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Gary Tanaka Official Blog https://www.garytanakamba.com/

MBA留学に関する情報を中心に、経営や読書に関する情報をまとめています。 ブログ管理人:東京大学卒業後、投資銀行業務に従事。米国へ留学しMBAを取得。現在は、上場企業にて経営企画業務に従事する傍ら、スタートアップにてCFOとして関与。

田中ゲイリー
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2021/04/05

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  • MBA経営戦略:目次

    第01回:経営戦略とは何か? 第02回:経営戦略の分析手法 第03回:経済的利益の分析 第04回:経営戦略マネジメント 第05回:プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM) 第06回:企業のコアコンピタンスとは何か? 第07回:ポーターの「5フォース分析」とは何か? 第08回:ポーターの「3つの基本戦略」 第09回:ポーターの価値連鎖(Value Chain)とは? 第10回:経営戦略と価格戦略 第11回:経営の基本戦略と価値連鎖 第12回:プロダクト・ライフサイクル 第13回:外部環境変化への対応 第14回:経営戦略実行のタイミング 第15回:垂直統合、商品多角化 第16回:規模拡大の手法 第17回:国際化戦略の類型 第18回:組織構造 第19回:目標設定

  • MBA経営戦略:目次

    第01回:経営戦略とは何か? 第02回:経営戦略の分析手法 第03回:経済的利益の分析 第04回:経営戦略マネジメント 第05回:プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM) 第06回:企業のコアコンピタンスとは何か? 第07回:ポーターの「5フォース分析」とは何か? 第08回:ポーターの「3つの基本戦略」 第09回:ポーターの価値連鎖(Value Chain)とは? 第10回:経営戦略と価格戦略 第11回:経営の基本戦略と価値連鎖 第12回:プロダクト・ライフサイクル 第13回:外部環境変化への対応 第14回:経営戦略実行のタイミング 第15回:垂直統合、商品多角化 第16回:規模拡大の手法 第17回:国際化戦略の類型 第18回:組織構造 第19回:目標設定

  • MBAファイナンス:目次

    第01回:なぜビジネスパーソンにファイナンスが必要か? 第02回:株主価値の最大化 第03回:日本がアメリカほど豊かになれなかった理由 第04回:現在価値と将来価値 第05回:現在価値と将来価値 例題 第06回:時間的価値の計算 第07回:正味現在価値(NPV) 第08回:耐用年数の異なる設備投資の比較 第09回:いつ木材を収穫するか? 第10回:IRR(内部収益率) 第11回:複数のプロジェクトからどのプロジェクトを採用すべきか? 第12回:その他の投資指標 第13回:プロジェクトへの資金の分配 第14回:投資の意思決定 例題 第15回:将来キャッシュフロー予測の留意点 第16回:機会費用と埋没費用 第17回:キャッシュフロー計算のステップ① 減価償却費/販売費及び一般管理費 第18回:キャッシュフローの算定ステップ② 運転資本 第19回:キャッシュフローの算定ステップ③ インフレーション・設備の売却 第20回:キャッシュフローの算定 例題 第21回:キャッシュフローの算定 例題2 第22回:所有と経営の分離 第23回:EVA(経済付加価値,Economic Value Added)

  • MBAファイナンス:目次

    第01回:なぜビジネスパーソンにファイナンスが必要か? 第02回:株主価値の最大化 第03回:日本がアメリカほど豊かになれなかった理由 第04回:現在価値と将来価値 第05回:現在価値と将来価値 例題 第06回:時間的価値の計算 第07回:正味現在価値(NPV) 第08回:耐用年数の異なる設備投資の比較 第09回:いつ木材を収穫するか? 第10回:IRR(内部収益率) 第11回:複数プロジェクトの比較 第12回:その他の投資指標 第13回:プロジェクトへの資金の分配 第14回:投資の意思決定 例題 第15回:将来キャッシュフローの予測 第16回:機会費用と埋没費用 第17回:キャッシュフロー計算のステップ 減価償却費 第18回:キャッシュフローの算定ステップ② 運転資本 第19回:キャッシュフローの算定ステップ インフレーション・設備の売却 第20回:キャッシュフローの算定 例題 第21回:キャッシュフローの算定 例題2 第22回:所有と経営の分離 第23回:EVA(経済付加価値,Economic Value Added) 第24回:EVA 例題 第25回:EVA ケース 第26回:株

  • MBA関連記事:目次

    こちらのカテゴリーでは、MBAに関する基礎知識、海外MBA留学、国内MBA、留学準備、試験対策(TOEFL、GMAT)、海外生活、卒業後のキャリアなどについて解説していきます。 もし、MBA関連で取り扱って欲しいテーマがございましたら、メールまたはSNSへご連絡いただければ幸いです。 ■ MBA全般 MBA(経営学修士)とは何か? 海外MBAで得られるもの①:経営に関する体系的な知識 海外MBAで得られるもの②:マネージャーに必要なソフトスキル 海外MBAで得られるもの③:英語でのコミュニケーション力 海外MBAで得られるもの④:課外活動 海外MBAで得られるもの⑤:キャリアチェンジの機会 海外MBAで得られるもの⑥:多角的な視点 海外MBAで得られるもの⑦:ネットワーク 海外MBA留学のデメリット フルタイムMBA留学にかかる費用 ■ MBA準備 社費留学選考に通過するために私がしたこと ■ ミシガン大学Ross ミシガン大学RossのMBAを志望した理由

  • MBA関連記事:目次

    ■ MBA全般 海外MBAで得られるもの①:経営に関する体系的な知識 海外MBAで得られるもの②:マネージャーに必要なソフトスキル 海外MBAで得られるもの③:英語でのコミュニケーション力 海外MBAで得られるもの④:課外活動 海外MBAで得られるもの⑤:キャリアチェンジの機会 海外MBAで得られるもの⑥:多角的な視点 海外MBAで得られるもの⑦:ネットワーク 海外MBA留学のデメリット フルタイムMBA留学にかかる費用 ■ MBA準備 社費留学選考に通過するために私がしたこと ■ ミシガン大学Ross ミシガン大学RossのMBAを志望した理由

  • 書評一覧

    ■ グローバル 『アイアンハート』折口雅博 『君はどこにでも行ける』堀江貴文 ■ 自己啓発 『イシューからはじめよ』安宅和人 『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ 『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー 『「空腹」こそ最強のクスリ』青木厚 『具体と抽象』細谷功 『ザ・コピーライティング--心の琴線にふれる言葉の法則』ジョン・ケープルズ 『自分の中に毒を持て』岡本太郎 『ゼロ秒思考-即断即決、即実行のトレーニング』赤羽雄二 『「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ』鈴木 博毅 『ノンデザイナーズ・デザインブック』 Robin Williams 『How Google Works』エリック・シュミット 『人を動かす』D・カーネギー 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』ハンス・ロスリング 『ブルーゾーン』ダン・ビュイトナー 『メモの魔力』前田裕二 ■ 小説・読み物 『堕ちたバンカー ~國重惇史の告白~』児玉博 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ 『昭和16

  • 書評一覧

    ■ グローバル 『君はどこにでも行ける』堀江貴文 ■ 自己啓発 『アイアンハート』折口雅博 『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ 『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』スティーブン・R・コヴィー 『ザ・コピーライティング――心の琴線にふれる言葉の法則』ジョン・ケープルズ 『人新世の「資本論」』斎藤幸平 『How Google Works』エリック・シュミット 『ブルーゾーン』ダン・ビュイトナー 『論語と算盤』渋沢栄一 ■ 小説・読み物 『堕ちたバンカー ~國重惇史の告白~』児玉博 『昭和16年夏の敗戦』猪瀬直樹 『トヨトミの野望』『トヨトミの逆襲』梶山三郎 『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』岩崎夏海 ■ 未来予測 『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』オードリー・タン 『2025年を制覇する破壊的企業』山本康正 『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』ピーター・ディアマンディス 『2040年の未来予測』 成毛 眞 ■ 教養・哲学 『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』デイヴィッド・S・キダー 『「死」とは何か

  • MBA関連書籍書評:目次

    MBAの内容を学ぶことができる書籍について、各書籍に関する感想をまとめております。 ■ 全般 『世界標準の経営理論』 入山 章栄 『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』 永井孝尚 『グロービスMBAマネジメント・ブック』 グロービス経営大学院 ■ 経営戦略 『イノベーションのジレンマ』Clayton M. Christensen 『競争の戦略』M.E.ポーター 『グロービスMBA事業戦略』相葉 宏二 『ストーリーとしての競争戦略』楠木 健 『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』ジム コリンズ、ジェリー ポラス 『新版 ブルー・オーシャン戦略』 ■ 財務・会計・バリュエーション 『MBAバリュエーション』森生明 『グロービスMBAアカウンティング』グロービス経営大学院 『グロービスMBAファイナンス』グロービス経営大学院 『コーポレートファイナンスの原理』Stephen A.Ross 『財務3表一体理解法』國貞克則 『ファイナンシャル・マネジメント』ロバート・C・ヒギンズ 『ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論』朝倉 祐介 ■ マ

  • MBA関連書籍書評:目次

    MBAの内容を学ぶことができる書籍について、各書籍に関する感想をまとめております。 ■ 全般 『世界標準の経営理論』 入山 章栄 『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』 永井孝尚 『グロービスMBAマネジメント・ブック』 グロービス経営大学院 ■ 経営戦略 『イノベーションのジレンマ』Clayton M. Christensen 『競争の戦略』M.E.ポーター 『グロービスMBA事業戦略』相葉 宏二 『ストーリーとしての競争戦略』楠木 健 『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』ジム コリンズ、ジェリー ポラス ■ 財務・会計・バリュエーション 『MBAバリュエーション』森生明 『グロービスMBAアカウンティング』グロービス経営大学院 『グロービスMBAファイナンス』グロービス経営大学院 『コーポレートファイナンスの原理』Stephen A.Ross 『財務3表一体理解法』國貞克則 『ファイナンシャル・マネジメント』ロバート・C・ヒギンズ 『ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論』朝倉 祐介 ■ マーケティング理論 『グロービスMB

  • MBA(経営学修士)とは何か?

    日本のビジネスパーソンの間でMBAに関する人気が高まっています。 特に、コロナの影響によるリモート勤務で自由時間ができたことで、自由時間を将来のキャリアの為に利用しようという方が増えているようです。 一方で、「MBA」という言葉を聞いたことがあっても、「MBA」が具体的にどのようなものか正確にわからないという方もいらっしゃると思います。 私は海外のMBAプログラムを卒業しており、その前は国内MBAの単科生として受講した経験があります。 本記事では、わかるようでわからない「MBAとは何か?」について説明したいと思います。 MBAとは何か? MBAでは何を学ぶのか? なぜMBAが求められるのか? 海外MBA留学 国内で学べるMBAプログラム MBAとはMaster Business Administrationの略称です。 日本語に訳すと「経営学修士号」また「経営管理修士号」であり、経営学を学ぶ大学院の修士課程を修了することにより与えられる学位です。 日本よりも学歴が重視される欧米の大企業では、CEOやCFOなどの経営幹部の多くがMBAを取得しています。 MBAは未来の経営者を育成するカリ

  • MBA(経営学修士)とは何か?

    日本のビジネスパーソンの間でMBAに関する人気が高まっています。 特に、コロナの影響によるリモート勤務で自由時間ができたことで、自由時間を将来のキャリアの為に利用しようという方が増えているようです。 一方で、「MBA」という言葉を聞いたことがあっても、「MBA」が具体的にどのようなものか正確にわからないという方もいらっしゃると思います。 私は海外のMBAプログラムを卒業しており、その前は国内MBAの単科生として受講した経験があります。 本記事では、わかるようでわからない「MBAとは何か?」について説明したいと思います。 MBAとは何か? MBAでは何を学ぶのか? なぜMBAが求められるのか? 海外MBA留学 国内で学べるMBAプログラム MBAとはMaster Business Administrationの略称です。 日本語に訳すと「経営学修士号」また「経営管理修士号」であり、経営学を学ぶ大学院の修士課程を修了することにより与えられる学位です。 日本よりも学歴が重視される欧米の大企業では、CEOやCFOなどの経営幹部の多くがMBAを取得しています。 MBAは未来の経営者を育成するカリ

  • 海外MBAで得られるもの①:経営に関する体系的な知識

    今回から数回に分けて、海外MBA留学のメリットをまとめたいと思います。 今回の内容はあくまで、私のRossでの実体験に基づくもので、メリットの順位付等は人それぞれだと思いますので、あくまで参考として読んでもらえれば幸いです。 1回目は、経営に関する体系的な知識の習得についてです。 多くの志願者にとて、経営に関するナレッジを取得するということが第一の目的であると思います。 しかし、MBAで習う知識のほとんどは既に論文等で公表されていたり、書籍化されているものです。 また、授業で扱うようなケースについても一部書籍化されたものがあります。つまり、MBAの知識は書籍や論文を通じて独学で学ぶということも可能です。 では、なぜそうした知識を敢えて高い授業料を払ってまで海外MBAという場で学ぶのかという観点から説明したいと思います。 1. 知識を効率的に習得できるよう考えられたカリキュラム 2. 双方向の授業スタイル 3. 教授とTAの献身的なサポート 4. 実務家によるレクチャーとQ&A 5. Action Based Learning 以下は、MBAの必修科目の例です。順番は、履修した順番通りに

  • 海外MBAで得られるもの①:経営に関する体系的な知識

    今回から数回に分けて、海外MBA留学のメリットをまとめたいと思います。 今回の内容はあくまで、私のRossでの実体験に基づくもので、メリットの順位付等は人それぞれだと思いますので、あくまで参考として読んでもらえれば幸いです。 1回目は、経営に関する体系的な知識の習得についてです。 多くの志願者にとて、経営に関するナレッジを取得するということが第一の目的であると思います。 しかし、MBAで習う知識のほとんどは既に論文等で公表されていたり、書籍化されているものです。 また、授業で扱うようなケースについても一部書籍化されたものがあります。つまり、MBAの知識は書籍や論文を通じて独学で学ぶということも可能です。 では、なぜそうした知識を敢えて高い授業料を払ってまで海外MBAという場で学ぶのかという観点から説明したいと思います。 1. 知識を効率的に習得できるよう考えられたカリキュラム 2. 双方向の授業スタイル 3. 教授とTAの献身的なサポート 4. 実務家によるレクチャーとQ&A 5. Action Based Learning 以下は、MBAの必修科目の例です。順番は、履修した順番通りに

  • 海外MBAで得られるもの②:マネージャーに必要なソフトスキル

    前回の記事では、海外MBA留学のメリットのうちハード面(ナレッジ)について説明しました。海外MBA留学では体系的なカリキュラムと学びを促進する仕組みにより、経営に関する知識と経営管理能力の向上を図ることができます。しかし、海外MBA留学のメリットはソフト面でのメリットがはるかに大きいです。 今回から6回に亘り、ナレッジ以外のソフト面でのメリットについて説明したいと思います。 今回は、「マネージャーとして必要なソフトスキル」についてです。 1. チームワーク・リーダーシップ 2. 自己表現力 3. ハードワークへの耐性 4. 戦略効果を科学的に分析するスキル 5. 情報処理能力 6. プレゼンテーション力 海外MBAの授業においては、非常に多くのグループワークの機会が与えられます。 グループワークにおける貢献については、他のチームメンバーからも評価され、グループワークのクオリティだけでなく、チームの中でどう振る舞ったかが評価されます。 多くの生徒は卒業後、何らかの組織に所属し、チームの一員としてアウトプットを出すことが求められますので、これらの経験は非常に有用なものです。 会議に積極的に

  • 海外MBAで得られるもの②:マネージャーに必要なソフトスキル

    前回の記事では、海外MBA留学のメリットのうちハード面(ナレッジ)について説明しました。海外MBA留学では体系的なカリキュラムと学びを促進する仕組みにより、経営に関する知識と経営管理能力の向上を図ることができます。しかし、海外MBA留学のメリットはソフト面でのメリットがはるかに大きいです。 今回から6回に亘り、ナレッジ以外のソフト面でのメリットについて説明したいと思います。 1回目は、「マネージャーとして必要なソフトスキル」についてです。 1. チームワーク・リーダーシップ 2. 自己表現力 3. ハードワークへの耐性 4. 戦略効果を科学的に分析するスキル 5. 情報処理能力 6. プレゼンテーション力 海外MBAの授業においては、非常に多くのグループワークの機会が与えられます。 グループワークにおける貢献については、他のチームメンバーからも評価され、グループワークのクオリティだけでなく、チームの中でどう振る舞ったかが評価されます。 多くの生徒は卒業後、何らかの組織に所属し、チームの一員としてアウトプットを出すことが求められますので、これらの経験は非常に有用なものです。 会議に積極的

  • 海外MBAで得られるもの③:英語でのコミュニケーション力

    敢えて海外でMBAを取得することのメリットの一つは、ビジネスで通用する英語力が身に着くということです。 英語がビジネスレベルで話せるようになれば、グローバル企業での就職できるチャンスは劇的に高まりますし、日本企業で働いていたとしても海外出張や海外赴任などに携われる可能性は増加します。 今回の記事では、「英語でのコミュニケーション力の向上」という観点から、海外MBA留学のメリットについて解説していきたいと思います。 1. 日本人は数字には強いが、英語には弱い 2. 英語ができなくても、発言をしなければならない環境 3. 授業中に英語を話す機会はあまりない 4. 授業外での英語を話す機会 5. 日本で就職をする場合には英語ができることの証明になる 多くのクラスメイトが口を揃えて言うことは、日本人は財務会計や統計学などの数字を扱う科目では活躍しますが、ほぼ全ての科目で必要となるディスカッションやプレゼンテーションは苦手ということです。 確かに、指摘の通り、帰国子女でもない限りはネイティブの学生と対等にディスカッションをできる生徒はいません。 しかし、幸か不幸か、「日本人は英語が苦手」とい

  • 海外MBAで得られるもの③:英語でのコミュニケーション力

    敢えて海外でMBAを取得することのメリットの一つは、ビジネスで通用する英語力が身に着くということです。 英語がビジネスレベルで話せるようになれば、グローバル企業やその日本法人での就職の可能性は大きく高まりますし、日本企業で働いていたとしても海外顧客の開拓や海外赴任などのチャンスも増えます。 今回の記事では、「英語でのコミュニケーション力の向上」という観点から、海外MBA留学のメリットについて解説していきたいと思います。 1. 日本人は数字には強いが、英語には弱い 2. 英語ができなくても、発言をしなければならない環境 3. 授業中に英語を話す機会はあまりない 4. 授業外での英語を話す機会 5. 日本で就職をする場合には英語ができることの証明になる 多くのクラスメイトが口を揃えて言うことは、日本人は財務会計や統計学ではプレゼンスを発揮するが、ほぼ全ての科目で必要となるディスカッションやプレゼンテーションは苦手ということです。 確かに、指摘の通り、帰国子女でもない限りはネイティブの学生と対等にディスカッションをできる生徒はいません。 しかし、幸か不幸か、「日本人は英語が苦手」という共

  • 海外MBAで得られるもの④:課外活動

    一般的なMBAスクールの説明会では、大学の提供するかカリキュラム中心となりがちです。たとえ、質疑応答の時間があっても、学習以外について質問するのはハードルが高いと思います。 今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち課外活動にフォーカスしてまとめて解説します。 1. クラブ活動 2. ビジネスコンテスト 3. スポーツ観戦 4. スポーツをする機会 ビジネススクールには多くのクラブ活動がありますが、大半は卒業後のキャリアビルディングを視野に入れたものです。 例えば、卒業後にコンサルティング業界に就職したい生徒はコンサルティングクラブへ、金融業界への就職を目指す生徒はファイナンスクラブに入会します。 また、就職を希望するエリア毎に国ごとのクラブがあります。 (スポーツクラブもありますが、留学生で参加する学生は少数です。) 私は、社費派遣でしたので就職活動をするつもりはなかったのですが、ファイナンスクラブと日本人クラブに所属していました。 クラブによって、数十ドルの年会費は必要になりますが、それぞれの業界の第一人者をゲストスピーカーとして招いて開催される講演会への参加が可能になり

  • 海外MBAで得られるもの④:課外活動

    今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち課外活動にフォーカスしてまとめて解説します。 1. クラブ活動 2. ビジネスコンテスト 3. スポーツ観戦 4. スポーツの機会 ビジネススクールには多くのクラブ活動がありますが、大半は卒業後のキャリアビルディングを視野に入れたものです。 例えば、卒業後にコンサルティング業界に就職したい生徒はコンサルティングクラブへ、金融業界への就職を目指す生徒はファイナンスクラブに入会します。 また、就職を希望するエリア毎に国ごとのクラブがあります。 (スポーツのクラブもありますが、留学生で参加する学生は少数です。) 私は、社費派遣でしたので就職活動をするつもりはなかったのですが、ファイナンスクラブと日本人クラブに所属していました。 クラブによって、数十ドルの年会費は必要になりますが、それぞれの業界の第一人者をゲストスピーカーとして招いて開催される講演会への参加が可能になり、セミナーや研修を割引価格で受講できるなどのメリットがあります。 クラブ活動の最大のメリットは、先輩の就職活動に関する経験談が共有され、就職が決まった先輩メンバーから面接のアド

  • 海外MBAで得られるもの⑤:キャリアチェンジの機会

    今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち「キャリアチェンジの機会」について説明します。 1. ロケーション、ファンクション、インダストリー 2. なぜ海外の学生はMBAを取得するのか 3. 就職活動ノウハウの共有 4. 海外MBAホルダーを積極的に採用する業界・企業 海外MBAを卒業することによって、今後のキャリアのロケーション(国、場所)、ファンクション(職位、専門分野)、インダストリー(産業)を変えることができます。 ロケーションについては、ビジネスレベルの英語力を習得することで、働くことのできる国・企業の選択肢が飛躍的に増加します。また、海外で働こうとしても国によっては就労ビザの取得が困難ですが、GAFA等の一流企業ではビザの取得をサポートしてくれる企業もあります。そうした企業が支援してくれるのも、「優秀なMBAホルダーを雇用したい」と思うからこそです。 ファンクションについては、海外MBAでは幅広い科目の選択科目が提供されており、入学前はセールスであった学生が卒業後に財務のポジションに移ったり、マーケティングやオペレーションが専門の学生が卒業後に事業開発に移るとなど

  • 海外MBAで得られるもの⑤:キャリアチェンジの機会

    今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち「キャリアチェンジの機会」について説明します。 1. ロケーション、ファンクション、インダストリー 2. なぜ海外の学生はMBAを取得するのか 3. 就職活動ノウハウの共有 4. 海外MBAホルダーを積極的に採用する業界・企業 海外MBAを卒業することによって、今後のキャリアのロケーション(国、場所)、ファンクション(職位、専門分野)、インダストリー(産業)を変えることができます。 ロケーションについては、ビジネスレベルの英語力を習得することで、働くことのできる国・企業の選択肢が飛躍的に増加します。また、海外で働こうとしても国によっては就労ビザの取得が困難ですが、GAFA等の一流企業ではビザの取得をサポートしてくれる企業もあります。そうした企業が支援してくれるのも、「優秀なMBAホルダーを雇用したい」と思うからこそです。 ファンクションについては、海外MBAでは幅広い科目の選択科目が提供されており、入学前はセールスであった学生が卒業後に財務のポジションに移ったり、マーケティングやオペレーションが専門の学生が卒業後に事業開発に移るとなど

  • 海外MBAで得られるもの⑥:多角的な視点

    今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち「多角的な視点」について説明します。 「多角的な視点」を身に着けるということは、ビジネスチャンスを見つける際に必要なセンシング能力を高めるだけではなく、チームや組織で働く仲間の長所を見抜くことを容易にしてくれます。 変化の早い現代においては、「多角的な視点」はビジネスリーダーとして、多様なチームメンバーから各々の長所を引出し、新たなイノベーションを起す上での必須のスキルだと思います。 1. 多様なクラスメイトとの交流 2. 日本人がマイノリティであることを知る 3. グローバルで通用するマネージャーとなる 海外のMBAスクールは、多様性を維持するように意図されたメンバーの構成となっています。 グループのなかで、国籍や人種だけでなく、専門分野も異なるように意図されており、私のクラスには、エコノミスト、官僚、財閥の後継者、退役軍人、バスケットボールチームのコーチなど多様なバックグラウンドを持つ人材がいました。ケーススタディなどを通じて彼らの体験をシェアしてもらうことで、あたかも他のクラスメイトの人生を歩んできたかのような体験をすることができまし

  • 海外MBAで得られるもの⑥:多角的な視点

    今回の記事では、海外MBA留学のメリットのうち「多角的な視点」について説明します。 「多角的な視点」を身に着けるということは、ビジネスチャンスを見つける際に必要なセンシング能力を高めるだけではなく、チームや組織で働く仲間の長所を見抜くことを容易にしてくれます。 変化の早い現代においては、「多角的な視点」はビジネスリーダーとして、多様なチームメンバーから各々の長所を引出し、新たなイノベーションを起す上での必須のスキルだと思います。 1. 多様なクラスメイトとの交流 2. 日本人がマイノリティであることを知る 3. グローバルで通用するマネージャーとなる 海外のMBAスクールは、多様性を維持するように意図されたメンバーの構成となっています。 グループのなかで、国籍や人種だけでなく、専門分野も異なるように意図されており、私のクラスには、エコノミスト、官僚、財閥の後継者、退役軍人、バスケットボールチームのコーチなど多様なバックグラウンドを持つ人材がいました。ケーススタディなどを通じて彼らの体験をシェアしてもらうことで、あたかも他のクラスメイトの人生を歩んできたかのような体験をすることができまし

  • 海外MBAで得られるもの⑦:ネットワーク

    7回にわたり海外MBA留学のメリットについての記事を書いてきましたが、最終回はMBAスクールの一員となることで得られるネットワークについて書いてみたいと思います。 ビジネスの世界では、イノベーティブで創造性を発揮するには多種多様な人材との緩やかなつながりが必要であると言われます。 この点は入学するまでは実感しにくいものですが、今回の記事がMBA留学を検討する方々のご参考になれば幸いです。 1. 教授陣とのネットワーク 2. クラスメイトとのネットワーク 3. 同窓生ネットワーク 海外MBAの教授と学生の距離感というものは、日本のそれとは大きく異なります。 一学年の学生数が多くないということもありますが、教授は生徒の名前も憶えてくれますし、授業外でも様々な相談に乗ってくれます。特にその大学を卒業している教授は母校愛が強く、授業を受講していなくても相談に乗ってくれることもあります。 私もAction-Based Learningのプロジェクトでは、行動経済学についての知見が必要だったのですが、行動経済学を専門とする教授にネット経由でコンタクトすると快くミーティングをセットしてくれて、様々な

  • 海外MBAで得られるもの⑦:ネットワーク

    7回にわたり海外MBA留学のメリットについての記事を書いてきましたが、最終回はMBAスクールの一員となることで得られるネットワークについて書いてみたいと思います。 ビジネスの世界では、イノベーティブで創造性を発揮するには多種多様な人材との緩やかなつながりが必要であると言われます。 この点は入学するまでは実感しにくいものですが、今回の記事がMBA留学を検討する方々のご参考になれば幸いです。 1. 教授陣とのネットワーク 2. クラスメイトとのネットワーク 3. 同窓生ネットワーク 海外MBAの教授と学生の距離感というものは、日本のそれとは大きく異なります。 一学年の学生数が多くないということもありますが、教授は生徒の名前も憶えてくれますし、授業外でも様々な相談に乗ってくれます。特にその大学を卒業している教授は母校愛が強く、授業を受講していなくても相談に乗ってくれることもあります。 私もAction-Based Learningのプロジェクトでは、行動経済学についての知見が必要だったのですが、行動経済学を専門とする教授にネット経由でコンタクトすると快くミーティングをセットしてくれて、様々な

  • 書評:『「空腹」こそ最強のクスリ』青木厚

    ダイエットを開始する際に参考にした書籍であり、私の現在の食習慣のベースとなっている。 この本の健康法は糖質制限やリモートワークと非常に親和性の高い手法であると思う。 私たちは幼少期から1日3食の食事を摂取することを当たり前と考えており、大人になっても その習慣を継続している人が大半である。 しかし、1日3食ががベストな食習慣であるということを証明する科学的根拠はないのである。 むしろ、内臓に必要な休憩時間(10時間)を取ることができないことで、太るだけでなく免疫力の低下や様々な病を引き起こすのである。 そして、本書の提唱する健康法は「何を食べるか」ではなく「1日のうち16時間は何も食べない」という非常にシンプルなものである。 敢えて「食べない時間を作る」はという健康は、特別な食事や器具も不要で、最もコストのかからない(つまり、「無料」)ものである。 また、この健康法の取り組みやすいところは、「16時間」という数字にのみフォーカスして取り組めばよいので、あまりあれこれ考えなくてもできる健康法ということである。 通常の日であれば、食事を摂取するのは10時~18時のみと決めればよいし、会食で

  • 書評:『人を動かす』D・カーネギー

    原題『How to Win Friends and Influence People』 相手の気持ちを損ねることなく、自分にとって好ましい方向性に「人を動かす」にはどうすれば良いか。 これは多くのビジネスパーソンが日々直面する悩みの一つである。 本書は「人を動かす」ための30の重要原則を、デール・カーネギーが収集した資料や成功者へのインタビュー、著者の経験に基づいて説明する名著である。 経済的成功の15%は専門的知識から生み出されるが、残りの85%は人とのコミュニケーションによって生み出されるものである。 他人を動かしたいのであれば、その人に興味を持ち本心から「褒める」ことで承認欲求を刺激することが近道である。 本書は、初版から80年以上が経過しても世界中でビジネス書の古典として売れ続けており、その内容は色あせることはない。 本書が『人を動かす』が長い間多くの読者に愛されているのは、普通の人々があらゆる人間関係で抱える悩みを理解しており、そのエッセンスや手法については、特別な才能もなくても採用できるからであると思う。 それぞれの原則は、原則毎に完結型になっており、必要な場面と方法に応じ

  • 書評:『ゼロ秒思考 - 即断即決、即実行のトレーニング』赤羽雄二

    『ゼロ秒思考』シリーズの第3弾。 第1弾では思考を整理する手法、第2弾では仕事の速度を加速する手法を扱っているが、第3弾は「決断力」と「実行力」を高める手法を取り扱う。 正しく考えることができても、いくらすばやく仕事をすることができても、実行力を伴わなければ意味がない。実行を躊躇しているうちに、他の競合に先んじられてしまうと本末転倒である。 しかし、「プランを立てること」と、「実際に着手すること」と難易度の崖のようなものが存在する。 良いアイデアを持っていても、完璧を目指してしまい検討に時間をかける、失敗や変化を恐れるなど、多くの人はなかなか実行に着手することはできない。 本書は、「正しい即断即決と即実行」をするためのスキルを教えてくれる。 「正しい即断即決、即実行」ができれば、先行者利益を獲得するだけでなく、高速でのPDCAを回すことができるようになり、競合よりも高いアウトプットを実現することができる。 筆者も自省しているように、「即断即決」のスキルは一朝一夕に身に着くものではない。 日常の意思決定や小さなことからでもよいので、日々の鍛錬を積み重ねることで、本当に勝負しなければならな

  • 書評:『ハイパワー・マーケティング』Jay Abraham

    アメリカでTop5の経営コンサルタントにも選ばれたJay Abrahamのマーケティング本で、「マーケティングのバイブル」と呼ばれる名著。 Jay Abrahamの経営するコンサルティングファームは、過去に1万人以上の経営者を指導してきたとされ、過去の数多の実績に基づいており、具体例(成功・失敗の両方)も豊富。 小手先のテクニックというよりは、卓越論をベースとして、本質的にマーケティング戦略を考えるフレームワークを網羅的に提供してくれる本であり、その内容はほぼすべての業界・ビジネスに応用できる普遍的な内容である。 実際に、私もこの本を読み進めることで、自分の身の周りのビジネスに応用できそうなアイデアを着想することができた。 本書の核となる卓越論とは、顧客のニーズを優先するということである。 顧客のニーズを見つけて、他社に先んじて提供することで競争に勝利するという極めて当然のものである。 顧客に売りつけて短期的に販売しようという発想ではなく、顧客との信頼関係を構築することが長期的に成功するビジネスを生み出す必要条件となるのである。 すべてをマスターするのはコンサルタントやマーケティングの

  • 書評:『具体と抽象』細谷功

    「抽象化」とは、複数の事象の共通点を抽出することである。 「抽象」の対義語は「具体」であるが、「抽象」は「分かりにくい」ものであるとされ悪者とされがちである。 Webコンテンツでも「具体的でわかりやすい」ものが良いものとされ、私もブログの記事を書く時は「具体性」というものを相当意識している。(分かりにくいという批判は甘んじて受けるが。) 本書は、民主主義の中で嫌われ者の「抽象」に市民権を与えることをテーマとし、「抽象化」のメリットと必要性、「抽象化」のパターンを教えてくれる。 ビジネスの世界では、より上のポジションに行くほど抽象的な思考が求められる機会が多くなるが、「抽象化」が得意という人は多くはない。 現場で汗をかくことが求められる立場であるうちは、「具体的」にどう行動するかということが重要であり、成果を出すうえで「抽象化」は必要とされない。具体的であるほど、イメージしやすいし、共感はしやすい。 しかし、多くの人を管理するポジションで知的生産を行うためには、必須のツールとして「抽象化」を身につけなければならない。「抽象化」することにより、他の事象への応用が利き、分類してまとめて対応で

  • 書評:『ノンデザイナーズ・デザインブック』 Robin Williams

    ビジネスの世界では、提案する内容と同じか、それ以上に提案する資料の見た目が重要である。 にもかかわらず、デザイナーでもなければ、ほとんどビジネスパーソンはデザインを体系的に学ぶ機会はない。 本書はプロのデザイナーではない読者層を対象として、デザインの「4つの基本原則」を説明する基本書である。 良いデザインと悪いデザインを読者に比較させて、その差異を読者に発見させるというアプローチで読者の理解を深めていく。 そうした訓練を通じて読者は、文字や図形の配置、フォントのルール、配色のルールなど、最低限外さない資料の作り方を習得することができる。 読み進めて気づいたのだが、本書に記載されている「4つの基本原則」はAdobeやPowerPointのテンプレートに確かに反映されている。 また、これらの原則は、プレゼン資料に限らず、チラシや名刺、Webページなど様々なタイプの資料に応用可能である。 原書はアルファベットを前提としているが、本書は日本語のデザインへの応用についても具体例を用いて解説されている。 この本と出合えたおかげで、自分が作成する資料の配置・フォント・色の理由を、根拠をもって説明でき

  • 書評:『「空腹」こそ最強のクスリ』青木厚

    ダイエットを開始する際に参考にした書籍であり、私の現在の食習慣のベースとなっている。 この本の健康法は糖質制限やリモートワークと非常に親和性の高い手法であると思う。 本書の提唱する健康法は「1日のうち16時間は何も食べない」という非常にシンプルなものである。 敢えて「食べない時間を作る」はという健康は、特別な食事や器具も不要で、最もコストのかからない(つまり、「無料」)ものである。 本書の提唱する半日断食により、オートファジーが機能し、全身の細胞がみるみる修復されていく。 また、食べる時間を制限するということにより、「1日3食」という不健康な固定観念から脱却することができる。 高カロリーの食事が氾濫している現代においては、律儀に3食食べる必要はないのである。 むしろ、糖質の過剰摂取や肥満は、糖尿病、がん、心臓病、脳卒中などの病気のリスクを高めてしまう。 私自身もスポーツをするために大量のカロリーを摂取していたということもあり、社会人になっても「1日3食」という惰性的な習慣から脱却することができていなかった。 この本を読むまでは、加齢とともに代謝が落ちていくにもかかわらず、1日3食という

  • 書評:『人を動かす』D・カーネギー

    原題『How to Win Friends and Influence People』 「人を動かす」ための重要原則を、デール・カーネギーが収集した資料や、著者の経験に基づいて説明する名著。 初版から80年以上が経過しても世界中でビジネス書の古典として売れ続けており、その内容は色あせることはない。 本書が『人を動かす』が長い間愛されているのは、普通の人々があらゆる人間関係で抱える悩みを理解しており、そのエッセンスや手法については、特別な才能もなくても採用できるからである。 経済的成功の15%は専門的知識から生み出されるが、残りの85%は人とのコミュニケーションによって生み出されるものである。 相手の気持ちを損ねることなく、自分にとって好ましい方向性に「人を動かす」にはどうすれば良いか。 本書はそうした問いに、普遍的で有益な回答を読者に教えてくれる。 ポイント ・相手を批判しない。批判する前に相手のことを想像し理解する。 ・相手に関心を示し、真の価値に基づいて率直に賞賛する。 ・相手の立場と欲するものを理解し、手に入れる方法を気づかせる。 ・常に笑顔を忘れない。 ・相手の名前を覚える。

  • 書評:『ゼロ秒思考 - 即断即決、即実行のトレーニング』赤羽雄二

    『ゼロ秒思考』シリーズの第3弾。 第1弾では思考を整理する手法、第2弾では仕事の速度を加速する手法を扱っているが、第3弾は「決断力」と「実行力」を高める手法を取り扱う。 正しく考えることができても、いくらすばやく仕事をすることができても、実行力を伴わなければ意味がない。実行を躊躇しているうちに、他の競合に先んじられてしまうと本末転倒である。 しかし、「プランを立てること」と、「実際に着手すること」と難易度の崖のようなものが存在する。 良いアイデアを持っていても、完璧を目指してしまい検討に時間をかける、失敗や変化を恐れるなど、多くの人はなかなか実行に着手することはできない。 本書は、「正しい即断即決と即実行」をするためのスキルを教えてくれる。 「正しい即断即決、即実行」ができれば、先行者利益を獲得するだけでなく、高速でのPDCAを回すことができるようになり、競合よりも高いアウトプットを実現することができる。 筆者も自省しているように、「即断即決」のスキルは一朝一夕に身に着くものではない。 日常の意思決定や小さなことからでもよいので、日々の鍛錬を積み重ねることで、本当に勝負しなければならな

  • 書評:『ハイパワー・マーケティング』Jay Abraham

    アメリカでTop5の経営コンサルタントにも選ばれたJay Abrahamのマーケティング本で、マーケティングのバイブルと呼ばれる名著。 Jay Abrahamの経営するコンサルティングファームは、過去に1万人以上の経営者を指導してきたとされ、過去の数多の実績に基づいており、具体例(成功・失敗の両方)も豊富。 小手先のテクニックというよりは、卓越論を基礎として、大局的にマーケティング戦略を考えるフレームワークを網羅的に提供してくれる本であり、その内容はほぼすべての業界・ビジネスに応用できる普遍的な内容である。 すべてをマスターするのはコンサルタントでもなければ困難なので、辞書的に活用して、自分のビジネスに応用できる項目を一つずつ検討するという使い方になるのだろうと思う。 ポイント · ビジネスを拡大する(売上を増やす)ための要素: 顧客数、単価、頻度 · USP(Unique Sales Point、独自のセールスポイント)を構築する · 取引のリスクは売手が負い、顧客が「買わない理由」を取り除く · マーケティングのテストを実行する 目次 第1章 あなたの飛行計画~どこに向かうか、全体

  • 書評:『具体と抽象』細谷功

    「抽象化」とは、複数の事象の共通点を抽出することである。 「抽象」の対義語は「具体」であるが、「抽象」は「分かりにくい」ものであるとされ悪者とされがちである。 Webコンテンツでも「具体的でわかりやすい」ものが良いものとされ、私もブログの記事を書く時は「具体性」というものを相当意識している。(分かりにくいという批判は甘んじて受けるが。) 本書は、民主主義の中で嫌われ者の「抽象」に市民権を与えることをテーマとし、「抽象化」のメリットと必要性、「抽象化」のパターンを教えてくれる。 ビジネスの世界では、より上のポジションに行くほど抽象的な思考が求められる機会が多くなるが、「抽象化」が得意という人は多くはない。 現場で汗をかくことが求められる立場であるうちは、「具体的」にどう行動するかということが重要であり、成果を出すうえで「抽象化」は必要とされない。具体的であるほど、イメージしやすいし、共感はしやすい。 しかし、多くの人を管理するポジションで知的生産を行うためには、必須のツールとして「抽象化」を身につけなければならない。「抽象化」することにより、他の事象への応用が利き、分類してまとめて対応で

  • 書評:『ノンデザイナーズ・デザインブック』 Robin Williams

    ビジネスの世界では、提案する内容と同じか、それ以上に提案する資料の見た目は重要である。 にもかかわらず、デザイナーでもなければ、ほとんどビジネスパーソンはデザインを体系的に学ぶ機会はない。 本書はプロのデザイナーではない読者層を対象として、デザインの「4つの基本原則」を説明する基本書。良いデザインと悪いデザインを読者に比較させて、その差異を見つけさせるというアプローチで読者の理解を深めていく。 そうした訓練を通じて、文字や図形の配置、フォントのルール、配色のルールなど、最低限外さない資料の作り方を習得することができる。 読み進めて気づいたのだが、これらので「4つの基本原則」はAdobeやPowerPointのテンプレートに確かに反映されている。また、これらの原則は、プレゼン資料に限らず、チラシや名刺、Webページなど様々なタイプの資料に応用可能である。 原書はアルファベットを前提としているが、本書は日本語のデザインへの応用についても具体例を用いて解説されている。 この本と出合えたおかげで、自分が作成する資料の配置・フォント・色の理由を、根拠をもって説明できるようになった。 ポイント:4

  • 書評:『入門 考える技術・書く技術』山崎康司

    本書は、Barbara Mintoの「考える技術・書く技術」の翻訳者が日本人向けに書いた入門書である。 日本語のみを使用しない方は気づかないかもしれないが、日本語と日本のカルチャーに起因する論理思考の難しさというものが内在している。 また、日本人のもう一つの問題は、「考えることができること」ができれば「書くことができる」と誤解しているということである。 英語圏では、ライティングは習得すべきスキルであり、それは訓練を通じて習得すべきものとして認識されている。 ロジカルライティングを行うには、「読む相手」に合わせて「伝わる文章」として構成しなければならない。本書は、OPQ分析、帰納法、演繹法、ピラミッド原則という、ロジカルシンキングとロジカルライティングに必須のアプローチを、具体的な方法論に落とし込んでわかりやすく解説してくれる。 ポイント 1. OPQ分析で「読み手の知りたい」ことを捉える 2. ピラミッド構造でロジックを構成する 3. 帰納法、演繹法によりメインメッセージとサポートメッセージを展開する ビジネスの世界では、「正しく考えること」ができるだけでは意味がない。 本書を読んで、

  • 書評:『新版 ブルー・オーシャン戦略』W・チャン・キム

    本書は「ブルー・オーシャン戦略」の10年ぶりの新版。 新章として第9章~第11章が追加されているとともに、今をときめく入山章栄教授監修のもとで注目のブルー・オーシャン候補企業(JINS、クックパッド、QBハウス、オフィスグリコetc.)も紹介されている。 本書のタイトルである「ブルー・オーシャン戦略」とは、新しいニーズを掘り起こし、競争のない市場を創造する戦略のことである。 競争の激しい既存市場「レッド・オーシャン」を避けることで、高成長と高収益を実現する。 そして、「ブルー・オーシャン戦略」を開拓するためのフレームワークが、本書で紹介される「戦略キャンバス」をである。 既存市場の現状を把握し、競合他社の提供価値を「価値曲線」としてビジュアル化したのちに、その「価値曲線」をアップデートしていく。 「減らす」「取り除く」「増やす」「付け加える」という4つのアクションを通じて、既存市場に存在しない新しい価値である「バリューイノベーション」を実現する。 この「戦略キャンバス」は数ある経営戦略のフレームワークのなかでも、非常に有効かつ秀逸なフレームワークであると思う。 目次 第1章 ブルー・オ

  • 書評:『入門 考える技術・書く技術』山崎康司

    本書は、Barbara Mintoの「考える技術・書く技術」の翻訳者が日本人向けに書いた入門書である。 日本語のみを使用しない方は気づかないかもしれないが、日本語と日本のカルチャーに起因する論理思考の難しさというものが内在している。 また、日本人のもう一つの問題は、「考えることができること」ができれば「書くことができる」と誤解しているということである。 英語圏では、ライティングは習得すべきスキルであり、それは訓練を通じて習得すべきものとして認識されている。 ロジカルライティングを行うには、「読む相手」に合わせて「伝わる文章」として構成しなければならない。本書は、OPQ分析、帰納法、演繹法、ピラミッド原則という、ロジカルシンキングとロジカルライティングに必須のアプローチを、具体的な方法論に落とし込んでわかりやすく解説してくれる。 ポイント 1. OPQ分析で「読み手の知りたい」ことを捉える 2. ピラミッド構造でロジックを構成する 3. 帰納法、演繹法によりメインメッセージとサポートメッセージを展開する ビジネスの世界では、「正しく考えること」ができるだけでは意味がない。 本書を読んで、

  • 書評:『自分の中に毒を持て』岡本太郎

    岡本太郎という天才のメッセージを受け止めることができる一冊。 文章が非常に難解であり、天才を理解することは凡人には難しいということを教えてくれる。 しかし、凡人であってもその巨大なエネルギーに触れることはできる。 だからこそ、この本が私を含め多くの読者が岡本太郎に共感するということを可能にしているのだと思う。 現代の日本は物質的には恵まれており、生きるか死ぬかのような緊張感を感じることは滅多にない。しかし、危険な道を選んでこそ、人間のあるべき生き方なのである。 岡本太郎氏の持つ清々しくもあり、毒々しくもある文章たち。その文章が現代社会の中で傷ついた傷を癒してくれる不思議な感覚を味合うことができた。 人生の進むべき道に本当に迷ったとき、人生の危機に瀕した時に、この本の「劇薬」と猛毒にまた触れてみたいと思う。 目次 〔1〕 意外な発想を持たないとあなたの価値は出ない --楽しくて楽しくてしょうがない自分のとらえ方 〔2〕 個性は出し方 薬になるか毒になるか--他人と同じに生きてると自己嫌悪に陥るだけ 〔3〕 相手の中から引きだす自分 それが愛--本当の相手をつかむ愛しかた愛されかた 〔4〕

  • 書評:『メモの魔力』前田裕二

    この本のタイトルを読むと「メモ」というツールが万能であり、「メモを書くこと」で問題が解決するということ誤解するのかもしれない。残念ながら、「メモ」は全ての問題を解決してくれはしない。 この本のエッセンスを強いてあげるとすれば、メモというインターフェイスを通じて、「ファクト→通用化→転用」という思考プロセスで、徹底的に考え抜くということであろうと思う。 著者の実績や努力を否定するものではないし、巻末の自己分析をすれば、おそらくある程度血肉となるものもあるかもしれないが、この本に書かれているやり方がベストだとは思わないし、やろうとおも思わない。 おそらく、「メモ」が万能という印象を読者に与えようと腐心しているのは、「メモ」という身近な文房具を使って万人向けのビジネスをしたかったのではないかと思う。 本の内容自体を腹落ちさせるというよりは、成功したマーケティングのケーススタディとして得るものはあったと思う。 目次 序章 「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない 第1章 メモで日常をアイデアに変える 第2章 メモで思考を深める 第3章 メモで自分を知る 第4章 メモで夢をかなえる 第5章 メモは

  • 書評:『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』安宅和人

    本書は「イシューからはじめよ」の安宅氏がこれからの未来と、日本人や個人の戦い方を語った本。 ファクトベースの現状分析と未来予測、そこから浮かびあがる今後のスキルや教育の整理、そして、そのなかで我々が何をできて何をすべきなのかが語られる。 この本を読んでいて圧倒されるのは、安宅氏の分析のオリジナリティ、スピード感のある文体、精緻なファクト分析である。 データとAIの活用、産業をまたいだエコシステムの構築を通じた勝利を実現するために、「人づくり」と「リソース配分」をクリアしなければならないと筆者は説く。 国家規模での話ではあるが、会社組織にも当てはめることができるのではと感じたところ。 そして、読み終わった時、安宅氏の執筆のモチベーションとなったであろう、日本人への祈りや熱い想いがひしひしと伝わってくる。 未来を予予測して、現在できることとやるべきことを考え、実際に行動することの重要性を再認識させられる。 「イシューからはじめよ」を読んだ我々が身に着けたはずのアプローチ。それを一流のビジネスパーソンが本気を出して活用すると、ここまでのクオリティの分析ができるのかと読んでいて圧倒され悔しくな

  • 書評:『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』北野唯我

    才能は「創造性」「再現性」「共感性」に分かれ、それぞれの才能をもつ「天才」「秀才」「凡人」の3種類の人間がいる。凡人の主人公が、なぞの犬を通じて、タイトルの通り「凡人が天才を殺すプロセス」を垣間見るというストーリー。 「天才」「秀才」「凡人」それぞれの間にはコミュニケーションの断絶が存在する。 天才は凡人に理解されたいと感じているのに、凡人は天才の独創性を理解することはできない。天才は秀才に関心がないが、秀才は天才に対する妬みと憧れを持っている。秀才は凡人を見下し、凡人は秀才を天才と勘違いする。 多くの組織や社会は、天才の才能を活用したいと思っている。 しかし、「多数決」という一見すると正しく見えるロジックを用いて、天才を殺してしまうのである。 多数派である凡人は天才を理解することができないのに。そして天才を殺したあとで、理解できる秀才を天才と勘違いするという悲劇が待っている。 組織や社会としては、コミュニケーションの橋渡しできる「アンバサダー」を用意して、コミュニケーションの断絶を潤滑にしていければ悲劇は回避することができる。 この本を読むことで、自分が「天才」「秀才」「凡人」のどれ

  • 書評:『イシューからはじめよ』 安宅和人

    タイトルにある「イシュー」とは、「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」であり「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」の両方の条件を満たすものである。 私たちが「問題」と認識しているものの大半が、「いま解決すべきイシューではない」のである。 生産性を上げるために最も重要なことは「解決すべきイシューを見極めフォーカスする」ことである。この問題設定力こそが、課題解決のスタート地点である。 そのイシューを分割して一歩踏み込んだ仮説を設定し、解決に至るまでのストーリーを描くことで、プロフェッショナルとしてのアウトプットを生み出すことができる。 そして、重要なのは「仮説」を立てるステップである。 仮説を立てて言語として表現することにより、「どういった答えを出さなければいけないか」「解決には何が必要となるか」がクリアーになってくる。 また、本書ではどのように情報収集を進めるためのテクニックや、分析するためのフレームワークが説明されている。 こうしたスキルは、MBAのロジカルシンキングやクリティカルシンキングの授業であれば体系的に学ぶことはできるが、なかなか日本のOJTでは学ぶ機

  • 書評:『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』 北野 唯我

    タイトルは「転職の思考法」であるが、転職の意思に関わらず、すべての人にとって「キャリア形成」という人生の最も難しい問いの一つに対する視座を与えてくれる。 終身雇用制という幻想が崩れ去ったなかで、キャリアをどうすべきか迷っているビジネスマンは多いと思う。 もし、明確にやりたいこと・得意なことがあればキャリアに悩むことはないかもしれない。 しかし、多くの普通の人にとって「やりたいこと」と「食べていくこと」は必ずしも一致しない。 そうした普通の人にとって、「どういうキャリアの判断軸を持つべきか」を教えてくれる。 【ポイント】 ・転職市場でのマーケットバリューを把握する ・伸びていく産業を理解する ・新卒で入るべき会社と、中途で入るべき会社は異なる ・転職エージェントのビジネスモデルを理解する 物語形式でありながら、コンサルタント出身者の文章らしく、非常に良く構造化されて書かれている。 また、現在は人材メディア事業に携わる筆者ならではの、転職エージェントの選び方や、転職先判断のポイントは目から鱗であった。 目次 プロローグ: 第1章 仕事の「寿命」が切れる前に、伸びる市場に身を晒せ 第2章 「

  • 書評:『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方』草薙龍瞬

    本書は東大法学部卒という異色の経歴を持つ現役僧侶の草薙氏の書いた仏教本である。 原始仏教の入門本でありながらも、本の帯の「超クール」という言葉に目を引かれるが、本の内容は極めてまともであり、語り口も非常に優しさと易しさを感じさせる。 仏教の教えをベースとして、「どうすればわたしたの人生に幸福をもたらすことができるのか」を説いてくれる。 この本に書かれているのは、仏陀が悟りを開いたように「心の持ち方を変える」ということではない。具体的かつシンプルなやり方で、物事に無駄に反応しない方法が語られている。 本書のエッセンスは、「悩み・不安」の原因である「心の反応」を理解して、「判断すること」を辞め、自分自身を肯定するというものである。「自分自身としての最高の納得」を目指していく。 この本の内容は表現やアプローチの順番にこそ違いはあれ、MBA留学時代にマインドフルネスの考え方と通じるものがあると感じた。 「悩み」を言語化して理解し、自分なりに納得感を伴う答えを見つけるということが私自身できるようになっていたのだと思う。 変化の激しい現代は不安やストレスなどの負の感情に満ちている。しかし、それらの

  • 書評:『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』ジョージ・S・クレイソン

    世界的ベストセラー、100年読み継がれるお金の名著「バビロンいちの大金持ち(The Richest Man In Babyron)」の登場人物をアレンジしてマンガとして再構成したもの。 この本に描かれているのは、お金持ちになるための小手先のテクニックではない。 金融の起源と呼ばれる古代バビロニアより伝わる「人類普遍の知恵」である。 収入の1割を貯蓄に回すという基本原則からスタートし、自己投資から知恵を獲得して、 知恵をお金に変換し、お金を守りながら働かせるというエッセンスを感動の成長ストーリーとともに学ぶことができる。 どうすれば、お金の悩みから解放され、充実した人生を送ることができるのか。 この本は現代人の大きな悩みに対して、本質的な答えを与えてくれる。 専門的な用語等は使われておらず、お金に関する初心者でも十分に読破できる内容。 将来子供に是非買い与えたいと思う名著であった。

  • 書評:『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』シェリー・ケーガン

    人は必ず死ぬ。だからこそ、どう生きるべきか。 この本で扱われている「死」は医学的な「死」や、我々が普段考えるような「死生観」ではない。 哲学的アプローチで「死とは何か」という問いに挑んでいくだけの本である。 生きている限りは経験できないものである「死」を一つの解答として示すことはできない。 自分自身生きていると認識している限りは、「生」と「死」の断絶がいつ訪れるのかを予測できない。 「死」とは超現実的なものである。 残念ながら、この本はタイトルの問いに対する答えを与えてくれない。 「死」が何か、何でないかを考えないという営みを通じて、「死」や「生」は何であると自分は考えているのか、どう向き合うべきかを意識するということがこの本を読む意義だと思う。 分量も多く、哲学の基礎知識がないと読み難しい面はあるが、大学の講義を元に平易な文章で書かれており、エッセンスはくどいくらい繰り返されているので、エッセンスを早めに掴めればそこまで時間をかけずに読めるのではという印象(私は勿体ないので全部読み切りましたが)。

  • 書評:『2040年の未来予測』 成毛 眞

    この本は、今日の延長線上に未来があるという前提で、あらゆるデータから導かれるありのままの未来を描く。 全般的に非常にモデレート(穏健)な内容であり、読んでいて違和感のないストーリーであるが、ベンチャーキャピタリストが書いたような未来予測本のような刺激はない。 自然災害、人口爆発、温暖化、自動運転など内容自体はそこまで真新しいものはない。 ただし、これらの未来はほぼ間違いなく実現する未来であり、これらの未来に対して対応策を用意することはビジネスマンにとって最低条件であるように思われる。 日本企業が外部環境認識を行うという目的であれば、この本は十分に役立つと思う。

  • 書評:『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』ピーター・ディアマンディス

    「空飛ぶ車」「老化の克服」「デジタル知性」など、イーロン・マスクの盟友と称される筆者が10年後の未来・ライフスタイルを描く。 テクノロジーによるイノベーションは今までもディスラプションを様々な産業で起こしてきたが、今後は最先端のテクノロジーは互いに「融合」することで、エクスポネンシャル(指数関数的)に、より広いエリアとより深い深度での変化を産業と社会に起こすと筆者は予想する。 変化を恐れることは人間の悲しい性である。人間が老化しない世界が実現したら、「命の意味」はどう変遷するのか。テクノロジーによって、既存の雇用がどれだけ奪われるのか、私も正直不安である。 しかし、とてつもない変化がやってくることは間違いないようである。 大事なのは、変化が日々起こる現実から目をそらさず、来るべき未来に向けて備えることである。 目次 第1章 「コンバージェンス(融合)」の時代がやってくる 第2章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 1 第3章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 2 第4章 加速が“加速"する 第5章 買い物の未来 第6章 広告の未来 第7章 エンターテインメントの未来

  • 書評:『2025年を制覇する破壊的企業』山本康正

    Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft、Netflix、テスラ、クラウドストライク、ロビンフッド、インポッシブル・フーズ、ショッピファイ。 2021年現在、既存ビジネスへの破壊的イノベーションをもたらし、そのビジネス革新性で世界を席巻する11社の戦略から2025年の世界を予測する。 そして、その未来を踏まえ、ビジネスパーソンが身に着けるべきスキルは何なのか、ヒントを与えてくれる。 11社が思い描く未来は、植物肉、ロボタクシー、ウェアラブル端末による五感の占拠など、かつてのSF映画で描かれたような世界である。 本当に11社が予測する未来が到来するのか正直半信半疑ではあるが、現状のビジネスを巡るイノベーションのスピード感を鑑みると、あながち非現実的ではないようにも感じる。 私自身の考えがもう時代遅れになっているのかもしれないが、筆者の警鐘を心に刻んで、周回遅れにはならないよう日々のビジネスに取り組んでいきたいと感じた。 ●目次 はじめに 5年後の未来はこの11社が決定づける 通勤は電車の200%コスパのいい“ロボタクシー” 出張先の宿はアップルホテル

  • 書評:『世界標準の経営理論』 入山 章栄

    「ビジネスの真理に肉薄している可能性が高い」として生き残ってきた30の「標準理論」を体系的、網羅的にまとめた本。 標準理論を各ディシプリンの中で体系的に位置づけながら、実例を交えて紹介する。 DIAMONDハーバードビジネスレビューの連載をまとめたもので800ページの大作にもかかわらず、通常のビジネス本と変わらないという圧倒的なコストパフォーマンスに感動する。 MBAの日本人同級生のなかには、「この本を読めば、MBAに来る必要がなかったのでないか」とまで評する者もいる名著。 MBAの卒業生が、卒業後も本棚に置いておくべき本だと思う。 目次 序章 経営理論とは何か 第1部 経済学ディシプリンの経営理論 第2部 マクロ心理学ディシプリンの経営理論 第3部 ミクロ心理学ディシプリンの経営理論 第4部 社会学ディシプリンの経営理論 第5部 ビジネス現象と理論のマトリックス 第6部 経営理論の組み立て方・実証の仕方 終章 経営理論のさらなる視座 目次:MBA関連書籍

  • 書評:『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』デイヴィッド・S・キダー

    歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7分野について日本人が学ぶべき世界基準の教養について、1日5分ずつ読み進めながら身につけようというなか面白い試み。 最初は、テーマがページ毎に変わることにイライラするのだが、読み進めるにつれて、7日に1回しか同じテーマが来ないことは、読者を飽きさせない工夫なのだと気づかせられる。 そもそも教養は一つのテーマだけに留まるものではなく、他のテーマの教養と連関することでより深いインサイトを与えてくれる。 もちろん、1日1ページのみの各テーマについて深い知識を習得していくということはできないので、この本をきっかけに新たな本へとステップアップするという読み方になると思う。 日本人に馴染みのないテーマが多いかもしれないが、世界の知識層・エリート層はこの本に書かれているレベルのことは当然に知っている。 確かに、日本で生まれて一生を日本で過ごすのであれば、この本の知識は必要ないかもしれない。 もし、世界で活躍したいと思っているのであれば、この本の知識はきっとその後の人生を豊かにしてくれるだろう。

  • 書評:『昭和16年夏の敗戦』猪瀬直樹

    太平戦争開戦前夜、4年後の敗戦は内閣直属の総力戦研究所に属する若きエリート集団によって予見されていた。 彼らは、奇襲作戦の序盤の有利からの、米国の圧倒的な物量による逆転と戦争の長期化、ソ連の参入すらも予見していたのである。 総力戦研究所の結論は「日米開戦はなんとしても避けねばならない」というものであった。 そうした予見にもかかわらず、日本は開戦へと突き進んでいく。 客観的なデータやファクトの分析を無視し、無謀な戦争へと突入したプロセスを克明に描き、日本的組織の構造的欠陥を描く。 この本に描かれているのは過去の歴史でありながら、同じような日本的組織の構造は現代の日本にも厳然と残されている。 これを多くの日本人が属する組織に置き換えながら読むとなかなか面白いと思う。

  • 複利のマジックとは?

    複利とは、利息が元金に組み込まれて、過去の利息分に対して利息がさらに課されるという仕組みです。 一方で、単利の場合は、元金に対する利息も一定なので、利息は当初の元金に対してのみ課されます。 複利と時間の関係を知っているのと知らないとでは、人生が全く異なるものになります。 具体例としては、100万円を5%で10年間運用したとしましょう。 単利の場合は、毎年5万円の利息がついていくので、10年後の元本と利息の合計は150万円です。 100 + 100 × 0.05 × 10 = 150 万円 一方で複利の場合は、過去の利息に対して利息がつくため、10年後の元本と利息の合計は約163万円となります。 100 × (1.05) ^ 10 = 162.9 万円 このように利回り5%で10年間の運用でも、単利と複利では当初の元本に対して約13%の差が生じることになります。 複利のマジックでは、運用期間が長いほど、金利が高いほど最終的な受取額が大きくなっていきます。 複利のマジックでは、金利が高いほど最終的な受取額が大きくなっていきます。 複利のマジックの影響を判断するためのツールとして、72のル

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