僕はカーテンを開けない。 そのせいで、家で過ごす時は外の様子がまるで分からない。 いつもは落ち着くはずのカーテンの内側。 それがとてもこわくなったのがこの前の休日だ。 カーテンの内側で静かに本を読んでいると、急に気が付いた。 実は外ではとんでもないことが起きていて、 僕が世界中の注目の的になっているのではないかと 玄関の前には僕の部屋に押し入るタイミングを図っている警察官が何人も待機してして、 その周りを近所の人たちが、ただの好奇心で囲っている。 そんな気がしてしまうといてもたってもいられなくなって、とりあえず玄関を開けてみるしかない。 風が吹き込む音と、この焦燥感に似合わない鳥の可愛らしいさ…