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  • 【善悪】と【好き嫌い】は意識的な切り離しが必要

    家庭や学校の教育では善を為し悪を厭うことを学び、物語によって善を肯定し悪を否定することを刷り込まれることから、大抵の人は善を好み悪を嫌うように育つかと思います。もちろん例外はあるものの、善を好み悪を嫌うことは社会的に正しい定型として存在するでしょう。 概ねどのような社会においても善悪の定義は社会の維持管理に資するかどうかで定まっている以上、これは持続的な人類社会を保つ観点からして妥当であり、善を好み悪を嫌うように人々を強制することは社会的に必要なことです。 ただ、世の中にはこの刷り込みが度を過ぎて、逆になっている人がいるように見受けられます。 対偶と逆 善を好み悪を嫌うことの理屈を少し整理して…

  • 精神論ではポカミスを完全に防ぐことはできない

    ポカミスとは不注意などで引き起こされる様々なミスを指す言葉です。注意していれば防げたはずの間違いや失敗であり、類似の言葉としては「うっかりミス」や「ケアレスミス」があります。 ポカミスを完全に防ぐことはできません。過去にもヒューマンエラーに関する記事を書いていますが、今回はケーススタディ的に、一部のコンサルタントや研修会社などが述べている言説についてコメントをしていきます。 ヒューマンエラーは全てポカミスである? 時々、ヒューマンエラーの全てをポカミスと定義している説明を見かけます。 しかしポカミスは注意していれば防げたミスに限定された表現です。ポカミスはヒューマンエラーが生じる一形態に過ぎず…

  • 世界は分数で記述されている(過言)

    「分数の割り算なんて社会に出てから使わないよ」なんて言葉を時々耳にします。それはある面で正しく、使えば便利なことはありますが別に使わなくても日常生活を送ることはできます。 とはいえ、日常生活で使う・使わない、或いは使える・使えないはさておき、分数の割り算を諦めることは分数の割り算を使う生き方は選択できなくなることを意味します。例えば設計職や開発職は選べません。なにせ毎日のように分数の割り算をするため、できなければ仕事にならないです。 もちろん人生は人それぞれ歩みたいように歩んでいけばいいわけで、分数の割り算を使わない人生だってまったくもって悪いことではありません。数学の関わらないアートな世界で…

  • 誰かに助けを求める時は、多数に求めた方が良い

    人にはそれぞれキャパシティがあります。器と言い換えてもいいでしょう。コップのような容器です。 その器の大きさは先天的な性格や個性、或いは後天的な環境や教育によって大小が変化し、その器の中身は日常の負荷やストレスの度合いによって変動します。 器は満たされている状態が望ましく、器が液体で満たされていない場合、人は苦痛を覚えます。 器が小さくすぐに満たせる人もいれば、器が大きすぎてなかなか満たせない人もいます。中身をすぐに回復できる人もいれば、一度不足してしまうとなかなか満たせない人もいます。 そんな、器をイメージしてください。 器の大小と液体の回復力 器の大きさは大きければいいというわけでもありま…

  • 「悪を倒す」よりも「人を救う」ヒーローが好き

    頭の中で音楽が強制的に反復されることがあるかと思います。これはイヤーワーム現象やディラン効果と呼ばれる事象です。 不快感の度合いは人によりますが、私は特に不快は感じません。むしろそこそこに楽しんでいます。元気の出る音楽であればなお良しです。 ここ数日、頭の中で流れているのは「救急戦隊ゴーゴーファイブ」です。 ・・・いや、まあ、世代的には合っていますし、テンションが上がるので大好きですけども、なぜ? 頭と心は別 この駄ブログでは精神論や根性論、共感や感情をどちらかと言えば否定的に述べる記事をいくつも書いてきていますし、実際に知人にも同様のことを口にしていますので、私のことを知っている人は熱血より…

  • 「教わってないから分からない」「聞いてないから知らない」はどこまで通用するか

    「教わってないから分からない」 「聞いてないから知らない」 よく聞く言葉ではありますが、それが実際どこまで通用するかについて技術屋の感覚を述べていきます。 人によっては少し厳しい見解になるかと思います。 聞いて分かる範囲には限界がある 教育において「教えない」はもちろん論外です。教えられることは教えるべきですし、聞かれたことには答えるべきです。私なんて聞かれてもいないのに教えてしまうことが度々あり、むしろ「教えたがりおじさん」やマンスプレイニングにならないか心配しています。 教わってないことが分からないのは普通のことですし、聞いていないことを知らないのは当然です。 ただ、当たり前のことではある…

  • 日本は「奴隷」が少ない国である:世界奴隷指数2023(Global Slavery Index 2023)を見る

    日本は世界的に見ても「奴隷」が少ない国です。 と冒頭から述べると反発を受けそうな気はしますが、現代の奴隷に関する国際統計を紐解くことで、日本の現状と課題を詳らかにしていきます。 世界奴隷指数(Global Slavery Index) 世界奴隷指数(Global Slavery Index)は国際人権団体Walk Freeが不定期に発表している指標です。 同団体はあらゆる形態の現代奴隷制度の根絶に焦点を当てており、強制労働、強制または奴隷的な結婚、借金による束縛、強制的な商業的性的搾取、人身売買、奴隷制のような慣行、および子供の売買と搾取を含む包括的な奴隷的制度を調査した上で各国の指数を算出し…

  • 私憤と公憤は容易に混同し得る:他者へ怒りを持つ際の注意点

    当ブログでは個人を特定できる形で批判する記事をほとんど作成していません。固有名詞等を出さず「世間で言われている」「どこかで聞いた」「誰かが言っていた」と透明にしています。出すとしてもせいぜいが政党名や団体名までであり、個人を限定しない形で記述することが基本です。 何故そうしているか、今回はあえて一個人を代表例として、理屈と感情の両面でそれぞれ考えを述べていきます。 私憤が混同することを避けたい インターネット上では様々な怒りの声を見かけます。 よく見かけるのは政治家のような公人に対しての怒りの声ですが、他にも経営者や専門家といった私人に対する怒りの声も多数あります。 例えば、ここ最近よく見かけ…

  • 新人は簡単な仕事こそ後回しにせずサッとこなすべき:新人とタスクの優先順位

    タスクの優先度付けのやり方としてよく語られている方法に、『緊急度』と『重要度』でマトリクス化してタスクの優先順位を決める手法があります。 過去にも記事にしていますが、これは自分でタスクを管理できる立場にあることが前提です。上司や先輩から仕事を頼まれている段階の新人ができることではありません。 役職者やベテラン・中堅は「抱えているタスクに対して代用不可なキーパーソン」であることからタスクの納期を調整することが出来ます。業務フローや仕事の熟練度からその人に頼まなければタスクが進まないという状況であればそれこそ無理強いをしても通せないわけですから、納期に融通を利かせることが出来るのです。つまりタスク…

  • 無限にブログを書く方法を思い付いた

    気付けば2年以上、毎日ブログを書いています。 好き勝手やりたい放題、自由気ままのゴーイングマイウェイでブログを運営していますが、実は最初の頃は『ブログの書き方』的なことを指導しているサイトで勉強してみようと閲覧して回ったこともあった、ように記憶しています。 まあ、結局好き勝手自由に書き散らかす方が嗜好に合っていたのであまり参考にはならず、結果として役立ったのはレイアウトや設定など『ブログの作り方』に関する記事ばかりでしたが、人によっては『ブログの書き方』も役立つでしょう。 前置き 『ブログの書き方』を指南しているサイトを思い出すと、必ずと言っていいほど「画像を使え」と指導されていらっしゃったと…

  • 韓国の産業構造と経済複雑性指標

    日本の輸出管理厳格化が解除されて韓国がグループA(優遇国)に復帰した際、韓国の産業構造が少し気になったので知識をアップデートするために調べていました。 せっかくなのでブログに書こうと思っていたのですが、書くのを忘れていました。 韓国の企業とは仕事で多少のやり取りをしていて色々と大変そうな内情を聞いてはいますが、それはさておき、今回はそういった実体的な部分ではなくもっと俯瞰的な産業構造について見ていきましょう。 優秀な産業構造 ある国家の産業構造の特徴や国家の生産力を図る指標の一つに経済複雑性指標(ECI:Economic Complexity Index)があります。 (過去の紹介記事) 経済…

  • ネットが繋がらない程度でいちいち情シスを呼ばんでも

    情シスだって忙しいんですから、なるべく自己解決しましょう。 今回はそんな見解を述べていきます。 少し辛辣です。 情シスに頼らなくともできることはある 「ネットに繋がらなくて仕事が出来ない!ちょっと見に来て!」 おそらくこのような光景が見られる職場はそこそこあるかと思います。 まあ、扱うデータは自社サーバやクラウドに保管されているでしょうし、社内外のやり取りだってネットワーク経由が基本ですので、今どきネットに繋がらないと仕事にならないのは仕方がないことです。 ただ、ネットに繋がらないと仕事が出来ないと分かっているなら、普段から管理をすればいいだけの話でしょう。 BCP(事業継続計画)のように、止…

  • 三現主義への過信に対する戒め:人材の育成こそが重要

    問題解決における概念、フレームワークの一つに三現主義があります。これは「現場・現物・現実」の三現を重視して物事に当たることを推奨する標語です。 なにも難しい話ではなく、当たり前のことです。ただ頭の中でだけ考えていては机上の空論に陥りかねませんので、実際に現場に赴き、現物を手に取って、現実を見ることはとても大切です。 昨今では五現主義や三直三現主義など三現主義を拡張した標語もありますが、基本は三現主義がベースにあります。 三現主義はどのような業界、どのような仕事においても概ね適用可能です。いかなる理屈やシミュレーションでも現場・現物・現実に勝るものではありません。 ただ、三現主義を過信した言説を…

  • 頭が良い人ほど間違いを認められない

    人は時に異なる意見を持つ相手を誤った愚か者だと考えてしまうことがありますが、異なる意見だからといって誤っているとは必ずしも言えません。人それぞれに異なる思想や信念を持ち、何を重視しているかは違うことから、同じ情報を受け取ったとしても同じ結論に至るとは限らないためです。 よって異なる意見を持った人を単純に誤った愚か者だと断定することは避けた方が良い考え方です。 もちろん何事も賛否両論で両立させればいいわけでもなく、明確に誤った理解や認識に至っている場合もあります。 今回はそういった誤った理解を持った人にどう接すればいいのかを考えていきましょう。 口論は無意味 相手の誤りを指摘する際、強い言葉を用…

  • 電車で通学・通勤してる人は、凄い(小学生並みの感想)

    まだ疲れていて堅苦しいテーマを扱うほどの余力が無いため、まごうことなき雑談をします。 人混みが苦手 私が仕事で出掛ける際は、5割が車、4割が電車、1割が飛行機です。交通手段は基本的に距離で変わりますが、試作や評価試験を行うために持ち運ぶ荷物が多いなど業務内容によっても交通手段は変化します。 先日の出張で疲労困憊しているのはしんどい案件だったこともありますが、車ではさすがに遠い地域に山ほどの荷物を抱えて電車で出張したことも理由です。ヘビィな仕事のためにヘビィな荷物を持って長時間移動していたため、鞄の紐がずっと食い込んでいた肩がまだ痛いです。 それはさておき、私は電車での移動が苦手です。 電車その…

  • 疲労困憊で疲れ切っている時の雑談

    大きな仕事の〆としての出張が無事終了し、ひと段落です。 今回の件についてはやれるだけのことはやったものの上手くいくかは確証が無く、しかし上手くいかないと半年以上掛けて費やしてきた諸々のコストが全て無駄になり戦略規模で影響が出ることは分かっていたため、上層部からのプレッシャーは相当なものでした。 (プレッシャーをかける暇があるならもっとリソースをくれよと思う私) そんなプレッシャーの影響か、先日の出張では少し早めに現地入りして、ファミレスで昼食を取るのはイヤだったので良さげなランチの店を探しつつ、有名な神社で上手くいくようにお祈りをして、帰り際に御守りまで買ってみました。まさかの神頼みです。 祈…

  • 人々が愚かであることを受け入れなければ民主主義は成り立たない

    人には「他人が馬鹿に見える」時があると思います。 それは疲労などによって自身の想像力が衰えていたり、他者の愚かな一側面しか見えていない場合であったりすることが多いものです。 想像力というものは何らかの要因によって一時的にせよ恒久的にせよ衰えます。そのような事象が起きている場合、(もしかしたらこういう考えをしているのかも)、(もしかしたらこういう意図を持っているのかも)、というような想像が出来なくなってしまうため、相手が思慮の浅い馬鹿に見えてしまうわけです。 ある一面や発言を見てその人の知性全体を判断するのはあまり適切ではありません。ある分野において自身よりも『考えが浅い』『考えの程度が低い』『…

  • 営業さんには美味しい飯屋を把握しておいてほしい願望

    ただの我儘。 技術屋の出張 製造業の技術屋は基本的に設計がお仕事なので職場の事務所に居ることが多いですが、なんだかんだチョコチョコと出張することもあります。顧客との仕様打ち合わせであったり、サプライヤーとの図面打ち合わせであったり、製品不良や市場トラブルの対策会議であったり、展示会やイベントのヘルプであったり、出張の理由は色々です。 一人ぶらり出張をすることは少なく、顧客であれば営業さん、サプライヤーであれば調達さん、トラブル対応であれば品証さん、イベントであれば広報さん、そういった人々に引き連れられて出張します。 「うちのエンジニアを引っ張ってきました、技術的な面に関してはこいつにお任せくだ…

  • 思考は「タダでできる遊び」だと思っている

    洗車した 次の日鳥の フンぴしゃり まあ、仕方がないことです。稀にあります。 感情的徒労の悪循環 洗車したばかりのピカピカの車に鳥のフンが付着していた場合、人はどう感じるか。 そこそこ以上にどうでもいい話ではありますが、ちょっとした思索の一助にはなるかと思います。こんな日常的などうでもいいことからも何らかの思索をしてしまうのが私のある種の強みであり、それなりに弱みです。そしてただの趣味であり遊びです。 私の考え方からすれば、ここで苛立ったり怒ったりすることは意味が無いと感じます。これはただのよくある仕方がないことの一つです。鳥さんに罪はありませんし、私にも罪はありません。 確かに自身の労力が無…

  • ケアは重要だが、もっと重要なのは自覚

    ここのところ、なんとも生真面目な記事が続いています。 これは生真面目なことを書きたいからではなく、ただの惰性です。仕事が忙しくて疲れているから面白い話を考えることにエネルギーを投入できておらず、ただ思い付くままに思考を出力している状態なだけです。 自分で言うのもなんですが、私は根っこの部分で生真面目なため、意識して思考を練らないと真面目な話ばかりが出てきてしまいます。 まあこの忙しさもそろそろひと段落、する予定は一切ないのですが、それは仕方がないので諦めましょう。 ■重要な案件の期日がピンチだが、内容が高度で肩代わりどころか補助できる人すらいないため重要なのに単身で処理中、人手不足とは「仕事が…

  • 経済関係の深化は戦争を完全に防げるわけではないことを日本人は知っているはず

    Capitalist Peace(資本主義者の平和・商業的平和論)に該当する言説をSNSなどで不定期に見かけます。 最近であれば台湾有事が生じる可能性について、「経済的に不合理であり中国が武力侵攻に至る可能性はない」といった類のものです。 経済関係の深化と依存は戦争リスクを減らす効果は認められているものの戦争リスクを完全にゼロにはできないことが歴史的にも学問的にも分かっているはずですが、しかし経済関係が戦争を撲滅することへの期待は根強く残っているようです。 とはいえ、それが難しいことは経済損失を分かった上でウクライナへ侵攻したロシアの事例や100年以上前の歴史をもって語ることができますが、それ…

  • 真面目は美徳ではない

    美徳を「褒めるべき振る舞いや行い」と定義する場合、当ブログでは何度か言及していますが、真面目は美徳ではありません。 もちろん真面目であることは素晴らしいことです。真面目さは真摯さや誠実さ、親切心や継続力、そういった美徳を生み出す根源だと言えます。 それら美徳を生み出すからこそ真面目さは素晴らしいことですが、ただ、真面目であることそれ自体は誉めそやされることではありません。 今回はこのややこしい考え、「真面目であることは素晴らしいが、真面目そのものは美徳ではない」ことについて述べていきます。 真面目であっても良くない例 「真面目は美徳」だと考えると、「真面目であれば良い」とする誤解が生じます。 …

  • 「台湾有事は日本有事」とされる軍事的な理由

    「台湾有事は日本有事か」と言えば、有事の定義が武力に訴えるような事件や事変が起きることである以上、ほぼ確実に日本有事です。政治や経済ではなく、単純に軍事的な側面からそうなります。 今回は軍事の理屈をなるべくシンプルに整理してみましょう。 兵站線の確保 国同士の戦争は互いに軍隊を前線に放り込んでドンパチをやったら勝ち負けが決まって終わり、とはなりません。どちらかの政府が降伏して軍事的抵抗が無くなるまでは戦争が続きます。短期で終わる戦争は極めて稀であり、相当な戦力と士気の差が無い限り大抵は長引くことが多いです。 台湾の場合、もし中国が軍事侵攻をしたとして、さらに周辺国が援助を行わずに台湾単独で防衛…

  • 設計が”できる”のレベル感:機械設計者に求めたい技能

    大ベテランにはとても敵わない中堅技術者が語るには大上段過ぎるテーマではありますが、今の時点での考えを残してみます。 図面を引ける≠設計ができる 新人には図面の引き方を比較的早期に教えます。設計部署に配属される新人は学校で製図を学んできている子がほとんどですが、業界のスタンダードや組織内の作図ルールなど教科書以外のことを教える必要があるため、製図のお勉強は必須です。 そうして図面が引けるようになった新人は設計者として一人前かと言えば、当然そうではありません。絵が描けるだけではまだ途上です。 もちろん製図が出来るようになれば過去の設計を流用してそれっぽい図面をこさえたりと目先の業務は多少こなせるよ…

  • 教育側の学習性無力感によるデフレスパイラル

    新人や若手の企業内教育について、私は基本的に楽観主義で挑んでいます。 理工学部で基礎を学んできた若者であっても実務で活躍できる技術屋に育つまでには何年も掛かります。それだけの長期間、新人や若手がこちらの思った通りに育つなんてゼッタイに有り得ない話です。 人はつい直線的に物事を考えてしまいますが、人の成長は直線的には進みません。指数関数とまではいかなくとも、個々人で異なる曲線を描きながら伸びていきます。さっぱり伸びなかった人がある時から急激に頭角を表したり、逆に抜群だと思っていた秀才がある時期から伸び悩んだりと、実に様々な様相を呈するのが自然です。 それを理解していれば、たとえすぐに才覚を示せな…

  • 持続可能な社会のイメージ:永遠性と可変性

    人や組織、物事や社会が落ち目になると世間では栄枯盛衰が謳われます。 栄枯盛衰とは「繁栄や衰退は繰り返すものである」ことを意味しますが、盛者必衰と混ざってしまいがちなのか、どちらかと言えば落ち目の際に用いられることが多い言葉です。 栄枯盛衰の言葉が示すように、この世とは無常なものです。無常とは”常”が無いこと、すなわち万物は流転し変化する理を意味します。 それは形あるものが崩れていく虚しさと同時に、崩れたものでもいずれはまた興り得る希望をも内包する東洋的な考え方です。本来的に栄枯盛衰や無常は必ずしもネガティブなことではなく、桜が散ることを名残惜しむもその心残りこそを風情とする日本人には理解が容易…

  • ありとあらゆるものに余裕(バッファ)を持とう

    所詮この世は諸行無常。 全ての物事は流転して変化するものであり、常の形は存在しない。 ・・・なんて仰々しく述べるまでもなく、何事においても決められた通り予定通りに動くことはありません。全ては変化の途上であり、物事は外部からの影響を受けます。 だから何かしらを計画・設計する際には必ずバッファを持つ必要がある、そんな常識的でつまらない話をしましょう。 バッファとは バッファ(buffer)は緩衝材や緩衝器を意味する言葉です。急速な変化や過渡的な変化が生じた際、系に支障が出ないよう外乱を吸収する役割を持っています。 バッファの本義である緩衝材をイメージすると分かりやすいでしょう。緩衝材は落下や衝突と…

  • 愛国心は弱者のためのもの:左派が新たな愛国心を提示することの意味

    マイケル・サンデル教授へのインタビューが少し話題になっています。記事の前編では『愛国心』がテーマです。 ──左派は、愛国心について語るのを恐れているのでしょうか?その通りです。彼らは、愛国心という言葉にアレルギーのような反応を示します。愛国主義はいまや右派の専売特許と見られています。右派はこの言葉を、きわめて効果的に利用しているのです。 これは本邦でも同様でしょう。右派は愛国心を語り、左派は愛国心を忌避しています。 今回は珍しく一つの記事を取り上げて、愛国心に対する論考をしていきます。 愛国心の不定形さ 愛国心は右派からすれば共同体意識やアイデンティティの根底にある肯定的なものとして捉える概念…

  • 改革において抵抗勢力をボコすのは下策

    物事の変革や組織の改革において、抵抗勢力が生じるのは必然です。 改革に抵抗する人々には様々な理由があります。単純に変化を嫌う気質であったり、改革によって失われる部分への執着心や改革勢力自体への敵愾心、あるいは論理的思考による反対や総論賛成各論反対など、無数に反対理由は挙げられることでしょう。 何はともあれ単一の理由によるものではないことから、抵抗勢力の持つ力を個別に無力化していくことには時間が掛かります。その手間を厭い短期で改革を成し遂げるために抵抗勢力を実力行使で一掃したくなる気持ちが生じるのも止む無しです。 止む無しではありますが、バトルモードに突入して抵抗勢力をボコそうとするのは下策です…

  • ブログは良い睡眠に役立つ説

    やらかしてしまったこと、人から言われて気になったことが頭の中でグルグルしてなかなか寝付けない。 私にはあまりそういう経験はありませんが、そういった話が語られているのは時々見かけます。 寝る時に考えても仕方がないことですので思考から除外すればいいのではと思っていますが、ふと、そもそも思考を除外する術が一般的かどうかが気になったため、考えを整理しつつ述べていきます。 恐らく大した話にはなりませんが、お付き合いください。 貴重な資質 まずは前提として、振る舞いや言動を振り返り見つめ直す行為は立派なことです。それは目下の課題に正面から向き合う責任感の発露であり、その内省の姿勢は成長に不可欠な資質だと言…

  • 技術屋の目線には幸せホルモンが足りない

    技術屋的な思考は幸福度を下げるのではないかと思う、今日この頃。 今日は私の「ひねくれ者」な側面を紹介します。 LOVOT欲しいけど、お高いよ LOVOTの広告を見かけたのでサイトを閲覧していました。 今現在は熱力学で食っていますが、大学ではメカトロニクスを専攻していたこともありテクノロジー的な面でも感性的な面でもロボットは好きです。LOVOTのような愛らしいロボットは大好きな部類に入ります。価格面でちょっと安易に手を出すことはできないですが、お金に余裕があれば欲しいくらいです。 一桁安ければ衝動買いするのですが、さすがに無茶な要求ですね。 そんなLOVOTですが、ちょっと気になったのが以下の実…

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