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2021/07/11

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  • 2021年 お気に入り本ランキング

    あけましておめでとうございます。 そしてお久しぶりです。 なかなか「読みたい欲」と「書きたい欲」が一致する時期がなくて、本を読んでも感想を書く気が起きなかったり、何か書きたくても読む気力がなくて書くことがなかったりで、気づけば3ヶ月くらいご無沙汰しておりました。 2022年はもっとたくさん本を読んで、もっとたくさん感想を書くぞ!! ということで、新年1本目の記事は「2021年 お気に入り本ランキング」です! 2021年は計28冊の本を読みました。少ない〜。 質的にも量的にも、あまりいい読書ができなかったなと反省していたのですが、振り返ってみると、意外にも(?)いい本との出会いがありました。 今…

  • ハン・ガン『菜食主義者』

    ハン・ガン『菜食主義者』 初めて韓国文学を読んだ。韓国文学、数年前から流行ってるよね(K-POPブームとも関係がありそう?)。しばらく本屋に行かなうちに続々と翻訳が進んでいたみたいで、選択肢の多さに驚いた。 韓国文学を読むのは今回が初めてだったので、偏ったイメージがつきにくそうで、かつ韓国文学の雰囲気を十分に感じられそうなこの本を選んだ。 物語は、急に肉食を絶ったヨンヘとその周辺の人物を中心に描かれる。 菜食主義者になるということがこの物語の中でどういった意味を持つのか、あとがきを読みながら考えてみた。 動物としての人間を辞めて、考えることを辞めた植物になること。植物のように何も考えず、誰の影…

  • 佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』

    佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』 明るい夜に出かけて(新潮文庫) 作者:佐藤多佳子 新潮社 Amazon あらすじ; とある事件をきっかけに、大学を休学してコンビニでアルバイトを始めた富山。自称「歌い手」のバイト仲間・鹿沢や、深夜ラジオのリスナー同士である女子高生・佐古田、旧友でありトラウマの要因を作った人物である永川と関わるうちに、自身の世界を取り戻していく。 登場人物がこの世のどこかできっと生きていると信じられる物語だった。久しぶりに本の中に友人を見つけられた気がした。 人それぞれに自分だけの生活があるし、私の人生は私のものにしかならない。だから一人で背負っていくしかない。けれど、辛い時に…

  • 【読書】一方通行の友情? 奥田亜希子『クレイジー・フォー・ラビット』

    奥田亜希子『クレイジー・フォー・ラビット』 クレイジー・フォー・ラビット 作者:奥田 亜希子 朝日新聞出版 Amazon あらすじ 人の隠し事のにおいを感じ取ることができる愛衣。クラスメイトに本音を言えず糾弾された小学生時代、独りぼっちにならないために周りに合わせて生きていた中学生時代――。”友だち”との関係の変化を描いた連作短編集。 感想 柚木麻子さんが書かれている帯に惹かれて手に取った本です。 「身近な彼女に片思いしている全ての女性に」。 この「片思い」は恋愛感情ではなく、友だちへの一方的な感情です。友人関係って思いのほか対等ではないし、自分はあの子と仲良くなりたいと思っていても、向こうは…

  • 【おすすめ韓国映画】『パラサイト 半地下の家族』ネタバレレビュー

    アカデミー賞受賞で話題となった韓国映画『パラサイト 半地下の家族』。Netflixで配信されていたので観てみたのですが、予想を超える面白さでした。余韻の重たさにひたりながら、レビューしていきたいと思います。 あらすじ: 半地下で暮らす貧しい一家が裕福な家族の使用人として豪邸に入り込み、寄生に成功する。豊かな生活のおこぼれにあずかっていたところ、元使用人がこの家に隠されたある秘密を暴露し、事態は一変する。貧しさとはどういうことか、全人類に現実をつきつけた問題作。 アカデミー賞受賞で話題になった当時の評判から、どこか純文学的な、シリアスで重たい話という先入観を持っていました。だから気合を入れて観始…

  • Netflixオリジナルドラマ『宇宙を駆けるよだか』~クラス一の美女とブサイクが入れ替わる話~

    Netflixオリジナルドラマ『宇宙を駆けるよだか』を観ました。入れ替わりというSFチックな設定、ダークなヒューマンドラマ、俳優さんたちの演技、どれを取っても満点の一気見ドラマです。 あらすじ: 優しい家族と美しい容姿に恵まれ、ずっと好きだった幼馴染からも告白され、幸せの絶頂にいたあゆみ。そんなあゆみはある日、同じクラスの冴えない少女・海根と入れ替わってしまう。恋人も母親も入れ替わりの話を信じてくれず、海根の容姿のせいで学校ではいじめられ、全てを失うあゆみ。元に戻る方法を探るが、海根はあゆみの身体を手に入れるために意図的に入れ替わりを行ったと言い、元に戻ることを拒否する。 このドラマのテーマは…

  • 『群像』2021年2月号 注目作品ランキング

    今年の読書目標の一つとして、「文芸誌を毎月読む」というのを掲げました。文芸誌には最新の文芸作品が掲載されることから、文芸界のトレンドをいち早く知れること、新しい作家・作品を知るきっかけになること、各文芸誌の特色を掴めること、などがその理由です。 本当は全文芸誌を制覇したいところですが、そうするとせっかく気になる作家を見つけても、その作家の本を読む時間がなくなってしまうので、とりあえずのところ『群像』と『文學界』を毎月読んでいこうと思います。 この記事では、『群像』2月号の中で、私が個人的に気になる作品をランキング形式で紹介します。今月は文芸作品の中から3作品をピックアップしました。 1位 田中…

  • 【書評】芥川賞候補作! 宇佐見りん『推し、燃ゆ』レビュー ※ネタバレなし

    今回は第164回芥川賞候補作の一つ、『推し、燃ゆ』をネタバレなしでレビューしていきます! 宇佐見りん『推し、燃ゆ』 推し、燃ゆ 作者:宇佐見りん 発売日: 2020/09/10 メディア: Kindle版 あらすじ ある日、推しが彼女を殴って炎上した。実生活では何をやっても上手くいかず、推しだけを背骨にして生きてきたあかり。そんな推しが燃えてしまったことで、あかりの生活は少しずつかみ合わなくなっていく。 まず驚いたのは作者の年齢でした。1999年生まれの21歳、現役大学生。いやー、ついに年下の作家が出てきてしまったか……。まだ何者にもなれていない自分と比較して何だかちょっと複雑な気持ち。でもで…

  • 【書評】綿矢りさ『意識のリボン』

    綿矢りさ『意識のリボン』 意識のリボン (集英社文庫) 作者:綿矢りさ 発売日: 2020/04/03 メディア: Kindle版 私から見た綿谷りさという作家は、頭と体が繋がっていない未知の生き物だ。頭だけ見ると私と同じ人間で、安心して近寄っていくのに、ふと体を見れば大蛇。そんな理解しがたさがある。物語に共感しながら読み進めていくと、主人公がある瞬間から私とは全く相容れない人物として浮かび上がってくる。その瞬間、「この人は私の気持ちを分かってくれない!」という反発心を抱くと同時に、深く傷ついてしまう。だから私は綿谷りさという作家のことを手放しに好きだとは言えなかった。そんな未知の生物・綿谷り…

  • 2020年おもしろかった本 Best10

    タイトルでBEST10と掲げたものの、順位付けが難しかったので読了順に紹介していくよ! 1. 夏目漱石『文鳥』 文鳥・夢十夜 (新潮文庫) 作者:漱石, 夏目 メディア: 文庫 これはシンプルに美しかった。語り手はもらってきた文鳥を最後に死なせてしまうんだけど、その様に昔の女の面影を重ねて終わる締め方が見事だった。文鳥の世話をする前半場面の微笑ましさから一転して、物語が空恐ろしさと残酷性を帯びる瞬間がたまらない。これぞ純文学って感じ。 2. 三島由紀夫『仮面の告白』 仮面の告白 (新潮文庫) 作者:由紀夫, 三島 メディア: 文庫 これも文学的にすごい!!っていう意味合いでBest10入り。性…

  • 【文学小話】『六の宮の姫君』から始まった不思議な縁

    先日、北村薫『六の宮の姫君』を読みました。 芥川が自身の作品『六の宮の姫君』についてこぼした(架空の)言葉、「あれは玉突きだからね。いや、キャッチボールかな」の真意を解き明かす話で、作中では(ネタバレしますが)菊池寛の『首縊り上人』を受けて書かれた作品なのではないか、という解釈がなされています。 なるほど時系列を詳細に調べればこんな見方もできるのかと、 「本」という物の先にはやはり人がいるのだという当たり前の事実を改めて実感し、文学の味わいが増したように感じました。 とはいえ菊池寛の『首縊り上人』は未読。 さっそく近所の図書館で探してみたのですが、なにぶん田舎ゆえに文学全集の類はほとんど置いて…

  • 【本レビュー】又吉直樹『夜を乗り越える』

    ※2018年に書いた記事を再掲載しています 『夜を乗り越える』 /又吉直樹 夜を乗り越える(小学館よしもと新書) 作者:又吉 直樹 発売日: 2016/06/01 メディア: 新書 芥川賞作家・又吉直樹が「なぜ文学を読むのか」を語ったエッセイ。 ふだん本を読まない人に読書の魅力を伝えることを念頭に書かれたみたいですが、本好きも十二分に楽しめるエッセイです。 又吉さんは読書の魅力を「共感」と「新しい感覚を発見すること」の二つだと言います。 この本もまさにこの二つを体感できる本でした。 本の読み方や魅力について書かれた部分は「本好きあるある」として楽しめましたし、 又吉さんの文学観は、私にとって「…

  • 【本レビュー】夏目漱石『私の個人主義』

    ※2018年に書いた記事を再掲載しています 夏目漱石『私の個人主義』(1915) 私の個人主義 (講談社学術文庫) 作者:夏目漱石 発売日: 2017/10/20 メディア: Kindle版 1914年11月に漱石が学習院で行った講演を筆記したもの。 漱石自身の経験から、自らの生きる道を探す意義と、個人を尊重することの重要性を説いている。 これは大学生の今読めて本当によかった。 自分が何になりたいか、本当にやりたいことは何なのか。 そんなものが私にもあるのか。ないんじゃないのか。 でも「本当にやりたいことを見つける」ことを諦めたくない。 何をどうすればそれを見つけられるんだろう。 生きていく上…

  • 【本レビュー】太宰治『人間失格』初読の感想を正直にまとめてみた

    ※2017年に書いた記事を再掲載しています 太宰治『人間失格』(1948) 斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇 (文春文庫) 作者:太宰 治 発売日: 2000/10/06 メディア: 文庫 あらすじ: 幼い頃から人間というものを理解できず、恐怖さえ感じていた主人公の一生にわたる苦悩を描いた作品。 感想: 言わずと知れた名作ですね! 主人公は人間の二面性というものが理解できない。 なぜ人には裏表があるのか? なぜ人は人を欺くのか? 善人顔して通りを大手を振って歩いている人間もみな、表の顔と裏の顔の両面を持ち合わせている。 それでは善とは何なのか。 主人公は人間というものが心底理解できない…

  • 【本レビュー】読書感想文におすすめの本! 草野たき『ハチミツドロップス』

    ※2016年に書いた記事を再掲載しています 『ハチミツドロップス』(講談社文庫) 作:草野たき ハチミツドロップス (講談社文庫) 作者:草野 たき 発売日: 2008/07/15 メディア: 文庫 あらすじ 明るくてお調子者の中学生女子・カズはソフトボール部のキャプテン。 カズの所属するソフトボール部は、「ドロップアウト集団のくせに、部活の甘くておいしいとこだけを味わってるやつら」という意味で「ハチミツドロップス」と呼ばれている。 部活のある日は更衣室に集まってだべるだけの楽しい青春――のはずが、体育会系の真面目な新入生の入部によって、カズたちの居場所はなくなってしまう。 感想 再読本です。…

  • 【本レビュー】白河三兎『私を知らないで』

    ※2016年に書いた記事を再掲載しています 『私を知らないで』(集英社文庫) 作:白河三兎 私を知らないで (集英社文庫) 作者:白河 三兎 発売日: 2012/10/19 メディア: 文庫 あらすじ 父が転勤族で転校を繰り返す慎平は、中二の夏に転校した学校で「キヨコ」と出会う。 いつも独りぼっちなのに凛としているキヨコは謎めいた存在で、クラスでも浮いている。 そこへ高野というもう一人の転校生がやってきて、二人はキヨコの謎を解き明かすため、彼女を尾行することに。 「私を知らないで」と言う彼女の正体は? 感想 タイトルに惹かれて購入した本。 中学生同士のいざこざがテーマなのかと思って読んだら大間…

  • 【本レビュー】ウェルズ『通い猫アルフィーの奇跡』

    ※2015年に書いた記事を再掲載しています 小説『通い猫アルフィーの奇跡』(ハーパーBOOKS) 原題:Alfie the Doorstep Cat 作:レイチェル・ウェルズ 訳:中西和美 通い猫アルフィーの奇跡 (ハーパーBOOKS) 作者:レイチェル ウェルズ 発売日: 2015/09/19 メディア: 文庫 あらすじ: 飼い猫として幸福な生活を送っていたアルフィーは、飼い主の死により野良猫になることを余儀なくされる。 しかし愛情に飢えた野良猫暮らしは長く続かず、アルフィーは通い猫になることを決意した。 四軒の家に通いながら愛情をもらい、また与える生活。 そこでアルフィーが起こした奇跡とは…

  • 【本レビュー】万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』ネタバレレビュー

    ※2015年に書いた記事を再掲載しています 『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 作:万城目学 かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫) 作者:万城目 学 発売日: 2013/01/25 メディア: 文庫 あらすじ: 好奇心旺盛な小学1年生・かのこちゃんと、気高いアカトラ猫・マドレーヌ夫人の物語。 ある日マドレーヌは、夫の玄三郎(犬)から猫股の話を聞く。 お昼寝から目覚めたマドレーヌは、しっぽを見て愕然とした――。 一方かのこちゃんは、早朝の教室で両の親指を鼻に突っ込み、残りの指をひらひらさせていたすずちゃんと仲良くなりたくてたまらない。 しかしすずちゃんはかのこちゃんを避けているようで……。 …

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