ヌーヴェル・ヴァーグの旗手、フランソワ・トリュフォーの長編第一作。といっても「ヌーヴェル・ヴァーグ」がどういうものなのか、実はよく分かっていない。漠然とは分かる。「即興演出とか大胆な省略とかを用いて撮った当時としては革新的な映画の総称」くらいに認識している(間違っていたらスミマセン)。ただ、個々の映画を一括りに纏めて総称するのはナンセンスな気もするのである。ゴダールだろうがトリュフォーだろうが、良いものは良いし悪いものは悪い、と言える方が健全な気がする。 ゴダールの『勝手にしやがれ』も、監督の長編第一作で、フランス映画で、「ヌーヴェル・ヴァーグ」とされているが、当然内容は全然違う。『勝手にしや…