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  • トップガン マーヴェリック / 伝説のパイロットが教官として再び復帰する

    36年前に公開された前作『トップガン』は、ぼくが生まれる前の作品なので、レンタルしてちゃんと事前学習してから続編を観に行きました。オープニングが前作と同じ感じだったので、リアルタイムで観ていた人には、かなり懐かしい映像で、当時に戻るような心…

  • トップガン / 自信満々な天才パイロットの、挫折からの復活劇

    めちゃくちゃ若い頃のトム・クルーズをこの作品で初めて見たんですが、かなりイケメンでハンサムな顔をしていますね。これは人気出るわ・・と思いました。作中の戦闘機が飛び交うシーンは迫力満点。映像では戦闘機を、まるで車のように見事に操っていてすごい…

  • 「いいね!」戦争 / 世界の分裂を容易にしたソーシャルメディアの光と影

    ソーシャルメディアが世界に広がってからは、誰もが簡単に、手軽に情報を発信できるようになった。もちろん SNSアプリだけではなくて、iPhoneの登場によって広まったスマートフォンが、誰でもどこにいてもすぐに情報を発信できるようになった。情報…

  • IT THE END / 再び蘇った怪物を葬るために再集結した仲間たち

    前作でペニーワイズに一撃を放ち、退治できたかに思われた。しかしあれは一時的に退散させただけで、ペニーワイズを根本から葬り去ったわけではなかった。「ルーザーズ」たちは、また何かあったら再び立ち上がろうと絆を深めたあの日、再会する時が決戦になる…

  • IT / 子供達に恐怖を植え付けるピエロ

    下水道に潜む不気味なピエロが、子供を誘惑して喰い殺すというすごく残酷で怖いホラー。見た目はピエロのような格好をしているけど、中身は人間ではなくて、何か得体の知れないこの世のものではない生き物。少年少女を恐怖に怯えるのを楽しみながら、じっくり…

  • スパイダーヘッド / 人体実験に隠された本当の目的

    本土から離れた小島に建設された、とある研究施設。そこでは薬を使った人体実験が行われ、薬の効果が検証されていた。複数の薬が開発され、割り振られた番号ごとに効果の内容が違ってくる。ある薬は愉快な気分にさせ、ある薬はお互いをロマンティックな気分に…

  • 会社は仲良しクラブでいい / 仕事をするなら楽しめないと損

    backlogというタスク管理表を始め、チャットツールなど、複数のプロダクションを世に送り出している会社の社長が出版した今作。他の会社にはないような、自身の価値観や思想を元に運営されている。社長であり著者の橋本さんは、自身の体験から、みんな…

  • 銃とチョコレート / 怪盗の隠された宝のありかをめぐる大冒険

    児童文学書のような感じで、ひらがなが多く、子供でも読みやすい文体になっている。というか、内容的には子供向きなようにも感じる。でも、物語は終盤までとても嫌な展開。出てくる登場人物はみんな嫌なやつで、一癖も二癖もある。主人公の男の子リンツのこと…

  • ゴッドファーザー / マフィアの抗争から生まれた世代交代

    「ゴッドファーザー」という名称は名前かあだ名かと思っていたんですが、全然そんなことではなくて、「名付け親」ということらしい。もっと正式にいうと、キリスト教( 特にカトリック) 文化において、洗礼式に選定される代父母のことであり、その後生涯に…

  • ドリアン・グレイの肖像 / 本人の代わりに醜さを引き受けた肖像画

    美しい容姿を持ち、まだ 20歳という若さのドリアンは、彼の美貌に惚れ込み、彼をモチーフにした肖像画を描きたいと熱望する画家に、自身の肖像画を描いてもらった。その出来上がりを見たドリアンは、肖像画はこのまま色褪せることなく、若さを保ったまま存…

  • 犬神博士 / やんちゃ少年だった頃のすてきな思い出

    山奥に住んでいる男は皆から犬神博士というあだ名をつけられており、別名キチガイ博士とも呼ばれている。暑い日も寒い日も一枚の服しか羽織らず、ふんどしもつけないという出で立ちで、普通の人とは感性が違うという意味でも、キチガイ博士と呼ばれているよう…

  • 戦略PR / 人の行動を変えさせるための6つの法則

    商品を世の中に宣伝する方法として、「広告」と「PR」がある。この 2つは同じもののように見られがちだけど、似ているようで似ていないものだという。「広告」とはお金を支払って宣伝することで、「PR」とはお金を支払わずに宣伝してもらう。「広告」は…

  • Shapers / 時代を先駆けるのは常にベンチャー企業だ

    本書のタイトルである「Shaper」とは、「何か新しいものを形作る人」という意味があるらしい。この本は、若者向けに書かれている。特に新卒を控えた大学生など、就職を控えた意欲ある学生が読むべき本ではないだろうか、と感じた。もちろん、社会人の人…

  • ゲティ家の身代金 / 家族の命よりもお金を優先した大富豪

    イタリアで起こった実際の誘拐事件をもとに制作された今作。サウジアラビアで石油の掘削に成功し、大富豪へと成り上がったジャン・ポール・ゲティ。金を稼ぐとこに貪欲で、多くの資産を手にしても、もっと稼ぐことに喜びを感じている男。そんな彼の孫であるジ…

  • 最後の決闘裁判 / 真実と名誉をかけて対決する元親友たち

    14世紀フランスで行われた決闘裁判。従騎士のル・グリに強姦されたとして、マルグリットという女性が訴えを起こし、騎士であり夫のジャン・ド・カルージュが後見人となって裁判を求めたというもの。「強姦をしたか、されたか」は当事者によって受け取り方が…

  • 未来を共創する経営チームをつくる / 社長と役員のチームワークが試される

    チーム論を考える本はたくさんあるけれど、その中でも本書は「経営チーム」にスポットを当てて書かれている。経営チーム、つまり社長や役員を含む、会社の上層部たちのチームワークがどのような状態にあるかによって、会社の業績が上がることもあれば、内紛で…

  • マーケティングリサーチとデータ分析の基本 / リサーチの範囲を決め、何と比較するかが大切

    リサーチの範囲を決める情報化時代になって、今や個人の行動は全てデータとして蓄積することができる。いつどこで何を検索したのか。どんなアプリを使っていて、どんなことに興味があるのか。使用履歴、閲覧履歴、位置情報で、人々はどんなことをやっているの…

  • オリヴェエ・ベカイユの死 / 死んだはずの男は墓の中で蘇る

    著者ゾラの複数の短編小説を集めた一冊。表題の『オリヴェエ・ベカイユの死』は、役所の仕事をするために、田舎から都会へ出てきたオリヴェエ夫婦の話。病弱な体だったオリヴェエ・ベカイユは、都会に出てきてから体調を崩し、そのまま悪化して死んでしまう。…

  • amazonのすごい会議 / 誰がいつまでに何をするか確実に結論を出す

    会議は必要なものだけど、本当に必要なも会議と、ただ時間を消費しているだけの無駄な会議が存在している。アマゾンで長年働いてきた著者が独立し、日本企業の会議に参加するようになって、アマゾンと日本の会議のやり方に大きな差があると感じたらしい。特に…

  • グロースマーケティング / 顧客の行動を分析して満足度を高める

    『PLG (プロダクト・レッド・グロース) 』という本では、プロダクトを中心としたマーケティングの戦略を中心に描かれていたけど、本書ではもっと全体的な「グロース」の部分にフォーカスして述べられていた。これからはただ製品をセールスで売ってい…

  • レインメーカー / 正義を貫くために奔走する新米弁護士

    レインメーカー、弁護士の間では「大金を降らせる者」みたいな意味があるらしい。裁判を起こして、多額の保証金や賠償金を勝ち取ることで、自身にも多額の報酬を手に入れることができる。大金を稼ぐことに味をしめた弁護士は、小銭を稼ぐことよりも、多額の報…

  • The Art of Marketing / 技術として仕組み化することで最適化できる

    「The Art of Marketing」とは、「孫子の兵法」の意味に似せて名付けた意図があるらしい。「孫子の兵法」を英語に訳すと「The Art of War」となるようで、約2000年も前に作成された『孫子の兵法』は、戦争の技法をまと…

  • プロダクト・レッド・グロース / プロダクトを売るための最適解

    PLG (プロダクト・レッド・グロース) とは、プロダクト自体で勝負するマーケティングの手法らしい。従来のマーケティングといえば、セールスが顧客に対して商品を売り込み、仕様を説明して、契約が取れたところでやっと商品を使ってもらう、という流れ…

  • 法廷遊戯 / 過去の罪を償ってもらうために仕組まれた復讐劇

    とあるロースクールで行われていた「無辜ゲーム」。首席で修了するような抜群の頭脳を持った人物が始めたこのゲームは、裁判を簡易的にしたものだった。同害報復を基本とした判決で、犯人が行なった罪と同じ分だけ、被害者は相手に罰を与えることができるとい…

  • ニュー・エリートの時代 / 業界の進化を生み出す側になる

    サービス業や飲食店など、対人の業種の人には当てはまらないかもしれないが、パソコンがあれば仕事ができてしまう IT系の会社は、コロナ禍で在宅勤務が強制されてしまった。もともと世界的な動きとしては、オフィスに出勤せずに、オンラインでコミュニケー…

  • 働き方5.0 / IT化の世界で個人が生き残るために大事な資質

    数年前に出版された『魔法の世紀』の情報を新しく刷新して、コロナ禍に発売された本書。時代の移り変わりは激しいとよく聞くけれど、数年経っただけで技術の進歩も社会の在りようも変化しているので、それに合わせて最新の生き方のアップデート版になっている…

  • レミニセンス / 失った彼女の行方を捜すため記憶を遡る

    PVを観た感じだと、人の記憶の中に入っていって、ある女性の手がかりを探していく、というような内容だと思っていた。『インセプション』のように、人の過去の記憶に入り込み、記憶の中の世界で一人の女性を見つけ出す。機械は記憶に潜り込むためのもので、…

  • 上級国民/下級国民 / 広がる格差社会をどう乗り切っていくか

    80代の男性がひき逃げ事故を起こし、母親と幼い子供が死亡する痛ましい事件が起こった。ひき逃げした男性は衰弱しているという理由で警察は事件を大きくしようとはしなかったが、実際のところ、その男性は偉い立場にいた人物のようで、その立場的に事件をも…

  • ドグラ・マグラ / 青年は失った記憶を取り戻すことができるのか

    夢野久作の作品を読んで、巻末にある解説なんかを読むと、夢野久作の代表作といえば『ドグラ・マグラ』が有名だ! とよく見るので、いつかは読んでみたいと思っていた。そもそも「ドグラ・マグラ」ってどういう意味? って感じだったんですが、作中でちゃん…

  • ゾディアック / 未解決事件を追い続けた男の調査記録

    1969年に実際に起こった殺人事件をもとに映像化された作品。この事件自体の犯人の目星はついているものの、当時は状況証拠しかなく、確実な物件証拠が出なかった。20年経っても捜査は続いているようで、未解決事件となっている。容疑者の男も途中で心臓…

  • 地下に潜む怪人 / 賢者の石を求めて潜り込んだ地下迷宮

    とりあえず、一言言わせてほしい。途中で気分が悪くなってきて、もしや最後まで観れないんじゃないだろうか、と思ったほど。終始手持ちカメラの視点で進行していくんですが、視点が安定しないから、ちょっと酔いそうになる。気分が悪い時に見たら、おそらく耐…

  • 少女地獄 / 少女が織りなす不気味な物語たち

    「少女地獄」という何だかおどろおどろしいタイトルだけど、どちらかといえば全体的に悲劇的な少女が多く感じられる、全 6つの中・短編小説。夢野久作の傑作選として掲載されている本書の小説の中で、『氷の涯』がまぁ普通に読めるミステリーで、そのほかの…

  • 空を飛ぶパラソル / 夢野久作にハマるきっかけとなった短編集

    初めて夢野久作さんの作品を読んだ。そして一気に夢野久作のファンになってしまった。こんなに面白いと思えたのはいつ以来だろうと思うほど。いや、今まで読んできた小説だったり実用書も面白い本はあったんだけれど、がっつり著者にハマったのは、夢野久作が…

  • より少ない生き方 / 所有物を減らせば人生の大事なことが見えてくる

    一人暮らしを始めた当初は、「あまり物を増やさないようにしよう」と思っていたのに、気づいたらなんだかんだモノが増えてしまっている。あとで捨てればいいや、と思っていた書類とか、今度片付けよう、と思っていたモノが、結局片付けることもせずに、気づい…

  • ゲーム / 人生を揺るがすような、巧妙に計算された危険な遊び

    人生が狂い出す「ゲーム」ニコラスは 48歳の誕生日を迎えようとしていた。惜しくもその年齢は、彼の父親が命を絶った年齢でもあった。その歳が近くになるにつれ、ニコラスの脳裏には当時の父や少年だった頃の記憶がよぎっていた。ニコラスには年下のコンラ…

  • オリエント急行殺人事件 / 過去の怨恨を晴らすために仕組まれた殺人

    顔に傷があっていかにも極悪人です、っていう感じの人から、もしかしたら殺されるかもしれないから、目的地に到着するまで護衛してくれないか、と頼まれるポアロ。でもポアロは「あなたみたいな悪に染まった人の依頼は受けません」と断固拒否する。その後依頼…

  • シェリ / 若い青年に恋をした中年女性の恋物語

    高級娼婦を題材に描かれる物語の多くは、若くて勢いがある、ちょうど絶頂期にさしかかろうとする娼婦に、貴族階級の男性が愛をささやいたり、一目惚れした若い青年が愛の衝動のゆえに駆け落ちして、自由奔放な彼女に振り回されながら、過酷な運命に放り出され…

  • 皮膚を売った男 / 彼女と結婚するチャンスを掴むために

    自由への切符シリアに住んでいたものの、国外追放の身となってしまったサム・アリ。彼はヨーロッパに流れ着き、職を得て働き、暮らしていた。とある有名なアーティストの展覧会に足を踏み入れたサムは、スタッフから食事を漁りに来た難民と勘違いされてしまう…

  • 小説家として / ネタの参考にするために住人たちをもて遊ぶ

    小説家になりたい男と、小説家で文学賞を受賞した妻。アルバロという小説家になりたい男は、3年も学校に通っていて、作品を書きあげるたびに、先生からは、「中身がない、登場人物が生きていない、魂がない」と他のクラスメイトがいる前で散々に酷評されてし…

  • 人間失格 / 人の道を外れ、堕落していった人生

    「恥の多い人生を送ってきました」という一文が印象的なように、作者の半生をつづった日記。太宰治がそういう人生を送ってきたのか、それとも物語の中だけの話なのか、詳しいことはわからないけれど、ただこの日記を書いた作者は、生きるのがしんどかったんだ…

  • 博士と狂人 / 英語辞典の編纂が生んだ出会いの奇跡

    オックスフォード英語辞典の編纂に取り組み、大きな功績を残したジェームズ博士とウィリアム元軍医。この大変な偉業に携わった彼らは、言語に関する情熱によって結ばれた。A〜 Zまでの全ての単語を網羅し、かつ単語 1つ 1つの歴史を洗い出し、意味の移…

  • スウィーニー・トッド / 復讐の計画が奇妙な悪行へと発展する

    弱き者の逆襲世の中には 2種類の人間がいる。他人を踏みにじる者と、踏みつけられる者。踏みにじる「上」の者は、その特権階級と権限を利用して、「下」の者から全てを取り上げる。「下」の者はただなす術もなく、抗うことができない。世の中はいつも強者に…

  • バットマン vs スーパーマン / 強力な力も人間にとっては脅威になる

    『マン・オブ・スティール』に続く、スーパーマンの第 2弾。ということに、観ていて気づきました。しまった、第 1弾を観ていなかった。スーパーマンの力は計り知れない。人間の化学兵器では、到底敵うものはない。スーパーマンを狙った敵が現れて、地球で…

  • ダークナイト ライジング / ヒーローは次の世代へと受け継がれる

    ゴッサムに正義を取り戻し、犯罪のない街を作目指そうとした検事ハービ・デント。ハービーは愛する者を殺された悲しみと喪失感から、ジョーカーにそそのかされ、自ら犯罪者への道へ転落してしまった。街が活気に満ちていた時期に、ハービーの末路を公表するわ…

  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。/ 独自の人生観から見る人間の面白さ

    角田光代さんの本を初めて読んだのは、小説ではなくてエッセイ。それも、旅のことを中心に書いたエッセイだった。旅がしたい、旅に憧れる自分としては、こんなに面白おかしく書いて、こんなにも引き込まれる旅の数々のエピソードに引き込まれた。それから小説…

  • ダークナイト / 悪に染まった狂人は街に混沌を呼び込む

    バットマンの存在は、犯罪の抑止力になると思われた。悪を決して許さず、犯罪者は法の下で公正に裁かれる。マフィアが街を牛耳ることなく、汚職警官が賄賂を受け取ることなく、正義心を持った人々によって秩序が維持されると思われた。バットマンの効果は、全…

  • バットマン ビギンズ / 犯罪の抑止力となる存在

    貧民者に襲われて両親を殺されたブルース。彼は犯罪者の心理を知るために、あえて過酷な状況に身を置き、人々が犯罪に走る理由を追い求めていた。そんな時に出会った一人の男。彼はブルースをヒマラヤの奥深くにある修行荘へと導き、悪と戦うあらゆる方法と力…

  • ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス / 欲望に囚われたかつての仲間と対立する

    待ちに待った『ドクター・ストレンジ』の最新作。前作の映画もしっかり復習して、映画館に行きました。初日が GWの真っ只中ということもあって、劇場は満員でした。それにしても、やはりマーベルは面白い。『アベンジャーズ』全然追っていないんだけど、こ…

  • LESS IS MORE / 精神的な満足感を満たすことが幸せへの近道

    世界の幸福度ランキングで上位を占める北欧の国々に共通するのは、「積極的に質素な生活を選んでいる」こと。税率が高い国で知られる北欧は、物を買うにも一苦労だから、欲しいものもあまり買えず、不満が溜まっているのかと思いきやそんなことはなく、逆に必…

  • ドクター・ストレンジ / 魔法の世界に魅せられた元医者は、常識を超越する

    ドクター・ストレンジは「ドクター」であることに強く執着しているように感じる。人々の命を救う使命に誇り高いプライドを持っていて、それが彼の傲慢さにもつながっているのだろう。自分の磨き上げられた医療技術で、助かる見込みのない患者の命を救い、難題…

  • シークレット ウインドウ / 盗作された小説の是非が起こす事件

    山奥の山荘でひっそりと暮らしていた小説家のモート。彼は新しい作品を手がけようとするも、その怠惰な性格からいつも寝てばかりいて、面倒ごとをいつも後回しにしていた。モートは半年前に、愛する妻が不倫していることを知ってしまい、夫婦は別居生活を送っ…

  • レット・ゼム・オール・トーク / 友情を温め合うはずの船旅が一変

    女流作家のアリスは、自作のフィクションの作品が受賞したことで、ぜひ授賞式に出た方がいいと、担当の編集者から勧められる。アメリカに住む彼女は、授賞式のあるイギリスへ渡らなければならない。彼女は飛行機に乗れないから、授賞式にはいけないとやんわり…

  • 異邦人 / 作品との出会いが、人生を変えるきっかけになる

    『異邦人』というタイトルは海外文学のカミュにもあるけれど、今回原田マハさんの方の『異邦人』。京都という街を舞台に、ある芸術家を見出したことで運命の歯車が動き出す。春から冬にかけての 1年間の出来事を描き、同時に古都、京都の主な行事や美しい風…

  • ノマドランド / 雄大な自然の中でたくましく生きる姿

    「ノマド」とは「遊牧民」という意味があるらしく、その名の通り一定の場所に定住せずに、移動しながら暮らす人のことを指す。最近ではデジタルノマドといわれる人たちが多くいて、パソコン 1台あればどこでも仕事ができる、働く場所も住む場所も自由に選べ…

  • ジェイソン・ボーン / 父親の死の要因と決着をつけるため、再び表舞台へ

    『ボーン・スプレマシー』にて、ボーンは CIAの極秘任務に参加した過去を思い出す。彼は「アメリカの平和のために」極秘任務に参加することにしたのだが、それには父親の死が関係していた。彼の父親は「トレッドストーン作戦」の考案者だった。父親はその…

  • 幸福な王子/柘榴の家 / 人のために生きる人と、自分のために生きる人

    自分の子供に語って聞かせるために作ったといわれる、ワイルドの童話集。どの物語も示唆に富んでいるけれど、そのほとんどが死をもって終わる、というところが物悲しく、子供にとっても大人にとっても悲しいように感じる。全てが辛く悲しい死ではなくて、神の…

  • フランケンシュタイン / 満たされない愛への渇望が悲劇への始まり

    フランケンシュタインといえば、人間によって作り出された人造人間で、巨大な体と醜い姿と凶暴な性格、といったイメージがある。過去にはフランケンシュタインを題材にした、数多くの映画などの作品が生まれている。その怪物の名前が「フランケンシュタイン」…

  • ある少年の告白 / 神の名の下に行われる矯正

    LGBTQの認知度は一昔前よりも高まってきていて、「ありのままの自分を受け入れよう」という世界的運動により、性別に対する偏見は弱まっているんじゃないだろうか。とはいえ、全ての世界が容認しようとしているわけではない。特にキリスト教をはじめとし…

  • ボーン・レガシー / 情報漏洩が招く工作員の悲劇

    前作『ボーン・スプレマシー』では、内部告発により CIAの独断的作戦が新聞記者に暴露されたことで、CIAは情報の漏えいを防ぐために、新聞記者を暗殺する。しかしジェイソン・ボーンが後を引き継いだことで、彼の経歴と、過去に携わった任務が公となっ…

  • 自分の〈ことば〉をつくる / 対話をすることで思考は磨かれていく

    自分の言葉をつくるというのは、なにも独特な言い回しを編み出したりとか、オリジナル溢れる言葉を作り出したりすることではなくて、自分の考えを自分の言葉で表現する、ということではないかと感じる。自分はこういう風に感じていて、こんな風に考えている。…

  • ブラック・クラブ / 娘に会うために。理由はそれで十分だった

    スウェーデン発の作品とあって、その土地特有の寒さや厳しさが切々と訴えてくるような作品だった。激しさや見栄えはないけれど、人間の意思の強さを前面に出していた。愛する者を探すため、愛する者に再び再会するために、一人の女兵士は任務の完遂に全身全霊…

  • ボーン・アルティメイタム / 出生の記憶と極秘作戦の真相が明かされる

    前作の『ボーン・スプレマシー』の続きから始まる今作。CIA捜査官のパメラに電話をしていた最後のシーン。2人の人間を殺した殺人容疑が晴れて、自由の身になってよかった、と思っていたのに、実はまた厄介な事件に巻き込まれていた最中だったとは。CIA…

  • ボーン・スプレマシー / 暗殺者としての生き方を清算する旅へ

    前作では、標的の暗殺任務に失敗した CIAのボーンは、失敗した責任と、CIAが暗殺事件に関わっていることを悟られないために、組織の上層部から命を狙われていた。暗殺の現場から逃走するときに受けたダメージにより、ボーンは記憶喪失に陥っていた。命…

  • ボーン・アイデンティティー / 記憶を取り戻す旅先で狙われる命

    ボーンシリーズの第 1作目。シリーズが増えていくと、どれが最初なのかわからなくなって、探したり後追いするのが大変になりますよね。。スピンオフも出ているみたいだし。でもそれだけ人気があるということだろうし。ずっと気になっていたものに、ようやく…

  • たかが世界の終わり / 時間の空白は家族の関係に影を落とす

    病気になって、もうすぐ死んでしまう事実を知らせようと、長い間離れていた家族の元に帰省したルイ。彼は家を飛び出してから一人で暮らし、12年もの間留守にしていた。定期的に絵葉書を送っていたものの、それ以上の関わり合いはない。彼は早めに病気のこと…

  • 銃・病原菌・鉄 下 / 肥沃な大地のおかげで人類の文明は発展した

    上巻では、なぜヨーロッパ人は新大陸の先住民を制圧できたのか、なぜアフリカやアメリカやオーストラリア大陸に住む人種が、ヨーロッパやそのほかの地域を制圧するようにならなかったのか、その理由を人類の生活様式の歴史から考察した。簡潔にまとめたのが表…

  • 銃・病原菌・鉄 上 / 人類の発展に差が生まれた要因

    なぜ人類には裕福な地域もあれば、貧しい地域もあるのか。なぜ産業が発展した人種もいれば、狩猟採集民や農耕民のような生活を未だに続ける部族がいるのか。どのような要因によって、文化や生活や貧富の差が生まれることになったのだろうか。著者はこのような…

  • ハンニバル・ライジング / 伝説の殺人鬼の誕生秘話

    「噛みつき魔」「人食い魔」の異名を持つハンニバル・レクター。彼はなぜ人肉を食べるようになったのか。彼はなぜ殺人を犯すようになったのか。ハンニバル・レクターはどのようにして生まれたのか。彼の過去といきさつが、本作によって明らかになる。ハンニバ…

  • レッド・ドラゴン / 神になることで自身の価値を証明する

    ハンニバルシリーズの第 3弾であり、『羊たちの沈黙』よりも前の前日譚。なぜハンニバル・レクターは牢獄に入ることになったのかが、映画の冒頭で語られる。当時、犯罪精神鑑定の顧問として、警察にアドバイスを提供していたハンニバル。とある殺人事件を追…

  • 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン / 「ありがとう」の一言が想いをつなぐ

    アニメ版のヴァイオレット・エヴァーガーデンでは、ほぼ毎回といっていいほど泣かされました。戦う武器として戦争に駆り出された少女。少女を引き取り、面倒を見てくれた軍人の少佐。少佐は戦争で深手を負い、死ぬ間際に「あいしてる」を少女に送った。戦争が…

  • チーム内の低劣人間をデリートせよ / 不快感は組織の健全性を崩壊させる

    どんな職場や組織の中にも、頭にくる人間は少なからず、いる。人に迷惑をかける存在でしかない人物によって、仕事は楽しくなくなり、苦痛に満ちたものとなり、人生は喜びよりも苦しみに満ちた時間を多く過ごすことになる。そんな人に不快感を与え、迷惑をかけ…

  • ハンニバル / 歯向かう者には残酷な死が待っている

    8年間の監禁生活から抜け出したハンニバル。アメリカからフランスへと渡り、身元を隠してひっそりと暮らしていた。しかし隠遁生活もいつかは終わりを迎える。ハンニバルの存在に気づく者によって、ハンニバルの動向を探る者によって、彼は再び日のあたる世界…

  • 羊たちの沈黙 / すべては天才殺人鬼の思う壺

    8年間も厳重な独房の中に監禁されていたハンニバル・レクター。ペン一つでも彼の手に渡ってしまえば、彼に殺人の道具を渡したことと同じこと。舌先三寸でも相手を追い詰め殺すことができる、人間の心理と狡猾さに秀でた最強の殺人鬼。警察官も恐れる狂気の犯…

  • アス / 同じ顔を持つ不気味な人間が本気で殺しにやってくる

    アメリカの地下には、今ではもう使われなくなった、古い昔の廃坑や下水道が張り巡らされているらしい。昔の建物の上に現在の建物が建てられている、という話をどこかで聞いた覚えがある。今ではもう使われなくなり、人の記憶から忘れらた地下道。その地下道が…

  • マリグナント / 彼女の中に封印していた存在が再び目を覚ます

    ホラー映画として少し心づもりをして鑑賞したのに、思っていたほど怖いものではなく、逆にこれはホラー映画のはずでは?と忘れてしまうほどの華麗なるアクションが展開されること。拘置所内の人を次々となぶり殺し、警察署内の警官を次々と刺し殺し、残酷なほ…

  • 実力も運のうち 能力主義は正義か? / 学力の壁が貧富の差を生み出す

    クリントンとトランプが、アメリカ次期大統領の座を狙って、互いにしのぎを削っていたことは、よくニュースでも聞いていた。そしてトランプが当選し、大統領に就任したことは、世間の話題をさらい、大きな波紋を呼んでいた。イギリスが EU連合を脱退するか…

  • ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 / 過去の過ちを清算し未来を救う

    前作までグリンデルバルドを演じていたジョニー・デップが、大人の事情によって役を降板し、代わりにマッツ・ミケルセンが演じることとなった。あの狂人のようで危険なオーラを漂わせていたキャラクターは、デップさんだからこそ醸し出せていた感じだったけど…

  • ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 / 明かされる秘密と魔法界の行方

    前作の最後の方で登場したグリンデルバルド。魔法省のパーシバルに化けて内部へと滑り込み、「オブスキュラス」のクリーデンスを味方にしようと画策するも、ニュートに変装を解かれたことにより、身柄を拘束されてしまった。半年の期間を置いたのち、NYから…

  • ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 /

    ハリー・ポッターシリーズの最新作として登場した、『ファンタスティック・ビースト』ハリー・ポッターよりも昔の時代が舞台になっていて、人間の社会に魔法の存在が明らかにならないように、魔法族の人はひっそりと暮らしている。もし人間に魔法を見られた場…

  • 透明人間 / 見えない相手に対峙する恐怖

    透明人間はどういう原理で透明になるのか、どういうふうに表現するのか、非常に気になるところじゃないだろうか?一度透明になってしまえば、元に戻れないのか?身体だけが透明になってしまったら、身につけている洋服などはどう処理するのか?基本的に透明人…

  • ハイ・コンセプト / 人間的な感性の部分を活かして仕事をする

    時代は刻々と移りかわる。それにともなって、求められる働き方のスキルも移りかわる。20世紀までの時代では、定型化された作業を正確に行うことだったり、多くの情報を分析して処理することだったり、プログラミングを使ってシステムを作り上げることだった…

  • フリーエージェント社会の到来 / 自由な働き方と人生を選びとる人たち

    フリーエージェントとは、会社に所属することなく、自分の得意なスキルを活かして自由に働いている人のこと。自分な好きなことを仕事にして、好きな時に働き、好きな時に休むなど、労働時間を自分で決めることができる。ワーケーションのような働き方に似てい…

  • ザ・バットマン / 犯罪に侵食された街で胎動する狂気

    めちゃくちゃ気になっていた『ザ・バットマン』を鑑賞。個人的にはすごく期待を裏切らない感じで、とても良かった。重くて、暗くて、混沌とした世界観にどっぷりと浸れる。余韻が抜けないうちに記事を書こうかと思うのだが、内容が濃すぎて、うまく書ける気が…

  • モービウス / コウモリの能力によって進化した人間の形

    今年公開されたスパイダーマンの最新作。その予告映像に流れたきた『モービウス』が面白そうだったので、「これは是非観てみたい!」と思っていたのですが、公開されてすぐに観に行ってきました。ダークヒーロー的な感じですが、もとは医者で、自分の欲求のた…

  • Hello world!

    WordPress へようこそ。こちらは最初の投稿です。編集または削除し、コンテンツ作成を始めてください。

  • カンディード / どんなに不幸な出来事が起こっても、すべては最善だといえるのか?

    カンディードはとても純粋な若者であった。彼はある男爵の屋敷に住んでおり、そこで世界の大哲学者の先生から教育を教わっていた。カンディードは「世界の出来事は全て最善になるようになっている」と教えられていた。しかし若者は、ある出来事によって城を追…

  • アーミー・オブ・ザ・デッド / ゾンビの王国に乗り込んで、金を回収する危険なミッション

    アメリカのラスベガス。そこはギャンブルにいそしみ、一攫千金を狙う人々で溢れかえる街。しかし今となってはゾンビの群れに占拠され、ゾンビの王と女王によって統治され、人間が踏み入れることのできない危険地帯と化していた。大統領をはじめとする合衆国政…

  • SIGNAL / 周りの否定的なノイズを遮断し、自分の信念を貫く

    人間は、他人からの評価に左右されやすい。周りから「できるやつだ」という評価を受けていれば、自分は「できるやつだ」と自己肯定感が高まる。しかし、周りから「無能なやつだ」という評価を受けていれば、自分は「無能なやつだ」と思い込み、劣等感に蝕まれ…

  • 貧しき人々 / 人とのつながりが、生きる強さを与えてくれる

    40代くらいの、役所に勤める男性マカールは、10代後半くらいの、うら若き女性ワーレンカの近所へ引っ越した。彼らは文通によってお互いの近況を伝え合い、唯一の話し相手で、なんでもさらけ出せる相手でもあった。マカールが近所にやってきてたのは新年を…

  • ナイル殺人事件 / 愛によって狂わされた運命

    世界的ミステリー作家、アガサ・クリスティーの原作、『ナイルに死す』を映像化した今作。前作には『オリエント急行殺人事件』が上映されているようだけど、残念ながらぼくは観れていない。というか、そもそも前作があったことを知らなかった。いつか機会があ…

  • どこでもオフィスの時代 / 働く場所を自由に選べることは、人生の主導権を取り戻すこと

    働くということについて、わざわざオフォスに出社する必要はあるのだろうか?コロナ禍によって一気にリモートワークは広まったけれど、コロナが落ち着いてきたら、また前のようにオフィスに出社して働きましょうね、というようでは、せっかくの働き方の移行の…

  • アーミー・オブ・シーブズ / 前人未到の伝説の金庫破りに挑んだ元銀行員

    どんなにたぐいまれな知識があっても、どんなに天才的な能力を持っていたとしても、それを発揮できるチャンスに恵まれなければ、ただのそこらへんにいる無名な人と変わりはない。どんなに技術を磨いていても、それを活かせる環境になければ、ただの自己満足に…

  • 千霊一霊物語 / この世の不可思議な出来事を目の当たりにした人たち

    アレクサンドル・デュマという作家は、一度は聞いたことのある名前の一人かもしれない。彼は 19世紀中期に活躍したフランスの劇作家で、代表作には『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』がある。『三銃士』はドラマ化されたり映画化されたりしているし、『モ…

  • ラ・ボエーム / 自由気ままな芸術家たちの極貧生活

    いつか成功することを夢見て、いつか名前が広まることを夢見て、若き芸術家たちは、その日暮らしを続けながら、出世のチャンスをうかがっている。彼らはどんなに赤貧に陥っても諦めることなく、知人から金を借り、家賃を踏み倒し、どうにかこうにか金を工面し…

  • アダム&アダム / 未来の宇宙を救うため、子供の自分とタッグを組む

    2050年に生きる航空士アダムは、2018年の過去に行ったきり戻ってこなかった恋人を探すため、自らもまた危険を冒し、2018年にワープしようとしていた。ある計画を阻止しようとする監視官の目をかいくぐって。2050年頃の地球がどうなっているの…

  • たゆたえども沈まず / パリに次代の芸術を花開かせた日本人たちと、ゴッホ兄弟の親交

    林忠正は、自分のやりたいことのために、自分の憧れるパリのために、当時の常識に染まることなく、自分の望みを優先してパリへと飛んだ。ぼくはそんな生き方がカッコいいと思うし、羨ましいとも思う。当時の日本は鎖国から開国へと大きな時代の変革期で、外国…

  • スイス・アーミー・マン / 死んでいたはずの死体が蘇り、故郷への旅路を切り開く

    ハンクは一人の友人と出会った。その友人は、名前をマニーといった。ハンクは海で嵐に巻き込まれ、遭難し、無人島にたどり着いていた。彼は無人島で話し相手もなく、孤独な日々を過ごし、助けが来ることも望み薄だった。ハンクは一人で着ることに耐えかね、こ…

  • 起業家の思考と実践術 / 好きなことで生きていくために、自分が何者かを知る

    「好きなことで生きていく」こんな生き方ができれば、人生どれほど楽しいだろうか、と考えずにはいられない。嫌々ながら会社に出勤して仕事をする人生よりも、自分が熱中できること、興味のあること、没頭できることを、一日中やり続けることができたら、時間…

  • 某 / 人間の姿に擬態した、人間とは全く違う存在

    人間の姿に擬態した、人間でない存在。その存在はどこから来たのか、どうやって生まれて来たのか、その存在自身も自分たちのことがよくわかっていない。わかっていることは、どんな姿の人間にも変身することが可能で、赤ちゃんに変身することもできれば、老人…

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