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2020/05/25

  • 放送大学二年目二学期、単位認定試験を受けてきました

    放送大学二年目が無事終了 既に試験期間も経過し、成績発表もされてしまったので遅きに失した感がありますが、放送大学の二年目が無事に終わったので、恒例の振り返り記事を書くことにしました。 過去のまとめはこちら(カッコ内は履修科目ね)。 一年目一学期(情報学のとびら/情報・メディアと法/日本語アカデミックライティング/小学校プログラミング教育概論) 一年目二学期(身近な統計/日本語リテラシー/初歩からの数学/社会調査の基礎/生活環境情報の表現/演習初歩からの数学/情報ネットワーク) 二年目一学期(社会統計学入門/Webのしくみと応用/AIシステムと人・社会との関係/表計算プログラミングの基礎/日本語…

  • 『放送禁止歌』森達也 規制しているのは誰なのか?

    放送を禁止されている歌がある! 2000年刊行。筆者の森達也(もりたつや)は1956年生まれ。社会派のドキュメンタリーを得意とするノンフィクション系の映像ディレクター。ノンフィクション作家でもある。 なお、本書の監修はなんとデーブ・スペクターが行っている。 放送禁止歌 作者:森 達也 解放出版社 Amazon 2003年に光文社のノンフィクション系レーベル、知恵の森文庫より文庫版が登場している。 内容はこんな感じ 世の中には放送が自主規制されている歌が存在する。岡林信康『手紙』、赤い鳥『竹田の子守唄』、泉谷しげる『戦争小唄』、高田渡『自衛隊に入ろう』。これらの楽曲はいかなる理由で放送が出来なく…

  • 『50代、家のことで困ってます』長谷川高 50代ならではの「家」の悩みを解決します

    2022年刊行。筆者の長谷川高(はせがわたかし)は1963年生まれ。リクルートコスモス出身の不動産コンサルタント。住宅購入や、不動産投資についての著作多数。 代表作である『家を買いたくなったら』は2006年刊行。その後、2011年の新版、2019年の令和版と何度も改訂版が出るほどのロングセラー書籍となっている。 家を買いたくなったら 令和版 作者:長谷川高 WAVE出版 Amazon 一方、聴き手の藤原千尋(ふじわらちひろ)は1967年生まれのライター、編集者。『ちょこボラ!―今すぐはじめられる、お手軽ボランティア』『フェアトレード@Life』『犬を飼いたくなったら』などの著作がある。 内容は…

  • 『独裁者のデザイン ヒトラー・ムッソリーニ・スターリン・毛沢東の手法』松田行正 デザインは毒にも薬にもなる

    独裁者によるデザイン、シリーズ三作目 2019年刊行。筆者の松田行正(まつだゆきまさ)は1948年生まれのグラフィックデザイナー。 独裁者のデザイン: ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東の手法 作者:行正, 松田 平凡社 Amazon ヒトラー、スターリンなどの独裁政権によるデザインについて言及した一連のシリーズの三作目であり、本作に先立って2017年の 『RED ヒトラーのデザイン』、2018年の『HATE! 真実の敵は憎悪である。』が上梓されている。うーん、読む順番間違えたかも。 本書の小口部分は、左に広げるとスターリンが、右に広げると毛沢東の肖像画浮かび上がる凝った趣向になってい…

  • 『断片的なものの社会学』岸政彦 人生は解釈不能な断片で出来ている

    社会学者が紡ぐ「断片」の数々 2015年刊行。新潮社の文芸誌「新潮」、早稲田文学会の文芸誌「早稲田文学」、太田出版の季刊誌「atプラス」、朝日出版社のウェブサイト「朝日出版社第二編集部ブログ」などに掲載されていた作品に、書下ろしを加えて単行本化したもの。 筆者の岸政彦(きしまさひこ)は1967年生まれの社会学者で、小説家でもある。現在は立命館大学の教授職にある人物。 本書は、紀伊國屋書店が実施している、人文書の賞、「紀伊國屋じんぶん大賞」で、2016年の大賞を受賞している。 わたしとしては、発売直後に一度図書館で借りて読んで、面白かったので文庫化されたら購入しようと思っていた作品。だが全然文庫…

  • 『屋根の日本史』原田多加司 職人が教える日本伝統建築の魅力

    屋根職人のエキスパートが教えてくれる 2004年刊行。中公新書。筆者の原田多加司(はらだたかし)は1951年生まれ。地方銀行勤務から実家の檜皮葺師への道に入り十代目原田真光を襲名している。国宝、重文級の建築物の修復を数多く手がけてきた屋根職人のエキスパートである。 内容はこんな感じ 寺社仏閣や城郭、著名な日本建築を目にしたとき、まず最初に印象に残るのは巨大な屋根だろう。日本建築の屋根は世界のそれと比較して、非常に特異な形で発展を遂げてきた。縄文期の竪穴式住居に始まり、大陸からの仏教伝来を受けた古代寺院の建立。平安時代の寝殿造りから戦国期の城郭建築、そして様々なバリエーションを持つに至った江戸期…

  • 『音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日』岡田暁生 コロナ後の音楽を考える

    集えない世界の衝撃を描く 2020年刊行。筆者の岡田暁生(おかだあけお)は1960年生まれの音楽学者。現在は京都大学人文科学研究所の教授。 本書は第20回の小林秀雄賞を受賞している。 内容はこんな感じ 新型コロナウイルスの蔓延は、音楽業界に大きなダメージを与えた。世界中でコンサートやライブが中止となり、音楽家たちはかつてない苦境に陥っている。近代社会の発展と共に、公共の場に集うことで成立して来たこの業界は今後どうなるのか?ネットによる動画配信はその補完となりうるのか?コロナ禍のいまだからこそ考えたい「これからの新しい音楽」とは? 目次 本書の構成は以下の通り 第1部 音楽とソーシャル・ディスタ…

  • 『世界の断崖おどろきの絶景建築』をGoogleMapで見てみる

    「どうして?」と問い質したくなる断崖建築 本日はご紹介するのは写真集。 2018年刊行。断崖絶壁に築かれた、要塞、城、教会、修道院、世界の各地から集められた驚きの建築群がとにかく圧巻なのである! まず目を引くのが表紙に使われているこの一枚だろう。 この写真は、ジョージア(グルジア)にある「カツヒの柱」と呼ばれる石灰岩の一枚岩で高さは40メートルを超える(次に挙げるMAP番号では22番)。頂上にある修道院は、恐ろしいことに現在も稼働中であるらしい。 出版社のサイトでは、少しだけ他の画像も公開されているようなので、併せて紹介しておく。 内容はこんな感じ 目の眩むような絶壁の上にどうしてこれらの建造…

  • 『自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング』後藤宗明 新たにスキルを獲得してDX人材に進化する

    第一人者が語るリスキリングの価値 2022年刊行。筆者の後藤宗明(ごとうむねあき)は一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブの代表理事。2018年頃から日本国内でリスキリングの理念を広めるべく、活動を展開されてきた方。 筆者が主宰する一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブのサイトはこちら。 内容はこんな感じ 人生100年時代。ひとつのスキル、ひとつの業務、ひとつの仕事だけでは長い人生を勝ち抜くことは難しい。これからは時代にあった、新しいスキルを獲得し続けていくことが肝要となる。自分の市場価値を高めていくには何をすればいいのか?単なる学びなおしを超えた「リスキリング」の重要性を…

  • 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング 世界を正しく認識するために

    もはや説明不要の話題の一冊 本書は刊行前から随分と話題になっていて、発売されるやいきなり爆売れ状態に。Amazonでは3週連続でビジネス書ランキングの1位を獲得。2019年を代表する一冊となってしまった。この年、ビジネス書の類で、こんなにあちこちでレビューされた本は無いのではないだろうか。 2021年の時点でついに100万部を突破!現在でも書店では平積みされていることが多く、長く売れるベストセラー書籍となっている。 目次 本書の構成は以下の通り イントロダクション 第1章 分断本能 「世界は分断されている」という思い込み 第2章 ネガティブ本能 「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み …

  • 『「静かな人」の戦略書』ジル・チャン 内向型が静かな力を発揮する方法は?

    台湾、米国、日本でベストセラー オリジナルの台湾版『安靜是種超能力』は2018年刊行。たちまちベストセラー1位となり、20週にわたりトップ10に入る快挙を成し遂げた。 安靜是種超能力: 寫給內向者的職場進擊指南 (Traditional Chinese Edition) 作者:張瀞仁 方舟文化 Amazon その後、米国版である『Quiet is a Superpower』が2020年に刊行。こちらも話題となった。 Quiet Is a Superpower: The Secret Strengths of Introverts in the Workplace (English Editio…

  • 『本屋、はじめました 増補版』辻山良雄 「本はどこで買っても同じ」ではない

    出版不況下に個人で書店を立ち上げた方の記録 2017年刊行。筆者の辻山良雄(つじやまよしお)は1972年生まれ。大手書店チェーンのリブロで、広島店、名古屋店で店長職、池袋本店のマネージャ職を歴任。2015年に退社し、翌2016年に東京都杉並区の荻窪に新刊書店Titleを開店。個人発のこだわり書店として人気を博し、今年で8年目に入っている。 本屋、はじめました: 新刊書店Title開業の記録 作者:良雄, 辻山 苦楽堂 Amazon // ちくま文庫版は2020年に刊行されている。文庫版のオリジナル要素として「文庫版補章 その後のTitle」が追加。更に、若松英輔の解説が収録されている。一方で、…

  • 『ウクライナ戦争』小泉悠 大戦争は決して歴史の彼方に過ぎ去ってなどいなかった

    小泉悠によるウクライナ戦争本 2022年刊行。筆者の小泉悠(こいずみゆう)は1982年生まれの軍事評論家、軍事アナリスト。インターネットでのハンドル名、ユーリィ・イズムィコでも知られる、ネット界隈では以前から知る人ぞ知る著名人だった。 ロシア軍事の専門家として、第二次ウクライナ戦争が始まってからは各方面で引っ張りだことなっており、すっかりテレビでお馴染みの顔となってしまった。 小泉悠は、本書刊行以前にも、(第二次)ウクライナ戦争前史とも言える『現代ロシアの軍事戦略』、開戦直後の200日を著名人らとの対談形式で分析した『ウクライナ戦争の200日』、さらにはロシアのお国柄を紹介する『ロシア点描 ま…

  • 『中年の本棚』荻原魚雷 悩める中年世代へ送るおススメ本90冊

    魅惑の「中年」本ガイド 2020年刊行。紀伊國屋書店出版部の無料冊子「Scripta」の2013年春号~2020年冬号にかけて連載されていたものを加筆修正のうえで単行本化したもの。 筆者の荻原魚雷(おぎわらぎょらい)は1969年生まれのライター、文筆家。『古書古書話』『日常学事始』『本と怠け者』『古本暮らし』などの著作がある。 内容はこんな感じ いずれは誰にでも訪れる「中年」時代。自分の人生の限界が見えてくる。気力、体力共に衰え、職場では上司からの圧力と、部下からの突き上げで板挟みになる。親の介護、配偶者や子との人間関係。悩みは尽きない。 15年にわたって「中年」をテーマとした書籍を収集してき…

  • 『宝治合戦 北条得宗家と三浦一族の最終戦争』細川重男 その後の「鎌倉殿」と仁義なき戦い

    「鎌倉殿」のその後が知りたくて 大河ドラマの『鎌倉殿の13人』が、自分史上かつてないほどの面白さだったので(それまでのベスト大河は1991年の『太平記』だった)。「その後」を知りたくて本書をゲット。 本書は2022年刊行。筆者の細川重男(ほそかわしげお)は1962年生まれの歴史学者。専門は日本中世政治史、古文書学。東洋大学、國學院大学の非常勤講師。中世内乱研究会総裁。 筆者は、鎌倉幕府に関する著作を多数上梓している。作品リストは以下の通り。 『鎌倉政権得宗専制論』(2000年) 『鎌倉北条氏の神話と歴史 権威と権力』(2007年) 『鎌倉幕府の滅亡』(2011年) 『北条氏と鎌倉幕府』(201…

  • 『空気が支配する国』物江潤 日本社会の同調圧力の正体は?

    コロナ禍の今だから、読みたい一冊 2020年刊行。筆者の物江潤(ものえじゅん)は1985年生まれ。東北電力退社後、松下政経塾に入り、現在は地元の福島で塾経営をしつつ執筆業もされている方。 その他の近著には新潮新書の『ネトウヨとパヨク』がある。 ネトウヨとパヨク(新潮新書) 作者:物江潤 新潮社 Amazon // 内容はこんな感じ 日本人の行動を規定する「空気」。時としてそれは法よりも強く作用する。かつての大戦時や、東日本大震災、そして現在の新型コロナウイルスの蔓延。非常時に日本人の行動を縛る「空気」はいかにして生まれ、いかにして作用するのか。大事なことがなんとなく決まる社会。日本の同調圧力の…

  • G検定をカンペで突破、文系+非エンジニア+オッサンの受験対策

    書こう書こうと思っているうちに年を越してしまった……。2022年の11月にG検定(ジェネラリスト検定)を受験し、なんとか合格できたのでそのレポートをお届けしたい。 G検定合格証書 G検定とは?合格率はどれくらい? G検定とだけ聞くと何それ?と思われる方も多いだろう。G検定とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催する検定だ。 G検定とは ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する試験。 日本ディープラーニング協会:G検定ご紹介資料 2023#1より[PDF] つまり昨今流行の、AI(人工知能)や、機械学習、ディープラーニ…

  • 『だれもわかってくれない』ハイディ・グラント・ハルヴァーソン 人がわかりあえない理由を考える

    傷つかないための心理学 2015年刊行。米国での原著タイトルは『No One Understands You and What to Do About It』。 だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか 作者:ハイディ グラント ハルヴァ―ソン,Heidi Grant Halvorson 早川書房 Amazon // ハヤカワ文庫版は2020年に登場。わたしが読んだのはこちら。 筆者のハイディ・グラント・ハルヴァーソン(Heidi Grant Halvorson)は1973年生まれの社会心理学者。コロンビア大学ビジネススクールのモチベーション・サイエンスセンターの副所長。『やってのけ…

  • 『限界ニュータウン 荒廃する超郊外の分譲地』吉川祐介 千葉県北東部に乱開発された宅地群があった

    知られざる「限界ニュータウン」の全貌が明らかに 2022年刊行。筆者の吉川祐介(よしかわゆうすけ)は1981年生まれのブロガー、Youtuber。自身も現地で暮らし、100カ所以上もの限界ニュータウンを巡り、その実情をレポートしてきたことで知られる人物である。 2017年に開設されたブログ、URBANSPRAWL(アーバンスプロール)限界ニュータウン探訪記が人気を博している。 また2022年に開設されたYoutubeチャンネル、資産価値ZERO -限界ニュータウン探訪記-も好評で、早くもチャンネル登録者数が10万人を超えている。これは凄い。 PRESIDENT OnlineなどWebメディアへ…

  • 『犯罪は「この場所」で起こる』小宮信夫 「犯罪機会論」からの防犯対策とは?

    犯罪心理学の専門家が説く防犯論 2005年刊行。筆者の小宮信夫(こみやのぶお)は1956年生まれ。本書執筆当時は立正大の助教授。現在は教授に。専攻は犯罪心理学である。 Wikipedia先生でプロフィール部分を引用させていただくとこんな感じ。犯罪抑止、防犯についての専門家といったところだろうか。 警察庁「持続可能な安全・安心まちづくりの推進方策に係る調査研究会」の座長、文部科学省「学校と関係機関との行動連携に関する研究会」の委員、東京都「非行防止・犯罪の被害防止教育の内容を考える委員会」の座長、東京都「地域安全マップ専科」の総合アドバイザー、広島県「子どもの安全な環境づくりアドバイザー」、青森…

  • 『荒野へ』ジョン・クラカワー アラスカの荒野で若者はなぜ死んだのか

    実話に基づくベストセラーノンフィクション 2007年刊行作品。筆者のジョン・クラカワー(Jon Krakauer)は1954年生まれの作家、登山家、ジャーナリスト。 オリジナルの米国版は1996年刊行で原題は『Into the Wild』。もともとは、米国のアウトドア雑誌「Outside」に掲載された1993年の記事を加筆修正のうえで書籍化したもの。全米でベストセラーとなり、その後30の言語に翻訳されている。 わたしが読んだ日本版は2022年7月の時点で第11刷となっていた。日本国内でも長期に渡って売れ続けている作品となっている。 この本で得られること 若さゆえのあやまちについて改めて考えるこ…

  • 2022年に読んで面白かった新書・一般書12選

    毎年恒例の〇〇年に読んで面白かった本シリーズ、2022年版をお届けしたい。しかしながら、今年は放送大学二年目ということで、学習に割かれる時間が多くて、あまり数がこなせなかったのが残念。昨年は歴史編、その他編と二回に分けてお送りするほどネタがあったのだけど、今回は一回のみ(12冊)となる。 日本史編 源氏物語の結婚(工藤重矩) 平氏(倉本一宏) 北条氏の時代(本郷和人) 世界史編 青木健(ゾロアスター教) 古代中国の24時間(柿沼陽平) 謎のチェス指し人形「ターク」(スタンデージ) 原武史の著作が面白かった レッドアローとスターハウス(原武史) 団地の空間政治学(原武史) 滝山コミューン一九七四…

  • 『87%の日本人がキャラクターを好きな理由』香山リカ 日本人とキャラクターについて考える

    香山リカが読み解く「キャラクターと日本人」論 筆者の香山リカはお馴染みの精神科医。何が本業なのかわからないくらい活動されている方だが、立教大学現代心理学部映像身体学科教授というのがいちおうメインの肩書なのかな。本作を上梓した2001年当時では、神戸芸術工科大学の助教授だったはず。専門は精神病理学だが、ゲームなどのサブカルチャーにも関心を持つ。 改めてWikipediaを見てみたけど、著作数スゲー。凄まじい量である。 共著である、バンダイキャラクター研究所は読んで字の通り、キャラクターを扱わせたら日本一の玩具メーカー、バンダイが2000年5月に設立した研究所。って、これまだあるのかな?ググっても…

  • 『キリスト教と音楽』金澤正剛 ヨーロッパ音楽の源流をたずねて

    先日、放送大学の面接授業(スクーリング)で、永原恵三先生の「カトリック教会と音楽」を受講してきた。その際に、多少なりとも事前学習ができないか?ということで、本書『キリスト教と音楽』を再読してみた。ということで、本稿もちょっとだけ加筆して再投稿してみる。 キリスト教と音楽の関係を知る 2007年刊行。筆者の金澤正剛(かなざわ まさかた)は1934年生まれの音楽学者、音楽 史研究家。国際基督教大学名誉教授の名誉教授。ルネサンス期の音楽史を主要な研究分野とされている人物で、その筋では大御所、権威といっても良い方。 本書は金澤正剛が各媒体に発表したエッセイや解説文を元に単行本化したものである。 この本…

  • 『逃げる技術 ギリギリまで我慢してしまうあなたへ』根本裕幸 辛いときはいますぐ逃げていい!

    人気カウンセラーが教える「逃げる技術」 2020年刊行。筆者の根本裕幸(ねもとひろゆき)は1972年生まれの心理カウンセラー。 メンタル系の自己啓発本を多数上梓しており、代表作は2017年の『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』あたりかな。他、著作多数。 敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法 作者:根本裕幸 あさ出版 Amazon // この書籍から得られること ヤバいと思ったら「逃げて」いいことがわかる 技術としての「逃げる」について学べる 内容はこんな感じ いつまでこの辛い日々が続くのか。ずっと我慢していなくてはいけないのか。あなたの人生は自分で決めていい。過酷な…

  • 『ウクライナ戦争の200日』小泉悠 ロシアの軍事・安全保障研究家がリアルタイムで語った同時代史

    小泉悠の対談本 2022年刊行。「文藝春秋」「Foresight」「週刊文春エンタ+」「週刊文春WOMAN」などで掲載されていた対談を一冊にまとめて上梓したもの。 筆者の小泉悠(こいずみゆう)は1982年生まれの軍事評論家、軍事アナリスト。ロシアへの留学経験を持つ、軍事、安全保障の専門家である。今年はすっかり時の人となってしまった感があって、マスコミには出ずっぱりであった。 著作も今年は刊行ラッシュで、三冊も刊行されている。週末には最新刊の『ウクライナ戦争』が出るようなので、これも読まねばなるまい。 『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』:2022年4月 『ウクライナ戦争の200日…

  • 『スエイ式人生相談』末井昭 どんな悩みもピタリと解決!?

    名物編集者が人生の奇問難問に答える! 2004年刊行。筆者の末井昭(すえいあきら)は1948年生まれ。書影を見ると、何なのこの人?と思われるかもしれないが当然男性である。女装は趣味でやっているみたい。 1981年にはかつて一世を風靡した(らしい)「写真時代」を創刊。その後「パチンコ必勝本」などの創刊に関わり、1988年には「パチンコ必勝ガイド」を立ち上げ、こちらも人気雑誌にまで育て上げた。既に退任しているが、白夜書房時代は取締役にまでなっている。西原理恵子のマンガに時々出てくるので、そちらでご存じの方のほうが多いかな?いわゆる名物編集者って奴である。 末井昭の生い立ちはWikipedia先生を…

  • 『ガラスの50代』酒井順子 令和の50代のリアルを綴る

    コロナ禍の今を描く酒井順子最新作 2020年刊行。筆者の酒井順子(さかいじゅんこ)は1966年生まれのエッセイスト。第一作は1988年の『お年頃 乙女の開花前線』。出世作は何といっても2003年の『負け犬の遠吠え』であろう。 ガラスの50代 作者:酒井 順子 講談社 Amazon 講談社文庫版は2022年に刊行されている。 本作は、講談社のwebメディアmi-mollet(ミモレ)に2019年1月~2020年6月にかけて連載されていたエッセイをまとめたもの。現在でも読めるようなので、こちらで読んでいただくのも良いかと思われる。書籍化したのに全文掲載されたままとは、講談社も太っ腹だな。酒井順子ク…

  • 『書く習慣』いしかわゆき(ゆぴ) 文章による発信が「続かない」人向けの文章術指南本

    発行部数2万部超のヒット作 2021年刊行。筆者のいしかわゆき(別名義の「ゆぴ」でも活躍中)はライター、ブロガー、Youtuber、更には声優としても活躍しているマルチな人物。 本書『書く習慣』が、いしかわゆきにとっての初著作となる。2022年の9月時点で、発行部数は20,000部を超えている。 Kindle Unlimited対応本なので登録されている方はすぐ読めます(2022年11月20日現在)。 著者本人の自己紹介記事はこちら。 Youtubeチャンネルもある。 こんな人向けに書かれている 本書『書く習慣』を読むべきか悩んでいる方は、まずは冒頭の「はじめに」をチェックしよう。そこで、筆者…

  • 『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』小泉悠 ふつうのロシア人の家、食べ物、暮らし

    専門家が教えてくるロシアの素顔 2022年刊行。筆者のユーリィ・イズムィコこと、小泉悠(こいずみゆう)は1982年生まれの軍事アナリスト。ウクライナ戦争で一躍知名度が上がってしまった感がある。ロシアへの留学経験があり、ロシア人女性と結婚もしている、きわめてロシア愛の強い人物と言えるだろう。それだけに昨今のロシア情勢には複雑な思いを抱いていそう。 本書はもともと、ウクライナ戦争前から企画されていた作品。ただ、執筆途中でウクライナ戦争が始まってしまったので、紆余曲折を重ねながら、なんとか刊行にこぎつけたものらしい。戦争が現在進行形であるだけに、匙加減は難しかったであろうと想像できる。先日ご紹介した…

  • 『暴走するネット広告』知っておきたい不正広告の仕組み その広告で誰が不正に儲けてる!

    「クローズアップ現代+」の放映内容を書籍化 2019年刊行。本書はNHK「クローズアップ現代+」にて放映された三つの番組、「追跡! 脅威の“海賊版”漫画サイト」「追跡! ネット広告の“闇”」「追跡! “フェイク”ネット広告の闇」の取材内容をまとめて書籍化したものである。 この書籍から得られること インターネットの広告の仕組みがわかる 怪しげなネット広告がどうして生まれるのかがわかる 内容はこんな感じ 新聞やラジオ、テレビすらも超える勢いで、ネット広告市場が拡大を続けている。巨大市場の裏では、怪しげな業者が不正な広告をバラまいている。膨大な広告費はいかにして使われ、どのように視聴されているのか。…

  • 『22世紀の民主主義』成田悠輔 政治家も選挙もいらない「無意識民主主義」のすすめ

    20万部突破のベストセラー 2022年刊行。筆者の成田悠輔(なりたゆうすけ)は1986年生まれの経済学者、実業家。アメリカのイェール大学助教授(本人プロフィールにそう書いてある。准教授じゃないの?)を努めつつ、日本では自身で起業もしているという人物。中高が麻布高校で、大学は東京大学の経済学部(首席)。マサチューセッツ工科大学(MIT)ではPh.D.取得と、経歴が輝かし過ぎて直視できない(笑)。 メガネはよく見ると右目が〇フレーム、左目が□いフレームになっていて、なんかもう普通の人じゃない気配が濃厚に漂ってきている。 とにかくめちゃめちゃ頭のいい人が書いた、22世紀の民主主義を考えてみよう!とい…

  • 『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井紀子 読解力がない人間はAIに職を奪われる

    2019年ビジネス書大賞、大賞受賞作 2018年刊行。筆者の新井紀子(あらいのりこ)は1962年生まれの数学者。一橋大学では法学部に入学しながら、在学中に数学の魅力に取りつかれイリノイ大学の数学科に留学。数学の研究者になってしまった人物。現在は国立情報学研究所社会共有知研究センター長、教授職を務めている。 本日ご紹介する『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』は2019年のビジネス書大賞で大賞を受賞した一冊。帯を読む限り28万部突破と、この類の書籍としては異例の売れ行きを達成している。 続篇的な作品として2019年には『AIに負けない子どもを育てる』が刊行されている。 AIに負けない子ども…

  • 『映画を早送りで観る人たち』稲田豊史 コンテンツは鑑賞物から消費するものに変わっていく

    ウェブメディア発、コンテンツ消費の現在形 2022年刊行。筆者の稲田豊史(いなだとよし)は1974年生まれのライター、編集者、コラムニスト。映画配給会社のギャガ・コミュニケーションズ(現ギャガ)出身で、その後、キネマ旬報社を経て独立。映画評論からジェンダー論、ポップカルチャーまで幅広い分野を得意ジャンルとして活躍している人物。 もともとは講談社のWebメディア「現代ビジネス」に連載されていた記事がベースになっている。元記事はこれかな。 この記事には900を超えるブックマークが集まっており、大きな反響があったことが伺える。 この書籍から得られること 映画が早送り視聴されている理由がわかる 現代の…

  • 『団地の空間政治学』原武史 団地黄金時代に芽生えた自治の意識と政治活動

    原先生の団地本だ! 2012年刊行。筆者の原武史(はらたけし)は1962年生まれの政治学者。 天皇制をめぐる数々の著作で知られるが、鉄道分野にも造詣が深く、本業の政治思想研究と絡めた『「民都」大阪対「帝都」東京』ではサントリー学芸賞を受賞している。 さいきん原作品にハマっていて、著作を紹介するのは『レッドアローとスターハウス』『滝山コミューン一九七四』に続いて三冊目となる。 この書籍から得られること 都市郊外の団地が果たした政治的役割がわかる 団地という特異な空間になぜ独自の政治運動が根付いたのかがわかる 1950年代後半~1970年代の前半の団地の暮らしがわかる 内容はこんな感じ 戦後の住宅…

  • 『50歳からの孤独入門』齋藤孝 満たされない承認欲求にどう向き合う?

    アラフィフになったら読んでみよう 2018年刊行作品。筆者の齋藤孝(さいとうたかし)は明治大学文学部の教授で、作家、教育学者。著作としては『声に出して読みたい日本語』が有名かな。 昔は四十にして惑わずなどと言ったものだったが、現代では四十代はまだまだ働き盛り。平均寿命が伸び、「人生100年時代」と言われる昨今では五十代に入ってからの方が不惑という心境に近いのではないだろうか。 職場での先が見えてきて、心身ともに明確な衰えを感じ始めるのが五十代である。その意味で、これから備えるべきは何なのか。わたしとしてもアラフィフ年代に入っているので、本書を手に取って見た次第。 この書籍から得られること アラ…

  • 『人口減少時代の土地問題』吉原祥子 面倒でも土地の登記はしっかりと!

    全国の土地の2割は所有者がわからない 2017年刊行の中公新書。筆者の吉原祥子(よしはらさちこ)は1971年生まれ。民間のシンクタンク東京財団の研究員。 帯の惹句にもあるとおり、「持ち主がわからない土地が九州の面積(国土の2割)を越えている」。日本では2011年以降、少子高齢化に伴う人口減少時代に突入している。日本各地に空き家が増え、相続放棄された土地が激増している。本書では、土地制度の側面からその原因と対策について論じている。 この書籍から得られること 土地登記制度の構造的問題がわかる 人口減少社会で、土地所有にどんな課題があるのかがわかる 目次 本書の構成は以下の通り 第1章 「誰の土地か…

  • 『滝山コミューン一九七四』原武史 1970年代、学校現場を覆った集団主義の背景

    講談社ノンフィクション賞、受賞作品 2007年刊行。講談社の文芸誌「群像」の2006年11月号~2007年1月号にかけて連載されていた作品をまとめたもの。筆者の原武史(はらたけし)は1962年生まれの政治学者。先日エントリを書いた、『レッドアローとスターハウス』に続いて二冊目の著作紹介となる。 『滝山コミューン一九七四』は、第30回の講談社ノンフィクション賞を受賞している。同時受賞作に、西岡研介『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』、城戸久枝『あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅』がある。 滝山コミューン一九七四 作者:原 武史 講談社 Amazon 講談社文…

  • 『ノスタルジックアイドル 二宮金次郎』井上章一 誰が二宮金次郎像を作ったのか?

    『京都ぎらい』筆者が調べた二宮金次郎像の秘密 1989年刊行。筆者の井上章一(いのうえしょういち)は1955年生まれの建築史家、作家、風俗史研究家。現在は国際日本文化研究センターの所長、教授職を務めている方である。1980年代から現在に至るまで多くの著作があるが、「新書大賞2016」で第一位を獲得した『京都ぎらい』であろうか。 この書籍から得られること かつて日本中に二宮金次郎の像があった理由がわかる 二宮金次郎の像が同じようなポーズをしている理由がわかる 内容はこんな感じ かつてはどこの小中学校でも見かけることが出来た二宮金次郎の像。石像、ブロンズタイプ、陶器製、さまざまな材質によって形作ら…

  • 『レッドアローとスターハウス』原武史 西武鉄道と団地が東京の郊外に何をもたらしたのか

    今週のお題「最近おもしろかった本」に参加します! 西武鉄道と団地に着目した戦後思想史 2012年刊行。筆者の原武史(はらたけし)は1962年生まれの政治学者。専攻は日本の政治思想史。明治学院大学の教授職を経て、現在は放送大学の教授。 レッドアローとスターハウス: もうひとつの戦後思想史 作者:原 武史 新潮社 Amazon 新潮文庫版は2015年に登場。速水健朗による「新潮文庫版への解説」が追加収録されている。 レッドアローとスターハウス―もうひとつの戦後思想史―(新潮文庫) 作者:原 武史 新潮社 Amazon 2019年には増補新版となる新潮選書版が刊行された。その後の追加取材を反映した「…

  • 『人工知能は人類を超えるか』松尾豊 AI(人工知能)についてサクッと学びたい方へ

    2015年刊行。筆者の松尾豊(まつおゆたか)は1975年生まれ。東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター、技術経営戦略学専攻の教授。日本ディープラーニング協会の理事長も務めている。日本のAI(人工知能)研究では、よく名前が出てくる人物で、マスコミへの露出も多いので、ご存じの方も多いのでは? 本日ご紹介する『人工知能は人類を超えるか』は、一般人向けに書かれたAI入門書として異例のヒット作となっており、2021年1月の時点で35刷136,000部発行となっている。書店の理工学書コーナーに行けば、かなりの確率で平積みされているはずだ。 この書籍から得られること AI(人工知能)研究の歴史がわ…

  • 『ブロックチェーンがひらく「あたらしい経済」』 文系でもわかるブロックチェーン

    ブロックチェーンの専門家が教えてくれる 2020年刊行。福岡を拠点としてブロックチェーン関連の技術開発を行っている株式会社Chaintope(チェーントープ)関係者による著作。CEOの正田英樹(しょうだひでき)をはじめとして、田中貴規(たなかたかのり)、村上照明(むらかみてるあき)、中城元臣(なかじょうゆきしげ)、安土茂亨(あづちしげゆき)の五名による共著となっている。 この書籍から得られること ブロックチェーン技術の基礎を学べる(文系でもわかる!) ブロックチェーン技術の問題点がわかる 内容はこんな感じ 暗号通貨ビットコインの隆盛と共に知られるようになったブロックチェーン技術。全世界が注目し…

  • 『ヤンキーと地元』打越正行 解体屋、風俗経営、ヤミ業者として生きる沖縄の若者たち

    社会学者の参与観察から生まれた一冊 2019年刊行。筆者の打越正行(うちこしまさゆき)は1979年生まれの社会学者。現在は、和光大学現代人間学部の専任講師、社会理論・動態研究所の研究員を務めている人物。 『ヤンキーと地元』は初めての単著で、社会学系の書籍としては異例のヒット作となった。第六回の沖縄書店大賞の沖縄部門で大賞を受賞している。 本書がきっかけとなり、筆者は2022年5月16日(月)のテレビ朝日系『激レアさんを連れてきた。』に出演。更に知名度を高めることになる(わたしもこれで知った)。 この書籍から得られること 沖縄社会の実情について知ることが出来る 地元社会ならではの人間関係の濃さ、…

  • 『帝都東京・隠された地下網の秘密』全二作が胡散臭いけど面白い

    本日ご紹介するのはこちらの二冊。ややもするとトンデモ系に分類されてしまいそうな作品だが、素材としては面白い。普段は見ることが出来ない地下の世界だけに、妄想は深まるのである。 この書籍から得られること 東京の地下鉄について詳しくなれる 東京の地下にまつわる陰謀論をネタとして楽しむことが出来る 帝都東京の地下には秘密がある! 2002年刊行作品。筆者の秋葉俊(あきばしゅん)は1956年生まれ。テレビ朝日の元記者で海外特派員としてよくニュースでは登場していたらしい。大麻所持がバレて退社。以後はフリーで執筆活動を行っている。 新潮文庫版は2006年に登場している 帝都東京・隠された地下網の秘密 (新潮…

  • 『現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』佐々木俊尚 スマホ時代の「新しい読み方」とは?

    スマホ時代に「新しい読み方」を身につける 2022年刊行。筆者の佐々木俊尚(ささきとしなお)は1961年生まれの作家、ジャーナリスト、評論家。毎日新聞社の記者を経て、アスキーに転職。現在はフリーで活動されている方。 多数の著作を上梓しているが、比較的知られているのは2018年の『広く弱くつながって生きる』と、本書になるだろうか。 本日ご紹介する『現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』は、各方面で活躍している筆者が、これまでに培ってきたノウハウを結集した、スマホ全盛、ネットがあたりまえの社会における「新しい読み方」について知ることが出来る一冊となっている。 この書籍から得…

  • 『グーグル・アマゾン化する社会』森健

    ゼロ年代のAmazonとGoogle 2006年刊行。筆者の森健(もりけん)は1968年生まれのライター、ジャーナリスト。 2012年の『「つなみ」の子どもたち』『つなみ 被災地の子ども80人の作文集』で第43回の大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。また、2015年の『小倉昌男 祈りと経営』で第22回の小学館ノンフィクション大賞を受賞している。 この書籍から得られること GoogleやAmazonのサービス内容について知ることが出来る 情報の一極集中化の危険性について知ることが出来る 内容はこんな感じ Web2.0という言葉が取り沙汰されるようになって久しい今日。ユーザーの力を利用することで飛躍…

  • 『平氏 公家の盛衰、武家の興亡』倉本一宏 武家平氏と堂上平氏、日本の歴史を支えた一族

    平氏一族の全貌がわかる 2022年刊行。筆者の倉本一宏(くらもとかずひろ)は1958年生まれの歴史学者。国際日本文化研究センターの教授。 専門は日本の古代政治史で、関連著作多数。今年刊行された『平安京の下級官人』が気になっていて、こちらを読もうと思っているうちに、先に本書『平氏 公家の盛衰、武家の興亡』が手に入ってしまった。 平安京の下級官人 (講談社現代新書) 作者:倉本 一宏 講談社 Amazon この書籍から得られること 平家は清盛や将門だけではなかったことがわかる 武家ではない堂上平氏の歴史について知ることが出来る 内容はこんな感じ 「新皇」を名乗り、東国に独自の勢力を築こうとした平将…

  • 『定刻発車 日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?』三戸祐子 鉄道から読み解く日本人論

    鉄道を通して見た日本人論 2001年に交通新聞社より『定刻発車 日本社会に刷り込まれた鉄道のリズム』として刊行された。 定刻発車―日本社会に刷り込まれた鉄道のリズム 作者:三戸 祐子 交通新聞社 Amazon 新潮文庫版は2005年に登場。文庫化にあたり改題、加筆、改稿が施されている。 刊行前から決まっていた事なのだろうが、文庫版の発売とほぼ同時期にJR西日本福知山線の脱線事故が起きているのはなんとも奇妙な符合である。 筆者の三戸裕子(みとゆうこ)は1956生まれの経済・経営ライター。もっとたくさん著作があっても良さそうな方だが、意外にも著作は本書一作のみである。 この書籍から得られること 日…

  • 『メタバース進化論』バーチャル美少女ねむ ガチ勢が教えてくれるメタバースの魅力

    メタバースって何なのかわからない人のために フェイスブック(Facebook)が、企業名を「Meta(メタ)」に変更すると発表して、かれこれ一年が経とうとしている。 自社の推進する仮想空間サービス「メタバース」を強力にプッシュしていこうとする強い意志を表しているのだろう。 というところで、では「メタバース」とは何なのか?そう問われて明確に答えが出せる人間は少ないのではないだろうか? そこでお勧めしたいのが『メタバース進化論』だ。 本書は2022年刊行。筆者のバーチャル美少女ねむは、2017年からVTuberとしての活動を開始。現在はVTuberだけでなく、メタバース原住民にしてメタバース文化エ…

  • 『大図解九龍城』香港最大の魔窟、ありし日の姿を遺す写真集

    九龍城の在りし日の姿が! 1997年刊行。収録されている写真と文章は九龍城探検隊によるもの。 九龍城探検隊は建築設計、都市開発等に携わる人々を中心に構成された日本人グループ。監修を、同グループの一員でもある、慶應大学の文学部教授(当時、現在は名誉教授)、可児弘明(かにひろあき)が務めている。 本書のウリともいえる「生活復元パノラマ」のイラストパートは、寺澤一美が担当している。 この書籍から得られること 香港にかつて存在した巨大スラムの実情がわかる 今は亡き九龍城の姿をビジュアルで楽しめる 内容はこんな感じ 19世紀半ば、アヘン戦争の後に築かれた香港の九龍城塞。イギリスによる香港支配。日本軍によ…

  • 『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』梅田望夫 ゼロ年代のウェブの教科書

    ゼロ年代に読まれていたウェブの教科書 2006年刊行。筆者の梅田望夫(うめだもちお)は1960年生まれ。幼稚舎から大学まで慶應で、慶應の工学部を出て東大大学院の情報科学科を卒業。その後シリコンバレーに渡りコンサルティング会社を企業。2005年からははてなの取締役、2010年からはリコーの取締役も務めている。詳しくは本人サイト参照のこと。 『ウェブ進化論』はこの時代、爆発的に売れて数十万部は出ていたはず。 その後、2007年に『ウェブ時代を行く』が刊行。 ウェブ時代をゆく ――いかに働き、いかに学ぶか ウェブ進化論 (ちくま新書) 作者:梅田望夫 筑摩書房 Amazon 更に2008年には『ウェ…

  • 『自己肯定感を上げる OUTPUT読書術』アバタロー 人生を劇的に変える読書の威力

    本を読まない方のための読書指南本 『自己肯定感を上げる OUTPUT読書術』。タイトルを読んで、どういうこと?と気になった方は多いのではないか。本書は、どちらかというと、ふだんあまり本を読まない方に向けて書かれた読書指南本だ。 筆者の最大の主張はこんな感じ。 読書によって、人は自己肯定感を高め、人生を好転させることができる そのために必要なアクションが「OUTPUT読書術」なのだそうだ。「OUTPUT読書術」とは何なのか?どうすれば身に付くのか?どんな効用があるのだろうか。 本書は2021年刊行。筆者のアバタローは、著名な書評系Youtuber。本業はふつうのサラリーマンなのだが、Youtub…

  • 『ユダヤ人とローマ帝国』『ユダヤ人とドイツ』大澤武男 ユダヤ民族の歴史を知るための二冊

    大澤武男のユダヤ人関連の著作を二作紹介 筆者の大澤武男(おおさわたけお)は1942年生まれ、ドイツ在住の歴史家。ユダヤ人やドイツに関する著作を数多く上梓している。本日はこの大澤武男の著作の中から、ユダヤ人に関して書かれた新書を二冊ご紹介したい。 まず一冊目『ユダヤ人とローマ帝国』は1995年刊行。 『ユダヤ人とローマ帝国』の内容はこんな感じ 第二次大戦中、ナチス・ドイツの大弾圧により悲劇的な運命をたどったユダヤ民族。この大虐殺の淵源は遙か紀元前に遡ることが出来た。ユダヤ民族のなりたちから独立国家の建国、そしてその崩壊、更にローマ帝国による被支配の歴史を通観。帝国内でのキリスト教の台頭により、次…

  • 放送大学二年目一学期、単位認定試験を受けてきました

    放送大学二年目!全科履修生になりました 2021年の4月から放送大学の選科履修生になり、なんとか一年続けられたので、2022年度からは全科履修生になりました。選科履修生は一年の期限があり、短期間で学びたい科目だけを学ぶスタイル。全科履修生は10年の在学期間があり、こちらは大学卒業を目指して学ぶことになります。 入学料は24,000円(わたしは選科履修生からの編入なので18,000円でした)で、一回払うとこれで10年在籍できます。年ごとの固定の支払いはなし。あとは、履修単位分(1単位5,500円)の学費を払うのみで在籍できます。 今回の履修科目 放送大学は10年もの在籍期間があるので、各人のライ…

  • 『現代ロシアの軍事戦略』小泉悠 それでも軍事大国であり続けるロシアのこれから

    ウクライナ戦争前に書かれたロシア軍事論 2021年刊行。筆者の小泉悠(こいずみゆう)は1982年生まれの軍事評論家。とりわけ、ロシアの軍事、安全保障問題には精通しており、ウクライナ戦争勃発後は頻繁にテレビに登場しているので、ご存じの方も多いはずだ。 本書『現代ロシアの軍事戦略』は、屈指の軍事マニアである小泉悠が、ウクライナ戦争以前に書いていたロシア軍事本として興味深い一冊だ。 Wikipediaの経歴を読んでいると、一般人からは想像も出来ないような濃い人生を歩まれている。なにごとも好きで突き詰めていくと、ここまで専門家として大成できるのかと感慨深く感じたりもする。2019年の著作『「帝国」ロシ…

  • 『すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!』大橋禅太郎 会議の生産性を上げるにはこの一冊

    多くの大企業に導入された「すごい会議」とは? 本日は、少し古い本だがこちらの書籍をご紹介したい。 2005年刊行。筆者は1964年生まれ。28歳でアメリカに渡りインターネット上でのマーケティング会社GAZOOBAを設立。2001年に同社を売却し一定の成功を収めて日本に帰国。アメリカ滞在時にハワード・ゴールドマンから学んだ「すごい会議」のやり方を精力的に各方面に伝承中。国内でもニッセン、リクルート、本田技研、富士ゼロックス、キヤノン販売など大手企業への導入実績が多数ある。 おススメ度、本書があなたにもたらすもの おすすめ度:★★★★(最大★5つ) 会議の進行を任されて困惑している方、無駄な会議の…

  • 『理想の暮らしをかなえる50代からのリフォーム』水越美枝子 動線と収納がゆとりを生み出す

    リフォームについて考えている中高年の方向け 2021年刊行。B5サイズの大型本である。 筆者の水越美枝子(みずこしみえこ)は一級建築士。日本女子大卒業後、清水建設に入社し、その後独立。キッチンスペシャリストの肩書を持つ。住宅設計から、リフォーム、インテリアコーディネート、収納計画までをトータルにサポートする建築事務所アトリエサラを秋元幾美と共宰している。 その他の著作に、『がまんしない家 これからの生活様式への住まいリセット術』『美しく暮らす住まいの条件』『人生が変わるリフォームの教科書』などがある。 がまんしない家: これからの生活様式への住まいリセット術 作者:水越 美枝子 NHK出版 A…

  • 『仕事の基礎力』田中耕比古 デキる人は「当たり前」に身につけている!

    大手某社の受託業務を請け負っていた際に、業務の進捗と品質を管理するために、コンサルタント会社が間に入ったことがある。 経験されたことがある方は、わかっていただけるかもしれないが、彼らの仕事の速度はビックリするくらい早く、その質も嫌になるほど高い。20代の若者レベルでも、自社の若手社員とは雲泥の出来であるし、ましてやパートナークラスでは神水準である。受託期間中はさんざんに絞られたが、今ではいい経験になったと思っている。 コンサルタントが書いたビジネス本 というわけで、コンサルタント会社の人間の仕事術に興味を持ち、手にしてみたのが本書である。どちらかという若い社会人向けの書籍なのかもしれないが、仕…

  • 『一瞬でわかる 日本と世界の領土問題』高橋和夫・川島淳司 領土問題はどうして起きるのか?

    領土問題が一瞬でわかる! 2011年刊行。筆者の高橋和夫(たかはしかずお)は国際政治学者で、放送大学の元教授(現在は名誉教授)。もう一人の筆者、川島淳司(かわしまじゅんじ)は、放送大学の非常勤講師(当時)。 わたしは2021年の春から放送大学での学習を続けている。放送大学で、高橋和夫が主任講師を務める『国際理解のために』で、本書『一瞬でわかる 日本と世界の領土問題』が参考書籍となっていたので手を出してみた次第。 『国際理解のために』は国際政治学の初歩の初歩を教えてくれる初学者向けの科目。前半パートではユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ゾロアスター教等、メジャー宗教の概要を。後半パートでは日本を…

  • 『民族の世界地図』と『新・民族の世界地図』 世界紛争の因果を知るには読んでおきたい二冊

    世界紛争が起きる理由がわかる 『民族の世界地図』は2000年刊行。21世紀研究会編とあるが、21世紀研究会は歴史学、文化人類学、考古学、宗教学、生活文化史学の研究者9人による国際文化研究のための集まりである。 新・民族の世界地図』は2006年刊行。『民族の世界地図』の刊行から六年を経て、大きく変わってしまった世界情勢を反映した新版である。 ニュースでよく耳にしながらも、どこだか場所がよくわからなかったり、歴史的背景も知らないままスルーしてしまっているような数々の民族紛争に対して、簡潔かつ明瞭にポイントを解説。かなりの件数を扱っているので一つ一つへのコメントは短いが広く浅くさらう分には良書なので…

  • 『江戸で部屋さがし』菊地ひと美 江戸時代住居の間取りを豊富なカラーイラストで紹介

    専門家が教えてくれる江戸時代の部屋さがし 2022年刊行。作者の菊地ひと美は、1955年生れの江戸衣装と暮らし研究家、日本画家(画号・菊地一美)。 ちくま文庫の『江戸衣装図絵』シリーズ、東京堂出版の『江戸の暮らし図鑑』、三省堂の『お江戸の結婚』などなど、江戸文化に関する著作が多数ある。いずれもイラストが豊富そうなので、資料として役に立ちそう。 『江戸で部屋さがし』講談社BOOK倶楽部のレビュー記事はこちら。 この書籍から得られること 江戸時代の住居がどうなっていたかがわかる 江戸時代の家賃相場がわかる 内容はこんな感じ 江戸の人々はどんな家に住んでいたのだろうか。間取りは?家賃は?そして住環境…

  • 『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』西岡研介 JR労組問題の闇に切り込む

    JRの暗部に切り込んだ一冊 2006年7月から「週刊現代」に半年にわたって掲載された「テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実」をもとに書かれたノンフィクション作品。 筆者の西岡研介(にしおかけんすけ)は1967年生まれのノンフィクションライター。本作で、第30回の講談社ノンフィクション賞を受賞している。 本書は2007年刊行。労使問題に詳しい人なら常識レベルの話なのだろうが、全く知識ゼロで読んだ身としてはまさに身の毛がよだつとはこのと。このJRはあまりに怖すぎる。本書は、日本最大の鉄道会社であるJR東日本の上層部が革マル派とベッタリであるという業界のタブーに切り込んだ一冊なのである。 関連策…

  • 『歴史を変えた6つの飲物』トム・スタンデージ ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コカ・コーラ

    6つの飲み物が変えた世界 原著の『A History of the world in 6 Glasses』は2005年に刊行。 邦訳版は二冊存在していて、最初に2007年のインターシフト版が登場。この時の邦題は『世界を変えた6つの飲物』だった。 世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史 作者:トム・スタンデージ インターシフト Amazon その後、2017年に楽工社版が刊行されている。わたしが読んだのはこちらの版。訳者はいずれも新井崇嗣(あらいたかつぐ)。 筆者のトム・スタンデージ(Tom Standage)は1969年生まれの英国人…

  • 『ネット告発 企業対応マニュアル』 個人の告発が大企業を揺るがすようになった時代

    6つのネット炎上事件を紹介 2003年刊行。 牧野二郎、金野志保、西畠義昭ら、五人の弁護士による共著。かなり以前に、仕事絡みで購入したもの。 90年代後半~ゼロ年代前半にかけて、黎明期のネット社会で評判となった6つの事件(東芝ビデオデッキ事件、悪徳警察官事件、内視鏡事件、カエル混入、動物病院事件、ニッセイ事件)について、その告発の顛末と企業の対応を紹介している。 これまでは相手が大企業では、いくら声をあげても一個人は泣き寝入りするしかなかった。そんな状況が、ネット社会の到来で一変したのである。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★(最大★5つ) ネット社会黎明期の告発騒動につい…

  • 佐伯有清『高丘親王入唐記』~『高丘親王航海記』と共に読みたい一冊

    数少ない高丘親王研究本 2002年刊行。筆者の佐伯有清(ありきよ)は1925年生まれの歴史学者。北海道大学、成城大学の教授を歴任。2005年に他界されている。 『高丘親王入唐記』の入唐は(にっとう)と読む。「入⇒にふ」の促音化なのか?、当時の中国語の音を日本に持ち込んだ際の名残りなのか?、円仁の『入唐求法巡礼行記』とか、入唐八家なんて歴史用語もあるけど、いずれも読みは(にっとう)である。 この書籍から得られること 史実としての高丘親王の生涯を知ることが出来る 澁澤龍彦の『高丘親王航海記』をより楽しく読めるようになる 内容はこんな感じ 高丘親王は平城天皇の皇子として生まれ、一時は皇太子に指名され…

  • 『書ける人だけが手にするもの』齋藤孝 書ける人は自分らしく充実した人生を手にできる!

    「書きたい」けれど「書けない」あなたに ちょっとした短文ならすぐ書ける。Twitterでコメントするならいくらでも投稿できる。でも、少しまとまった量の文章になると途端に手が動かなくなる。ブログに挑戦してみたいけれど、何を書いていいかわからない。そんな方はおられないだろうか? そんなあなたに是非読んでいただきたいのが、本日ご紹介する齋藤孝の『書ける人だけが手にするもの』だ。 本書は2022年刊行。筆者の齋藤孝(さいとうたかし)は1960年生まれの教育学者で、明治大学文学部の教授。幅広いジャンルでの著作があり、本ブログでは以前に『読書する人だけがたどりつける場所』『50歳からの孤独入問』を取り上げ…

  • 『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』森川嘉一郎 秋葉原の光と影を考察する

    趣味の都アキハバラを読み解く 2003年刊行。筆者の森川嘉一郎(もりかわかいちろう)は1971年生まれで、明治大学国際日本学部の准教授。建築学者で、意匠論を専門とする人物。 本書は日本が世界に誇る?オタクの王国アキハバラに視点を据えた都市論である。 趣都の誕生 萌える都市アキハバラ 作者:森川 嘉一郎 幻冬舎 Amazon 幻冬舎文庫版は2008年に登場している。文庫化に際して2003年以降に起きた変化についても言及されてる増補版だ。現在読むならこちらの方がおススメである。 この書籍から得られること 秋葉原の歴史がわかる 秋葉原が他の街とどう違うのかがわかる 内容はこんな感じ 個人の趣味が街を…

  • 『中高年男性の働き方の未来』小島 明子 オジサンたちにこれから出来ることは何か?

    中高年男性が活躍するためにはどうすればいい? 昨今「一億総活躍社会」「働き方改革」といった言葉が叫ばれるようになって久しい。あなたの職場環境には変化があっただろうか。新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴うリストラ、テレワークの普及。この十年で、日本人の働き方には大きな変化が訪れているといっても過言ではないだろう。 そんな変化の時代にあって、わたしたち中高年男性は、微妙な立ち位置の存在である。世代人口が多く、社内では誰もが役職に就けるわけではない。既に役職定年を迎えている方も多いだろう。年金は当てにならず、近い将来の定年退職も視野に入ってくる。親の介護や子供の教育にはカネがかかり、まだまだ稼ぐ必要…

  • 『年代別 医学的に正しい生き方』和田秀樹 40歳を過ぎたら読んで起きたい一冊

    人生100年時代の処方箋 2018年刊行。筆者の和田秀樹(わだひでき)は1960年生まれ。灘校→東大医学部卒。精神科医、大学教授、受験アドバイザー、作家、映画監督までやっている多彩な経歴の人物。 2022年だけでも『80歳の壁』『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』『70歳からの老けない生き方』『老いの品格 品よく、賢く、おもしろく』と、四作もの老いに関する著作を上梓している。 おススメ度、こんな方におすすめ 年代別の医学的なリスク事項を知りたい方 どんな医療的な課題に備えればいいのか知っておきたい方 内容はこんな感じ 脳・前頭葉の萎縮は40代から始まる。50代ではメンタルをケアすべき!40代…

  • 『50歳からの賢い住宅購入』千日太郎 お金の視点からアラフィフ年代の住宅ローンを考える

    住宅購入で悩むアラフィフ世代に 以前にも書いたが、わが家は賃貸物件での生活が長い。しかし、今年に入ってから、遅ればせながら中古マンションを買えないものかと物色をダラダラと続けている(あまり進んでいない)。物件についての知識はそれなりに溜まってきたのだが、お金についての知識は身についていないなと痛感したので本書を求めてみた次第。 アラフィフ年代に入ると否が応でも少し先の定年退職が気になってくる。定年になれば当然収入は減るから、現役時代と同じようなローンを抱えるわけにはいかないし、組ませてももらえない。 ではどうすればいいの?と悩めるアラフィフ世代の皆さまに読んでいただきたいのが本書『50歳からの…

  • 『老後に住める家がない!』太田垣章子 明日は我が身の”漂流老人”問題

    老後に住む家が借りられない現実を知る 2000年刊行。筆者の太田垣章子(おおたがきあやこ)は専業主婦から一念発起、30代後半で司法書士の資格を取られた方。2,300件を超える家賃滞納トラブルを解決してきた実績を持つ、最新の賃貸事情を知る人物である。 太田垣章子のインタビュー記事はこちら。 その他の著作はこちらもおススメ。 家賃滞納という貧困 (ポプラ新書) 作者:太田垣章子 ポプラ社 Amazon 不動産大異変: 「在宅時代」の住まいと生き方 (ポプラ新書 お 10-3) 作者:太田垣 章子 ポプラ社 Amazon おススメ度、こんな方におすすめ 高齢になっても部屋を貸してもらえるのか不安な方…

  • 『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』小川卓 ネットの「ちょっと気持ち悪い」の正体は?

    行動データ解析の第一人者が教えてくれる「気持ち悪さ」の正体 2016年刊行。筆者の小川卓(おがわたく)はマイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンと有名ネット企業各社を渡り歩いたウェブアナリスト。SEOやウェブ分析関連の著作も多数。 アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」のハウトゥ本も多数出していて、この世界ではちょっとした有名人だろう。わたしがいつもお世話になっているのはこちらの一冊である。 「やりたいこと」からパッと引ける Googleアナリティクス分析・改善のすべてがわかる本 改訂版 作者:小川 卓 ソーテック社 Amazon 本書では、筆者の豊富…

  • 『統計検定3級』ギリギリ67点で合格!公式問題集の罠、改訂ポイント、試験時の注意事項

    二か月も経過してしまったが、2022年の三月に「統計検定3級」の試験を受けてきたので、本日はその取り組みについてご報告したい。 統計検定3級合格証 統計検定って何?統計検定3級の合格率は? 「統計検定」は日本統計学学会が主催する全国統一試験だ。概要はこんな感じ。 「統計検定」は、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。日本統計学会は、国際通用性のある統計活用能力の体系的な評価システムとして統計検定を開発し、様々な水準と内容で統計活用力を認定してい…

  • 『謎のチェス指し人形「ターク」』トム・スタンデージ 18世紀に登場した「機械知性」の可能性

    実在したオートマトン(自動人形)の数奇な生涯 2011年刊行。原著の『The Turk: The Life and Times of the Eighteenth Century Chess Player』は2002年刊行。筆者のトム・スタンデージ(Tom Standage)は1969年生まれの、イギリス人作家、編集者。 歴史的な事跡を、科学的知見を踏まえて読み解いていくタイプの著作が得意で、以下の作品が刊行されている。 The Turk: The Life and Times of the Eighteenth Century Chess Player The Victorian Inter…

  • 『源氏物語の結婚』工藤重矩 正妻はやっぱり強かった!源氏物語で読み解く平安時代の結婚制度

    平安時代の結婚制度を源氏物語を通じて紹介 2012年刊行。筆者の工藤重矩は1946年生まれの国文学者。福岡教育大学の名誉教授、福岡女子大学の客員教授。 主な著作は以下の通り。 『平安朝律令社会の文学』ぺりかん社(1993年) 『平安朝の結婚制度と文学』風間書房 (1994年) 『平安朝和歌漢詩文新考 継承と批判』風間書房(2000年) 『源氏物語の婚姻と和歌解釈』風間書房(2009年) 『源氏物語の結婚 平安朝の婚姻制度と恋愛譚』(2012年) 『平安朝文学と儒教の文学観 源氏物語を読む意義を求めて』笠間書院(2014年) ご覧の通り、平安時代の結婚制度について言及した著作が多く、この分野では…

  • 『藩と日本人 現代に生きる“お国柄”』武光誠 県民性のルーツは江戸時代の藩に?

    江戸時代の藩が"お国柄"をつくった オリジナルのPHP新書版1999年に刊行されている。筆者の武光誠(たけみつまこと)は明治学院大の教授。日本古代史、日本思想史が専攻。 藩と日本人―現代に生きる“お国柄” (PHP新書) 作者:武光 誠 PHP研究所 Amazon しばらく入手困難な状態が続いていたが、その後、2015年に河出文庫版が登場している。現在、手に入りやすいのはこちらだろう。復刊したのはちょっとびっくりしたけど、日本人は県民性とか、こういう話好きそうだもんね。 // この本で得られること 江戸時代の「藩」の存在が日本人にどんな影響を与えているかがわかる 地域による「お国柄」がいかにし…

  • 『東京タイムスリップ1984⇔2021』『東京DEEPタイムスリップ1984⇔2022』善本喜一郎 昭和と令和の東京の街並みを見比べる

    ※2022/5/28追記 続編となる『東京DEEPタイムスリップ1984⇔2022』が刊行されていたので後半に情報を追記しました! 『東京タイムスリップ1984⇔2021』よみがえる1984年の東京 この本で得られること 内容はこんな感じ 目次 懐かしい新宿の姿が楽しい 2021年との比較が面白い 人の姿を見るのが嬉しい 1980年代は遠くになりにけり 『東京DEEPタイムスリップ1984⇔2022』続編が登場 この本で得られること 内容はこんな感じ 目次 続編も更にDEEPで面白い! タイムスリップ写真を撮ってみよう! 写真集のおススメはこちら 『東京タイムスリップ1984⇔2021』よみが…

  • 『中流崩壊』橋本健二 「中流」は本当に存在したのか?

    「階級格差社会」日本を読み解く 2020年刊行。筆者の橋本健二(はしもとけんじ)は1959年生まれ。現在は早稲田大学人間科学学術院の教授職。主著に『階級都市』『アンダークラス』『新・日本の階級社会』『<格差>と<階級>の戦後史』がある。統計データを元にした、日本の社会構造の変化。特に階級格差についての著作が多い。 この本で得られること 日本の「中流」階級について知りたい方 「階級社会」としての日本の実態を知りたい方 内容はこんな感じ 「一億総中流」は昭和の幻想だった。日本人が持つ「中流」の意識はいかにして形成されたのか?新中間階級と旧中間階級。「中流」階級はどのような人々で成りたち、そしていか…

  • 『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』 書くことはもっと自由でいいんだ

    「書けない」悩みを抱えるあなたに贈る執筆論 2021年刊行。筆者は以下の四人。 千葉雅也(ちばまさや):哲学者・小説家。立命館大学大学院教授 山内朋樹(やまうちともき):美学者、庭師。京都教育大学准教授 読書猿(どくしょざる):読書家、作家 瀬下翔太(せしもしょうた):編集者、ディレクター もともとは2018年に行われた座談会その1「挫折と苦しみの執筆論」があり、これをもとに、各人の気づきが書かれ、更にそれを踏まえて、座談会その2「快方と解放への執筆論」が2021年に実施された。本書はこの流れをまとめたものである。 この本で得られること 書くことはもっと気楽に取り組んで良いのだとわかる 「書け…

  • 『文系のためのめっちゃやさしい確率』倉田博史・監修

    確率がわからない方へ 私事で恐縮だが、わたしは私立文系人間(しかも文学部だ)で、高校時代に数学は「数II」までしか履修していない。よって、確率がよくわからない。最近、統計の勉強を始めているのだが、確率についての根本的な理解が足りない故に、あれこれ支障が生じるようになってきていた。 なにか、良い書籍はないものかと物色していたところ、こちらの書籍に行き当たったのでご紹介したい。 東大の先生がやさしく確率を教えてくれる 『文系のためのめっちゃやさしい確率』は2021年刊行。 監修者の倉田博史(くらたひろし)は、1967年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科、教養学部の教授職にある人物。専門は統計学。…

  • 『北条氏の時代』本郷和人 七人の得宗家から読み解く鎌倉時代

    本郷和人による「北条氏」本 2021年刊行。筆者の本郷和人(ほんごうかずと)は1960年生まれの歴史学者。東京大学史料編纂所で教授職にある人物。専門は日本の中世史。 一般人向けの著作も多く、メディアに登場する機会も多いので、ご存じの方も多いのではないか。2012年のNHK大河ドラマ『平清盛』(←名作!)では時代考証を担当されている。 本郷和人の著作について、本ブログでは『承久の乱 日本史のターニングポイント』を以前にご紹介している。気になる方はこちらも要チェック! この本で得られること 北条得宗家がどのような存在であったのかがわかる 北条得宗家視点で鎌倉時代を概観できる 内容はこんな感じ 頼朝…

  • 『ルポ貧困大国アメリカ』堤未果 格差社会の本場アメリカの怖ろしさ

    70万部も売れた大ベストセラー 2008年刊行。日本エッセイスト・クラブ賞及び、新書大賞をダブル受賞したことで知られる。刊行当時は70万部を売った大ベストセラーである。 筆者の堤未果 (つつみみか)は1971年生まれの作家、ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学、ニューヨーク市立大学大学院を経て、国際連合婦人開発基金、アムネスティ、野村證券に勤務。その後ジャーナリストに転身と、華々しい経歴の方である。 最近の著作では幻冬舎の『日本が売られる』あたりが記憶に新しいところであろうか。 日本が売られる (幻冬舎新書) 作者:堤 未果 幻冬舎 Amazon この本で得られること 格差社会の本場アメリカの…

  • 『はじめてのGIS その問題、デジタル地図が解決します』中島円 フリーソフトのQGISで簡単に地図が作れる

    地図を使って問題を解決したいあなたにQGISがおすすめ こんなデータが揃っているけれど、どうすればわかりやすい資料になるのか悩んでいる。説得力のある資料を作りたいけれど、必要なデータがどこにあるかわからない。業務の中で、地図を使ってビジュアルから訴える資料を作りたい。そんな思いに駆られたことはないだろうか。 昨今ではGoogleMapの普及が進んで、誰でも手軽に地図データを取り扱えるようになった。しかし、ちょっと突っ込んだ加工をしようと思うと、GoogleMapでは使い勝手が悪い部分が多々出てくる。不要な情報を抜いて白地図だけ使いたい、市区町村ごとの統計データに応じて色を変えて塗りつぶしをした…

  • 『戒名と日本人 あの世の名前は必要か』保坂俊司 戒名という切り口から見た日本葬送史

    戒名の事が気になって 2006年刊行。筆者の保坂俊司(ほさかしゅんじ)は1956年生まれの宗教学者。本書執筆時は麗澤大学の教授だったが、現在は中央大学の教授。専攻は比較宗教学、インド思想。戒名「行俊」。 まず最初に誤植多すぎでゲンナリ。ですます調で書いてあるのに、突然である調になったりと、文章も落ち着かない。新書ブームが勃興していたころで、祥伝社新書は2005年に刊行されたばかり(当時)。刊行間もない頃で、まともな校正が機能していなかったのか?もう少し校正ちゃんとしてあげないと、著者も読者も可哀そう。 内容はこんな感じ 仏式の葬儀には戒名が付き物。しかしその本来の意味は「仏教信徒が出家の際に授…

  • 放送大学一年目二学期、単位認定試験を受けてきました

    かなり時間が経過してしまったけど、結果報告をこっそりとしてみる。 放送大学、一年間続けられた! 2021年の4月から放送大学の選科履修生になって一年が経過。なんとか挫折せずに続けることが出来たので、その後の進展をご報告します(突然のですます調)。 今回は2021年度二学期の単位認定試験についての取り組み、勉強法、体験レポート、その結果について書きたいと思います。 放送大学は二期制となっていて、学期区分は以下の通り。 一学期(前期):4月~9月 二学期(後期):10月~3月 一学期の場合は7月に、二学期の場合は1月に試験があるので、実質的な学習期間は各4カ月程度となっています。 二学期(前期)に…

  • 『ゾロアスター教』青木健 アーリア人の宗教としてのゾロアスター教史がおもしろい

    ゾロアスター教を知るために 2008年刊行。筆者の青木健(あおきたけし)は1972年生まれの宗教学者。現在は静岡文化芸術大学の教授。専門はゾロアスター教、イランのイスラーム思想。 個人的な所感だが、日本人が書いた一般人向けのゾロアスター教の本となると青木健の本しかないのでは?と思ってしまうくらい、選択肢が少ない。 青木健のゾロアスター教本としては2019年に上梓された『新ゾロアスター教史』(2008年刊行作品の改訂版)が知られており、書店に行くとだいたいこの二冊が並んでいる印象。 新ゾロアスター教史 (刀水歴史全書99) 作者:健, 青木 刀水書房 Amazon この書籍から得られること ゾロ…

  • 『デジタル化する新興国』伊藤亜聖 世界はもうこんなにデジタル化されている!

    海外のIT事情を知りたい方へ 2020年刊行。筆者の伊藤亜聖(いとうあせい)は1984年生まれ。東京大学社会科学研究所の准教授で、専門は中国経済論。 中央公論新社の総合誌『中央公論』2019年12月号に掲載された「デジタル新興国論」加筆修正の上で単著化したもの。 内容はこんな感じ 新興国でのデジタル化の動きが加速している。中国、インド、東南アジア、そしてアフリカの各国で、電子決済、生体認証、新たなITビジネスへの展開が、先進国を遥かに上回るペースで進展しているのだ。新興国が躍進している理由はどこにあるのか。その可能性とリスクを読み解きつつ、世界における日本の位置付けを模索する。 この書籍から得…

  • 『マニ教とゾロアスター教』山本由美子 消えた宗教と生き残った宗教

    山川の「世界史リブレット」が面白い! 1998年刊行。筆者の山本由美子は1946年生まれの歴史学者。専攻は古代イラン史、ゾロアスター教史。川村学園女子大学文学部史学科の教授。 山川出版社の歴史叢書「世界史リブレット」の一冊。以前、姉妹シリーズの「日本史リブレット」から、桜井英治の『破産者たちの中世』をご紹介した。 山川出版社の「リブレット」シリーズは1テーマ(もしくは人物)語り切り。一冊100ページ以下と新書の半分程度のボリュームしかない。その分物足りないと感じる場合もあるのだが、特定のテーマについて手っ取り早く概要を掴みたいときには便利なシリーズと言える。 この書籍から得られること マニ教が…

  • 『リモートワークの達人』もっと早く読みたかった「テレワーク」ガイドブック

    8年も前に書かれた「テレワークのすすめ」本 コロナ禍で日本のテレワーク対応は一気に進んだ(というか、導入せざるを得なかった)のだが、本書はそれに先駆けること8年前の2014年に刊行されていた本である。単行本版のタイトルは『強いチームはオフィスを捨てる 37シグナルズが考える「働きた革命」』であった。オリジナルの米国版は2013年に刊行されており、原題は『REMOTE:OFFICE NOT REQUIRED』である。 強いチームはオフィスを捨てる 作者:ジェイソン フリード,デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン 早川書房 Amazon // 今回の新型コロナウイルスの感染拡大で、この国のテレワ…

  • 『女系図でみる驚きの日本史』大塚ひかり 蘇我氏も平家も滅亡していなかった!

    蘇我氏も平家も滅亡していなかった! 2017年刊行。筆者の大塚ひかりは1961年生まれ。歴史系の著作多数。以前に読んだ『昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』が面白かったので、今回も手に取って見た次第。 大切なのは「胤より腹」。家は絶えても血は残る。歴史を女系図でたどると、日本史の見え方が変わってくるよ!という興味深い一冊である。 2019年に登場した、姉妹編の『女系図で見る日本史』もおススメ。 女系図でみる日本争乱史 (新潮新書) 作者:大塚 ひかり 新潮社 Amazon この書籍から得られること 蘇我氏や平家が女系で見たら滅びていなかったことがわかる 日本歴代政権における外戚排除の試…

  • 『マンガでわかる統計学』大上丈彦 統計の本質が直感的にわかる初学者向けガイド本

    統計学に関する初学者の疑問をやさしく解説! 昨今のデータサイエンスブームにあてられたわけではないのだが、統計の勉強を始めて半年が経過した。もともと文系人間であったことに加えて、高齢化に伴い理解力が低下しているわたしは、統計の学びに苦しみ、サブテキストとして手を出したのこちら。 2012年に刊行された書籍。わたしが購入したのは2020年のもので、第20刷。けっこう売れている。Amazonには「【18刷り、7万部突破のベストセラー! 】」とあり、この分野では定番の一冊となっているようだ。みんな統計の学習で悩んでいるのだと、ちょっとだけ安心した。 筆者の大上丈彦(おおがみたけひこ)は、教育集団メダカ…

  • 『知られざる特殊特許の世界』稲森謙太郎 知財について学べるお役立ち本

    弁理士が書いためくるめく特殊特許の世界 2007年刊行作品。筆者の稲森謙太郎は、本名稲穂健市(いなほけんいち)で、本業は弁理士。稲森謙太郎は科学技術ジャーナリストとして原稿を書く際の筆名であるようだ。 本作は文庫化されていないが、2014年に『すばらしき特殊特許の世界』が、刊行されている。こちらは、最新事例を網羅した第二弾ってことなのかな? すばらしき特殊特許の世界 作者:稲森謙太郎 太田出版 Amazon この書籍から得られること トンデモ系特許の数々について知見を得られる 特許や知財の世界に詳しくなれる // 内容はこんな感じ 「松下電器の漫才人形」「NECのUFO推進装置」「麻原彰晃の焼…

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