いいや、豊穣なつややかさと柔らかさを兼ね備えた上方落語があります。そう、まさに上方文化ここにあり、そんな心の豊かさを満たしてくれる芸能。現代では満たしてくれる場所が減ってしまったのが、残念です。
オウム問題はまだ終わっていない、荒木浩オウム真理教広報部長『A』
地下鉄サリン事件に代表される、オウム真理教の関係した事件とその後。20年以上たった今も、その被害者を始め、事件そのものとその解決にほ程遠いと感じされられます。これからもこれと類似した事件は起こるだろうなと考えるとき、ただため息ばかりが。
フライング気味ですが、夜行バスで行く大阪探索、下町をたずねる。
コロナで遠出は控えていたんですが、我慢しきれずに。大阪に、天王寺から千日前、鶴橋と商店街を中心に歩き回りました。それぞれの商店街に独自の顔があって、それらが、大阪と言う街の魅力なんだなと。
『ベルファスト』幸せな幼少期を過ごした人は、豊かな感性を身に着ける
誰にも生まれ故郷はあるもの、その場所がいつまでも自分の中で、宝石の様に輝いていたら、その人の人生は幸福なものになるだろう。たとえそれが、後から作られたものであったとしても、その輝きを忘れずにいられれば、それはそれでいいことなのではないでしょうか。
『ナイトメア・アリー』’40年代をファッショナブルに妖しく描き出す
1940年代のアメリカの見世物小屋という、それだけで興味注がれる舞台設定。流石ギレルモ・デル・トロにかかると妖しく猥雑な世界も見事にファッショナブルな舞台に。どうぞ、そんな世界をのぞき見してみてはいかがでしょうか、何か新しい発見があるかも。
絶対的悪の前には、人間はどこまでも無力でしかない。『国葬』が明かすスターリン
スターリンを通してロシアを考える時、ただ恐怖心しか浮かばない。あの凍てつく大地、酒を飲む以外楽しみが無いのではとまで思えてしまう。それでいて、世界を二分するような超大国が生まれ、その頂点に立ったスターリン。その悪行を思い出すと、恐怖心しか浮かばない。
自己愛と大量無差別殺人『ニトラム』がつきつける、現代への警告
大量無差別殺人を引き起こした二トラムと呼ばれる青年。典型的な自己愛型人格障害。言葉にすれば、なんか難しそうに思われるでしょうが、子供心のままで、大人になってしまったなってしまった哀れな主人公なんです。しかし、そんな人間が引き起こす事件がふえていることが問題なのです。
人生の行き止まりのような世界で生きる人々『なれのはて』生きている
行き止まりのようなフィリピンのスラムで暮らす、日本人の老人たちがいる。以前からうわさには聞いていたけど、ほとんどが訳ありであり自業自得なんだけど、そんな彼らでも生きてゆかれる国ってなんなんだろうって考えるとき、何か人生の答えが見えてくる。
ジム・ジャーメッシュが描く、アメリカ南部の一夜の出来事『ミステリートレイン』
アメリカ合衆国、行ったことのない者には、憧れの土地であり。勝手に自分の中でイメージをふくらましてしまうのですが。そんな期待打ち砕いて、メンフィスというロックンロールの聖地でさえこんなものかと思ってしまう作品。アメリカに期待しすぎているのかも。
『ミラクルシティコザ』1970年代の沖縄県那覇市古座、日本でなかった
日本であって日本でなかった戦後の沖縄。そんな沖縄那覇市古座で、1970年代に米兵に圧倒的人気を誇っていたハードロックバンド「紫」。ベトナム戦争の異様な影を引きずりつつパワフルにエネルギーを出し続けた街とロックバンド。そんな時代があったと再認識します。
よい意味での期待外れ『本当の目的』、男社会への復讐劇が子気味よい
女性とは、立場の弱い者。男社会は、中々その自分たちに都合の良い権利を行使しようとします。日本社会でもいまだにというか、根強く残る傾向です。舞台は、ヨーロッパの片田舎、そんな虐げられた女性二人のとった行動とは。世の男性諸君うかうかできませんよ。
映画『ガガーリン』実在したパリ郊外の団地、そこに暮らした人々の夢
団地と言う呼び名はどこか心が締め付けられる思いがします。そう、経済の発展の象徴であり、衰退の遺産であり。パリ郊外の実在の団地を舞台に繰り広げられるドラマ。どこか懐かしさと郷愁、そう確かに私達は、同じ方向を見ていた時があったと。
タイトルで引いてしまう『シャブ極道』 国立映画アーカイブ企画上映
『シャブ極道』なるタイトルの映画、これだけで面食らってしまいますが、そこが制作側の狙いか。なんて勘ぐってしまいますが、作品は役所広司の乗りに乗った演技と、当時の元気な日本を背景に軽快に駆け抜けてくれます。ああ、日本にもこんな時代があったんだ。
アメリカンポップカルチャーの雄『クラム』その強烈な性表現の源泉
アメリカ白人中流家庭の偽善を赤裸々に描写、1960年代のアメリカンポップカルチャーを牽引した「ロバート・クラム」その過激な描写の源泉は、彼の置かれた特異な家庭環境か、一見ごく普通のアメリカ中流家庭に潜む、暗い影。
『マヤの秘密』探検映画ではありません。スリリングな個人の秘密です
長引くコロナ禍でますますつまらなくなる映画、制約を受ける現場では致し方ないのでしょうが。そんな中検討しているのが、『マヤの秘密』、1950年代のファッショナブルなアメリカの中流家庭に起きる悲劇、幸せはそう簡単には手に入りません。
『北風アウトサイダー』決して日本人になろうとしない、在日朝鮮人。
なぜ彼らは、日本人と同化しないのだろう。そんな在日朝鮮人社会を描いた作品『北風アウトサイダー』。名作『血と骨』から20年後の大阪が舞台、在日朝鮮人の置かれた状況は変わったのだろうか。同じく在日朝鮮人社会を描いた傑作『血と骨』『血と骨』と比べ
『HANA-BI』北野武の美学の詰まった作品。国立映画アーカイブ
北野武の美学の詰まった『HANA-BI』その攻撃性と自殺願望。相反ずるようで、北野武には同じように心の中に存在している。1990年代を代表する北野作品を国立映画アーカイブで。
映画『西成ゴローの四億円』 不屈で無敵な退屈さもおりがみつき
年間100本位映画館で作品を見ていれば、当たりもあれば外れもあります。『西成ゴローの四億円』題材やキャッチコピーは、結構そそられたのですが、キャッチコピー倒れということに相成ってしまいました。題材や素材は悪くないんですがね、調理に失敗した。
1990年代を映画で振り返る『リング』、国立アーカイブス企画上映
1990年代の作品を振り返る、国立アーカイブス企画上映。今回は、まずは言わずと知れた日本ホラーの傑作『リング』。この作品をみるのは、初めてだったのですが、噂にたがわずお話の薄気味悪さは天下一品でした。5月まで続く企画ですから、90年代へ。
都会に住むとわからない、農村の生活、それも日本ではなく韓国。そんな舞台で繰り広げられる信じられない出来事、本当にこんなことがあるんだろうか、題材としては面白いのですが。あらゆる要素をつまみ食いしている感があり、もう一つインパクトに欠けます。
今日的日本の抱える問題を上手く凝縮した作品『さがす』その闇に迫る
舞台の設定が絶妙です、大阪西成区、日本の闇を凝縮したような街。そして、そこにうごめくひと、ひと。現代日本社会で、何が進行しているのか、問題は一つではなく、いくつかが同時進行しているのですが。そんな現状を映像化することに、この作品は、成功して
『クライ・マッチョ』クリント・イーストウッド、91歳にしての仕事
御年91歳のクリント・イーストウッド、今年も新作を製作してくれました。『クライ・マッチョ』あまり個人的にはあまり好きではない言葉の響きを持っていますが。そこは、ハリウッドの生き字引イーストウッド御大のエッセンスの詰まった作品を楽しみましょう。
デンマークから来た奇妙な復讐劇『ライダース・オブ・ジャスティス』
デンマークから来た、ちょっと風変わりなオジサン達の物語。そこに、人間の面白さ、人生の奥深さとまで言うと大げさですが。とにかく、個性の違うオジサン達が、どうお互いにかかわって行くのか、なかなか粋な作品です。
あなたが知らない日本人『塩月桃甫』、戦前の台湾を描いた画家。
外国旅行をするならまず台湾に行ってみたいと、そう思っている私。台湾に興味を持ったのは、ホウシャウシェンやエドワード・ヤンの映画を見てから。何か日本が失ったものがそこにあるような気がして。そんな台湾で戦前に活躍した画家「塩月桃甫」のドキュメンタリー
『フラワーズ・オブ・シャンハイ』『憂鬱な楽園』侯孝賢の優雅な世界観
コロナの影響でしょうか、最近公開の新作はどれもパッとしません。まあ、製作現場も制約を受けるのでしょうから、仕方のないことなのでしょうが、こういう時は、以前見損なった作品をじっくりと鑑賞するのがよいかと。今回は、侯孝賢監督の二作品を名画座で。
『体感!日本の伝統芸能』東京国立博物館、物足りない内容にがっくり
『体感!日本の伝統芸能』結構期待して上野の森まで出かけたのですが、展示物はこれだけですかと言うのが、本音。なんか、プログラムだけ見せられて、ハイおしまいと言われているような、物足りない展示会となってます。国立博物館の展覧会なんですけどね。
コロナの影響が、製作現場にも及んでいるんだという事を痛切に感じる、今日この頃。コロナ以降の作品の低調なこと、仕方ないんでしょうけど。なんか、劇場はアニメに占領されているようで、欲求不満がたまりますが、仕方ないんでしょうね。
映画『花火降る夏』 国立アーカイブス「香港映画発展史探究」より
香港が、中国に返還されて25年。ああもうそんなに立ってっしまったのか、25年前のあの日香港の人は何を考え、何をしようとしていたのっだろう。いや一般庶民はただ、国際政治のターニングポイントを受け入れるしかなかった、そんな憂鬱が画面から溢れてきます。
国立アーカイブス「香港映画発展史探究」、香港映画を楽しもう。
1997年に中国返還まで、150年間英国領であった香港。その香港映画を一躍有名にしたのは、ブルース・リー。そんな、香港映画の歴史をたどれる上映会が国立アーカイブスで組まれております。香港映画のたどった奇跡と現在の香港をあらためて考えさせられます。
2022正月映画に選んだ『ただ悪より救いたまえ』韓国映画の勢い。
コロナ禍で、映画製作もままならないのでしょうか、コロナ以前製作の作品の上映が目立ちます。正月映画も、アカデミー賞をにらんだ大作が出てきてもおかしくないのですが、何となく小粒な作品とアニメに占領された感があります。今年こそは元気な作品がみたい。
自由と自立はそう簡単には手に入らない『ラストナイト・イン・ソーホー』
都会での初めての一人暮らし、夢と現実と孤独。そんな中で、自分の道を進めるのは大変なこと。そう人生は、そうたやすくはない、でも、そう悲観するものでもない。新春にふさわしい作品。
ツイッターと連帯テストしてます
2022年最初のブログは、シアター・イメージ・フォーラムでの特集映画
2021年ラストに鑑賞したのは、渋谷にあるシアター・イメージ・フォーラムの特集上映、あまり大衆受けしないだろうな、だけど作品としては一見の価値ありという作品を上映してくれる、今回えらんだのは監督カール・デオドラ・ドライヤー特集から『奇跡』
ツイッター連帯のテストしてます
2021年ラストのブログは 『プロミシング・ヤング・ウーマン』
アメリカって、進んでいるようで、意外と保守的なんですよね。聖書を根本的なとらえ方をする宗教観をもったお国柄、そんな社会の女性に対する見方は如何に、ある女性の元医大生の復讐劇を通して、アメリカ社会の断片を垣間見てはいかがでしょうか。
2021年公開作品より『SNS-少女達の10日間-』少女達を狙う大人たち
このやり方が正しいのか?映画製作の為に仕組まれたシチュエーション。少女たちを演じる女優達。設定は12歳。SNSを通じて彼女達に接近してくる男性達とのやり取り。彼女達にアクセスする男達の多さに驚く。そこには、罪の意識などない。まあ、お話だけで
国立アーカイブス2020年企画から再映『侍』日本のターニングポイント
国立アーカイブス2020年度企画からの再映、今回の2作品を通して日本のターニングポイントについて考えざる負えない。年の瀬ということもあるのですが、やはり、今後の私達の進んで行く方向という事に思いをはせる。あまり明るい方向は考えにくのが悲しい。
冬のひだまりを求めて、白金国立科学博物館附属 自然教育園で息抜き
東京都港区白金台にある、国立科学博物館附属 自然教育園。新宿御苑ほど広くはないんですが、結構穴場的存在で、都心でこれだけの自然が残してあるのは、とっても貴重だと。手軽な、ウオーキングコースとしても飽きない園内。お勧めです。
ツイッターれんけいのてすとしてます
GU×UNDERCOVER WOMENがMENでもOKお得です
かつて中部地方に住んでいた時、テレビ番組で、「バーゲン野郎」というコーナーがあったのですが、街に出てお買い得商品を探す番組だったんですが、まさに今の私がバーゲン野郎そのもの、少しでも安くお買い得商品を探して、街を彷徨いました、トホホホ。
国立アーカイブス12月上映より『阿片戦争』『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』
国立アーカイブス再映:2020年度の上映作品から、先の大東亜戦争にかかわる2作品が、同日に上映されました。12月8日が開戦記念日だからでしょうか。今では、当時を体験した人々の高齢化によって存命されている方が少なくなっております。フィルムの貴重さを改めて感じます。
若者たちの自己表現の一つだった暴走族『ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR』
何時の時代も若者の悩みは、「大人はわかってくれない」に尽きるのでは、そのいら立ちの表現が集団暴走行為となって社会問題化したのが1970年代。その中で最大のグループブラックエンペラーの新宿支部の若者の姿を追ったドキュメンタリー映画、現代との違い。
国立映画アーカイブ上映から『生きている小平治』日本アートシアターギルド
かつて日本映画がまだ元気だったころ、日本アートシアターギルドというちょっと変わった作品をつくる会社がありました。今では、普通に作れそうな作品なのですが、あの当時は、大手映画会社は手を出さなかった脚本や企画を世に送り出した会社でした。
『悪なき殺人』悪意のない殺人などあろうはずがない、でいてこの邦題。
偶然というキーワードで展開する新しい感覚の映画、そう表現するのが当たっているのかな。何が正しくて、何が間違っているのか、そんな問題ではない、ただ、偶然が生み出すストーリーの展開を楽しむのが、正解なのかな。
映画『馬喰一代』1951年製作、三船敏郎、京マチ子これこそ日本映画
舞台俳優、舞台女優なんて言葉が死語になってしまった現代。もはや、往年の役者の演技を求めることは出来ないのでしょうか、そんな寂しい思いを埋めてくれるのが、往年の日本映画の名作たち。やはり、今見ると大げさな芝居がかった演技もいいものはいいんです。
『ダーク・アンド・ウィケッド』悪魔は人間の心が生み出すものなのか
誰の仕業なのか、説明のつかない恐怖と出来事。そして、結末は。映画『ダーク・アンド・ウィケッド』はそんな、アメリカンホラーの原点とも言える悪魔が主題です。もちろんその正体は本当なのかはたまた幻想なのか、はっきりしないまま戦慄のラストへと。
命を削り絞り出すロック『kocorono』ひたむきにロックする
北海道から出てくるロックバンドがメジャーになることがままある、このドキュメンタリー映画『kocorono』のbloodthirsty butchersもその一つ。おおよそ都会のグループでは出せないようなダイナミックで独創的な演奏をする。
週末を日本映画の名作とともに、国立映画アーカイブNFAJコレクション
国立映画アーカイブで今年から始まった企画、週末金土日に所蔵コレクションからのセレクション、毎週ではないので期間は要注意ですが、日本映画黄金期の名作にスクリーンでおめにかかれるのは嬉しい限り。今回は成瀬巳喜男の作品から『妻として女として』。
誰でも子供のころ、夢と現実の区別がつかず苦しんだことがあるのでは、それが、あなたの恐怖の原点だとしたら。そんな、ホラー映画の王道とも言える展開を楽しめる『マリグナント狂暴な悪夢』。まあ、それを楽しめるかあまりにも真に受けて、怖くなってしまうか。
没後40年 映画監督 五所平之助 国立アーカイブスでその作品を楽しむ
国立アーカイブスで開催された映画監督五所平之助特集から2作品を紹介いたします。日本映画界の黄金期の巨匠監督でありその後のテレビドラマにも大きな影響を与えた五所平之助。その足跡をたどってみるのはいかがでしょうか。
細野晴臣ライブインニューヨーク2019『SAYONARA AMERICA』
ああ、こんな日があったんんだと、懐かしささえ覚えてしまう。2019年の細野晴臣のニューヨークライブ『SAYONARA AMERICA』細野のアメリカンオールドミュージックに対する感謝の気持ちが、伝わってくるライブ。こんな自由な空間も、間もなく戻ってくるかもしれない。
『MONOSU 猿と呼ばれしものたち』わかる人にはわかるのかな
渋谷のシアターイメージフォーラムという、ちょっと変わった作品を上映する劇場でのロードショー。当然ながらちょっと変わった作品で、ヒットはしないだろうなというのが『MONOSU 猿と呼ばれしものたち』。さてどんな作品なんでしょう。
『ボクたちはみんな大人になれなかった』2021年公開の日本映画ではNO.1
森山未来の主演の映画が面白い。不器用だけどひたむきに生きるそんな役どころがとてもあっている。2020年の『アンダードッグ』、そして2021年の『ボクたちはみな大人になれなかった』どちらもいい。『ボクたちはみな....』は映画でコロナ禍を上手く使ってる。
台湾の底辺で生きる家族『よいこの殺人犯』生きずらさを抱える若者
社会が余裕をなくしていった時、そのしわ寄せを受ける側が生まれてしまう。いわゆる負け組と言われる側だろか。しかしよく考えてみよう勝ち組と言われる人もまた何らかのプレッシャーを感じてるはずだ。そんな社会になってしまった現代を嘆くより、できることがあるのでは。
映画『ハロウィン KILLS』に見る、ハロウィンの正しいすごし方
元ネタは1978年のジョン・カーペンター監督の『ハロウィン』その続編にあたるのが、デヴィッド・ゴードン・グリーンの『ハロウィン』(2018年)。そして、今回はその続編にあたる『ハロウィン KILLS』回りくどいですが、浮かれてはいけないハロウィン。
中国エンターテイメント映画のはてな?人の家の軒先借りてどうするの
池袋新文芸坐での中国エンターテイメント映画の二本立て、『共謀家族』『唐人街探偵 東京ISSION』どちらもそれなりにヒットした中国映画なのですが、舞台が中国ではないんですよね、人の家の軒先借りてではないですが、好き勝手に描くのはいかがなものでしょう。
いいのか悪いのか、所詮ファンタジーなのか『スウィート・シング』
アメリカインディーズ映画界の雄、アレクサンダー・ロックウェルの25年ぶりの日本公開の新作。触れ込みはかなり派手なんですが、中身がいまいち自分には合わないと言いますか、何処か別世界のお話のような気がして。
Amazonプライムビデオで見る日本の名画『父ありき』小津安二郎監督
世界的な巨匠映画監督 小津安二郎、戦前の作品『父ありき』いつの間にか引き込まれる、小津ワールド。今回も見事にやられた感じです。小津の描く日本人って物凄く理想的な均整の取れた、感情の起伏を持った人が出てくるんだけど。そんな人って一部なんだよな。
Amazonプライムビデオで見る日本の名画『すっ飛び駕』おすすめ
意外と渋い作品が見つかるAmazonプライムビデオで発見した日本映画旧作。1952年製作、監督マキノ雅弘、大映映画配給の白黒作品です。歌舞伎の演目『天衣紛上野初花(あまにまごううえのはつはな)』を下敷きにした物語です。江戸城で大名や家臣にお
日本の地方都市の疲弊をあぶり出した傑作『サウダーヂ』悲しい現実
立場の弱い外国人労働者、あるいは日本人派遣労働者。そんな人たちにこの国は決して優しくない。つまりそれは、私達にも跳ね返ってくるわけで、そういう国で生きているという事をあらためて感じさせてくれる作品です。
切なさを描く鬼才柳町光男監督『さらば愛しき大地』 日本の村社会
人間は平等だと言う、しかし決してそうとは言えない。育った境遇や育てられ方で差が出てくる。だから、この作品の主人公に共感する人はそう多くないような気がする。
出口のない鬱屈感を描く『十九歳の地図』柳町光男監督 今よみがえる
先が見えない時、人は閉塞感を感じる。それは、今も昔も変わらぬこと。しかし、それを映画作品として表現するのは、難しい。柳田光男監督の1979年作品『十九歳の地図』は、見事に描いている。なぜか、現代の私達の境遇に妙にマッチする。
アメリカのお粗末な医療制度をあぶり出したドキュメンタリー『シッコ』
あのアメリカの実態がこんなものか、と改めて考えさせられる作品『シッコ sicko』。日本だって現在は公的医療保険は維持できているものの、この先はどうなるかはわからないですから、映画をご覧になって未来を考えてみては。
国立演芸場10月中席 まだまだライブで楽しむには時間がかかる
10月の中席を国立演芸場で楽しみました。しかし、コロナの影響は如何ともしがたく、このご時世で華やかさを求めるのが不謹慎かもしれませんが、華やかさのない落語というのも味気のないもので。今しばらくの辛抱といったところでしょうか。
全米初登場第1位『キャシュトラック』出だしは緊張感あっていいんだけどね
それなりの主演俳優、製作人という触れ込みなんですが、残念ながら期待外れ、117分の上映時間の割には、何処か間延びした、消化不良なできが残念です。出だしは、期待させてくれるのですが。
日本人の信仰の原型かくありなん『神々の深き欲望』1968年製作
南海の孤島で繰り広げられる、人々の生と性。そこに深くかかわる土着の信仰。それらがスクリーンに175分間にわたり延々と描かれます。まさに日本人の信仰の原型を見る思いでしょうか。
古田新太、松坂桃李、寺島しのぶ。芸達者な俳優陣を揃えたわりには、もう一つインパクトに欠ける作品。悪くはないのだか、なんだか平凡な作品との印象はぬぐい切れない。それぞれの登場人物をもう少し掘り下げてくれれば、深みが出たと思うのだが、
1983年作映画『ふるさと』古い日本映画の雰囲気を持った作品
日本映画、王道の最後の監督だろうか神山征二郎監督、彼が撮った1984年『ふるさと』を通して、現代に日本のここ40年の変化を見て取ることができる、おのずと進むべき方向も見えてくるのでは。ただ、その実現はかなり困難が伴いますが。
過酷なアメリカ社会を一人で生きて行こうとする少年の姿『荒野にて』
一人の少年の成長記として優れた作品です。アメリカ社会の厳しさを嫌と言うほど感じさせられます。そんな中でも希望を失わない主人公のひたむきな姿に、感動します。
十分満たされた現代の生活なのに、さらにもっとと考えてしまう。日本には、貧しい時代があったことも忘れてしまう。そう豊かさに慣れてしまうとその豊かさのありがたみを感じなくなってしまうのですね。
人気ホラー映画シリーズ『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』 ホント!
日本ではピンとこない悪魔という概念。じつは西洋では大きなテーマというかごく当たり前にその存在を肯定してます。ですから『死霊館悪魔のせいなら、無罪』の様な作品が出来るわけで。そんな欧米のオドロオドロしい世界を覗いてみては。深入りはしないように。
浅草、浅草寺から豆芝カフェへ。癒しの空間となるのでしょうか。
明日は、緊急事態宣言も解除だというのに、なにかあまりにも閑散とした浅草の様子に寂しさを感じてしまいます。致し方ないとはいえ、商店街で生活をしている方々はご苦労されていることと。そんな中ではありますが、浅草柴犬カフェで元気を貰ってきました。
韓国社会の闇に迫るなんてのを期待したのですが、残念ながら平凡な作品です。サイコキラーに狙われるろうあ者親子がドラマのかぎなんですが、上手く素材を生かし切れていないご都合主義的なところも残念です。
『アイダよ、何処へ?』第二次世界大戦後まさかヨーロッパで戦火が
なぜ、戦争はこの世からなくならないのだろう。1991年から1995年までのバルカン半島のボスニア紛争。作品を見終わった後に残るのは、深いため息しかない。
『ハッピー・オールド・イヤー』そう簡単に断捨離なんてできませんよね
断捨離、ミニマリスト、時代のトレンドとしてよく語られるキーワードですが、そう簡単にモノが捨てられるのでしょうか。そんな思いを新たにする作品です。それでも、痛みを伴いつつもモノを整理しないことにはと常に考えさせられる現代人。しょうがないよね。
第43回ぴあフィルムフェスティバル2021から、アワードと監督特集
例年、国立映画アーカイブを会場に開催される『ぴあフィルムフェスティバル』新人の登竜門的映画祭から、今回は、PFFアワードと監督特集からそれぞれ一作品を鑑賞しました。大手配給作品とは一味違った作品に映画の多様性と楽しみを感じることのできる時間でした。
映画『白頭山大噴火』一大スペクタクル作品、はてさてその出来は?
何となく過ごす日常生活、しかし天災は忘れたころにやってくる。そんなことをあらためて感じさせてくれる作品です。いかに私たちが立っている地があてにならないかを考えたほうがいいですよね。映画のように災害がコントロール出来ればいいのですが。
『クロガラス3』裏社会のトラブル、何でも解決します。期待外れでした。
映画を鑑賞するのは期待感と満足感を満たしたい、そんな欲求が。しかし、上映が始まりその両方とも満たすことが出来ないということが分かってしまう、そんな作品に出会う事もままあることで。今回は、まさにそれがぴったりの大外れな作品でした。
誰にも等しく訪れる老いという問題。いつかは、それと向かいあう時が来るのですが、人は何となく見ないように後回しにしがち。でも、終わりの時を意識することで、今何ができて何をすべきかが見えてくるのも事実、作品を通して考えてみませんか。
映画『OLD』ビーチを舞台に展開するミステリー、もう海水浴は出来ない
1999年のレオナルド・ディカプリオ主演の『ビーチ』を彷彿とさせるのですが、当たり前ですが全く別物です。ただビーチという空間がもつ解放感とその真逆にある恐怖感が上手くミックスされているのは、共通点かな。まあ、脱力感覚で楽しむのが良いかと。
昭和中期の東映映画2本を国立アーカイブスで。個性的で新鮮に感じます
『虎狼の血』『虎狼の血 LEVEL2』と東映作品に触れた昨今、かつての東映映画の隆盛期を物語る作品2本を国立アーカイブスで拝見いたしました。日本映画界の中にあって異色の路線を歩んだ東映。その歩みの中には、現代日本人が忘れてしまった元気さに満ち溢れてます。
東映映画は、今の日本映画界では異色だ。その昔『仁義なき戦い』で一世を風靡したように、日本の裏社会を描いてきたパワーは健在だ。そんな実力を思う存分ぶつけてきた『虎狼の血』そしてその続編の『虎狼の血 LEVEL2』。しかしもっと現在を描いて欲しいと思うのは、私だけだろうか。
村上春樹原作『ドライブマイカー』カンヌ映画祭4冠で鳴り物入りで公開
カンヌ映画祭4冠、原作村上春樹となれば見逃すわけにはゆかない作品となるのではという期待感を胸に映画館に。出来栄えはカンヌがお墨付きくれたことだけのことはありますね。日本映画界で現在できうる限りの渾身の一作ということでしょうか。
『虎狼の血 LEVEL2』公開前に改めて前作『虎狼の血』を見てみる
東映お得意の分野で、スマッシュヒットをした前作『虎狼の血』、今回続編が公開されるので改めて前作を見直してみました。やはり面白いですね、人間の本性むき出しの登場人物。わかりやすいといえば、わかりやすいのです。それだけ現代の人間は表情がなくなったのかな。
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