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葉咲透織
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2020/03/24

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  • 薔薇をならべて(6)

    <<はじめから読む!<5話 部屋は家政婦が来て、定期的に掃除をしているのだろう。この男に完璧な整理整頓は、無理だ。短い時間しか接していなくても、わかる。 涼を激昂させたのは、窓際に並んだ大小の植木鉢。並びは整然としているが、すべて枯れ果てて

  • 薔薇をならべて(5)

    <<はじめから読む!<4話 目的地周辺です、と女性的な機械音声が告げる。周辺って、と見回した涼の目に映るのは、ずっと続いている壁であった。「あ、玄関はもうちょっと行ったところです」「って、これ全部あんたんちかよ!」 彼の言う玄関は、家の入り

  • 『追憶の烏』(阿部智里)

    BL終わったので、非BLこれから三冊レビュー書く、予定。『追憶の烏 八咫烏シリーズ 』(阿部智里)↑Amazonの電子書籍ページに飛びます。八咫烏シリーズ最新刊。唯一文庫化が待てなくて全部単行本で揃えてる(イベントのタイミングによっては文庫

  • 薔薇をならべて(4)

    <<はじめから読む!<3話 錦織香貴、職業・俳優。 誰もが知る公式プロフィールは以上だが、ガーデニング趣味のある人間ならば、もうひとつ知っていることがある。 彼は教育テレビで絶賛放送中の「ガーデニングびより」という園芸番組のナビゲーターを、

  • 薔薇をならべて(3)

    <<はじめから読む!<2話 自転車を積み込み、ぐったりした青年を助手席に乗せた。帰り着いた自宅では、連絡を受けた母親が待ち構えていた。 青年よりも、花屋の力仕事を長年こなしてきた母の方が、圧倒的に逞しかった。涼が靴を脱ぐ間、支えるのを代わっ

  • 薔薇をならべて(2)

    <<はじめから読む!「まあ確かに、こんな金髪じゃあ、親父はキレるかもな」 ルームミラーに映る自身の姿を見て、独りごちた。 涼が「フラワーショップふじまさ」を継いだのは、二年前だった。いずれは二代目として花屋の店先に立つことは、規定路線だった

  • 薔薇をならべて(1)

    「あんた、せっかく可愛い顔してるんだから、もっと愛想よくしたら?」 これが母親の言であったなら、涼りょうは「うるせー」と、反抗期の少年のように悪態をついていた。 しかし、目の前にいるのは父の代からのお得意様。庭に植わっているバラの大半は、彼

  • 「傭兵の男が女神と呼ばれる世界2」(野原耳子)

    真夏のBL読書ツアーもラスト。こないだまた数冊、本を買ってきたので読み進めたいと思います。(今回は非BL)「傭兵の男が女神と呼ばれる世界2」(野原耳子)異世界血みどろ戦争BL、待望の2巻です。↑前作はこちら↑個人出版さ...

  • 「黒狼宰相は白銀の皇子を執愛する」(魚形青)

    真夏のBL読書ツアー中。「黒狼宰相は白銀の皇子を執愛する」(魚形青)↑Amazonの電子書籍ページに飛びます。魚形青先生、待望の二作目は、中華モフモフBLです。デビュー作のレビューはこちら。中世風西洋ファンタジー世界のオメガバースものです.

  • ポンパドウル「桃のマリトッツォ」

    もう桃の季節が終わりですね……もう八百屋の品ぞろえが、梨になってきました。(梨も好き)まだまだ暑いですが、スーパーのおやつも秋仕様になってきてますね。秋もさつまいも・かぼちゃ・くり! と好きなものがいっぱいありますが、今日はまだ夏!桃スイー

  • 「神使いの蝶は誓いの聖騎士に祝福を捧ぐ」(葵居ゆゆ)

    真夏のBL読書ツアー中。「神使いの蝶は誓いの聖騎士に祝福を捧ぐ」(葵居ゆゆ)↑Amazon電子書籍限定ページへ飛びます。(電子書籍限定ss付)先日、アスタリスク・ポミエ文庫様主催のBL小説講座を受講しました(オンライン)。その際、講師をして

  • 「冷酷アルファ王子と不屈のオメガ妃殿下」(椿ゆず)

    真夏のBL読書ツアー中。『冷酷アルファ王子と不屈のオメガ妃殿下』(椿ゆず)↑Amazonの電子書籍購入ページに飛びます。第21回角川ルビー小説大賞・読者賞受賞の作品。twitterでお世話になっている、椿ゆずさんの商業BL小説デビュー作とな

  • 『騎士と王太子の寵愛オメガ~青い薔薇と運命の子~』(滝沢晴)

    真夏のBL読書ツアー開催中。『騎士と王太子の寵愛オメガ~青い薔薇と運命の子~』(滝沢晴)↑Amazonページに飛びます滝沢先生の著作といえば、の印象が強すぎて、コメディが得意な作家さんという認識だったのですが、シリアスもめちゃくちゃよかっ.

  • 『ご主人さまと謎解きを』(楠田雅紀)

    7月の原稿地獄を抜けたので、今月は読書や! とばかりにBL小説買ったので、ちょいちょいレビューをします。『ご主人さまと謎解きを』(楠田雅紀)↑Amazonの通販ページに飛びます。『海辺のリゾートで殺人を』でミステリを割とガチに書いてくださっ

  • クレイジー・マッドは転生しない(107)【終】

    <<はじめから読む!<106話「明日川くん。皆さん。ちょっとお付き合いいただけますか?」 呉井さんが言い出したのは、修学旅行の自由行動中だった。 彼女の誕生日の翌日、月曜日。無事に投稿した呉井さんを見て、柏木は泣きながら抱きついた。山本は、

  • クレイジー・マッドは転生しない(106)

    <<はじめから読む!<105話「トラックに跳ねられて異世界に行けるっていうんなら、俺も連れていけよ。なんなら学校から飛び降りたっていい。ここは二階だから微妙だけど、運がよければ死ねる」 俺は鎖を引いた。繋がった手錠によって、呉井さんの身体は

  • クレイジー・マッドは転生しない(105)

    <<はじめから読む!<104話「瑠奈ちゃんには、私しかいないの。明日川くんには、私以外にも友達がいるでしょう? 山本くんも、柏木さんもいる。瑠奈ちゃんには、私だけなの」 それも洗脳のひとつの手段だったのだろう。お互いにお互いを、唯一の人だと

  • クレイジー・マッドは転生しない(104)

    <<はじめから読む!<103話「瑞樹さんと、恵美に聞きましたの?」 この期に及んでも、気取ったテンプレお嬢様口調を崩さない呉井さんに、少しだけ腹が立つ。半分はね、と俺は言った。最初に気がつくきっかけをくれたのは、その二人ではなくて山本だとい

  • クレイジー・マッドは転生しない(103)

    <<はじめから読む!<102話「学校……?」 やってきたのは夜の学校。日曜日だし、修学旅行も近いので、部活の練習もすでに終わっている。職員室も薄暗い状態で、誰もいない。門も閉まっているはずなのだが、一応は学校関係者の仙川に頼んで、開けてもら

  • クレイジー・マッドは転生しない(103)

    <<はじめから読む!<102話「学校……?」 やってきたのは夜の学校。日曜日だし、修学旅行も近いので、部活の練習もすでに終わっている。職員室も薄暗い状態で、誰もいない。門も閉まっているはずなのだが、一応は学校関係者の仙川に頼んで、開けてもら

  • クレイジー・マッドは転生しない(102)

    <<はじめから読む!<101話 十一月。季節は秋も秋、晩秋という奴だ。日が落ちるスピードは、合宿で歩いた夏の夜とは段違いだ。 六時になる前に、薄暗くなった。電車に乗って、帰路につく。遊び疲れた呉井さんは無言で座っていて、時折うつらうつらと頭

  • クレイジー・マッドは転生しない(101)

    <<はじめから読む!<100話適当なところでランチにして、それからショッピングへ。「明日川くんは、何か見たいお店はないのですか?」 呉井さんの好きそうなテイストの店は、昨日柏木から仕入れている。彼女は何度もこのショッピングモールに足を運んで

  • JCの半分は妄想でできている

    中学生になって、初めての授業参観日だった。来なくていいよ。朝出かけるときに、寝ぼけ眼のおいちゃんにはそう言ったけれど、来てくれたのは嬉しかった。ママは仕事が忙しくて、なかなか来られなかったから。 たとえ襟のゆるいTシャツにジーパンなんてい

  • クレイジー・マッドは転生しない(100)

    <<はじめから読む!<99話「頑張って!」「う、あ、えええ? いやあああ」 経験上、ゲームには人間の本性が表れると思っている。パズルゲームで連鎖をめちゃくちゃ組む奴と、三連鎖くらいを連打する奴は性格が異なる。穏やかで、常に誰かのために行動す

  • クレイジー・マッドは転生しない(99)

    <<はじめから読む!<98話 デートは柏木の意見も参考にして、地元の高校生の定番コースにした。県内に遊園地はあるが、車でないと交通の利便性が悪い。そのためうちの高校の人間は、だいたい電車に乗って、隣県にある大型ショッピングモールに向かうのだ

  • クレイジー・マッドは転生しない(98)

    <<はじめから読む!<97話 土曜日は柏木たちと買い物に出かけた。山本がくっついてきたのは、「呉井さんとデートに行くことになってんのに、あたしと二人で出かけてたの見られたら、明日川の評価は血に落ちるよ」との言い分によってだった。 軍資金は母

  • クレイジー・マッドは転生しない(97)

    <<はじめから読む!<96話「嘘……やだよ。呉井さんが死んじゃうなんて、嫌だ」「俺だって嫌だよ」 あと二日の命だなんて、信じたくない。こうやって二人に話していることすら、俺にとっては現実逃避みたいなものだ。「なるほど。その瑠奈っていう奴は、

  • クレイジー・マッドは転生しない(96)

    <<はじめから読む!<95話 被服室は呉井さんが来るかもしれないから、と、俺たちは学校最寄りのファストフード店に飛び込んだ。特に腹が減っているわけではないが、ハンバーガー屋に来たら、ハンバーガーを注文してしまう。「ポテトLにして! あたしも

  • クレイジー・マッドは転生しない(95)

    <<はじめから読む!<94話 十一月八日。明日は土曜日で学校はない。だから、チャンスは今日しかなかった。放課後、解散する前に俺は素早く呉井さんの近くに寄って、ありったけの勇気を振り絞った。「呉井さん」「はい?」 緊張にこわばった顔をしている

  • クレイジー・マッドは転生しない(94)

    <<はじめから読む!<93話「そういえばさ。瑞樹先輩から聞いたんだけど、呉井さん、もうすぐ誕生日なんだってね」 なんとなく気が引けて、誕生日の話題を出すことは控えていたが、かまをかけるために、口に出してみた。呉井さんの反応は、可哀想なくらい

  • クレイジー・マッドは転生しない(93)

    <<はじめから読む!<92話 十一月になった。なってしまった。呉井さんの誕生日、すなわちデッドラインまであと十日。彼女を説得する方法はいろいろ考えているが、どれも決め手に欠ける。俺が戦う相手は、日向瑠奈だ。弟である瑞樹先輩に、「天才」と言わ

  • クレイジー・マッドは転生しない(92)

    <<はじめから読む!<91話「僕はそんな姉さんを不気味に感じて、子供ながらに距離を置くようにしていた。母も同じだ。自分がお腹を痛めて産んだ子が、なんだか不気味で仕方ない。そう感じてしまう罪悪感で、次第に心を病んでいった」 父は娘の操り人形と

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