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偏屈な著者によるコレクション - Codawari https://co-dawari.com/

Kはこだわりが強い。 家の内装や食材選びはもちろんのこと、靴磨きのワックス、スプーンに含まれる純銀の割合に至るまで一切の妥協を許さない。 ここはそんなKが 自慢のコレクションを1日1つ披露していく場である。

Codawari
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2021/09/12

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  • ミニマリズムとは「選択と集中」である

    ミニマリストと聴くと質素倹約な吝嗇家(りんしょくか)を想像するかもしれない。※言葉を選んで書いたが、要するにケチで貧乏ということだ 実際に多くの方はそのような印象を抱いているようだし、かつての私もそう思っていた。 しかし、ミニマリストの代表スナフキンさんが数々の名言を残しているように、元来ミニマリズムとは「選択と集中」であり、こだわりを持てるものには徹底して投資する主義なのだ。 その意味においては私もミニマリストと主張してよいのだろう。今日は敬愛するミニマリストから教わった偏愛アイテムをご紹介させて欲しい。 ANGEL’S SHAREより、ウイスキー用のウォーター・ドロッパー。 英国製のためだろうか、ハリーポッターの魔法の杖のような梱包で届けられてきた。 案の定、妻からは「また無駄なものを買って」と穏やかではない視線を向けられたので、「守護霊よ来たれ」と唱えて魔法の杖でないことアピールしたが、寧ろ逆効果だった。 ドロッパーを置く台は、英国風ギンガムチェックの刺繍が縫われており、ドロッパーの先端には蒸留器(POT STILL)の装飾が施されている。 気の利いたバーでのみ味わえる「ウイスキーへの加水」という儀式を、家庭でも愉しめるようにした革新的な発明品だ。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) ご指摘の通り、ウイスキーが視覚的に最も美しいのは、オン・ザ・ロックだろう。大胆にカットされたバカラ・グラスに氷を3つ放り込み、琥珀色のとろりとしたウイスキーを注ぐと、溶けた氷から流れた水滴が、ウイスキーの表面を一瞬泳ぎなんとも美しい。その愉しみ方に異論はない。 しかしストレートで注ぎ、加水しながらその香りの変化を愉しむのも中々趣深いものである。様子を伺いながら1滴2滴と足していくと、ある瞬間にだけ香りが開花するのだ。特定の音の組み合わせが共鳴を生むように。 ※ブレンドの響よりは、シングルモルトの山崎を推奨 晩酌なんて無駄だと思われるかもしれないが、私のミニマリズムでは一日の終わりの甘美な儀式を欠かすことはできない。 ウイスキーを嗜みながらオイルランプを灯し、難解な哲学書を開いて「さっぱりわからないよワトソン君。」と口に出してみるとよい。きっとあなたも英国の紳士淑女になった気持ちになれるだろう。 今回のアイテムは、私が愛読してい

  • 脳を動かす唯一の動力源

    私は兼ねてよりワイン好きを公言しているが、決してキャラ作りのために言っているわけではない。 事実、平均的な日本人の32倍は飲むし、必要な栄養素のほとんどを葡萄から摂取している。厳格なイスラム教徒が神への祈りを欠かさぬように、一日の終わりにワインを飲まないことはない。 私にワイン愛を語らせていただけるなら、丸3日あっても足りないが、今日は普段ワインを召し上がらない方を誘ってみようと思う。 私のことをワイン星人だと馬鹿にする君は知っているだろうか。我々の脳を動かす唯一の動力源はブドウ糖だということを。 なぜリンゴ糖でもバナナ糖でもなく、ブドウ糖なんだろうと疑問に感じるかもしれないが、イエス・キリストが「私の血は葡萄酒である」といった発言を鑑みれば、納得していただけるだろう。要するに特別なのだ。 賢者アダム・スミスも「国富論」の中で「葡萄樹はどんな果樹よりもその土地の個性を反映しやすい。」と述べているように、テロワール(地勢の条件)次第でブドウは何万種類にも変化するようだ。 この神秘の果実が生命(酵母)に触れることで生まれるのがワインであり、地球上で唯一、加水をしなくても(人の手を介さなくても)生まれる天の恵みなのだ。 資本主義を創設したロスチャイルド家は、常に代理人を立て公に出ることはないが、彼らの所有するワイナリーには堂々と「Rothschild」と名付けられている。目立ちたくない彼らでも、ワインへの愛情だけは隠し切れなかったのだろう。 彼らの所有するシャトーのひとつ「ムートン」は、ミロ、シャガール、ピカソ、ダリなどの美術の巨匠たちがラベルを飾り、葡萄酒がいかに高貴で美しいものかを感じさせてくれる。 私が初めてムートンを飲んだ時、あまりの奥行きの深さに腰を抜かし、感激と腰痛で涙を流したくらいだ。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 人生に「映え」を求める貴方にもワインをお勧めしたい。なぜなら適当に並べておくだけで気品溢れるインテリアになるからだ。 これから色々とご紹介しようと思うのでまた、教養としてのワインを一緒にいかがだろうか。 3つURLをクリックすると当ブログが世界に認知され、Kの心が1トーン晴れやかになる。 1.人気ブログランキング 2.ブログ村 3.FC2ブログランキング ご存じの通りKは偏屈で気難しい人

  • 料理下手が客をもてなす小狡い戦略

    お恥ずかしいことに私は30を迎えるまで、ほとんど料理をしたことがなかった。 それでも来客時につまらない料理を出すわけにはいかないので、遅れを取り戻すべく、時にブイヨンを仕込み、時にロースト・ビーフを焼いたりしているが一向に上達の見込みがない。きっとセンスが無いのだろう。 そこで昨年からは、料理だけで勝負することを一旦先送りにし、盛り付けや装飾、ワイン・ペアリングなど、全体的な演出で挑む戦略に切り替えた。 あなたが料理下手なら朗報だ。私が愛用しているお皿のひとつをご紹介しよう。 ポルトガルの陶器、COSTA NOVA(コスタ・ノヴァ)。ここの陶器はどれを選んでも美しい。 世界的な花の芸術家、クリスチャン・トルチュが監修したRIVIERA(リヴィエラ)は、そよ風に揺られた麻のカーテンのようなゆらぎの曲線が描かれている。 オリーブやアジュールで彩られた皿は、手の込んだ地中海料理を作るなら必ず揃えておきたいが、お料理が苦手な方でも緊急時に備えて1セット置いておくとよいだろう。 この皿にデパ地下の前菜を盛り付け、澄ました顔でシャルドネと共に出せば、殆どの客はあなたのことをお料理上手だと錯覚しご満足いただけるからだ。 メインディッシュには、LAGOA(ラゴア)をお勧めしたい。 平たく丸いオセロのようなデザインは近代アートを思わせるが、表面をよく観ると木槌で叩いたような不均一な造りとなっており、手作りの温かさを感じさせてくれる。 この皿の中心には、デパ地下で調達したロースト・チキンを置き、岩塩とソースをふちに添えて「我が家では普通ですから」という感じの顔で、ピノ・ノワールを出せばよいだろう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 美しいオリーブの葉を模した器には、手引きのミルで挽いたの珈琲にデパ地下のショコラを盛りつけよう。 絶望的に料理の腕が悪かったとしても、コスタ・ノヴァ(とデパ地下)さえあれば、あなたの株は全盛期のアップル社ばりにダダ上がりすること間違いないだろう。 3つURLをクリックすると当ブログが世界に認知され、Kの心が1トーン晴れやかになる。 1.人気ブログランキング 2.ブログ村 3.FC2ブログランキング ご存じの通りKは偏屈で気難しい人物である。それゆえ友達が少ないため申請してあげると喜ぶに違いない。

  • ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー

    普段は穏やかな私でも、猛暑の密室空間にいるときだけは、ベジータのように短気になるため、エアコン抜きで生きていくことは出来ない。 しかし一方で、エアコンをつけたまま寝れば、繊細の私の喉は翌朝、調子の悪いときのドナルドダックと同じ声になるため、加湿器を欠かすこともできない。 秋に差し掛かり、もう夏の話題は季節外れかもしれないが、本日はエアコンのお供、加湿器をご紹介させていただこう。 Dysonの加湿器「ハイジェニック・ミスト」。 同社が2009年に羽なし扇風機を発表したとき、その奇抜なデザインに世間はザワついたが、そこから改良を重ね辿り着いたこの加湿器は、人類史の発明品おいて最も優しいミストを送り出してくれる。 なんでも、タンクに貯めた水を超音波の振動で分解し、均一な風に乗せて、真ん中のドーナツみたいな部分から送り出しているようだ。音も静かで風も優しい。 私は過去にいくつもの加湿器を試してきたが、いずれの製品も(綺麗な浄水を入れたとしても)数日後、フィルターに赤カビが付き始め、不快感が半端ではなかった。 しかしダイソンの加湿器は、紫外線除菌をしてくれるため水が汚れず、噴出されるミストがキャンプ場の朝靄のようにさらりと肌に触れ、心地よい。 一点気になる点があるとすれば、この最先端の技術には「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」という必殺技みたいな名前が付けられているため、友人に薦めても胡散臭い顔をされてしまうことだろう。 観葉植物を飾っても空気を浄化する役割としては心もとないが、足元にダイソンを忍ばせれば完璧な空調ができあがる。 乾燥はお肌にとっても大敵なので、繊細なミストをいかがだろうか。 3つURLをクリックすると当ブログが世界に認知され、Kの心が1トーン晴れやかになる。 1.人気ブログランキング 2.ブログ村 3.FC2ブログランキング ご存じの通りKは偏屈で気難しい人物である。それゆえ友達が少ないため申請してあげると喜ぶに違いない。 喩えるなら、キャンプ場の早朝に霧がかかっているときのような繊細なミストが出る加湿器。 エアコン付けっ放しで寝ると、翌朝、ドナルドダックと同じ声になる私には、必須のアイテム。 #ブログ更新しました #ダイソン https://t.co/AGtz6Lv3eN — Codawari美術館:館主K (@Codawari1) September 24, 2021

  • 100記事を書き終えて

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  • 旅するキャンドル

    私の場合「世界の絶景100選」という類の写真集を眺めても、「旅に出たい」という気持ちは特に起こらない。加工された写真が非現実的でいまいち感情が移入できないのだ。 しかし何かのきっかけで、異国の香りを嗅ぐと、私はバナナを前にした猿のように旅への情熱が抑えられなくなってしまう。 先日、友人から贈られた「香り」によって、私の旅スイッチが押されてしまったため、本日はそれをご紹介しよう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) URBAN ISLANDの「旅するキャンドル」。コロンボに住む建築家の友人が贈ってくれたアロマだ。 スリランカの代表的な都市を香りで表現したこのキャンドルは、火を灯すとスパイスやハーブの香りが立ち込め、嗅覚を通して各都市の情景を想いださせてくれる。 首都コロンボからは、甘く熟したココナッツを。ヒンドゥーの都市ジャフナからは、華やかなジャスミンを。聖地キャンディからは、魅惑のロータスを。要塞都市ゴールからは、潮風に乗ったシナモンを。といった具合に。 ここ数日は「要塞都市ゴール」を寝室に炊いている。磯の香りを含んだ異国情緒たっぷりのシナモンによって、サーファーで賑わう海岸が目の前に広がり甘い夢に浸れるのがお気に入りだ。 コロナの影響で旅への情熱を失いつつある私に、手土産を通してそっと情熱を注いでくれる彼は、遊び心のある粋な人である。スリランカが親日と言われる由縁は彼の影響に違いない。 ちなみにスリランカは「インド洋の真珠」と呼ばれるように、美しい海に囲まれた自然豊かな国であり(三食カレーで、おやつにもカレーコロッケが出る点さえ目を瞑れば)私がこれまで訪れた中でも、とびきり素敵な場所だった。写真を載せておくのでコロナが明けた最初の旅先にいかがだろうか。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 3つURLをクリックすると当ブログが世界に認知され、Kの心が1トーン晴れやかになる。 1.人気ブログランキング 2.ブログ村 3.FC2ブログランキング ご存じの通りKは偏屈で気難しい人物である。それゆえ友達が少ないため申請してあげると喜ぶに違いない。 「旅するキャンドル」 インド洋の真珠(スリランカ)の都市をアロマで表現し

  • 宜しい!契りを交わそうではないか

    先日、廃れた名刺交換について記させていただいたが、 「印鑑を押す」という行為も、損なわれた文化のひとつだろう。 印は、古くはメソポタミア文明の宝として使われ、 以降、西洋・中華・日本とあらゆる国において、 貴族や王族が、契りの場で用いる特別な品であった。 しかしどういうわけか、現代の日本では、 「契約=印鑑」という部分だけが形式的に引き継がれ、 市役所の手続きや、通販の受け取りに使われるようになった。 元来、押印は、誓いを示す儀礼的なものであり、 決して、百円ショップで売られるべきものではないため、 本日は、そんな美しい儀式を私の印を用いてご紹介しよう。 愛用の封蝋印(シーリング・スタンプ)。 私が大切にしている世界観、美学、使命を、 譚畫技師(たんがんぎし)の腕にて、円形の象徴に描き起こしていただき、 イタリアの職人に形作っていただいた世界にひとつだけの印だ。 敬愛する友への手紙や贈り物、あるいは、重要な契りを交わす際には、 ワイン・レッドの蝋を垂らし、心を込めて封をする。 開ける側にも、期待と緊張を感じていただくのが封蝋の役割である。 この印が出来るまでには、想像を超える時間と労力とお金がかかったため、 初めて手にしたときは、興奮のあまり涙と鼻血を流しながら、 スマートフォンのカバーから、ブックケース、ワインボトルに至るまで、 あらゆる物に「えいや!えいや!」と押して回ったことはここだけの話にして欲しい。 ここで封蝋の押し方を伝授しよう。 まずはスプーン一杯の蝋を炉で溶かし、封蝋印を氷で冷やしていただきたい。 火を通し続けると、蝋に濁りが顕れてくるが、 これもまた良い味を出すので、お好みのタイミングで引き上げてよい。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 準備が整えば、封をしたい場所にトロリと垂らしていただき、封蝋印を押し込もう。 その際、「宜しい!契りを交わそうではないか」という厳格な気持ちでいること。 最後に軽く火で炙ると、艶が出てさらに美しくなる。 「Codawariを持つ美徳」と「契りを交わす儀礼」に共感していただけるなら、 近い将来、読者諸君にもお譲りしよう。 追伸1 3つURLをクリックすると、Codawariが少しだけ世界に認知される。 Kは冷静なフリをしているが、ランクが上がる度に飛び跳ねてるら

  • 立ってシャワーを浴びる派の言い分

    あなたはシャワーを浴びるとき、立って浴びる派だろうか。 あるいは座って洗う派だろうか。 ある街頭調査によると、日本人の7割は「座る派」らしく、 彼らは「立って浴びる派」の方々に対して、 「まき散らしが不快」や「滝行っぽくて嫌」などの辛辣な意見を持っているそうだ。 一方で、立って浴びる派の言い分としては、 「風呂の椅子が不潔」という主張に集中しており、 それも確かに一理あるなと考えさせられるものである。 そこで本日は「立って浴びる派」の方にも納得していただけるように、 美と清潔さを兼ね備えたバスチェアをご紹介しよう。 フィルロ・シュシュの「白雪姫」。 高級感のあるアクリル素材に、雪の結晶(スノーフレーク)が刻印された作品だ。 世の中には、いくつかの美しいバスチェアが存在する。 あるいは、使いやすさを追求したものも存在する。 しかし、その両方を兼ね備えたものに出逢える確率は、 毒林檎で死んだ娘が、口づけで生き返るくらい稀なことである。 私はある時期、執念深い女王の鏡のように、 世界中のバスチェアを探し周ったことがあるが、 白雪姫ほど、機能美を体現したアイテムは他にはなかった。 白雪姫の魅力のひとつは、スモーク加工にしている点だろう。 浴室で頻繁に使う椅子と桶は、意識しても水垢や擦り傷が付いてしまうため、 透明のものではなく、スモークの方が永く綺麗に使えるのだ。 また、程よい重量と滑り止めによって安定しており、 それでいて無駄のない設計で、手入れをしやすいのも行き届いている。 この椅子が広まれば「立って浴びる派」は、世界からいなくなるかもしれない。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 水資源が豊富な日本の入浴文化は、「浄化」だけでなく 「癒し」まで目的にしているため、世界でもっとも贅沢な習慣だと言われている。 せっかく恵まれた環境にいるのだから、 美しい椅子を用意して全力で疲れを癒そうではないか。 追伸1 3つURLをクリックすると、Codawariが少しだけ世界に認知される。 Kは冷静なフリをしているが、ランクが上がる度に飛び跳ねてるらしい。 1.人気ブログランキング […]

  • 上流階級の社交ツール

    名刺交換ほど、形骸化された文化はないだろう。 かつて上流階級が社交ツールとして使っていた名刺は、 その人物の象徴であり、宣伝であり、誇りであった。 しかし現在では、ピザのチラシを配るかのように便宜的に消費し、 そのまま引き出し(あるいはゴミ箱)へ直行するものとなった。 そのような妥協と諦めは、世界から無くなればよいと思うので、 私が先陣を切ってこだわりの名刺をお披露目しよう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) タイトルは「封と証」。 名刺作成サイト「whoo」を使い、 Codawariの象徴である「封蝋」をそのまま紙に閉じ込めた。 私の名刺には、情報は最小限にしつつも、写真と象徴だけは前面に出している。 なぜなら、日々多くの方と交流する客人達には、 覚えにくい名前や、興味を持てないであろう肩書きではなく、 顔と世界観だけをお持ち帰りいただきたいからだ。 多くの方が経験するように、私もこれまでの人生で 「佐藤さん」や「高橋さん」の名刺をそれぞれ15枚ずつくらいいただいたが、 よほど特殊な方でない限り、恐縮ながらほとんど記憶に残っていない。 「たくさん配るのだから、なるべく安く済ませたい。」 という気持ちはわからなくはないが、辞めておいた方が良いだろう。 なぜならそのようなある種の横着は、名刺を通してそのまま相手に伝わるからだ。 遊戯王カードでも、希少なモンスターほど、デザインや素材にこだわっており、 代わりの利く弱いモンスターは、安いパルプ紙で済まされる始末なのだ。 少なくとも私の名刺は、レアカードのように二度見されるものにしたいし、 仮に受け取った相手が、道端で捨ててしまったとしても、 拾った誰かが思わず手に取ってしまうようなものにしたい。 そのような理由から、封蝋の象徴によく合う正方形を採用し、 シルクのような手触りのマット加工にしている。 また隅が角ばっていると、客人の名刺ケースを傷つける可能性があるため、 「かどまるPRO」を使って、四隅を滑らかにしている。 名刺の起源は、木で作る刺(し)であったとされているが、 ルーツを尊重して木材で作ろうとしているなら、どうか私の失敗を参考にして欲しい。 若かりし頃の私は、高級なマホガニー木材を用意して、 表にトランプの模様、裏に連絡先をレーザー刻印したことがあるが、

  • ローマ法王庁御用達のパスタ

    私は「御用達」という言葉にめっぽう弱い。 宮内庁御用達とか、英国王室御用達(Royal Warrant)と名が付くものは、 たとえ不要なものであったとしても、つい買ってしまうものだ。 逆説的に言えば、私のような人間に営業をかける場合、 とりあえず、頭に「御用達」を付けておけばよいのだろう。 「王室御用達の保険プランです」とか、「閣下御用達の牛乳です」といわれれば、 たいていの場合、その場で成約に繋がるのだから。 そんなわけで、我が家では、ローマ法王庁御用達のパスタを食べている。 魔術師に贈っていただいて以来、これ以外食べられなくなったのだ。 本日は、そんな特別な品をご紹介しよう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) ジュゼッペ・コッコの「スパゲッティNo.33」 イタリアの大統領より騎士勲章の称号を与えられた高級パスタだ。 厳選したデュラム小麦を使い、伝統的なブロンズ・ダイス製法で作ることで、 表面に、ざらざらと心地の良い舌触りを生み出し、 乾麺でありながら、生面の如くもちっとした食感が堪らない逸品である。 なんでもネットで調べたところ、 「イタリアでも限られた店でしか扱われない希少な品」らしく、 そんな貴重なものを東の民がいただいて良いのか?と考えてしまったが、 それなりに苦労して手に入れているので、よしとしよう。 (左)ジュゼッペ・コッコ(右)市販のスパゲティ 一点、注意点としては、スパゲティそのものが美味なため、 油断すると、ソースを差し置いて主役の座を奪われかねないことだ。 そこでこの時だけは、あなたが手配できる限り最も上質な エキストラ・ヴァージン・オイルを用意していただきたい。 我が家では、魔術師がクレタ島から贈ってくれた至高のオイルの出番である。 ひとつまみの岩塩で、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノを仕立てれば、 どんな暴動が起きても、1分で鎮圧できそうな一皿が完成する。 あるいは、ガーリック・オイルを仕込み、 明太子と牧草牛のバター、出汁醤油でソースを作れば、 4000円くらいしそうな明太子パスタができあがる。 ひとことで表現するなら、 「今日、世界が終わっても文句は言えないな」という味だ。 入手は大変だが、一度、御用達パスタを食卓にいかがだろうか。 […]

  • 苦しゅうない、苦しゅうないぞ

    お酒のないコース料理なんて、足を使えないサッカーと同じさ。 点が決まらないから、誰が上手いのかもわからないんだ。 昨今の禁酒令の影響で、フランスのコース料理を前に、 炭酸水のみで乗り切るという「生殺しの刑」を受けた私は、 帰宅してからも、うだうだと不満を漏らしていた。 そんな私の様子を察してか、気を利かせたワイン仲間が、 「中国茶もいいものですよ」と言って一式を贈ってくださった。 以降、中国茶のペアリングという選択を持てるようになったため、 今日は、きっかけとなった「茶」をご紹介させていただこう。 表参道のお茶屋さん「遊茶(ゆうちゃ)」の中国茶。 ショコラのようなプーアール茶に、茶筒に収められた2種類の烏龍茶。 さらに燻製した紅茶に、弱発酵させた白茶をセットでいただいた。 それぞれの袋を開封すると、 まるで収穫期の茶畑に放り投げられたかのように、雅やかな香りが漂い、 香ばしさ、青さ、苦み、渋み、スパイスなどのアロマが複雑に混ざり合う。 私はこれまで「中国茶とはだいたいこういうもの」と決めつけていたが、 それがいかに愚かな偏見であったかを思い知らされるほど、 それぞれが個性的で「みんなちがってみんないい」を体現していた。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 中国から広まった「茶」は、どの時代でも、甘美な香りで人々を誘惑し、 良質なものは、貴族や王族だけが飲める特別なものだったそうだ。 秦の始皇帝は、不老不死になろうと至高の茶を求め、 その後も、幾度となく茶を巡った戦が起こり、血も流れた。 当時の始皇帝の気持ちを感じてみようと思い、 試しに、烏龍茶を片手にソファにふんぞり返り、 「苦しゅうない。苦しゅうないぞ。」と言ってみたが、 案の定、妻からは、電池切れの乾電池を見るような目で見られた。 茶葉のポテンシャルが高く、香りが凝縮されているため、 2煎3煎と入れる度、葉が開き、アロマも広がるのがよくわかる。 普段から味わっておけば、外食の際に違いがよくわかるので、 お酒を飲めないことに文句を言ってないで、中国茶をいかがだろうか。 追伸1 3つURLをクリックすると、Codawariが少しだけ世界に認知される。 Kは冷静なフリをしているが、ランクが上がる度に飛び跳ねてるらしい。 1.人気ブログランキング […]

  • 殆どここでしか服を買っていない

    田舎育ちも起因しているのだろうが、私はほんの最近まで、 ファッションには無頓着で、お洒落とは縁遠い生活を送っていた。 しかし数年前に、VOGUEを読み始めてから、自己表現に目覚め、 今では「Univ of Fashion」を通信受講するほど装飾が好きになった。 そんな駆け出しの私が、お洒落を学ばせていただいている場所があるため、 本日は、そんなこだわりの店を紹介しよう。 日本を代表するブランド、TOMORROWLANDの神戸店。 衣服の質もさることながら、スタイリストが優秀すぎるため、 私と妻は、神戸に来てから殆どここでしか服を買っていない。 何度か伺ううちに、専属のスタイリストとなったS氏は、 衣服、靴、時計、鞄など、あらゆる装飾品に対しての造詣が深く、 我が家のワードローブの中身も、私より正確に把握しているため、 とりあえず彼に一任しておけば、全てうまいこと収まるのだ。 彼を筆頭とした神戸店のスタイリストは、 職人への敬意と作品への愛が、仕事の流儀として現れており、 どの品を手に取っても、ルーブル美術館の館主のように、 作り手の想いや、デザインの特徴、シーン別の着方などを伝授してくださる。 「こちらのパンツは、フランスのドーメルの生地を採用しています。 先日お持ちいただいた靴は、象徴的なイタリアの造りですので、 今回の会食には、お手持ちの白の革靴を合わせましょう。 インナーは、例のシャツで構いませんが、 首元を彩るために、洒落たスカーフを用意します。」という具合に。 TOMORROWは、自社ブランドだけでなく、セレクトショップでもあるため、 訪れるたびに、珍しいアイテムが陳列されており、 その一つ一つの解説を聴く時間が、溜まらなく魅力的である。 洋服屋とは、ただ洋服を買う場ではなく、装飾の講義を受ける教養の場であり、 スタイリストと共に「自分の勿体」を考えるアトリエなのだろう。 スーツへのこだわりも相当なもので、 生地選びから採寸、デザインのオーダーまで相談できるため、 優秀なスタイリストと共に、最高の一着を仕立てることができる。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 高価な生地を使っているため、値段は決して安くはないが、 ハイブランドほど余計な上乗せはないので、 1着買って、今後の仕事のモチベーションにしては

  • 力を貸していただけないだろうか

    ブログを多くの方に観てもらうには、キーワード選定やSNSの活用が重要らしい。 商売としては的確なアドバイスだが、私がブログを書く目的はそれとは異なる。 確かに、メトロポリタン美術館もルーブル美術館も、都心に建設されているが、 Codawariは、通りを外れた森の小道を抜けた先に、ひっそりと佇む美術館であり、 たまたま辿り着いた方が、小さく共感してくださればよいと考えていた。 しかし、私のやり方だと、新しい読者が辿り着くことさえ困難なため、 歩み寄ってブログランキングに参加することにした。 今後、美術館によりよい作品を並べるために、 3つのURLを1日1回ずつ、クリックしていただけないだろうか。 もし支援していただけるなら、私は雄たけびを上げてあなたに感謝をする。 1.人気ブログランキング 2.ブログ村 3.FC2ブログランキング いつも応援ありがとうございます。 ありったけの愛と感謝を込めて。 こだわりのイデアK(@Codawari1)

  • 娘の親友の浮気相手である同級生の父親

    昨年から英語学習の目的で、毎朝1時間、映画やドラマを観ている。 流暢なジョークをすぐに諳んじて口に出来れば良いのだが、 私の英語力は、高校2年の時点で止まっているため、 台詞を書き出し、単語を調べ、背景の文化まで学んでおり、 1本の映画を見終えるのに、1ヶ月ほどかかってしまう。 今年の春からドラマ界に進出し、遂にひとつの物語を完結することが出来た。 その体験が大変実になったので、本日はご紹介させていただきたい。 ニューヨークの高級住宅街、アッパー・イースト・サイドに住む 裕福な高校生たちの恋愛模様を描いた「Gossip Girl(ゴシップガール)」。 2007年に公開されてから6シーズン続き、 今年に入り、リブート版まで出るほど人気のドラマである。 海外ドラマに疎い私でも、タイトルくらいは聞いたことがあったので、 「今回は、あえて俗っぽいものを観てみようではないか」 と思い見始めたが、想像以上にカオスな内容であった。 主人公セリーナの弟の彼氏が、セリーナの彼氏の妹と二股をかけている間に、 セリーナの母親は、娘の親友の浮気相手である同級生の父親と結婚式を挙げ、 さらに式の前日に、娘の彼氏の父親と寝てしまう。 といった具合の魑魅魍魎(ちみもうりょう)な世界だ。 ゴシップガールでは、終始このような修羅場が起こり続けるため、 日常会話で使う「罵倒」と「謝罪」のフレーズを効率よく学ぶことができる。 冷静に考えれば、爽やかな朝には相応しくない内容なのだが、 豪華な衣服やシャンパン、洒落た音楽などで全体として洗練されており、 不思議と違和感なく観れてしまうのだ。 お陰様で、1シーズンを終えることができた私は、 今では、42種類くらいの謝罪の表現を習得し、 場面に応じて、ゴルフクラブを使い分けるように、 最適なお詫びを述べられるようになった。 もしあなたの彼氏が4股をかけていて、本気で罵倒したいときには、 あるいは重大な何かをやらかして、謝罪が必要なときには、 このドラマを参考にしていただくと良いだろう。 「事実は小説より奇なり」というように、 実際のセレブの世界は、このくらい滅茶苦茶なのかもしれない。 しかし、人間関係を掻きまわす嫌われ者でも、そこに一貫性があれば、 次第に憎めなくなり、共感を生み、愛着さえ感じるようになるのは、 不完全な人間が持つ魅力のひとつなのだろう。 PS(追伸) Kは、偏屈で気難しい人物である。 それゆ

  • 貴族とはただ身分が高い人を指すのではない

    私の統計によると、葡萄酒を飲む機会を避けてきた大人は、 気の利いたワインをサービスされたときに、 75%の確率で「飲みやすいですね」という感想を述べる。 たしかに日本国憲法では、表現の自由が認められているし、 フランス人でもない私に、ダメ出しをされる道理は無いのだが、 美味しい一杯を選んでくれたソムリエに敬意を示すためにも、 せめて「木なりのフルーツの香りがしますね」や、 「鹿肉に合いそうですね」くらいの言い回しはしたいものである。 そのような「食の教養」は、体験を通して身に付けるしかないのだろう。 私自身、知らないことばかりだが、知らないままでは恥ずかしいので、 日々、外食修行を怠らないようにしている。 先日、ウイスキー愛好家の賢人より、 会員制の割烹料理屋にお招きいただいたので、 本日は、その様子を一部ご紹介させていただこう。 賢人が毎週通い詰めているという会員制の料理屋は、 わずか3席のカウンターで、主人自らおもてなしをして下さった。 まずは重陽の節句にあわせて、無病息災を願った菊酒で乾杯をする。 恵みに感謝し、節句を祝う在り方は、平安の貴族から広まったとされているが、 オルテガも言うように、貴族とは、ただ身分が高い人を指すのではなく、 自らを由とせず凡庸である大衆へのアンチ・テーゼなのだろう。 このように料理を通して、倭人の何たるかを学べるこの環境は、 「お腹を満たす場」ではなく、もはや「和教養の聖域」と呼ぶのが相応しい。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) こちらは前菜の一品で、柿をくりぬいた器に仕立てる「なます」だ。 細造りにした平目と、滑らかに下ろされた大根が舌の上で調和し、 そこに、山田錦の優しい酒が流れて、ひとつの物語が完結する。 日本最古の果物である「柿」のポテンシャルは凄まじく、 もしおかわりを頼める制度であれば、 あと7個ほど持ってきていただきたいほど美味であった。 このような調子で、松茸にのどぐろ、くわいに銀杏と、 主人の眼鏡に適った季節の一品が、よく合う酒と共に次々と運ばれてくる。 おもてなしもここまで来ると、さすがに気が引けるが、 それでも、倭人の心を知るためには、通らねばならない路なのだろう。 主人と賢人に、心からの感謝を込めて。 […]

  • 将軍メアリとタイタニック・オムレツ

    むかし、シンガポールで美味しいトマト・ジュースを飲んだ。 もう何年も前のことなので、そんなことすっかり忘れていたが、 昨日、魔術師に招かれた朝食会場が、その時宿泊したホテルと同じだったためか、 私の潜在意識が働き、無意識的にトマト・ジュースを頼んでいた。 トマト・ジュースなんて、数えるくらいしか飲んだことはないし、 給仕係の男性からも「目覚めのお飲みもの」として、 「グレープフルーツかオレンジ、あるいは林檎」の3つを差し出されたが、 そんな状況でも、トマトを選べた自分を誇らしく思う。 なぜなら、ここセントレジス・ホテルは、 世界で最も「トマト・ジュース」を売りにするホテルだから。 今日は、そんなこだわりの逸品をご紹介しよう。 セントレジスの名物、血塗られたメアリ(BLOODY MARY)。 アメリカ禁酒法時代に生まれたこのカクテルは、 ニューヨークの同ホテルで1934年に(正式に)誕生し、 以降、ホテルの象徴的な存在として君臨している。 スターバックスに地域限定商品があるように、 セントレジスでも、世界44の地域ごとにレシピを変えており、 ここ大阪では「将軍メアリ」という 来日1年目の西洋の支配人が命名したであろうカクテルを楽しめるのだ。 本来であれば、トマト・ジュースを主体にウォッカとジン、柚子や醤油を配合し、 ワサビや山椒の粉末で、グラスの縁を美しく飾るそうだが、 今回は、大阪に禁酒法が発令されていたため、ノンアルコール仕様でいただいた。 アルコール依存症の予備軍である私としては、 単なるトマト・ジュースでは物足りないのでは?と心配したが、 ノンアルコール仕様でも、十分に複雑で濃厚な味わいであり、 素晴らしい一日の始まりを予感させてくれた。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 魔術師との朝食会は、決まって気分が舞い上がるため、 シャンパンの提案があれば、我々は迷わず乾杯を交わし、 有料のオプションがあれば、間髪を入れずオーダーしてきた。 しかし、このレストランで選べる唯一のオプションは、 「タイタニック・オムレツ」という卵料理だけであり、 お値段は、ひとり1万5000円もするいささか高価すぎるものであった。 ロブスターにズワイ蟹、キャビアを添えた豪華な逸品だそうで、 シャンパンが飲めるなら、検討の余地はあった

  • サングラスを後ろ向きにかけると世界が崩壊する

    良く晴れた日に車を運転するのは、空を飛ぶことの次に気持ちが良いものだ。 好きな音楽を流し、海沿いや山道を走れば、 ものの数分で、世界から祝福されているような気持になるだろう。 引きこもりがちな私にとって、ドライブは開放的になれる時間なので、 こだわりの靴を履き、お気に入りのサングラスをかけるようにしている。 今日は、そんな愛用の品をご紹介しよう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) BVLGARIを代表するコレクション「ビー・ゼロワン」のサングラス。 メルボルンの空港で一目惚れし2本衝動買いした。 BVLGARIは、1884年のローマで、 シルバー・スミス(銀細工職人)のソティリオ・ブルガリが創業し、 やがて街を代表する建築遺産であるコロッセオに啓発され、 「ビー・ゼロワン」のデザインを生み出したそうだ。 改めて観ると、ブルガリの綴りは、BULGARI(U)ではなく、 古代ローマ文字を尊重した、BVLGARI(V)になっており、 そのような彼らの地元愛が、なんとも気持ちのよいものである。 サングラスには、モダン(柄の先)にロゴが掘られ、 ヒンジ(丁番)に、ビー・ゼロワン・リングが慎ましく飾られている。 若いブランドにありがちな「いかにも!」という仰々しさはないが、 「君たちとは違うんだよ」という凛とした自信が漂っているのだ。 使い方について、ひとつ助言をさせていただくと、 一部の若い子たちがやるように、 サングラスを「後ろ向き」にかけるのだけは辞めた方がよいだろう。 なぜなら、あれは元々ゴルフ選手が、 スポンサーのロゴを隠さないために行った心遣いであり、 ファッションとしてはすこぶる評判が悪く、世界中で動揺の声が上がっているからだ。 「彼がサングラスを後ろ向きにかけはじめて、世界が崩壊したの。」 (シャノン・ブラウンによる証言) 「スープに落とさないために首の後ろにかける?あまりに馬鹿げてるわ。」 (エマ・スペクターによる証言) ご紹介した型番は、アジア人の顔に合うように調整されている。 普遍的なデザインなので、生涯使えるサングラスになるはずだ。 ドライブのお供にいかがだろうか。 […]

  • 30年分の蟹をブール・ノワゼットと共に

    我が家では、隣人との付き合いの関係で、 クラウド・ファンディングに投資することがわりにある。 投資といっても数千円程度のもので、さらには商品まで送っていただくので、 「買い物」と呼ぶほうが相応しいのかもしれないが、 普段買わないものが届くため、これがなかなか面白いのだ。 先日もプチ出資させていただいた先から、蟹を贈っていただいたので、 今日は、こだわりの蟹をご紹介させていただこう。 ジャパン・フード・サービスの「ソフトシェル・クラブ」。 ソフトシェルとは名前の通り、殻が柔らかい蟹のことで、 小海老のように、殻ごと丸々食べられるのが特徴だ。 日本では、あまり需要がなく珍しい食材だが、 ソフトシェル・クラブ協会によると、 アメリカにおける蟹の水揚げ量の約半分は、ソフトシェルであり、 東南アジアでも、高級食材として好まれているらしい。 ソフトシェルが高級である由縁は、キャビアの生産と同様に、 「ものすごく手間がかかる」ことに起因している。 なんでも、蟹が脱皮した瞬間に捕獲しなければならないため、 監視員が、24時間体制で監視しているそうだ。 がんばって脱皮した途端、捉えられる蟹も不憫なものだが、 夜通し、蟹を監視し続ける職員もたまったものではないだろう。 フローレンス刑務所の方がいくぶんか環境はマシかもしれない。 そのような涙ぐましい努力の先に、ソフトシェルは捕獲されるが、 皮肉なことに、そんなに美味しいものでもなく、 私としては、6年に1度食べられれば大満足である。 しかし今回、せっかく1キロ(約30年分)もいただいたので、 王道的な「唐揚げ」を本気で仕立ててみることにした。 生臭くなりがちなソフトシェルは、「丁寧な下処理」が鍵を握るため、 最高品質のミネラル水に、岩塩を3.5%の濃度で加え、そこに半日浸し、 目、口、はかま、えらを丁寧に切り取った後、しっかりと水気を切る。 要となる油は、ロレンツォのオイルに従い、 オメガ6とオメガ3を4:1にブレンドしたものを採用し、 最後に、牧草牛のブール・ノワゼット(焦がしバター)を添えれば、 カリフォルニアのシャルドネによく合う一皿が誕生する。 生臭くなった調理器具の掃除も含めて、骨の折れる仕事だったが、 人類は美味しいものを食べるためなら、命を削ることだってできるのだろう。 そういう意味では、 巨大なマンモスと戦った時代から、何ひとつ変わっていないのかもしれない。 PS(追

  • ぴえん超えてぱおんな逸品

    調味料とは、あくまでも「味を調える」ものであり、 それ自体が主役になることはないというのが、世間の定説だろう。 しかしごく稀に、調味料の作り手が「美食」を追い求めるあまり、 主役である食材を追い越し、調味料がメインとなってしまうことがある。 二枚目の主役を差し置いて、助演俳優がノミネートされるように。 先日、お世話になっている賢人より、そんな主演殺しの調味料をいただいたので、 本日は、その品をご紹介させていただこう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 賢人からいただいた鳥羽別邸の「うまみ白醤油」。 あまりに美味すぎて、ぴえん超えてぱおんな逸品だ。 ※感極まって泣きそうな気持ちを表す言葉 通常、小麦を原料とする白醤油は、 素材の味を引き立てるために、旨味が抑えられているが、 この白醤油は、かつお、昆布、椎茸の出汁を惜しみなく配合しているため、 「醤油」の概念を覆すほどの旨味が凝縮されている。 元来、旨味とは、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸に由来しているため、 嗅覚よりは、むしろ味覚(味蕾)で感じるものだが、 この白醤油は、蓋を開けた瞬間に「旨味のフレグランス」が立ち込めるのだ。 私には、醤油をそのまま飲むような変な癖はないが、 それでも、この醤油だけは、シャルドネ・グラスを取り出し、 沸かしたミネラル水に数滴混ぜて、香りだけを愉しんだくらいである。 さて問題は、ここまで醤油が美味しいと、 醤油を脇役として考えるのは、もはや不謹慎なことであり、 いかにして主役とするのか?を考えなければならないことだ。 だし巻きでは、加熱によって香りが落ちるし、 肉じゃがでは、じゃがいもに全てを持っていかれる。 考えに考えた結果、シンプルにTKGでいただくことにした。 旨味5割増しの熟成米に、ケージフリーの鶏卵、いくらにしらすを加えて、 白醤油をひと回しすれば、至高のTKGの完成である。 一国の王に献上しても、お叱りは受けないだろう。 この調子であれば、ひと瓶なんてものの数日で無くなってしまう。 鳥羽別邸でしか購入できないため、訪れた際にはぜひ私にひとつ買ってきて欲しい。 お礼に美味なワインを贈らせていただこう。 […]

  • 殺し屋がホルスターから拳銃を抜くように

    ひまわりをモチーフにした「弁護士バッジ」がスーツを映えさせたり、 モンブランのペンを備えたコンシェルジュが格好良く見えるように、 ひとつのアイテムが、信頼と安心に繋がることがある。 私の場合、手土産にワインを選ぶことが多いため、 それを空けるために、気の利いたソムリエ・ナイフを出すような人には、 心からの関心と興味を抱いてしまうものだ。 今日は、私のような自称ワイン・ファンの心を 一発で射止めてしまうソムリエ・ナイフをご紹介しよう。 View this post on Instagram A post shared by こだわりのイデアK (@k.codawari) 木目が美しいシャトー・ラギオールの「グランクリュ」。 各パーツが、黄金比に基づいて設計されていることで、 ルックスが抜群に美しいだけではなく、 宇宙が考え得る、最も優れたパフォーマンスを発揮することができる。 それゆえ、ラギオールのナイフは「究極のソムリエ・ナイフ」と呼ばれ、 世界の名だたるレストランでソムリエに愛用されている。 一度、ラギオールの味を知れば、ステンレスのナイフが興覚めとなるため、 ワインで客をもてなす全ての人類が、持たなければならない必需品かもしれない。 また、東野圭吾氏の「流星の絆」でも、主人公である詐欺師の女性が、 ターゲットの御曹司にラギオールを贈り、感銘を与えるシーンがあるように、 飲食関係者に贈ると、100%喜んでもらえる逸品である。 ナイフのシンボルには、皇帝ナポレオンがマントに飾った「蜜蜂」が採用されている。 私はつい最近まで、このエンブレムを蝉(せみ)だと誤解しており、 何名かの友人たちに、ドヤ顔で「この蝉が一流の証なんだよ。」と伝えてきた。 この場にて訂正とお詫びをしたい。 正直なところ、黄金比まで計算できる職人技を持ちながら、 小学生が書くような蜜蜂を描くラギオール側にも幾ばくかの責任はあると思うが、 ナイフの切れ味や、木目の磨き具合に熱中するあまり、 エンブレムのことは誰も気にしなかったのかもしれない。 専用のレザー・ケースは、ベルトを通して腰に装着できるようになっており、 殺し屋がホルスターから拳銃を抜くように ソムリエが腰からナイフを取り出す様はなんとも粋なものである。 ラギオールでコルクを抜けば、デイリー・ワインでさえ、特別な雰囲気になるので、 これからワインを始めたい方は、この機会に形から入ってはいか

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