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2020/01/27

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  • 【カレーライフ】スパイス香る青春カレー小説

    今回の小説は「竹内真」さんの青春小説『カレーライフ』をご紹介させていただきます。 子供時代に祖父の営む洋食屋に集まってカレーをご馳走になって遊ぶ楽しい時間、その時祖父が倒れ亡くなってしまいます。 通夜の夜に、従兄弟同士の5人の子供たちは「大人になったら、カレー屋やろう」との誓いをしますが、やがて二十歳目前にした主人公ケンスケはいつしかそのことを忘れ、なんとなく過ごしていました。 ところが、偶然子どもの頃の誓いを聞いていた父親が癌に倒れ、余命いくばくもなくなると「お前カレー屋になるんだろう」と言い出し、勘違いしていた父は祖父の洋食屋の土地と建物を遺産として残します。 とりあえずといった感じでカレ…

  • 【クリスマス・キャロル】クリスマスが少し淋しい方へ

    今回ご紹介する本は、チャールズ・ディケンズ著の「クリスマス・キャロル」(光文社古典新訳文庫)です。 舞台はロンドン、クリスマス時期のお話です。 主人公は「スクルージ」という、ひねくれものの老人で、町で会計事務所を営んでいます。 誰に対しても冷たく、守銭奴の彼は、甥がせっかく食事に誘っても、「とっとと失せろ」と不機嫌そう。貧しい人々への募金をお願いされても、「私にはかかわりのないことだ」と慈悲の欠片もありません。 そんなある日、昔亡くなった仕事仲間の「マーリー」の亡霊が現れます。自分と同じ道を歩まぬよう、スクルージへ忠告しに来たというのです。 そしてこれから3日間、毎晩一人ずつ幽霊が現れるという…

  • 【古道具屋皆塵堂シリーズ 猫除け】人間の怖さとやさしさがあふれる 怪談時代劇

    今回は「輪渡颯」さんの時代小説『古道具屋皆塵堂』シリーズの2作目『猫除け』を読書いたしました。 この小説は、いわくつきばかりが集まる古道具屋皆塵堂にやって来る、因縁のある物が起こす怪異や事件に巻き込まれて行く人々の物語で、登場する市井の人々の気持ちのいい性格や人情味が光ります。 このシリーズでは巻ごとに主人公が変わり、様々な事情で皆塵堂で働く事になる主人公の一冊通しての成長の物語を描いていきますが、今回の主人公は皆塵堂で丑の刻参りの道具一式を手に入れた庄三朗が主人公です。 叔父に騙されて、何もかもうしなったその恨みを晴らすべく丑の刻参りを行おうとする庄三朗ですが、そこにやってきた飄々とした皆塵…

  • 【学校の階段】疾風怒濤なコメディー青春小説

    さて今回ご紹介する本は、ライトノベルの『学校の階段』シリーズ、エンターブレインより発売されまして、著者は「櫂末高彰」さんです。 このお話は主人公の新入生が、高校の校内を走り回ってレースをする、学校非公認の階段部へと勧誘をされて、なしくずし的に参加するうちに、「とにかく走りたい!」と走ることへの情熱に目覚めてゆく青春コメディーとなります。 漫画的な舞台設定なのですが、他校との対抗戦にライバル、最終巻近くでは卒業する先輩との最後のレースなどシリアスな部分の盛り上がりや、階段踊り場でのターン技術の解説、さらにレース打ち込む主人公の葛藤や心情などは、まるで実在する競技のアスリート小説のようです。 階段…

  • 【仮面舞踏会 伊集院大介の帰還】ネット上にある顔の見えない恐怖

    今回私がご紹介する本は「栗本薫」さんの推理小説の傑作、『仮面舞踏会 伊集院大介の帰還』です。 この物語は、インターネットがの黎明期とも言える時代での事件を描いたものですが、今この時代と照らし合わせてもおかしくないような小説となっておりますので、今の方々にも楽しんでいただける仕上がりであると言えます。 この小説は作者の人気シリーズ伊集院大介シリーズの中の一つであり、前作で一つの区切りがあって、言わば第二期の始まりにあたる作品であります。 過去の事件では被害者家族として登場した少年だった稔が成長してワトソン役となり、彼の視点で物語は進んで行きます。 物語はパソコンネットで性別を偽り、姫のハンドルネ…

  • 【殺意は砂糖の右側に】テンポの良い名作科学推理小説

    今回の私の読書記録は「柄刀 一」さんの科学ミステリーのシリーズの一つである『殺意は砂糖の右側に』です。 科学ミステリーと言えば、テレビドラマ化された東野さんの探偵ガリレオが有名ですが、クールで少し皮肉屋なこちらの主人公に対して、この作品は、離島で育った気弱で純朴なちょっとズレた竜之介という青年が主人公という、対照的な主人公になっています。 シリーズの第一作目となるこの作品は、竜之介が、研究者の祖父とふたりで暮らした小笠原諸島から祖父の死後初めて出て来て、語り手となる従兄弟の青年光章と暮らす事となり、祖父から後見人として指名された祖父の旧友を探す中で巻き込まれる様々な事件をその数学、科学的知識で…

  • 【A MASKED BALL】手軽に満足できるゴシックホラー小説

    今回私が読んだ小説は、「乙一」さんのゴシックホラー小説『天帝妖狐』の文庫版に表題作とともに収録された短編「A MASKED BALL」です。 中編や短編小説も数多く著作している作者だけあっての安定感があり、作者のネームバリューで選んでみても満足のできるお話です。 物語は主人公である高校生の上村が、隠れてタバコを吸うために使っていた人の来ない敷地の隅のトイレの中で一つの落書きを見つけるところから始まります。 やがて落書きを介した奇妙なやり取りが始まり、その内容が学校で起こる事件とリンクしている事に気が付いた主人公は、事件の真っ只中へと進んで行きます。 巻末の解説で、作家の我孫子武丸さんが「ネット…

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