問12 酸素欠乏症及び硫化水素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 空気中の酸素濃度が15~16%程度の酸素欠乏状態では、一般に頭痛、吐き気などの症状がみられる。 2 海水が滞留している暗きょの内部での作業では、硫化水素中毒の危険がある。 3 石炭、硫化鉱又は魚油を入れてあるタンクの内部での作業では、硫化水素中毒の危険がある。 4 酸素欠乏危険作業を行う場所において、爆発、酸化等を防…
作業環境測定士としての経験してきたことを回顧録として書いています。資格を取得したい人のために書いていますが、日常の仕事、生活の中で感じたことを日記として記録しています。
分析概論の15回目はフレーム原子吸光光度法に関することです。 フレーム原子吸光分析法は、高温のフレーム(炎)中で金属元素などがばらばらの原子の状態になり、蒸気として存在するとき基底状態にある原子が励起されるための光エネルギー吸収を感知しています。このとき金属元素に吸収されるのは共鳴線のエネルギー線です。原子の吸収できる光のエネルギーは原子によって決まっており、特定のエネルギー(波長)の光を…
デザイン・サンプリングの15回目は流量計に関することです。 流量の校正装置は取り扱う流量範囲によって変わります。1L/min程度の少量では石鹸膜流量計。5~30l/minではガスメーター500l/minではオリフィス流量計など、それぞれの流量範囲に適したものを使わなくてはなりません。オリフィスなどの大容量の校正装置ルーツメータなどを用いることもあります。 湿式ガスメーターではドラムの中の圧力変化の影響を小さく…
関係法令の15回目は有機溶剤中毒予防規則に関することです。 第2種有機溶剤等に係る局所排気装置の排気口は建物の屋根から1.5m以上高くしておかなければなりません。ただし排出口の濃度が管理濃度の1/2を下回っている場合はこの限りではありません。 有機溶剤中毒予防規則では取り扱い作業場において作業主任者の選任が義務付けられています。有機溶剤の種類による例外はありません。業務による例外は試験研…
労働衛生一般の15回目は化学物質の性状、挙動に関することです。 気体の液体への溶解度は体積で決まってくるので、温度が上昇すると密度が下がり溶解度が小さくなります。 ストークスの式にあるように直径が同じであれば密度が小さいほど沈降速度は遅くなります。 ミストは空気中を浮遊している液体の微粒子で、表面張力の関係から、球形を呈しています。 1,4-ジオキサンは4つの炭素原子と2つの酸素原子…
分析概論の14回目はランバートベールの法則に関することです。 ランバート・ベールの法則 E=ε・c・d モル吸光係数(ε)と吸光度(E)、溶液のモル濃度(c)、セルの光路長(d) 単位はセルの光路長(cm)、モル吸光係数(L/mol/cm)、モル濃度(mol/L)でEは無名数です。 これに数値を代入していきます。 c=3.0×10-5、d=2、E=0.24なのでこれからこの物質のモル吸光係数が判りま…
サル痘という天然痘に似た症状を示す感染症が出現した。天然痘(痘そう)は1980年5月にWHOが根絶宣言をして以来世界中で患者の発生が確認されておらず、人類が打ち勝った数少ない感染症だ。ワクチンの接種により予防対策をしたこともあるがその当時は今と比べて世界中での人の移動は少なかったことも重要なポイントだ。コロナウイルスは、インフルエンザと同じように根絶は無理だろう。サル痘はまだ広がりを見せ始めたと…
デザイン・サンプリングの14回麺は検知管に関することです。 検知管のポンプは測定前に検知管を折らずに吸引するなどの方法で漏れのないことを確認しておきます。検知管吸引ポンプの漏れを防ぐためにはピストン及びシリンダーの内部にグリースを塗布するなどで対応します。 検知管の検知限度は変色がわずかでも認められる濃度のことで、最小目盛りよりも低いところにあります。そのため具体的な濃度は判らないのがほ…
関係法令の14回目は有機溶剤の種類分けに関することです。 現在、第1種有機溶剤は1,2-ジクロルエチレンと二硫化炭素の2つしかありません。1,2-ジクロロプロパンは有機溶剤から特定化学物質の特別有機溶剤に移行した物質です。トルエンは第2種有機溶剤。ミネラルスピリットは第3種有機溶剤です。 問題に関しての解説はこれだけあれば十分なのですが、これでは面白くありませんよね。ただ、この手の問題は…
労働衛生一般の14回目は電離放射線とその生態影響に関することです。 X線は発生装置で発生させることができるため、医療や非破壊検査など様々な分野で利用されています。 X線の波長は0.1nm以下です。γ線はそれよりさらに波長の短いものをいいます。γ線とX線は波長の領域は明確でなく、発生機構の違いで分けられます。原子核内のエネルギー順位変遷に伴うものがγ線、軌道電子の遷移に伴うものがX線です。 …
分析概論の13回目は吸光光度分析に関することです。 重水素放電管は主に紫外域の光源として用いられます。紫外域では石英セルを用います。ガラス製だと吸収があるため、精度の良い測定ができません。 溶媒に吸収がある場合はその吸光度を補正しなくてはいけませんが、ダブルビーム方式では対照液に用いることで自動補正が可能になります。 吸収スペクトルをとると特定の波長に向かって極大域のある山形示します…
デザイン・サンプリングの13回目は鉱物性粉じんの測定に関することです。 相対濃度計は、光散乱を利用するものと結晶素子の周波数変化を利用するものがあり、測定値の単位はそれぞれ「cpm」、「mg/m3」です。 光散乱方式の相対濃度計の吸引口に分粒装置を取り付けても、質量濃度を求めることはできません。 相対濃度測定では質量濃度が判らないため、少なくとも1点で同時に質量濃度の測定を併行して行い換算係数を…
関係法令の13回目は特定化学物質障害予防規則に関することです。 特定化学物質障害予防規則では物質の分類ごとに測定、健康管理、設備の要件が区分されており、これがこの規則を複雑にしています。 ベリリウムなど特別管理物質では特殊健康診断を6か月ごとに実施し、記録は30年間の保管が必要です。一般の健康診断の個人票は5年間の保管ですが、特殊健康診断では個人票を30年保管することになるので別に作成しな…
労働衛生一般の13回目は電磁波に関することです。 まったく常識的な問題です。 電磁波はその波長によって呼び方が変わりますが、波の性質と粒子の性質を持っています。波長の長い方から電波、赤外線、可視光線、紫外 線、X線、γ線などすべて電磁波です。 短波、長波などの電波は電磁波です。波長は比較的長く、放送、通信などに使用されます。 紫外線は可視光線よりも波長が短い電磁波です。γ線は紫外線より…
分析概論12回目は酸アルカリの強さに関することです。 選択肢はいずれも酸とアルカリが反応してできた塩です。これを溶液にした場合もともとの酸又はアルカリがともに強酸、強アルカリであれば、中性域になりますが、強酸と弱アルカリに場合は酸性に、弱酸と強アルカリの場合はアルカリ性に傾きます。 pHが最も大きくなるとはアルカリに傾くということですから弱酸と強アルカリに組み合わせを探します。この中では…
デザイン・サンプリングの12回目は液体捕集・直接捕集に関することです。 ミゼットインピンジャーでの粒子捕集は慣性衝突を利用しています。したがって、粒子径の小さい物質では報酬率は下がります。ある程度通気速度を確保する必要があり3l/min程度の速度で吸引します。もちろん反応を利用した吸収法でもミゼットインピンジャーを使えるので、弗化水素を アルカリに捕集することもできます。 ガス状物質を小型のガ…
関係法令の12回目は特定化学物質の区分に関することです。 特定化学物質に関する内容です。 特定化学物質障害予防規則では、まず、第1類物質7種をしっかり覚えることです。 ジクロルベンジジン及びその塩、アルファ-ナフチルアミン及びその塩、塩素化ビフェニル(PCB)、オルト-トリジン及びその塩、ジアニシジン及びその塩、ベリリウム及びその化合物、ベンゾトリクロリドの7つです。 労働安全衛生法55…
労働衛生一般の12回目は酸素欠乏症に関することです。 酸素濃度が15~16%のときは一呼吸では意識喪失はしませんが、脳に直ちに影響が及び頭痛や吐き気など症状が現れます。 10%程度になると意識喪失や痙攣がおこります。 発酵物がある槽の内部では酵母が酸素を消費し、酸素欠乏になっていると考えられます。 汚水その他腐敗しやすいものを入れてある槽では硫化水素の発生、酸素消費による酸素欠乏の両方に配…
分析概論の11回目は溶解度席に関することです。 溶解度積に限らず[Ag+]などの表記は体積モル濃度を現しています。したがって、Kの単位はmol2・L-2です。 表記の式はAgClが解離し平衡状態になった時のそれぞれのイオンの濃度の積がKであるという意味です。 電解質が解離するのは温度依存性がありますから温度が変化すると平衡状態が右に行ったり左に行ったりするということです。ただしKの値は 塩化物イオン…
デザイン・サンプリングの11回目はろ過捕集に関することです。 粒子径の小さい粒子は表面をすり抜けても、ブラウン運動によるブレがあるため、ろ紙の内部で捕集されます。通気速度が速くなると、このブレによる自由工程が小さくなり、ろ紙に捕まりにくくなります。0.1μm以下の微細粒子は質量が小さいので慣性も小さく、障害物を避けてしまいます。逆にブラウン運動による影響を大きく受けるので、拡散効果による捕集…
関係法令の11回目は個人サンプリング法に関することです。 今回もC測定、D測定に関する出題がありました。 C測定というのは作業者の体にサンプラーを装着して行うものです。 指定作業場でC測定を行うには個人サンプラー法の登録を受けた測定士に行わせなければなりません。 特定化学物質のうち個人サンプラー法が適しているのは管理濃度が低い、低レベルの物質です。 D測定は通常行われてきたB測定に…
労働衛生一般の11回目は騒音に関することです。 騒音の障害が会話域の1000Hz付近ではなく4000Hz付近から現れるため、難聴などの発見が遅れることが多いといわれています。この4000Hz付近で特徴的に落ち込む損失のことをC5ディップといったりしますので覚えておくと良いでしょう。 人が感じることのできる周波数は20~2000Hzであり、会話域の周波数は500~2000Hzといわています。 騒音の暴露を受けると耳の中で…
山中で見つかった人骨は女の子のものらしい。3年経過しているが、焼却された訳ではなさそうで、時間はかかるがDNA鑑定は十分可能である。厳しい現実が明らかになることが必ずしもいいことではないなと思ってしまう。 人の頭部の骨は生まれたときはギザギザが入っている。これから脳が大きくなるために、骨も成長しなくてはならないのでピッタリくっついていないのだ。10歳くらいだとまだ一部ギザギザが残っているだろ…
分析概論の10回目は検知管に関することです。 検知管は充てん剤と対象成分との反応で呈色するものを利用していますが、その原理から同族体がすべて同様の呈色をものがあります。例えば トルエンとキシレンがその例です。妨害成分があるとその中の特定の成分だけの濃度は読み取れません。また妨害が及ぶ程度が組成によって変わる場合はその合計濃度も推測できません。 呈色反応は直接反応させるものだけではなく、…
資格試験を目指している人は何か夢があってそれに向かって入ると思いますが、ご自分の目標はあくまでも貫徹してくださいね。 今の世の中、資格があったからといって、それで仕事が増えて食べていける訳ではないですから。当然資格のあることが前提になっていることは多いので、なければお話しになりません。測定士の資格はその典型だと思います。 ただ、それは出発点に立っただけの話であって、これからどうしたいのかと…
デザイン・サンプリングの10回目は固体捕集方法に関することです。 活性炭は極性のない分子を捕集するのに適した捕集材ですが、極性のある分子でも捕集は出来ます。しかし、吸着が弱くすぐに脱着するので、アセトンのように極性の大きな分子ではすぐに破過してしまいます。 トリチウム化水蒸気のような放射性物質でも水蒸気であればシリカゲルでトラップすることができます。捕集しようとするものが気体か、液体か、…
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問12 酸素欠乏症及び硫化水素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 空気中の酸素濃度が15~16%程度の酸素欠乏状態では、一般に頭痛、吐き気などの症状がみられる。 2 海水が滞留している暗きょの内部での作業では、硫化水素中毒の危険がある。 3 石炭、硫化鉱又は魚油を入れてあるタンクの内部での作業では、硫化水素中毒の危険がある。 4 酸素欠乏危険作業を行う場所において、爆発、酸化等を防…
家にはなぜかぬいぐるみがたくさんいます。子供もいないのにいつの間にか増えていますが、お昼寝している犬なんかを見ているとなぜか落ち着くので不思議ですね。 お守りを持たせて留守番わんこにしています。よく忘れることをメモしたりしますが、今度はそのメモをどこにやったか判らなくなって、結局役に立たないなんてことはありませんか。そういうときこの留守番わんこの出番です。大切なメモはお昼寝しているわんこのお…
試験解説はお休みにします。 今私が取り組んでいるのは宅地建物取引士です。2年前に一度合格しているのですが、時間が経つと法令改正の講習を受けないと登録できないので、合格証を取り直してやろうと考えています。最新の合格証をもっていればこの講習は免除で見ますから。 つまらないようなことですが、講習よりも受験料のほうが安いですし、最新の試験のほうがレベルが高いですから。 測定士の試験はそんなにレベル上…
問11 塩化銀の溶解度積に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、塩化銀の溶解度積Kは、次式で表される。 K=[Ag+][Cl-] K:1×10-10 mol2・L-2(25 ℃) 1 溶解度積Kは、AgCl Ag++Cl-で示される塩化銀の溶解平衡の衡定数である。 2 溶解度積Kは、水溶液中の塩化物イオンのモル濃度によって変化する。 3 水溶液中の銀イオンと塩化物イオンのモル濃度の積は、溶解度積…
問11 固体捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 ポーラスポリマービーズは、活性炭に比べて有機溶剤蒸気に対する捕集容量は小さい。 2 シリカゲル管は、一般に無極性有機溶剤に対する吸着力が強い。 3 活性炭管にガス状物質を捕集する場合は、空気中の水分除去や冷却を行う必要はない。 4 アクリロニトリルの捕集には、シリカゲル管を用いる。 5 n-ヘキサンの捕集には、活性炭管を用…
問11 個人サンプリング法に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。 1 個人サンプリング法について登録を受けようとする作業環境測定機関は、個人サンプリング法について登録を受けている作業環境測定士を少なくとも1人置かなければならない。 2 作業環境測定士として登録を受けるに当たっては、必ずしも個人サンプリング法についての登録を受ける必要はない。 3 作業環境測定士として登録を受け…
問11 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に関する次の㋑から㋥の記述について、誤っているものの組合せは下のうちどれか。 ㋑ 満18歳以上の男性労働者では、人力のみにより取り扱う物の重量は、体重のおおむね40%以下となるようにする。 ㋺ 直接床に座る座作業は、腰掛け作業に比べ、仙腸関節や股関節にかかる負担が少ない。 ㋩ 満18歳以上の女性労働者では、人力のみにより取り扱う物の重量は、男性が取…
問10 ICP-AESに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 高周波電流によりアルゴンガスをプラズマ化する。 2 ネブライザーで霧状にした試料溶液の一部がプラズマに導入される。 3 試料溶液の粘性が測定結果に影響を与える場合がある。 4 原子の発光又はイオンの発光を測定する。 5 窒素パージ型分光器は、可視領域の発光を感度よく測定するために用いる。 問10 解説 ICP-AESの原理につい…
今日はお墓参りをしてきました。坂を上がっていくと突きあたりにあり、寺社のなかも坂を上がっていきます。社務所によってお花と桶を持って坂を上がり始めたとき、スニーカーの底ゴムがすっかり外れてしまいました。一瞬何が起こったのかと思いましたが、裸足で地面を踏んでいるような感覚になりましたね。取り急ぎ墓参だけは済ませて、社務所でガムテープを借り、応急措置して歩き始めました。なんとか自宅までは持ってくれま…
シルアルのお話。機材の固有番号のことではなくて食べ物の方です。 朝食にシルアルを食べるのですが、ヨーグルトに添加してもらっています。私は歯ごたえの欲しい人なので乳製品も堅い方が好きなのですが、家のヨーグルトは牛乳に菌を入れて発酵させた自家製なので、結構ゆるめ。牛乳のように流れる訳ではありませんが歯ごたえはありません。それで歯ごたえをつけるのにシリアルを入れています。 シルアルのタンパク質…
シルアルのお話。機材の固有番号のことではなくて食べ物の方です。 朝食にシルアルを食べるのですが、ヨーグルトに添加してもらっています。私は歯ごたえの欲しい人なので乳製品も堅い方が好きなのですが、家のヨーグルトは牛乳に菌を入れて発酵させた自家製なので、結構ゆるめ。牛乳のように流れる訳ではありませんが歯ごたえはありません。それで歯ごたえをつけるのにシリアルを入れています。 シルアルのタンパク質…
問10 流量計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 ハイボリュームエアサンプラーは、指示される流量が、汚染により、製造時に校正した値と異なることがあるため、事前に校正する必要がある。 2 石けん膜流量計は、所定の距離を石けん膜が移動する時間を測定して流量を求める。 3 ローボリュームエアサンプラーの流量校正では、組み込まれた捕集器具の圧力損失は無視できるので、捕集器具を装着しな…
問10 作業環境評価基準に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 A測定のみを行った場合、第1評価値が管理濃度以上であり、かつ、第2評価値が管理濃度以下である単位作業場所の管理区分は第2管理区分である。 2 B測定の測定値が管理濃度の1.5倍を超えるときは、 A測定の第1評価値及び第2評価値の値にかかわらず、第3管理区分である。 3 特別有機溶剤を除き、2種類以上の特定化学物質を含有する…
問10 局所振動障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 振動障害は、振動の周波数が高いほど起こりやすい。 2 振動工具取扱い作業者に対する特殊健康診断を1年に2回実施する場合、そのうち1回は冬季に行うとよい。 3 レイノー現象は、血管のれん縮により血流が減少するために生じる。 4 厚生労働省の「チェーンソー取扱い作業指針」によれば、日振動ばく露限界値は、5.0m/s2である。 …
問9 精製水の製造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 金属製やガラス製の蒸留水製造装置からは、イオンの溶出がある。 2 メンブランフィルターは、水中の粒子の除去に用いる。 3 イオン交換水の純度は、電気伝導度で評価できる。 4 逆浸透法では、原料水中の不純物のイオンを除去できる。 5 逆浸透法における加圧の上限は原料水の浸透圧と一致する。 問9 解説 金属製の容器でもガ…
問9 有害物質Aとその空気中の濃度の測定に用いる捕集器具又はろ過材Bとの次の組合せのうち、不適当なものはどれか。 A B 1 リフラクトリーセラミックファイバー メンブランフィルター 2 p-ニトロクロロベンゼン シリカゲル管 3 塩化ビニル ミゼットインピンジャー 4 アクリルアミド …
今日、町中を歩きましたら桜が満開でちょうど見頃を迎えていました。明日からの天気でかなり散ってしまうのではないかと思います。なんとか見逃さずに済んでありがたかったです。というのは毎年見逃すことが多いので。 毎年咲くからと思っていると見逃すのですね。資格試験も同じです。毎年受けられるからと油断しているとチャンスを生かせません。測定士のように年2回あると余計に油断しますから、それなりに気を引き締…
問9 作業環境測定基準に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 単位作業場所とは、作業環境測定を行うべき作業場の区域のうち労働者の作業中の行動範囲、有害物の分布等の状況等に基づき定められる作業環境測定のために必要な区域をいう。 2 鉱物性粉じん中の遊離けい酸の含有率の測定は、エックス線回折分析方法又は重量分析方法によらなければならない。 3 騒音の測定点は、原則として、単位作業場…
試験解説も回を重ねるごとに同じような繰り返しであまり面白くはないのです。測定士の試験は特に範囲が限定されますから。 労働衛生一般は、範囲が広く専門性も高いのでいくらでもレベルを上げることが出来る科目です。しかし、試験では決められているかのように同じテーマから出題されていますから、過去問を繰り返し見ることが重要な対策になります。 関係法令は特別則の数が多いのが難点ですが一つ一つの特別則は難…
問9 温熱環境及び人体の適応等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 1 熱けいれんは、高温の環境下での大量の発汗により、体内の水分が急激に減少したときに生ずる。 2 日射がない場合のWBGTは、自然湿球温度及び黒球温度の数値から算出される。 3 WBGT基準値は、同一作業であっても、熱に順化していない人の方が熱に順化している人よりも、小さい値となる。 4 WBGT基準値は、身体に対する負荷…
分析概論の18回目はガスクロマトグラフの理論段数に関することです。 理論段数は簡単にいうとカラムの分離性能の高低を表す数値です。ガスクロクロマトグラフの場合、吸着と脱着を繰り返す回数と、カラムのどの位置で繰り返し起こるかが問題になります。したがってカラム長さが2倍になると保持時間は2倍になり、理論段数は2倍になります。 担体上でカラムの渦流が発生すると固定相、移動相との接触が増えることで…
デザイン・サンプリングの18回目は対数正規分布に関することです。 対数正規分布では数値がすべて対数変換されているので幾何標準偏差の対数の規則にしたがっており、必ず1より大きな値になります。 環境気中濃度は低濃度位置にデータが集まるいびつな形になっており正規分布ではなく対数正規分布になっています。統計処理では不都合なため、濃度軸を対数変換して幾何平均値を中心にした左右対称な正規分布に近似さ…
関係法令の18回目は事務所衛生基準規則にに関することです。 事務所衛生基準規則による室内の空気の基準はCOで50ppm以下、CO2で5000ppm以下となるように換気しなければならないとなっています。(第3条) CO2で5000ppmは高いようですが、締め切りの狭い室ではすぐにこのレベルに到達します。室内禁煙が進んでいますので、CO50ppmはファンヒータの不完全燃焼でもなければまず起こりません。 空気調和設備…
労働衛生一般の18回目は防毒マスクに関することです。 防毒マスクの吸収缶の色は、ハロゲンガス用(灰色及び黒(二層に分けること))、有機ガス(黒)、一酸化炭素(赤)、アンモニア(緑)、亜硫酸ガス(黄赤色)、シアン化水素(青)、硫化水素(黄)と決められており、防じん機能を有する防毒マスクでは吸収缶のろ過材部分に白線を入れることになっています。 直結式というのはマスク本体に吸収缶を取り付けるも…
分析概論の17回目はガスクロマトグラフの検出器に関することです。 TCDはキャリヤーガスと対象物質の熱伝導度の差を検出する方法で無機ガスの分析に適しています。 FIDは水素炎中で物質が燃焼するときイオン化され電流が発生することを利用しています。したがって水素炎中で燃焼できない希ガスなどは検出することが出来ません。燃焼性のよい炭化水素は感度良く検出できます。また電流を直接検出するため、測定…
デザイン・サンプリングの17回目は放射性物質の採取に関することです。 ベクレル(Bq)とは、食品や土壌に含まれるセシウムなどの「放射能の総量」を表し、1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量であると定義されます。 ここで注目して欲しいのは1秒間あたりということです。ですから単位(Bq)の次元は(s-1)を持っているのと同じです。 空気中の放射性物質量の濃度は採取した放射性物質量を採…
関係法令の17回目は粉じん障害防止規則に関することです。 特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内場所については、当該粉じん作業に係る粉じんを減少させるため、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならないとされています。逆にいうと特定粉じん作業が行われる屋内作業場では全体換気装置だけではだめで、局所排気装置等の設置が必要ということです。 粉じん則では使用できる…
労働衛生一般の17回目は労働衛生保護具に関することです。 有害性の高い物質を扱う作業ではろ過性能の高いマスクを使用することが必要です。使い捨て式のマスクではろ過性能が低いので、取り換え式を用いるべきです。 粉じんとオイルミストが混在する場合、液体、固体の両方に対応でできることが必要です。また有害物質を含む場合は捕集効率の高いものを使用する必要があるので、RL3を選ぶことになります。オイル…
分析概論の16回目は蛍光光度分析法に関することです。 蛍光現象は分子が光のエネルギーを一旦吸収し、放出するときに発するものです。基本的に吸収したエネルギーよりも低いレベルのエネルギーしか放出しません。つまり入射光よりも長波長側に蛍光がでます。したがって、照射する光はエネルギーレベルの高い紫外部から可視光線でも波長の短いものが利用されます。タングステンランプではエネルギーが足りないので励起光…
デザイン・サンプリングの16回目は放射性物質の採取に関することです。 放射性物質を捕集する場合もその物質の性状を把握して行わなければなりません。 ろ過捕集ができるのは常温で固体であればよく、コバルト、タリウム、プルトニウム、ストロンチウム、セシウムなど金属元素はろ過捕集が一般的に用いられます。 固体捕集方法が使用できるのは、ガス状物質なので水銀、アルゴンなどガス状の物質が捕集できます…
関係法令の16回目は電離放射線障害防止規則に関することです。 放射線業務従事者の被ばく限度は電離則第4条で実効線量が5年間につき100mSvを超えず、かつ、1年間につき50mSvを超えないようにしなければならないとしています。これは男性についての規定で、第2項で女性の放射線業務従事者の規定では3ヶ月につき5mSvを超えないようにしなければならないと別に定められています。 妊娠中についてはさらに線量が2mS…
労働衛生一般の16回目は局所排気装置に関することです。 外付け式フードの制御風速は、有害物が飛散しているフードから最も遠い位置での風速をいいます。 囲い式フードの補足限界点はフード開口面と考えることが出来ます。つまりこれを超えて外に飛び出すものは補足できません。したがって、囲い式フードの場合は開口面での風速が制御風速になります。 スロット型フードは吸引口の周りに何もなく、単に吹き出し口…
分析概論の15回目は原子吸光分析法に関することです。 フレーム原子吸光分析法は、高温のフレーム(炎)中で金属元素などがばらばらの原子の状態になり、蒸気として存在するとき基底状態にある原子が励起されるための光エネルギー吸収を感知しています。このとき金属元素に吸収されるのは共鳴線のエネルギー線です。原子の吸収できる光のエネルギーは原子によって決まっており、特定のエネルギー(波長)の光を用意する…
デザイン・サンプリングの15回目は検知管に関することです。 直読式の検知管は20℃で変色域の目盛りが打たれているので、反応の温度依存性が高い場合は、温度補正する必要があります。 検知管のポンプは測定前に検知管を折らずに吸引するなどの方法で漏れのないことを確認しておきます。検知管吸引ポンプの漏れを防ぐためにはピストン及びシリンダーの内部にグリースを塗布するなどで対応します。 検知管の検知…
関係法令の15回目は有機溶剤中毒予防規則に関することです。 有機溶剤中毒予防規則では取り扱い作業場において作業主任者の選任が義務付けられています。有機溶剤の種類による例外はありません。業務による例外は試験研究の業務であり、その他は選任の義務があります。 第1種有機溶剤、第2種有機溶剤を使用する作業場所では6か月を以内ごとに作業環境測定が義務付けられています。第3種有機溶剤では義務付けはあ…
労働衛生一般の15回目は化学物質の性状、挙動に関することです。 クロロホルムは塩素原子が3つで四塩化炭素は塩素原子が4つです。つまり四塩化炭素は電荷が釣り合った状態にあり、クロロホルムは電荷が偏った状態にあります。そのため分子の極性はクロロホルムの方が大きいということです。 気体の液体への溶解度は体積で決まってくるので、温度が上昇すると密度が下がり溶解度が小さくなります。 ジクロロメタン…
分析概論の14回目は吸光光度法に関することです。 ランバート・ベールの法則 E=ε・c・d モル吸光係数(ε)と吸光度(E)、溶液のモル濃度(c)、セルの光路長(d) 単位はセルの光路長(cm)、モル吸光係数(L/mol/cm)、モル濃度(mol/L)でEは無名数です。 これに数値を代入していきます。 c=2.0×10-5、d=2、E=0.48なのでこれからこの物質のモル吸光係数が判ります。 ε=…
デザイン・サンプリングの14回目は相対濃度計に関することです。 相対濃度計の指示値は取り込まれた粉じん粒子の数によって変化しますが、濃度は吸引速度が変わって変化するものではありません。 相対濃度計は指示値に換算係数をかけて質量濃度を算出します。関係式はC=R×Kです。したがって質量濃度換算係数は粉じんの質量濃度Cを 相対濃度Rで除したものになります。 測定原理から、相対濃度計による測定…
関係法令の14回目は特定化学物質と有機溶剤の区分に関することです。 現在、第1種有機溶剤は1,2-ジクロルエチレンと二硫化炭素の2つしかありません。エチルベンゼンは特別有機溶剤です。 クロルベンゼン、1,1,1-トリクロロエタン第2種有機溶剤。コールターナフサ、ミネラルスピリットは第3種有機溶剤です。 試験の解説としてはこの2行で終わりです。 有機溶剤についても第1種と第3種を先に覚えた方…
労働衛生一般の14回目は電離放射線とその影響に関することです。 α線、β線、中性子線はいずれも粒子線です。α線、β線は粒子線のため遮蔽物があると遮断できますが、X線は透過することができ透過力が強いといえます。したがって、γ線の透過力はそれよりさらに強いといえます。α線はヘリウムの原子核と同じ、陽子2個、中性子2個からなる粒子の流れで、β線は高速の電子の流れで、対象物を電離させる作用はありませ…