シュールで不思議なおはなしを書いている「ねむ沙樹」のショートショートを友人「ばさまむーちょ」が編集し、どこか懐かしくユーモラスなイラストをアップします。どうぞよろしく。
新型コロナウイルス感染拡大になり、免疫力って言葉がよく聞かれるようになりました。 免疫力は、がん患者ファミリーにとり、身近な言葉です。 我が家は、夫が初期の大腸がん、妹がステージ4の食道がんです。夫のがんは切除して経過は安定。妹のがんは、
ゆうはハイキング中に、目を見張るようなきれいな景色を見つけて、あれ? と思った。分かれ道で、本来のコースから逸れてしまったのかもしれない。引き返すには、進み過ぎてしまった。方角的に考えて、このまま進めば、本来のルートに戻れるかもしれない。勘を頼りに、進
ピピッピピッ、最初の音は小さい。それが少しずつ大きくなり、ピピピピピーとけたたましく鳴る。うるさい、もう起きるんだから静かにして。小さい時計なのに、音ばかり大きいんだから。梓は目覚まし時計のボタンを叩いて、音を消した。勢いのあまり、時計はベッドサイ
一本の外灯が、バスケットゴールを照らしている。深雪がシュートを決めたボールはゴールを外れて、地面に跳ね返った。ドリブルからやり直し、何度も外しながらもあきらめずに、シュートを狙う。 深雪が暮らすマンションの敷地に、ハーフサイズのバスケットボールの
薫はスーパーで警備員をしている。老人が主流の職場で、若いと舐められるのか、毎日怒鳴られてばかりだ。 路地裏にあるこのこのバーで我を忘れるときだけ、薫は開放感に浸れる。店の看板には、『アニバルバー』という赤い電飾の文字が、小さいながらはっきりと浮き上
休日を返上して仕事のノルマをこなし、ようやく取れた休暇の今日、子供の頃両親と一緒に来たことがある、山の上の遊園地へやって来た。ぼくの子供のころ、家族の休日といえば、デパートへ行くか、遊園地に行くかの二者択一だった。もうすぐ昭和が終わる今みたいに、たくさん
アッと思った時には、前を走っている人が転んでいた。乗るべき電車の時間がぎりぎりで、私も走っていた。下りの坂道で空き缶が転がってきたから、前の人は足を取られたのだ。彼女は立ちあがろうとしたができず、痛いと鋭い声をあげてしゃがんでしまった。 私は思わず、
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