鎖骨ベルトから解放されて、朝イチの訪問がなくなった。朝訪問して、「今日は家にいる日だよ」とか「お昼ご飯もここで食べるんだよ」とか声がけしていたのだが、それがなくなった。そのぐらい、やってあげればいいのにと人は思うかもしれない。でも、同じ家に住んでいるわけでもなく、わざわざ訪問してチャイムを鳴らして、のろのろ出てくる母に声がけをする、その心の重さは何キロだろうか。最近、話がますます通じなくなっている...
しっかり者の母がレビー小体型認知症に?! 父が肺がんで要介護2? 突然始まったW介護の戸惑いをリアルタイムで吐き出します。
28年ぶりに地元に戻り、ゆったり平和な生活を…と思いきや、母がまさかの認知症に。誰にも言えない日常の変化、うつろいやすい母の記憶について記録していきます。
母の転院の翌日、父の転院候補の病院へ面談に行ってきた。父の終の住処を決めるわけで、母の転院とは少し心持ちが違う。夫は、会社に再び頼んで午前中の休みを貰って一緒に行ってくれた。父にはたくさん振り回されてきたけれど、もうできることはこれぐらいになった。家から少し離れた静かな場所にその病院は建っていて、モダンな外観は少し離れた場所からもよく見える。駐車場に降り立つと、田園風景が広がっている。都会生まれで...
在宅での介護を1年8ヶ月続けてきて、ある日突然その日は終わった。ガンでも認知症でも、自然にそのままにいつも通り過ごしたいと思っていた2人だったけど、感染症には敵わなかった。救急搬送という形で自宅を去った両親。入院すると、とにかくお金が桁違いにかかるということがわかった。施設に入れるのと同じくらいか、またはそれ以上じゃなかろうか?母の転院先は、「医療保険」が適用になる病院だ。なので、医療費としては上限...
母は、救急車で搬送されてから25日間滞在した急性期病院を退院し、民間の介護タクシーで転院先へと移動した。介護タクシーは、家を起点としていれば介護保険の料金が当てはまるけれど、病院から病院は自費になると聞いていたが、もはやそんなことを気にしている場合でもなかった。介護タクシーの乗務員は、大柄の元気なおじさんで、母の病棟まで車椅子を持って上がってきてくれて、母を介助しながら車へと乗せてくれる。私も乗るこ...
母の退院の朝、私は母のためにアイボリーのカットソーと、デニム風のパンツ、綺麗なラベンダー色のカットレースの夏物ジャケットをコーディネイトした。母は鮮やかな色が好きだったので、父が見たときに母だとわかるように。私は、ちょっと母とお揃いにも見えるイエローのカットレースのブラウスを着て、色のない病院の中でも目立つようにと心がけた。母の病棟で着替えを渡したのは、介護タクシーが来る30分前。私が到着すると、病...
母の退院&転院の朝です。昨日の午後に、意を決して母の病棟に電話してみました。母と父の面会はどうなったのか、と。3連休前に電話で話した時には、わかり次第連絡しますとのことだったけれど、結局連絡はなく、このままやきもきして待ち続けて、後になって自ら動かなかったことを後悔するのではと思ったのです。本当は、このままそっとしておいて病院の判断に任せるのもアリなのではと、どこか神様の言う通り的な気持ちもあった...
母の転院が月曜日に迫っているなか、気がかりなのは、同じ病院に入院している父と母が会えるのかと言うこと。面談のたびにお願いしているし、父側の病棟にも、母側の病棟にも同じように話しているけれど、具体的にいつどうと言うところまで話が進まない。転院が決まったことで、期限が決まった。あと1日しかないのだ。今日中に面会できなければ、父と母はこのまま一生会えない可能性が高い。父は回復してきているとはいえ、酸素投...
母の転院が急に決まり、当日の移動時の着替えの洋服などを持っていかなければいけないので、両親の家に入った。母が救急車で運ばれた時のままになっている、手すりが外された介護ベッド。布団も毛布も整わないまま、放置の状態だ。誰もいなくなって、誰も来なくなった家。私が何かしなければそのまま変わることはない。母の秋物の洋服も、ヘルパーさんが衣替えの時に片付けてしまい、衣装ケースには夏物しか見当たらない。なんとか...
しばらく静かな日々が続いていたところに、午前中から電話が…。母の病棟からだった。母の転院先が決まって、それがいきなり26日の月曜日だとのこと。「11時に転院先に到着したいのですが、来られますか?」ってさあ、そこまで決まってて、行けませんの選択肢なくない? あーー三連休明けでまた予定の調整が…。11時っていう時間がまた午前も午後も潰れるっていう中途半端な時間よ。みんな本当にどうやって都合をつけているのだろう...
恐怖だった8月分の在宅介護費用の請求書がどどっと届いた。すでに父も母も3週間入院しており、父に至っては8月15日から。コロナ隔離病棟にいた間の入院費は公費でかからないらしいけど、それでも一般病棟に移って早3週間か…。ハラハラしているのはもちろんお金のことで。8月の介護費用は9月末に引き落とされる。9月の入院費も9月末…? 年金が入ってくるのが偶数月の15日なので、今月は残高でやりくりしなければいけない。...
午前中に、父の病棟に電話をかけて、転院希望の病院を第3候補まで伝えた。ついでに、様子を伺ったところ、先週末とさほど変わりなく、昼だけ全介助で食事をとっているらしいけど、全ては食べていないとのこと。1日1度の楽しみで完食してくれてるのでは?と期待したけど、なかなかそんな上手くはいかない。何週間も食べていないのだから、口から食べるのも一苦労というところだろう。数週間前に面会した時に、耳がとても遠くなっ...
父のコロナ救急搬送から1ヶ月が過ぎた。お盆休み真っ只中だったあの日から時は過ぎて、シルバーウイーク。父の入院→母のコロナ感染→自宅療養と介護のてんやわんや→母のコロナ入院→父の急変→母の退院→母の体調不良からの自宅療養→母の緊急入院→父危篤→母回復せず転院先を探す→父コロナ隔離解除→父なぜか回復してきて転院先を探す(今ココ)。怒涛の1ヶ月と言っていいだろう…。これまでもいろんなことが起こったけど、2人が家にい...
今の悩みは父の転院先をどこにするかと言うこと。もちろん希望の病院に入れるとは限らないのだけど、療養型の病床がある病院リストの中から第一候補〜第三候補くらいまで選んで、週明けに連絡しなければいけない。現在入院している急性期病院から紹介という形で間をつないでくれるので、自分で問い合わせなどはしなくても良い。リストには15の病院しか載っていない。多いのか少ないのか? その中でも1つは受け入れ基準の病状に合...
母宛に宅配便が届いた。在宅していたとしても、両親とも寝ていたりなかなかスピーディーに玄関まで行けなかったので、基本的に置き配をお願いしているので、それは玄関先にポツリと置かれていた。送り主は、母が「親友」と呼んでいた古くからの友人だった。季節ごとにその方からは何か贈り物が届くのだけど、前回は可愛らしい起毛のカジュアルなワンピースで、母はお礼の電話をかけたいからダイヤルして欲しいと私に頼みに来たもの...
父の主治医との面談で転院話にビックリして、なんだ、呼び出しっていい話の時もあるんだね、と思った私と夫。次は母の面談が控えていた。電話では足の麻痺がどうとか言っていた。こちらは良くない話の可能性が高い。母の病状説明は19時から。すでに正面玄関は閉まっており、もはや慣れ親しんだ夜間救急の入り口から入り病棟へ。案内されたカンファレンスルームには、見慣れない男性医師がいた。この間の感じの悪い女医(主治医)じ...
夫が昼の弁当も食べずにノンストップで仕事をして、夕方からの医師の面談に間に合うように家に帰ってきた。私は、もしかしたら父との最後の面会があるかもしれないと思い、看護師には見えない鮮やかなカラーのTシャツに着替えて、髪も結ばずに整えてその時間がくるのを待っていた。病院に到着すると、「コロナの影響で病棟には入れません。面談室にご案内しますね」と言われる。2週間前は病棟で面談だったのに、クラスターでも出...
昼前に家の固定電話に病院から電話が入る。父の病棟の看護師からだった。現在父は6階西病棟、母は主治医の病棟のベッドが空いたとのことで6階東病棟に移動になった。父と母、ついに同じ階にやってきたのだ。同じ屋根の下、西と東。どちらも動けないのでまだ会う日は来ないようだ。電話の場合、西からか東からかで私の心の準備がある。父の方が深刻な状態だからだ。「お父様の病状説明を医師から行いたいのですが、こちらにいらし...
昨日の「高額療養費の限度額」について、非公開ですがたくさんアドバイスいただきまして、現在両親が入院中の病院に問い合わせをしてみました。「一般」の枠に当てはまると言うことは、市役所にて確認済みで、入院の場合の上限は57600円(世帯ごと)なのですが、我が家のように2人同時に入院している場合は、2人別々に請求がされるため、世帯での合算というわけにはいかず、窓口ではそれぞれに上限の57600円を支払うことになるそう...
姉から「電話してもいいですか?」というお伺いラインが届く。あ、来たな、と思う。母の主治医との面談の結果は話していなかった。まだ、転院先の病院も決まっていなかったし、込み入った話でラインで打つのも面倒だった。姉に話したところで、何か解決するわけでもなく、相談でもないし、ただの報告なら決まってからでもいいだろう。何より伝えた時の返事など、イライラして精神的によろしくない。後回しにしていたというわけだ。...
私も夫も疲れが取れない。何かするにも気持ちを奮い立たせないと始まらない。つくづく心と身体は直結しているものなんだなと思う。18歳から都会で暮らしてきた私と夫は、昨年から友達の紹介で河川敷の畑を借りて、初めての畑作業を始めた。昨年は、スイカが好きな愛犬のためにスイカを作ることを目標にしていて、それは大成功してたくさん食べさせることができた。けれど、今年の4月にその愛犬は亡くなり、畑に行くたびに愛犬のこ...
静かな2度目の週末がやってきた。金曜日には、最後まで面倒を見てくれたお風呂の女神から電話があった。数いる訪問看護師の中で、一番多く我が家に出入りして、風呂嫌いの父を入浴させるという大役を10ヶ月努めてくれた女神は、母が救急車で運ばれるその瞬間までそばにいてくれた人だ。父がいた定位置に残されている父が書いたメモには、8月17日フロ、と予定が残されていた。8月15日に入院し、そのままここには帰ることができな...
医師との面談があった日、病院を出て家に向かっていると、再び病院から電話がかかってきた。「患者支援センター」という、入退院の手続きや退院後の支援をする部署があって、その相談員との面談を設けたいのだが、いつが都合良いですか? という内容だった。今! 今でしょ!(いや、マジで) せっかく夫が早退して一緒に来ているのだから、2人揃っている時がベスト。私たちはUターンしてまた病院へと駆け込んだ。入院時もここ...
午前中のお客様を迎えて、仕事を始めたところに私の携帯電話が鳴る。病院からだった。お客様が、電話出たほうがいいよ!と言ってくださったので、廊下に出て電話を取った。母の病棟看護師からの着信で、こんなことを言われる。「担当医師からお母様の病状説明を行いたいとのことなのですが、今日の夕方16時か、明日の午後にこちらに来ていただけませんか?」木曜日と金曜日。仕事している身には、なかなか急な話だった。私は頭の中...
母も入院となり、ヘルパーも看護師も誰も来ない静かな日々は淡々と過ぎていく。いてもいなくても、問題は何も解決しておらず、いざ退院だと言われても迎えに行く日程を調整しなければいけないことを思うと頭が痛い。父のカテーテル手術は無事に終わっただろうか。痛いのが苦手な人で、毎回家での採血もワクチン注射も大げさに痛がっていた父。せめて痛みなく願わくば眠っているうちに終わらせて欲しいと思う。コロナ禍も3年目にな...
夫は会社の昼休みになると、電話をかけてくるようになった。病院からの電話が午前中にかかってくることが多いからだ。以前は「コロナ」と言うはっきりと原因がわかっていた入院だったが、2人ともあれから半月が過ぎて、肺炎ほか、何か炎症が起きていると言う不安定な病状だ。午後になって母の病状が気になり、病棟に電話をかけた。担当の看護師によると、飲んでいた薬の中にぼーっとする成分が入ったものがあり、そのせいなのか眠...
静かな月曜日だった。ケアマネから一度電話があり、母の入院時の様子について先生はどう言っていたのかを聞かれ、誤嚥性肺炎が少しあるとのことを伝えた。あっちもこっちも誤嚥性肺炎。夫と私はネットで調べて、口腔環境の菌が良くないと知って、無言でいつもよりも熱心に歯磨きをするようになった…。老人は入れ歯だからと油断していてはいけない。とはいえ、口の中に手を突っ込んで入れ歯を出して掃除するなんて、相当な難易度よ...
誰もいない、誰も来ない静かな週末が再びやってきた。開放感は、やっぱり、ない。スーパーで買い物をしていても、父や母のために買っていた好きなものの数々を見るたびに、ああ、もう食べることができないのか、大好きだった団子なんてもってのほか。最後に買った小さなソフトクリーム、2人が好きだったおはぎ。父に面会し、栄養をカテーテルからとるようになると聞いてから、なおさら切なく思う。なんども繰り返すが、どうしてこ...
母の入院の手続きは、救急搬送から3時間後に終わった。私は要所要所で、父も同じ病院に入院しているということを伝えていて、父の主治医との面談の候補日が今日であること、この後このまま伺いたいと言った。すぐに病棟に連絡をしてくれて、午後15時からの面談が決まった。同時に父にも面会する。私が一人で。これが最後なのかなと思う。マスクしていても私とわかるのだろうか。私は、一旦外に出て、自分の車に戻って心を落ち着け...
母の点滴4日目の朝だった。母は、救急車に乗って入院した。朝のヘルパーさんが8時に入ると、母の顔はパンパンに浮腫んでおり、話しかけても反応が薄かった。お粥もいらないと言われ、動きも鈍く、汗をびっしょりかいていて、敷かれたラバーシーツに染みるほどだったとか。ヘルパーさんは全身着替えさせてラバーシーツも洗濯し、テキパキと世話をしてくれていたけど、とても心配そうだった。ほどなくして訪問看護師が現れ、ヘルパ...
母が寝たきりになり、点滴と抗生物質などの治療が始まって丸3日が過ぎた。予定では4日間点滴をすると言っていたけど、全然良くなっている気配を感じない。朝入ったヘルパーは、お粥も全部食べて飲み物もたくさん飲んで、笑顔もあるし、いい感じで回復していると思います、と言ったけれど、午後に看護師が点滴を外しに入った時には、熱が37.7℃。どうして熱が下がらないの? 全く起き上がったり歩いたりできそうな感じがないのは...
「お母さん、おはよう! 俺だよ! 起きてる? 喉乾いた? ベッド起こすね!」朝の6時過ぎ。出勤前のつかの間、まったりできる時間を使って、夫が母の家に入り、そんな風に声をかけている。私はキッチンからプラスチックのコップを探してお茶を入れて、ストローをさして母の口元に持っていく。ゆっくりゆっくり半分くらい飲ませたところで、もういらないわと言われ、食器を洗って退室する。自分の家に戻ってすぐに私は高速で夫...
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鎖骨ベルトから解放されて、朝イチの訪問がなくなった。朝訪問して、「今日は家にいる日だよ」とか「お昼ご飯もここで食べるんだよ」とか声がけしていたのだが、それがなくなった。そのぐらい、やってあげればいいのにと人は思うかもしれない。でも、同じ家に住んでいるわけでもなく、わざわざ訪問してチャイムを鳴らして、のろのろ出てくる母に声がけをする、その心の重さは何キロだろうか。最近、話がますます通じなくなっている...
鎖骨ベルトのない朝。解放!そしてデイサービスの火曜日。最高!母が出かけて行った後、家に入り食材のチェックをしようとすると、キッチンに見慣れない袋入りのカレールーが2つ。ん? と思い冷蔵庫を開けると、開封していない醤油の1ℓペットボトルが入っていた。これは、私は買っていない。財布を探すがレシートがない。絶対買い物に行っているはずだ。部屋の隅にあるテーブルの上にスーパーのレシートが2枚と小銭入れが置いて...
昨日は、母の骨折後のレントゲン診察のため、クリニックに予約を入れていた。連休前で私も仕事が立て込んでいて、月曜しか時間が取れなかった。クリニックも混んでいて、やっと予約に滑り込めた。通常なら訪問診療で済むのだが、レントゲンなどの検査は出向かなければいけない。骨折した日に私が一人で車を運転して連れて行ったのだが、夫が介護休暇を取ると言いだして、一緒に母を連れて行ってくれた。予約していたので混み合った...
昨日は、母の教会に送迎。礼拝にも付き合った。3月末で牧師が交代になって、4月から新しい牧師先生が来ているそうだ。母がショートステイに入る少し前に、教会から私たち宛にお手紙が届いた。21日に新しい牧師の歓迎会をすることになっており、通常の礼拝が終わり次第に皆持ち寄りの食事をとりながら歓迎会に入り、14時ごろ終了予定である、と。そして私たちにもぜひお出かけくださいと書かれていた。うーーん。「持ち寄りの食事...
「すみませーん! おはようございますー! すみませーん! おはようございますー!」早朝6時前に、玄関の扉がガラガラ開いて、母が家に侵入して叫んでいた。夫がイレギュラーな早朝出勤で5時半に家を出て行き、玄関の鍵が開いていた。夫が出て行った気配で母も目を覚ましたのだろうか、ウロウロ徘徊を始めて、階段を上がって私を叩き起こした。私の枕元ではワンコがまだスヤスヤ寝ていて、ただでさえ夫の目覚ましの音で4時半...
昨日は金曜在宅日で、若干ピリピリしながら過ごしたが、朝にベルトを付けに行き、「今日は何もない日だからね!」と何度も言い聞かせ、昼に顔を合わせた時も普通だったので、通常運転で過ごした。ケアマネがサービス利用表を持って訪ねて来てくれたようだった。ショートステイ後の在宅日に様子を見に来てくれる。助かる。朝のヘルパーさんの連絡ノートには、「東京スカパラダイスオーケストラのテレビを楽しそうに見ておられました...
朝、ベルトをつけに家に入ると、ハイネックのセーターを着てその上にフリースを羽織った母が出てきて、リビングはヒーターが1100wでついていた(!)。ギャッ! 1100wは勘弁してよ、もう室内は21度あるよ。「寒くてびっくりしたのよ〜」と、言うのだが、一体どうなってるんだ。ショートステイの間にヒーターを片付けてやろうかと思っていたのだが、なんか可哀想かなって思ってしまってそのままだった。やっぱ寒いんだよな。これか...
昨日の夕方、思っていたよりちょっと早く、母は帰宅した。午後のお客さんに入っている間にお弁当屋さんがやってきて、ああ、いつもの毎日が再開したんだなって思った。母が乗ってきたバンが我が家の車庫に入り、スタッフが荷物を下ろして家に入れ、最後に母が車から降ろされた。安全対策がしっかりしている。子供でもよくあるよね、荷物より先に子供が降りて、車に轢かれたりとか行方不明になったりとか。車には、穏やかそうなおじ...
あ〜あ、今日帰ってきちゃう。ショートステイ、本当にショートだったな。5泊6日なんてあっという間よ。そもそも最初の1日は送り出しでアタフタするし、今日はこれから母帰宅に向けて、食材を買い直したり、家を整えたりやることがたくさんある。そうこうしていたら、夕方になって母が戻る。実質、何もしない開放感に包まれていられるのなんて、間の3日くらいだ。そして戻ってきたら戻ってきたで、覚醒して徘徊しないかいつも以...
一泊二日の現実逃避の旅から戻ってきてしまった!天気にも恵まれ、あちこちでは桜が舞い散っており、むしろちょっと暑いぐらいの気持ちの良い2日間でした。犬連れの宿は、犬を連れていない人は泊まれない。わんわんパラダイスなのだ! 日曜月曜という日程だったので、夫婦+ワンコという組み合わせの家族が多く、とても居心地が良かった。部屋はもちろん、レストランにもワンコ同伴で行けるようになっており、お利口でいてくれる...
土曜日の昼に、母が行っているショートステイの施設から着信(!)。やばい、なんか電話かかってきちゃったよ〜〜! と、夫に嘆きながらスピーカーにして電話に出る。まさかまたリュックがないとか家に帰るとか夜中に徘徊してるとかじゃない…? と、ドキドキしていたら、話は全然違って、介護保険の処遇改善の単位が変更になってどうしたこうしたっていう、4月になって何か変更になったことがあって契約書にサインが欲しいとの...
やっと、やっと、母をショートステイに送り出せた…。朝8時15分にお迎えが来るというので、7時半にはベルトをつけに母の家へと急いだ。連日のゴタゴタで私も疲れ果てている。でも、これが終われば自由になって、そして温泉旅行が待っていると思うと、それだけが心の支えで頑張れる。不機嫌にならずに、気持ちよく母を送り出すんだ!そうだ!あと少し頑張れ!…という気持ちで、母の家のドアを開けると、母はすでに起きていて、前日...
昨日はもう本当にマラソンのような1日だった…。朝3時半、夫出勤(!)。朝7時半私が1階へ行き鎖骨ベルトを装着。これからヘルパーさんが来て、その後先生が来るんだよと言い聞かせる。さらにその後デイサービスで、おやつの時間に喫茶店に行くイベントがあるので、洋服をお出かけ仕様にと思い、母とコーディネイトを考えて、ふわっとした薄手のレース柄のカットソーの上に、ブラックにスパンコールがあしらわれた上品なカーデ...
昨日の魔の水曜日は、大きな事件もなく過ぎた…。訪問看護師さんは、私からの伝言を読んで、摘便だけの処置でノー浣腸で様子を見てくれた。ノートには「喫茶店、楽しんで来てくださいね🎶」と書かれていた。ああ、癒される。この看護師さんは、ずっと変わらず私たち家族を思いやってくれて、ちょっとした一言をノートに添えてくれる。「明日はデイサービスで喫茶店に行くんだよ!」と、私はもう10回は言ったと思う。その度に新鮮に驚...
魔の水曜日がやってきた。看護師さんが来るのが9時なので、いつもより遅く、8時前に鎖骨ベルトを持って母の家に行くと、すでにお気に入りのキラキラとしたカーディガンに着替えていた。そして、電話帳をめくりながら、叔母の電話番号を探していた。「どうしたの?」と聞くと、「今日、ともちゃんの結婚式だったと思って」と、言い出した。そういえば、テーブルの上には綺麗なバラのブローチが置いてあり、黒いひらひらしたワンピ...
朝、鎖骨ベルトを付けに行くと、リビングはテレビも暖房もフルでついており、母は寝室からノロノロと出てきた。昨日の夜の服装と全く同じに見えるが、一度はパジャマに着替えたのだろうか? 私だって2日くらい続けて同じ服を着てることはあるし、まあ2日に一度のデイで下着は着替えているのだから、セーターやパンツが同じでも許容範囲だろうか。ただ、タートルネックのセーターを着て熟睡できるのか? とは思う。「娘たちはま...
今週は、ワンオペである。夫が早朝出勤当番の週で、朝3時半に家を出る。鎖骨ベルト装着もだいぶ慣れてきたが、やはり1人でつけるのは難しい。母の背中が曲がっているせいもあるし、下着にシャツ2枚、さらに薄手のタートルネックのセーターなどを着込んだ上につけるのが、ギリギリ過ぎるのだ。2人なら左右から同時に引っ張って締め付けることができるけど、一人で左右から引っ張るのが、爪の長い私には難しい。本当は、この夫の...
昨日は、デイサービスで「お花見ドライブ」をしてきたようで、母も楽しみにしていたのか、朝のヘルパーさんが入った時には、お迎えスタッフだと思ったのか、すぐにデイのバッグを持って出かけようとしたそうだ。しかし、デイのバッグにはパジャマの上下などいらないものもたっぷり詰め込まれていて、やや惜しい! 桜は3部咲きから5部咲きといったところだけれど、やっと春めいてきて気分も明るくなるのかな。どんよりと曇ってい...
やっと週末がやってきた、と言う気持ちになれない鎖骨ベルトマラソン折り返し地点(たぶん)。最初の頃は、下着の長袖カットソーの上に付けていたけれど、だんだんと母も私も面倒くさくなってきて、すでに着ているセーターの上などから付けている。母もそれで良いと言っている。知らない人が正面から見たら、いつも白いリュックサックを背負っている人だな、って思うような感じ(笑)。病院では、「認知症の人は、自分でスルッと外...
昨日は母が1日デイサービスの日だったので、午前中の仕事が終わってから、美容院へ行った。自分の美容院は実に5ヶ月ぶりだった。なんかバタバタしていたら、自分のことは後回しになってた。改めて日々のドタバタを思い返す。ずっと髪はそこそこ長かった。仕事で邪魔になるので、後ろで結べるくらいの長さをキープしていたのだけど、去年1年間ずっと左肩が痛く、つまり五十肩だった。整形外科でブロック注射をしたり、いろんなこ...
母がデイサービスに出かけていったあと、エアコンが消されているか、食材が足りているかなどをチェックするために入室。テーブルの上に置かれた、薬の空袋入れの中にメモ帳が入っていて、何か書かれている。1.デイサービスに行ってきます。2.できれば皆さんでお風呂に入ってきてください。皆さんって誰〜〜〜! 怖い〜〜! 皆さんで風呂に入ってくるのは自分でしょうが。部屋に私には見えない「皆さん」が居るんじゃなくて、「...
午後の仕事が終わり、お客様を見送った直後に、サロンのドアをノックしてきてドアを開けようとする母。ドアの外側には仕事中を示すためのプレートを出していたが、母にはそんなことはわからない。「薬がないのよ。今日の薬がないの。もうすぐ取りに来ちゃうのに」薬がないわけがない。薬を自分で取らなきゃいけないとインプットされたのは良いけれど、母は混乱している。時計を見ると16時ちょっと前。弁当屋さんがもうすぐ来ると言...
姉に母の服薬介助をやらせる件で電話で話した時に、姉から聞きたいことがあると言われた。「母の日に何を贈ればいいかと思って」とのこと。私がこちらに引っ越してきた頃、姉から母の日に花が送られてきていることを知った。当時、朝から夕まで仕事に忙しくほとんど家にいなかった母は、花の世話をするのが得意ではなく、人からもらった鉢植えもすぐに枯らしてしまうのだと言っていた。私もあまり植物に手をかけられるタイプではな...
土曜日はデイサービスの日だ。仕事の合間に家に入り、足りない食材をチェックしてスーパーへ行く。もはやルーティーンとも言える。近い将来、デイサービスの日の夕方はヘルパーさんが入らないことになる。介護サービスの点数を計算していて、どこか削らなければいけないのだけど、デイは早朝8時半のお迎えから16時半の送りまで、だいたい1日預かってもらえるので、帰り際にリハパンをチェックしてもらって夜用のパットに変えてもら...
夕方のヘルパーさんが帰るときにバッタリ会ったので、外の駐車場で少し立ち話。サービス責任者の方だったので、訪問のときには時間に余裕を持って、連絡ノートの前後のやりとりにも目を通して、母の話もよく聞いてくださっているそうだ。なので、突然昼間に病院(?)を探して徘徊したことや、夜中の4時にトイレに起きて帰れなくなって私の家に押しかけてきたことなど、いろんなエピソードも把握していて、私の心労が溜まっている...
頭痛がひどい。頭が重たく眠いけれど、仕事があるのでいつもの時間には起き上がる。夫は早く出なければいけない当番の週だったので、夜中の2時半に起きて3時半に家を出て行った。帰宅するのは夜7時過ぎだ。なので夫は疲れ果てて帰宅して数時間で寝室行き。私は、夕食の片付けをして、夫の弁当を作り、また片付けて…そして23時ごろに寝た。そんな中、夜中の1時に再び私の家の玄関がガチャガチャと音を立てリビングでは激しく何度も...
母の介護サービスを減らすプランについて、私なりに考えて計算したものをケアマネに投げた。主に夕方のヘルパーを削って、朝か昼の1回体制にして、夕方に入るのは週2回(ごみの日の前日)。デイサービスは変わらず週2回。夕方の薬は、弁当屋さんのサポートでなんとか飲めるようにトレーニングを続けてみる。私の作ったプランでは、要介護2だった場合は、3〜4万のオーバー分が出る。要介護2の1ヶ月の支給限度額は197,050円...
「朝、入室すると、お薬の空袋を入れておく箱が見当たらず、探したところバッグの中に入っていました。ご本人は『大事なものだから持っていかないとと思って』とおっしゃっておりました」と、ヘルパーノートに書かれていた。。。薬をお薬ポケットから取って、封を切って飲んで、飲んだ空袋を箱に入れる。ただそれだけのことだが、難しい。空袋を箱に入れるのは、ちゃんと今日の日付の正しい薬を飲んだかどうか、後でヘルパーさんが...
我が家の愛犬が虹の橋を渡って1年が過ぎ、昨日は命日だった。1年はあっという間に過ぎたような気もするけれど、実にいろんなことが起きた1年だった。コロナに翻弄されて、家族全滅。父は2ヶ月半の入院ののちに還らぬ人となり、母は3ヶ月入院しているうちに夏が過ぎて冬になっていた。文字にすると2行で片付いたが、本当に大変な1年間だった。その間、姉は3回帰ってきただけだと言うことも、改めて文字にするとひどい話だ。...
母のお薬トレーニングが始まった。自分でお薬ポケットから今日飲むべき薬を取って、食後に飲んで、飲み終わった薬袋を所定の箱に入れる。この一連の動きができるように、ヘルパーさん見守りのもと、練習が始まったのだ。お薬ポケット自体は、1年ほど前から同じ場所の壁に設置されていて、母も見慣れているだろう。これまではヘルパーさんが取って、袋を切って中身を母に渡して飲ませていた。これが自分でできるようになれば、朝の...
土曜日デイサービスの朝。6時過ぎに、「ガラガラガラ〜」と、また私の家の玄関が開いた音がした(!)。たまたま夫が土曜出勤の日で、6時に目覚ましをかけていたので、ちょうど起きてリビングに移動したところだった。ビクっとして、「玄関のドア開いた!」と叫んで、廊下に飛び出すと、またもやパジャマ姿の母が立っていた…。「バッグがないのよ」あ。デイサービスのバッグのことだと瞬時にわかる。デイのバッグは前日昼のヘルパ...
現在週に2回通っているデイサービスを3回に増やすとどうなるか。ケアマネに計算してもらったら、なんとプラス5万円以上かかることが判明! 介護保険の範囲をオーバーしているので、100パーセント自費負担になり、週に1回増やすと月に4回。介護保険の点数で言えば5000点以上となり、つまりその10割で5万円。なかなかの金額が出てきて、これは無理だと悟る。そんな気はしていたが、思っているよりも介護は高額なのだ。介護保...
訪問診療の日だったけれど、仕事が入っていて立ち会えなかった。そうそういつも平日の午前中に時間を空けられるわけもないのだ。医師からは、「午後に電話をします」とメモが書かれていた。昼頃にクリニックから着信があり、医師からだった。先生が直接電話をかけてくれると言うのは、訪問診療のなせる技。月に2回の診察で、高額医療費の対象になる程の料金を払っているだけある。非課税世帯なので窓口負担は8000円が上限なのだけ...
訪問看護師の日だったので、前日の夜に最後のヘルパーが帰った後、ヘルパー連絡帳を持ってきて看護師宛に伝言を書いた。連絡帳を遡ると、ここ数週間は毎日のようにいろんな人が「眠れないとおっしゃっておりました」「眠たいとおっしゃっています」「夜中に2回ほどトイレに起きて、それからその後眠れなくなったそうです」などと書いている。「夜中にトイレに起きないように薬を調整してもらうか、または、夜眠れるような薬を処方...
母がデイサービスに出かけていったあと、部屋を確認するとエアコンが26度で作動したままになっている。お迎えの人は、エアコンも消したか確認してほしい。これが二世帯住宅じゃなかったら、帰宅するまでエアコンは作動しっぱなしということだ。食材のチェックを終えて、自分の家に戻ると、ケアマネから電話がかかってきた。「ヘルパーステーションから提案があったんですが、お母さんのデイサービスの荷物を準備したあとバッグを階...
母のデイサービスの連絡帳をチェックして、入っていた書類にサインをして戻す。ピンクの表紙の連絡帳をチェックする時、ああ、私が母の保護者なんだなあと寂しい気持ちになる。もはや親ではなく、私の方が親なのだと思う。週末に夫が友達と山菜を採りに行き、天ぷらにすることにした。夫は真っ先に「お母さんに食べさせなきゃいけないから、1人分を先に揚げよう。お母さんは何時にご飯食べるかなあ?」と言った。天ぷらを1人前だけ...
最近のヘルパー連絡帳には、「夜あまり眠れなかったとのことです」という一文が並んでいる。夜中にトイレに2回くらい起きて、それから眠れないらしい。しかし、朝のヘルパーさんには眠れなかったと言ったのに、夜のヘルパーさんには「昨日はよく眠れた」と言ってみたり、何が真実なのかは不明。不穏続きのこの頃、こんな時に限って訪問診療は3週間空いている。訪問は第二、第四木曜日なので、そうなってしまうわけだ。そろそろ処...
母がデイサービスに出かけていくのを見送り、母の家に入ると、パン類がほとんどなくなっていた。帰ってくるまでの間に買いに行かないと…と、仕事の合間にスーパーへと急いで、ダッシュで買い物をすませる。もうかれこれ1年以上、同じような買い物を続けてきているが、父がいた頃と違うのは、昼にもヘルパーさんが来るので、昼ご飯になるようなものも買い出ししておかなければいけないということ。少量盛りのパックご飯や、チンす...
「4月7日 8時半〜 入室すると、帽子をかぶってジャケットを着て、リュックを背負っておられました。『子供達を連れて行かなきゃいけなかったんだったかな。おにぎりを持っていかないと』と、おっしゃっておられました。リュックに入っていたおにぎりを温めて、味噌汁と一緒にお出ししました」朝イチのヘルパーさんの、クールな対応が痺れる。外は大雨だったのに、母は一人で出かけるつもりだったのだろうか? いや、時空を超え...
「4回用の夜用尿取りパットがなくなりそうです。購入お願いします」「味噌汁がなくなりました」「お尻ふきの購入お願いします」相変わらず、ランダムに気づいた人が消耗品を書いていく。全部ドラッグストア1軒で片付いた案件なのに、次々と時間差で教えてくれるよね。統一したいけれど、20人近くが朝昼晩と入れ替わり立ち替わりやってくるので、実際はなかなか難しい。父がいた頃もたくさんの人が入っていたけれど、私が把握でき...