あの日 #7

あの日 #7

動画小説はこちら☟ youtu.be 活字派の方はこちらから始まります☟ 魔の物が姿を消した瞬間に回り込み、 人の里の方向へ背を向けて、 魔の物と向き合う形で対峙する。 魔の物は、 消えては現れ、 また消える。 致命傷は与えてある。 けれど、欠片も残さず滅っさなければ、 存在し続ける魔の物。 動きは鈍いとはいえ、 放たれる瘴気と無数に生えた 手のような物の不規則な動きは、 どちらもまだ戦闘に参加したことのない 自分には、とてつもない脅威(きょうい)だ。 視線は高く、 視野は広く、 現れるその瞬間を見逃すことのないように (視線は上) (視界は広く) (何一つとして見逃すな) 音もない、 匂いも…