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2021/01/23

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  • 『太陽を曳く馬』 人は死を語りうるか?

    私たちは生きている限り、当事者としての「死」を認知しえない。それでも人間である以上、必ず訪れる生物としての「死」。そのような「死」について、私たちは真実何かを語ることはできるのだろうか? *** 髙村薫著『太陽を曳く馬』では、人の生死とその言語化というテーマに迫る。 欺瞞を排して容赦なく切り込んでいくその舌鋒はいや増して鋭く、読者としても束の間薄ら寒い生死の淵に立ったかのような気がして、ちょっと言葉にならない感じだった。渾身の作だと思う。

  • 『新リア王』の時代観 老いゆく者に未来は見えない

    髙村薫著『新リア王』を読んだ。 青森の名士・福澤家を題材にした三部作の第二作目にあたる。 母と子の繋がりを描いた第一作『晴子情歌』に続き、『新リア王』では父と息子の対話を通して、次代の継承と移り変わりを描く。 題名通りまさに「悲劇」に至る痛烈な皮肉と、雪国の染み入るような寒さを噛み締めながら読んだ。

  • 『骨の山』を考察する 黙して語る〈結びつき〉のレトリック

    アントワーヌ・ヴォロディーヌ著『骨の山』(濵野耕一郎訳) を読んだ。 ある種の共通した哀しみを持つ者同士の紐帯を実験的な手法で描く、ヴォロディーヌらしい小説だ。

  • 『天涯図書館』「書くこと」の意味についての模索

    皆川博子著『天涯図書館』を読んだ。 『辺境図書館』『彗星図書館』につづく、皆川氏による書籍案内エッセイである。 幻想小説や詩歌を中心とした選書なのは変わらずだが、2020~2023年連載の時勢を反映し、「ロシア情勢」「(戦争、パンデミックを引き金とする) 社会機能の麻痺」についての言及が多く、前二作とやや毛色が異なっている。

  • 『スマイリーと仲間たち』ジョン・ル・カレ|これまでの人生との対峙

    ジョン・ル・カレ著『スマイリーと仲間たち』を読んだ。 『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』『スクールボーイ閣下』に続く〈スマイリー三部作〉の第三作目にあたり、スマイリーと宿敵カーラの決着の模様が描かれる。 最終章ということもあってか、スマイリーの為人と生き方に焦点を据えた、奇の衒いのないストレートな話だったと思う。

  • 夢想家サイモンに関する覚書

    ゴールディング『蠅の王』について全体を通した感想はこちらの記事に書いたのですが、一点書き残していたのがSimonについてでした。 Simonは、「腐敗した豚の首」に ”lord of the flies” なる存在を幻視し、「それ」との対話を通じて人間心理への考察を深めていきます。物語の結末も相俟って、『蠅の王』の核心に迫る象徴的なキャラクターとして描かれるのですが、今回言及したいのは、このような寓話としての役割についてではなく、Simonという少年一個人の性格についてです。実のところ、『蠅の王』で登場する少年たちの中で最も印象的だったのがSimonでした。

  • 『蠅の王』に学ぶ 集団における人間関係の理

    ゴールディング『蠅の王』を原書で読んだ ( 原題:"Lord of the Flies" )。 なんとなく馬が合わなさそうな者同士でも、表面上はうまくやっていかないといけない場面というのは、生きている上でよくあると思う。社会や組織、共通の利害を持っている集団内にあればなおさら。 『蠅の王』は、このような、集団における人間関係にくすぶる摩擦の「あるある感」が絶妙だった。

  • 『アルト・ソロ』アントワーヌ・ヴォロディーヌ|青き悠久のユートピア

    アントワーヌ・ヴォロディーヌ著『アルト・ソロ』を読んだ。 幻想小説の形を取った、社会体制から零れ落ちた者たちの緩やかな連帯を描いた小品だ。

  • 『スクールボーイ閣下』ジョン・ル・カレ|名も無き者たちに捧げるは

    ジョン・ル・カレ著『スクールボーイ閣下』を読んだ。 英国情報部の中枢部に潜り込んだ二重スパイを追う『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の続編であり、〈スマイリー三部作〉の第二作目にあたる。 前作から引き続き、優れた観察眼を通じて描かれる泥臭い人間ドラマに加えて、今回はなんと70年代当時の緊迫したアジア情勢下をめぐる冒険劇も味わえる。「こんなに面白い小説を一気に味わってしまっていいのか!?」と思えるような贅沢な作品だった。

  • 『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』ジョン・ル・カレ|裏切り者探し、大人たちの世界と少年

    ジョン・ル・カレ著『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を読んだ。 東西冷戦時代を背景にしたスパイ小説で、2011年には「裏切りのサーカス (原題 ”Tinker Tailor Solder Spy”)」として映画化されている。 先日、この映画「裏切りのサーカス」を観たのだが、人間ドラマの湿っぽさを整然とスマートな話運びで描いているのがとても気に入り、そこから原作である本書にも手を伸ばした。

  • 高村薫『晴子情歌』の感想|母と子をつなぐ糸

    高村薫著『晴子情歌』を読みました。 名家・福澤家を描いた三部作の第一作目にあたり、ここから後刊の『新リア王』『太陽を曳く馬』へと続く位置づけになっています。 あらすじ 生きて死ぬということ 生きること:生命の姿について 生きて死ぬということ:人と人との交わり 絵画的な表現 視覚・色彩イメージ 朝日差す障子の「青」 最後に:アイデンティティという命題 あらすじ 母・晴子から届いた大量の手紙には、母自身の半生が切々と綴られていた。少女時代から瞬く間に過ぎたようでもあり、時折人生という舞台劇のハイライトであるかのようないくつかの濃密な瞬間があった、晴子という人の歴史——。 これまで自らのことを多く語…

  • グッとくる物語の作り方|『「感情」から書く脚本術』

    小説や映画、音楽などの物語の中に、ふと琴線に触れる何かを感じ取ったとき、「グッとくる」という感想を私は咄嗟に思い浮かべる。 では、その「グッとくる」現象の正体とは何だろう?と考えてみる。心を動かすスイッチを押す正体は何だろう?と。 「グッとくる」物語の作り方 「グッとくる」物語とは? カール・イグレシアス著『「感情」から書く脚本術』では、「グッとくる」巧みな物語とは、読者の心を揺さぶる圧倒的な感情的体験を提供することができる物語である、と論じる。 この感情的体験とは、キャラクタの言動やドラマ展開を通じて、読者が望んでいる感情を呼び起こすことだ。それは例えば、共感する気持ち、ワクワク期待する気持…

  • 皆川博子『辺境図書館』|読書体験を通じた共感・作家の死後について

    『辺境図書館』を読みました。 皆川博子氏に誘われる、25の章立ての読書案内です。 取り上げられる作品の多くは幻想小説であり、氏の愛好する作品の中から「素晴らしいけれど忘れられがちな古い作、あるいはおびただしい出版物の中に埋もれがちな作」とのコンセプトで選出されています。*1 読書体験を通じた共感について 生死感・作家の死後について さいごに 読書体験を通じた共感について 読書体験を通じて、自分と鏡写しとも思える存在や感情と出会い、痺れるように激しく共鳴する。例えば、皆川氏がカヴァンの作品と巡り合ったときのおののきは、そういった類のものだったのでしょう。 作品紹介にて氏の琴線に触れたと言及される…

  • 『バグダードのフランケンシュタイン』アフマド・サアダーウィー|イラク社会への自己言及

    『バグダードのフランケンシュタイン』を読みました。 帯には「中東×ディストピア×SF小説」とありますが、ディストピアやSFというよりは、「フランケンシュタインの怪物」を現代イラクに顕現させることでイラク社会の姿を描いた、イラク在住イラク人作家による社会派ファンタジーでしょうか。 あらすじ 舞台はイラク戦争後まだなお不安定な情勢下にある2005年、イラク・バグダード。 自爆テロの犠牲者たちの肉片を継ぎはぎして創り出された、正統なる意味での「フランケンシュタインの怪物」が、現代イラクに誕生することで物語が動き始めます。 連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体…

  • 『シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選』

    イスラエルSFアンソロジーの『シオンズ・フィクション』を読みました。 どうやらタイトルの「シオンズ」とは、Zion’sの表記で、イスラエルの地を象徴して用いられるらしいぞ……くらいの温度感で読み始めたのですが、読み終わったあとは「豊穣なるイスラエルSFの世界」と惹句にあるのもさもありなんといった満足感です。 特に気に入ったのは下記の作品。 「完璧な娘」ガイ・ハソン 人の心を読むテレパスの能力を持つ主人公が、とある少女の遺体を通してテレパス能力で生前の記憶を探り、少女の人物像に迫っていく物語。 実はこの少女、自他境界の線引きが曖昧であったがゆえに対人関係に問題を抱えていたのですが、この少女の心情…

  • 高村薫『李歐』|魂なき肉体と実像なき精神、その出会い

    暖かくなってきましたね。春といえば桜、桜といえば『李歐』と連想して、おもむろに本棚から取り出して再読していました。 あらすじ上はロマンティックなノワール小説のようでいて、その背景には、主役二人の関係性やそれが象徴するものが存在しているように思え、物語の流れだけを追っていた初読時とは異なる気付きがありました。 あらすじ 惚れたって言えよ――。美貌の殺し屋は言った。その名は李歐。平凡なアルバイト学生だった吉田一彰は、その日、運命に出会った。ともに22歳。しかし、2人が見た大陸の夢は遠く厳しく、15年の月日が2つの魂をひきさいた。 『わが手に拳銃を』を下敷にしてあらたに書き下ろす美しく壮大な青春の物…

  • 高村薫『我らが少女A』|いっそのこと真相など分からないほうがいい

    合田シリーズ6作目。あの合田がソシャゲをしたり、一方で老いを漠然と意識し始めたりと、確実に歳月が流れていることを実感します。以下、結末に関するネタバレを少し含みます。 // リンク あらすじ 人の死がもたらすもの 事件が暴く事実 人と人とのつながり 故人へのはなむけ 事件の顛末 あらすじ 12年前、クリスマスの早朝。東京郊外の野川公園で写生中の元中学美術教師が殺害された。犯人はいまだ逮捕されず、当時の捜査責任者合田の胸に、後悔と未練がくすぶり続ける。 「俺は一体どこで、何を見落としたのか」 そこへ思いも寄らない新証言が――。 題名の少女Aこと、12年前に起こった未解決事件の被害者の元教え子・朱…

  • リョサ「子犬たち」|幼き日に少年が失ったもの

    長い間積読の山に埋もれさせていた『ラテンアメリカ五人集』なのですが、一たび読み始めるとめちゃくちゃ面白いですね。特にぐっときたのが、リョサの「子犬たち」でした。 ラテンアメリカの文学 ラテンアメリカ五人集 (集英社文庫) 作者:マリオ・バルガス=リョサ,ホセ・エミリオ・パチェーコ,カルロス・フエンテス,ミゲル・アンヘル・アストゥリアス,オクタビオ・パス 発売日: 2011/07/20 メディア: 文庫 リョサ「子犬たち」 「子犬たち」は、幼少期に狂暴な犬に襲われ、男性器を噛みちぎられてしまった少年クエリャルの一生を描いた物語です。 この事故の爪痕は時間が経つほど少年の人生に大きく影を落とし、元…

  • 残雪『黄泥街』|どうして同じ夢を見たのだろう

    『黄泥街』を読みました。まさに混沌の書。 黄泥街 (白水Uブックス) 作者:残雪 発売日: 2018/10/12 メディア: 新書 あらすじ 空からは黒灰が降り、ひしめく軒には蝙蝠蜘蛛蠅が息づき、街路は塵芥糞尿であふれ、腐乱と狂気で満ちた街、黄泥街。この街の公衆便所の片隅で、忘我の境地の住人がやにわに発した「王子光」という言葉があった。実体のないこの一つの言葉に端を発し、黄泥街が混沌に飲み込まれるまでを描いた、黄泥街趨勢の物語。 黄泥街はいかにして混沌化していくか 「光あれ」とばかりに突如生まれた「王子光」という言葉。たったひとつの「王子光」という言葉を契機にして、なぜ秩序ではなく混沌がもたら…

  • 皆川博子『愛と髑髏と』―日常を生きていけない者たち

    1985年刊行の『愛と髑髏と』が復刊されましたね。未読だったのでとてもありがたいです。 愛と髑髏と (角川文庫) 作者:皆川 博子 発売日: 2020/03/24 メディア: 文庫 以下、各収録作について。 「風」 庭は、寝がえりをうって、背をむけた という強烈なパンチのある一文で始まる本作ですが、<あ>と<め>の攻防を描いた「水引草」など、作者の掌編ではこのような文字でしか表現できないアクロバティックな作品が多いような気がします。 「悦楽園」 凛々しくしかし痴呆のように無表情な目をした犬への恋慕として「私の苦痛、私の傷をあなたに捧げているのです」と述懐する主人公の心情は、行き場を失った自己犠…

  • 山尾悠子『飛ぶ孔雀』②―滅びの美学のその先

    『飛ぶ孔雀』がとにかくすごいんだ!という気持ちをどうしても抑えられず、下記の記事の続編になります。 前回の『飛ぶ孔雀』についての記事では、物語のあらすじを追っていきその解釈について述べました。今回は、物語の中で重層的にリフレインされるモチーフの幾つかに言及し、その上で『飛ぶ孔雀』以前の同作者の著作群から見た作風の変遷について述べたいと思います。 twilight-daniel.hatenablog.com リフレインされるモチーフ 円錐帽あるいは塔(タワー)のイメージ 重層回廊建築 非対称な対なる存在 滅びの美学のその先 リフレインされるモチーフ まずは『飛ぶ孔雀』をモチーフへと解体していき、…

  • 山尾悠子『飛ぶ孔雀』①―行き違う姉妹は増殖する世界で

    寡作な幻想小説家として知られる作者の連作長編『飛ぶ孔雀』をようやく読みました。 あまりに凄い。凄すぎる。これはとんでもない小説を読んでいるのでは……と興奮で打ち震えながら読み進めたのですが、読了した今となっても未だ熱に浮かされたような状態です。 飛ぶ孔雀 作者:山尾悠子 発売日: 2018/05/10 メディア: 単行本 ストーリー構成 Ⅰ「飛ぶ孔雀」は火が燃え難くなった世界、季節は夏。Ⅱ「不燃性について」では季節は移ろい秋に、ますます不燃となった世界。 古式ゆかしい日本の情景を細やかに描出するⅠから、石が成長し空間が伸縮する架空の街で展開するⅡへの橋渡しとして、夢と<げんじつ>のあわいに存在…

  • 戸川昌子『緋の堕胎』

    シャンソン歌手としても活動していた作者による官能ミステリ短編集。 妖しい筆致で物語られるミステリ、幻想、奇想がバリエーション豊かに収録されています。 緋の堕胎 (ちくま文庫) 作者:戸川 昌子 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/10/11 メディア: 文庫 以下、特に気に入った二作について。 「緋の堕胎」 堕胎専門医院で起こった失踪事件を描いた一作。嵐のような非日常が過ぎ去れば、今日もまたビールを煽り枝豆を食らい女の膝の間に顔を埋め思考に蓋をする……たとえ人間が変わったとしても行動は変わらず繰り返され、不穏な重低音のように流れる堕胎というモチーフと共鳴させながら、しがらみを断ち…

  • 皆川博子『夜のアポロン』

    70~90年代発表の単行本未収録作品。ミステリ中心に集められており、先行して出版されている幻想小説中心の『夜のリフレーン』と対になるかのような一冊です。 夜のアポロン 作者: 皆川博子,日下三蔵 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019/03/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 以下、特に気に入った二作について。 「夜のアプロン」 「夜になると、太陽は輝くのです」という背徳の香り漂う一文から始まる、場末のサーカスに顕現する太陽神とその落日を描いた一作。アポロンの名を授けれられた青年が駆ける鉄骨の丸い檻は、孤独と焦燥に駆られ猪突猛進する若者たちの世界そのもののようであり…

  • ササルマン『方形の円』

    ギョルゲ・ササルマンの『方形の円』を読みました。 方形の円 (偽説・都市生成論) (海外文学セレクション) 作者: ギョルゲ・ササルマン,住谷春也 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2019/06/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 36の架空都市とそれら都市と関わる人々とのエピソードを記述した奇想譚です。 個人的には各都市の挿話それ自体は玉石混交といったところでしたが、 都市の上に都市を作り、時の流れの分だけ垂直に成長し続ける都市(学芸市) 石組みの古城の中で夜な夜な果てしのないワルツを踊り続ける都市(古城市) 数えきれないほどの緩やかな旋回を繰り返し、ようやくたど…

  • カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』

    こんにちは。 カナファーニーの『ハイファに戻って/太陽の男たち』を読みました。 ハイファに戻って/太陽の男たち (河出文庫) 作者: ガッサーンカナファーニー,Ghassan Kanafani,黒田寿郎,奴田原睦明 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/06/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る パレスチナ難民の、受難と、苦悩と、争闘の中に生きる姿を描いた作品集です。 これら作品の背景には、パレスチナ人が被った異邦人によるパレスチナ収奪の歴史が、つねに重々しく横たわっています。 その壮絶な歴史の一部始終は、訳者奴田原氏による解説にて、作者の来歴および無…

  • リャマサーレス『黄色い雨』

    こんにちは。 フリオ・リャマサーレスの『黄色い雨』を読みました。 朽ちていくだけの廃村に身を置く、ただ一人の男の記憶を描いた作品です。 廃村の中で、男は「現在」を拒み、「過去」の幻影に寄り添い、 思い出といっても、しょせん思い出そのものの震える反映でしかない (p.48) と述懐しつつ、思い出のホログラムを再生し続けるように時を過ごします。 あるとき、写真の中の死んだ妻の瞳の中に「黄色」を見つけたことを始まりとして、男は毎年毎年訪れる腐敗と死の予兆に捉われていきます。 男にとって、「黄色」こそが腐敗であり死である象徴となり、そしてその予兆が訪れるのは、すべてが死に絶える冬ではない、すべてを腐敗…

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