DAC若手演奏家リサイタルシリーズで、今宵は古賀朝也のファゴットを聴きました。元東響首席クラリネット奏者の十亀正司がプロデュースするシリーズで、今回がVol.64。前回このシリーズでファゴットだったのは、2022年5月13日のVol. 47で大内秀介でしたので、ファゴットは3
ほぼ毎日リードを作っているか、調整しているか、あるいはリードに悩んでいるアマチュアバスーン(ファゴット)奏者が、ほぼ毎日日記を更新しています。
本当にラッキーなことに好天が続いています。先ずは過日フォーミングしたラクーン・ゴールドのプッペ6本をカバーリング。最初にリーガーのレギュラーマンドレルを既定の位置まで差して、第二針針金を締増しします。ペンチで摘まんで引っ張って、止めて、捻じります。引っ
同じ密度、同じ硬度のケーンで作っても同じリードにはなりませんねぇ。
今日もテレワーク等で時間を取られてしまったので、今週末納期のリードの仕上げ作業をしました。ほゞほゞ仕上がったので、明日再度チェックをして出荷準備に入りたいと思います。 今回の材料は、密度80、硬度14だけですが、実際に削ってみると1本1本ケーンが違うことが実
今日は時間があまりなかったので、カバーリング6本、フォーミング6本、Day 2 スクレーピング6本に留まりました。 先ずは、カバーリングから。先週フォーミングをした6本のプッペの針金の締め増しをし、金ラメのホットグルーを第三針金付近に塗り付け、透明な熱収縮チ
「諸版」の事情とは、楽譜に改訂版、校正版など色々な「版」があるということでです。大別すると、作曲者による改訂版(Version)と出版社による校正版(Edition)があります。個人的には直筆譜まで遡ることが重要だと思いますが、作曲者が個別の楽器に関する知識不足(金
明日はステリハなしの本番で、今日はゲネプロでした。プログラムにはベートーベンの交響曲第二番とブラームスの交響曲第二番があります。ベートーベンの方は、第四楽章の最後のページは昔からダブルタンギングですが、今日はちょっともたつきました。 ドシラシドシドシ、
飽きっぽい性格なので、続けて何十本もリードを作ることができません。と言ううか、作業に飽きてきたあと「頑張って」続けても、集中力が無くなってきて仕事が「粗く」なってしまいます。今日は11本のプッペをDay 1 スクレーピングに進める予定だったので、別の作業も組み
まずは、お得意様のリード作りから。硬度が14で、密度は79かそれよりも少し高めというご指定でしたので、密度80、硬度14を6本、密度81、硬度14を2本の合計8本に仕掛かっています。今日はティッププロファイリングマシンによる削りから。 台風が通過中なので仕上げはでき
演奏中にバスーンを寝かせて置くと、U字管付近に溜まった結露水が逆流してG#(A♭)のトーンホール辺りの木部を湿らせます。何回もそう言う状態を繰り返した上に管理が悪いとG#のトーンホール付近の木部が腐食してしまうことがあります。今から思うと大変危険なのですが、
昨晩はお手伝いで行くオーケストラの練習がありましたが、前日の夜楽譜がPDFで送られてきました。紙に印刷したり、製本する時間がなかったので久しぶりにGVIDOの出番となりました。しばらく使っていませんでしたが、充電したところ問題なく使うことができました。 ところ
リード作りは段取りが大事です。今日リードを欲しいと思っても1日ではどうにもできません。アンソニー・べインズの「木管楽器とそれらの歴史」によれば、オーケストラピットに入って、数小節の休符を見つけて糸を巻いたばかりのリードを削り、次の出に備える」ヒトもいる
普段はあまりテレビを観ないのですが、昨晩は家人が観ていた「しゃべくり007」を断片的に観ました。ゲストが寺田心くんで、ゲストが「会いたい」人として、かつて箱根駅伝で東洋大の5区のエース、「山の神」として4年連続区間賞と区間記録を達成し、東洋大の4年連続
今日は天気が良かったので、サンプル5本とお客様の5本の合わせて20本の仕上げをしました。作業は順調に進んだので、明日の最終チェックの前に振動面に紙やすり(耐水ペーパー#600, #1000)を掛けて丁寧に表面を整えました。表面を滑らかにすると水の吸い込みが遅くなり
お天気が回復したのでプレミアム 10本 Day 2 スクレーピング
今日は朝から雨がしとしと降っていたので、リード削りは諦めていましたが、午後になって天気が回復したので、急遽サンプル用5本とお得意様用5本の合計10本のプレミアムリードをDay 2 スクレーピングに進めました。天気が回復したとは言え、朝降った雨が地面に浸み込ん
Lou Skiner のメソッドには、フルシンク・メソッドという用語が出てきます。ケーンを水に浸け、できるだけたくさん水分を含ませ、完全に水没してから加工するという方法です。プロファイリングの時はマシンへのダメージを抑えるためにケーンを水没させてから作業をしていま
昨日シェイピングをした8枚のプロファイリングをしました。楽器の調子が良くなったので気分も上々です。刃を研いで頂いて日も浅いので、サクサク行きました。ただ、密度80とと81、硬度14という材料はマシンのハンドル越しに来る手ごたえも違います。 最初の写真は削りカ
梅雨に入ったころから体調も優れず、その結果運動不足になり、更に体調悪化という悪循環で今年の夏を過ごしました。今年の夏はあまり出歩かなくて良いように、夏から初秋にかけて演奏会を絞っていたのでまだ良かったのですが、リード作りは「確率」が下がり、「没リード」
先月末に12本のプッペを、ティッププロファイリングマシンの設定をしながらマシンで削りましたが、そのあと、天候不順もありなかなか手を付けられませんでした。また、土日はオーケストラの練習があったり、芝刈りに出かけたりと忙しい?ので、リード作りは自動的にお休み
2020年に始まったコロナ禍のため、2020年はコントラの出番どころか、通常のバスーンの出番も激減してしまいました。2022年の今年はコントラだけでも2月ベートーベンの運命、3月真島俊夫の鳳凰が舞う(吹奏楽)…1月の演奏会が中止となり、無聴衆での開催、4月ブラームスの
遠いところに台風があって、湿度も高くリードを作るモチベーションは下げ気味ですが、気候にあまり左右されない作業をしました。ということで、まずはプッペのカバーリングです。針金を調整し、ホットグルーを塗り、熱収縮チューブを装着しました。ここまではゴキゲンに作
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DAC若手演奏家リサイタルシリーズで、今宵は古賀朝也のファゴットを聴きました。元東響首席クラリネット奏者の十亀正司がプロデュースするシリーズで、今回がVol.64。前回このシリーズでファゴットだったのは、2022年5月13日のVol. 47で大内秀介でしたので、ファゴットは3
写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
先日の日曜日は、不定期開催のHurry & Company 公演でした。ホールの夜枠だけを借りて、ステリハを軽くやってすぐに本番というコンセプトです。室内楽だったり、おさらい会形式だったり、室内オケだったり、演目もクラシックだったり、ジャズだったり。企画、立案、人集め
リーズンスタッフのメーキングマシン(Tip Profiler)は、「コントラバスーン交換セット」のパーツを追加で購入すると、”簡単に”トランスフォームできるとなっています。随分以前のことですが、このマシンを購入する時に故山上和宏(ヤマカズ)先生よりアドバイスをいた
毎年2月の恒例行事となっていた、〈管楽器専門店ダク 特別企画〉大人のおさらい会が2025年は5月27日に開かれました。プロの「先生方」が、6人出てきてさながらお弟子さんの「発表会」のように演奏するという異様な演奏会です。 実は先日の日曜日にY氏の代役で山梨県へ巡
応力って何だ? 私も良くわかっているわけではありませんが、ある物体に何か力を加えるとその力に抗って物体が元に戻ろうとする力のことのようです。バスーンのリードメーキングでは、フォーミングをする時に激しく実感します。 フォーミングは、リードのシャフト(チュ
今度の日曜日にシューベルトのオクテットを演奏するので、仕上げの練習をしています。冒頭の全開放のF(F3)は、ピッチの要を司るので神経を使います。練習している間中、チューナをそばに置いていて、全音域にわたってピッチが高めになっていることに気が付きました。 リ
いわゆる「リードナイフ」と言われているナイフは、片刃(諸刃ではない)の片刃(両刃ではない)カタチをしています。典型的な和包丁の刃を四角く厚くした形状なので、本来の使い方は「切る」「削ぎ切り」なのだと思います。 もちろん”本来”の使い方をすることもあるで
リードは使うとコンディションが変わります。吹きやすくなる場合もあり、吹きにくくなることもあります。このリードの変化について考えてみたいと思います。リードの変化は大別すると、二種類あると思います。ひとつは長期的な変化でもう一つは短期的、あるいは短周期的な
モーツアルトが約35年の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320と38番「プラハ」K.504です。これらの三曲はいずれ
なかなか思い出深いこの曲を演奏する機会がまだあるとは思いませんでしたが、2025年4月29日にチャンスは巡ってきました。 初めてこの曲を演奏したのは1979年3月で、高校オケ2年の時の定期演奏会でした。セカンド・バスーンを担当し、丸一年この曲に取組んでいましたが、難
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は、1761年にエステルハージ家に副楽長として雇われました。当主パウル・アントン公は1762年に亡くなり、それ以降は弟のニコラウス・ヨーゼフ公に仕えました。1766年には前任者の死去により楽長に昇格しました。1790年にニコラ
モーツアルトは35年強の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320とこの38番「プラハ」K.504です。この三曲はいずれ
リードのカラーは、振動面の根本にあるシャフト部との段差のことで、ショルダー(肩)とも呼ばれます。現代のドイツ式バスーンリード特有の加工です。もちろんドイツ式であってもカラーのないリードもあります。 ドイツ式でもフランス式でも19世紀初頭では、リードにカラ
ベートーベンのセプテット(七重奏曲)に触発されて、シューベルトが作曲したという説もありますが、クラリネットの名手トロイヤー伯爵(Count Ferdinand Trpyer 1780 - 1851)がシューベルトに委嘱して作曲されたということになっています。 トロイヤー伯爵はベートーベ
先日文京シビックホールにて久しぶりにレ・ヴァン・フランセの演奏を聴きました。ジルベール・オダンの生音を聴いたのは10年振りくらいだったような気がします。素晴らしい演奏をすることは予め保証されていて、実際に素晴らしい演奏をしたのです。 何だか当たり前ではな
今年もコントラバスーンが大活躍する予定なのですが、リードはちょっとお悩み中でした。先日ちょとした閃きがあって、それに沿って手持ちのリードを再調整したところ、まずまずの結果となりました。(緑の糸の2本) それは、スクレーピングによってピッチを調整するとい
過日、IKE・Bizとしま産業振興プラザで木管十重奏の代奏で練習に参加しました。かつての「勤労福祉会館」を大幅改修したとのことで、チョット見は新築のようでした。ここの5階にある第一音楽室で木管十重奏の練習があり、代奏で行ってきました。 始めての場所で、自分以外
個人的な好みで言えば、高密度材が好きです。高密度といってもケーンのどの段階で測定するかで密度の測定値は測定するヒトによって変わります。(1) 四つ割りケーンGeorg Riegerは丸材を4つ割りにした段階で、ガウジングする前に測定することを推奨しています。そのためRie
久しぶりに歯医者に掛かった。先週臼歯の一部が欠けてしまい、食べ物のカスが溜まりやすくなり、食後の歯磨きが大変なことになったので、仕方なくです。治療をしてもらえば何と言うことはなく、処置だけなら5分程度であっけなく終わり、快適になりました。 歯科医を遠ざ
リード調整法として、「ココを削ればアレが改善」、「こういう時はココを削れ」的なテクニックは広く普及していると思います。リード製作に関する「教科書」にはほゞほゞ掲載されていると思いますし、Christian Davidsonの http://www.canit.se/~chrisdav/reedadj.html を
丸材からリードを作る手順としては、丸材の四つ割り⇒プレガウジング⇒ガウジング⇒(シェイピング*1)⇒プロファイリング⇒(シェイピング*2)⇒フォーミングとなります。それぞれの過程で様々な選別をしますが、もっともクリティカルな選別は丸材の直径、つまりカマボコ
今年は年初から厳しいお言葉をいただき、少しだけ心が折れそうになったことは否定しませんが、それによって得たものは少なくなかったのも事実です。特にコントラバスーンのリードについては謎が多く残っていたからです。 理由のひとつは、丸材から作っていないためです。
バロック時代あたりから6曲セットのソナタ集などが多いと思います。何故なのか?調べたのですがよくわかりません。グレゴリオ暦が1年を12か月、1日を24時間にしたためその約数が好まれているという説もあります。三位一体の3とか東西南北や春夏秋冬の4など。 では6は
この1週間で、リード15本、コントラ5本を出荷。年産300本体制から考えれば約2倍のペースです。基本的に一週間のうち二日をリード作りに充てているのですが、なかなかまるまる一日をリード作りに割くことも難しいのが現状です。 そこで毎日ではありませんが、曜日に関わら
演目は事前に知らせていたのが、ファッシュのソナタ、ウェーバーのアンダンテとハンガリー風ロンド、ケックランとサン=サーンスのソナタでした。ドイツのバロックと初期ロマン派、フランスの後期ロマン派と近代という組み合わせで、様式感をどのように演奏し分けるのかとい
リード作っていると色々と事故はつきものです。最悪の事故は2007年の春にカッターナイフで左手人差指を切ってしまったこと。その時は救急外来のある近所の外科病院にタクシーで駆け付け、2針縫ってもらいました。 物理的な痛みもそうですが、日常生活の不自由さが痛かっ
リードを作っている時は、「ゾーンに入る」感覚が偶にあります。偶々では困るので、屡々になって欲しいのですが…。それで、このゾーンに入ると、リードを見ているだけでどこをどう削る?調整する?のかわかってしまいます。 5本完成させるために6本仕掛けていましたが
寸暇を惜しんでという表現が正しいのかどうかわかりませんが、リード作り以外の用事が多すぎるのでそんな感じになってしまっています。昨日も午後から夜にかけて出かける用事があったので、午前中のわずかな時間に2ロット分のカバーリングをしました。 ゴールドとプレミ
先日、匠のところでティップ・プロファイラーとプロファイリングマシンの刃を研いで頂いた時のこと、匠がふと「私は不器用で下手なんです。でもだから丁寧に仕事をしている」と漏らしました。普段から「これができるのは私しかいない」などと豪語している匠にしては、意外
ラクーンバスーンリード、大変ご好評をいただきありがとうござます!もともと少ない生産能力の限界を超える状態が続き、5月末時点で約ひと月分の注残があります。ご注文をいただいた皆様には大変申し訳ないのですが、出来上がり次第順次出荷してまいりますので、今しばら
International Double Reed Society の会報というか季刊誌が届きました。このIDRSはInternational といっても殆どアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の協会で、ひとりでも外国人がメンバーになればInternational を名乗る、アメリカ人のエゴというか尊大さがうか
本当にたくさんのご注文を頂いてありがとうございます。4月と5月はこれまでの平均生産数の2倍強のご注文を頂いております。そのため納期が少し後ろにずれ込むことになり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。 並ファゴに加え、コントラも生産が滞ってしまっています。リ
理想的な数値と言っても人間ドックで算出される尿酸値とか血糖値とかではなく、バスーンのリード材についてです。リード作りの成功のカギの90%は、リード材によるものだという「教え」を実験するべく、4年間にわたって丸材から作って来た途中経過みたいなものです。 リー
リサイタルの概要: 2024年4月29日(祝)汐留ホール 13:30 開場 14:00 開演1)テレマン:12のファンタジーより第5番2)ドゥヴィエンヌ:ファゴット四重奏曲第1番3)モーツアルト:ファゴット四重奏曲第1番 K.285(原曲:フルート四重奏曲 ニ長調)♫休憩♫4)J.S.バ
何気なく”X"(旧Twitter)を見ていたら、東京音大オーケストラアカデミーの柿崎祐氏のポストに目が留まりました。「リニューアルしたヤマハのファゴットをお迎えしました!」とありました。柿崎氏は楽器を新調されたようですが、そのヤマハが「新モデル」のようです。http
私、失敗しないので…は、ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の主人公の決め台詞ですが、ラクーンは失敗することもあります。2つのプレミアム、78+14と78+16を6本ずつカバーリングをしようとした矢先に見つけてしまいました。 フォーミングの最中に振
定番のRaccoon Gold は常に作り貯めが必要なので、まずはプッペ貯金を殖やしていますが、完成リードの在庫も枯渇してしまったので完成リードの在庫も作り始めます。その一方で昨年来挑戦しているトゥーネマンとクノッヘンハウワーのプッペにも手を付けなければと、気が急か
1942年生まれで満82歳ということで、大変残念なのですが、致し方ない年齢なのかとも思います。スポーツ選手は現役を引退すると「評論家」になるケースがしばしばありますが、演奏家は演奏が続けられる限り生涯現役(を目指します)。ポリーニは昨年秋まで公の場で演奏を続
作ったリードを褒められると嬉しいものですが、いつもそう上手く行くとは限りません。ナイスショットは気持ちが良いのですが、なぜ良かったのか判らないことも多いのです。もし判れば常にナイスショットになる筈だからです。 高校一年の時、当時音大に進まれた先輩が練習