トイレ問題です 職場はマンションの一室であったので当然トイレは1個しかありません しかし多い時で7~8人がいます タイミングがかぶってしまう時も多々ありました そんな時はじゃんけん勝負が繰り広げられます 壮絶な戦い… 負ければ我慢しなくてはなりません 勝って先に入ったところで後に人が待ってると思うと落ち着いて事を成すことが出来ません これ結構キツイ問題だったんですよね 会社はトイレが何個もあって快適でいいな~と思います でも会社でも従業員数の割にトイレの数が少なかったので色々問題になってたなぁ トイレに緊急事態用の呼び鈴が置かれたりしてました(我慢できない時に呼び鈴を鳴らして、先住民をトイレか…
バナコは私と同い年でした 同い年に謎の親近感を持つ私はバナコにしつこく話かけます バナコは分かりやすく心の壁を張ってきます それでも私は気にせず話しかけまくります 本人からしたらすごく迷惑ですよねすごく良く分かります でもなんとなくですがこの子とは仲良くなれそう…と思ったのです 担当さんは誰?どういうキッカケでこの職場に来たの?なんで漫画描き始めたの?どんな漫画描いてるの? もうあれこれくだらない事もたくさん質問したり話しかけました しかしウザすぎたのかキレられました たまに人との距離感を図り損ねて失敗するんですよね でも結局は一番仲良くなった同僚なので結果オーライでよかったです(いや本当によ…
漫画家アシスタント回顧録㉜~アシスタントの仲間たち・バナコ編~
バナコはこの職場に他県から2時間かけて来ます そんな遠くから…?と思いましたが、私も会社に通勤していた時は家から2時間かけてましたので今なら気持ちが分かります バナコは読者モデルでも出来るんじゃないかというほどお洒落で可愛い子でした もし同じクラスにいたらイソベと友達にならないなと思っていましたがバナコとも友達にならないだろうなと思いました(多分所属するグループが違う…) みんなから可愛い可愛いと言われるバナコですが、本人はいたって謙虚 誉め言葉をすべて否定して己を卑下するタイプでした そして眼が合うと私よりも先に逸らすほどの人見知り 職場の人もバナコは心の壁が厚いとぼやいていました でもバナ…
漫画家アシスタント回顧録㉛~アシスタントの仲間たち・ごっち編~
ごっちは一番の古株のアシスタントです ミステリー小説が大好きで自由時間や隙間時間にミステリー小説を読んでいました 話題として本のオススメを軽く聞いただけなのに口頭ではなく、びっしり本の題名とオススメポイントを書いたメモを渡してくれました 好きな事を一生懸命伝えてくれるごっちの人柄に 感動したのを覚えてます あとどこでも筋トレをしていて彼女とすれ違う時に目が合うと筋トレの強制イベントが発生します 一緒に筋トレのメニューをしなければなりません(先輩なので逆らえない) 彼女はちょっとドジな面もあったのでいつもどこかぶつけていたり何かをこぼしたり、落としたりして常に音をたてていました 一番の古株なのに…
私のネガティブシュミレーションを軽く吹き飛ばしてくれるほどのイイ人感を出してくれた先輩たち 漫画の中ではデフォルメしていますが後半組の2人は本当に可愛い女性でした! こんな可愛い子が漫画描いてるの…? と疑いたくなるほどです 度々漫画界隈に係る人たちへの容姿の偏見があることを書いていますが当時は10年くらい前 世間知らずで外の世界をあまり知らなかったうえに無礼者だったので何卒お許しください 今はそこまで偏見はありませんみんな可愛いですよね!(いや本当に) そして改めて他のアシスタントの子たちを眺めてみました なんかみんな可愛いぞ…? 私以外顔採用なんじゃないかと思うくらいみんな可愛かったのです…
初めて最終日までいる週です 前半は4人スタートで後半に2人追加されるので 後半組の2人と初めて会います この作品が連載当初からアシスタントとして入っている2人です この2人はデビュー済で自分の作品を連載に向けて描いていました なので立ち位置としてはヘルプなので後半2日だけの出勤 とりあえずいつものネガティブシュミレーションをしつつ先輩を迎えいれる準備をしていました ネガティブシュミレーションを一回いれると何故か安心します どこかでこんな事は起こらないだろう もし起こったとしても想定の範囲だろうと思うからかもしれません 基本そんな悪い人いないですよね なので想定範囲外なことが起こると私の中で脳が…
出勤日は先生からメールがきます いつもメールがくるであろう日に来ないとだいぶ焦ります 色んな意味で怖くてこちらから連絡できないのでただただ他のアシスタントと恐怖を募らせながら連絡を待ちます いつもは4人スタートが多いですが稀に作画期間が短い時は一気に全員投入、という時があります 週刊連載は一週間しか制作期間がありません 一週間て本当に短いですよね なにかハプニングがあったりネームが上手くいかなくても一週間で制作しなくてはなりません むしろスムーズに進行されていた週などないのではないかと思うほどに色々起こります でも色々ピンチはありましたけど毎回なんとか締め切りには間に合っていました みんな汗水…
日常シリーズです 話題は「似てるテーマソングあるよね」です そのなかでインディージョーンズとスターウォーズのテーマソングが似ている なので誰かが一方のテーマソングを歌いだすともう一方のテーマソングを歌おうとしても忘れてしまう… あれ…どっちがどっちだっけ…?? とみんなが混乱していました そんな中でつむつむさんの忘れた表現と思い出した表現が面白かったので漫画にしてみました つむつむさんの表現は独特かつポップで面白いんです 名探偵コナンと太陽に吠えろのテーマソングも 似ているということで盛り上がってました 私はインディージョーンズのテーマソングもスターウォーズのテーマソングもそんなに覚えてなかっ…
実は前々からSNSの重要性について熱く推してくれていたおっさむがいました おっさむはいつも親身に話を聞いてくれたり アドバイスしてくれて本当に信頼している友人でもあります ある日私が言い訳ばかりしてSNSをやらないことや ネームが上手くいってなくてやる気もなくぼーっとしている私を見かねたのでしょう 何かやった方がいいよ!! とすごく推してきます 私はこの人は本当に面倒見がいいんだなと感心してました 何もやる気がなく死んだ目をしてる奴なんかほっとけばいいのに…と思いつつ生返事をしていたら この日はやたら行動を起こすよう詰めてきます でも私はネームが上手くいってないのに 新しいことをする気力なんて…
「ネットで自分のアシスタント生活を漫画にして発信したらいかがですか?」 と提案してもらった時私は「あ~…」と思いました 私は発信が怖くてずっと逃げてきたのです 鳥越苦労を言い訳にして何も動きたくなかった私はどうこの話題を逸らそうかと考え始めた瞬間(私はのらりくらり話を逸らすのが得意です) 同僚のYさんは自身がブログとyoutubeとハンドメイドアクセサリー制作をやっていると教えてくれたのです 衝撃でした 周りにTwitterで発信している友人たちはいたものの ブログやyoutubeをやってるという人はいなかったから しかもハンドメイドアクセサリーも作ってる… 私はブログも読むしyoutubeも…
いつも休日はネームを描いていたのでホントになにもすることが無い日は久しぶりでした 何かしようにも何をしたらいいか分からない… 暇を持て余した私は在宅勤務だったのでジムに週3くらい通い始めました あとK-POPと韓流ドラマにハマっていたので(愛の不時着、梨泰院クラス)ずっとネトフリやyoutubeの動画を見漁ってました ある日ふと、私は恥をかくのを極端に嫌ってるな…と思いました プライドが高くていつも恥をかくと予想できるものは避けてきました 恥をかかずして自分を表現できるのか…?と自分の壁を壊すにはなにがあるかな?と考えました 恥をかきたくないから絶対やりたくなかったこと そうだ!ダンスだ!!!…
雑誌から離れた私に救世主が現れました 某月刊少年雑誌で描いていた時の前担当Sさんです(途中で別部署に異動されてしまいました) Sさんは異動先の部署からお仕事のコンペの話をくださったんですが、私の力不足により連絡なし… 一から漫画を描いて投稿しなくてはいけないのですが会社員で働いている身としてはその原稿がいつ完成するのかも見当がつかないし そもそも今の段階では漫画を描く気力も沸いてこない何が面白いか分からない状態です その時「過去の作品で評価します!」という漫画賞を発見しました 過去掲載した作品でも、作家性を評価します、というコンセプトの漫画賞だったんですが これだ!!!! と思いました 私はデ…
この漫画を描こうと思ったキッカケを描いていこうと思います 私は今描いてるアシスタント先の某週刊少年雑誌で3年くらい 某月刊少年雑誌で4年くらいお世話になっていて、連載を目指してネームを持ち込んでいました 定期的にネームを描いて持っていくものの、ボツの日々 自分でも面白いか面白くないかわからない作品を描いては これは面白いはずだ…! と自身で思い込ませながらネームを提出するもボツ…担当さんも何が面白くないかわからないけど面白くないからボツ… 何が面白くないか分からないけど面白くないことはわかるという地獄(笑) 何を改善すればいいのか分からず本当にさ迷いました(今もさ迷ってます) 「悪くないんだけ…
アシスタント回顧録の他に会社で働いていることや同僚との出来事を描いていきたいなと思っていますのでお付き合いくださると嬉しいです 私は会社員です 現在は在宅勤務となっているので同僚と話す時はもっぱら通話です おっさむという同僚がいるんですがなんかやたら口笛を吹くんですよね 別に口笛を吹かれてもご機嫌だな~くらいにしか気に留めてなかったんですが この日はつむつむさんという同僚がおっさむの口笛をそんなに褒める?ってくらい褒めてて、ふと この人はおっさむの口笛でこんなに感動している… 私はどう思ってるんだろう…と初めておっさむの口笛に向き合いました そしたら 「口笛なんて吹きやがってうるさいな」 と思…
どうしていつもこんな重大な決断をこんな短時間でしなくてはいけないのか… 時間が…時間が欲しいただでさえそんなに頭の回転が早くないのに… 私の態度が悪かったとはいえ急に怒り出すような先生です この先生と上手くやれるのか…と思いつつ 自分の状況といえば働いてもいないニートです それに今まで蓄積した職場に対するいいイメージもたくさんあります でもここでやりますと言ったらもう逃げられない… 葛藤につぐ葛藤でもそんなに迷っている時間はありません 先生はまっすぐな瞳で私を見ながら返事を待っています そしたら私の中にいる松岡修造がこう言った気がしたのです 「大丈夫!君なら出来る!!!」 と… 修造… わかっ…
一番起こって欲しくなかったことが起こってしまいました パニックではあったもののピークの後は落ち着いてきます 事実をやっと話せました そしたら先生もビックリ! 担当Hさんには臨時のアシスタントではなく正規のアシスタントを紹介して欲しい、と伝えていたらしいのです このお互いの認識の違いが悲劇を起こしてしまいました 誰も悪くない…(いや…H氏…)誰も悪くないにしても心の負傷が大きすぎました もう帰りたい…あ、帰れるんだ…この場から早く逃げたい そう思っていた時先生の口から衝撃の言葉がでました 「じゃあどうする?ここのアシになれる?」
理解は出来ないけどこの違和感を感じる会話に対して何か言わなければならないでも何を言ったらいいか分からない そういう困惑を極めると私はニヤケたりヘラヘラしてしまいます ヘラヘラニヤニヤしながら歯切れの悪い返事しかしない そりゃ相手も訳がわからないでしょうまして初対面に近い状態でお互いのことをなにも分からないなら当然です 「次回ってどういうことですか?私はHさんに臨時アシで来てくれって言われて来ました」と、言えばいいのに そういうことも分からない そのくらいパニック状態でした パニック極まってる時に一番恐れていた先生からのお叱りの言葉 散々シュミレーションしていたにもかかわらず先生から発せられた言…
なんとか原稿を一枚完成させ先生に提出しました ちょっと遅いかなーと注意されたもののそりゃそう…と反省してました そしたら先生がこう言いました 「次回から気を付けてね」 この言葉を聞いた時時が止まりました 次回から何を気を付けるのでしょう 私は臨時アシ もうここに来ることはないだろうなと思っていたところにこの言葉は即座に理解出来ませんでした 私はなにか衝撃的なことがあると一回止まります すぐ対応できないタイプです 熱々の味噌汁が自身にこぼれたら熱い!と思うよりもまずビックリして脳と痛覚が麻痺します もし道路を歩いてて向こうから車が突進してきたら逃げるのではなく脳と足が一瞬止まってしまうでしょう …
良く寝て起きた朝に衝撃の一言でした 今日の16時で終わり…? 手元には背景の下書きも出来ていない真っ白な原稿… さすがにヤバイと背中に嫌な汗がでました 昨夜の自由時間での調べもので資料はバッチリです 時間もないということでもう迷ってる暇はありません その後の私の行動は早かったです下書きをし、大佐にチェックをしてもらい、ガラケーの携帯で写真を撮り、先生に送る 返信待ちの時は他のコマの効果線など、チェックが必要でないところを進めていきます プロの原稿に線を引いてる…!なんて感動は焦りの中に消えてしまってます 早く…早く原稿を終わらせなければ絶対この1ページは終わらせる!! と心に誓いペンを走らせま…
就寝は雑魚寝です 私は他人と寝るのが大丈夫なタイプです修学旅行でも友達とのお泊りでも大体ぐっすり寝れてました でも今回は今までの状況とはまるで違います言ってしまえば初対面の赤の他人と初めて訪れた部屋で一緒に寝るということです この状況で寝れない人もいるでしょうでも私は次の日には帰るつもりです この一日くらい寝れなくてもいいや!と腹をくくりました 次の日どんなに眠くてもしんどくても私は絶対寝ないし眠いそぶりもみせない!と決意しつつお布団へ めちゃくちゃ寝れました グッスリです なんなら朝起きるのが辛かったくらい寝れました 後日みんなにその話をしたら 信じられない!私眠れなかったよ??すごいね! …
仕事が終わるとみんなでコンビニに夜食と次の日の朝ごはんを買いにいきます(ここでもみんな爆買いです) 夜中にコンビニにフラっと行くのってなんであんなにワクワクするんでしょうか その後は夜の自由時間ですお風呂以外は何をやってもOK寝る時間も自由です 私は一人居心地の悪さを感じていたので誰か私と話してくれないかな~と思っていました(私は人見知りではありません) そしたらみんなは自席で自分の漫画作品のネームを描いていました ※【ネームとは】漫画の原稿にする前の段階のセリフをキャラの位置等をコマを割って描いた設計図のようなものこの状態で担当さんと打ち合わせをする 仕事をした後自分の作品を黙々と描く姿をみ…
仕事の終わりの時間が来たらすぐお風呂に入る順番を決めるじゃんけんをします(勝った人が入る順番を決めれる) 基本シャワーですがやはり女性のお風呂は長いもの 5人もいるので順番が遅くなればなるほど寝る時間も遅くなります でもみんな早く入りたがらなかったですね 何故でしょうか 私は早く入りたい派だったのでみんなの気持ちは分かりませんが、 友達と旅行に行ったりするとみんなも遅く入りたがる気がします(もちろん人それぞれではあると思いますが) アシスタントの誰かに何で?って聞いたことがあったのですが「お風呂入るのがメンドクサイから出来るだけ後がイイ」って言ってたような(あんまり憶えてない) お風呂に入れな…
漫画家アシスタント回顧録⑲~アシスタントの仲間たち・大佐編~
チーフの大佐は大阪出身です(この日は関西出身の人が多かった) なかにし礼をこよなく愛する彼女ははすごい人です 自分の担当してる原稿をしつつみんなの原稿の下書きを先生に送る前にチェックし、おかしいところがあれば直してくれます みんなの給料も計算し洗濯物もしてくれ時々夕飯時に味噌汁やすいとんを作ってくれました 自分の仕事も大変なのにみんなのお世話もして仕事の相談にも乗ってくれました まさにお母さん! 私が大佐の立場だったらそんな風に出来たでしょうか 社会にもロクに出たことがない(イソベは出てますが)自分のことしか考えられない野心と自意識のかたまりの若い女たちの中で大佐のように振舞えるとは思えません…
漫画家アシスタント回顧録⑱~アシスタントの仲間たち・ヤマダ編~
ヤマダは京都出身 京都の人あるあるで遠回しな言い方をするということを聞いたりしてましたがヤマダは竹をスパッと割ったような性格でした 自分の意見もしっかり持ってるしズバっとハッキリ言うタイプ 人間の性格というのは地域で大雑把に分けれるものではありませんね(とはいえ今でもまぁまぁ偏見ありますけど) 当時の私はこういうタイプに会ったことがなかったので最初はだいぶ戸惑いました ズバッと注意されたり何か言われたりしたら全てを否定されたような感じがしてすごく傷つきました 繊細だったんですね哀しくてお風呂で泣いたりしてました(プライベートな空間がゼロだったので) 今では主張はあくまで個人の意見、あまりにも強…
漫画家アシスタント回顧録⑰~アシスタントの仲間たち・イソベ編~
イソベは私と同い年で大阪出身 元々大阪でOL勤務していたらしいんですが彼氏が東京の方に転勤していたところにアシスタントも決まってこっちに来たと言っていました スラリとした長身でスタイルもよく髪の毛も金髪、普段はギャルの装い(仕事中はすっぴん) 当時の私からしたら同じクラスだったら絶対に仲良くならないタイプです しかしイソベは姉御肌で困った時は何でも相談に乗ってくれました 彼女の気さくさもですが同い年というのは個人的にすごく安心するし勝手に親近感を覚えたのでずっとついてまわりました 当時会社で働いたことがないという社会人コンプレックスを患っていた私は社会人生活の話を聞くのもワクワクしたし恋愛話を…
私は慎重派です ありとあらゆる負の可能性を想像し対策します でも想像もつかない事態がくるのも日常茶飯事ですし楽観的に構えてる時に限って思いもよらないトラブルが巻き起こる場合もあります それも踏まえて慎重に行動します(時々自分でも信じられないようなぶっ飛び行動もしますが) 失敗を自分に許さないタイプだったんだな~と思います 私の場合慎重になると行動が遅れます これで良し!と思うまでが長い 今回の仕事は背景を一コマ描く事 入念に色々調べました 調べても調べても不安が拭えない そうしてるうちにその日の仕事が終わってしまう… どこの業界でも新人の時というのはそういうもんだよな~と思います 誰しも最初は…
初仕事です プロの初原稿…手にした瞬間の感動はすごかったです ペンの線がすごくなめらかで綺麗!なんというか黒が濃い!とでもいうのでしょうか印刷されてるモノとは存在感が全然違ったからです 生原稿は書店などで時々展示されていた時に見たことはありました その時も感動しましたが今回は更に前の段階それこそアシスタントしか見れない原稿状態です 心の中では大興奮雄たけびを上げていました でも私は感情を表に出さないよう冷静を装います なんだコイツただのミーハーか?と思われたくなかったからです どこまでも人の目を気にする私ですが色々気を遣って頑張ってたんだな~と今なら思えます 現在の私はそこまで人の目を気にしな…
仕事のやり方です ここでの仕事のやり方は10年くらい前なので今のデジタル主流のやり方とはだいぶ違ってすごくアナログです まず先生が自宅でペン入れした原稿を持ってきます(4ページあれば嬉しい) その原稿にトレッシングペーパーという半透明の白い薄い紙をかけて効果や背景のアタリなどの指定を先生が指示するのでそこに書きます 先生は普段自宅で原稿を描いているので、指示されモノの下書きを描いたら一回大佐にチェックしてもらってOKがでたら携帯のカメラで撮って送ります(当時は写メールと言ってましたね) そして先生に送りますOKが出たらそのままペン入れ仕上げに進みます 仕上げとはベタ・トーン・ホワイトといった作…
A先生はとっても小さくで可愛くて美人な女性でした! 次から次に崩されていく週刊少年雑誌界隈のイメージ 実際イメージ通りの現場もあるとは思いますがここの職場はいい意味で予想外のことばかりでした 先生はハキハキした感じの話し方でこちらの目をめちゃくちゃジーーーーーーーーーっと見て話すタイプ その眼力が強すぎて人の目をあまり直視できない私はずっと先生の足元やちょっとずらして先生の耳元を見ながら話していました 私が男だったら一瞬で俺の事好きなのかな?でもあの子美人だしな…モヤモヤしちゃうな~と クラスのモテる女子を前にキョドるモテない男子の気持ちが分かったひと時でした 美人で可愛い!週刊雑誌の人気作家…
A先生の登場です ここで緊張は最大値私のネガティブ思考もフル回転です 普段頭の回転はそんなに早くない私ですが こういう時の思考はギュンギュンまわりますそして疲れてやっと冷静になれます その時の私からしたら漫画家の先生は芸能人と同じような存在 生きてる世界が違う存在です その時の私はそういう人に会ったら私の人生が大きく変わるんじゃないかみたいなよく分からない期待がありました そういうインタビューとか自伝など読むのが好きだったから私の身にも起こるんじゃないのか…と思ってたんです でも今まで様々な漫画家の先生と会ってきましたが実際は何も変わらなかったです 当たり前なんですけどね 自分が変われるき…
さて気になってくるのが給料のこと どこで聞けばいいのか分からなかったので(労働条件とかは最初に提示してもらえなかった) おまつに聞きました そしたら 「一日一万です」 すごくいい!!!!!!! 当時時給700円台(よくて800円)のアルバイトしかしてこなかった私にとって、これは大金でした 他の給料事情を見たりすると大体1万前後が多い気がします あとは1日2万とかボーナスで50万とか目玉が飛び出るような給料がでるところもあるみたいです 今はどうなんだろう?もっと良かったりするのかもしかして悪いのか… ともあれ漫画家アシスタントという夢に一番近い場所で働ける ご飯もこんなにいいものを食べることが出…
アシスタント中のご飯のお金は全部漫画家の先生が出してくれます この情報は知識としてはそうなのかなって思ってましたが実際はどうなってるんだろう? と思っていたところでした でもやっぱり遠慮してしまいます あんまり高い金額のものは選ばないようにしよう…と思っていたところ おまつが1000円(税別)の牛肉弁当を買い物かごに入れたではありませんか! 噓でしょ!?そんな高いもの食べていいの!? 私はどちらかというと平凡よりちょい下くらいの経済環境の中で生きてきたのでお弁当に1000円かけるのは贅沢この上ないことでした そうしている間にもおまつが高価なサラダやお惣菜をどんどん買い物かごにぶち込んでいきます…
買い出しは2人で行きます 一緒に来てくれたのはおまつ 気さくに話かけてくれるいい子です 大人びてはいるけどどこか幼さを感じたので年齢を聞いてみました 「18歳です」 18歳!? 衝撃でした しかもデビュー済(私は未デビュー) 少年漫画業界では若い子がたくさんいるのが当たり前なのですが、10代で私よりめちゃくちゃ先を行くおまつを目の前に正直ショックでした しかも担当も同じ 同じ担当ってすごく嫌でした 比べられると思ったからです しかもおまつは担当さんからすごく期待されてる感じ おまつさんから担当さんの話を聞くだけで嫉妬と焦りでおかしくなりそうでした でも今思うと比べられるうちにも入ってなかったの…
待機してる間に夕飯の買い出しの時間になりました 近くにあるスーパーにみんなの夕飯を買いにいくのが決まりです スケジュールを詳しく聞くとちゃんと食事の時間もあって自由時間もある! 週刊少年雑誌ってご飯も食べれない睡眠もとれない ただただひたすら原稿をするというイメージがありました この職場に来てから自分のイメージと結構違いすぎて驚きました ま、でも初日は自分の思ってたのとは違うと思いましたが今思うと思ってた通りのところもたくさんありましたね 締切前の修羅場はご飯も食べれないし睡眠もとれませんでした 会社員になった今でも思います やっぱり締め切り前は死ぬ…
アシスタントは全員で6人(私をいれて7人) 人数の多さに驚きました 勝手に3~4人かなと思ってたからです 他の仕事場はそんなに経験してないんですがそのくらいが普通なのかな?と未だに謎です (ちなみにこの職場はMAXで10人くらいいました) 先生がペン入れした原稿を1日に4Pくらい持ってくるので 仕事初めの方はそんなに人数がいらないので4人スタート そして後半に2人追加で6人 でも納得したこともあります ゴミの量です 部屋の入口に大量のゴミ袋が積まれてたんですね しかもプラスチックごみのみで… マニュアルにはゴミ捨てのルールも書いてあったから ちゃんと捨ててはいるはずなのになんでこんなにあるの?…
まずはチーフの大佐が仕事場の説明をしてくれました 職場のマニュアルを渡され、そこにはゴミ捨てのルールとか書かれていた ような気がします(あんまりここは憶えてません) ただマニュアルなんかあるんだな~…と思いました 漫画家の仕事場ってそういうちゃんとしたルールがある印象がなかったからです(私はこういう妙な偏見があります) A先生は仕事場と自宅を分けるタイプでした 先生が自宅でペン入れした原稿をこの仕事場に持ってきます その時はまだ先生が来てなかったので私は待機 案内された席は先生の席のすぐ近くでビビりました 先生の目の前で変なことしたらすぐクビになるんじゃ… おならしたらどうしよう 私はいつでも…
案内してもらったのは駅から1分くらい歩いたお洒落なマンションの最上階でした ここが漫画家の仕事場…! アシスタントになるつもりはなかった私ですが、漫画家のドキュメンタリーみたいな番組を観てたりしたので興奮しました 漫画家の仕事場に今私がいる…!そしてそこで漫画の原稿を描いてる人たちがいる…! 何もかもが初めての環境見るもの全てが新鮮に映り まるでずっと行きたかった海外の地を初めて踏んだ時みたいな非現実感に浮かれてました この例えで合ってるか謎ですが ずっとずっと憧れ続けていた漫画家に少し近づけたような気がしたのです そういう気持ちはもう少し大人になるとなかなか感じれない感情なので あの頃は色々…
いよいよ当日です 駅の改札口まで迎えに来てくれるということなので緊張がマックスの状態で待っていました もういっそ来ないでくれ‥‥ と謎の想いを胸に待ち続けていたら A先生のアシスタントのヤマダが来てくれました 京都弁でハキハキ話してくれるいたって普通の女の子 こんな普通の女の子が週刊少年雑誌のアシスタントしてるの??とちょっと驚いてしまいました もっとモサくて暗い男子が来るのかなと想像してたからです 我ながら本当に漫画家アシスタントに酷いイメージ持ってましたねごめんなさい ヤマダは言いました 「新しく入られるみよしさんですよね」 ? (あれ?新しく入る?私、臨時アシじゃ…?) とスっと思ったん…
当時ニートであった私はすぐにアシスタントに行くことを決めることが出来ました 今思うとなんらかバイトとかしてたら行けてなかったのでタイミングもよかったなと思います アシスタントに行く日まではすごく緊張しました! 新しい職場に行くときは緊張するものですが 私の夢である漫画家に 関係する職場です それに自分の技術にも自信がありません まさに期待と不安であまり寝れない日々が続きました 何か出来ることはないかなと考えた結果、まず作品を知らなきゃと思い本屋に単行本を買いに行きました A先生の作品はアニメ化もされて人気だったのですが私はあんまり読んでなかったのです 原稿を頼まれた時「○○(キャラ名)の髪の毛…
漫画家アシスタント回顧録②~アシスタント先は有名な先生でした~
当時自分がアシスタントになるなんて一ミリも考えたことはありませんでした なりたいとも思ってなかったです 何故なら大変そうだし漫画にでてくるような 建物とか小物とかを描ける気がしなかったのです 実際自分の原稿も背景や小物を描くのにすごく苦労してました そんな中でのこのお誘い 頭が真っ白でうまく考えられないでも早く返事をしなくてはいけない そんな混乱の極みのを数秒間過ごした後 ふと ここで断ったらもうこんな機会ないかも… と思いました 瞬間的に断ってはいけないという気がしたのです それは担当さんへの心象を考慮したのかもしれません(やる気があるように見られたい) それに話としては一泊二日の臨時アシ …
アシスタントになるきっかけの話になります 今のデジタル環境が当たり前の漫画制作現場とはまったく昔のアナログの現場の話です 当時の状況としては 某週刊少年雑誌に持ち込み↓月例賞に応募(期待賞くらい)↓担当さんがつく↓ネーム持ち込み という感じでした 友人とディズニーランドで遊んでいた時、携帯(ガラケー)を見ると担当H氏からの着信が いつもネームが出来たと電話しても出てくれない 編集部に電話しても今忙しいから出れない と散々な扱いをされてきた私にとってこの着信は本当にビックリ 夢の国から一気に地獄へ落とされたかのような気持ちでした 何故なら私の性質上まずネガティブな考えに暴走してしまうからです そ…
はじめまして!三吉憂 (漫画内ではみよし) と申します 私は漫画を描きながらもSNSに対して 積極的ではありませんでした 何故なら怖かったから SNSで発表したけれど「いいね」が 付かなかったらどうしよう誰も見てくれなかったらどうしよう…とネガティブな気持ちの方が 強かったんですね しかもニュースでは バカッターとかが騒がれていた時代 私の何も考えず投稿したものが 炎上してしまったらどうしよう…と怯えていたものです Twitterは去年に開設したんですけど更新もままならず、 適当なイラストと適当なツイートを するだけでした しかし色々ありまして、 自身のアシスタント時代や会社員生活、 日々の出…
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