無愛想野良エアモデラー黄昏の日々。

夏至。菖蒲の花の咲くころ。

晴れぬ気持ちと何も手に付けられない無聊を慰めるために、何とはなしに散歩に出かける。在りし日の黄昏を彩る空。気にかけねば気づく事も無かろうが、空は毎日違う表情を見せてくれる。水を張った水田に映る。多くの人が目もむけず何気なく素通りしてしまいそうな場所にあるささやかな美。忘れられた様な辺鄙な所にある極狭い海峡である。狭いといって侮ってはいけない。過去に此処を超えようと亡くなられた方も。海峡に掛かる「人...

2023/06/28 12:14

マストの林にそぼ降る雨。

また暫く更新の間が開いてしまいました。精神的にも体調面でも相変わらず今一つではありますが、私は静かに毎日を送っています。先日は誕生日を迎え、また一つ歳を重ねる事となりました。誕生日だからと言っても特別何をするわけでも無く。いつも通りの一日を送りました。顔を洗う時、歯を磨く時、洗面台の鏡に映るかなり白くなった自分の髪を見ては「俺も歳を取ったな」と。髪のみならず髭も殆どが白くなりました。梅雨に入り暫く...

2023/06/23 14:07

芒種。蟷螂生。

今年も梅雨の季節がやって来ました。毎日のように雨が降ったりやんだりの繰り返し。時には長時間激しく降る事もあり、此方の地域を縦横に走る水路が溢れやしないかと心配しましたが、今の所それも杞憂に終わり…。そぼ降る雨を眺めつつ、其処彼処で穏やかに鳴く雨蛙の声などぼんやり聴きながらの毎日。未だ良くならない鬱と慢性疲労のためあまり動き回れることも無く静かにしているのですが…上述の通りに雨音と雨蛙の声を聴きつつ、...

2023/06/06 13:41

雨の夜。静かに飲みながら。

この数日というもの、夜も日もなく雨が降り続いている。友よ。お前の訃報を受け取った時も確か雨の夜だった。あれからもう、今年で14年目を迎える。お前は相変わらずあちらで小難しい事を頭の中でこねくり回しているのだろうか。中学は別になったが小学高校と同じ学校に通い、似たような境遇の者同士妙に気が合ってよく一緒に居たものだったな。お前がお前自身を葬り去ってから随分月日が過ぎたが、俺はお前を忘れた事はない。遅か...

2023/06/01 20:54