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2020/02/04

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  • また一つ、歴史事実がドイツ人の集合的記憶に加えられた。

    岡 典子『沈黙の勇者たち: ユダヤ人を救ったドイツ市民の戦い』新潮選書2023  <また一つ、歴史事実がドイツ人の集合的記憶に加えられた>ナチス時代の歴史認識は、1990年代からどんどん変容してきた。例えばドイツ兵によるユダヤ人虐殺は、共通の価値意識に

  • 第二次世界大戦の歴史通史として、大変有用な3冊です。

    アントニー・ビーヴァー『第二次世界大戦1939-45(上・中・下)白水社 1995 <第二次世界大戦の歴史通史として、大変有用な3冊です。> 第二次世界大戦に関わる書籍は、その多くが「個別作戦についての経過」「事実の解釈をめぐる政治的主張」「一部戦域が

  • マンシュタイン元帥の人がわかる貴重な歴史証言記録

    アレクサンダー シュタールベルク『回想の第三帝国〈上・下〉―反ヒトラー派将校の証言1932‐1945』 (20世紀メモリアル) 平凡社 1995<マンシュタイン元帥の人がわかる貴重な歴史証言記録>著者は、ユダヤ系のドイツ貴族の系譜としてドイツ国防軍に属し、マンシュタイン元

  • 通史を知っている人が読むと、「視点」を変えた新たな通史が見える良書

    ポール・ケネディ『第二次世界大戦影の主役: 勝利を実現した革新者たち』 日経BPマーケティング2013 <通史を知っている人が読むと、「視点」を変えた新たな通史が見える良書> 本書は、「初めて」第二次世界大戦の通史を学ぼうとする方には向きません。 すで

  • 「抵抗」した人々に対する戦後ドイツの対応の部分に「知っておく価値」を見る

    對馬 達雄 『ヒトラーに抵抗した人々 - 反ナチ市民の勇気とは何か』中公新書2015<「抵抗」した人々に対する戦後ドイツの対応の部分に「知っておく価値」を見る>著者の長年の研究の成果を、新書サイズで著述した良書の一冊です。ヒトラー独裁下の政権・政策に対するドイツ人

  • 「捕虜虐待」を日本側資料から照射すると見えてくる実態

    サラ・コブナー『帝国の虜囚――日本軍捕虜収容所の現実』みすず書房2022 <「捕虜虐待」を日本側資料から照射すると見えてくる実態> 戦後の戦犯追及の中で、連合軍捕虜の虐待がしばしば訴追理由となり、それによって日本軍側の捕虜収容所での扱いの酷さや収容所要員によ

  • 色あせない「歴史の見方考え方」。確証バイアスがかかった歴史書が氾濫する現代にこそ、今一度見直す本

    E.H. カー  (著), 清水 幾太郎 (翻訳) 『歴史とは何か』岩波書店 (1962/3/20)<色あせない「歴史の見方考え方」。確証バイアスがかかった歴史書が氾濫する現代にこそ、今一度見直す本>今から30年以上前。大学1回生の春に、担当教授から「これを熟読しなさい」と指定されて

  • <予測と結果はことごとく離反する。「戦略」という空理への事実による反論>

    ケネス・J. ヘイガン『アメリカと戦争1775‐2007―「意図せざる結果」の歴史』 大月書店 (2010/6/1 <予測と結果はことごとく離反する。「戦略」という空理への事実による反論>アメリカ建国から続けられた「正義の戦争」が、いつも正義では終わらないという事実を実証

  • < オーストリア=ハンガリーとロシアの捕虜事情として見る>

    大津留 厚『捕虜が働くとき: 第一次世界大戦・総力戦の狭間で 』(レクチャー第一次世界大戦を考える) 人文書院(2013/5/20)第一次世界大戦時の「捕虜」に関する取扱いとしての研究書です。紙幅の関係もあって、オーストリア=ハンガリー帝国とロシアとの初戦での捕虜の扱い

  • <意外と知らない第一次世界大戦の事実>

    藤原 辰史『カブラの冬: 第一次世界大戦期ドイツの飢饉と民衆』 (レクチャー第一次世界大戦を考える)人文書院 (2011/1/20)第一次世界大戦時のドイツ国内で何があったか。飢餓があったことは知っていたが、どのような理由で起こりどうなっていったかはよく知らなかった。ブタ

  • <近年研究が進む第一次世界大戦期のイギリス女性>

    林田 敏子『戦う女、戦えない女: 第一次世界大戦期のジェンダーとセクシュアリティ』 (レクチャー第一次世界大戦を考える) 人文書院 (2013/5/20)近年第一次世界大戦期の研究が進んでいます。  本書は、「レクチャー第一次世界大戦」シリーズの1冊で、同時期のイギリス国内

  • 決して忘れてはいけない「そこで一所懸命生きた人々」の思いの記録

    スベトラーナ・アレクシエービッチ『チェルノブイリの祈り――未来の物語』 岩波現代文庫 2011決して忘れてはいけない「そこで一所懸命生きた人々」の思いの記録スベトラーナ・アレクシエービッチは、1984年共産党支配下のソ連で「大祖国戦争」の隠されてきた一面を記録した

  • <欧米における歴史修正主義についての歴史経緯学習と現代的問題認識の好著>

    武井彩佳『歴史修正主義-ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで』中公新書2021 <欧米における歴史修正主義についての歴史経緯学習と現代的問題認識の好著> 歴史修正主義は、「悪い」考え方ではない。 それは、歴史学が新たな「歴史事実」の発見や時代

  • <戦後しばらく闇に葬られていた悲劇を暴く>

    クリスタ・パウル『ナチズムと強制売春』明石書店1996<戦後しばらく闇に葬られていた悲劇を暴く> 兵士の忠誠心を維持し、性病等による戦力低下を防ぎ、戦闘に駆り立てる。また、兵士の一般民衆への暴力を抑制し、占領政策を潤滑に進める。このために、兵士の性欲のはけぐ

  • <戦争終結は「将来の危険」と「現在の犠牲」のバランスで決まる>

    千々和泰明『戦争はいかに終結したか―二度の大戦からベトナム、イラクまで』中公新書2021<戦争終結は「将来の危険」と「現在の犠牲」のバランスで決まる> 著者は防衛省防衛研究所主任研究官を務め、日本では遅れていた戦略や防衛という軍事研究分野の担い手です。 とり

  • <なぜナチスドイツは、最後まで戦い続けたのかという最大の謎に挑む>

    イアン・カーショー『ナチ・ドイツの終焉 1944-45』白水社2021 <なぜナチスドイツは、最後まで戦い続けたのかという最大の謎に挑む> どのような戦争でも、自国の首都が壊滅するまで戦い続けるというのは稀だ。 第二次世界大戦だけに絞っても、フランスは、

  • <第一次世界大戦の毒ガス戦はこの1冊で十分>

    ルッツ・F. ハーバー『魔性の煙霧―第一次世界大戦の毒ガス攻防戦史』 原書房 (2001)<第一次世界大戦の毒ガス戦はこの1冊で十分> 研究者による研究書です。極めて高価で、マイナーなピンポイント研究ですからおそらくすぐ絶版になるでしょう。ただし、第一次世界大戦期間

  • <「ユダヤ人がいると問題があるのか」と問える巨大企業体 IGの通史>

    ョーゼフ ボーキン『巨悪の同盟―ヒトラーとドイツ巨大企業の罪と罰』原書房2011<「ユダヤ人がいると問題があるのか」と問える巨大企業体 IGの通史>この本は、第一次世界大戦前から、ワイマール、第二次世界大戦を通じて戦後までの、戦争を背景とした巨大化学工業企業

  • < 戦場の「卑怯」とはなんだろうかと考えさせる>

    一ノ瀬 俊也『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」帝国陸軍戦法マニュアルのすべて』文藝春秋2012< 戦場の「卑怯」とはなんだろうかと考えさせる> アメリカ軍のブービートラップに対する対処マニュアルを中心に、日本軍側の戦闘マニュアルとを付き合わせながら、なぜ日本

  • <「この前の戦争」を知るために、最も基本となる通史>

    江口 圭一『新版 十五年戦争小史』青木書店(第2版)1991<「この前の戦争」を知るために、最も基本となる通史>日本人が「戦後」という場合、あるいは「先の大戦」や「この前の戦争」という場合、1945年に終わった戦争を指します。この戦争の呼称・期間には種々の議

  • < ナチを欺いた二重スパイに関する決定版>

    ベン・マッキンタイアー『英国二重スパイ・システム - ノルマンディー上陸を支えた欺瞞作戦』中央公論新社2013< ナチを欺いた二重スパイに関する決定版>本書は、第二次世界大戦中の対ナチダブルスパイに関する三部作の一冊です。著者は本書以外に暗号名「ジグザグ」

  • <第二次世界大戦の「ソ連」側の兵士たちの記録。西欧型の記憶のバランスをとるために>

    アントニー ビーヴァー『赤軍記者グロースマン―独ソ戦取材ノート1941‐45』白水社2007<第二次世界大戦の「ソ連」側の兵士たちの記録。西欧型の記憶のバランスをとるために>ユダヤ系ロシア人のグロースマンが、従軍記者としてソ連軍に随行。1941年の敗走からスターリ

  • <埋もれているが、良質の体験記>

    エルニ カルツォヴィッチュ『橋―ユダヤ混血少年の東部戦線 (20世紀メモリアル)』平凡社1990<埋もれているが、良質の体験記>著者は、ドイツ系ユダヤ人。東部戦線でナチのユダヤ人狩りを地域の人に助けられて生き残り、ドイツ軍軍属として従軍。前線部隊や補給部隊

  • <ドーマクの物語というよりも、IG、バイエルの薬品開発の物語として興味深い>

    トーマス・へイガー『サルファ剤、忘れられた奇跡 - 世界を変えたナチスの薬と医師ゲルハルト・ドーマクの物語』 中央公論新社2013<ドーマクの物語というよりも、IG、バイエルの薬品開発の物語として興味深い>第二次世界大戦中、戦傷の悪化を防いだ画期的な消毒薬とし

  • <ハリウッド映画の原作にちょうどいい実話 グーグルアースで地形を確認しながら読むと面白い。>

    StephenHarding『ドイツ・アメリカ連合作戦: 第二次世界大戦の「奇跡」といわれた捕虜収容所奪還作戦』原書房2014<ハリウッド映画の原作にちょうどいい実話 グーグルアースで地形を確認しながら読むと面白い。>大戦末期、もうドイツの敗北がはっきりしていた時期。

  • <初めての独米将校教育の比較研究>

    イエルク・ムート『コマンド・カルチャー -米独将校教育の比較文化史』中央公論新社2015<初めての独米将校教育の比較研究>時代は1800年代後半~1940年代。アメリカの陸軍士官学校(ウエストポイント)、陸軍幼年学校、幕僚のための学校とドイツ(帝政ドイツ、ワ

  • <戦場での看護に関する初めての通史・・なんだけど>

    荒木 映子『ナイチンゲールの末裔たち――〈看護〉から読みなおす第一次世界大戦』岩波書店2014<戦場での看護に関する初めての通史・・なんだけど>クリミア戦争に始まる組織的な負傷兵看護の歴史として、おそらく初めての通史。表題はナイチンゲールと明記されていま

  • <30年前の初版の翻訳だが、一読する価値のある一冊>

    ジョン・キーガン『戦いの世界史: 一万年の軍人たち』原書房2014<30年前の初版の翻訳だが、一読する価値のある一冊>1985年放映のBBCテレビ番組を単行本として出版したものの翻訳です。本書は、「戦争を構成する要素」で、「古代から現代(80年代)までを通観」すると

  • <ごく普通の少年少女が、自分の知らないところで動く大きな力に巻き込まれていく恐ろしさ>

    サラ・ウォリス、スヴェトラーナ・パーマー『私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった』文藝春秋2010<ごく普通の少年少女が、自分の知らないところで動く大きな力に巻き込まれていく恐ろしさ> 一読に値する良書だと思います。 日記はごく普通の少年少女の

  • < 戦場のリアルは、「長い待機生活」と「一瞬の死」ということ>

    水木しげる『総員玉砕せよ! 』(講談社文庫)1995< 戦場のリアルは、「長い待機生活」と「一瞬の死」ということ>もし、初めて水木しげるの戦場マンガに触れる方がおられれば、本書「総員 玉砕せよ!」を一番にお読みください。 軍隊生活の日常が延々と描かれ、「笑

  • <サボタージュというレジスタンス活動のためのマニュアル。おもしろい。>

    米国戦略諜報局(OSS)『サボタージュ・マニュアル:諜報活動が照らす組織経営の本質』北大路書房2015<サボタージュというレジスタンス活動のためのマニュアル。おもしろい。>OSSは、第二次世界大戦中に発達したアメリカの「諜報組織」です。そのOSSが、被占領下の対ド

  • <ソ連崩壊後の資料を基にしたクルスク戦本。良書の一冊。>

    デニス・ショウォルター『クルスクの戦い1943: 独ソ「史上最大の戦車戦」の実相』白水社2015 <ソ連崩壊後の資料を基にしたクルスク戦本。良書の一冊。>ドイツ軍、ソ連軍の開戦前からクルスクにいたる戦況の解説、双方の軍内部の諸状況の説明も含めてクルスク戦にい

  • <「知っていたつもり」のベトナム戦争の重要な「暗部」を描き出した好著>

    ニック・タース『動くものはすべて殺せ――アメリカ兵はベトナムで何をしたか』みすず書房2015<「知っていたつもり」のベトナム戦争の重要な「暗部」を描き出した好著>「実際、彼らが告発を恐れているのは、相手かまわず火器を使用したことではない。人口密集地帯にお

  • <当時の目線に立って、ドイツ兵の物の見方考え方を理解する(平易で読みやすい本です)>

    マリー ムーティエ『ドイツ国防軍兵士たちの100通の手紙』河出書房新社2016 <当時の目線に立って、ドイツ兵の物の見方考え方を理解する(平易で読みやすい本です)>当時のドイツ兵士はどのように考えていたのか。  1990年代後半のゴールドハーゲン論争やドイ

  • <世界の政治・経済・文化の発達と戦争の発達の相互連関史(必読)>

    ウイリアム・H・マクニール『戦争の世界史』上・下 中公文庫2014 <世界の政治・経済・文化の発達と戦争の発達の相互連関史(必読)> 必読だと思います。 特に、戦争の歴史や戦略の歴史などに関心のある方、歴史上の有名な戦争の歴史的背景や必然性に関心

  • <兵器「ナパーム」の初めての開発運用史・そして「残虐兵器」としての反対運動の詳細>

    ロバート・M・ニーア『ナパーム空爆史 』(ヒストリカル・スタディーズ16) 太田出版2016<兵器「ナパーム」の初めての開発運用史・そして「残虐兵器」としての反対運動の詳細>本書前半はナパームの開発史・日本への都市空爆(焼夷弾攻撃)、後半は高性能化を経て朝鮮戦争

  • < 激戦の中で戦う兵には、敵も味方もなく「戦争神経症」に陥ること>

    保坂廣志『沖縄戦のトラウマ-心に突き刺す棘-』紫峰出版2014< 激戦の中で戦う兵には、敵も味方もなく「戦争神経症」に陥ること>沖縄戦下、日本軍・アメリカ軍に発生した「戦争神経症」に焦点を当てた貴重な一冊。特に、アメリカ軍の太平洋戦域での「戦争神経症」の

  • <第二次世界大戦下のアメリカ国民のリアルな生活>

    リチャード リンゲマン『銃後のアメリカ人:1941~1945 ―パールハーバーから原爆投下まで―』悠書館 2017<第二次世界大戦下のアメリカ国民のリアルな生活>第二次世界大戦下のアメリカ国民の生活がよくわかる良書です。類似の書籍はあるのですが、総覧としては本書が一

  • <ナチス時代の加害者研究として、ラインハルト・ハイドリヒの初めての学術研究書です。>

    ロベルト・ゲルヴァルト『ヒトラーの絞首人ハイドリヒ』白水社2016<ナチス時代の加害者研究として、ラインハルト・ハイドリヒの初めての学術研究書です。>戦後アメリカやイギリス、フランスが描いた戦争映画で、冷酷なナチス親衛隊将校のイメージの元になったハイドリ

  • <盗聴記録という「兵士の本音」からドイツ兵の心を分析してみる>

    ゼンケ・ナイツェル, ハラルト・ヴェルツァー『兵士というもの――ドイツ兵捕虜盗聴記録に見る戦争の心理』みすず書房2018<盗聴記録という「兵士の本音」からドイツ兵の心を分析してみる>戦争当時のドイツ兵は、本当は何を考えていたのだろう。極悪非道なナチだった

  • <時代区分が秀逸な、好著です。(第二次世界大戦に関心のある方は是非ご一読を)>

    イアン・カーショー『地獄の淵から:ヨーロッパ史1914-1949』 (シリーズ近現代ヨーロッパ200年史 全4巻)白水社2017<時代区分が秀逸な、好著です。(第二次世界大戦に関心のある方は是非ご一読を)>ナチスドイツ研究の泰斗である著者のヨーロッパ近(現)代史です。和

  • <架空戦記のカテゴリなんですけどね、よく調べてあります。>

    桧山 良昭『日本本土決戦―昭和20年11月、米軍皇土へ侵攻す! 』光文社文庫1986<架空戦記のカテゴリなんですけどね、よく調べてあります。>架空戦記はほとんど読まないのですが、オリンピック作戦 コロネット作戦がもし実行されていたらどうなったか?という想定とし

  • <ナチスによるヨーロッパ美術品略奪の最も精緻な通史>

    リン・H.ニコラス『ヨーロッパの略奪―ナチス・ドイツ占領下における美術品の運命』白水社2002<ナチスによるヨーロッパ美術品略奪の最も精緻な通史>ナチスドイツによる美術品の略奪テーマの書籍の中では、最も時代範囲が広く総論として貴重な一冊です。ナチスが目論

  • <本土決戦を舞台にした、人間模様のオムニバス。これを原作にTVドラマができそう。>

    D.ウェストハイマー『本土決戦―日本侵攻・昭和20年11月』早川書房1971<本土決戦を舞台にした、人間模様のオムニバス。これを原作にTVドラマができそう。>実際には発生しなかった、ダウンフォール作戦(南九州上陸作戦-オリンピック作戦と東京侵攻作戦-コロネット作

  • <ほとんどの人が知らないオーストラリア兵士へのマスタードガス「人体実験」>

    ブリジット・グッドウィン『太平洋戦争連合軍の化学戦実験 ~オーストラリアにおける毒ガス人体実験~』原書房2009<ほとんどの人が知らないオーストラリア兵士へのマスタードガス「人体実験」>マイナーなテーマですが大切な事実です。第二次世界大戦中の「人体実験」と

  • <大隊規模のリアルな作戦指導 戦闘シーン描写に価値>

    ケネス・マクセイ『ノルマンディの激闘』 (航空戦史シリーズ) 朝日ソノラマ1988<大隊規模のリアルな作戦指導 戦闘シーン描写に価値> 著者のケネス・マクセイは、サンケイ出版の「第二次世界大戦シリーズ」をご存知の方なら有名かと思います。実際に、第二次世界大

  • <関心のある方は、最初に読んでいただくのがよい書です。>

    賀茂 道子『ウォー・ギルト・プログラム: GHQ情報教育政策の実像』法政大学出版局2018<関心のある方は、最初に読んでいただくのがよい書です。> 本書は、ウォー・ギルト(インフォメーション)プログラムとは、そもそもどのようなものか、その成立過程や意図とはなん

  • <そこに島民の生活があったんだ、と再発見する。>

    石原 俊『硫黄島-国策に翻弄された130年』 中公新書2019<そこに島民の生活があったんだ、と再発見する。>硫黄島(いおうとう)を「島の歴史」という俯瞰的視点で記述した書。 硫黄島といえば、「日米決戦」というイメージが強く、そこに島の歴史があったということ

  • <日系アメリカ人を素材にしながら、移民によって形作られたアメリカの姿を描く>

    リチャード・リーヴス『アメリカの汚名:第二次世界大戦下の日系人強制収容所』白水社2017<日系アメリカ人を素材にしながら、移民によって形作られたアメリカの姿を描く> 大統領令9066号による日系アメリカ人の強制収容にまつわる諸問題は、これまでにも多様な切り口で

  • <実証科学的でいて軽妙な叙述。わくわくしながら読み進められる西方戦役の良書>

    カール=ハインツフリーザー『電撃戦という幻』上・下 中央公論新社2003<実証科学的でいて軽妙な叙述。わくわくしながら読み進められる西方戦役の良書> まず、表題がよろしくありません「電撃戦という幻」ではなく「後年電撃戦と喧伝された作戦の実態はどうであった

  • <サバイバル実践(実戦)マニュアル! ちょっと毛色の違うおもしろい書>

    ドイツ国防軍陸軍総司令部『ドイツ国防軍砂漠・ステップ戦必携教本』作品社2019<サバイバル実践(実戦)マニュアル! ちょっと毛色の違うおもしろい書>いわゆる軍事理論系の書ではなく、実際に北アフリカ戦線や南部ロシアのステップ気候で生活し戦った経験から導き出さ

  • <東欧、ソ連邦も丁寧に調査したヨーロッパの戦後直後史>

    キース・ロウ『蛮行のヨーロッパ:第二次世界大戦直後の暴力』白水社2018<東欧、ソ連邦も丁寧に調査したヨーロッパの戦後直後史> 第二次世界大戦は、単にナチスが起こしたヨーロッパに対する「蛮行」というだけではありません。もともと西欧東欧各国が抱えていた内面の

  • <「そもそも歴史学者の限界を超えたもの」を誠意を持って研究した書>

    クリストファー・R・ブラウニング『増補 普通の人びと: ホロコーストと第101警察予備大隊』 ちくま学芸文庫2019<「そもそも歴史学者の限界を超えたもの」を誠意を持って研究した書>  ブラウニングの「101警察予備大隊」の分析は、ハードカバーで読みました。 そ

  • <厳冬期の劔岳縦走とほとんど同じ、ロシア戦線での経験マニュアル。>

    ドイツ国防軍陸軍総司令部『ドイツ国防軍冬季戦必携教本』作品社 2019<厳冬期の劔岳縦走とほとんど同じ、ロシア戦線での経験マニュアル。> 1941〜1942のロシア戦線で経験した泥濘、厳冬期の工夫を元に記述された冬季マニュアルです。理論的なバックボーンに経験と工

  • <日本人があまり知らなかった特攻攻撃を受けた側のドキュメンタリー>

    マクスウェル・テイラー・ケネディ『特攻 空母バンカーヒルと二人のカミカゼ―米軍兵士が見た沖縄特攻戦の真実』ハート出版2010<日本人があまり知らなかった特攻攻撃を受けた側のドキュメンタリー>本書は、沖縄戦に関連して攻撃に加わったアメリカ海軍第58任務部隊の空

  • <移民によって誕生し、移民を差別し、移民に仕返しされる国の話>

    貴堂 嘉之『移民国家アメリカの歴史 』岩波新書2018<移民によって誕生し、移民を差別し、移民に仕返しされる国の話>  移民、特にアジア系アメリカ移民を中心に据えて、アメリカ誕生からの歴史を描く大変おもしろい書です。  アメリカが一方では「自由の国」

  • <ソーシャルメディアは、現代の非正規戦争の主役という事実に刮目する>

    P・W・シンガー『「いいね! 」戦争 兵器化するソーシャルメディア』NHK出版2019<ソーシャルメディアは、現代の非正規戦争の主役という事実に刮目する> 著者のシンガーはアメリカの国際政治学者。『戦争請負会社』2003、『子ども兵の戦争』2006、『ロボット兵士の戦

  • <彼らの慟哭が聞こえる、初めての書>

    キャサリン・メリデール『イワンの戦争 赤軍兵士の記録1939-45』白水社2012<彼らの慟哭が聞こえる、初めての書> 本書は、初めて詳細があかされた第二次世界大戦中の「ソ連邦」兵士たちの実像にせまる好著です。  表題の「イワン」は、敵側そして西欧側からみ

  • <兵器を中心視点においた戦争の概略史 あまり類書の無い古典>

    金子 常規『兵器と戦術の世界史』 中公文庫2013<兵器を中心視点においた戦争の概略史 あまり類書の無い古典>一般的な戦争史ではなく「兵器」視点での概略史です。この分野では古典ですが、現在もなおその価値は高いと思います。軍事系知識の豊富な方向け。 

  • <ナチスの政権掌握過程に沿った音楽家の行動という視点がおもしろい>

    中川 右介『戦争交響楽 音楽家たちの第二次世界大戦』朝日新書2016<ナチスの政権掌握過程に沿った音楽家の行動という視点がおもしろい> 交響曲の分野には素人ですが、フルトヴェングラー、ヴァルター、ベーム、カラヤン、トスカニーニ、リヒャルト・シュトラウスとい

  • < 初めてのトータルな部隊史・・・だろうなあ>

    ローレンス・パターソン『ヒトラーの特殊部隊ブランデンブルク隊』原書房2019< 初めてのトータルな部隊史・・・だろうなあ>  第二次世界大戦物の読み物や研究書などに、ときどきちらっと顔を出してくる「ブランデンブルグ隊」についての草創からの戦歴の事歴です

  • <時間を見つけて読んでおくと良い。特に高校生・大学生にお勧め。>

    朝日新聞「新聞と戦争」取材班『新聞と戦争』上 ・下 朝日文庫 2011<時間を見つけて読んでおくと良い。特に高校生・大学生にお勧め。> 上下巻通しての感想です。あの戦争の時代の朝日新聞社の動静を、現代の記者が取材を通して振り返った新聞連載記事の集成。

  • < うん!わかりやすい。本当に怖いのは「扇動された大衆」ということ>

    山崎雅弘『「天皇機関説」事件 』集英社新書2017< うん!わかりやすい。本当に怖いのは「扇動された大衆」ということ> 知性の統治がみるみるうちに愚民政治に陥っていく、その実際がよくわかります。  天皇機関説自身は、反天皇制でも、共産主義思想でも、無

  • <小説として読む イスラエル特殊部隊の遍歴>

    マイケル・ゾウハ―『秘録イスラエル特殊部隊──中東戦記1948-2014』早川書房 2018 <小説として読む イスラエル特殊部隊の遍歴> イスラエル建国から近年までの、特殊作戦に特化した一冊です。全編、概要説明に続いて小説風テイストで会話が多く、すらすら読

  • <昭和史研究の第一人者が記した面白い切り口>

    筒井清忠 『戦前日本のポピュリズム - 日米戦争への道 』 中公新書 2018<昭和史研究の第一人者が記した面白い切り口>  昨今騒がれる「大衆政治(ポピュリズム)」という切り口で戦前日本の政治を記した面白い書。昭和史研究の第一人者による「昭和史講義」の

  • < 原点の一つとして重要。第三者視点でみた当時の実相がわかる貴重な書>

    ジョン・ハーシー『ヒロシマ 〈増補版〉』法政大学出版局; 増補版;新装 2014 < 原点の一つとして重要。第三者視点でみた当時の実相がわかる貴重な書>  被爆直前・直後の6人の日本人を追ったルポルタージュですが、それぞれの人の「ものの見かた考え方」の違い

  • <食料に視点を置いて戦争を総覧した労作(これは新鮮な視点でした)>

    リジー・コリンガム『戦争と飢餓』河出書房新社2012 <食料に視点を置いて戦争を総覧した労作(これは新鮮な視点でした)>  あまたある戦争関連書籍の内、戦争当事国の「食料問題」に視点をおいて通観したのは、本書が初めてでしょう。 著者は、「食料問題解

  • <初めて学術的に語られたワインをめぐるドイツとフランスの史実>

    クリストフ・リュカン『ワインと戦争: ナチのワイン略奪作戦』 法政大学出版局 2019 <初めて学術的に語られたワインをめぐるドイツとフランスの史実> ナチスによるフランスワインの組織的「略奪」とそれに呼応したワイン生産者たちの初めての学術書です。 

  • 戦争の周辺の書評と所見

    戦争の周辺の本というのも、良く読んでいまして、アマゾンにレビューを書いているのですが、だんだん量が多くなって埋もれていくので、自分の記憶の引き出しとして、サルベージしています。書評や感想は、読者の思想信条が反映されますから、筆者のそれも明記しておきます

  • 「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記5)

    「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記5)ディオラマの完成とロケーション撮影フィギュアが完成して配置も決めた後、足元の汚れとかを追加する。野戦はとうに終わっているからそんなに汚れてはいないので、控えめに。で最終型ロケーション撮影設定は5月のバイエルンなので

  • 「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記4)

    「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記4)背景の「木」を作る。背景に置く、モミを作る。本当はドイツトウヒにしたいんだけど、めんどくさいので「ヨーロッパモミ」を作る。(ドイツトウヒは、クリスマスツリーの原型で、アルプスの少女ハイジにでてきたアルムオンジの小屋の

  • メモ ヨイショというドラマ

    1974年頃に「太陽にほえろ!」の裏番組に渥美清主演の「ヨイショ」という番組があった。山田太一脚本の結構地味なドラマなんだが、我が家では、こっちを見ていた。夜8時になるとなぜか家族全員集まって、TBSのこのドラマを見ていた。渥美清は、寅さんのイメージから脱却し

  • 「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記3)

    「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記3)フィギュアの製作。ディオラマでストーリーを語ろうとすると、フィギュアは必須です。たった1人いるだけで、ディオラマが活き活きしてきます。とはいえ、一人一人に目を書き込んでいると、疲れてしまうので滅多に書き込まず、フラッ

  • 「ティーガー2をゲットせよ!」(製作記2)

    だいぶ出来てきた。この段階で、位置決め。ティーガーとキューベルは、設定に合わせて追加加工と塗装をする。ティーガーは、ホコリまみれで足回りは土と草付き。コマンダーズハッチからはドイツ兵が覗く。キューベルは設定どおり後部座席に武器満載。(こういうのは作ってて

  • 「ティーガー2をゲットせよ!」製作記1

    ポチポチと作っています。いつも完成品を載せているんですが、今回は製作記を。表題は「ティーガー2をゲットせよ!」です。〈ストーリー設定〉1945年5月、終戦後のドイツ南部。アメリカ軍第2機甲師団のケリー大尉は、師団長から「今月末で帰国するので、ドイツ土産が欲しい。

  • 「増速! イワンを踏みつぶせ!」(黒騎士物語外伝より)

    〈ディオラマの設定〉知る人ぞ知るミリタリー劇画の泰斗、小林源文氏の劇画『黒騎士物語外伝』の第一話「凍結戦線」からのシーンを再現してみました。1943年冬キエフ南部。エルンスト・フォン・バウアー中尉の「黒騎士中隊」はパンターAに搭乗して、戦場の火消し役として転戦

  • 11時の方向!800!ラッチュバム! 1943年7月クルスク南方軍集団

    〈ディオラマの設定〉1943年7月 起死回生をかけて、クルスクを挟撃するティタデレ作戦が始まった。予定より2ヶ月も遅れたため、ソ連は縦深防御を構築してしまった。奇襲ではなく強襲となり、我が軍の損耗は激しい。南方軍集団では、それでも戦車・歩兵協同戦術で徐々に支配

  • 1943年秋 東部戦線 「冬がまた来る。」

    〈ディオラマの設定〉この前線は死守だそうだ。何百の戦車相手に歩兵とコイツだけで守れとさ。こんなブリキの塊なんか念入りに擬装しないと1発でやられちまわぁ。ロシアにきてもう3年だ。まだ秋なのに、昨日初雪がふりやがった。すぐ真っ白になっちまう。今日は予定変更、

  • 1945年1月クールラント なに大丈夫。今回も撃退してやる

    〈ディオラマの設定〉ラトビア、クールラント半島一体が赤軍に包囲されて、もう3カ月になる。日増しに包囲環は縮まっているが、これまで4回の攻勢は全部弾き返した。もう4回目の冬だ。戦い方もわかっている。両翼を固めるのは、ここラトビアの土地を守ろうとするラトヴィア人

  • 「目線こちらにくださーい」1945年初夏 ビルマ バゴー近郊

    <ストーリー設定> 前年のインパール作戦の失敗以後、インド・ビルマ戦線は連合軍の独壇場となった。 すでに帝国陸軍に満足な兵力はなく、イラワジ川やシッタン川での防衛戦も突破されてしまう。追撃するイギリス軍はビルマの首都ラングーンを目指して南下する。

  • 「泥まみれ」1943年春 ハリコフ戦のその後に

    <ストーリー設定> スターリングラードは敗北し、ブラウ作戦も頓挫しソ連の大反攻が始まった。我々は守勢にまわってしまった。1943年春、急速な反攻作戦はわが軍に莫大な損耗が出したが、ソ連軍も同じだった。伸びきった補給線はソ連でもやっかいで、前線の損耗

  • 「ケツを蹴り上げろ!一人残らず叩き出せ!」1945年1月バストーニュ

     <ストーリー設定> 1945年1月、ドイツ軍のアルデンヌ攻勢は頓挫し、連合軍の組織的反撃が始まった。包囲されていたベルギーのバストーニュはパットン第三軍の援軍で解放された。 後退するドイツ軍は、あちこちに装備を放棄して着の身着のままで攻撃発起点まで戻って

  • 「ヒトラー最後の攻勢 先鋒部隊をおいかけて」1944年12月ベルギー

     <ストーリー設定> 1944年冬、後退続きのドイツ軍はもはや反撃する力をもたない。そう確信した連合軍は広い最前線にわずかな守備兵しか展開していなかった。 クリスマスを目前にした12月16日 ドイツ軍は最後の大掛かりな反撃作戦を発動する。1940年にそうし

  • 「目標前方シュガーローフヒル。前進せよ!」1945年5月18日沖縄

     <ストーリー設定> 沖縄戦の中盤に差し掛かった5月、第6海兵師団は首里を目指して比較的快調に進撃していた。目の前にある低い丘(安里52高地)も単なる通過点に過ぎなかった。 しかし、複数の丘が連なるこの地域は、相互支援砲撃が可能な巧妙な陣地群で構成され

  • 「勇躍全力を尽して従容として悠久の大義に生きるを悦びとすべし。」1944年マーシャル群島の小島で。

    <ストーリー設定> サルで出っ歯のニップどもはどんな小さな島にでも陣地をつくって抵抗しやがる。 だから、こっちもどんな小島にも必ず上陸しなきゃならなくなるんだ。 でもまさかこんな小島に戦車を置いているとは思わなかった。 こんなの聞いてないぜ。

  • 「1800時出撃予定。各自整備確認せよ!」 北アフリカ戦線 リビア内陸部

     <ストーリー設定>1941年、ロンメルのアフリカ遠征軍とイギリス軍がシーソーゲームを演じていたころ。北アフリカ・サハラ砂漠のエルグ(砂砂漠)で整備作業を行う。 サハラ砂漠は広大だが、エルグはわずか14%程度でしかなく、ほとんどがレグ(礫砂漠)だ。

  • 出戻りモデラ―のディオラマ(1/35ミリタリーモデル)

    イントロダクション(たくさんのひとたちと同じ、出戻りモデラ―の振り返り)<1970年代>1970年代の少年は、ミリタリー模型にはまりました。丁度、タミヤMM(ミリタリーミニチュア―)がブームの時代です。 タイガー1型戦車、キングタイガー、ロンメル襲撃戦車

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ8)アメリカ-SWPA-PWBの宣伝ビラ(2)

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ8)アメリカ-SWPA-PWBの宣伝ビラ(2)<続き><128-J-1 横9.5cm 縦13cm> これも有名なビラ。沖縄戦真っ只中、民間人に向けて散布されたもの。 「笑顔の海兵隊員」「おびえる様子もなく抱かれる幼子」という構図が

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ7)アメリカ-SWPA-PWBの宣伝ビラ

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ7)アメリカ-SWPA-PWBの宣伝ビラ 1944年7月、マッカーサー揮下の「南西太平洋連合国軍総司令部心理戦部」(SWPA-PWB)で作成散布された宣伝ビラはどのようなものだったのだろうか。 SWPAは、イギリス連邦(オーストラリア・ニュージラ

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ6)アメリカ-CINCPAC-CINCPOA-PWBの宣伝ビラ

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ6)アメリカ-CINCPAC-CINCPOA-PWBの宣伝ビラ 1944年6月、ニミッツ揮下設置された「太平洋艦隊兼太平洋方面軍司令官心理戦部」(CINCPAC-CINCPOA-PWB)で作成散布された宣伝ビラはどのようなものだったのだろうか。この部隊は、中部

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ5)アメリカ-CINCPAC-CINCPOA-PWB、SWPA-PWB

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ5)アメリカ-CINCPAC-CINCPOA-PWB、SWPA-PWBアメリカの宣伝ビラの続き。 1944年、日本を押し返し攻勢に転じたアメリカ軍は、太平洋を2つの地域に分けて日本に攻め上っていた。 海軍チェスター・ニミッツ率

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ4)アメリカ-中心となったOWIと「桐一葉」

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ4)アメリカ-中心となったOWIと「桐一葉」 アメリカでは、OCI(Office of the Coordinator of Information情報調整局1941年7月~1942年6月)が最初の対日宣伝ビラを作成したといわれる。 もともとアメリカでは中立政策をとってい

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ3)関わった連合国

    <対日宣伝に関わった国> 対日宣伝ビラを製作した連合国は、アメリカ、イギリス、オーストラリア、オランダ、中国国民党、中国共産党である。中部太平洋・南西太平洋は、アメリカ、イギリス、オーストラリア、オランダが東南アジア、インド、仏領インドシナ

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ2)現在手に入る書籍など

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ2)現在手に入る書籍など宣伝ビラ(伝単)についての書籍は結構ある。 ただ、学術的な研究はほとんどない。これからの開拓分野だということだろうな。 日本人目線だけで記述されていたり、断片情報だけであったり、手持ちのビラの内

  • 戦争の周辺(対日宣伝ビラ1)概要と始まり

    戦争の周辺(対日宣伝ビラ1) 概要と始まり   戦争の時、様々なプロパガンダが行われる。「謀略宣伝ビラ」もその一つだ。日本では「伝単」という。戦地や占領下の都市の街頭に張られる「謀略宣伝ポスター」や「抗戦ポスター」ではなく、航空機から撒い

  • 戦争の周辺「偽造紙幣」4 日本の場合「登戸研究所第三科」

    日本はどうか。 日本で同様の偽造紙幣製作は、陸軍省軍事課陸軍兵器行政本部第9技術研究所 通称登戸研究所第三科でおこなわれていた。 登戸研究所は、現在の川崎市多摩区東三田地区の雑木林を開墾して昭和13年に造成された。もともとは、陸軍科学研究所が

  • 戦争の周辺「偽造紙幣」3 ナチスドイツ「ベルンハルト作戦」

    <ナチスの紙幣偽造 ベルンハルト作戦>アンドレアス作戦改めベルンハルト作戦はこうして、ハイドリヒ、ナウヨックスコンビからカルテンブルナー、クリューガーコンビに主役交代する。1942年7月、親衛隊経済・管理本部からブーフェンヴァルト、ラーヴェ

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