「あ、そうだ。はい、これ」ユノから差し出されたのは、ホームセンターで見たのとほぼ同じ形状のガラスワイパーだった。 「す、すみません。代金お支払いします」「そん…
「・・・・・おじゃまします」「どうぞ、奥へ」通されたリビングダイニングは広々と居心地の良さそうな空間で、シンプルなデザインの家具で揃えられている。革張りのゆっ…
玄関を開けるなり、鼻を擽った懐かしい香りにしばらく足が動かなかったそれは、一本の電話から始まった。リビングの床に置かれているリュックから聞こえてくる奇妙なメロ…
「・・・・・申し訳ございません。そちらの商品はただいま品切れになっております」これは良さそうだ、と意見が一致して二人が手に取った見本の前で、店員はにこやかな無…
「そろそろ片付きそうですか?」ミノは慌てて出来上がった書類を束ねて立ち上がった。「あっ、はい。見て頂けますか」チャンミンはにこやかに微笑みながら、書類を受け取…
新婚のミノが近頃頭を悩ませているのは、妻との家事分担だった。新婚の妻とはいえ、彼女とは学生時代からの付き合いを考えると、もうかなりの長い時間を一緒にすごしてい…
うららかな春の陽射しが差し込む司祭館。また留守番を頼まれた。といっても、今日は平日。誰かがくるという予定もない。幼稚園も春休みに入ったせいか、静かなものだ。そ…
おはようございますいつもコメントありがとうございますm(_ _)mとても嬉しいですし、これからも妄想を続けていこうと意欲が沸きます♡なのに……なかなかお返事で…
「・・・っ、はぁ、はぁ・・・・」ようやく辿りついたときにはすっかり息も上がっていて、服も絞れば水が出る、というくらいにずぶ濡れだった。「ユノ・・・・?」玄関の…
最後に軽いキスを落として、チャンミンはゆっくりと唇を離す。額と額を合わせて見つめ合っていると、急に笑いが込み上げてきた。暫しの間、互いの距離はそのままで笑い合…
「あ、降って来た」「ほんとに?」ミノが部室の窓の外を見ながら呟き、それを聞いたチャンミンはソファから立ち上がって窓に近づいた。なるほど、外を見ると大粒の雨がコ…
フルーツタルトが焼けたよ、とキュヒョンのところへ電話が入ったのは、ちょうど日曜日。絶品のあのタルトが売り切れてしまうと困るからと、昼前にカフェに顔を出したキュ…
他愛のない会話を交わしながら公園を横切った時。ユノの視界に、蕾が開き始めた桜の木々が目に入った。冬の間じっと眠っていた蕾が春の気配を感じて目覚め始めている。ユ…
ゆっくりと意識が浮上してくる。穏やかな海に居るような、ゆらぎ。暫くその波間を漂って、優しい水に身体を任せる。ようやく耳が音を拾い始めて、深く息を吸い込めば、微…
卒業式が終わり新たな学校生活が始まる、つかの間の休日の午後。ユノとチャンミンは、近くのデパートに買い物に来ていた。新学期に必要なものなどを買い揃えた後、二人は…
突然ぽかりと目が覚めた。小さなサイドランプだけが闇を照らす部屋と、自分の横たわるベッドに腰掛けた愛しいひとの姿。大きな暖かい手のひらが、ゆっくりと何度も何度も…
「家にいてもふっと、チャンミンの香りがする気がするんだ」「え?臭います?」「そうじゃなくて・・・・優しい香り。なんだか安心して・・・好き、なんだ」はにかむよう…
Y「かわいくないやつだな」C「・・・・・お言葉ですが、過去に私が可愛かった事がおありですか?」Y「数える程だけどな」C「今後のために、ひとつお聞きしても?」Y…
物音に覚醒を促され、ゆっくりと目を開けた。そこはよく知った自分の部屋、ではなくて・・・・。上半身を起こして部屋を見渡していると、静かにドアが開いた。「起きまし…
「あれ、チャンミン?」司祭館を覗くと、チャンミンがいた。『出かける用事ができたので、バイトの帰りに寄ってしばらく留守番をしてください』バイト先にシウォンから電…
私事にたくさんの温かいコメントをくださり、ありがとうございました❤本当に嬉しいです(>ω<)おひとりおひとりにお返事できなくてすみません💦もともと扁桃腺が弱…
すみません………体調を崩してお休みさせていただいてました💦その間に、なんかいろいろありましたね……まだ解決してないようですが、ユノを信じます。悲しいかな、私…
自室に引き入れ、上着を脱がせてタオルでその濡れた髪を拭う。そうしている間も、ユノは俯いて唇を噛みしめたままだった。自分とはそう身長の変わらないユノが、急に小さ…
そこに書かれているのは、チャンミンの電話番号。『夜中でもかまいませんから』穏やかな声が頭の中で繰り返す。少し、少しだけなら。三コールだけ。目を凝らして数字を辿…
先ほどあげた☔限記事、後ほど下げますコメントくださった皆さま、ありがとうございました☘皆さま前向きなコメントばかりなのに、読んでいてなぜだか涙が出てきましたよ…
後悔している・・・・・・この二人を旅行に誘ったのは、間違いだったなぁ、と・・・・・C「遅いですよ」Y「誰の所為だよ」C「先に寝たのはあなたの方でしょ」Y「あー…
ユノ→5才チャンミン、キュヒョン→22才ヒチョル→25才 *****************ダンボール解体中に、手を切ってしまったチャンミンY「キューヒョン・…
僅かに浮遊感のあるような。そんな気分を片隅に感じながら時間を過ごし、明日は土曜日。チャンミンはこの週末は休みだと言っていたから、一緒に過ごせると嬉しいのだが。…
いつも通りに仕事をしているつもりだった。だが、何人かの常連客には微妙に機嫌の良いのがばれてしまったらしい。週の真ん中の曜日は定休日の店も多い。そのせいか、バタ…
「チャンミン、起きろ」威勢のいい声に重い目蓋を持ち上げると、寝室のカーテンは開けられ室内には朝の光が満ちていた。すでに着替えを済ませたユノが見下ろし、キッチン…
たまたまポッカリと空いたスケジュール。たまたま事務所で顔を合わせた4人は、ハードスケジュールだったユノを労う目的も兼ねて、二日間の日程で温泉に行くことを即決し…
ずいぶんと眠った気がする。大きなデジタルの表示はまだ六時前。珍しく爽快な目覚めだった。「あれ?」いったい、いつの間に自分はベッドに入ったのだろう。しかも、シャ…
「ユノさん・・・・」ため息混じりの声に、我ながら簡単なものだと思う。酔っ払い相手に、さっきまではあれこれお小言を言ってたくせに、今ではすっかり彼のペースに巻き…
C「大丈夫ですか?」Y「いちいち確認を取るなよ・・・・」C「冷たいな〜。心配くらい好きにさせて下さいよ」Y「心配?何から何まで好きにしておいて」C「もし本当に…
「・・・・・・ユノ」寝入ってしまったユノはなかなか起きる素振りを見せず、すっかり窓の外は宵闇に包まれていた。「ユノ・・・・・ユノ」夜は急に気温が下がってくる。…
「ユノさん、こんなところで寝たら風邪ひきますよ。着替えてベッドに行きましょう」「・・・・・エッチ」「は?なんですか」「ベッドに行きましょうなんて、誘うな」「そ…
「だから俺はきっと冷たい人間なんだ。事件のことも家族のことも、一度も思い出すことはなかったし・・・こんなファイルを読んでも、何の感情も浮かんでこない」「そんな…
予想通りきっちりとしたまま帰ってきた。出勤した朝と同じとは言わないが、髪もネクタイもスーツもきちんとしといて、まさに教員にふさわしい様子だ。チャンミンは書斎の…
「シムさん、何にしますか?」「・・・・・・・・・・」「シムさん?」「・・・・・・・・・・」あ、ええ・・・・と。「・・・・・チャンミン?」「はい、なんですか?」…
「紅茶でいい?珈琲は店でしか飲まないんだ」「かまいません。記憶が無い、と言いましたね」「ああ。事件のことも今回のことがあるまでは知らなかった。情報として知って…
ユノ→12歳チャンミン→29歳***************「チャンミンの馬鹿!」そう言ってユノが部屋を飛び出していったのは、何時間前だっただろうか。窓の外は…
嵐のような時間が去り、いつもの静けさを取り戻した店内には二人。「ふう。なんだかもうびっくりだ」「さっきの男が、ここ最近のあなたの疲れの原因ですか?」そうとも言…
明日は、ひな祭り。幼稚園で使うという桃の花を届けに、バイトの帰りにシウォンのところに寄った。司祭館に運び入れるため進んでいくと、突然、ふわりと良い香りがした。…
Y「にらむな」C「見つめる、の間違いでしょ?」Y「なら見るな」C「それなら目隠しをしましょうか?たまにはそんなプレイも、」Y「いいから!さっさと目を瞑れ」C「…
店を出てすぐ、小さな商店街に不似合いな豪華な外車が慌てたように停止する。するするとウインドゥが開いて、運転席から初老の紳士が顔を出した。「社長っ、今度は何を」…
「今日のユノさん、なんか変だった」「変?」ベランダで誘ってきた時のユノはいつもと違っていた。「なんていうか、その・・・・」「・・・・初めての時・・・・みたいな…
Y「うかない顔だな」C「残念ながら、この顔は生まれつきです」Y「・・・・なんだ、怒ってるのか」C「まさか、ご主人様の行動に執事が口出しするなど言語道断ですよ」…
「あ、あのっ」老婦人、いや、男は得意げにニンマリと笑った。「アイツにはきちんと言ってやったからな。二度と現れねぇよ」全ての状況を理解しているかのような言葉に、…
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