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すずろ道 https://www.suzuronbo.info

理系大学院生が趣味と趣味をつなげようと実験・奮闘しているブログ。けれど、中身は文系寄り。

すずろン坊
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2020/02/15

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  • 【書評】彼の行末が気になる『イトウの恋』

    中島京子さんの『イトウの恋』を読了しました。そもそもイトウって誰ぞや?というのが最初の印象。背表紙のあらすじを読み、ほうほう、イトウは明治時代の通訳なのね、なら察するに英国女性はイザベラ・バードだな。イトウとイザベラの間に恋があったの?これは面白そうだ、ということになり読み始めたのですが、、まあ久々の小説で(最近新書系ばっかり読み漁ってたもので)、加えていつものより長いものだから、読むのに時間がかかってしまいました。いやはや、情けない限り。。 あらすじ 背表紙より引用させていただきます。 維新後間もない日本の奥地を旅する英国女性を通訳として導いた青年イトウは、諍いを繰り返しながらも親子ほど年上…

  • 【映画】ネタバレちら見を推奨『ミッドサマー』

    今噂になっている爽やかなホラー映画『ミッドサマー』を観てきました。鑑賞直後の感想としては、ホラーというよりは高品質のヒューマンサスペンス、そして非常に高度な専門知識が必要な映画ですね。観た直後はほとんどの隠喩の意味が分からず、いや何か意味があるんだろうな~くらいには察することができるんですけど、モデルとなった物語も読んだことないし、北欧ルーンも一個も知らない!!すぐにカフェに向かいネタバレを熟読。ははあ~となったものの、思い出しきれないところも多いし、正直ネタバレ解説を見てから見る、というのも一つの手な気がしておりまする。ストーリー自体はそこまで奇抜ではないですが、映像と構成、そして作り込まれ…

  • 【映画】魂がとんでった『ヲタ恋』

    『ヲタクに恋は難しい』という映画を見てきましたが、映画館に本当に人がいなかった。。あそこまで少なかったら、逆にコロナの心配はなさそうだ。いくつかは公開が延期されてしまい悲しいが、今見れる、今公開中の映画を見ていく所存。さて、今回のヲタ恋。最近ミニシアター系ばかり見ており胃もたれ状態で、一回頭を空っぽにしたくなり選びました。原作は読了しており、「わーい、奈々緒なはなちゃんのコスプレー、ぴぎゃー」とルンルンで行ったのですが、私は一つ原則を忘れていました。 「漫画原作の映画は、あくまで二時創作である」 いやー、ヒロアカの映画で思い知ったはずだったんですけどね。まだ懲りてなかったようだ。というわけで、…

  • 『サマーウォーズ』本格アニメレビューに挑戦してみた

    先日、こんな面白い記事を発見しました。 animeanime.jp 要点だけ、以下に書かせてもらいます。 アニメレビューとは読書感想文でなく人に伝える文章であり、自分の感動と作品の中身をつなげるために「自分はその作品のどこに感動したか?」を知る必要がある。感動ポイントを見つけるのはなかなか難しいが、そのためのテクニックは3つあり 主人公の変化点を見つける そのキャラクターはどういう価値観を背負っているのかを見つける キャラクターの立ち位置に注目する により、何か引っかかるシーンを見つけることが肝心だ。 ふむふむ、なるほど、これはやってみるっきゃない!ということで、みんな大好き『サマーウォーズ』…

  • 【書評】世界の見方をちょびっと革新する『日本辺境論』

    ついに、ロンドン・ナショナル・ギャラリー展の開催も延期が決定してしまいました。仕方がないことなんだけれども、、!!3月中旬以降、始まってくれることを祈るのみです。こんなご時世ですし映画館に行くのもいまいち控えなければならず(行かないとは言っていない)、読書に精が出る日々です。。ジャンル問わず、雑食に読み漁っておりましたが、その中で非常に素晴らしい本を見つけてしまったので、その魅力をまとめてみたいと思います。内田樹さんの『日本辺境論』これを読めば、たいていの日本論に自分なりの解釈を持てるようになります! 要旨 日本人の地理的条件から歴史を、ひいては民族性を読み解く本作。遡ること邪馬台国、まず日本…

  • 【書評】イチゴを摘みたくなる本『春になったら苺を摘みに』

    春休みを謳歌する今日この頃ですが、先立つものが不足し旅行が控えめになっております。とりあえず、海外に行く予定は0。そういうときは、エッセイを読むとちょっと旅行に行ったような気分になれ、また行くモチベーションにもつながり一石二鳥です。まあ、そんな難しいこと考えずに「あ、イチゴ食べたい」と手に取った本でした。読み切ってしまうのが惜しく、ちょびちょびと日本酒を飲むように読み進めてきました。いやあ、味がある本です。 概要 梨木香歩さんの『春になったら苺を摘みに』作者の説明欄を見るまで「西の魔女が死んだ」の作者とは知らず、ただただタイトルと最初3ページ、あとは勘で決めました(笑)筆者の体験談を中心にした…

  • 『ハマスホイ展』結局デンマークが良い

    東京都美術館で現在開催されている『ハマスホイとデンマーク絵画』展に行ってきました。ハマスホイの本名はヴィルヘルム・ハマスホイ、19世紀から20世紀初頭のデンマークを代表する画家です。印象派やオランダ絵画、ルネッサンスなどと比べると日本での知名度はまだ低いですが、それらと並ぶ非常に価値のある絵の数々でした。幸福度ランキングや福祉の充実度、魅力的な雑貨などにより、近年日本でも注目が集まっているデンマーク。その魅力の根底にある価値観がはっきりと表れており、北欧に興味がある人は間違いなく行くべき、いや行かなきゃいけない展覧会です!ポスターには「北欧のフェルメール」という煽り文句もありましたが、果たして…

  • 『ヒロアカ』ルミリオンが主人公じゃないこれ?

    週刊少年ジャンプで連載中の漫画『僕のヒーローアカデミア』(ヒロアカ)、現在非常に勢いがあり、アニメが3期に突入しています。つい先日までアニメではオーバーホールとの熾烈な戦いが繰り広げられ、ルミリオンの活躍に目を奪われる日々でした。この度、連載初期よりずっと感じていた違和感を、ルミリオンのあり方からおぼろげながらに掴むことができました!まだまだ考えがまとまっていませんが、区切りとしてまとめてみます。 個性 ヒロアカの世界における最重要キーワードは「個性」です。 (https://ikuma-desu.com/milio/) 上の画像で紹介されているのは、主人公の先輩にあたる「ルミリオン」です。彼…

  • 【映画】いや監督、素人には難しいっすよ『パラサイト』

    ちょっと前に鑑賞した『パラサイト』のレビューを書きたいと思います。アカデミー賞4部門受賞、オスカー4冠など、勢いがすごいですよね。いや、確かに素人目に見てもすごい映画だなあ、と思いましたが、芸が細かすぎて逆に捉えきれない。。正直、よっぽど映画詳しい人じゃないと、あの映画の凄さを読み切ることは難しいと思うんですよね、大衆性がないというか。けれど日本でも非常にヒットしている。なぜだろう、、?ということを考えてみました。 (https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200223-00036256-bunshun-ent) ストーリー 日がほとんど差さない家に…

  • 【映画】そこには確かに救いがあった『2人のJTリロイ』

    『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』を見てきました。世界はなぜ騙されたのか、、テクニックだけではない、人の感情こそが虚構の作家を世界に羽ばたかせたのです。 (https://www.cinra.net/news/20191112-jtleroy) ストーリー 親元を離れ兄の下にやって来たサヴァンナは作家のローラと出会い、ある提案をされる。「あなたJ・Tになってみない?」J・T、Jeremy・"Terminator"・LeRoyとはローラが作り出した架空の美少年であり、『サラ、神に背いた少年』という自伝的小説により大旋風を巻き起こす天才作家であった。サヴァンナはJ・Tを演じる中で…

  • 【映画】煽りちょっと強すぎた説『1917』

    『1917 命をかけた伝令』を見てまいりました。戦争を題材にした映画としては先日の『ジョジョ・ラビット』もありましたが、あちらは戦場に出ない「少年」から見た戦争ということで、残酷な描写オンパレードの割には、どこか斜め55°くらいというか、間接的に捉えることができました。一方、こちらは逆に戦場まっしぐら!この短期間で正反対の、しかもクオリティの高い戦争ものを見れたからこそ、魅力が際立ったのかなと思います。 ちょっとネタバレしちゃいますが、読んで頂けると幸いです。 (http://cinemandrake.com/1917)シンプルなフライヤー、やはり良い、好き ストーリー 1917年4月9日、と…

  • 【映画】インフェルノ好き必見『9人の翻訳家』

    『9人の翻訳家 囚われのベストセラー』 「ダヴィンチコード」シリーズの第4作「インフェルノ」で行われた実話を基にしたミステリーということで、居ても立っても居られず見に行ってきました!普段はあまりミステリーものはコナンくらいしか観ないので(ミステリー好きに怒られそう(笑))、ミステリーの感想ってどこまで書いていいのか分かっていないです。好きに書きます。話が二転三転して、理解しきれていないところも多く、もう一度見直したくなる作品でした。この結末を誤訳する、というと、結末を見ても理解できなさそうなイメージをもってしまいますが、結末は分かりますよ。ただ、こいつ怪しいとは思いつつも、なかなか想像はできな…

  • 【書評】身一つで変化を生める人間になる『職業は武装解除』

    瀬谷ルミ子さんの『職業は武装解除』、読了しました。タイトルからして、「え?武装解除って職業なの?」とか「どうやったらなれるの?」とか「具体的にどんなことをするお仕事なの?」、なんとも好奇心をそそる。そして私の第一印象は「これらの疑問に答えていく本なんだろう」、シンプルに知らない世界に興味をもって読み始めました。 この本は、そんな期待をいい意味で裏切ってくれました。これはただの職業本にあらず、世界を変えようと奮闘してきた個人の信念の結晶です。タイトルは、この本の中で最も印象に残った一文より頂きました。はっと思わせてくれるフレーズが随所にちりばめてあり、一回読んだだけではこの本が教えてくれる大切な…

  • 【映画】これはパラレルワールドの物語である『ヒロアカ』

    「僕のヒーローアカデミア THE MOVIES ヒーローズ:ライジング」 少し前に見たので、忘備録がてら記録を残そうと思います。原作が好きで全て読了の上で、劇場版を見てきました。また、今回の映画はヒロアカ映画の中では2作目にあたりますが、1作目は未視聴であり今回初めての視聴となりました。 今回は、敵との戦闘に焦点を当て、それに伴う設定に関して論じたいと思います。なお、予めお伝えしておきたいのは、私は爆豪勝己が最推しで、原作大好きマンです。そのため、少々意見が偏っているかもしれません。 (https://twitter.com/myheroacademia/status/121035877606…

  • 【書評】要注目の画家たち!もうすぐ来日しますよ!!『ジヴェルニーの食卓』

    原田マハさんの『ジヴェルニーの食卓』を読みました。アンリ・マティス、エドガー・ドガ、ポール・セザンヌ、そしてクロード・モネの4人画家の人物像を描いた4本の短編小説をまとめた小説です。不勉強なためマティスという画家は初めて知ったのですが、後者3名は昨年の展覧会でもよく見かけた名前で、作品を思い出し、親しみをもって文章に触れることができました。 同じ気分を味わってほしく、今年2020年おすすめの展覧会も本記事後半にて紹介しております。興味のある方は、ぜひご覧ください! モネ「睡蓮-2本の柳」。文庫本の雲バージョンもいいですが、表紙全体を覆うこの絶妙な色合いが作品の世界に引き込んでくれました 印象派…

  • 【映画】この2人のW主演…!?『イントゥザスカイ』

    『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えた二人』 エディ・レッドメインとフェシリティ・ジョーンズのダブル主演なんて、見に行くしかない!と思い、少し前に行ってきました。日本での公開からだいぶ時間が経ってしまいましたが、ぜひとも見に行ってもらいたい作品です。 (https://movies.yahoo.co.jp/movie/370712/) ストーリー 時代は。当時はまだ気象学が発達しておらず、明日の気候を予測するなぞ人類には不可能だと思われていた。そんな逆境の中、科学の力を信じる堅物気象学者ジェームズ(エディ・レッドメイン)と自由奔放な気球操縦士アメリア(フェシリティ・ジョーンズ)が、前人未到…

  • 【映画】最後に愛は勝つ『ジョジョ・ラビット』

    まずフライヤーがいいですね~。作りがシンプルで良い ストーリー ヒトラーユーゲント(青少年に集団戦闘のイロハを教えるナチスの組織)に所属しているジョジョは、訓練中にウサギを殺せず「ジョジョ・ラビット」と馬鹿にされています。仲間は、親友のヨーキーと空想上の友人「アドルフ」だけ。そんなジョジョは、訓練中に大けがをし、訓練を離脱することに。失意の中、ジョジョは、自宅の屋根裏でユダヤ人エルサと遭遇する。母がユダヤ人を家にかくまっている!?ジョジョは母に葛藤を抱きつつも、ユダヤ人の生態を解明するべくエルサとの交流を深めていく。 スカーレット母さん!助演女優賞とって!! この映画は、スカーレット・ヨハンソ…

  • 【映画】毒親こそ巨匠を作る?『母との約束、250通の手紙』

    『母との約束、250通の手紙』 ロマン・ガリという作家の数奇な人生はシンプルに面白く、文学作品は苦手ですがガリ作品を、とりあえずは原作「夜明けの約束」を読んでみようかという気になりました。 ストーリー 破天荒ながらも強い愛情を息子に注ぐ母親と、母の途方もない夢を叶えようと邁進する息子。あなたがいたから、僕がいる。激動の時代に翻弄されながらも、強すぎるほどの絆で、互いの存在だけを頼りに生き抜いた母と息子。想像もしないラストに涙する感動エンタテインメント。(公式HP https://250letters.jp/#story) 伝記物は当たり前ですけどストーリー展開に意外性はない(予備知識があれば)…

  • 【書評】本好きが本のために書いた本『モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語』

    冒頭 この本は、イタリア在住の筆者がヴェネツィアにある行きつけの古書店に行くところから始まります。その店はとても居心地がよく、店主もかなりのやり手。「ただ者ではないな」筆者は直感し、店主に詳しく話を聞きました。すると、店主の祖先はモンテレッジォという小さな山村の出身で、そこの男は本売りを生業としていたというではありませんか。モンテレッジォは北イタリアの山間にあり、ミラノから電車を乗り継いで、それでもまだ行くのが難しいという辺境の地。山に囲まれているため農業で生計を立てることが難しく、特産品となるのは「石」と「栗」だけ。なぜそのような所が「本」を売るようになったのか。「矢も盾もたまらず、村に向か…

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