松田有加里 写真展「Journal français」
松田さんの写真展です
案内文には、こう書かれてました。
Journal français ~フランス日記~パリ滞在の前半はリュクサンブール公園、後半はモンソー公園近くのプチホテルを拠点に散歩する等身大の私日記風にまとめてみました。A l’oeuvre,on connaît l’artisan.(作品はそのつくった人そのものが出る。)Créer, c’est produire quelque chose à partir de rien(創造することは、無から有を作り出すこと。)
まずですね、パッと見て、これは絵画でした、写真絵画。
僕の写真も絵に間違われることが多いです。だから思ったことなんですが、絵が好きだから自分のフィルターを通すと絵画風になるという、いつも思ってることを、松田さんの写真にも感じました。大きな一枚は、まさにパリで活躍した画家の『荻須高徳』さん。荻須さんの初期の作品は佐伯祐三さんの影響を諸に受けてるんですが、松田さんの作品にも、その荻須さんの影響を感じたんですね。すべてフィルムで撮られて手焼きで現像されてるという作品は、色味が、まさに荻須さん。聴いてみると、松田さん、やはり荻須さんの絵が大好きだとか。
松田さんは、パリでも何度も作品を発表されていたり。そして音楽も生業にされてるとか。作品観てると、そうだろうなって思わず唸ってました。松田さんのフィルターには、高精細に写し撮るというカメラオタクの方々が気にする写真の概念はないんです。そんなことよりも、アーティストとして、自分の目で肌身で感じた感性で、街を撮ってみたらこうなったと。そういう写真ですね。
案内に書かれた 「作品はそのつくった人そのものが出る。」 まさにこれですね。
写真以外のアートに興味がない人には、この良さ理解されないだろうなと思ったけれど、僕のやりたいことも同じベクトルなので、とっても好感が持てた展覧会でした。こういう作家さん、大好き。
良いもの観れてラッキーでした。