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2020/11/20

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  • みんな引潮がさらっていった

    こちらで書いて3年間。 このブログは一旦クローズして、別の場所で別のことに挑戦します。 それでは皆様、よい旅を。

  • たびのとちゅう③

    2月の第1週は6年生の教室がガラガラになる、という。中学受験に熱心な地域ならばそうなるらしい。息子の学級もそれなりに受験生は多かったが、ガラガラというほどではなかったらしい。一番欠席者が多かったのは都立中高一貫校の受検日だったようだが、半分は出席していたという。息子と同じく「第一週皆勤組」もそれなりにいた。とはいえ受けた側には「ガチ勢」もいて、かれらは冬休み明けから学校に来なかった。その数は学級の人数の約2割ほど.......。この数を多いとみるか、少ないとみるか。その間の学級の雰囲気は、一体どのようなものになるのか。出席している側の子どもたちは、その間一体何を感じながら学校に通うのか? 例の…

  • たびのとちゅう②

    前回から続くこの文章を書くきっかけの一つになった出来事がある。 子どもが冬休みに入るほぼ直前のことだ。 小6息子のクラスには 「偏差値80の難関校を受ける」 と豪語している子がいる。(これは冗談とマウントが混じった発言だと思われる。中学受験で偏差値80というのはないのではないか?) その子が息子に粗暴なふるまいをしてきたのだ。 具体的に言うと、息子本人はその子に対して何かしたり、言ったりはしていないのに、突然怒って襟首をつかんできた。昼の20分休みが終わって、教室に撤収しようとしていたときのことだったという。 休み時間中、相手の子と一緒に行動していたわけではない。受験本番が近くなってきてナイー…

  • たびのとちゅう①

    12月だ。しかも今日は冬休みのはじまる前の日なので、わたしは大変急いでこの文章を書いている。 うちには小6の子どもがいる。クラスには受験(中学受験)をする子がいる。その中には4年生の頃から遠くの塾にかよって準備をしている子もいる。そういうわけで、この時期になると教室の雰囲気が少し変わるようだ。授業に身が入らなくなる子が出たり(身が入らなくても授業で学ぶ内容は学習済みなのだから、本人にとっては問題ないのかもしれない。でも教室の雰囲気は微妙になってしまう。)、子ども同士の小競り合いが起こったりしているらしい。受験本番が近くなって、ストレスが溜まってきているのだろう。子どもの世界も苦労だらけだ、と思…

  • 誰かが辿り着けなかったその先へ行く。

    子どもは来春地元の公立中学校に進学する予定だ。その説明会の報せが届いた。 そういう時期が来た。 11月に説明会があって、12月頃に制服の採寸がある。うちは中受(中学受験)を回避しているので、何もなければ間違いなく地元の公立に行くことになる。だから説明会も、制服の採寸も、ちゃんと出席しなくてはならない。 中学受験については色々と考えた。その上での回避だ。これはまた別のエントリで書きたいな……と思う。今回は触れない。 中学校の説明会、そして制服の採寸と聞くと、思い出してしまうことがある。3年前に亡くなった友人のことだ。 3年前のちょうどこの季節。私は共通の友人から、彼女が闘病中で、相当難しい状況に…

  • なんちゃって未来視(子どもとWEBと……)

    これは現在の話であり、同時に少し未来の話になるとも思う。 今現在どこかで起こっていることなのに、まだはっきりとは見えにくく、けれど、将来的にはその存在がしっかりと認識される……そういうものになるのではないかと想像している。 かつてわたしよりも優れて先見の明がある友人が「あなたの未来予想はいい線を行っている」と面白がってくれたことがあった。だからひょっとしたらこれも当たるかもしれない。正直当てものではないし、当たってなどほしくはないが、時代の流れ行く先を考えたら、あちこちで似たようなことが起こるのは避けられないのでは? とも思う。 ウクライナ侵攻がはじまって少し経ったあたりで「140字の戦争」(…

  • 料理と__ ④

    *** 土井善晴氏と中島岳志氏の対談をまとめた「料理と利他」という本を読みまして。 料理について自分が経験したことをいろいろと思い出しました。 何回かに分けて書いております。 今回は感想文のようなものになります。 これまでの書置きは こちら ecca-moto.hatenablog.com ecca-moto.hatenablog.com ecca-moto.hatenablog.com *** 料理家の土井善晴氏がどのような人物であるかについて、ここでは特に説明しなくてもよいように思う。 あまりに有名な方だからだ。テレビにも出ていて、たいへん人気がある方だ。ツイッターのアカウントも持っておら…

  • 料理と__ ③

    *** 一つまえ そしてさらにもう一つ前の書置きは こちら ecca-moto.hatenablog.com と こちら ecca-moto.hatenablog.com *** 以前、家族・育児系の漫画を流し読みしていたとき、気になったことがあった。 この手の漫画のストーリーのテンプレートとして「ワンオペ育児に疲れ果て、追い込まれた女性が家事を放棄し、それを切っ掛けに家族の関係が再構築に向かう」というものがあると思う。そのストーリー自体は別にいい。読者がスカッとできる展開を目指すなら、そういう筋立てになるのは理解できる。気になってしまうのは、最終的に「家族と家事や育児の分担はするが、『料理』…

  • 料理と__②

    *** ひとつまえの書置きは、こちら。 ecca-moto.hatenablog.com *** 会社員時代の話だ。同世代の友人(新婦にあたる)の結婚披露宴に招いてもらったときのこと。新婦の家族紹介のコーナーで司会者がこんなことを話していたのを覚えている。 「新婦のお父様は『女の子は料理が上手だと幸せになれる』とおっしゃっていたそうです……。」 予めことわっておく。これはもう、15年以上前の話だ。まもなく20年前になるかもしれない。昔々……。価値観がまだまだ古かった時期の話だ。果たして最近の結婚披露宴でこのようなことが語られるのかどうか……? 長いこと披露宴に招かれていないのでわからないけれど…

  • 料理と__ ①

    *** 土井善晴氏と中島岳志氏の対談をまとめた「料理と利他」という本を読みまして。 料理について自分が経験したことをいろいろと思い出しました。 何回かに分けて書いて行こうと思います。 *** 前時代的な表現かもしれないが、こんな言葉がある。 「女の敵は女」 わたしがすごく嫌いな言葉の一つだ。けれど確かにこういう状況が生まれてしまう条件はある。 「自分にとっては不都合だけれど、他人にとっては都合のいい価値観」にからめとられてしまった女性が、他の女性をその価値観に巻き込もうとするとき。 イメージできるだろうか? 女性から女性に生きづらさを伝染させるパターンだ。 でも、その反対「自分にとって不都合な…

  • 「言うべきことを言う」を背負った人たち

    先日緑内障の定期通院で眼科に行き、その帰りに調剤薬局に寄った。緑内障用の眼圧を下げる薬とドライアイ用の薬をもらう。これらはどちらも目薬だ。ドライアイ用にはヒアルロン酸が入っているので保湿剤のような働きをするのだと思う。緑内障のほうには「プロスタグランジン」が入っている。これは人間の体の中でつくられるホルモンの一つだ。色々な種類のプロスタグランジンがあるが、「眼圧を下げる」作用をするものがあり、これを緑内障の治療に使うのだ。 この薬には変わった副作用がある。ホルモンが入った薬ならではというべきか。この目薬をさしたあと目の周りを洗わないでいると、まつ毛が濃くなったり、目の周りが黒くなったりする(色…

  • 内視鏡検査と生検

    大腸内視鏡をやるのなら、胃カメラも一緒にやってしまうとよろしい、と思う。鎮静剤を使ってもらうという条件付きで、だけれど。 と、いうわけで受けてきた。今月のはじめのことだ。 メインの検査は大腸内視鏡。私は5年ほど前に集団健診でひっかかり(便潜血)、精密検査をしながらポリープを切っている。その経過観察を3年前に受け、今年あたりそろそろ定期検査かな……と思っていたところで、2月頃に血便が出たからだ。血便の原因は「虚血性大腸炎」ではないかとのことだったけれど、確認のために検査をしようとなった。 虚血性腸炎とは、大腸の粘膜に血がまわらなくなる(これを虚血というらしい)ことによって起こる病気だ。この病気は…

  • ガイアは囁く?

    今だから書けそうなことがある。 おととしのある日のことだ。(おととし、だと思う。多分。)仲間とつながっているのメッセンジャーアプリのグループに、画像が一枚流れてきた。それはヴェネツィアの港の写真とされていた。ロックダウンで人間の活動が停止した結果自然が息を吹き返し、これまで汚染されていた港にイルカがやってきた――という紹介とともに。 なるほどねぇ。これはあるかもしれない。 これは「コロナ後」も維持しなければならない世界よね。 みんながそんな感想を持ったのを覚えている。 そんな中、グループのメンバーの一人がおもむろにこう言った。 「みんな言わないだけできっと分かってる。このパンデミックは地球が人…

  • ハエを仕留める

    ***虫の話です。くれぐれもご注意下さい。** 先日のこと。 ドアの開け閉めか何かをしたタイミングでハエが家に入った。部屋の中をぐるぐると飛び回っているのを見ると、かなり大きく羽音も重たい。 虫を殺すのは気分が良くないので、部屋に入ってきた虫は基本的に追い出すようにしている。けれど、ハエを追い出すのは難しいものだ。動きが速く、こちらの思うように窓際に誘導することができない。 それで仕方なく、殺虫剤を使うことになる。うちで使っている殺虫剤は「部屋に噴霧しておくと虫がいなくなる」タイプのもの。夏の蚊対策として使われることが多いけれど、どんな虫にも効くと思う。それを使っておくと、そのうち虫が弱ってく…

  • ある子ども好きの肖像

    皆さんは覚えているだろうか? 小学生の頃に、自分が学校からどんなふうに帰っていたかを。 誰と、または一人で、どんな道を通り、何をしながら帰った? 友達と騒ぎながら帰った人もいるだろう。または、騒いでいる友達を眺めながら、という人もいるだろう。 同じ通学路でも、登校時と下校時では雰囲気がまるで違う。そう私は感じていた。登校時は「学校の時間」だが、帰り道は「個人の時間」に近い。学校に向かって歩いている時は、学校なり社会によって守られていて、不測の事態は起こらないように思えたけれど、学校から離れていく放課後は何が起こってもおかしくはなかった。 仲の良い子と一緒に帰って楽しいだけではない。いろんなこと…

  • 生涯にわたるかもしれないさびしさ、というもの

    すこし込み入った話になる。 (まぁ、わたしがここに書くことはみんな、だいたいややこしいのだけれど) 義母の葬儀の時に会ったのだが、私の身内には「よくわからない」人物がいる。夫のきょうだいの配偶者である。 夫と夫のきょうだいは、義母の介護(施設行き)を巡って緊張関係にあった。内容は端折るが(これは今回のテーマからは外れるから)、それなりのことがあった。 夫のきょうだいの考えていることは良くわからないが、その配偶者が考えていることもわからない。きょうだいの人となりよりも「さらにわからない」とすら言える。その人物の観察と描写は、しようと思えばいくらでもできる気がする。ここでは踏み込まないが、表面上人…

  • 組体操は解体された(世界は組み変わっていく途中)<下>

    *** 前半はこちら……。 *** 運動会から組体操が消えたのはよかった。と、わたしは思う。 しかも自治体の判断だ。仮に一部の保護者がこの決定に不満を持ったとしても、先生方がその矢面に立つ必要はない。もちろん、先生方の中にも組体操がなくなることを寂しく思う人がいるかもしれない。それは当然のことだろう。それでも、自治体の判断であれば、これはもう仕方がないと納得できるかもしれない。どうだろうか? 子どもに聞いてみた。組体操がなくなると話してくれた先生の様子はどうだったか。そして、周りの子たちはどう反応したか? このことを子どもたちに説明してくれた先生は、ベテランで、何度も高学年の組体操を指導してい…

  • 組体操は解体された(世界は組みかわっていく途中)<上>

    我が自治体の学校の運動会から、とうとう組体操が消えたらしい……。よっっっつしゃアぁぁあ!! — もとき えか (@eca_motoki) April 26, 2022 いきなり自分のtweetを載せて申し訳ない。が、この通りのことが起こった。 このtweetを見れば火を見るよりも明らかなのだが、私はアンチ・組体操派だ。 なぜアンチになったか。もとから組体操に対して疑問があったところに、運動が苦手な子どもを二人授かった。どれくらいかというと苦手も苦手。苦手すぎて、真剣にやっているのにふざけていると思われるレベルだ。(中学の内申がとても心配だ) それで、現在学校の組体操の周辺で起こっていること、議…

  • いきなり梅雨みたいになってるな

    自宅のちかくに八重桜の木がある。 八重桜のピークは一般的な桜……ソメイヨシノが散ったあと。4月の中旬くらいだと思う。季節の空気が初夏の雰囲気をまといだしたあたりで、花びらの枚数が多くて濃いピンク色の花が一斉に咲く。輝きと熱気を増していく陽の中で満開になる。これはなかなかゴージャスな光景だ。 わたしはこの花が近所にあるおかげで、四月の初旬に桜の花が散っていく寂しさをあまり感じずに済んでいるのかもしれない。 とはいえ八重桜もいつかは散る。 そのときは花びらだけで散るのではない。花ごとぼとぼとと落ちる。 落ちた花からきれいなものを見つけたら、拾って水を張った皿に活けることもある。 先日の夜の嵐はすご…

  • マザーズバッグあるいはリュックの思い出(下)

    *================* この時期は上篇・下篇構成です。 上篇はこちら。 *================* アネロのリュックがブレイクして、まわりのお母さまたちが一斉にあのトリコロールカラーを背負い出したとき、私はこう感じたことを覚えている。 「時代が私に追いついた」 調べてみれば、アネロのブレイクは2014年ごろ。私の娘が幼稚園に上がったタイミングだ。当時の私は、大きなリュックから、コンパクトなボディバッグ(ワンショルダーバッグ)を経て、軽量のメッセンジャーバッグを使うようになっていた。 子どもの成長がある一点を超えると親の荷物は減るものだ。わたしも順調に荷物を減らすことに成…

  • マザーズバッグあるいはリュックの思い出(上)

    「マザーズバッグ」って言葉はまだ生き残っているのかな? そう思ってGoogleで検索をしてみた。 「マザーズバッグ」とは、子どもとの外出(特に小さな子どもとの外出)に必要なものが一式入る大容量バッグのこと。 おむつ、着替え、水筒、軽食類など大きなものからこまごましたものまで全部入るトートバッグ。そういうバッグは当然今でもあるだろう。けれどその名前から「マザーズ」って言葉は消えているんじゃないかと思っていたのだ。 だって父親が自転車に子どもを乗せて保育園の送迎をするのが当たり前の時代になったのだ。前かごには「マザーズバッグ」、後ろ席には子どもというスタイルで父親が朝の町を疾走していく姿を、最近で…

  • 靴ずれから

    靴ずれは、こじらせると面倒なものだと知った。 先月の話だ。 小2(当時小2だ。ああ。もう小3になってしまった)の娘の「かかと」というか「くるぶし」というか、とにかくそのあたりに靴ずれができた。 原因はふたつほど考えられる。 まず彼女は学校の上履きとして、周囲の子とはちがう「かかとがしっかりしたタイプ」の靴を履いている。かかとがしっかりしていて、ベルクロのベルトで足の甲を固定するものだ。彼女は足にマイナートラブルを抱えているので、その対策だ。 けれど、急いで脱ぎ履きをするときには、その靴のベルトを外さず、かかとを踏んで履いてしまうこともあるらしい。そういう靴のかかとは、踏めば折れて、くるぶしに強…

  • 年度末雑感

    節目節目で引っ越しをする世帯が多い地域に住んでいる。 わたしは小学生の母親になって5年目になるが、年度末の保護者会に出ると「仕事の都合で今年度末に転出します。お世話になりました」というあいさつを毎年必ず何件か聞く。今年もそうだった。 しかも今回は、小2の娘と仲のいい子が転出すると聞いた。生まれてから今日まで、あちこちを移動しながら大きくなった子だ。その中には海外も含まれている。これまでの赴任地を聞く限り、親御さんがエネルギー系の企業にお勤めなのかな、と思う。エネルギー系といっても色々あるだろうが、この辺りにはそういうエリアに駐在した経験がある人達がちらほら住んでいる。 小5の上の子はそうでもな…

  • 遠くから 近くから

    そのひと(義母)の意識がなくなったと聞いた。 尿も出ていないという。 今日で4日目になる。 そのひとが希望していた通り、延命のための処置はされていないという。連絡を受けて夫は顔を見に行ったが、そのひとの孫である子どもらは行かれない。子どもは施設に入っちゃいけない決まりになっているから。社会情勢のためだ。こういう差し迫った状況になってもそれは変わらない。 そういうことが(差し迫った状況でも面会ができないことが)あるのはニュースで聞いて知っていた。だから、受け入れられないということはないけれど……。本当にそうなるのかという驚きがある。 実は、ひょっとしたら例外的なことが起こるかもしれないと、ちょっ…

  • (猛然と)袋を縫う

    子どもが幼稚園に上がるなら、入園前にしなければならないことがある。 「袋物」を縫うことだ。 2月あたりに開催される説明会で、園生活のしおりと一緒に、新生活にあたってどんな袋を何枚用意しなければいけないかが説明された。その「仕様」も一緒に渡される。在園生の保護者が縫ったものを見せられることもある。その見本はたいてい良くできていて、お上手な仕上がりだ。いやになっちゃう。(本音) 用意する袋物はだいたい決まっている。 手提げ、上履き袋、弁当袋、座布団、コップ袋……。ざっとこんな感じだけれど、鞄(メッセンジャーバッグ)を縫わせる園もある。これらは型紙付きの参考書が出回っているので、初心者でもそのとおり…

  • 揺れながら立っていくために

    今年度はPTAの委員会で連絡役をやったので、他学年のお母さまに知り合いができた。 この時期(2月~3月)は年度末の経費精算処理があるので、そのお母さまたちといつもより頻回に連絡をとることになる。それで6年生のお子さんがいるお母さまとも話をした。以前より顔見知りなので、ちょっと話をしやすい人だ。それでこんな話になった。「ひょっとしたら精算処理までに作業が間に合わないかも……。6年生チームのみなさん、受験で忙しかったから……」 この場合の「受験」とは「中学受験」のことだ。 そのお母さまのお子さんは、多分受験をしていない側だと思う。それを敢えて確かめることはできない。ただ、私はそのお子さんのことも何…

  • 運試しと言ってはアレですけれど

    コロナワクチンの3回目の接種券が届いた。 予約をとった。 前回(1回目、2回目)の予約は大変だったけれど今回はすんなりコトが進んで、近所のクリニックの枠を押さえることができた。 受けるならここにしたいな、と思っていたクリニックが複数あって、その中の第二希望の予約が取れたので、うまく行きすぎてあっさり、という感じ。第一希望のクリニックは多分人気があったのだろうと思う。 コロンワクチンというものについて、わたしは全くの専門外で、しかも無学なので正確なことは何も分からない。だから、危険なものなのか、安全なものなのか、判断を保留した状態で接種を受けている。さらに言うと、私はどちらの意見も信じていない。…

  • 正しくても正しくなくても

    小学校には「みんな仲良く」を良しとする文化があるらしいと聞く。 マジか? と思う。 ありえない。 先生だって人間関係に苦労されて、そんなのは無理だとわかっているはず。だからそれを子どもに本気で求めてはいないでしょう、単なるタテマエでしょう? と、普通に歳を取った私は思う。タテマエをタテマエと分かって言ってるんでしょう? と。 もっともタテマエを言い続けなけれはならない環境のせいで、言う側も言われる側もおかしくなることはある。わたしはブラックな環境はこうして生まれるのだと思っている。また、本音ではないことを、立場上話さなければならないこともある。 基本はタテマエ、本音より立場。世間から聞こえてく…

  • つめたくすべらかな指

    持っている人はいくらでも持っていると思う。 人よりすぐれたところ。能力。見た目。生まれ……。 羨ましいものを2つ、3つと持っている人がいれば、持たない人もいる。人とはそういうふうにできているらしい。わたしは「持たない」ほうだと思う。生まれた時から持っていなかったものもあるし、持っていたのに失ったものもある。人生の傷はこのようにしてできるのではないだろうか。私はそういう「傷ついた私」をひきずって歩いている。 病院通いをしていると「持っている」人に出会うことになる。先生をはじめとする医療者だ。中でも「先生」は「持っている」。これは間違いがない。 その思いは特に同性の先生、つまり女性の医師にお世話に…

  • その病気は治りません(緑内障)

    私は緑内障なので月に一度眼科に行かなければならない。最近病院通いが億劫になっていて、面倒くさいな、と思う。けれど、行かないで放っておけば視野は欠けていくし、眼科の先生にも叱られるだろう。なので行く。 緑内障は治らない。時間をかけて少しずつ視神経が弱って視野が欠けていく病気だ。一度罹ったらずっと付き合っていくものだ。人間の身体は衰えながら死に向かっていくものなので、年を取ればそういう病気にかかりやすくなるのは当然のこと、とは思っている。 そういう病気の治療の目的は「良くなること」ではなく「もたせること」だといえるだろう。私は自分の緑内障についてはそんな気持ちでいる。死ぬまで、できるだけ、視力をも…

  • Requiem

    Webの写真預かりサービスはお節介者だ。GooglephotoとかAmazonPhotoのことだ。 設定を放置してある自分が悪いのだが、頼んでもいないのに、サーバ上にある写真と記憶を勝手に掘り起こしてくる。 掘り起こされたくないのならさっさと整理して、不用意に見たくないものならば削除してしまえばいいのだけれど、そう単純にはできないのだ。 不用意に目にしたくはないが、かと言って捨ててしまえないものが確かにある。 そのサービスが端末に通知を上げてきた。 見れば出てきたのは二年前の写真だ。あの年の一月の末に友人が一人亡くなっているのだけれど、最後の最後にその子に会いに行くために仲間たちと連絡を取り合…

  • どんな大人になる?

    子どもは誰に憧れながら大人になっていくんだろうな? と思う。 息子(小5)の親友が語っていたことを息子から聞いた。 「おれ、声変わりしたら、まいぜん(まいぜんシスターズ)のぜんいちみたいなイケボになりたいのな。」 なんと。すごい。 「まいぜんシスターズ」とは、マインクラフトの実況動画を配信している有名なYouTuberだ。書籍を出版したり、しまむらからコラボアイテムが出るくらいの大物だ。その親友はこの「まいぜんシスターズ」が大好きなのだ。学校にしまむらのまいぜんアパレルを身に着けてくるほどに。うちの子どもたちもその子の影響でチャンネルを見始めて、結構好きになったようだ。 まいぜんシスターズは男…

  • 毛皮に降る雪

    年初の雪の日に、子どもの用事で整形外科に行った。そこで毛皮のコートを着た高齢の御婦人を見かけた。整形外科に通う多くのお年寄り同様、リハビリに来たのだと思う。 こういう場所では人は(とくに高齢の方同士は)簡単に知り合いになるのかもしれない。整形外科のリハビリに通うようになれば、大体毎週、同じ曜日の同じ時間に病院を訪れることになる。そうなれば何となく顔なじみのような人間関係ができてくる。そんな経緯で御婦人は隣り合った別の御婦人から声を掛けられて……。多分そのコートを誉められたのだと思う。 「これはおばの形見なんです。何年かぶりに出しました。今日はとても寒くて……。」 毛皮のコートのご婦人はそう答え…

  • 魔女の家

    一つ前のエントリで、ミンスパイについて書いたけれど、そこでいただきもののヘクセンハウス(魔女の家=お菓子の家)」についてちらりと触れた。 これだ ヘクセンハウスとはつまり魔女の家。魔女の家の前になぜサンタがいるのか。魔女とサンタはグルなのか。 例のエントリではさらりと書いてしまったが、これはなかなか変わった事態だと思う。 だって……ねぇ? あなたの子どものころのクリスマスの思い出にヘクセンハウスはあっただろうか? 無印良品のキットを使って自分で組み立てるものとは違う、職人の作った大きなヘクセンハウスが。 私にはなかったし、ない人の方が多いだろうと思う。ドラえもんならスネ夫の家にはありそうだけれ…

  • 中は熱いのでお気をつけて

    「クリスマス おめでとう、ゆうびんやさん! なかに はいって クリスマス・パイと、ジンジャー・エールをめしあがれ」 「ゆうびんやの くまさん」フィービ・ウォージントン 作・絵 / セルビ・ウォージントン 作・絵 / まさき るりこ 訳福音館書店 刊 「ゆうびんやの くまさん」毎度のピンボケについてはご容赦ください。 今週のお題が「最近あったちょっといいこと」なのだけれど、 「多分これはかなり幸運だった」ことが最近あったのでそれを書こうと思う。 *** ウォーカーのミンスパイが手に入った。うちのクリスマスの定番品だ。私がこのパイを買い始めてからもう何年目だろうか。 買い始めたきっかけは冒頭の写真…

  • 缶に残った小豆のような……

    しるこ缶を買っていた時期があった。子どもがもっと小さかったころのことだ。 小さな子どもはインフルエンザワクチンを二回接種することになっている。 うちが掛かっている小児科医院では一度目は十月ごろ、二回目は四週間程度開けて十一月ごろに打つことになっている。 以前はもっとのんびりしていて、急いで十月に受けなくてもいいんじゃない? そうでないと、シーズンいっぱい免疫がもたないでしょう? という空気があったのだけれど、近年はみんな解禁と同時に急いで受けているように思う。うちもそうだ。なぜなら、そうしないとワクチンがなくなってしまう。 さて。一回目の接種のタイミングには間に合わないのだが、二回目を受けるこ…

  • (靴下の穴から)覗き見る

    広がりきった靴下の穴を塞ぐのは難しい、と思う。 休ませることなく履き続けた靴下は、指の先や付け根のあたりが薄ーく薄ーくなってきて、そのうち穴が開く。こうして開いた穴を塞ぐのは本当に難しい。なぜなら穴が大きすぎるし、穴の周りも薄ーく薄ーくなっている。せめて、もう少し穴が小さいうちに、または生地がすり減り始めた時に声を掛けてくれれば直せるのだけれど、たいてい本当に手に負えなくなるまで放置するのだから良くない。……息子の靴下の話だ。 *** 息子は同じ靴下を履く。履き続ける。もちろん洗わないわけではない。履いたら洗って、乾いたものをまた履く。つまり稼働しているのは基本二本だけというわけだ。ちなみに洗…

  • 名前(ユニークでないID)

    施設に越した義母から電話があった。 義母が越したのは6月の後半。その当初はしばらく、彼女からの電話を沢山受けた。 子どもの夏休み中は特に頻繁だった。引っ越し先に馴染めない時期が続いていたからだ。施設のスタッフさんたちとの間に問題があったのではない。あくまで義母の気持ちの問題……。 それが9月頃に一旦落ち着いた。スマホに着信があるたびに身構えることがなくなって心底ほっとした。彼女が私に電話を掛けてくるのは十中八九、私にはどうにもならないことをどうにかさせたい時だ。たとえば施設との契約のことであったり……。 しかしウチからは施設にこの手の相談をすることはできない。できるのは施設の近くに住んでいる夫…

  • エクストリーム・弁当作り<上>

    序 この時代に幼稚園弁当を作るということ 先日娘の校外学習(遠足的な要素がある楽しいもの)があったので、久しぶりに子どもの弁当を作った。かつて子どもたちが幼稚園に通っていた時は、私は弁当を毎日のように作っていた。二人合わせて六年間、よく作ったものだと思う。 幼稚園に通う幼児のために毎朝弁当を作る親(保護者)は今一体どれだけいるだろう。自身の体感では「少なくなった」と感じる。保育園では給食が出る。弁当を持たせるか、給食を出してもらうかを選択できる幼稚園も増えた。教育上の目的から給食一本でやっている幼稚園だってある。 また、街に保育施設が増え、私の子どもらが通っていた幼稚園は消滅し、かつての人気幼…

  • エクストリーム・弁当作り<下>

    この記事は上下篇に分かれています。前回までのお話はこちら ↓↓ ecca-moto.hatenablog.com (序章と第一戦) 第二戦 大腸内視鏡検査前の下剤を飲みながらの弁当作り 私はこれまでに何度か大腸内視鏡検査を受けている。肛門から内視鏡を入れて大腸の中を検査するのだ。目的は主に大腸癌を見つけ出すこと……。集団健診で便潜血を指摘されれば、この検査に進むことになるし、日常生活で便に血が混じっていることに気づいたり、胃腸の不調が長く続いたときに受けることもある。 この検査を下の娘が幼稚園年長の時に“も”受けた。 その数年前に受けた同検査で小さなポリープを切除しており、その後の経過を観察す…

  • 書き直したくなったのは……

    (一つ前の記事からの続きです……) そうだ! 過去記事の校正をしよう! と思い立ったのには訳がございまして……。 先日、片付け中に偶然「かつて自分がどのようなものを書いていたか」を見つけてしまったのです。 それがきっかけとなりました。 *** 家の片付けをしていたら、おおっ!?というものを見つけて失神しそうになった。昔「詩と批評」の雑誌に投稿していたとき、ただ一度掲載していただいたことがあったのだけれど、その時の……。(動揺が酷くて倒れそうですが、お祓いの意味? で掲載します。) pic.twitter.com/vCIahVnpb1— もとき えか (@eca_motoki) 2021年10月…

  • お知らせ

    ただいま過去記事の見直しと校正をしております。 ずっと気になっていたところにちまちまと手を入れていこうと思っております。 駆け足で書いて、雑なまま公開してしまった記事が多いので……。 作業に伴いしばらく過去記事の更新通知が届くかと思いますが、ご容赦のほど……。

  • デジャ・ヴ

    学校から子どもらに「iPad」が貸与されて(いや正確には「学校から」ではなく「教育委員会」からだ)およそ半年が経った。 こどもが一人一台タブレットを持つようになってみたら……と言っても、個人が使いたいアプリを自由に導入することは禁止されているし、webコンテンツのフィルタリングもかなり厳しいので、完全に自由に使えるわけではないのだが……案の定それは玩具になった。 余計なことができないようにされている「iPad」を子どもらがどう玩具にしているか。 自分でアプリを導入できないタブレットは、本当に「何もできない」ものだ。彼らの端末には基本的なものしか入っていない。購入してすぐのPCやタブレットを想像…

  • 一病息災

    「一病息災」 その言葉を私に最初にかけてくれたのはYちゃんだった。Yちゃんは病気らしい病気をせずに全力で走り続けて、大病にかかり、倒れてしまった。「元気だったのに、急に」こういう運命にある人の話は時折見聞きする。 Yちゃんの最後の3ヶ月間くらい、私はYちゃんと色々なことを話す機会を持つことができた。Yちゃんは私が病気とは無縁な人間「ではない」ということを昔から知っていた。学生時代もあまり無理の効くほうではなかったけれど、働き始めてからは顕著になって、病名がついたりもした。けれど、知ってはいたけれどピンとこないというのも本音のようだった。生老病死苦は経験してみなければ分からないものだと思う。どん…

  • 帰る場所はどこに〈下〉

    実家というものには、一体どの程度足を向けるものだろうか。20代の前半に家を出て以降、私はほぼほぼ家に戻っていなかった。実家から割と近い場所に住んだので、年に一度、大晦日と正月にそれぞれ日帰りで顔を出した。つまり実家には泊まらなかった。 それを7、8年続けただろうか。その間、しかし母は私の住んでいた家(親戚が所持する空き家だった)をよく訪ねてきた。スーパーで買い込んだ食料品を持ち込んだり、部屋の片付けをしたり……。そしてあれこれと実家や親戚間で起こっていることを話して帰っていった。これはなかなか重いが、好意で来てくれている(はず)なので無下にはできない。そんなに来なくても大丈夫だと何度も伝えたが…

  • 帰る場所はどこに〈上〉

    当初は私の実家に顔を出すつもりだった。 8月に入ってすぐのあたりで。私の実家は割と近くて電車で20分くらい。駅からの移動も入れるともっと掛かるけれど、さらっと行って帰れる距離だ。同じく都内に住んでいて、両親ともにワクチンの接種も完了している。なので、夏休みは顔を出そうと。けれど結局は行かなかった。 *** 脳動脈瘤という病気がある。簡単に説明すると脳の血管が膨らんで「瘤(こぶ)」ができる。それが大きくなれば破裂する危険が出てくる。脳血管の破裂、つまり脳卒中だ。そうなればサドン・デスもありうる。脳卒中が起こる前に脳動脈瘤が見つかることもあれば見つからないこともある。母は十何年も前に偶然、破裂前の…

  • きれぎれ

    「こんにちは。お暑うございます。」 先日小2の娘を整形外科に連れて行った時に、窓口でこの挨拶を聞いた。彼女はここでバネ指の治療装具と扁平足用のインソールを作ってもらっているので、月イチで経過を診てもらっている。どちらも最初に作るときには構えたけれど、いざ作ってしまえば、作って良かったとしか言いようがないし、それらを毎日使うことも、定期的な経過観察も、サイズアップによる更新も、何もかもが当たり前になる。 こちらには彼女が幼稚園に入る直前からお世話になっているので、お付き合いも大分長くなってきた。最近では、私ではなく主に彼女が先生と話している。診察後に会計窓口に声を掛けるのも彼女が自分でやっている…

  • みんなみんな「クリナーメン(偶然)」<Ⅱ>(終)

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • みんなみんな「クリナーメン(偶然)」

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • あなたもまた、まよえるひと

    私ははまよえるひとだ。 私以外のほとんどの人はうまくやっているのだと信じていた。こんなにうまくやれていないのは私だけだと思っていた。何が? うまくやれない? それはもういろいろなことが。特に私は職を失った主婦で、けれどそんな存在は最早少数派だ。職を失った、つまり挫折した少数派……。しかもそのまま立ち上がる機会を逸している。主婦だろうがなんだろうが、うまくやれていれば失わずに済んだだろうに。 職のない主婦同士は行動範囲が重なるので、同じような境遇の人とは何人も出会った。けれど、私以外の誰もが「ポジティブな理由」を持っているように思えた。能力があっても自ら選んでこのような状況でいるか。または、自身…

  • 残響

    娘を体育館のプール教室に連れて行く。自治体の体育館は駅から近い。駅の周りには「アミューズメント施設」があるのでその脇を通る。 そうするとたまに客の出入りがあって、自動ドアが開閉し、店内のにぎやかな音が外に漏れてくる。漏れてくるというよりあふれてくる。音楽と、金属の玉がジャラジャラいう音……。 「にぎやかだねぇ。」 と娘が言う。 「んん? 楽しそう? 入ってみたい?」 「うううん。入りたくはないな。ちょっと音が大きいし。」 うん。 そうだ。そういうものだ。基本的にそこは、子どもが入りたいと思うような場所じゃない。何か、こう、入ってはいけないようなわかりやすい空気がある。 けれど、私は何度かそこに…

  • 立つ鳥

    近所に住んでいた義母が施設に引っ越した。 その直前の数か月には義母自身による、また身内によるグダグダがあり、(施設に引っ越すにしても、本人の希望や身内間の綱引きがあったりして、すっきりとはいかないものだ。)義母の状態は悪くなった。体調といっしょに精神状態も悪くなった。 体調が悪くなっても痛み止めなどを使おうとしないのには弱った。痛みは精神をヘンにするのに。ましてや、処方されているのは一番強いタイプの痛み止めだというのに。それを使わなくてどうするのか。 義母には信条があった。自分の面倒を実母よりよく見てくれた祖母が看護師(当時は看護婦)だった。その人から「薬を使ってはいけない。使えばもっと状態が…

  • 子どもの眼鏡をどこで買うか問題

    子どもの眼鏡の話だ。 皆さんは子どもの眼鏡をどこで買われているだろう?特にあまり年齢の行っていない、幼稚園または保育園生から小学生くらいにかけての子どもについて。 我が家には2人子どもがいるけれど、2人とも眼鏡を持っている。1人は幼稚園の時に弱視の治療用として作った。もう1人はこの春から、近視に対応するために掛けるようになった。 子どもが眼鏡を買うときの選択肢はいくつかある。地域により事情は変わると思うけれど、我が家の行動範囲内ではこんな感じだろうか。 どの駅前にも一軒はあるようなチェーンの眼鏡店。レンズのオプションで客単価を上げていくスタイル。 レンズとフレームが揃って¥5000から、自社開…

  • 気持ちがいっぱい

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • そこにいる猫、または老いについて

    その猫はいつもそこ〈窓辺〉にいる。 Ⅰ. 窓は道路に面していて、室内側のその下には棚がすえてある。棚の天板には座布団が敷いてあって、その猫がそこに座っているのをよく見かける。道ゆく人より、気持ち高い位置に座れる場所だ。安心感があるのだろう。傍らには小さな猫のぬいぐるみがおいてある。その子が好きな玩具なのかもしれない。 その子はそこで、丸くなってジッとしている。大体そうしている。そうでないときは部屋の中の別の場所にいるのだろう。座布団の上はからっぽ。どこにいるのか? 窓辺よりも別の場所のほうが快適な季節はある。もっと過ごしやすい場所にいるのだろう。 その子は灰色の猫だ。模様がなく、毛は短く、小さ…

  • ちいさく、具体的な前進

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • (私の)記憶の中のひとたち

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • 彼女の何を伝えるか

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • 繊細さ、と孤独。

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4⇒小5兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (お…

  • わたしにウォーリーを探させないで

    彼女=うちの小1⇒小2女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)…

  • 友人を見送る⑰「その後<Ⅱ>」または「リプライ」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 「水」 「同行」 「会いに行く<Ⅰ>」 「会いに行く<Ⅱ>」 「会いに行く<Ⅲ>」 「その後<Ⅰ>」 あの日、私たちがYちゃんの病室を訪ねた時、私たちは「何もできなかった」。けれど「何かは起こった」。 もしかすると、Yちゃんが私たちに「何かをさせてくれた」というべきなのかもしれない。小さいことだけれど、あの場でYちゃんと一緒に何かをすることが出来たような…

  • 友人を見送る⑯「その後<Ⅰ>」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 「水」 「同行」 「会いに行く<Ⅰ>」 「会いに行く<Ⅱ>」 「会いに行く<Ⅲ>」 答え合わせができないというのは苦しいことだ。 あのときあなたは何を感じていたのか、何を思っていたのか。あなたは傷ついてはいなかったか。私はあなたを苦しめてはいなかったか? そもそもあなたと関わった、その関わり方はそれで良かったのだろうか? 歩み去った人に対してならば、特に…

  • 友人を見送る⑮「会いに行く<Ⅲ>」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 「水」 「同行」 「会いに行く<Ⅰ>」 「会いに行く<Ⅱ>」 寄せ書きをこちらに戻したタイミングで、Yちゃんがえずいた。起こしていた半身を折り曲げて、うずくまるようにして。こういう時にどうするのか? 備え付けの洗面器を顎の下に添えて背中をさする……頭ではわかっていても体はとっさには動かないものだ。でも、それをすぐにやった子がいた。Yちゃんの病室に入ってす…

  • 友人を見送る⑭「会いに行く<Ⅱ>」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 「水」 「同行」 「会いに行く<Ⅰ>」 病棟まで案内してくれた友人が、ナースステーションに声をかけて、Yちゃんと面会したいことを伝えた。 応対してくれた看護師さんの表情は険しかった。Yちゃんを守る役目の人なのだから、そういう顔になるのは当然のことだ。けれど「少しだけなら。」そう言って許してくれた。すみません。ありがとうございます。 病室に入るとYちゃんは…

  • 友人を見送る⑬「会いに行く<Ⅰ>」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 「水」 「同行」 その日は朝から冷たい小雨が降っていた。降るか降らないかという程度の雨。傘は差さずに済んだけれど、路面は濡れていた。ひょっとしたら現地では雪になるかな? と思いながら出かけた。Yちゃんのいる場所は、ここよりも少し寒い。 都心の駅まで出て、そこから特急に乗る。乗ったなら一時間くらい? ちょっとした出張のようなもの。 都心に出るのは本当に久し…

  • 友人を見送る⑫「同行」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 「水」 「その日、わたしも一緒に行きたいのだけれど、いいかなぁ?」 私がYちゃんを訪ねる日程が決まってすぐ、何人かの友人から声が掛かった。 「Yちゃんには確認をしてある。***ちゃんと一緒に会いに行くけれど、いいかな? って。」 助かった、と思った。 ありがとう。私、一人じゃ行くのが怖かった。一緒に行ってくれるの本当に嬉しいよ。 「うううん。あなたがYち…

  • 10年前日記(そのまとめ)

    先週書いていた10年前の日記。そのまとめ(?)のようなものです。 *** この時期のことについては何がどういう順序で起こったのか。そしてそれに対して自分がどう考えたのかが、かなりあやふやだ。 3/12 原発で爆発が起きた。炉心溶融も起きた。 3/13 周辺エリアの人びとの避難が始まる。 3/14 原発三号機の水素爆発。 3/15 2号機でも爆発。放射性物質の拡散。 …… 社会はこのような状況だけれど、夫は毎日出勤していた。何かあったときに、子どもを連れてどう動くかは、一人で決めなくてはならない。 原発から離れた地域でも、放射線量を気にするようになっていた。 息子関連で後に知り合った人たちから、…

  • 10年前日記(3/12)

    当時書くことが出来なかった10年前の日記です。 記憶を頼りに今書いてみています。 *** 翌朝、電車が動き出したのを見計らって母は帰宅した。 職場に泊まっていた夫も、午後になって帰ってきた。 近所に住んでいる義母がこちらの様子を見に来た。昨日の揺れで、この辺りでも被害があったと聞いた。ここから少し離れたところだが、古い建物が密集したエリアで、建物の壁が崩れる被害が出たらしいと教えてもらった。 午前中、短い時間だけ外に出た。近くにある小さな神社に行った。住宅街の一角にちょこんとあるような神社だ。そこに手をあわせてきた。とても何かに祈りたいような気分だったのだ。鳥居をくぐる時は少し気を付けて、壊れ…

  • 10年前日記(3/11東京にて)

    10年前の日記を書く。 当時私は日記を付ける時間も場所も体力もなかった。自分が文章を「もう一度書く」ということはないだろうと思っていた。 だから記憶を頼りに、今書いてみる。 *** その日は東京は曇り。雨が降るかもしれないというような雰囲気だった。 午後は生後半年の息子の予防接種に行かなければならなかった。 この予防接種の話を少しだけ。この日やることになっていたのは、ポリオ生ワクチンを経口で接種するというものだった。自治体の施設にて、集団接種だ。 この経口生ワクチンの定期接種というのは今(2021年現在)では中止されている。代わりに不活化ワクチンの定期接種が導入されていて、息子より三歳年下の娘…

  • 友人を見送る⑪「水」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 「棘」 実は何度か逃げたいような気分にもなっていた。Yちゃんの調子のよいときに行くね。とだけ伝えて。 そのときが訪れる可能性は、ほぼない。しかもそのことはYちゃん本人が一番よく分かっている。なんてひどい逃げ方。でも適切な、分をわきまえた対応ではあるだろう。周囲に、特にご家族に安堵していただけるかもしれない。Yちゃんに少しでも静かに楽に過ごしてもらいたい。ご家族は…

  • 友人を見送る⑩「棘」

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 「午後の光」 皆がYちゃんに会いに行った。私を除く皆が。 それが1月の前半だった。 Yちゃんはこう話していたという。 「この病気はみんなとちゃんとお別れできる病気だから。それは良かったと思うのよ。」 Yちゃんの病気は一撃で命を奪われたり、突然意識をなくしたりするようなものではない。病気が始まったとき、同時にそれぞれの長さで旅が始まるような病気だ。 病気を抜けだして新しい人生を…

  • 新小学5年生男子(と、その母親のはなし)②

    さて、こういう経緯があるので、私の中学受験に対する印象はものすごくネガティブだ。「世の中」が何と言おうとも、中学受験は別にやらなくていいって誰か言って……!(他力本願かもしれないけれど、そういうデータは欲しい。) そう思いながら過ごしてきたし、今だってそうだ。 当然そんなのは誰かに言ってもらわなくても各家庭、各親子の自由だ。限りある予算(教育費)をどこに、どのタイミングで使うかも各々の戦略次第だ。うちはざくざくお金が湧いてくるような家庭ではないから、特に慎重になる。 けれど「世の中」はあまりにもやかましい。背後にビジネスがあるので当たり前ではあるのだけれど、不安をよく煽る。そのあたり受験ビジネ…

  • 新小学5年生男子(と、その母親のはなし)①

    色々進行中のものを一旦休憩して、来年度小5の息子と、そして私の話です。 *** 案の定、というか、まあ、ほぼほぼ既定路線なのだろうけれど。最近息子が放課後の公園に友達と集まることが減ってきた。なるほど、ここは都内。そして4月から彼らは5年生。皆放課後の過ごし方が変わってきたのだろうな、と思う。めいめいが何らかの目的を持って放課後を過ごす。そういう時期が始まりだしたのかもしれない。まあ、具体的にはそれは、塾通いだろうと思う。そしてそのうちの何人かは受験組だろう。そう。中学受験に挑む子どもたち。 私は中学受験を経験している。成果のないグダグダ受験だったけれど、とりあえず経験だけはしている。昭和の最…

  • 視界の歯車

    読書をされる方ならば、もうこのタイトルだけで何の話かピンとくるかもしれない。 芥川龍之介の「歯車」。 あれに書かれていた歯車が私の視界にも出た。先週のことだ。 一瞬目が眩んだかと思ったら、チカチカが弧の形になって目の視界の中心から外側に拡がっていく。チカチカが被さっているところはぼやけて見えない。そのチカチカが視界から消失するまで約15分ほど。なんだこれ。 こんなこと、以前にもあったかしら……? 覚えていない。あったかもしれないし、なかったかもしれない……。私は三年前に緑内障を診断されているので、それ以降は視野の異常を気にしている。けれどその前に起こったことについては、流してしまっているかもし…

  • wisc-ⅳまたはクイズバトル

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • 友人を見送る⑨午後の光

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 「矜持について」 あけましておめでとう。今年もよろしく。昨年はお互い沢山頑張ったよね。自分をほめてしまおう! 年が明けたので入院中のYちゃんに年賀メッセージを送った。返事ももらった。 あけましておめでとう。ことしも***ちゃんらしく過ごしてね。 Yちゃんは私のことを心配してくれていた。 「卒業して、働き始めて……それで昔会った時に、***ちゃんは『会社から帰ってくると疲れ果てていて何もできない…

  • むかしあそび なやましきもの

    小学一年生の生活科に「むかしあそび」というものがある。 昔遊び……けん玉とか、お手玉とか、あやとりとか、おはじき、そういうのを授業でやるんだよね。タイミングとしてはちょうどこの時期。年があけてしばらく経った頃だったと思う。子どもらが通っている学校では、例年、地域からシニアのボランティアの方がいらして、そういった昔遊びの講師をして下さる。これは大方のお子さんにとっては楽しい授業だと思う。けれどまあ、たまに。そう。たまに、ね。楽しめない子もいるのだ。現在小4のうちの兄さんのように。この手の昔遊びが物凄く苦手な子はいるものだ。けん玉、お手玉、あやとり……どれも普通に器用でないと、というか、協調運動が…

  • 友人を見送る⑧矜持について

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 「対話<Ⅱ>」 私たちの仲間には責任のある立場でやりがいのある仕事をしている人がいる。若い人たちの教育に関わる仕事だ。彼女はシングルで子供を産み、立派に育てている。知的で情に厚く、フットワークが軽い。Yちゃんの病気のことを私に報せてくれたのも彼女だ。Yちゃんは彼女のことを尊敬していたと思う。そしてきっと憧れもしたと思う。Yちゃんはよく彼女のことを話題にしていた。 自分とは全く違った生き方。スケールの大きな人生…

  • 友人を見送る⑦対話<2>

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 「対話<Ⅰ>」 私はYちゃんを傷つけるのが怖かった。 今まさに私の目の前で人生の最終コーナーを回って、そのまま遠くに走り去って行こうとする人。そんな人が考えていることや感情は、どれだけ想像してもはっきりとはわからないもの。だからその人を傷つけないようにするには、一線を引いた付き合いをするしかない。そして相手を傷つければ、また、相手を傷つけたのではないと不安になれば、自分も間違いなく傷つくもの。そうであればこその「正しい接し方…

  • 世界の中心はワタシ

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • クリスマスに視野検査の予約を入れた……話

    私は初期の緑内障なので、毎月眼科に通うし、定期的に視野検査もしている。 視野検査とは「視野の欠け」を調べる検査だ。緑内障は眼圧が上がることで視神経が圧迫され、視野がすり減っていく病気だ。けれど眼圧が正常でもなることがある。わたしもそれ。眼圧が正常なのに発症したパターンだ。この病気は遺伝の影響が大きい。親兄弟、親戚に緑内障の人がいたら、自分もそのつもりでいた方がいい。そういう人はたとえ自覚症状がなくても40歳を越えたら検査をするようにとのことだ。そして近視が強い人もなりやすいらしい。私は両方。緑内障にはなるべくしてなったのだろうと思う。 緑内障との診断を受けても、視野の欠けが始まっていなければそ…

  • 知能と知性。~彼女のうちがわ~

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • 小1女子のライフハック

    うちの小1女子はこれまで宿題が面倒くさかったらしい。 今年のクリスマスには16弦ライアーを貰ってオリンポスごっこをするつもりだったり、将来の夢は紫式部だったり、昨年の就学時健診ではしんどいことになったりしたていた女の子のことだ。 話は飛ぶけれど、彼女は現在無事に兄と同じ近所の小学校に通っている。そこに至るまでのオハナシはまた別途ということになるけれど、ふたを開けてみれば、色々心配していた割に随分楽しそうにやっている。 先生が大好きで(担任は優しく素敵なお姉さま先生だ。)教室では積極的に授業に参加していると聞く。そして友達もいるようだ。充実している。 けれど彼女は、地道な漢字の書き取りや問題数多…

  • 一体どうした? お嬢さん。

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • 友人を見送る⑥対話<Ⅰ>

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 「未来について」 Yちゃんが入院して、退院して、また入院して……その間も対話は続いていた。 メッセンジャーでのやりとりで。または電話で。連絡をくれる時のYちゃんはいつも雄弁だった。 Yちゃんはうちの子どもたちが家にいる時間帯に電話をくれることがあった。入院中に、子どもが騒いでいる声が聞きたいと言って。病院には生き生きとした気配がなく寂しいからとのことだった。かれらが会話に割り込んで邪魔するのを面白がるのだ。そしてついでに少しおしゃべりもする。…

  • 11月のデネブ(?)

    私がこどもの頃も、こんな時期にやった記憶がある。 息子が理科の宿題で星の観察を出された。近所の友達と一緒にやろうということになって、約束をしてきた。 秋の星空は地味だ、といわれる。いわゆる「秋の星座」といわれているものは、どれもそれほど明るくない星々で構成されている。ペガサス、アンドロメダ、ペルセウス……。有名どころのダイナミックな星座がそろっているのに、なんだかもの寂しい……。 天体観測に向いた土地に出向けば違うのかもしれないけれど、うちは都内(一応)だ。近所は住宅街で灯りが少なく薄暗いけれど、遠くの街の灯りが空を照らしている。だから本当に明るい星しか見えない。空を見上げても、星? どこにあ…

  • 友人を見送る⑤未来について

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 「希望について」 Yちゃんの希望は年末年始を家で過ごすこと。お子さんの卒入学を見届けることだった。でも、じつはその先にも一つあった。私たちの出身校ではゴールデンウィークに学校の敷地を使ったお祭りのようなことをやる。同窓会の主催で、卒業生はチケットを買えば参加できる。庭にはバザーや露店が出て、講堂ではミニコンサート。学校にゆかりのある人を招く記念講演のようなものもあったかもしれない。とてもお行儀のいいお祭り。Yちゃんはそれに行ってみたいと話していたのだ。今まで行…

  • 友人を見送る④希望について

    友人を見送る(2019.11~2020.1) ※湿り気多め。ご注意ください。 「呼ばれる」 「渦の入り口に立つ」 「Yちゃんのおうち」 Skypeでのセッションのあと、Yちゃんは予定より早く病院に戻ることになった。 入院中の夜など、吐き出したい思いが募って眠れない時には電話をくれてもいい。話を聞くよ。とメッセージを送ったけれど、彼女がそれに甘えることはなかった。Yちゃんらしい。 結局セッションは一度きりだった。けれど私が仲間にYちゃんとビデオ通話をしたと伝えたら、Yちゃんの帰宅中に何人もがセッションを持ってくれた。 私も、仲間も皆Yちゃんを出来るだけ一人にしたくなかったのだと思う。でも一人にし…

  • まなざし。問えないもの。

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • なりたいものになる

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • ラララ……わたしはオルフェウス……。(えっ?)

    子どもがギリシャ神話の世界に憧れると、欲しがるようになる楽器がある。(個人調べ) それは竪琴。娘が唐突に「クリスマスプレゼントは竪琴がいい……。」と言い出した。んんん? ギリシャ神話に触れて竪琴に憧れるのはわかる。華があるものね。ギリシャ神話に出てきて、良く知られている楽器には「パンの葦笛(パンフルート)」もあったように思う。パンフルートについてはプラスチック製の非常に安価なものも売られている。手に入れやすい。でもそっちじゃなくて竪琴がいいんだよね。やっぱり。見た目の問題だろうか。あと、ギリシャ神話で竪琴を持っているキャラクターは誰も彼もスターだ。華がある。(二度目) でもそれを本当に手に入れ…

  • 侵入者(虫のはなし)

    うちの近所は都内で住宅街(一応……)であるにも関わらず「自然の王国」的な面があり、虫が沢山いる。近くに学校があるせいかもしれない。チョウ・ガ・トンボ・カマキリ・カミキリムシ・コガネムシ・カメムシ・アブ・スズメバチ……。 特にアブはうちの縁側の下に巣を作っているようで、彼(彼女かもしれない)との攻防は夏を通して続く。ここ数年。毎年である。 庭にアブが現れたら、ドラッグストアで「アブやハチに巣を作らせない」スプレーを買ってきて縁側の下に噴霧する。するとしばらくは姿を見せなくなる。けれどひと夏は保たない。忌避効果は大体ひと月。アブは忘れたころに庭に戻ってくる。 アブが姿を見せると子どもたちが怯えて庭…

  • 外へ出る

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • 彼女の外向けの「顔」Ⅱ

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • 十五夜 としまえん 夕暮れ

    きのうは都民の日で、子どもらが終日家にいた。(うるさい)どこにも行かない都民の日だ。(退屈) 十五夜だったので買い物のついでに月見団子だけは買った。そしてお月見のモチーフの型押し干菓子も開けた。 お菓子で遊ぶ 子どもらは色のついた団子には甘い味がついていると思っていたみたいです。 和菓子屋さんで月見団子を買うのは、実は初めてだった。 「月見団子には甘い味がついていない」んですよね。 団子に添えてあったリーフレットにはこんな説明があった。 団子を食べよい大きさに切り、網で炙り、または蒸すなど(電子レンジも可)してください。やわらかくなった団子にきな粉をまぶしたり、醤油や砂糖をつけてお召し上がりく…

  • 面の皮

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

  • 干菓子礼賛

    今週のお題「好きなおやつ」 *** あられ糖。というお菓子がある。製菓材料のワッフルシュガーもあられ糖と呼ぶようだけれど、それとは別のもの。和三盆糖を使ったお干菓子にも、あられ糖という名のものがある。 形はまんまる。アクセサリーに使うコットンパールのような見た目とサイズ。色は白~ベージュ。一粒ずつ和紙に包まれている。両脇を絞ったキャンディーのような包み方が可愛い。包みを開ければ表面はキメが細かくてさらさら。パウダーシュガーを丸くまとめたような感じ。口に入れるとみるみるうちにほどけて溶ける。甘い。美味しい。幸せ。 このお干菓子は香川県に工場が(←投稿後追記しました)ある「ばいこう堂」さんという会…

  • 小4とあらしとPythonデビュー

    うちの小4息子はステイホーム中に 「ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版 こんにちはPython」 という本を読んだ。 これはPythonを使ったプログラミング入門の本だ。全編が漫画でとっつきやすい。この本がきっかけでプログラミングに興味を持ったお子さんは彼だけではないかもしれない。もちろん「ゲームセンターあらし」は80年代の漫画なので、お子さんが自らコレ! と手に取ることはなさそうかも?うちのように親世代が「あらしがPython……!? どういうこと……!? 懐かしい……!?」という感じで入手したものが、お子さんの眼に触れるのではないかと思う。 それから数か月、最近ようや…

  • 白くてやわらかくておいしいものなーんだ

    「白くてやわらかくておいしいものなーんだ?」 この謎かけのようなものがずーっとずーっと記憶に残っていた。 確か子どもの頃に目にした気がするのだけれど、詳しいことはまるで思い出せない。出どころは、一体どこの何だろうか? 何かの本で読んだのは間違いない、と思う。 ちなみにこの謎かけの「答え」はよく覚えている。 それは、 「に ん げ ん の こ ど も」 だったはず。怖い問答だ。 だからグリム童話か何かに出てくる「悪い魔女」のようなもののセリフではないかとアタリを付け、そのセンで探し続けていた。けれどなかなか見つからない。 はて、アレは一体なんだったんだろうなァ……と半ば諦めていたら、唐突に娘が学…

  • 賽を振る

    彼女=うちの小1女子。上に小4兄がいる。 前回までのお話 娘を巡る小さな冒険(ブログ内リンク) <2018.01~2018.05 「あっちこっち巡れ!」編> もう一人の不安強めな子 彼女の前歯が抜けたときのこと 外で話せなかった彼女 壁を越える 受診×2①(発達外来から眼科へ) 受診×2②(ちょっとふしぎな眼の世界 欄外を埋めていく さらに壁を越えて <2018.05 「インターバル」> <2018.06~2019.03「気が付けば前に進んでいるのかも」編> 療育って何するの? 彼女の外向けの「顔」 ゆるくてたのしいリトルバレエ とびこえる お友達と 彼女だけを見ているならば (おまけ)ブラン…

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