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リスクと共により良く生きるための基礎知識 https://nagaitakashi.net/blog/

リスク学を専門とする研究者である永井孝志がリスク評価、リスクコミュニケーション、レギュラトリーサイエンスに関する情報などを提供します。

永井孝志
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2020/04/29

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  • どうして生物屋と農業者のすれ違いは繰り返されるのか?

    生物屋は理想的な保全の姿を農業者に求め、農業者は現場での実行可能性を重視するというすれ違いがSNSなどで繰り返し目立ちます。どうしてすれ違いが繰り返されるのかについて、保全目標の重要性や専門家の活用の可能性の観点などからまとめます。

  • リスクをテーマとするブログを書いて4年が経ちました―年間の実績を振り返る6―

    2023年4月から2024年3月までの1年間のブログの実績を振り返ってみました。アクセス数や人気記事、記事評価ボタンによる評価などをまとめました。ただしこの間にGoogle Analyticsの仕様が大きく変わり、これまでのようなデータを取得するのが難しくなりました。

  • 天然物による健康影響は原因特定が難しい:謎の腎臓病を引き起こした物質の事例

    小林製薬が製造した紅麹サプリメントによる腎臓疾患が報告されましたが、天然物による健康影響は原因物質の特定が非常に困難です。腎臓病を引き起こした類似の事例として、ヨーロッパのバルカン地方で発生した謎の腎臓病の原因物質を特定するに至るまでの興味深い出来事を紹介します。

  • 制度は立派な欧州とリスクは低いニッポンその2:農薬編

    農林水産省の補助金を受ける場合に環境負荷低減の取組が義務化されます(クロスコンプライアンス制度)。欧州では2005年から義務化されており日本は制度的に遅れています。一方で実際のリスクの比較として残留農薬基準の超過率を日欧で比べてみると興味深い関係が明らかになります。

  • 有機フッ素化合物PFOS・PFOAの発がんリスクの大きさはどれくらいか?

    IARC(国際がん研究機関)はPFOSを「発がん性がある可能性がある」、PFOAを「発がん性がある」に分類しましたが、日本の食品安全委員会は証拠は不十分としています。仮に発がん性がある(+遺伝毒性あり)とみなした場合の発がんリスクを計算した結果を紹介します。

  • 飲酒(アルコール)のリスクその3:飲酒ガイドライン正式版への反応

    飲酒ガイドラインの正式版が公表され、業界への配慮と飲酒量を減らそうというメッセージの両立を目指す修正がなされました。ガイドラインの案と正式版の違いを紹介し、ガイドラインに関連するX(旧ツイッター)のリプライを解析し、どのような反応(特に誤解)が生じているのかをまとめます。

  • 飲酒(アルコール)のリスクその3:飲酒ガイドライン正式版への反応

    飲酒ガイドラインの正式版が公表され、業界への配慮と飲酒量を減らそうというメッセージの両立を目指す修正がなされました。ガイドラインの案と正式版の違いを紹介し、ガイドラインに関連するX(旧ツイッター)のリプライを解析し、どのような反応(特に誤解)が生じているのかをまとめます。

  • 性犯罪の再犯リスク:日本版DBSによって教育現場での性犯罪リスクはどれくらい下がるのか?

    性犯罪歴のある人を教育現場から排除するための日本版DBSの検討が進んでいますが、これは性犯罪者は再犯することを前提としたシステムです。性犯罪の再犯率について実際のデータを整理し、それと一般の人がイメージしている性犯罪の再犯率が大きく異なっていることを示します。

  • 欧州における水道水中農薬基準(0.1μg/L)は健康リスクと無関係

    水道水から農薬が検出された場合に、欧州における水道水中農薬基準0.1μg/Lと比較されることがありますが、この基準は健康リスクと無関係です。実際には健康影響の目安となる別の基準が設定されており、そちらのほうと比較するべきでしょう。これらの基準値のからくりについて解説します。

  • 農薬の規制強化と有機農業の推進から考える規制行政と推進行政の違い

    農薬の規制と有機農業の推進はセットで語られることが多いのですが、この二つは似ているように見えてまったく違います。規制は経済への介入となるため慎重さ・科学的根拠・国際調和が求められ、推進はそれよりもお気持ちが通りやすく暴走しやすいという特徴があります。

  • リスク教育に期待がかかるが教育にもリスクがある

    リスク教育はリスクを学ぶための強力な手法ではありますが、間違った方向に進むという教育リスクもあるため、学校でのリスク教育にはあまり期待しすぎないほうがよさそうです。教育リスクの特徴は「教育は善いことなのでリスクはつきもの」という考え方からリスクを軽視することにあります。

  • 冬のリスクその4:暑さと寒さはどっちがキケン?

    能登半島地震により真冬の避難生活が続いていますが、寒い室内での生活には高い死亡リスクがあります。ただし、夏の熱中症ほどには冬の寒さのリスクはあまりニュースになりません。本記事では熱中症と低体温症のリスクを比較したり、心筋梗塞などの寒さによる間接的な死亡リスクの大きさを整理します。

  • 飲酒(アルコール)のリスクその2:アルコール摂取量と死亡率の関係

    飲酒ガイドラインの目安量(男性40g/日、女性20g/日)と比較して日本人の飲酒量はどれくらいか?、アルコール摂取量と死亡率に関するJ型カーブの謎(なぜまったく飲まない人よりも多少飲む人のほうが死亡率が低くなるのか)、お酒の種類や休肝日の影響について調べた結果、をそれぞれまとめました。

  • 新年のご挨拶と2023年のリスクの振り返り

    今週は年末年始のためいつものブログ記事の更新はお休みです。かわりに過去記事を見ながら2023年を振り返ってみたいと思います。

  • 飲酒(アルコール)のリスクその1:飲酒ガイドラインの男性40g/日・女性20g/日の根拠は謎だらけ

    生活習慣病のリスクを高める飲酒量として男性40g/日・女性20g/日という数字を示した飲酒ガイドラインの内容を紹介(実際には飲酒量の基準を示したものではない!)し、男性40g/日・女性20g/日はどこから出てきた数字なのかの謎を解き明かします。

  • 自殺のリスク評価その2:農家の自殺リスクは高いのか?

    農家の自殺リスクは高いのか?の検証として、業種別自殺リスクとそれらの経年変化をまとめました。農業は就業者総数に比較して自殺リスクが高いのですがその解釈は単純ではなく、農業という業種の影響、自営業であることの影響、就業者総数の自殺リスクの過小評価など、考慮すべき点が複数あります。

  • 自殺のリスク評価その1:若者ほど増加傾向で高齢者ほど減少傾向

    自殺のリスク評価の第1回として、年代別の自殺リスクについてまとめます。自殺リスクはかつては高齢者が多かったのですが、若者ほど増加傾向で高齢者ほど減少傾向となっています。リスク指標として死亡率で見るか、損失余命で見るかでイメージが大きく変わります。

  • BMIの基準値のからくりその2:BMIと死亡率の関係

    BMIと死亡率の関係はU字型のカーブとなり、やせでも肥満でも死亡率が高くなりますが、標準体重(BMI22)よりも多少肥満よりで死亡率が低くなります。肥満の死亡率が低くなる「肥満のパラドックス」とやせの死亡率が高いことについて、いくつかの研究を紹介しながら深掘りしてみます。

  • BMIの基準値のからくりその1:BMIの起源と標準体重の決め方

    線引き問題の一つとして、肥満の指標となるBMI(Body Mass Index)をめぐる基準値問題に着目します。BMIの起源や問題点、肥満の線引き、BMIに代わる指標やメタボ診断の基準などについて整理していきます。BMIの使用には人種・性別・年代・筋肉量・皮下脂肪と内臓脂肪の区別などの考慮に課題や問題があります。

  • 農家はうつ病になりやすいのか?農薬がうつ病の原因なのか?を検証します

    農家はうつ病になりやすいのか?を検証するため、米国の質の高い疫学調査における農薬使用とうつ病との関係を調べた結果を紹介し、さらに日本の職業別悩み・ストレス・心の状態のデータから農家のストレス度を比較します。いずれも結果の解釈が難しく注意が必要なことがわかりました。

  • 2023年4~2023年9月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果29~

    Google検索履歴やYAHOO!知恵袋、News APIを用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2023年度上半期(4~9月)の調査結果から、生成AI使用のリスクがさらに注目度を高めたことが示されました。

  • 食品安全では科学的な評価よりもリスクコミュニケーションがボトルネックになってきた

    食品安全の世界では、安全性そのものよりも社会の受容性のほうがボトルネックになりつつあります。そのような時代における、リスコミの主戦場となっているSNS対策、コミュニケーションしやすいリスク評価の必要性、政府のリスコミの総合調整役である消費者庁の実際の取り組みについて整理します。

  • 食品関係のリスクを俯瞰する試み:農薬やPFASなどの位置づけはどの辺か?

    食品によるリスクの全体像はどのようなもので、どの要因がどのくらい大きいのか?という全体を俯瞰するマクロなアプローチが不足しています。そこで、世界疾病負荷研究のデータを用いて食品関係のリスクを俯瞰します。農薬やPFASなど話題の化学物質の位置付けも併せて示します。

  • なにかしなくちゃ症候群:効果がある対策よりも目立つ対策が好まれる

    リスクは一般的に目に見えにくい性質があるため、リスク低減対策はその効果よりも目立つ、わかりやすい、話題になるなどの対策が好まれる傾向があります。そのような目立つ対策に飛びついてしまう「なにかしなくちゃ症候群」の中で、効果がないことをわかりつつあえて行う「確信犯」の存在に注目します。

  • 規制制度が立派な欧州と規制は緩いがリスクは低いニッポン

    さまざまな分野で「日本も欧米を見習ってもっと強い規制を!」などの話をよく耳にしますが、日本は独自のお願い事ベースの緩い管理が成功してきた実績があります。コロナ対策、性犯罪の履歴確認、農作業安全の3つの事例を取り上げて、規制制度の比較と実際のリスクの大きさを比較すると面白い傾向が見えてきました。

  • 何者かにならなければいけないというリスク

    インフルエンサーのSNSを見て「何者かにならなければいけない」という焦りが過剰になると、オンラインサロンや情報商材への過剰な課金、嘘で固めたSNS運営、炎上系YouTuberになる、陰謀論にドはまりする、などのリスクがあるため、若者向けには「焦って何者かになろうとしなくてよい」というメッセージが必要になります。

  • ALARAの原則は単なるスローガンではない:韓国による水産物禁輸措置に対するWTO訴訟でなぜ日本は負けたのか?

    原発処理水の海洋放出により、中国は日本の水産物を禁輸としました。今後の対応の参考として、WTOとSPS協定について解説し、2019年に日本が韓国に敗訴した理由についておさらいます。争点の一つとなったALARAの原則についてどう向き合えばよいかに注目して解説します。

  • 排水基準と環境基準の関係:原発処理水と事業所排水の考え方の違いに注目

    排水基準と環境基準の関係について、原発処理水と事業所排水ではその考え方に大きな違いがあります。原発処理水の排水基準は飲んでも問題なレベルとしてトリチウム1500Bq/Lが設定されていますが、事業所排水では飲めるレベルにまで処理する必要はなく、放出された環境中で希釈された後に飲めるレベルになっていることが求められます。

  • 有機フッ素化合物PFASのリスクその4:PFASのリスク評価と母乳育児の悩ましい関係

    PFAS問題の解説その4として、20種類のPFASのリスク評価の事例を紹介します。乳児のPFAS摂取量は母乳を飲んだ量でほぼ決まってしまいますが、母乳は感染症のリスクを下げる効果があるのに「PFASでワクチン抗体価が下がる!危険だ!」というリスク評価には大きな疑問が残りました。

  • 有機フッ素化合物PFASのリスクその3:PFASがなくなると我々の生活はどう変わるか?

    PFAS問題の解説その3として、PFASがなくなると我々の生活はどう変わるかについてまとめます。PFAS使用禁止によって使用エネルギーは増大し(温暖化対策は後退し)、モノ全体の寿命は縮み、安全性が損なわれます。また、PFAS代替物質のリスクがPFASのリスクを上回るリスクトレードオフも懸念されます。

  • 有機フッ素化合物PFASのリスクその2:フッ素樹脂が巻き添えで欧州のPFAS規制対象になった

    PFAS問題の解説として、PFOS・PFOAからPFASへ世間の注目が変化したことをGoogle trendsを用いて示します。次に、PFASとは何か?についてリスクの観点から大きく3つに分けて解説します。そして欧州で進んでいるリスク評価を伴わないPFAS一律禁止措置の動向について紹介します。

  • 有機フッ素化合物PFASのリスクその1:米国のPFOS・PFOAの規制強化の根拠は免疫力の低下

    世界的な規制強化の流れにある有機フッ素化合物PFASについて複数回にわたり解説します。その1では、PFOS・PFOAの米国の飲料水新基準値案に焦点をあてて解説します。有害性評価ではワクチン抗体価の減少というあまり見なれないエンドポイントを採用しています。

  • 熱中症対策と塩分摂取の関係その2:熱中症と塩分摂取のリスク比較

    熱中症予防に塩分摂取という情報が広がっている中、熱中症のリスクと塩分の過剰摂取のリスクを比較するとどうなのかを解説します。それに加えて、塩の過剰摂取に関する最近の話題や、減塩の効果とそのための面白い技術なども併せて紹介します。

  • コロナ禍の2021年から2022年にかけて日本の死亡リスクのトレンドはどのような変化をしたか?

    2022年の人口動態統計による死因別死者数や死因別超過死亡のデータを分析しました。他殺や結核・ウイルス性肝炎は減少、一方でコロナ・不慮の事故、老衰、循環器系疾患の増加が目立ちました。年代別では10代後半の女性と100歳以上の死亡率の増加が特徴的となりました。

  • 新型コロナウイルス対策をめぐる基準値のからくり~まとめ記事~

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関する各種線引き問題の「まとめ記事」。ソーシャルディスタンス、ステージ区分、職場復帰までの日数、相談・受診の目安日数、換気の基準、濃厚接触の基準、飛沫感染・エアロゾル感染・空気感染の線引きなどをまとめています。

  • 依存のリスク:旧統一教会だけではなく幅広い分野でリスク評価が必要

    旧統一教会の解散命令請求に向けた動きに手詰まり感があるなか、宗教だけでなくさまざまな「依存のリスク」の問題が発生しています。依存させる側のリスク評価の必要性、宗教以外どのような「依存のリスク」があるか、依存のメカニズムや依存しやすい人の特徴、についてまとめました。

  • chatGPTなどの大規模言語モデルや画像生成AIの登場に伴う新たなリスク

    2022年の後半ころからAIのリスクについてのニュースが増えてきましたが、AIによる新たなリスクに向き合っていくために、chatGPTに代表される大規模言語モデルのリスクや画像生成AIのリスクについて整理し、政府のAI戦略会議が最近取りまとめたリスクと論点整理の内容を紹介します。

  • 残留農薬基準値の決め方その4:「ADIを超えないように」決めた目安残留濃度の一覧(587農薬)を作りました

    残留農薬基準は「農薬を正しく使用しているかどうか」という農業規範としての基準であり、健康影響に関係する基準ではないため複雑怪奇になっています。そこで「ADI(許容一日摂取量)を超えないように」計算した健康影響に関する目安残留濃度の一覧(587農薬)を紹介します。

  • 安全と安心の違い再考~同じようで違っていて、違うようで同じである~

    「安全」と「安心」はセットで使われることが多いのですが、「安全と安心は違う!安全は科学的、安心は心理的なもの」という安全安心二分論も頻繁に見かけます。ただし実際には「安全」の中にも心理的な要素は含まれており、同じようで違っていて違うようで同じ概念と整理できます。

  • 除草剤プロピザミドは炎症性腸疾患の原因となるか?Nature論文を読み解きます

    除草剤のプロピザミドが炎症性腸疾患を発生させていると主張しているNature論文の内容を解説します。現実離れした高濃度で発生することを示しただけでリスク評価には役に立たない内容です。現実的な曝露量における影響の考察を行い、なぜこの論文がNatureに掲載されたついても考察します。

  • 2022年10月~2023年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果28~

    Google検索履歴やYAHOO!知恵袋、Twitter、News APIを用いて「リスク」や「リスクコミュニケーション」のトレンドを定点調査しています。本記事は2022年度下半期(10~3月)の調査結果を報告します。アフターコロナの時代になって多様なリスクに注目が集まっていることが示されています。

  • 対決しないデマ対策:目立つ人より見えない人に向き合おう

    目立つデマ発信者を黙らせるのではなく、見えないサイレントマジョリティからの信頼を得ることを目指してデマに対応しようという提案をします。なぜ対決姿勢ではダメでサイレントマジョリティを相手にすべきなのかを解説し、信頼を得るための方法についても解説します。

  • 政府の外部有識者の選定基準:知識を生み出す能力と知識を社会に応用する能力は異なる

    政府に外部有識者として呼ばれている人たちの中に専門家ではない人が混ざりますが、知識を生み出す能力と知識を統合して社会に応用する能力は別物であり、査読論文や被引用数は前者の能力の指標にしかなりません。後者の能力をどのように判断するかを考えてみました。

  • リスクをテーマとするブログを書いて3年が経ちました―半年間の実績を振り返る5―

    2022年4月から2023年3月までの1年間のブログの実績を、Google Analyticsのデータを中心に振り返ってみます。この1年でアクセス数が着実に増えており、Google先生からの評価も一気に上がりました。アクセス数に加えて記事評価ボタンによる評価、Twitterでの反応など多角的なデータを収集しています。

  • リスクコミュニケーションもAIが担う新時代その4:SNSのデマ発信アカウントをAIに判別してもらおう!

    リスクコミュニケーションにAIを活用する方法の一つとして、ChatGPTを使ったデマ判定方法を紹介する記事の第2弾として、ツイッターのアカウントのデマ傾向を判定する事例を紹介します。SNSプラットフォームが実装すると現状からの大きな改善が期待できます。

  • リスクコミュニケーションもAIが担う新時代その3:AIにデマを自動判別してもらおう!

    リスクコミュニケーションにAIを活用する方法の一つとして、ChatGPTを使ったデマ判定方法を紹介します。ツイッターなどでは日々デマが拡散し、人力での対応は限界があるため、AIによってファクトチェックを自動化できると非常に強力なツールとなります。

  • 大学生などの新生活にまつわる5つの身近なリスク:金銭、自転車、ネット、宗教、メンタル

    4月は進学・就職などで新生活が始まる季節ですが、同時にさまざまなリスクに注意すべきタイミングです。「大学生が狙われる50の危険」という本をベースに新生活にまつわるリスクについてまとめた結果、特に注意すべきリスクとして「金銭、事故、ネット、宗教、メンタル」の5つが挙げられました。

  • コオロギ食は新規のリスク?ネットの反応を分析しました

    コオロギ食についてネット上での炎上が続いていますが、Google Trends, YAHOO!知恵袋、Twitterを用いたソーシャルリスニングを行って、ネット上の反応を分析しました。コオロギ食は危険、コオロギ食推進は社会的不正がある、という大きく二つの反応が示されましたが、ネット上の情報の多くは不正確でした。

  • リスクコミュニケーションもAIが担う新時代その2:情報提供の内容をAIに書いてもらった

    ChatGPTやStable DiffusionなどのAI技術を活用し、文書を要約させる、箇条書きから文章を生成させる、わかりやすい文章を生成するための注意事項を守らせる、文章の書き換えさせる、イラストを描かせるなど、リスクコミュニケーションにおける情報発信に役立てる方法を紹介します。

  • 冬のリスクその3:こたつで死亡率上昇?冬の室内温度のリスク

    WHOのガイドラインでは「室温18℃以上」が勧告されており、冬の室内温度が低いことは健康リスクにつながります。こたつ使用率の低い北海道は室内全体が暖かく、冬季の死亡率増加が低くなっています。ここからこたつ使用による死亡リスクを試算してみました。

  • 国立科学博物館の特別展「毒展」は人工物の扱いが残念

    2022年11月1日から2023年2月19日まで国立科学博物館で開催された特別展「毒展」に行ってきました。今回はそこで感じたこと(人工物の扱いが残念だった)を書いてみます。リスク評価・管理の考え方が不足していたと思います。

  • 感染防止のための献血制限の基準値:同性愛差別と血液不足との二つのリスクトレードオフ

    感染防止のための献血制限の基準値として、狂牛病を発端とする英国滞在歴のある人の献血制限(1ヵ月)、日本の男性同性愛者の献血制限(6ヵ月)、米国の男性同性愛者の献血制限(3ヵ月、ただし見直し中)についてまとめます。数字の根拠はどの事例も大変興味深いものです。

  • シロアリ防除剤としてのネオニコチノイド系殺虫剤のリスク

    シロアリ防除剤としてのネオニコチノイド系殺虫剤の使用時のリスクについてまとめました。まずシロアリ防除剤のリスク管理について整理し、次に論文の情報からネオニコチノイド系殺虫剤のリスク評価を行い、最後にシロアリ防除剤のリスク比較事例を示します。

  • リスク評価はファクトではないその3~リスク評価の中に潜む価値判断~

    「リスク評価は専門家が行うものなので完全に科学的なもの」と言えるわけではなく、その中にはさまざまな価値判断も含まれています。特に「そもそも何を評価するか?」という部分には価値観が大きく反映されるので、専門家以外のかかわり方も重要になります。

  • アジャイルガバナンス:「法律を守っているので安全です」からの脱却

    「法律を守っているので安全です」というこれまで企業の姿勢から脱却する方向性としてのアジャイルガバナンスについて紹介します。新しい技術は開発や社会の反応の変化が素早いため、法規制が追いつかず企業の自主管理がより重視され、ガバナンスも迅速にアップデートし続けることが求められています。

  • 残留農薬基準値の決め方その3:「ADIを超えないように」決めたら良いのでは?

    残留農薬基準は「農薬を正しく使用しているかどうか」という農業規範としての基準であり、健康影響の基準ではないため説明の際は要注意ですが、むしろ説明の仕方を注意するよりも運用を変えて健康影響の基準値(ADIから換算)に変えればよいのでは?という意見についてまとめました。

  • リスクコミュニケーションもAIが担う新時代?ChatGPTに安全かどうか聞いてみた

    いま流行りのAIチャット「ChatGPT」で遊んでみました。餅、北朝鮮、統一教会、コロナワクチン、マイクロプラスチック、農薬について「安全か?」を聞いてみたところ、思いのほかの面白い結果が得られ、リスクコミュニケーションもAIが担う新時代の可能性を感じました。

  • 新年のご挨拶と2022年のリスクの振り返り

    今週は年末年始のためいつものブログ記事の更新はお休みです。かわりに過去記事を見ながら2022年を振り返ってみたいと思います。

  • 残留農薬基準値の決め方その2:残留農薬ポジティブリスト制における一律基準値の根拠

    残留農薬基準値が決められていない農薬-作物の組み合わせに自動的に適用されるポジティブリスト制に基づく一律基準0.01mg/kgの根拠を解説します。毒性がよくわからない場合であっても健康影響の懸念がない摂取量を推定した「毒性学的懸念の閾値」を応用しています。

  • 残留農薬基準値の決め方その1:巷にあふれるの説明のほとんどが誤解を招いている

    残留農薬基準の決め方の説明として巷にあふれている「ADI(許容一日摂取量)を超えないように決められています」は間違いです。まずADIから換算する基準値というのはどういうものかを説明し、その次に残留農薬基準の決め方(ALARA型)を解説します。

  • リチウムイオン電池の身近で見過ごされてきたリスク

    各地のごみ処理施設で火災が頻発するなど、リチウムイオン電池がごみに混じって廃棄される問題が大きくなっていますが、これまで「見過ごされてきた」リスクと考えられます。リチウムイオン電池のリスクと対策、これまで見過ごされてきた理由についてまとめます。

  • マイクロプラスチック汚染の本命はタイヤ摩耗塵?~新たなハザード6-PPDキノンとの関係~

    マイクロプラスチックの排出源としてのタイヤの重要性を示し、タイヤ摩耗塵の健康・環境影響について整理し、新たなハザードとしての6-PPDキノンについてまとめます。6-PPDキノンはサケに対する影響が強いことから今後要注目です。

  • 梨泰院のハロウィン雑踏事故から考える「祭りのリスク」

    梨泰院で多数の死者が出た後も渋谷ハロウィンに多数の人出があったり、だんじり祭りや牛追い祭りなどの死者が出るような国内外の危険な祭りが継続されたりする理由についてまとめました。国内外の危険な祭り、祭りのコロナ感染リスク、祭りのリスクの許容レベルについてそれぞれ整理します。

  • 「人権リスク」その3:実際の企業における人権リスク比較事例

    家電メーカー3社を対象とした人権リスク比較事例として、各社の人権方針について比較を行い、ソーシャルリスニングの手法を用いて各社の人権についての評判(レピュテーション)をチェックしました。人権方針に大きな違いはないものの、レピュテーションには大きな差が見られました。

  • 「人権リスク」その2:人権デューディリジェンスとは人権リスクマネジメントのPDCAサイクルのこと

    企業活動における人権リスクマネジメントの全体像、その中の人権デューディリジェンスのプロセス、人権リスク評価の手法について解説します。人権デューディリジェンスは、自社や取引先などにおける人権リスクを特定し、防止・軽減し、取り組みの実効性を評価し、その結果を説明するという一連のプロセスです。

  • 「人権リスク」その1:なぜ「人権リスク」に対応する必要があるのか?

    リスクの対象が財産・健康・環境に加えて人権などに広がりを見せており、世の中で人権を軽視した場合の悪影響が大きくなっています。人権侵害の内訳とその経年変化のデータを示しながら、なぜ「人権リスク」に対応する必要があるのか?について解説します。

  • なぜコロナの死者数は増えているのに世間での関心は下がり続けるのか?

    コロナの死者数はオミクロン株になってから増加していますが、反対にコロナへの世間の関心度は低下しています。世間の関心の低下度をソーシャルリスニングの手法を用いて示し、ニュースで取り上げられなくなった理由などを解説し、最後にリスク心理学的な考察を試みます。

  • 2022年4~2022年9月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果27~

    Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋、News APIを用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2022年度上半期(4~9月)の調査結果から、ウクライナ情勢はトレンドから消え、コロナ第7波と猛暑による熱中症がトレンドとなっていました。

  • 環境科学への違和感の正体~科学と社会運動の混在

    危険をあおるほどインパクトファクターの高い科学雑誌に論文が掲載されやすい、という近年の環境科学に対するへの違和感の正体について、(1)科学と社会運動(〇〇すべき)の混在、(2)「リスクを減らしたい」ではなく「悪いものに罰を与えたい」という感情、(3)「正しさ」の押し付け、という3つの視点から整理しました。

  • リスク比較のためのRisktools ver2を公開しました

    リスク比較のためのWEBアプリ「Risktools」を作っています。今回公開した改良版(ver2)では、死因、年齢階級、評価する年、性別を選択すると、リスクのものさしに加えて経年変化・性別・年齢別のグラフが表示される機能を追加しています。特に経年変化は興味深い結果がいろいろと得られます。

  • 送迎バス置き去りによる死亡事故から考える保育施設の死亡リスク

    保育施設の送迎バスに子どもが置き去りにされて死亡した事件が大きなニュースとなっていますが、保育施設においてどのような死亡事故がどの程度の頻度で起こっているかというリスクを知るために、内閣府が取りまとめている保育事故データベースの情報を整理しました。

  • 日本におけるがんのリスク要因は何か?世界疾病負荷(Global Burden of Disease)研究の結果を紹介します

    世界疾病負荷研究(GBD study)が提供するツールを用いて、日本のがん死亡に対するリスク要因を整理しました。その結果、たばこやお酒、不健康な食事などの日常生活に起因するがんの影響は化学物質によるがんと比べてけた違いに大きくなっています。

  • 除草剤グリホサートの健康影響その4:発がん性物質の受け入れられるリスクレベル

    グリホサートのように発がん性ありなしの論争を続けるよりも、発がんリスクの大きさを評価してそれが十分に小さいかどうかを判断したほうがよい場合があります。リスクが十分低く安全と言えるのかどうか?という問いに答えるための方法・考え方について解説します。

  • 除草剤グリホサートの健康影響その3:グリホサートの発がんリスクの大きさはどれくらいか?

    農薬の発がん性は科学的に完全な白黒がつくものではないため、発がん性あるなしの禅問答は尽きません。その禅問答から抜け出すには、発がん性があると仮定してそのリスクを計算することが有用です。除草剤グリホサートを例に発がんリスクを計算する方法を解説します。

  • 除草剤グリホサートの健康影響その2:農薬の疫学調査はなぜ難しいのか?

    グリホサートの発がん性の根拠とされている疫学調査のメタアナリシスを事例に、農薬の疫学調査はなぜ難しいのか?を解説します。農薬の疫学研究が難しいのは、農薬の曝露量の推定が難しいことが一番の理由です。結果として、信頼性の低い研究を積み上げたメタアナリシスの信頼性もまた低いということになります。

  • 除草剤グリホサートの健康影響その1:尿中から検出された際の健康影響の判断方法

    食品中農薬濃度の残留基準値超過は定期的にニュースになりますが、最近では尿中から農薬が検出されたというニュースも目にします。このようなニュースの読み解き方の解説として、除草剤のグリホサートを例に摂取量への換算方法やリスク評価について説明します。

  • テロに巻き込まれた場合の3つの対処法:逃げる・隠れるともう一つは???

    今回は夏休みのため、通常のブログ記事の更新はお休みします。その代わりに、「国際テロリズム要覧2022」という資料を読んでいて、テロに巻き込まれた場合の対処法の国際比較が非常に面白かったのでそれ紹介します。

  • AI農業のリスク―新しい技術には新しいリスクがある

    AI農業のリスクとして、(1)ハッキングなどのセキュリティのリスク、(2)環境破壊のリスク、(3)大企業によるデータ独占のリスクが挙げられていますが、誤同定による被害、機器類の事故、ディープフェイクやAIボットによる社会の混乱のほうがよりリアルなAI農業のリスクとなりえます。

  • 熱中症対策と塩分摂取の関係―予防と治療の区別が肝心

    熱中症対策では塩分の補給が重要と言われていますが、一方でその必要性に疑問が提示され、塩分摂取の悪影響も懸念されています。現状の日本人は必要量よりもかなり多い食塩を摂取しており、汗をかいた程度で不足することはありません。なぜ熱中症対策として塩分摂取をする必要があるのかの疑問に迫ります。

  • セキュリティリスク:安倍元首相銃撃事件におけるSPの責任論をどう考えるか?

    2022年7月8日に起きた安倍元首相銃撃事件では、SPなどによる警護体制の不備が指摘されましたが、この事件を例にセキュリティリスクについてまとめます。まず、セキュリティリスクの定義を示し、事件後の責任論について心理学的な解説を行い、最後にリスク評価をベースとした対策について解説します。

  • コロナ禍の2020年から2021年にかけて日本の死亡リスクのトレンドはどのような変化をしたか?

    2021年の人口動態統計の死因別死者数によると、インフルエンザなどの呼吸器系疾患は2020年に引き続いて減少が目立ちました。自殺の超過死亡は損失余命で比べるとコロナによる損失余命と同等で、年代別に見るとその特徴が大きく異なり、若者ほど自殺の損失余命が大きくなります。

  • 生態リスクを考える際のポイントその2~日焼け止め成分が紫外線により毒性が強くなる?

    日焼け止め成分が紫外線照射により毒性の高い代謝物に変化するという内容の論文を例に、化学物質の生態リスクを考える際のポイントを紹介します。現実的な濃度よりも数桁以上も高い濃度で実験されており、実際の環境中で同様の影響が起こるかどうかを考えることがポイントになります。

  • 解決志向リスク評価を阻害する要因は何か? 日本リスク学会シンポジウムの議論から

    解決志向リスク評価を阻害する要因は何か?について、2022年6月24日に開催された日本リスク学会シンポジウムの議論をもとに整理しました。Jリーグの成功事例やコロナウイルス対策における問題などから、意思決定する側の意識・組織文化の問題が大きいと考えられました。

  • 仕事で忙しい人がネタ切れせずに継続的にブログを書くためのコツを教えます【後編】

    継続的にブログを書くため二つ目の問題「書く時間がない対策」について、記事の型をあらかじめ決めておく、記事の構成に沿って肉付けするために効率的に情報収集する、記事を書く時間をあらかじめ決めておいてタスクを分散して割りあてる、の3点に整理しました。

  • 仕事で忙しい人がネタ切れせずに継続的にブログを書くためのコツを教えます【前編】

    継続的にブログを書くための大きな問題の一つ「ネタ切れ対策」について整理しました。記事のタイプを考えて引き出しの数を増やす、定期的な情報収集により持ちネタを増やす、思いついたブログネタはすぐに決まったフォーマットに基づいてネタ帳にまとめる、の3点が重要です。

  • 「農家は長寿命」説の検証その2:心理的要因や認知症との関係

    農家は長寿命説の文献を批判的に検証した記事に対するコメントへの返答として、職業別の平均余命、なぜ「農家は長寿命」説は信じ込まれやすいかの心理学要因、農家は認知症予防に効果があるのか、などを整理しました。結果として、農業が寿命や認知症に与える影響は明確ではありませんでした。

  • 2021年10~2022年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果26~

    Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2021年度下半期(10~3月)の調査結果から、コロナ収束期(ワクチンリスクの最盛期)->オミクロン株による第6波->ロシアによるウクライナ侵攻とリスクのトレンドが移り変わったことがデータで示されました。

  • 熱中症になるからマスクは外すべき? 一見リスクの話をしているようで実はそうではない例

    リスクの話をしているようで実はそうではない」問題の一つと考えられます。マスク生活にうんざりしている人たちが熱中症のリスクみたいな(都合の良い)情報に「これだっ!」と飛びついて「マスクは外すべき」となることを、認知的不協和理論を用いて解説します。

  • 犯罪リスクの男女差:日本はフェミサイド大国なのか?

    日本は男女差別の面で遅れており、犯罪に関してもフェミサイド(性別が女性であることを理由に男性に殺されること)大国などと一部で呼ばれています。性犯罪以外の犯罪については被害者の男女割合は同程度が男性のほうが多くなっていました。ただし、安心感の男女差は諸外国と比較して大きくなっています。

  • 知床観光船事故から考える、事故が起こってからの規制強化と事前のリスク評価ベースの安全対策の違い

    知床観光船沈没事故を受けて船舶の規制強化が議論されようとしています。事故が起こってからの規制強化と事前のリスク評価ベースの安全対策という二つの安全のカタチがありますが、船舶安全の分野ではFormal Safety Assessment(FSA)という後者のフレームが整っています。

  • 欧州で規制強化に向かう殺虫剤スルホキサフロルの例から学ぶ生態毒性情報の読みかたのポイント

    欧州で規制強化に向かう殺虫剤スルホキサフロルについて日欧米の動きを整理し、さらにネオニコチノイド系農薬とどちらがマシかを判断するためにミツバチや水生生物に対する毒性の比較を行いました。ここでは特に毒性情報の探し方や読みかたのポイントに焦点をあって解説します。

  • リスクをテーマとするブログを書いて2年が経ちました―半年間の実績を振り返る4―

    2021年10月から2022年3月までの半年間のブログの実績をGoogle Analyticsのデータを中心に振り返ってみます。WEBアプリケーションのRiskToolsの公開など新たな試みも始まりました。また、アクセス数に加えて記事評価ボタンによる評価、Twitterでの反応など多角的なデータを収集しています。

  • 飛沫感染・飛沫核感染・マイクロ飛沫感染・エアロゾル感染・空気感染などの定義は日本と海外で大きく異なる

    日本の感染研がようやくコロナのエアロゾル感染を認めたというニュースがありましたが、飛沫感染・飛沫核感染・マイクロ飛沫感染・エアロゾル感染・空気感染などのややこしい線引きについて、なるべく国内外の公的機関が記載する定義を集めて並べてみたところ、日本と海外の違いがよくわかるようになりました。

  • ブログのタイトル「リスクと共により良く生きるための基礎知識」の由来

    コロナワクチン3回目接種による体調不良のため、今回はいつもの記事はお休みします。代わりにブログ運営開始からちょうど2年経過した節目なので、ブログのタイトル「リスクと共により良く生きるための基礎知識」の由来などを書いてみたいと思います。

  • 成年年齢の18歳引き下げにともない、なぜ「お酒は18歳から」にならなかったのか?

    飲酒開始年齢の根拠はアルコールの有害性などの科学的根拠ではなく「20歳以上は成年であるから」であったため、成年年齢が18歳に引き下げられると自動的に「お酒は18歳からOK」になるはずです。ところが飲酒開始年齢の引き下げに動いた自民党に対して日本医師会が撤回要求をしたため先送りになったようです。

  • 「農家は長寿命」はファクトか都市伝説か?を検証します

    「農家は長寿命」というSNSなど(県の政策文書にも!)でまことしやかに語られる説を検証します。(1)農業者の医療費は非農業者よりも低い、(2)農業者の死亡時平均年齢は非農業者よりも高い、(3)農家の割合が多くなると死亡率を下げる、という根拠が示されていますが、適切な解釈のためにはさまざまなバイアスを取り除く必要があります。

  • コロナ濃厚接触者の定義「15分ルール」のからくり―給食14分ルールは安全か?

    コロナ感染者が出た際に濃厚接触者の認定を避けるため、学校現場では給食を15分以内に食べなければいけない、15分ごとに座席を離れていったん距離をとる、などのトンデモルール実施されています。濃厚接触者の定義である「15分ルール」が設定された根拠について解説します。

  • ロシアのウクライナ侵攻下における日本でのリスクと情報ニーズとは何か?

    ロシアのウクライナ侵攻下における日本でのリスクと情報ニーズについて、TwitterやGoogle検索履歴、YAHOO!知恵袋を用いて調査しました。日本での注目点は(1)物価上昇などの直接的影響、(2)なにか自分にできることはないか?、(3)戦争に至った経緯を知りたい、という3つポイントに絞ることができます。

  • 「若者でもコロナで重症化することがある、死ぬ可能性はゼロではない」という論法はなぜダメなのか?

    医療関係者がよく使う「若者でもコロナで死ぬ可能性はゼロではない(だからもっとコロナを怖がろう)」という論法は、反ワクチンなどが使う「ワクチンで死ぬ可能性はゼロではない(だからもっとワクチンを怖がろう)」という論法と全く同じであり、分母無視の法則の悪用例です。

  • SNSなどのプラットフォームはトンデモ科学な発信にどこまで責任を負うべきなのか?英国王立協会のレポートを紹介します

    トンデモ科学情報の拡散のツールになっているsnsなどのプラットフォームはいったいどこまで責任を負うべき(強権を発動すべき)なのだろうか?という疑問に参考となる英国王立協会のレポートの内容を紹介します。疑似科学対策としてコンテンツの削除やアカウントの凍結のみに依存するべきではない、という興味深い内容となっています。

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永井孝志さん
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リスクと共により良く生きるための基礎知識
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