京子は真面目な顔で二人を目をそらすことなく直視しているので森田と川田の二人はこれは何かあるなと思い京子の所に戻ってきて京子の前に座った。「何だよ。京子。重要な話って?」森田が聞いた。「森田くん。川田くん。あなた達を採用しておいて散々いじめてしまってゴメンね」「何だ。そんなことか。別に気にしてないぜ。オレ達が日商簿記一級の資格を持っているなんてウソついたんだから叱られても自業自得だよ。しかし優しいと噂されているあんたがあんなに怖い女に豹変するのは意外だったけどな」二人の発言を聞いた後、京子は落ち着いた口調で話し出した。「実はね。あなた達が日商簿記一級の資格を持っていないことは知っていたの。大学卒でないことも」「どういうことだ。京子?」「じゃあどうしてオレ達を採用したんだ?」二人は京子の発言に驚いて急に真顔に...からかい上手のエリート税理士の佐藤さん(小説)(下)