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2020/06/11

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  • 引っ越し。

    なんとなくIDを変えたくなったので引っ越します。ゆっくり移行していってます。 kinounokyou.hatenablog.com

  • 引っ越し

    なんとなくIDを変えたくなったので引っ越します。 nayo422.hatenablog.com

  • 河内一馬『競争闘争理論 サッカーは「競う」べきか「闘う」べきか? 』

    海外でプレーする選手も増え、選手の質に関して言えば世界との差というものはどんどん縮まってきているはずなのに、日本は何故、サッカーというスポーツで世界と渡り合えないのか、ましてや2021-2022年のW杯アジア最終予選で苦戦してしまったりするのだろうか、という疑問を感じずにはいられない、昨今の日本サッカー界への不信感が募ったモヤモヤした心を、「それは“闘争”ではなく、“競争”をしてしまっているからだ」という結論でもって晴らしてくれる本が、鎌倉インターナショナルFC(神奈川県社会人サッカー2部リーグ)監督、河内一馬著『競争闘争理論 サッカーは「競う」べきか「闘う」べきか? 』である。 まずもって数…

  • 今村夏子『とんこつQ&A』

    文学ムック『たべるのがおそい』vol.1に掲載され、第155回芥川賞候補となった今村夏子の2作目『あひる』は、あひるを2代、3代と代替しながら、“あひるのいる家”を作り続ける両親のことを困惑しながら観察する主人公についての興味深い物語であった。代替物を眺めながら、もしかしたら私も代替可能な存在であるのかもしれない、と不安に駆られるのだった。今年の7月に単行本として刊行された『とんこつQ&A』はある意味、あひるを観察する立場ではなく、あひるとしてその内側に入っていく対象となった者の物語であると言えるのかもしれない。 中華料理屋「とんこつ」を営む大将とぼっちゃんは、4年前に心臓の病気で死んでしまっ…

  • 素敵じゃないか

    Wouldn’t It Be Nice - The Beach Boys ( Hidamari no Kanojo - Ueno Juri ) - YouTube 素敵じゃないか 新しい一日の始まりに二人で一緒に目覚めるなんてそして一日中二人一緒に過ごしたら一晩中ぴったり寄り添って眠るんだ共に過ごす幸せなときの中一つひとつのキスが果てしなく続いたらいいのに素敵じゃないか ザ・ビーチ・ボーイズ『素敵じゃないか(Wouldn't It Be Nice)』 『素敵じゃないかのニューラジオ』をまとめて聴いていたらYoutubeのおすすめが素敵じゃないかばっかりになってしまった。もうだいすき。絶対M-1…

  • adieu『adieu 3』

    柳瀬二郎(betcover‼︎)、柴田聡子、クボタカイ、澤部渡(スカート)、塩入冬湖(FINLANDS)、小袋成彬といった常連組にして豪華にも程がある陣容が作り出したアーキテクトにしっかりと息を吹き込み生命を与えるadieuの美しき声。adieu3枚目のミニアルバム『adieu 3』が夏の終わりに配信された。全6曲、異なる作家による提供ではあるのだけれど、しっかりとテーマを共有するアンソロジーとなっていて、adieuが示そうとする世界観を壊していない製作陣の舵取りも信頼できますね。アルバム全体を通して歌われるのは、物寂しい喪失感であったり、諦念であったり、望みの薄い願望であったり、しかし、それ…

  • 居眠りしたり

    𝗙𝗼𝗼𝗟 𝗼𝗻 𝗖𝗼𝗼𝗟 - YouTube 最近、久しぶりにわたしのアニメ欲が戻ってきているなあ、と感じる。『魔法使いの嫁』2期の放送が発表されたり、もうすぐ『チェンソーマン 』アニメ化も始まる。うれしい。『魔法使いの嫁』と同クールに放送していた『クジラの子らは砂上に歌う』もそろそろ2期制作して欲しいのだけれど…と期待してしまう。2018年のアニメたちが最高だったのです。新しいのばっかり観ていないで、トレンドに迎合せず過去のアニメアーカイブから探し出してひっそりと個人で楽しむことも大切だ。なんとなくこの前『フリクリ』を再生してみたのだけど、やっぱり無茶苦茶で楽しい。映像っていうのは動いてなん…

  • 東京女子流『ノクターナル』

    東京女子流の7年ぶりとなる6thオリジナルフルアルバム『ノクターナル』は、しっとりと街を包む夜の帳に少しずつ煌めく星々や電飾の明かりを浮かべたようなIntroを抜け、雨降る夜に「グッドモーニング」と新井ひとみが囁く『Viva la 恋心』によって、12年の時を刻んだ星時計の物語の始まりを告げる。小さな星たちの(東京女子流のシンボルでもあるアスタリスクは、彼女たちを小さな星に見立てたもの)、大人になった今を映し出す物語は、単純な「きみ」と「わたし」の話を乗り越えて、Good bye sweet daysと宣言し、その円環の外側にある誰かの存在を意識させる。2人だけの間で共有される“かけがえのなさ…

  • 遠くへ行きたい。「2022.8」

    8月が終わり、少しずつ気温も下がってきて、とても過ごしやすく心地よい。助かる。わたしはクソ暑い夏という季節が本当に嫌いなので、すこぶる嬉しいのだけれど、こうして日が短くなっていくのとともに夏が終わるのを実感してしまうとそれはそれで、夏…待ってよ…もう行ってしまうの…?行かないでよ…寂しいよ…ごめんよ…という情けない気持ちになる。夏は来年も来てくれるのでしょうか。不安です。ひどいことを言ってしまったの謝りたいです。未練がましい思いを抱えながらアニエス・ヴァルダ『コートダジュールの方へ』を観て夏を終えようと思ったのだけれど、配信でもDVDでも観れそうな手段が見つからなかった。残念です。それでなんと…

  • 都会を走る猫に名前はいらない

    巷で話題のOpen AIが開発している画像生成サービス「DALL·E」に申請を送っていたのですが、ようやくメールが届き招待されたので、さっそく「A 1960s American magazine cover of kawaii cute cat in a headphone and sneaker」などとテキストを入力してみるとなかなか良い絵を描いてくれました!すごい!かわいい猫ちゃんですね。そんなことをしながら、まだ地面を踏んでいない新しいスニーカーを履いたままで部屋の中で過ごしている。海外の人だあ、と思いながら歩き回る。こんなことをしているだけで、ちょっとだけ楽しいの不思議だ。生活の一部を…

  • AMAZON PRIME ORIGINAL『ALL or NOTHING: Arsenal』

    昨シーズン、2021-22シーズンにおいて、最もプレミアリーグを楽しませてくれたチームとしてまず挙げられるのが、40歳という若き壮年監督、ミケル・アルテタ率いるアーセナルだろう。彼にとっては3シーズン目となる重要な年であった。1億4500万ポンド(約235億円)を投じる大型補強をも敢行し、サカ、スミスロウなどといった若き才能との融合をはかりながら、昨季の雪辱を果たすことを目指さしていた。アーセナルというチームは偉大でなければならない。ヴェンゲル政権時にはプレミアリーグ無敗優勝を成し遂げるなど、チャンピオンであり、無敵であった。しかし、いまはチャンピオンズリーグにも出られない、ヨーロッパリーグに…

  • IVE『I'VE SUMMER FILM』

    生い茂る緑の中を6つの淡く可憐な白が通り過ぎるのを草木の隙間から垣間見る。夢のような柔らかで朧げな情景を目の当たりにしながら、その先に“連帯”を見届けることさえできるかもしれない、と思わせてくれるところまで膨らんでいく、韓国の若手作家、チョン・セランとコラボレーションしたIVEのSUMMER FILMが公開された。美しい映像とページをめくるような素晴らしい音楽にのせて、テキストがIVEによって読み上げられていく。 君が笑っていない時何を考えているのか気になる 君といれば何も怖くない 私たちが喧嘩して泣いてしまう時は本当に憎いけどそんな時でも君を傷つけたくない 時々君になりたいみたい君が凄く輝い…

  • イチヒ『廃バスに住む』

    ComicWalkerで連載されているイチヒ『廃バスに住む』が面白い。現在、単行本は2巻まで刊行されていて、ComicWalkerのサイトに飛べば5話くらいまでは無料で読むことができますので、試し読みをぜひ。 マンションの水道管が破裂し、部屋の中が水浸しになってしまったために、修理と復旧する間の数週間を廃バスで凌ぐことにした女性教師・雨森先生がマイペースに天然に、仕事やプライベートを心地良く過ごしていくのに読みながら温かい気持ちになれる。柔らかな光が窓外から差し込むカットがふんだん取り入れられているのも本作の暖かな心地よさを表象するためのアイデアだろうか。ぼんやり柔らかな光が抜群なのだ。また、…

  • 本気になるならケンカもするよ

    Anri - Last Summer Whisper - YouTube ほんとに一生暑いですね。さいあくだ。縁側で扇風機の風を浴びたり、アイス食べたりしたいですね。このアニメーションは『ああっ女神さまっ』であるらしい。観たことないのだけど、女の子のキャラデザかわいいので気になってしまいますね。こんなに優雅な曲が生まれた年の夏は今よりもずいぶんと涼しかったのでしょう。『小出コスモ』でも昔の夏曲が生まれた年は今の夏と気温が全然違うと話していた。ベボベには夏曲多いけれど、こいちゃんは夏が大嫌いらしいです。こんな暑い夏好きになれないですよね。しんどいもんね。『熱帯夜の影響なのか、ただただ睡眠の質が悪…

  • シルヴィア・プラス短編集『メアリ・ヴェントゥーラと第九王国』

    シルヴィア・プラスのショッキングな自死から半世紀以上を経て、新たに発見された未発表短篇『メアリ・ヴェントゥーラと第九王国』。アメリカで大きな話題となった2019年から3年後、ようやく邦訳され、日本でも刊行された。物語は少しばかりの躊躇を胸の隙間に抱えながらも、主人公メアリが両親に促されるままに汽車に乗りこみ、終点を目指すシーンから始まる。最初のうちは車窓から眺める景色に胸を躍らせ、食堂車のジンジャーエールに、美味しい!と感激するのだったけれど、しばらくして終点の第九王国のことも、その先でどうするのかもなんにもよくわかっていないことがぼんやりとした不安となってメアリを苦しめていく。メアリと同乗し…

  • 何処へ行くのか

    I'VE SUMMER FILM - YouTube さすがに暑すぎますね。ほんとに良くないと思う。しんどすぎる。夏きらい。昼間の街中を歩いているとき、ほんとに災害急だなあとため息をついてしまう。けれど、そんな夏もちょっとは良いものかもしれない、と思わせてくれるIVEのSUMMER FILMが公開されました。テキストは韓国の若手作家チョン・セランだ。「わたし」と「きみ」の関係を軸にした物語を積み重ね、あなたといれば夏が素晴らしいものになる、世界が変わる!という、いわゆる「セカイ系」とも取れる話となっている。 君といれば夏が全然違う そして、その世界を颯爽と跨って走ってしまえば、「きみ」と「わた…

  • 遠くへ行きたい。「2022.7」

    パソコン音楽クラブ - KICK&GO feat. 林青空 - YouTube 7月終わり。夏ですね。『サマーフィルムにのって』の影響からなのかなんなのか、伊藤万理華が出てるだけで、夏っぽい〜と思うようになってしまった。 あっちこち歩いていたいなんとなく楽しそうなほうへ あっちこち楽しいほうへ歩いていきましょう。なんだか例の信仰のことなんかの追及動画ばかり観ていたら、まんまと精神的にまいってしまったので、やめた方がいいですね。適度な距離をとっていきましょう。お気をつけください。なんとなくわかってはいたけれども、これまで目を背けていたものがブワァと眼前に溢れてきて、なんだか本当に大変でありますね…

  • 本で泳ごう。2022夏。

    毎年やってきてしまう暑すぎる夏に疲弊している。そろそろ夏やめてほしい。しかも今年は6月から真夏日みたいな気温で街を熱してきたわけなのだから、まだ8月になったばかりであるけれど、もうヘトヘトである。そんなだから愉快な気持ちで街に繰り出していく気にもなれないし、海に行くのもプールに行くのも当然、面倒である。ましてや、オミクロン株の新たな派生型「BA・5」なるものによる「第7波」が猛威を奮っているし。はあ、もういいよ、暑いよ、夏いよ。外に出ないで、とにかくクーラーの効いたお部屋や図書館で涼むのがいい。扉を閉めて、本を読みながら物語のなかで泳ごう。涼しそうな映画のシーンとかでも良いのかもしれなのだけれ…

  • 僕は見たよ僕は見たよ

    「ばあちゃんにうつったらどうしようかってことが心配なのよ。じいちゃんはボケてるでしょう。なんにもひとりでできないんだから。薬だって貰いに行かなきゃいけないんだし。ほんとに困っちゃうねえ」 母が電話で、母の姉と相談しているのを聞きながら、今回のコロナ第7波はなかなかだなあ、と実感する。ばあちゃんとじいちゃんといっしょに暮らしている叔父さん(母親の弟)がコロナの陽性になったらしい。とりあえず、スポーツドリンクやウイダーゼリーをダンボールに詰めて送ってやるらしい。もうすぐそこまで、いちばん近くまできているようだ。これ本当にばあちゃんがコロナになって、じいちゃんひとりでお家に居させておくとか難しいだろ…

  • 『Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022』at 埼玉スタジアム2002

    パリ・サンジェルマン(ネイマール)を目撃するために初めての埼玉スタジアム2002に行った。初めてネイマールに会うのならやっぱりトラックなしのスタジアムがいいだろうと思って、国立競技場のvs川崎フロンターレのチケットも当たっていたのだけれど、こっちを選んだ。国立はどうにもピッチまでの距離が遠そうなのでダメだ。206入口へ行く途中、日韓W杯に出場した外国人選手のサインが展示されていたので、カカのサインの写真を撮った。わたしはカカと同じ誕生日なので、小学生の頃から有名人で誰と同じ誕生日?という話になるといちばんに「おれはカカといっしょ」と言うことにしている。あとはKOHHとイマヌエル・カントなどだ。…

  • 夜明けを待つ心に

    『岡野博覧会』のために青山一丁目でおりて草月ホールに向かって歩いていたら、警官5人くらいもすれ違った。もうほんとにちがった世界にきているような感じだ。別になにも悪いことしていないのに、心がざわざわする。空気階段のTシャツを着ているひともたくさんいた。この公演には4500円というチケットの値段が高いこととチケットが当たらなかったひとのために岡野陽一からの謝罪電話がついていたのだけど、私的には公演時間が1時間30分もなかったことに物足りなさを感じてしまった。しかし、めちゃくちゃ笑いましたし、岡野陽一はやっぱり天才でした。次の日に投票しに中学校に行った。andymori「革命」 - YouTube …

  • しおりのなんとなく日常『ドイツ旅行』

    わたしは最近、『しおりのなんとなく日常』というYoutubeチャンネルにたまらなく魅了されている。このチャンネルは2020年に初めて動画がアップされ、週に1回程度、しおりさんが「女ひとり、はしご酒」をしたり、「宅飲み」をしたりと基本的には「食べるvlog」をテーマに動画投稿されている。先に撮っておいた動画にアフレコで音声がつけられ、そのおっとりほんわかした語り口がとても心地よいのだ。YouTuber的に編集されたあの忙しい語り口とはちがって、「えー、、、」などの間が街の喧騒にすり減らされた精神を癒してくれるとでもいいましょうか。そんなしおりさんが日本を飛び出し『ドイツ旅行』に!その様子を動画に…

  • 矢野満月『シビは寝ている』

    第81回ちばてつや賞 一般部門賞「大賞」受賞作である矢野満月による読み切り作品『シビは寝ている』はわたしたちに大切なことを考える機会を与えてくれる作品だ。動物の権利、人間と人格、種による命の線引き…などなどいろんなことに思いを巡らせてしまう。 大雨の日に出会ってから11年を共に過ごした大切な“家族”である猫、シビが死んでしまった。マキちゃんはシビを冷凍庫に入れて保管し、「剥製にするから」とタカオくんに宣言する。最初は、へー、と話を聞いていたのだけれど、タカオくんはなんだかモヤモヤした気持ちが浮かび上がってきて、「剥製にしたってシビは生き返らないし戻ってこないんだよ。ちゃんと火葬なり、埋まるなり…

  • 岡野陽一 第一回単独公演『岡野博覧会』

    草月ホールにて、岡野陽一による第一回単独公演『岡野博覧会』を観賞。ホール内に入ると舞台には暖かみのあるライトが降り注ぎ、ドラム缶やベンチなどノスタルジックな風景が広がっているのだけれど、座席にはなぜか3Dメガネが置かれている。お笑い芸人のライブには珍しく、男女の比率が7:3くらいでした。そのせいかなんだか室内が暑かった気がする。 ひとりの女の子が風船が高いところに引っかかってしまって泣いている。そこに岡野陽一がやってきて、棒を使って風船を割ってあげる(割ってしまうのではないのだ)。パン!という音と同時に女の子は泣き止み、「風船を割ってくれてありがとう!」と言うのだ。そして、岡野陽一が微笑み、暗…

  • なんにもない日

    20220706 - YouTube 暑すぎる。暑いのほんとにやめた方がいいと思う。ぐったりしてしまう。羊文学のためにZepp DiverCityに向かう。お台場ってどこからでも遠いので嫌だなあ、と思う。着いたらまんまとガンダムの写真を撮ってしまう。ほんとにこれやめたい。バカみたいである。Zepp DiverCityってやっぱりあんまり好きじゃないなと思った。どこからでもステージまで遠い気がする。帰ってきて、録画しておいた『有吉ゼミ』を観る。サトミツがカナメストーンの汚い部屋を掃除してくれていた。カナメストーンがメルカリで売っている服ほしいなあとか思っていたけれど、あの部屋から送られてくるのだ…

  • 足立慎吾『リコリス・リコイル』第1話

    『WORKING!!』や『ソードアート・オンライン』シリーズなど数々の作品でキャラクターデザイン・総作画監督を担当した足立慎吾の初監督作である『リコリス・リコイル』第1話は、夏アニメを代表する傑作になることを予感させられるものであった。安定した作画*1、OPとEDがClariSとさユりであることもその力の入れようをよく表しているでしょう。 物語は主人公・錦木千束(安済知佳)が急遽任務によばれ、バイクを走らせるシーンから始まる。テレビでは平和の象徴「延空木」が完成間近であることを伝え、電光掲示板では「日本の治安8年連続世界1位に」を知らせている。誰もが(本作の)日本は平和な世界であることを信じ暮…

  • 羊文学TOUR2022『OOPARTS』in Zepp DiverCity Tokyo

    羊文学のTOUR2022『OOPARTS』に行ってきた。Zepp DiverCityの1階ってなんだか微妙な気がするなあ、と思っていたので今回は2階から見たのだけど、会場全体を見れるので演出や照明の感じを俯瞰してみれるので良かった。椅子に座れるのも楽チンである*1。 オープニングを飾るのは『our hope』の一曲目でもある『hopi』だった。「朝へゆく船はいま動き出す」という歌声が、ぼんやりとした青いライトに灯る希望が不規則に点滅する照明演出によって表象されることで、今日のライブの船出が宣言される。しかし、まだ羊文学の姿は霧に包まれ、ぼうっとしか見えていない。わたしたちはぼんやりと青いライト…

  • 嶋佐・ノエル・ギャラガー『Don't Look Back in Anger』

    嶋佐だいすき!!!!!!!!!!『ラヴィット』木曜日、横田真悠23歳の誕生日プレゼントとして、ニューヨーク嶋佐がOasis『Don't Look Back in Anger』を生演奏で披露していたのだけど、そのあまりにも真っ直ぐで誠実な佇まいに、めっちゃくちゃ感動してしまった。泣いた!メディアを通して初めてこの楽曲を生放送で歌ったであろう『ニューヨークのオールナイトニッポン0』2016年12月30日の深夜から5年と6ヶ月ぶりの生歌唱である*1。金髪になって、地上波テレビの朝に生放送で、誰かのために歌っている姿に目頭を熱くしてまう。売れた!のだ。「So I'll start the revolu…

  • 遠くへ行きたい。「2022.6」

    aespa 에스파 ‘ep2. Next Level’ – SM Culture Universe - YouTube 遠くへ行きたい。「KWANGYA」って遠くとかそういう次元で話せるやつなのだろうか。aespaって結局どうなるの。物語がなかなか進まないからよくわからないのだけど、やはりどうしても私は『魔法少女まどか☆マギカ』的な物語としてみてしまう。夢と希望を叶える魔法少女が闘っている「魔女」という存在は、絶望を膨らませた「魔法少女の成れの果て」であった…!という『まどマギ』の物語をaespaに重ねると、Black Mambaもかつて希望に溢れた少女だったのではないか、などと考えてしまうで…

  • 植田まさし『40周年記念コボちゃん傑作選』

    (ほぼ)365日、描き続けて40年。1982年に連載がスタートし、作品数は1万4,000回を超える。『コボちゃん』連載40周年記念に刊行された『コボちゃん傑作選』は市井の人々がこの世に生きるアイデンティティのギュッと詰め込んだ本になっている。本書冒頭には「植田まさし先生スペシャルインタビュー」が置かれており、「コボちゃん」というのは名前が植田まさしが幼少のころ、“こぼんちゃん”と呼ばれていたことからきていること*1や、初めて作品を描いたときのこと、大学時代のこと、時代の移り変わりと家族のあり方の変化について、アイデアが出ないときのことなどの質問への回答を読むことができる。 第1章「コボちゃんワ…

  • 青いダンスフロアー

    ツアーのためにアメリカに行っているOKAMOTO'Sのメンバーが修学旅行さながらに、部屋でぼんやり話したりする様子をインスタライブからお届けしてくれていた。10年ぶりの相部屋だという。レイジがゲームをやりながら喋り、ハマは画面の外で機内食はマズイと言い、コウキは老人のように落ち着いてベッドに座り、ショウさんが画面に語りかける。めちゃ良い。レイジがApple Musicポケモン図鑑からランダムでポケモンの鳴き声を流し、それをショウさんが当てるという実に「らしい」ことで遊んでいたのも最高でした。すごすぎ。わたしの高校のときにもポケモンの鳴き声イントロで遊んでいる2人組がいたな、と思い出す。ふと、枕…

  • きっと君はいい事おもいつく

    Just The Two Of Us - YouTube 最近、この曲を聴きながら眠っている。眠れないときにはこれか、玉置浩二か、曽我部恵一がいい感じ。最近、眠れなさすぎて、困る。眠れずにベッドの上に横たわっている時間が本当に無駄すぎて悩ましい。それで眠れず起きて、録画してあった『17才の帝国』最終話をようやっと観た。マジで面白くなさすぎー、という感想。AIを使って、第1話に「魂」とかの言葉を入れる全5話の物語であるのならば、普通に真木くんが雪を反映させたAI・スノウを作ったことに関する死者への尊厳とか倫理とかの話にして欲しかったと思った。真木くんが「かつて親友だった女の子・雪のデータを反映さ…

  • 眠れないとき

    あー、眠れない。眠れないなあ……………ほんとに眠れない。眠れん。「無」だ。「無」を思おう。何も考えない。なーんにも考えないぞ。なんにもだ。なんにも。なんもに…………無理だ。あー、マジで眠れない。もう2時だよ。どうするの。どうするのよ。カナメストーン。カナメ。しゃれかなでリュック。暑。うーん。あー。もう諦めようかな。眠れん。眠れん。生と死。高校のとき、「生きる意味ってなんだろうね。なんで生きてるのかな」と尋ねられたので、「うーん、生きる意味はないけれど、死ぬの怖いからとりあえず生きてるなあ」と答えたらなんだか納得してもらえたようで、「そっか、それだね」と笑顔になった誰か。ぐわあ、眠れない。この前…

  • 松居大悟『ちょっと思い出しただけ』

    どこかに行きたいなあ…と思うけど、どこに行ったらいいかわかんないじゃないですかまあ、だからお客さんに行き先決めてもらってそこに向かい続けるのは、ずっとどこかに向かっている気がして楽しいですね タクシー運転手の葉(伊藤沙莉)は日々、いろんな人を乗せて、お客さんの目的地に向かい続ける。眠剤を爆飲みして死にかけたと話すまだ21歳の母親、チケットの払い戻しに悩むミュージシャン、仕事を紹介しようとしてくる高岡早紀、通学にタクシーを使えてしまう金持ち小学生、ワイワイガヤガヤ騒がしいおじさん3人組、不倫しているであろうサラリーマン。目的地まで乗せては降ろし、乗せては降ろす。高岡早紀から「(この仕事の)好きな…

  • Horsegirl『Versions of Modern Performance』

    シカゴは「風の街(Windy City)」とよく言われるそうなのだけれど、その言葉は、元来、「口ばっかりの街」という意味での使われ方であったらしい。十九世紀末、コロンブスのアメリカ到達四百年を記念する万国博覧会の開催候補地としてシカゴが名乗りを挙げたときに、「あんな口ばっかりの街に万博ができるものか」とニューヨークのジャーナリストが罵ったことがはじまりなのだという。経済的にも文化的にも中西部随一の大都市も、当時の東部人から見れば、田舎者が何を偉そうに、という感じだったらしいのだけれど、結局、万博はシカゴで開催され、大成功を収めた。 だがいまでは、ほとんどの人がWindy Cityとは「風の街」…

  • 名前なんかない猫

    パンプキンポテトフライの単独公演から帰ってきて、ゆっくりして、0時をまわってもまだCL決勝キックオフまではまだ4時間もあるらしい。4時間も!さすがに時間を持て余すので、青山真治『東京公園』 東京公園 三浦春馬 Amazon を観始める。カメラマンを目指して公園で写真の練習をしている大学生の光司。光司にだけ見える幽霊・ヒロ。ヒロの恋人だった富永はヒロの姿を見ることはできないのだけれど、見えていた過去ではなく見えない未来を見ようとしている。血のつながらない弟である光司に想いを寄せている姉の美咲はあり得る未来を望みながら同時にそうなることを躊躇もしている。妻の不倫についての猜疑心を振り払えない歯科医…

  • 遠くへ行きたい。「2022.5」

    もう5月が終わってしまった。遠くへ行きたい。なんといってもサッカーのことから。まずは速報に次ぐ速報に神経をとがらせながら、ドキドキ胸を高鳴らせていたプレミアリーグ最終節でのあまりに盛り沢山な劇的ドラマについて。リヴァプールvsウルブスは1-1膠着状態でいつリヴァプールが決めるのか…というソワソワ。一方シティはvsヴィラでまさかの0-2で首位の席から自ら離れようとする。スパーズがクルゼフスキの得点で序盤に試合を決めそうな雰囲気を醸し出し、アーセナルは得点を量産しているもののCLは難しそう。という途中経過で、ラスト20分に怒濤の展開。スパーズはソン・フンミンがゴラッソを決めて単独得点王の座に!しか…

  • パンプキンポテトフライ 第一回単独公演『ぶた』

    北沢タウンホールにてパンプキンポテトフライ第一回単独公演を目撃!単独のタイトルは、彼らの漫才途中でなんの突拍子もなく奇想天外に放たれるワード(ねづっち)のように、なんの脈絡もない、『ぶた』である。Youtubeチャンネルで公開されているタイトル決めでその全貌を観ることができるのだけれど、さまざまなタイトル案に苦悩するなか会議終盤に谷がふと口に出した“ぶた”というワードがそのまま採用されてしまった形だ。しかし、思いつきで発したであろう“ぶた”という言葉には、なかなかに含蓄がありそうなのである。1世紀、古代ローマ時代に書かれたプリニウスの『博物誌』には、「どんな動物でも豚ほど多くの材料を飲食店に提…

  • パウロ・ディバラがユヴェントスを去るとき

    2015年の夏、アンドレア・ピルロ、アルトゥーロ・ビダル、カルロス・テベスが去り、ユヴェントスは変革の時期にあった。正確なパスと高度な戦術眼を持ったレジスタ、そして、その脇を安定させるために攻守において辛労してくれる闘将、圧倒的なゴールへの嗅覚とパワーで得点を保証してくれる10番が去ってしまったのであった。そうであるからして、ユヴェントスにはセリエA4連覇を達成したチームを持続させるためにも新たなアイドルが必要であった。そこに白羽の矢が立ったのが、昨季2014-15シーズン、パレルモで34試合に出場し、13ゴール10アシストを記録した、そう、パウロ・ディバラだった。多くのビッグクラブとの争奪戦…

  • 西通りを過ぎれば

    車のこと全然知らないのだけれど、わたしが自分の車を持つとしたら、フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオがいい。『おぎやはぎの愛車遍歴』持田香織のゲスト回を観てから私もこれがいいなあとずっと思っている。オープンには一生しないで乗ることになるだろうけど。持田香織は15年ずっとこれに乗り続けていたらしい(今はどうかわからない)。彼女にとって車とは“友達”らしい。そりゃあもう15年も一緒にいたらそうだよね。しかし、別れはあるのでしょうか。そうなるとかなり寂しいのだろうか。ゴルフ カブリオ。『ロングバケーション』の赤い車もゴルフでしたよね。赤い車はカッコいいけれど、わたしには荷が重い気がする。車ね、いいで…

  • 羊文学『our hope』

    すべてのひとが幸せであるようなそんな世界でないのならば壊れてしまえばいい。すべてのひとが心地よく暮らせないそんな世界ならば無くなってしまえばいい。そんな世界の風景をその美しい瞳で映し出す必要はない。そんな世界で鳴る音を聴く必要はない。もっと心が満たされる素敵な音がきっと世界のはずれにあるはずなのだ。『若者たちへ』(2018)まではそういったフィーリングによる理想的な未来への希望と現実世界との絶望による摩擦が轟音となって心の入り口を塞ぎ込み、誰かの侵入を許そうとしないようでありながら、その隙間から塩塚モエカの希望を諦めたくない祈りのような歌声が切実に届いていた、届けようとしていたのであった。もは…

  • マイク・ミルズ『カモン カモン』

    『20センチュリー・ウーマン』(2016)からおよそ5年、マイク・ミルズは新作『カモン カモン』で主人公にホアキン・フェニックスをスクリーンに映し出すことを決めた。『ジョーカー』(2019)の次に出演する作品を慎重に選んでいたというホアキンにとって、本作が2年ぶりにスクリーンに戻る作品である。『ジョーカー』はある意味レッテルを貼り付ける映画であったように思う。彼はこんな色の人間なのだ。自分はこんな色の人間なのだ。このような色の人間はたちまちこんな行動を起こすだろうか。この色は私の中にも眠っているのだ。そうか、私は彼なのだろうか。いや、私の中にはこんな色は存在しない。頭のおかしなこんな色は気狂い…

  • あのバンドの新譜と牛乳を買いに

    暑くなるのかと思ったらやっぱり寒くなったりと今年はなかなか暖かくならない。雨の予報はないっぽいのだけれど、今日もなんだか雨が降りそう。そんな気がする。ジャケットのポッケに文庫本を入れる。エリザベス・ギルバート『巡礼者たち』だ。夏になると本を入れる場所がなくなるので困る。鞄はできるだけ持ちたくない。もう少しこれぐらいの気温が続いてくれればいいな、と思う。イヤフォンをして、スカート『離れて暮らす二人のために』を流す。この前行ったカナメストーン、真空ジェシカ、ママタルトによるユニットライブ『風薫る東名阪漫才興行2022』の開演前の場内SEで流れていたのを耳にしてから、よく聴いている。良い曲だ。「離れ…

  • 遠くへ行きたい。「2022.4」

    最近ずっと芋けんぴを食べている。芋けんぴ美味しい。芋けんぴは素晴らしい。芋けんぴは硬いのが心地よくって、ボリボリと何本も永遠に食べてしまえるのだけれど、歯ごたえの良いものを食べるのは自律神経が安定したり、ストレスを低下させたりという精神安定につながるのだそう。ぐはあ…ということになっている人は芋けんぴを食べると良いのかもしれません。なにやら『芋けんぴは恋を呼ぶ』という傑作漫画もあるらしいのですが、このサイトでは途中までしか読めない。 booklive.jp 芋けんぴってどうしたら髪に付くことがあるのだろうか。 朝起きて、乗る予定だったはずの2本遅れの電車に乗って、桜木町へと向かう。桜木町って何…

  • もう戻れない場所を思うとき

    夏にThe1975が来るとか、VAMPIRE WEEKENDが来るとか、Japanese Breakfastとか、Beabadoobeeとかとか、なんだか素晴らしそうなのだけども、でもFaye Webster が来ないんじゃん、ということでうおー!と叫べない。アメリカを回るのに大変かもしれないけれど、いつか日本に来てほしいです。彼女の Instagramを眺めていると日本に来ない理由ないじゃんと思うのですが。Faye Websterリスペクトということで、この前DS Liteを棚の奥から引っ張り出し充電して、ポケモンを少しだけ触ってみた。私はブラック・ホワイトが最後のポケモンカセット。スタメン…

  • 『風薫る東名阪漫才興行2022』

    カナメストーン、真空ジェシカ、ママタルトによる東京、名古屋、大阪をめぐるツアー、『風薫る東名阪漫才興行2022』の東京公演を北沢タウンホールにて目撃。配信チケットの販売もなく、ここでしか味わえない実に貴重なライブでありました。ステージに板付きで用意されていた6枚のパネルを使った豪華なOP演出によって幕開けが宣言される。構成はママタルト、真空ジェシカ、カナメストーンの順で各コンビ2本ずつ漫才を披露してから、フリーゾーン、コーナー、エンディングというものだった。ママタルトは『花屋』『結婚式場』というわりとオーソドックスな2本ネタで楽しませてもらいました。真空ジェシカは、零士の「はい、どうしたの、な…

  • しゃれこめカナメストーン『なんか座ってちょっと話した』

    キャッチコピーは「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」である此元和津也『セトウツミ』のようにただただ公園のベンチに座ってお喋りをするだけの動画、しゃれこめカナメストーン『なんか座ってちょっと話した』が素晴らしい。学校からの下校途中に駄弁るあの感じ、部活終わりに練習着から制服に着替えながらダラダラと喋っていたあの懐かしく美しい時間。ここにはそんな青春のような煌めく時間が川のようにゆったりと流れている。“なんか座ってちょっと話した”という本当に些細でとるに足らないひと時がこんなにも豊かに映し出される。これはもうカナメストーンの人柄ということもあるのだろうけれど、対面で話すこ…

  • グレゴリー・ケズナジャット『鴨川ランナー』

    「授業の一覧に定番のスペイン語はもちろんあり、フランス語もドイツ語もあった。その中で唯一馴染みのアルファベットを使用しない日本語は、部外者のように、何かのミスがあったかのように孤立していた」p7。本作の主人公である〈きみ〉はその日本語という馴染みのない文字が外国語科目の選択冊子に異彩を放ち存在しているのを見つけて、導かれるように日本という国との接点を持つことになる。そして、マキノセンセイと週に三回学習することで、異質な日本語という言語を身体に馴染ませていく。ひらがな、カタカナ、小一レベルの漢字を暗記、例文を繰り返し繰り返し暗唱する。「何度も動きを繰り返すとその音が神経や筋肉に染み込んでくる」p…

  • バカリズム『ノンレムの窓』

    バカリズムによる『世にも奇妙な物語』!といった趣きであるSFショートショートドラマ特番『ノンレムの窓』が面白かった。二股交際をするために「ああ、自分が2人いればなあ」という願望によって自分を2人、4人、6人…と増殖させていく第1話は、人間の固有性とは?といった問題を多少なりとも孕みながら進んでいくことが面白い。増殖する自分は同じ人間ではあるものの経験が違うのであった。そのために同じ人間であったとしても、また別の固有性が浮かび上がる。主人公は最終的に、ひとりの人間として、ひとりの相手を愛そうと思い至ることになる。それは相手の固有性をも認める行為であった。しかし、そのときになって愛する相手もまた複…

  • 穏やかな日も

    オカモトコウキ (OKAMOTO'S) 「君は幻」 MUSIC VIDEO - YouTube オカモトコウキのソロ新譜やっとですね!Beats渋谷での1stソロライブがもう3年前!という事実に驚いてしまう。ずっと昔のよくに感じるのか、ついこの前のことのように感じるのかはよくわからない。ちょうどその中間くらいといった感じだ。しかし、3年前はまだコロナ禍ではなかったのです、ということを考えるとおそろしく過去のことであるような気がする。コロナ禍ではないのが通常なのか、コロナ禍であるのが通常なのか、それもよくわからない。オカモトコウキのソロ1st『GIRL」は妙に渋谷系っぽいと言われていたらしい。2…

  • 遠くへ行きたい。「2022.3」

    3月ですね。ロシア現代思想のことを調べようと思って、まずそこへの足がかりとしてシュミットを読んでいたら、いつのまにか「旅」のことを考えていた。ニューヨーク嶋佐の今年の抱負も「旅に行こうよ」でしたし、自分自身でも社会からでもなんとなく移動することを抑制してしまうこの時期に立ち止まって「旅」のことを考えてみるにはちょうどいいかもしれない。旅に行こうよ。 旅の効用:人はなぜ移動するのか 作者:ペール・アンデション 草思社 Amazon ペール・アンデション『旅の効用』では、まず 一万三千年前まで、私たちは遊牧民だった。私たちの遺伝子の中には旅心が潜んでいる。地平線や水平線の彼方には行ってみたいという…

  • LOFT9 Shibuya『パンプキンポテトフライの90分』

    LOFT9 Shibuyaにて開催されたパンプキンポテトフライのトークライブ、『パンプキンポテトフライの90分』を目撃。19:00ぴったりに壇上に勢いよく上がってきたものの顔が固まり俯きがちな山名さんに「緊張してんのか」と谷さん。「今日、谷には楽をさせてあげたい」と今回のライブの企画はすべて山名さんが考えてきたようで、司会進行もやると舞台裏で宣言していたようなのだけれど、「俺もうだいぶ頑張ってるよ」と谷さんが言ってしまうくらいには山名さんがフリーズするシーンが多く笑ってしまう。ひとまず、アイドリングトークとして本日限定で用意されているメニューの説明をし始める。山名さんが考案したIn front…

  • 藤田新策作品集『STORIES』

    スティーヴン・キング、宮部みゆきなどの装丁を描いてきた藤田新策の作品を集めた『STORIES』が素晴らしい。不気味で、奇妙で、恐ろしく、我々が生きる日常とはまったく異なる別世界への扉を開き、とても踏み出すには躊躇ってしまいそうであるにも関わらず、大人になるにつれていつだかに失ってしまったかもしれない、その一歩を踏み出したくなってしまう少年のような好奇心を心の深いところでグツグツと沸騰させてくれる。表紙には、冒頭のニール・ヤングの歌の歌詞「ブルーからブラックへ(晴天から日常へ)」にインスパイアされたというスティーヴン・キング『IT』2が採用されており、暗闇のトンネルを抜けた先に広がる鬱蒼とした緑…

  • 誰も住めなくなった街を

    Pavement- "Harness Your Hopes" (Official Music Video) - YouTube 三寒四温とはこのことか!というような週でしたね。20度を超える日もあれば10度を下回る日もあって大変過ごしづらい。冬の寒さと暗さには精神的にまいってしまう感じもあるのだけれど、暖かくなってくると、ああ寒い方が好きだなと思ってしまう。そして、花粉症がつらい。5月くらいまで続くのかなあと考えると、それだけでもう憂鬱だ。地獄って“血の池”とか“針山”などを想像してしまうけれども、ずーっと鼻水が止まらない、目が痒いとかでも十分に地獄の刑罰としては機能するように思える。地獄って…

  • 針の音に合わせ

    月曜日。タイザン『タコピーの原罪』を読む。 タコピーの原罪 上 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:タイザン5 集英社 Amazon むちゃんこつらい。その暗さに圧倒されてしまうのだけど、おもしろい…おもしろい。“かけがえのなさ”を求め続けてしまう人間の物語である。ジャンプ+で無料公開されているので覚悟のある人はそっとアプリを立ち上げ目撃してください。 『有吉クイズ』でハナコ秋山が痔瘻の手術をしていた。痔瘻で思い出すのは朝井リョウ『肛門紀』だろうか。 風と共にゆとりぬ (文春文庫) 作者:朝井 リョウ 文藝春秋 Amazon 粉瘤からの痔瘻の手術、そして、尿道カテーテルとの奮闘など。4…

  • 常間地裕『この日々が凪いだら』

    人身事故を知らせるアナウンスを聞いたとき、私たちは電車が遅れてしまうことを考えるのだろうか。人が死に、その存在がこの世界から消えゆくときに、その消えゆく誰かのことを考え、誰かは悲しみ、怒り、笑っているのだろうか。そうすることで存在させてあげることができるのだろうか。春雄が電車にぶつかり割ったガラスはやがて修復され、「良くしてもらったから」と渡されたタバコもどこかへいき、誰かの記憶からもゆっくりと消えていくのだろうか。 東京オリンピックの関係によって、アパートが取り壊されることを告げにきた大家はいくらかお金も出せると言った。宮島はそれを受け入れドアを閉める。東京オリンピックのために壊される建物も…

  • 遠くへ行きたい。「2022.2」

    ある日、四十二歳の前後のことだけれど、私は長距離ランナーになった。ずいぶん肉がついていたし、このような欲望をかなえるためには多くの点において能力不十分であったのだけれど、私としては少しでも遠くに、少しでも速く行きたかったのだ。べつに自転車や列車みたいに速く行きたいというのではない。 グレイス・ペイリー『長距離ランナー』村上春樹 訳 遠くへ行きたい。しかし、遠くってどこなのだろうか。電車や飛行機に乗ってしまえば、ずっと遠くの外国まで行けるのかもしれない。けれど、乗り物を自転車に変えれば、隣の県も“遠く”になるのかもしれないし、徒歩になったのなら3つ隣の駅に行くのも苦労する。“遠く”なんていうのは…

  • 自転車を追いかけた

    自転車に乗るアダム・ドライバーはかわいい。『ハウス・オブ・グッチ』を観た。映画は100分で終わらせてほしいと常々思っているのだけれど、本作(159分)みたいに長くても良い映画はあるし、これは長くなくてはいけない映画だ。しかし、『ノー・ウェイ・ホーム』の148分は本当に良くないと思う。そう、『ハウス・オブ・グッチ』なのだけど、バイクの前に立ち行先を塞ぎ、ボートに乗り海という逃げ場のない空間へと誘い込み、さらにはお風呂(水)の中へと引っ張ってしまう。水のように内部へと浸透してくるパトリツィアであったのだけれど、愛が冷え込むに伴って水が雪へと変化してくると、彼女の水の効力は薄まってくる。マウリツィオ…

  • くるり結成25周年記念『くるりの25回転』東京公演

    くるり結成25周年記念『くるりの25回転』東京公演を目撃しました。はじめての東京ガーデンシアター。本当に素晴らしいステージだった。オミクロン株による感染者数は増えていて、中止や延期になっているライブがありながらも、途中に換気の時間などを設けることによって無事に開催してくれました。こんなときだからこそ、この世界のどこかで音が鳴らされているという事実が必要なのだ。昨年の『FUJIROCK EXPRESS '21』に引き続いて、目の前にある観客、そして遠くの誰かの心を支える音楽であったように思う。 未来のことを話したいいつでも愛ある明日を信じていたい 『ランチ』 くるり結成25周年記念『くるりの25…

  • Netflix『地球外少年少女 Extra-Terrestrial Boys & Girls』

    磯光雄による2作目のオリジナルアニメ作品、『地球外少年少女 Extra-Terrestrial Boys & Girls』が素晴らしい。そのタイトル、“地球外”にあるとおり、宇宙を舞台に繰り広げられる物語ではあるものの、本作の物語の根幹はAIのブラックボックス化における正当性と正統性の問題にあるだろう。そうであるからして、地球外に関わらず、地球内においてもアクチュアルな問題を多分に内包しているともいえる。2045年、地上350kmの低軌道を周回する世界で4番目の商業宇宙ステーション「あんしん」ではよりカジュアルに宇宙旅行を楽しめるようになっており、未成年者の滞在までもが可能になっていた。月で生…

  • うつむいてゆらゆらゆら

    パンプキンポテトフライ山名さんがロン毛をバッサリ。中田英寿になってしまった。なんだか喪失感のようなものがあるにはあるのだけれど、どうなんですかね。髪長い方が良かった気がする。私はロン毛の漫才師好きなのです(金属バット、ブリキカラス・・・)。デオキシスのディフェンスフォルムからスピードフォルムになったみたいだなあ、と思っていたら谷さんが「バトルタイプ、スピードやろ」と言ったので、そうそう!と首肯してしまった。ニューヨークがソナーポケットの小さい人をスピードのやつと言っていたのを思い出す(デッカいひとより小さい方が何をしでかすかわからないからあぶねーんだよなと屋敷が言ってたやつ)。しかし、山名さん…

  • 君島大空『袖の汀』

    寄せては返す波のように穏やかな音色とともに世界が立ち上がる。誰かは誰かを愛し、誰かは誰かを赦すことができる。自分のなかに相手を見出し、相手のなかに自分を見つける。間主観のなかで生きる人間というものは相手が存在することによって、その存在が確からしくなるのだろうか。人が繋がり、輪ができる。 「見える輪が」とバーナードが言った、「ぼくの頭のうえ、光のなかでふるえ、吊りさがる輪が見えるよ」 ヴァージニア・ウルフ『波』森山恵 訳 7頁 光暈(halo)は太陽や月に薄い雲がかかった際にその周囲に光の輪が現れる大気光学現象のことであるらしい。この輪のモチーフは『光暈(halo)』に続く楽曲でも針のない文字盤…

  • 遠くへ行きたい。「2022.1」

    31日に2つのニュース。ひとつはユヴェントスにザカリア加入。もうひとつはアン縫いの解散。まず、ユヴェントスの話からすると、とにかく素晴らしい冬の補強戦略だったと思います。ヴラホヴィッチにザカリアと最近の冬補強の中では1番いいんじゃないだろうか。100億を使うことに微妙に思えるかもしれないけれど、税込年俸含め4年半での総投資額はCR7に払ってた年俸の1年半分でしかない、という事実を考慮すれば、なんてことないでしょう。しかし、またまたフィオレンティーナであります。ベルナルデスキ、キエーザときて、現在得点王のストライカーを強奪というあまりに理不尽な強者の理論。細江さんが「こういうことをユヴェントスが…

  • Netflix『ネイマール:パーフェクト・カオス』

    現代のサッカー界には2人の偉大な選手がいる。ひとりは、この世に存在しうるなかで最も甘美な細かいタッチと緩急で相手選手を撹乱し、類い稀なる精度でシュートをゴールに突き刺す。もうひとりは、縦への推進力に満ち溢れたドリブラーから、一瞬の瞬発力と跳躍力でボックス内を支配するゴールマシーンへとコンヴァージョンすることで、敵を絶望の淵へと追いやり、イングランド、スペイン、イタリアの三大リーグで得点王に輝いている。そう、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドである。2人は2008-2017の間、世界年間最優秀選手に贈られる賞、バロンドールの座を独占してきた、サッカー界の頂点に君臨する選手たちである。別…

  • 見つからなかったボールのような

    久しぶりにサッカーをした。とは言っても5人くらいでロングボールを蹴ったり、ゆるーい1対1をしたりするだけなのだけれど、それでも身体の充実と心地よさみたいなのがあって、それは本当に良いことだった。人間はボールを蹴るべき生きものなのだよなということを思い出したし、ボールを蹴るってだけで楽しいのだ。しかし、足裏でボールを引くときの力が衰えているのを如実に実感してしまい、虚しくなったし、足首もぐにゃぐにゃで固定されず、そのために良いボールが蹴れないなどのフラストレーション。それと、久しぶりに蹴ると普通に足が痛くなるのだな。ベチッという音がなる。ボールに空気入れすぎたのもあるけれど。そう、サッカーといえ…

  • 水上悟志『サイコスタッフ』

    サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス) 作者:水上 悟志 芳文社 Amazon 水上悟志『惑星のさみだれ』が今年の夏にアニメ化されるとの報せを見た。多くの人が待望していたようなのだけど、しかし、私はその原作を読んだこともなければ、水上悟志作品自体読んだことがない。というわけで、無料公開されている『サイコスタッフ』を足掛かりとして読んでみたのだけど、これがめちゃ良い作品でビックリしてしまった。名作だ。男の子と女の子と普遍的なボーイミーツガールを中心に、努力と能力と責任というテーマを巧みに絡めてみせてしまうその手腕が見事としか言いようがない。世界を滅ぼすことも救うこともできてしまう能力を持…

  • Drug Store Romeos『The World Within Our Bedrooms』

    ロンドンを拠点に活動するDrug Store Romeosのデビューアルバム『The World Within Our Bedrooms』にたまらなく魅了されている。緩やかに浮遊するようでありながら、ゆっくりと沈み込んでいくような印象をも覚えるドリームポップ、ベッドルームポップの心地よさを感じることができる本作は、ハンプシャー州フリートという郊外*1で過ごした彼らの10代最後の時間がギュッと凝縮され、さまざまな興味関心によって導かれたものであるという。そんなバンドの結成過程は、80'sハード・コア・パンク・バンドを組んで3年ほど活動していた幼なじみのチャーリー・ヘンダーソンとジョニー・ギルバー…

  • とは言えひとまず

    www.youtube.com 『ラヴィット』で嶋佐が高い電動自転車を買っていた。買わされていた。という方が正確かもしれないけれど、どうしたんだ…と心配になってしまうほどに爆買いベジータ侍が躍動している。この前、『王様なブランチ』で電動キックボード買ったばかりだから電動自転車いらないだろうに。けと、高価なものを買ってしまったあとに「うわー!!」と暴れているのかわいいのだよな。ラヴィットランキングのコーナーには、モグライダー、ダイタクが出ていた。どっちのコンビも良かったな。モグライダーを観ていて思ったのだけど、『ラヴィット』にカナメストーン出てほしい。山口さんに「おい、零士、まさか、おい、ヤバい…

  • 駅までの道の途中

    昨年とおなじく今年もR指定のカウントダウンでの年明けだった。なんでこいつらがカウントダウンしてるんだ?と昨年は疑問に思ったのだけど、今年は、お〜今年もか〜くらいにしか思わなかったので、CreepyNutsが当たり前にいる人になっているのだな。そして、例年通り『久保みねヒャダ』を観た。3人が仲良しなのめちゃいい。『WE ARE THEひとり』で藤井隆も暴れ回っていて最高でした。藤井隆みたいな踊る人になりたいなあと思いながら寝た。起きて、ブックオフに行く。年始だから20%オフ。だからってどうなのだということなのだけれど、ちょっと安いってだけで買ってしまうのだよな。『藤子・F・不二雄SF短編集<PE…

  • 昨日も今日も明日も明後日だって。「2021.12」

    2022になったけども、とりあえず2021.12のことを…と思ったけど振り返るのめちゃ面倒だなあ。とにかくリンクを貼りまくっておくので、気になったのをタッチしてください。買って良かったモノを教えてくれる記事めちゃ最高。これみんなやってほしいな。レイチェルのデニムかっこいい。上間陽子『海を上げる』読もう読もうと思っているだけでなかなか読まずにいるので、読まなきゃ。 www.fashionsnap.com カネコアヤノの買って良かったモノは全部かっこいい。ヴィンテージの椅子、リメイクして造られた鏡、光を受けて反射するコップなどなど。渋い。 www.fashionsnap.com オカモトレイジはオ…

  • 下北沢GARAGE 『Our House Welcome Home - さよなら2021 -』-Base Ball Bear

    2021年12月31日を持って、およそ28年間の歴史に幕を下ろした下北沢ライブハウスGARAGEで開催された『Our House Welcome Home - さよなら2021 -』に急遽参戦したBase Ball Bearが、かつての小出少年がそうであったように、孤独な魂が救われ、共鳴し、音が鳴り、そしてそれが引き継がれていくというライブハウスへの感謝を込めた美しいステージを披露していた。紅白歌合戦が始まった19時30分を少し過ぎた後、ベボベは薄暗く小さなライブハウスにて『DIARY KEY』で勢いよくスタート。「To alive by your side」と歌われるこの楽曲において、閉店す…

  • 『ニートと居候とたかさき』を観よう。2021。

    2021年ベストYoutubeチャンネル!!クリエイターたかさき、たかさきと高校で同級生だった野尻くん(ニート)、『ネタパレ』などにも出演しているお笑い芸人・オドるキネマで、たかさきの元相方である南(居候)*1の3人がルームシェアする日常を映し出したYoutubeチャンネル『ニートと居候とたかさき』が面白い。9月11日から毎日更新されているのでアーカイブはたくさんあるのだけれど、ほとんどの動画が5分ほどであるので観やすい。おすすめだ。動画の展開の多くは、たかさきとしっかり者ニートである野尻くん(しっかり者ニートとは?と思うだろうけど、ぜひ動画で確認してください)がルームシェアする家に転がり込ん…

  • MY FAVORITE MOMENTS 2021

    1.IZ*ONE www.youtube.com 2.ニューヨーク冠番組『NEW ニューヨーク』など、他出演番組(『ラヴィット』嶋佐の引っ越し、『キングオブコント』『水曜日のダウンタウン』『あざとくて何が悪いの?』などなど) www.telasa.jp 3.斎藤久志『草の響き』 www.youtube.com 斎藤久志『草の響き』 - 昨日の今日 4.諫山創『進撃の巨人』完結 進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:諫山創 講談社 Amazon 諫山創『進撃の巨人』最終巻に寄せて - 昨日の今日 5.冨安健洋『アーセナル入団』 www.youtube.com 6.『Girls…

  • MY BEST ANIMATION 2021

    1.マッドハウス『Sonny Boy -サニーボーイ-』 2.京都アニメーション『小林さんちのメイドラゴンS』 3.トムス・エンタテインメント『NOMAD メガロボクス2』 4.WHITE FOX『Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season(後半クール)』 5.オレンジ『BEASTARS(第2期)』 6.ボンズ『僕のヒーローアカデミア(第5期)』 7.Production I.G『憂国のモリアーティ』 8.ボンズ/オレンジ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』 9.CloverWorks『ワンダーエッグ・プライオリティ』 10.P.I.C.S./OLM『オッドタクシー(ODDTAX…

  • 年末のこと。

    9:50に起きて、10:00に家を出た。20分遅刻して友達の車に「すみません…」と言いながら後部座席に乗り込んだら、まだもうひとり来ていなかった。「なんだ最後かと思ってたよ」とシートベルトをした。「Kは寝坊ってLINEきてた」と言って、Mはエンジンをかけた。車はゆっくりと動き出して右折した。そして、だんだんとスピードをあげていき、窓からは冷たい風が入ってきた。寒い。それでも昨日よりは日差しもあって暖かい日だった。僕は隣に座っているNに「海外サッカーの前半戦ベストイレブンやろうよ」と提案して、ウイイレのアプリを起動することを促した。僕のベストイレブンは「ラムズデール、カンセロ、ミリトン、ホワイト…

  • MY BEST MOVIES 2021

    20.サイモン・ストーン『時の面影』 www.youtube.com 19.今泉力哉『街の上で』 www.youtube.com 18.アダム・マッケイ『ドント・ルック・アップ』 www.youtube.com 17.松本壮史『サマーフィルムにのって』 www.youtube.com 16.西川美和『すばらしき世界』 www.youtube.com 15.土井裕泰×坂元裕二『花束みたいな恋をした』 www.youtube.com 14.ジェームズ・ガン『ザ・スーサイド・スクワッド ”極”悪党、集結』 www.youtube.com 13.イシグロキョウヘイ『サイダーのように言葉が湧き上がる』 …

  • 熊倉献『未来人たち』

    『春と盆暗』『ブランクスペース』の熊倉献によるショート読切12ページ『未来人たち』にジーンときてしまった。フキゲンな現在からゴキゲンな未来を描け。という本作のテーマにはコロナ禍、さらにはそのほか色々なものを乗り越えようという希望と責任が描かれている。そして、それには熊倉献がこれまで扱ってきた“想像力”というものが欠かせないのであろう。コロナ禍のなかで、卒業を控えた学生が文集を作成するために、クラスに配ったアンケートを回収する。「Q6.もしもタイムマシンがあったら?」という質問に、「小6の自分がジャングルジムから飛び降りるのを止める」「未来の服の流行を知りたい」「ティラノサウルスを見に行く!」と…

  • 君の好きなレコードをかけるよ

    5月病というモノがあるが、それでいうならこの気分は多分12月病だなんでかは解らないのだけれどアセるのだこの色トリドリの電飾や鈴の音お前は今幸せか?居場所はあるのか?ーーと問い詰められているような気持ちになるのだ 羽海野チカ『ハチミツとクローバー』1巻 12月ですね。年末の寒さと空気感は精神的にくるものがある。お前は終わりだ!ジ・エンド!と言われている気がするのだけども、そんなときには、STUTS performed with MPC1000 on 125th St, NY (Harlem)を観よう。観てると、まあもうどうでもいいよね〜世界は広いいね〜っていう気持ちにもなってくる。 www.yo…

  • いつのまにか夕暮れ

    www.youtube.com アン・ユジンに似ている。街を散歩していたら、小学生の頃、カード交換をしたり桃水を飲んだり何でもないけど集まったりした本屋が美容室になっていた。もう街にはひとつしか本屋がない。それも品揃えの悪い小さい本屋です。それでも残ってくれていることに感謝すべきかどうなのか。まあ立ち読みって重要ですからね。 水曜日。『FNS歌謡祭』で『硝子の少年時代』を歌うKinKi Kidsを観ていたら、母親が「光一って空気階段かたまりに似てない?」と言ってきた。「うーん、どうだろうか、まあ似てるかも」と答えた。直後、KinKi Kidsが『愛のかたまり』という曲を歌い始めた。水曜日。Ni…

  • 前田弘二『まともじゃないのは君も一緒』

    漫才である。相手が話せばそれに疑問を持ち、ツッコミをする。また話せば問い返す。会話の応酬に次ぐ応酬。間髪入れずにテンポ良く入り乱れる言葉、言葉、言葉。まさに、しゃべくり漫才映画である。冒頭、女子高生5人による井戸端会議は今年、2021年の『M-1』準々決勝まで進んだダウ90000のようであったし、会話の気になるところどころで一々尋ねてしまうのは同じく準々決勝まで進んだ、わらふじなるおのようであった。普通でないものを笑ってしまうことで包み込んでしまえる人間賛歌としての漫才、コントなどのようなお笑いの要素に満ち溢れた映画なのである。 「ねえ聞いた?西高の柳くん、2組の君島と付き合ってるんだって!」…

  • 昨日も今日も明日も明後日だって。「2021.11」

    ずっとPanchiko『D>E>A>T>H>M>E>T>A>L』を聴いていた11月が終わった。だんだん小さくなる感じに読むのだろうか。表題曲はもちろんいいし、「CUT」や「Kicking Cars」、歌詞と全体的なサウンドが宮崎駿『天空の城ラピュタ』から意識されている「Laputa」もめちゃ好きです(しかし、『ラピュタ』が1986年の映画ということにも驚いてしまう)。ジャケットのオタク感あるところも絶妙でして、2016年にインターネットによって発掘された2000年のアルバムということにもそそられるものがあるのであって、とにかく大好きにならざるを得ない雰囲気が漂っているのです。吉住渉『ミントな僕…

  • 斎藤久志『草の響き』

    2021年の傑作である。佐藤泰志による原作、そして東出昌大3年ぶりの主演作である本作『草の響き』は、スケボーに乗り、自由自在に街路を滑走する青年・小泉彰(Kaya)を映し出したあと、今度は自律神経失調症だと診断される工藤和雄(東出昌大)を映し出すことによって始まる。手を震わせ、眉毛を不安そうに動かしながら、医師・宇野(室井滋)の話を聞く。そして、迎えにきた妻・工藤純子(奈緒)の運転で帰路に着く。車中で純子はさっきキタキツネを見たのだと話し、和雄は「犬か猫じゃない?ここらにはいないよ」と言い、心地の良い助手席で少しの安心を得て眠る。本作において、純子は誰かを運ぶ人として描かれている(函館ではロー…

  • 川上未映子原作/北陸新幹線開業記念 特別ムービー『大好きな人に、会いにゆく』

    www.youtube.com 冬になると2015年3月14日の北陸新幹線開通を記念して製作された『大好きな人に、会いにゆく』を観たくなってしまう。ぜひとも、観ていただきたい作品なのです。川上未映子が特別に書き下ろした短編小説を原作に、森カンナと坂口健太郎が出演している本作は、転勤で金沢に移り住んだ恋人(坂口健太郎)に北陸新幹線に乗って会いにいく彼女(森カンナ)の1日を描いている。川上未映子の文章を森カンナが読み上げる声と心地よく画面を満たしていく上村叶恵さんの音楽は言及する必要がないほどに素晴らしいのでして、さらには、カーテンの揺れ、満員電車が見えそれよりも速いスピードで街を流していく車窓、…

  • なにかしようと思ったけれど忘れた

    さすがにコートを着なくちゃならないくらいには寒くなってきましたね。コートを着れるようになるとポケットが増えるので手ぶらでいけるの助かる。冬。寒暖差なのか、なんなのか良くわからないのだけれど、くしゃみと鼻水が止まらなくなってきていて、しんどい。鼻をかむのってめちゃ疲れるのだ。水曜日は『水曜日のダウンタウン』と『お笑い実力刃』で続けてニッポンの社長・ケツの顔を観れるのが嬉しかった。『水曜日のダウンタウン』「落とし穴に落ちたのに一向にネタばらしが来ないまま日が暮れたら正気じゃいられない説」で深さ3m超えの穴から脱出する全裸のパンサー尾形が躍動していた。ケツの出番はほとんどなく穴の中でじっとしていた。…

  • 小林有吾『アオアシ』

    ドリブルで抜く、縦に、横に、カットイン、裏をとる、シュートを打つ、幅をとる、絞る、詰める、嵌める、外を走る、中を走る、斜めに走る、スペースに走る、上がる、下がる、距離感etc……すべての動きに理由と言語化を求める小林有吾によるサッカー漫画『アオアシ』は、2015年からビッグコミックスピリッツで連載を開始し、単行本は2021年11月現在、26巻まで刊行されているのだけれど、アニメ化が決定された今更になって一気読みし、まんまと魅了されているのです。めちゃ面白い!のだ。 東京シティ・エスペリオンFCユースチーム監督の福田達也の画策によってFWからSBへとコンバートされた主人公・青井葦人がSBの司令塔…

  • アイスコーヒー 大陸ベイビー

    木曜日。スヨンがションとなってBilllieに電撃合流と『M-1』準決勝25組のニュース。まあ順当といえる準決勝なのですかね。金属バット、真空ジェシカ、ロングコートダディよかった。ニューヨークは今年もいけるかな。しかし、会場に駆けつけた人のツイートを見ると滝音やフースーヤが選出されていないのはなかなか疑問であるらしい。さすらいラビーだって今年ので行けないのはかなりキツイですよね。東京ホテイソンみたいに決勝上がるのはしんどいよなあ。『M-1』予選審査の透明性は慎重に考えなければならないけれど、まあ番組を作るためのオーディションなのである程度の操作みたいなものは必要ではあるのかなと思うけれど、難し…

  • TBS 日本でいちばん明るい朝番組『ラヴィット』-ニューヨーク不動産シーズン2〜インテリア編〜

    高円寺から目黒に引っ越すことを決め、シーズン1を終えたニューヨーク不動産。そのシーズン2〜インテリア編で爆買いベジータ侍が爆買いしたものをここに残しておこうと思います。いつか買えたらいいね。 ・グランドビューベッド(フレームのみ)-9万3500円 ・マットレス-8万8000円 ・枕-1万円7900円 ・ティーポソファ(ヒラシマ)-34万2100円 www.rigna.com ・ラダーシェルフ(スウィッチ)-12万6500円 flymee.jp ・ダイニングアームチェア(クレール)-17万7100円 muku-store.com ・JETTY COFFEE TABLE(アクメファニチャー)-9万…

  • 明日の朝に

    ラーメン屋に行ったら、数学の問題を解かなければならなかった。きっと簡単な問題だったのだけれど(分数の計算ぽかった)、なかなか解けなくて食べられない。友達はさっさと解いてしまって美味しそうに麺を啜っていた。本当に最悪な気分だった。わからなかった。ついにはラーメンが机の上に出されてしまって、ラーメンを横目にそれでも全然解けなかった。とにかくずっと焦っていた。目の前でラーメン屋のお姉さんがじっと見てくるのにもとても焦る。ラーメンは伸びてしまって、汁も少なくなっていった。あーやばい…ラーメンが…ラーメンが…ああああ………という夢を見た。 最近、『ENHYPENのオールナイトニッポンX』を聴いているのだ…

  • 暖かいガラスに触って

    11月1日。月曜日。1日で月曜日っていうのがいい。朝ドラ『カムカムエヴリバディ』が始まった。もう少し子役で引っ張るのかと思っていたのだけれど、第2話にしてもう上白石萌音が登場。1925年からのラジオ普及に合わせてそこから流れる英語の音声に耳を澄ませる安子は稔に想いを寄せている。好きな人への甘美な耳の傾けの背後には戦争があって、パーマを当てたいのだけれど、それはできない。でも、それが何でかはまだわからない、というとても良い第1週目だった気がする。モネ→萌音というバトンの繋がりがあるわけだけれど、もうひとつラジオのつながりもあるのだ。遠く離れたあなたへ語りかけるラジオの物語なのですね。 🥳kep1…

  • 昨日も今日も明日も明後日だって。「2021.10」

    「冬型の気圧配置に 心が冷え込みそうだよ」という感じですが、まだ10月なのです。18日くらいから急に寒くなった。短い秋でした。残念。千葉雅也もTwitterで、「こんなに急に寒くなるのは無粋だよね。」と言っていましたが本当にそうですね。無粋だ。しかし、冬は好きな季節なので急に来なければ大歓迎です。『キングオブコント』が終わり『M-1』予選も3回戦まできている。もう今年終わりだ。あっという間に12月になっていそう。『太田上田』の12ヶ月ドラフト会議では12月は大人気。今年が終わる…!という高揚感があるけれども、ヤバい今年が終わってしまう…!という焦りも出てくる月だ。 www.youtube.co…

  • 岩井勇気『どうやら僕の日常生活はまちがっている』

    どうやら僕の日常生活はまちがっている 作者:岩井勇気 新潮社 Amazon 岩井勇気エッセイ待望の2作目『どうやら僕の日常生活はまちがっている』。略して“僕ガイル”。ゆるゆるとした日常からの岩井勇気らしいイマジネーションによる飛躍や思考の連なりが面白かったのが前作『僕の人生には事件が起きない』であったけれども、本作では「はじめに」にも「思いっきり日常を書こう」と記されている通りに“日常”へとより強くフォーカスされたものになっている。魚の骨が喉に刺さった話、1人居酒屋デビューした話、披露宴をすっぽかしスピーチを放棄した話、子供の頃の夏休みの嫌な思い出、地球最後の日に食べたいもの、見知らぬ人とのオ…

  • カナメちゃん村公開収録vol.1『畳を叩けば』

    『カナメストーンのカナメちゃん村』初の公開収録に行ってきた。なんとも楽しいライブ!でありました。サイン入りの限定クリアファイル付き(ファイルの中には会場限定特おた*1の用紙が入っていたのだけど、結局2通ほどしか読まれませんでした)でいつでも写真撮影OK!どんどん拡散してください!とのこと。300人ほど収容の野方区民ホールでありましたが新宿バティオスでのお笑いライブシーンのような趣もありました。 会場が暗転し、合唱曲『時の旅人』が会場を包み込むと、 めぐる風めぐる想いにのってすばらしい明日に会いにゆこうめぐる風めぐる想いにのってなつかしい明日に会いにゆこうめぐる風めぐる想いにのってすばらしい明日…

  • ブチ抜く吉田『トリプルファイヤー吉田の34歳の免許合宿 』

    www.youtube.com トリプルファイヤー吉田による2週間の免許合宿ドキュメンタリーが素晴らしい。34歳の男が若者に混じって免許を取得するというだけの動画であるのに、あらゆる人のたくさんの物語が映し出されている。「山形のしかも山奥なんで訛りとか凄そうじゃないですか、みんな。仲間外れにされるんじゃないかな」という酷い偏見によって膨れ上がった不安を抱えた吉田靖直が潜入先のホテルからビデオレターを届けてくれる。電話をしているふりをして、布団にくるまって、挨拶をするのがしんどくて、団子を食べて、、、という報告が伸びていく髭とともに悲壮感を増殖させていく。このまましんどい免許合宿生活が映し出され…

  • 夏目真悟『Sonny Boy -サニーボーイ-』

    夏目真悟(監督・脚本・原作)、江口寿史(キャラクター原案)、銀杏BOYZ(主題歌)といった座組みへの期待を軽々越えてくる素晴らしさ。疾走、跳躍、何かに手を伸ばしながら落下していく。下への運動は真っ暗闇の世界から空と海の青さが広がる世界へと移り変え(空は上にではなく下にあるのだ)、少年少女が海面へと浮上する上への運動に伴って銀杏BOYZが青春の始まりを宣言する。 今 目と目があった その瞬間から 銀杏BOYZ『少年少女』 『Sonny Boy -サニーボーイ-』は主人公である長良、謎の転校生・希や瑞穂、朝風ら、36人のクラスメイトが異次元へと漂流してしまうことから始まるSF青春群像劇である。漂流…

  • みんなで集まってテレビを見てた

    『純ちゃんの応援歌』の再放送が始まったのだけど、山口智子ファンなので観ている。「一人の女性が、阪神甲子園球場に近い旅館の一人前の女将になるまでを描いた奮闘記」ということで、序盤から人と人の繋がりのモチーフ(投げて打ってキャッチしてまた投げて)として野球が扱われる。GHQ軍からグローブとバットが支給されたりと戦争からの延長線上にあることは意識させられる。アメリカからやってきた速水秀平(髙嶋政宏)や満州から帰ってきた父親(小野陽一郎)と連れられてやってきた拠り所のなくなった子ども・林雄太などなど(なんとなく山口智子と唐沢寿明が夫婦になるもんだと思っていたのだけれど、どうやら山口智子と髙嶋政宏が夫婦…

  • ヨーロッパ企画『サマータイムマシン・ハズ・ゴーン』

    なんて楽しいお祭り!そう深夜25時に始まった『サマータイムマシン・ハズ・ゴーン』はお祭りであった。まずもってヨーロッパ企画の劇団員がその会話劇によって場を盛り上げ、そのあとに上白石萌歌、矢作兼、久保史緒里というあまりにも充実した役者が登場するという楽しすぎるオムニバスドラマ。題名に“サマータイムマシン”とついているのだから、やはりヨーロッパ企画・上田誠お得意のタイムリープものであり、実際、本作に出ているタイムマシーンも、『サマータイムマシン・ブルース』に登場するものとまったく同じであることにも胸がときめいてしまうことでしょう。「もしも、あのとき…」というありえたかもしれない未来を想像し、過去を…

  • ザイダ・バリルート『TOVE/トーベ』

    「トーベ ムーミントロールが優しいのはなぜ?嫌われるのが怖いから?」 「彼は臆病なの、いつも不安なのよ。愛が彼を強くする、愛を邪魔されたら怒るわ」 ムーミントロールを生み出したトーベ・ヤンソン。彼女の愛の物語を映し出した『TOVE/トーベ』。戦争や自然の脅威へ抗うといった文脈で語られがちなトーベ・ヤンソンまたムーミンのストーリーを、人と人が出会い、心が育まれる物語として制作された本作は新鮮であったように思う。ただ人を愛するということが、それが同性であるからという理由だけで邪魔されてしまう、そんな理不尽なことに対してトーベ・ヤンソンは怒り、自由を求めたのであり、そんな想いがムーミンの世界の輪郭を…

  • この微熱はあの日の夢の中

    www.youtube.com 『キングオブコント2021』決勝。1番笑ったネタはニッポンの社長『バッティングセンター』でした。野球部が制服のままバッティングセンターで打っているということは部活動が休みであるか、サボってしまっているのか、もしくは怪我をしているとか、テスト期間であるからその帰りにちょっとだけ打っときたいとかなのだろうか、そんなときに、いつもとは違う時間に来てしまったために、奇妙なおじさんと遭遇することになる。という構造的な繰り返しがおもしろいコントであるけれども、しっかりとストーリーの奥行きもあるのです。ケツの顔というものはものすごい武器だ。今年のは伝説の大会になるとの評価で埋…

  • ドミニク・クック『クーリエ:最高機密の運び屋』

    東西冷戦下、米ソ間の核武装競争が激化するなか、世界の安定を求めたオレグ・ペンコフスキーは祖国であるソ連を裏切ることを決意し、CIAとMI6のエージェントは東欧でセールスマンとして活躍する英国人グレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)をスパイとしてソ連へ送り、オレグとの接触を試みるのであった。ウィンはこの危険な諜報活動に参加することに逡巡するのだけれど、妻がキッチンにいる様子とウィンがその隣の部屋で「商談のためにソ連に向かう」と告白するという、壁を隔てて部屋と部屋を横並びにした美しい一枚のショットによって、ウィンがこれから家族との生活(キッチン)を手放し、家族にでさえも壁を作り嘘をつか…

  • 羊文学 Tour 2021 "Hidden Place" 東京公演

    暗闇に光が差し込む。「僕らの存在はいつだって曖昧なの」と塩塚モエカが歌い、照明が会場を駆け巡る。目が痛い。私は目を瞑って音楽を聴く。瞼の上を光が幾度も通り過ぎる。真っ白な世界で、まさしく「浮遊する」という感覚を覚える。曖昧であるからこその自由。しかし、次には「どうせいつになっても 自由なんかになれやしない」と歌い上げるのだ。羊文学の音楽の美しさはまさにここにあるのだと思う。矛盾した気持ちが歪んだ轟音の中で、ないまぜになって溶けてゆく。この矛盾した悩みが立ち上がって、ぐちゃぐちゃになった先にこそ人間の『変身』はやってくるのだ、と。『変身』は「嘘をつくな」という叫びから始まり自己のうちにある矛盾に…

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