『なあジロー!お前、3組の平野に告られたんだってな!』 噂好きの北山がホームルームが終わるや否や俺の机を揺らし喚き散らす 「っせえな!眠いんだよ話しかけんな!」 『なあーなんで付き合わねーの?顔面超マブじゃん!』 「っだりぃよ。好きとか。付き合うとか。」 『お前はバカなん?...
ぬるはらほのぼのつんつくてん。 ピーンポーン 殺風景な部屋に軽快な電子音がが響いた 簓はぐったりした体を起こし引きずるようにインターホンのカメラを覗く 「はいーどちらさんですかー」 『おぉ!とりあえず開けろや!!━━━━ブチッ」 「はいぃ??」 一瞬映った映像に簓は動揺した...
KARTE:Ⅱ 碧棺左馬刻の場合 「先生のチームのリーマンに惚れた」 ーーー左馬刻くん、ドア、閉めてもらっていいかな ーーー今日はわざわざそれを言いに? 「おう。俺のリーマンが通ってるって聞いたもんだからよ。」 ーーー観音坂くんには通院してもらっているね 「別にいいけどよ。...
KARTE:Ⅰ 観音坂独歩の場合 ーーー不眠が続いていると 「はい、ちょっとまた薬が効かなくて」 ーーー処方した分量は守ってますか 「・・はい。あ、いや・・たまに忘れることがあって」 ーーー君の悪い癖ですよ。 「いや、なんか副作用というか、ど、動悸が・・あの・・」 ーーーふ...
Black to White 正しい道を歩いてきたと言われたらそうかもしれない 俺の生き方を否定するなんて現代を否定するようなものだ 正しい時間に起きて正しい仕事をして正しい言葉で正しい上司が正しく説教をする 正しい時間に帰る正しい時間に寝る正しい明日がくる そう...
ファーストキス 濁った月明かりが僕たちを照らしていた。 「銃兎さん、俺、今まで幸せでした。ほんと」 『ええ。私もです。』 濁っていたのは月ではなくて空気が悪い車内だから タバコの煙のせいか、溢れてくる涙のせいか、全部が歪んで見えた。 『今日は夜遅くまでありがとうございました...
告白 「おい、俺の話聞いてたか?」 俺の問いかけにも反応する様子もなくただただ俯く。 おい、返事が聞きてえんだ。お前の、声が聞きたいんだ。 元はといえば俺が悪い 友達、親友、仲間、セフレ 俺たちの関係を形容するならこんな言葉で充分だ いや、充分じゃなくなったから今こうして俺...
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