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  • 子供が大人になる過程で経験することが凝縮された小説『豚の死なない日』

    物語に描かれるその土地独自の匂いが漂ってくるような小説が好きだ。土の匂い、森の匂い、動物の匂いが肌で感じられるような小説。自分が生まれた土地、住んだ土地とは全然違うのに、どこか懐かしい思い出がよみがえってくるような小説がある。 『豚の死なない日』は僕にとって忘れられない1冊。宗教の教えに厳格な父を持つ長男ロバートが一人前の大人になっていく過程を涙なしには読むことができない。ペットの豚ピンキーとの出会い、隣人との交流、りんごの作付け、州都バーモントで開かれる家畜の品評会、その後に直面する厳しい試練・・・。子どもはいろいろな経験を積み、大人になっていく。大人になる、ということは嬉しいことと辛いこと…

  • 【感想】『異邦人』アルベール・カミュ/主人公ムルソーについての印象を中心に

    カミュの異邦人を5年ぶりに再読しました。主人公ムルソーの印象を中心に感想を書きました。カフカ、アンナ・カヴァンについてもほんの少しだけ触れています。

  • 『ロード・キル』

    『隣の家の少女』の作者ジャック・ケッチャムの『ロード・キル』を読みました。

  • 【感想】『蝿の王』と『他人の顔』/素顔を隠すことについて考える

    ゴールディング『蠅の王』を読みました。安部公房『他人の顔』についても若干言及しています。マスク着用についても考えを巡らせています。

  • 【感想】『ザ・ロード』コーマック・マッカーシー/終末モノ小説のおすすめをいくつか

    前置き 『渚にて』ネヴィル・シュート 『霧』スティーブン・キング ちょっと余談… 『腐蝕』竹本健治 『ザ・ロード』 コーマック・マッカーシー あらすじ 世界観 文体について 感想 今日紹介した本 前置き 第三次世界大戦後の世界…人類滅亡後の世界…こういう、いわゆる「終末モノ」が昔から好きだった。だが、あまり周囲からは共感を得られなかったり…で、このブログでならいっか、と思って今日は「終末モノ」の小説をいくつか取り上げる。 誰も核戦争後の世界を見たことがないのに、何故そんな世界を描けるのだろうか。これは僕にとって長い間疑問だった。全世界規模で核戦争が起きたら、空気はどうなるのか、水は?植物は?……

  • 【感想文】『酒樽 他六篇』モーパッサン/旧漢字・旧仮名遣いの本で読書

    岩波文庫・モーパッサン『酒樽 他七編』を読みました。

  • 『白の闇』の紹介(あらすじ)

    前置き 作者について タイトルについて 主な登場人物 あらすじ 冒頭 隔離政策 感染の拡大 終わりに 前置き 海外小説(翻訳小説とも)が苦手だという人にその理由を聞くと、次のような答えをしばし耳に聞く。「登場人物の名前が覚えられない」、「カタカナばかりで頭に入ってこない」、「文化や宗教について知らないから共感しずらい」等々。確かに、英語圏の文学でもそう感じることはある。ましてやロシア語と中国語の小説は本当に苦労する。でも、海外の小説(翻訳もの)が苦手、という人にもおすすめの小説がある。 ポルトガルのノーベル文学賞受賞作家ジョゼ・サラマーゴの代表作『白の闇』だ。 何故、海外の小説が苦手な人におす…

  • 『1984年』ジョージ・オーウェル

    ジョージ・オーウェル(1903~1950)は未来を覗いてきたのではないか、と思ってしまうぐらいの予言に満ちた小説を書き残している。代表作のひとつ『1984年』は、1949年に発表されたディストピア小説だ。ビッグ・ブラザーなる指導者を頂点とした一党独裁制の国家(オセアニア)による超管理社会の設定がリアルでつい引き込まれてしまう。 この本を読むのは2度目。初読(2018年秋)の時の印象は、「こんな世の中になったら嫌だな」という程度の、なんとも薄っぺらいものだった。が、今回再読してみて、何となく、これから世界の国々(日本含めて)はこうなっていくのではないか・・・と思った。『1984年』で描かれている…

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