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  • 代替肉の普及による動物の命の救済

    代替肉ブーム最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注①になるという。(朝日新聞2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から...代替肉の普及による動物の命の救済

  • 日本料理の特色と生きとし生けるもの

    日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境...日本料理の特色と生きとし生けるもの

  • 私たち人間の背負う「原罪」とはなにか。

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。他の生きものの命を奪わないでは生き続けられないという、この現実こそ、まさに人間が背負っている原罪なのではないだろうか。人類の始祖アダムとイブが「禁断の木の実」を「食べること」によって罪を犯したのと同様に、私たち人間も、また、日常何気なく行って...私たち人間の背負う「原罪」とはなにか。

  • 和食に伝わる心

    四季折々の食材に感謝し、箸を使いこれをつつましやかに食する和食の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾燥の度が強く、穀物・野...和食に伝わる心

  • 和食の良さ・メリット

    和食は、健康ブームにのって世界的にも人気が高く、世界各地の街角に日本料理店が見られるようになっている。アメリカの場合に例をとってみると、1977年に上院の栄養問題特別委員会が発表した報告書「アメリカの食事目標」が、「果物、野菜、全粒粉の穀物の摂取を増やす一方で、動物性脂肪の多い食品を減らし、鶏肉や魚肉を選ぶこと」を提案し、このことが一つのきっかけにもなって和食が注目されるようになったといわれている。和食は、栄養バランスに優れ、後世に残すべき食文化として、今や、世界で注目を集めているのである。和食の特色日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に...和食の良さ・メリット

  • ポール・マッカートニーの言葉から動物愛護について考える

    ポール・マッカートニーの言葉「屠殺場の壁がガラス張りだったら、人々はみな、ベジタリアンになるでしょう。」ポール・マッカートニーの心の内奥の一端を垣間見ることのできる言葉である。こうした、彼の心の優しさは、彼の音楽表現の上にも滲み出ている。牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、なでてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせ、目には涙をためているという。豚の場合は、普通6ヶ月という短い命を終える。最近では、わずか二人の人間の管理の下で、年間数千頭もの豚...ポール・マッカートニーの言葉から動物愛護について考える

  • 和食の特色

    和食の特色としては、食材それぞれの持ち味が生かされていること、「だし」を利かせた「うまみ」の効果、折々の季節感が感じられる美しい盛り付けなどをあげることができるだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色と言えるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるもの...和食の特色

  • 聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたAアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいるとも記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この『聖書』の記述は、私たち人間になにを語っているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として摂取する必要がある。他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として犠牲にし...聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

  • ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それゆえ、それだけに、、いかにして他の生きものの命に配慮しつつ自らの...ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

  • 人間の食の未来~培養肉(人工肉)の普及

    培養肉(人工肉)の開発・普及マスコミでも報じられているように、培養肉(人工肉)の開発が、欧米を中心に進み、これを生産・販売する企業もできているという。そして、10年後には、私たちが、これを当たり前のように食べる時代が来るかもしれないという。培養肉(人工肉)は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞だけを取り出して、これを培養・増殖してつくられるものであるため、動物の命を犠牲にする必要がない。また、無菌の空間で厳密な管理のもとでつくることも可能であるため、衛生面で評価できるうえ、家畜を飼育するのとくらべて環境・大地・水への負荷も低い。さらに、今後の技術の進展によって、消費者のニーズに応えるような、よりヘルシーでより食べやすい肉を大量生産できる可能性も秘めている。動物の命を犠牲に...人間の食の未来~培養肉(人工肉)の普及

  • 和食に伝わる心・精神

    日本列島の四季折々の恵みと日本人の信仰心や自然をめでる心が絡み合って生まれた和食文化の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが脈々と受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低...和食に伝わる心・精神

  • 人間の食生活と生きもの

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自治と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてを、その根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。ガンジーの言葉をもとに私たちの食生活を考える牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持...人間の食生活と生きもの

  • シュバイツァーの名言から動物愛護について考える

    シュバイツァーの名言「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」「わたくしは、生きようとする生命にとり囲まれた生きようとする生命である。」『文化と倫理』よりシュバイツァーは、アフリカ奥地における献身的医療奉仕とともに、生きとし生けるものすべてに対する愛を説く「生命への畏敬」の思想を体系化したことでも知られている。シュバイツァーも説いているように、他の生きものの命に配慮しつつ生きることは、私たち人間にとって大切な課題である。しかし、一方で、私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源...シュバイツァーの名言から動物愛護について考える

  • ガンジーの言葉から動物愛護について考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』より牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、なでてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせているという。豚の場合は、普通6ヶ月という短い命を終える。最近では、わずか二人の人間の管理の下で、年間数千頭もの豚肉を生産するオートメーション化された工場すら増えつつある。こうした工場では、豚のいの...ガンジーの言葉から動物愛護について考える

  • 日本料理の心と生きとし生けるもの

    日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境...日本料理の心と生きとし生けるもの

  • 和食の良さ・メリット

    和食は、健康ブームにのって世界的にも人気が高く、世界各地の街角に日本料理店が見られるようになっている。アメリカの場合に例をとってみると、1977年に上院の栄養問題特別委員会が発表した報告書「アメリカの食事目標」が、「果物、野菜、全粒粉の穀物の摂取を増やす一方で、動物性脂肪の多い食品を減らし、鶏肉や魚肉を選ぶこと」を提案し、このことが一つのきっかけにもなって和食が注目されるようになったといわれている。和食は、栄養バランスに優れ、後世に残すべき食文化として、今や、世界で注目を集めているのである。和食の特色日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に...和食の良さ・メリット

  • 日本の伝統的食文化の再評価

    最近では、米・野菜・魚介類が中心で肉類に依存することの少ない日本の伝統的食文化が、肥満や成人病を予防する健康食として、国内外の多くの人たちの人気を集めている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このこ...日本の伝統的食文化の再評価

  • 代替肉の普及による動物の命の救済

    代替肉ブーム最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注①になるという。(朝日新聞2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から...代替肉の普及による動物の命の救済

  • 私たち日本人の体質にあった食生活

    最近、「人種差」を考慮した健康法・栄養摂取法の重要性が指摘され、それへの関心が国際的な広がりを見せている。それによると、西洋人・東洋人・日本人…といった人種の違いによって体質が異なり、体質が異なれば、健康法も食生活も変わらなければならないというのである。わが国でも、奥田昌子氏がその著「欧米人とこんなに違った日本人の『体質』」(講談社ブルーバックス)のなかで、とくに欧米人と日本人の体質の違いに注目し、健康法も食生活も相互に異なるべきことを指摘し、次のように記している。すなわち、「欧米人と日本人とでは、同じ人間であっても、外見や言語が違うだけでなく、筋肉の付き方や脂肪の質、体温、食物の消化吸収力、アルコール分解力、インスリンの量、腸内環境など、さまざまの面で違いが生じている。」したがって、欧米人と日本人とでは...私たち日本人の体質にあった食生活

  • 私たち人間の背負う「原罪」とはなにか

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。他の生きものの命を奪わないでは生き続けられないという、この現実こそ、まさに人間が背負っている原罪なのではないだろうか。人類の始祖アダムとイブが「禁断の木の実」を「食べること」によって罪を犯したのと同様に、私たち人間も、また、日常何気なく行って...私たち人間の背負う「原罪」とはなにか

  • ブッダの名言のもと動物愛護について考える

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それゆえ、それだけに、、いかにして他の生きものの命に配慮しつつ自らの...ブッダの名言のもと動物愛護について考える

  • 和食の特色

    和食の特色としては、食材それぞれの持ち味が生かされていること、「だし」を利かせた「うまみ」の効果、折々の季節感が感じられる美しい盛り付けなどをあげることができるだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色と言えるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるもの...和食の特色

  • 和食の伝統と生きとし生けるもの

    四季折々の食材に感謝し、箸を使いこれをつつましやかに食する和食の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾燥の度が強く、穀物・野...和食の伝統と生きとし生けるもの

  • 食の未来~培養肉(人工肉)の開発・普及

    近づく培養肉(人工肉)の開発・普及マスコミでも報じられているように、培養肉(人工肉)の開発が、欧米を中心に進み、これを生産・販売する企業もできているという。そして、10年後には、私たちが、これを当たり前のように食べる時代が来るかもしれないという。培養肉(人工肉)は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞だけを取り出して、これを培養・増殖してつくられるものであるため、動物の命を犠牲にする必要がない。また、無菌の空間で厳密な管理のもとでつくることも可能であるため、衛生面で評価できるうえ、家畜を飼育するのとくらべて環境・大地・水への負荷も低い。さらに、今後の技術の進展によって、消費者のニーズに応えるような、よりヘルシーでより食べやすい肉を大量生産できる可能性も秘めている。動物の命を...食の未来~培養肉(人工肉)の開発・普及

  • わが国の風土に即した食生活

    最近では、米・野菜・魚介類が中心で肉類に依存することの少ない日本の伝統的食文化が、肥満や成人病を予防する健康食として、国内外の多くの人たちの人気を集めている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このこ...わが国の風土に即した食生活

  • ガンジーの名言から動物愛護について考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』より牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、なでてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせているという。豚の場合は、普通6ヶ月という短い命を終える。最近では、わずか二人の人間の管理の下で、年間数千頭もの豚肉を生産するオートメーション化された工場すら増えつつある。こうした工場では、豚のいの...ガンジーの名言から動物愛護について考える

  • 人間の食生活と生きもの

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自治と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてを、その根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。ガンジーの言葉をもとに私たちの食生活を考える牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持...人間の食生活と生きもの

  • 和食に伝わる心・精神

    日本列島の四季折々の恵みと日本人の信仰心や自然をめでる心が絡み合って生まれた和食文化の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが脈々と受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低...和食に伝わる心・精神

  • 私たち人間の背負う原罪とはなにか

    私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。他の生きものの命を奪わないでは生き続けられないという、この現実こそ、まさに人間が背負っている原罪なのではないだろうか。人類の始祖アダムとイブが「禁断の木の実」を「食べること」によって罪を犯したのと同様に、私たち人間も、また、日常何気なく行っている「食べること」において知らず知らず罪を犯しているのではないだろうか。こうした私たち人間にとっては、いかにして、他の生きものの命に配慮しつつ自らの生命・健康を維持してい...私たち人間の背負う原罪とはなにか

  • 和食の良さ・メリット

    和食は、健康ブームにのって世界的にも人気が高く、世界各地の街角に日本料理店が見られるようになっている。アメリカの場合に例をとってみると、1977年に上院の栄養問題特別委員会が発表した報告書「アメリカの食事目標」が、「果物、野菜、全粒粉の穀物の摂取を増やす一方で、動物性脂肪の多い食品を減らし、鶏肉や魚肉を選ぶこと」を提案し、このことが一つのきっかけにもなって和食が注目されるようになったといわれている。和食は、栄養バランスに優れ、後世に残すべき食文化として、今や、世界で注目を集めているのである。和食の特色日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に...和食の良さ・メリット

  • シュバイツァーの名言から動物愛護について考える

    シュバイツァーの名言「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」「わたくしは、生きようとする生命にとり囲まれた生きようとする生命である。」『文化と倫理』よりシュバイツァーは、アフリカ奥地における献身的医療奉仕とともに、生きとし生けるものすべてに対する愛を説く「生命への畏敬」の思想を体系化したことでも知られている。シュバイツァーも説いているように、他の生きものの命に配慮しつつ生きることは、私たち人間にとって大切な課題である。しかし、一方で、私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源...シュバイツァーの名言から動物愛護について考える

  • 聖書にある「禁断の木の実」とはなにか

    聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいるとも記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この『聖書』の記述は、私たち人間になにを語っているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として摂取する必要がある。他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として犠牲にしない...聖書にある「禁断の木の実」とはなにか

  • ブッダの教え~動物の命への配慮

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それゆえ、それだけに、、いかにして他の生きものの命に配慮しつつ自らの...ブッダの教え~動物の命への配慮

  • ポール・マッカートニーの言葉から動物愛護について考える

    ポール・マッカートニーの言葉「屠殺場の壁がガラス張りだったら、人々はみな、ベジタリアンになるでしょう。」ポール・マッカートニーの心の内奥の一端を垣間見ることのできる言葉である。こうした、彼の心の優しさは、彼の音楽表現の上にも滲み出ている。牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、なでてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせ、目には涙をためているという。豚の場合は、普通6ヶ月という短い命を終える。最近では、わずか二人の人間の管理の下で、年間数千頭もの豚...ポール・マッカートニーの言葉から動物愛護について考える

  • ポール・マッカートニーの言葉から動物愛護について考える

    ポール・マッカートニーの言葉「屠殺場の壁がガラス張りだったら、人々はみな、ベジタリアンになるでしょう。」ポール・マッカートニーの心の内奥の一端を垣間見ることのできる言葉である。こうした、彼の心の優しさは、彼の音楽表現の上にも滲み出ている。牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、なでてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせ、目には涙をためているという。豚の場合は、普通6ヶ月という短い命を終える。最近では、わずか二人の人間の管理の下で、年間数千頭もの豚...ポール・マッカートニーの言葉から動物愛護について考える

  • 日本料理の特色~動物の命への配慮~

    日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境...日本料理の特色~動物の命への配慮~

  • 代替肉の普及による動物の命の救済

    代替肉ブーム最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注①になるという。(朝日新聞2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から...代替肉の普及による動物の命の救済

  • 日本人の体質を考慮した食生活

    最近、「人種差」を考慮した健康法・栄養摂取法の重要性が指摘され、それへの関心が国際的な広がりを見せている。それによると、西洋人・東洋人・日本人…といった人種の違いによって体質が異なり、体質が異なれば、健康法も食生活も変わらなければならないというのである。わが国でも、奥田昌子氏がその著「欧米人とこんなに違った日本人の『体質』」(講談社ブルーバックス)のなかで、とくに欧米人と日本人の体質の違いに注目し、健康法も食生活も相互に異なるべきことを指摘し、次のように記している。すなわち、「欧米人と日本人とでは、同じ人間であっても、外見や言語が違うだけでなく、筋肉の付き方や脂肪の質、体温、食物の消化吸収力、アルコール分解力、インスリンの量、腸内環境など、さまざまの面で違いが生じている。」したがって、欧米人と日本人とでは...日本人の体質を考慮した食生活

  • ピーターシンガーの名言をもとに動物愛護について考える

    ピーター・シンガーの言葉「平等の原理は人間のみに限られる理由はなく、動物にも広げられるべきである。」「人間と動物は種が違うから別扱いしてよいというのは、人種差別、女性差別ならぬ、「種差別」であり正当化できるものではない。」「現在の社会において人間が動物たちに行っていること(畜産や動物実験など)は、人間の利益を優先して動物に配慮せず、動物を利用して多大な苦痛を与えて殺害してるので非道徳的である。」「動物への配慮は、人間の弱者への配慮と同じように、正義と平等の原理が要求する問題である。」『動物の解放』よりピーター・シンガー(オーストラリアの哲学者・倫理学者)は、「種差別(ヒト以外の生物に対する差別)」の廃止と規制を訴えて、世界各地における、動物の福祉や権利を訴える運動を後押しした。タイム誌によって「世界で最も...ピーターシンガーの名言をもとに動物愛護について考える

  • 人種・民族間の差別・偏見の解消

    私たち人間は、すべて、人間であることそれ自体において、侵すことのできない尊厳と価値を持っている。それゆえ、私たち人間の間では、いかなる差別も偏見も許されないはずのものである。なぜ、差別や偏見が許されないのか、いまここで、次のような視点からアプローチしてみることも必要であろう。私たちは、生まれるときに、男に生まれるか女に生まれるかを、あたりまえのことであるが、選ぶことはできない。私たちは、男あるいは女として生まれた後、やがていくつか年を重ねてから、自分が男であるとか女であるとかを意識するのである。つまり、私たちの性別は、私たちの選ぶことのできないものとして、したがって私たちの責任の及ばないところで、好むと好まざるとにかかわらず、運命として与えられてしまうものである。同様に、私たちは生まれるときに、どの民族、...人種・民族間の差別・偏見の解消

  • 和食の歴史

    四季折々の食材に感謝し、箸を使いこれをつつましやかに食する和食の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾燥の度が強く、穀物・野...和食の歴史

  • 日本料理に伝わる心

    日本料理の特色日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列...日本料理に伝わる心

  • 聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいるとも記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この『聖書』の記述は、私たち人間になにを語っているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として摂取する必要がある。他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として犠牲にしな...聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

  • 和食の特色

    和食の特色としては、食材それぞれの持ち味が生かされていること、「だし」を利かせた「うまみ」の効果、折々の季節感が感じられる美しい盛り付けなどをあげることができるだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色と言えるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるもの...和食の特色

  • 日本の伝統的食文化の再評価

    最近、米・野菜・魚介類が中心で肉類に依存することの少ない日本の伝統的食文化が、肥満や成人病を予防する健康食として、国内外の多くの人たちの関心を集めている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜、魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは...日本の伝統的食文化の再評価

  • 人種・民族間の差別・偏見の解消に向けて

    私たち人間は、すべて、人間であることそれ自体において、侵すことのできない尊厳と価値を持っている。それゆえ、私たち人間の間では、いかなる差別も偏見も許されないはずである。なぜ、差別や偏見が許されないのか、いまここで、次のような視点からアプローチしてみることも必要であろう。私たちは、生まれるときに、どの人種、どの民族に生まれるかを、あたりまえのことであるが、自ら選ぶことはできない。私たちは、生まれた後、やがていくつか年齢を重ねてから、自分が属する人種・民族を意識するのである。つまり、自らが属する人種や民族は、私たちの選ぶことのできないものとして、それゆえ、好むと好まざるとにかかわらず、他律的に運命として与えられるものである。人種・民族というものが、そのように、自己の選ぶことのできないものとして、したがって自己...人種・民族間の差別・偏見の解消に向けて

  • 聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいるとも記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この『聖書』の記述は、私たち人間になにを語っているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として摂取する必要がある。他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として犠牲にしな...聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

  • 思想家に学ぶ生命の尊重

    ブッダの言葉「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい15年ほどの寿命があるが、こんにちでは、普通2,3年で屠殺場に送られる。ここで順番を待つ牛は、周囲の音や臭いから死を悟り、恐怖から全身をはげしく震わせているという。豚の場合は...思想家に学ぶ生命の尊重

  • 代替肉の普及による動物の命の救済

    代替肉ブーム最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注①になるという。(朝日新聞2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から...代替肉の普及による動物の命の救済

  • 和食の良さ・メリット

    わが国は、長寿国として世界的にも知られている。長寿のカギが、伝統的な日本食にあることは、これまでも様々に指摘されてきているが、最近の東北大学大学院の都築毅准教授のグループの研究も、その一つである。グループは、1975年の平均的な家庭の献立と2005年のそれとを比較し、その間に、日本人の献立は、魚介類は3割減り、肉類は5倍に増えたことを指摘している。その上で、長寿のカギは、肉類への依存度の低かった1975年ごろの伝統的な日本食に立ち返ることにあると説いている。(朝日新聞2014年9月24日朝刊より)日本食の伝統日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海...和食の良さ・メリット

  • ポール・マッカートニーの言葉をもとに動物愛護について考える

    ポール・マッカートニーの生涯1942年生まれのイギリスのミュージシャン、シンガーソングライター、マルチプレイヤー。1960年代には、ロックバンドのザ・ビートルズのメンバーとして、ジョン・レノンと共に多くの楽曲を作詞作曲し、ヴォーカルと演奏を担当した。ベジタリアンとしても知られている。ポール・マッカートニーの言葉「屠殺場の壁がガラス張りだったら、人々はみな、ベジタリアンになるでしょう。」ポール・マッカートニーの心の内の一端をかいま見ることのできる言葉である。こうした、彼の心の優しさは、彼の音楽表現の上にも滲み出ている。牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい1...ポール・マッカートニーの言葉をもとに動物愛護について考える

  • ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それだけに、いかにして他の生きものの命に配慮しつつ自らの生命・健康を維持し...ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

  • 私たち人間の背負う「原罪」とはなにか。

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいると記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この「聖書」の教えは、私たち人間になにを暗示しているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に...私たち人間の背負う「原罪」とはなにか。

  • 人間の食生活と生きもの

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自治と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてを、その根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。ガンジーの言葉をもとに私たちの食生活を考える牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘...人間の食生活と生きもの

  • ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自由と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてをその根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。私たち人間の食生活牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜ん...ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

  • 培養肉(人工肉)の普及による動物の命の救済

    近づく培養肉(人工肉)の開発・普及マスコミでも報じられているように、培養肉(人工肉)の開発が、欧米を中心に進み、これを生産・販売する企業もできているという。そして、10年後には、私たちが、これを当たり前のように食べる時代が来るかもしれないという。培養肉(人工肉)は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞だけを取り出して、これを培養・増殖してつくられるものであるため、動物の命を犠牲にする必要がない。また、無菌の空間で厳密な管理のもとでつくることも可能であるため、衛生面で評価できるうえ、家畜を飼育するのとくらべて環境・大地・水への負荷も低い。さらに、今後の技術の進展によって、消費者のニーズに応えるような、よりヘルシーでより食べやすい肉を大量生産できる可能性も秘めている。動物の命を犠牲に...培養肉(人工肉)の普及による動物の命の救済

  • 和食に伝わる心

    日本列島の四季折々の恵みと日本人の信仰心や自然をめでる心が絡み合って生まれた和食文化の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが脈々と受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾...和食に伝わる心

  • 日本人の体質にあった食生活

    最近、「人種差」を考慮した健康法・栄養摂取法の重要性が指摘され、それへの関心が国際的な広がりを見せている。それによると、西洋人・東洋人・日本人…といった人種の違いによって体質が異なり、体質が異なれば、健康法も食生活も変わらなければならないというのである。わが国でも、奥田昌子氏がその著「欧米人とこんなに違った日本人の『体質』」(講談社ブルーバックス)のなかで、とくに欧米人と日本人の体質の違いに注目し、健康法も食生活も相互に異なるべきことを指摘し、次のように記している。「欧米人と日本人とでは、同じ人間であっても、外見や言語が違うだけでなく、筋肉の付き方や脂肪の質、体温、食物の消化吸収力、アルコール分解力、インスリンの量、腸内環境など、さまざまの面で違いが生じている。」したがって、欧米人と日本人とでは、それぞれの健康...日本人の体質にあった食生活

  • シュバイツァーの名言のもと動物愛護について考える

    シュバイツァーの名言「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」「わたくしは、生きようとする生命にとり囲まれた生きようとする生命である。」『文化と倫理』よりシュバイツァーは、アフリカ奥地における献身的医療奉仕とともに、生きとし生けるものに対する愛を説く「生命への畏敬」の思想を体系化したことでも知られている。シュバイツァーも説いているように、他の生きものの命に配慮して生きることは、私たち人間にとって大切なことある。しかし、一方で、私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必...シュバイツァーの名言のもと動物愛護について考える

  • ピーターシンガーの言葉のもと動物愛護について考える

    ピーター・シンガーの生涯と思想ピーター・シンガーは、1946年生まれの、オーストラリアの哲学者・倫理学者。「種差別(ヒト以外の生物に対する差別)」の廃止と規制を訴えて、世界各地における、動物の福祉や権利を訴える運動を後押ししてきた。かれの著書は、動物の権利や菜食主義の思想的根拠として、世界各地の人々の間で広く活用されている。ザ・ニューヨーカー誌によって「もっとも影響力のある現代の哲学者」と呼ばれ、また、タイム誌によって「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれている。ピーター・シンガーの言葉「平等の原理は人間のみに限られる理由はなく、動物にも広げられるべきである。」「人間と動物は種が違うから別扱いしてよいというのは、人種差別、女性差別ならぬ、『種差別』であり正当化できるものではない。」「現在の社会において...ピーターシンガーの言葉のもと動物愛護について考える

  • 和食の歴史

    わが国は、長寿国として世界的にも知られている。そして、長寿のカギが、伝統的な和食にあることは、これまでも様々に指摘されている。和食の伝統日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾燥の度が強く、穀物・...和食の歴史

  • 日本料理の特色

    日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物...日本料理の特色

  • 和食の特色

    和食の特色としては、食材それぞれの持ち味が生かされていること、「だし」を利かせた「うまみ」の効果、折々の季節感が感じられる美しい盛り付けなどをあげることができるだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色と言えるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日...和食の特色

  • 日本の風土にあった食生活

    最近、米・野菜・魚介類が中心で肉類に依存することの少ない日本の伝統的食文化が、肥満や成人病を予防する健康食として、国内外の多くの人たちの関心を集めている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜、魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温...日本の風土にあった食生活

  • 代替肉の普及による動物の命の救済

    代替肉ブーム最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注①になるという。(朝日新聞2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞...代替肉の普及による動物の命の救済

  • 思想家に学ぶ動物の命への配慮

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりシュバイツァーの言葉「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」『文化と倫理』より「わたくしは、生きようとする生命にとり囲まれた生きようとする生命である。」『文化と倫理』よりブッダの言葉「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを...思想家に学ぶ動物の命への配慮

  • 和食の良さ・メリット

    わが国は、長寿国として世界的にも知られている。長寿のカギが、伝統的な日本食にあることは、これまでも様々に指摘されてきているが、最近の東北大学大学院の都築毅准教授のグループの研究も、その一つである。グループは、1975年の平均的な家庭の献立と2005年のそれとを比較し、その間に、日本人の献立は、魚介類は3割減り、肉類は5倍に増えたことを指摘している。その上で、長寿のカギは、肉類への依存度の低かった1975年ごろの伝統的な日本食に立ち返ることにあると説いている。(朝日新聞2014年9月24日朝刊より)日本食の伝統日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海...和食の良さ・メリット

  • ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それだけに、いかにして他の生きものの命に配慮しつつ自らの生命・健康を維持し...ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

  • ポール・マッカートニーの名言をもとに動物の命への配慮を考える

    ポール・マッカートニーの生涯1942年生まれのイギリスのミュージシャン、シンガーソングライター、マルチプレイヤー。1960年代には、ロックバンドのザ・ビートルズのメンバーとして、ジョン・レノンと共に多くの楽曲を作詞作曲し、ヴォーカルと演奏を担当した。ベジタリアンとしても知られている。ポール・マッカートニーの言葉「屠殺場の壁がガラス張りだったら、人々はみな、ベジタリアンになるでしょう。」ポール・マッカートニーの心の内の一端をかいま見ることのできる言葉である。こうした、彼の心の優しさは、彼の音楽表現の上にも滲み出ている。牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい1...ポール・マッカートニーの名言をもとに動物の命への配慮を考える

  • シュバイツァーの名言から動物愛護について考える

    シュバイツァーの名言「わたくしは、生きようとする生命にとりかこまれた生きようとする生命である。」「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」『文化と倫理』よりシュバイツァーは、アフリカ奥地における長年にわたった献身的医療奉仕活動とともに、生きとし生けるものに対する愛を説く「生命への畏敬」の思想を体系化したことでも知られている。「生命への畏敬」とは、単に人間の命のみならず、広く生きとし生けるすべての命をいとおしみ、大切にしていこうとする思想である。これらの業績が高く評価され、1952年にはノーベル平和賞を受賞した。私たちの食生活と生きもの私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品ととも...シュバイツァーの名言から動物愛護について考える

  • 人間の食生活と生きもの

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自治と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてを、その根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。ガンジーの言葉をもとに食生活を考える牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきた...人間の食生活と生きもの

  • ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自由と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてをその根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。私たち人間の食生活牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜ん...ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

  • 和食に伝わる心・精神

    日本列島の四季折々の恵みと日本人の信仰心や自然をめでる心が絡み合って生まれた和食文化の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが脈々と受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾...和食に伝わる心・精神

  • 近づく培養肉(人工肉)の普及による動物の命の救済

    マスコミでも報じられているように、培養肉(人工肉)の開発が、欧米を中心に進み、これを生産・販売する企業もできているという。そして、10年後には、私たちが、これを当たり前のように食べる時代が来るかもしれないという。培養肉(人工肉)は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞だけを取り出して、これを培養・増殖してつくられるものであるため、動物の命を犠牲にする必要がない。また、無菌の空間で厳密な管理のもとでつくることも可能であるため、衛生面で評価できるうえ、家畜を飼育するのとくらべて環境・大地・水への負荷も低い。さらに、今後の技術の進展によって、消費者のニーズに応えるような、よりヘルシーでより食べやすい肉を大量生産できる可能性も秘めている。動物の命を犠牲にしないという意味で、倫理的・人道的...近づく培養肉(人工肉)の普及による動物の命の救済

  • 私たち日本人の体質にあった食生活

    最近、「人種差」を考慮した健康法・栄養摂取法の重要性が指摘され、それへの関心が国際的な広がりを見せている。それによると、西洋人・東洋人・日本人…といった人種の違いによって体質が異なり、体質が異なれば、健康法も食生活も変わらなければならないというのである。わが国でも、奥田昌子氏がその著「欧米人とこんなに違った日本人の『体質』」(講談社ブルーバックス)のなかで、とくに欧米人と日本人の体質の違いに注目し、健康法も食生活も相互に異なるべきことを指摘し、次のように記している。「欧米人と日本人とでは、同じ人間であっても、外見や言語が違うだけでなく、筋肉の付き方や脂肪の質、体温、食物の消化吸収力、アルコール分解力、インスリンの量、腸内環境など、さまざまの面で違いが生じている。」したがって、欧米人と日本人とでは、それぞれの健康...私たち日本人の体質にあった食生活

  • 日本料理の特色

    日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物...日本料理の特色

  • 和食に伝わる心・精神

    日本列島の四季折々の恵みと日本人の信仰心や自然をめでる心が絡み合って生まれた和食文化の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが脈々と受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾...和食に伝わる心・精神

  • ブッダの名言のもと動物愛護について考える

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それゆえ、いかにして、他の生きものの命に配慮しつつ自らの生命・健康を維持し...ブッダの名言のもと動物愛護について考える

  • ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自由と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてをその根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。私たち人間の食生活牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜ん...ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

  • 私たち人間の背負う「原罪」とはなにか

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいると記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この「聖書」の教えは、私たち人間になにを暗示しているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に...私たち人間の背負う「原罪」とはなにか

  • 和食の特色

    和食の特色としては、食材それぞれの持ち味が生かされていること、「だし」を利かせた「うまみ」の効果、折々の季節感が感じられる美しい盛り付けなどをあげることができるだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色と言えるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日...和食の特色

  • 人種・民族間の差別・偏見の解消

    私たち人間は、すべて、人間であることそれ自体において、侵すことのできない尊厳と価値を持っている。それゆえ、私たち人間の間では、いかなる差別も偏見も許されないはずである。なぜ、差別や偏見が許されないのか、いまここで、次のような視点からアプローチしてみることも必要であろう。私たちは、生まれるときに、どの人種、どの民族に生まれるかを、あたりまえのことであるが、自ら選ぶことはできない。私たちは、生まれた後、やがていくつか年齢を重ねてから、自分が属する人種・民族を意識するのである。つまり、自らが属する人種や民族は、私たちの選ぶことのできないものとして、それゆえ、好むと好まざるとにかかわらず、他律的に運命として与えられるものである。人種・民族というものが、そのように、自己の選ぶことのできないものとして、したがって自己の責任...人種・民族間の差別・偏見の解消

  • ポール・マッカートニーの言葉をもとに動物愛護について。

    ポール・マッカートニーの生涯1942年生まれのイギリスのミュージシャン、シンガーソングライター、マルチプレイヤー。1960年代には、ロックバンドのザ・ビートルズのメンバーとして、ジョン・レノンと共に多くの楽曲を作詞作曲し、ヴォーカルと演奏を担当した。ベジタリアンとしても知られている。ポール・マッカートニーの言葉「屠殺場の壁がガラス張りだったら、人々はみな、ベジタリアンになるでしょう。」ポール・マッカートニーの心の内の一端をかいま見ることのできる言葉である。こうした、彼の心の優しさは、彼の音楽表現の上にも滲み出ている。牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい1...ポール・マッカートニーの言葉をもとに動物愛護について。

  • ピーター・シンガーの言葉からその「動物解放論」について

    ピーター・シンガーの生涯と思想ピーター・シンガーは、1946年生まれの、オーストラリアの哲学者・倫理学者。「種差別(ヒト以外の生物に対する差別)」の廃止と規制を訴えて、世界各地における、動物の福祉や権利を訴える運動を後押ししてきた。かれの著書は、動物の権利や菜食主義の思想的根拠として、世界各地の人々の間で広く活用されている。ザ・ニューヨーカー誌によって「もっとも影響力のある現代の哲学者」と呼ばれ、また、タイム誌によって「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれている。ピーター・シンガーの言葉「平等の原理は人間のみに限られる理由はなく、動物にも広げられるべきである。」「人間と動物は種が違うから別扱いしてよいというのは、人種差別、女性差別ならぬ、『種差別』であり正当化できるものではない。」「現在の社会において...ピーター・シンガーの言葉からその「動物解放論」について

  • 聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいるとも記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この『聖書』の記述は、私たち人間になにを語っているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として摂取する必要がある。他の生きものの命を奪い、それを自らの栄養源として犠牲にしないと生...聖書に語らえている「禁断の木の実」とはなにか

  • 思想家の言葉をもとに動物の命への配慮を考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりシュバイツァーの言葉「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」『文化と倫理』よりブッダの言葉「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜んだりもする。が、こんにちでは、単なる「肉」として過酷に扱われ、そのことに文句も言えないまま命を終える。牛は、ほんらい1...思想家の言葉をもとに動物の命への配慮を考える

  • わが国の風土に根ざした食生活

    最近、米・野菜・魚介類が中心で肉類に依存することの少ない日本の伝統的食文化が、肥満や成人病を予防する健康食として、国内外の多くの人たちの関心を集めている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜、魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温...わが国の風土に根ざした食生活

  • 日本食の歴史

    わが国は、長寿国として世界的にも知られている。そして、長寿のカギが、伝統的な日本食にあることは、これまでも様々に指摘されている。日本食の伝統日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾燥の度が強く、穀...日本食の歴史

  • 人間の食の未来~培養肉(人工肉)の普及

    近づく培養肉(人工肉)の開発・普及マスコミでも報じられているように、培養肉(人工肉)の開発が、欧米を中心に進み、これを生産・販売する企業もできているという。そして、10年後には、私たちが、これを当たり前のように食べる時代が来るかもしれないという。培養肉(人工肉)は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞だけを取り出して、これを培養・増殖してつくられるものであるため、動物の命を犠牲にする必要がない。また、無菌の空間で厳密な管理のもとでつくることも可能であるため、衛生面で評価できるうえ、家畜を飼育するのとくらべて環境・大地・水への負荷も低い。さらに、今後の技術の進展によって、消費者のニーズに応えるような、よりヘルシーでより食べやすい肉を大量生産できる可能性も秘めている。動物の命を犠牲に...人間の食の未来~培養肉(人工肉)の普及

  • 日本食の良さ・メリット

    わが国は、長寿国として世界的にも知られている。長寿のカギが、伝統的な日本食にあることは、これまでも様々に指摘されてきているが、最近の東北大学大学院の都築毅准教授のグループの研究も、その一つである。グループは、1975年の平均的な家庭の献立と2005年のそれとを比較し、その間に、日本人の献立は、魚介類は3割減り、肉類は5倍に増えたことを指摘している。その上で、長寿のカギは、肉類への依存度の低かった1975年ごろの伝統的な日本食に立ち返ることにあると説いている。(朝日新聞2014年9月24日朝刊より)日本食の伝統日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海...日本食の良さ・メリット

  • 日本人の体質を考慮した食生活

    最近、「人種差」を考慮した健康法・栄養摂取法の重要性が指摘され、それへの関心が国際的な広がりを見せている。それによると、西洋人・東洋人・日本人…といった人種の違いによって体質が異なり、体質が異なれば、健康法も食生活も変わらなければならないというのである。わが国でも、奥田昌子氏がその著「欧米人とこんなに違った日本人の『体質』」(講談社ブルーバックス)のなかで、とくに欧米人と日本人の体質の違いに注目し、健康法も食生活も相互に異なるべきことを指摘し、次のように記している。「欧米人と日本人とでは、同じ人間であっても、外見や言語が違うだけでなく、筋肉の付き方や脂肪の質、体温、食物の消化吸収力、アルコール分解力、インスリンの量、腸内環境など、さまざまの面で違いが生じている。」したがって、欧米人と日本人とでは、それぞれの健康...日本人の体質を考慮した食生活

  • シュバイツァーの名言をもとに動物の命への配慮を考える

    シュバイツァーの言葉「わたくしは、生きようとする生命にとりかこまれた生きようとする生命である。」「人間は、助けうるすべての生命を助けたいという内的要求に従い、何らか生命あるものなら害を加えることを恐れるというときにのみ、真に倫理的である。」『文化と倫理』よりシュバイツァーは、アフリカ奥地における長年にわたった献身的医療奉仕活動とともに、生きとし生けるものに対する愛を説く「生命への畏敬」の思想を体系化したことでも知られている。「生命への畏敬」とは、単に人間の命のみならず、広く生きとし生けるすべての命をいとおしみ、大切にしていこうとする思想である。これらの業績が高く評価され、1952年にはノーベル平和賞を受賞した。私たちの食生活と生きもの私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品ととも...シュバイツァーの名言をもとに動物の命への配慮を考える

  • 「代替肉」の普及による動物の命の救済

    代替肉ブーム最近、大豆などの植物性たんぱく質を使ったハンバーグやソーセージ、ミートボールが店頭に並び話題を呼んでいる。植物由来の蛋白質を原料に、肉の味や食感の再現を目指した、これらの食品は、「代替肉」とよばれる。これら「代替肉」の登場は、その背景に健康志向・地球環境への配慮・動物愛護・人口増への配慮があるという。アメリカ国内に例をとると、この「代替肉」の市場は、今日では1500億円といわれている。また、同じくアメリカのある企業の推計によると、2040年の世界市場は、従来の肉のシェアは40%まで下がり、「代替肉」が25%、残りは、「培養肉」注①になるという。(朝日新聞2019年11月2日夕刊、2020年1月15日朝刊参照)「培養肉(人工肉)」は、動物の幹細胞を培養・増殖してつくられる肉のことである。動物から幹細胞...「代替肉」の普及による動物の命の救済

  • 私たち人間の食生活と生きもの

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自治と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてを、その根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。ガンジーの言葉をもとに私たちの食生活を考える牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘...私たち人間の食生活と生きもの

  • 日本料理の特色

    日本料理の特色日本料理の特色としては、そこに季節感が感じられること、食材それぞれの持ち味が生かされていること、盛りつけが見た目に美しいことなどをあげることが出来るだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色といえるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも植物の豊富な地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境から、日本人の食生活は、古くから、穀物や野菜、それに魚介類への依存度が高いことを特色とした。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地...日本料理の特色

  • 和食に伝わる心

    日本列島の四季折々の恵みと日本人の信仰心や自然をめでる心が絡み合って生まれた和食文化の伝統には、生きとし生けるものへの優しさが脈々と受け継がれている。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日本列島の地理的環境が穀物や野菜・魚介類の供給に適していたことが大きくかかわっている。このことは、低温・乾...和食に伝わる心

  • 和食の特色

    和食の特色としては、食材それぞれの持ち味が生かされていること、「だし」を利かせた「うまみ」の効果、折々の季節感が感じられる美しい盛り付けなどをあげることができるだろう。だが、これに加えて、生きとし生けるものへの優しさということも、その特色と言えるだろう。日本列島は、湿潤な温帯に属し植物の生育にきわめて適している。日光は強すぎず弱すぎず、しかも、一年を通じて適当な降雨があり、世界でもっとも農耕に適した地域の一つである。また、暖流と寒流とがぶつかり合う豊かな海に囲まれていて、魚介類にも恵まれている。こうした恵まれた環境にあって、日本人は、その歴史のなかで、穀物や野菜、それに魚介類への依存度の高い独自の食文化を築いてきた。日本人の食生活において、肉類が長い間広く普及しないできた背景には、さまざまな要因があるものの、日...和食の特色

  • 私たち人間の背負う「原罪」

    「聖書」は、人類の始祖アダムとイブがエデンの園で「禁断の木の実」を食べたことによって罪を犯し、その罪のゆえにエデンの園を追われ、地上に追放されたと記している。そして、私たち人間は、皆、地上に追放されたアダムとイブの子孫であり、その罪を引き継いでいると記している。私たち人間がみな罪の血を引き継いでいるという、この「聖書」の教えは、私たち人間になにを暗示しているのだろうか。このことについて、次のように理解してみることもよいのではないだろうか。私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に...私たち人間の背負う「原罪」

  • ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

    ガンジーの言葉「私たちは、暴力という大火災のまっただ中にいる哀れな存在であり、『生きものの食べ物は生きもの』という言葉には、深慮するべき意味がある。」『ガンジー語録』よりガンジーは、つねにインドの貧しい民衆の立場に身をおいて、インドの自由と独立のために生涯をささげた思想家である。その長い闘争の生涯における思想と実践のすべてをその根本において一貫していたものは、アヒンサー(非暴力)の考え方であった。アヒンサー(非暴力)とは、もともとヒンズー教(インド教)に伝わる教えであり、生きとし生けるものを同胞とみなし、一切の殺生を禁じる考え方である。上の言葉にも、かれの徹底した暴力否定の考え方や命あるものへの愛が述べられている。私たち人間の食生活牛や豚などの哺乳類は、人間に近い豊かな感情を持ち、甘えてきたり、撫でてやると喜ん...ガンジーの名言をもとに動物愛護について考える

  • ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

    ブッダの名言「かれらも私と同様であり、私もかれらと同様である」と思って、わが身に引きくらべ、生きものを殺してはならぬ、また、他人をして殺させてはならぬ。『ダンマパダ』より「あたかも、母が己(おの)が独り子を身命を賭して護るように、そのように、一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起こすべし。」『スッタニパータ』より私たち人間は、元来雑食性の動物であり、日々の食生活のなかで、植物性の食品とともに動物性食品の摂取が不可欠である。自らの命・健康を維持するためには、他の生きものを自らの栄養源として摂取する必要がある。私たち人間の生命そのものが、他の生きものの命をなんらかの形で犠牲にすることの上に成り立っているのである。それだけに、いかにして他の生きものの命に配慮しつつ自らの生命・健康を維持し...ブッダの名言をもとに動物愛護について考える

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