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病院の地味なお仕事
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https://aotaroro.hatenadiary.com/
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注意:くだらないです。消化器内科医による架空の病院を舞台にした小説です。
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41回 / 39日(平均7.4回/週)

ブログ村参加:2020/01/21

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病院の地味なお仕事
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病院の地味なお仕事

aotaroroさんの新着記事

1件〜30件

  • 穴があったら入れてみたい 

    内田が当直明けのある日の会話。 内田「そういえば、昨日、救急外来に華の穴におもちゃのプラスチックの玉を入れた子 供が来て、耳鼻科の当番の先生に来てもらったんですよね」 柳原「あー、あるある。鼻とか耳とかな、よく子供はなんかとりあえずいれたくなるん だよな。俺も子供のころ、鼻にエアガンの弾入れて取れなくなって、親からめちゃ くちゃ怒られて耳鼻科行ったもんだよ」 優子「私も、子供のころ、鼻におもちゃ入れて怒られたことある。結局穴があったら、 ちょっとそこになんか入れてみたくなるというのは人間の深層心理に存在する基本 的な欲求なんだよ」 柳原「内視鏡医なんてその欲求に正直に従った結果、選んで就く仕事…

  • ある意味ベテラン風俗嬢以上

    ある日、内田が外来を終えて、医局に戻った時のこと、柳原と優子がいつものように盛 り上がって話し込んでいた。 優子「でさぁ、やっぱり奴に敵う人はいないと思うわけ」 柳原「そうだよな、たぶん、その辺のナースじゃ、絶対敵わないな」 優子「向かうところ敵なしだね」 柳原「ある意味、ベテラン風俗嬢よりうまいからな、男の扱いが」 優子「経験値が違う。私は20人もいかないと思うから」 『一体、何の話をしているんだ…(汗)。何なんだ、優子先生が20人もいかないっ て…、20人って結構多くないか?…(ドキドキ)』と、内田はパソコンに顔を向けて 話を聞いていないふりをしながらも、意識は二人の会話に集中していた。 …

  • 消化器内科あるある2~焼き肉店にて

    その病院にはときどき学生が実習にやってくる。やってきた医学生には将来同じ科では たらいてくれないかなぁとか研修医として来てくれたらいいなぁとか淡い期待を抱いて 接待するのが通例である。 若者が好むのはおそらく焼き肉であろうと安易に判断し、自然と焼き肉接待が多くな る。 内田「○○先生は、将来はどっち方面を希望しているの?」(注:学生であっても、医者 の世界では○○先生と呼ぶことも多い) ○○先生「僕は、実は内科系で、消化器と循環器で迷っているんです」 柳原「じゃあさ、このホルモンを見てどう思う?」 ○○先生「?」 優子「このホルモンを何も考えず食べる奴は消化器の門を叩いてはいけない。」 ○○先…

  • 保健師 西博人の仕事~病院あるあるネタ

    ある日の午後、午前中からの慌ただしい人間ドック業務が終了し、少しリラックスして 明日の準備をしていた保健師、西博人であった。今日は「穏やかだな、平和だな」と思 わず、口走ったその時であった。検診センターの自動ドアが開き、西の平和なひと時を 脅かそうとする人物が入ってきたのである。それは内科の女医、優子であった。 ところで、病院あるあるネタとして有名な話であるが、院内で業務中に「今日は暇だ ね」とか「今日は平和だね、何にもないね」などど言ってはいけないのである。 そんなに暇なら忙しくしてやろうと、何らかの人間には到底及ばない不思議な力が働い て、そのあとすぐ急変患者が出たり、救急車で重症患者が運…

  • 消化器内科あるある2 術衣

    RGのあるあるネタのcha-cha-chaにのせて 消化器あるある 教えてあげたい消化器あるある 待つのが大事消化器あるある 早く言いたい消化器あるある もうすぐ言うよI wanna dance do you だいちょうRomancin 気分 チャチャI wanna dance do you バウヒンA virgin 気分 チャチャ(あるあるいくよー) CF(大腸内視鏡検査)やってるときに~ 挿入困難症例だと 術衣の臍から右下、スコープ当たって不潔になりがち~ そのまま着替えないで仕事やりがち~ 優子「っていうネタを考えたから、RG内田となって、忘年会にやれ」 内田「消化器内科ピンポイントすぎ…

  • Déjà Vuな休日

    山田慎之介45歳、内科臨床部門の実質的なトップを担う人材である。専門は胆膵。人柄 は温厚であるが、バツイチで前回の結婚で大方の財産を元嫁に取られてしまい、あんま りお金はない。離婚により自分についたキングボンビーをほかの男に移動させることが できたので、現在少しずつ貯蓄している最中である。 一般的に医師に対する世間のイメージとして、お金持ち、セレブ、贅沢しているなどの イメージがあると思うが、貯金は普通よりある人が多いかもしれないが、田舎に住んで いる医師はどうやったって、そんなに生活は派手にできない。使うところがないからで ある。 休日の山田のある一日。朝、9時ころ遅めに起床。お腹がすいたの…

  • 止血あるある ぴゅーっと出てるの見たら急にテンション上がる人たち 

    なんでだろーなんでだろー なんでだなんでだろう さっき止血しましたって先輩に言うと 画像見せろって言われて、 「露出血管からピューって出血している写真撮ってないのか」 と止血の手技云々よりも、血が出てる真っ最中の写真欲しがるの なんでだろうー 優子「内田の新しい宴会芸としてこれを考えてみたんだけど…」 柳原「これ昔から、若い時みんなに言われ続けてて、やがて後輩に自分も言うようにな るんだよな」 優子「みんな血が噴き出している写真きれいに撮りたがるよね」 柳原「こんなに動脈からでてましたよという証拠を残すことにどのくらい意味があるか わからんが。もうその意味も深く考えず、噴き出すような出血を見た…

  • 循環器内科医 石井珠美の好きなもの

    循環器内科の医師を志す学生は、心臓カテーテル検査のかっこよさに憧れている人が 多いと思う。これぞ、ザ・救急という感じで、心臓がいまにも止まりそうな患者さんを 救命する姿は医者を志す者のそれこそハートを鷲掴みするのであろう。循環器内科医は 心カテ大好きそのイメージが医者の中でも強いが、この病院の循環器内科の女医、石井 珠美は心カテよりもどちらかというと心電図マニアであった。子供の時から折れ線グラ フがなぜか好きだった珠美は医学部に入り、心電図に出会ってしまってからは、そのカ クカクとした線が織りなすその曲線美を愛し、それが意味する心臓の状態を解読するの が三度の飯より楽しみであった。だいぶんと変…

  • 呼吸機能検査の彼女

    呼吸機能検査という検査がある。教科書的には拘束性肺機能障害や閉塞性肺機能障害の 鑑別ができるという検査である。いわば肺の病気のざっくりとした鑑別目的に行う検査 である。 病院では呼吸器以外の科では術前の呼吸機能の状態を評価するために行うことが多い が、検診の項目の一つとなっていることも多い。 呼吸機能検査は臨床検査技師が行う。この病院では臨床検査技師、細井静が主に担当し ていた。細井は名前通りに痩せていて、地味な顔立ちで口数の少ないおとなしい性格で あった。この病院に長く勤める者でも、細井があまりに地味で存在感がないため、名前 を聞いてもパッと顔が浮かばないようなタイプであった。 呼吸機能検査…

  • 医局の不審人物2 医安ののり子は見た

    この病院でまた破廉恥事件が発生した。うわさではどうも、早朝の医局でブラジャー姿 の女が複数回目撃されているとのことであった。 通常、医局という場所は衣服を着替えるところではない。更衣室にそれぞれロッカーが あって、みんなそこでちゃんと着替えるのである。 ただし、男の医者に限っては、更衣室まで行くのが面倒だと言って、医局でパンツにな って着替えている者もいる。これは医局の机がパーテーション付きで、同じ並びにほか の医者が座ってなければ、ほかの列からは立ち上がっても首より下は見えないし、院内 の医者は男性比率が高いので、男子校的なノリも手伝いそんなことが可能となるのであ る。 しかしブラジャー姿の…

  • 月にかわってお仕置きよ

    二年目研修医、渡邊省吾は某病院の院長の息子である。医者は親も医者で代々医者みた いな人が割といる。だいたいタイプは二分され、非常に謙虚で腰が低いか、調子乗って るタイプである。 渡邊省吾はこの分類では調子乗ってるタイプの中の三割くらいに当たる、猛烈に調子こ いているタイプである。自分が頭がよくて、人より優れた人間だと思っているので、す ぐ周りの人を見下し、馬鹿にする。 しかし冷静になってみてみると、渡邊は背も低く、顔もどう考えてもモテるタイプでは なかった。実は本人も認識していて、コンプレックスであるのかもしれないが、常に周 りの常に他人より優位に立ちたいのである。 今日は新人看護師新井はなが…

  • 医局の不審人物

    この病院の医局は全科一緒となっており、広い部屋に医者の机がたくさん並んでいる。 机は隣り合っているが、プライバシーを守るためパーテーション付きであり、隣の人が 何やっているかなんてわからないようになっている。医局の端にある机から立ち上がっ ても、その時偶然立ち上がっている人の存在はわかるが、みんな座っているとしたら、 今医局に医者が何人いるかもわからない、そんな造りになっている。 あるとき、病院内であるうわさが立っていた。外科の石川が夜や休みの日、あるいは昼 間でも医局の自分の机の前に立ち、ずっと一点を見つめているのだという。 看護師たちは「外科の石川先生が医局の机の前で、なんか鬼気迫る顔で立…

  • 薬剤師 玉木拓海~その抗生剤出しすぎですよ

    その病院の医療を支える重要な職種の一つとして、薬剤師を思いつく人も多いであろ う。院内の処方はすべて薬剤師のチェックを通り、おかしな処方ミスがあれば見つけて くれる医療の番人である。時に医師にも薬剤についてアドバイスを示してくれたり、患 者さんへの薬剤指導も行う。優れた薬剤師がいれば医師も患者も大変に助けられるので ある。 玉木拓海は卒後6年目の比較的若めの薬剤師である。今日も病棟の処方に目を光らせ ていた。内科病棟は飲み薬の処方、点滴に使用する薬剤も多いため、必然的にエラーも 他病棟より多くなる。緊張感をもって望まないと、大きな事故を招きかねないのであ る。 ある日のこと、玉木はおもわず、チ…

  • 放射線技師 小林信一郎

    病院の頼りになる職種の人として放射線技師がいる。小林信一郎は技師になって12年 の中堅である。技師の仕事というのは多岐にわたる。レントゲンはもちろんCTやMRIの 撮影、エコーもするし、心筋梗塞の人が救急搬送されたり、総胆管結石の人に緊急で ERCP検査する必要がでてくると、いつも呼ばれて透視検査の操作を担当する。このよ うに緊急呼び出しも多いハードな仕事である。 また救急外来で活躍することも多い。というのも、救急部があるような大きな病院は別 であるが、田舎の病院では毎日全科で当直を交代して担当する。しかし救急外来では全 科の疾患を担当しなくてはいけない。専門外の画像を読むのは誰にとってもなか…

  • 医局秘書 留子~再三の貼り紙を見たのかお前たちはっ(怒)

    病院の白衣や術衣は着たら、洗濯BOXに入れるのが決まりとなっている。BOXに入った ものは通常、そのままクリーニングに直行する。もしそのポケットに何か大事なもんが 入っていたとしても、それはその人の責任である。ポケットに入ってるもんが、もし患 者さんの個人情報だとしたら、それはそれは重大なインシデントとなり、えらい人にた だ怒られるくらいでは済まないであろう問題となる。 この病院の医局の洗濯BOXには達筆な字で一枚の貼り紙が貼ってある。 「BOXに入れる前に、もう一度ポケットを確認しろ」 ずいぶん乱暴な物言いである。しかしこの張り紙には歴史があり、一代目、張り紙は 「どうぞ洗濯BOXに入れる前…

  • 女医の仁義なき戦い~皮膚科の真由子

    女医という人種は一般的に勝ち気な人が多い。医者の世界はまだまだ男社会で、女医率 が高くなっていると言えど、医者の世界でやっていくには男の医者と渡り合う度胸と根 性を持ち合わせていないといけない。 これは男女問わずいえることだが、医者は小さいころから頭がよくてまわりからちやほ やされているので結構プライドの高い人も多い。 勝ち気でプライドも高ければ、おのずと女医同士が交わるとき、そこには仁義なき戦い が繰り広げられるのである。 この病院には優子の天敵、麗子の他に、優子がすれ違うとどうしても眉間にしわがよっ てしまう存在、皮膚科の西村真由子がいた。真由子は某都市の有名美容皮膚科クリニッ クの院長の…

  • 地味な男性医師の生活

    医者の病院での仕事として書類書き以外にもいろいろあるが、その中に検診画像の読影 というものがある。バス健診でなど集団検診で撮影した胃のバリウム写真をただただひ たすら読影(悪いところがないかチェックする作業)するという仕事がある。これがま た、その時によってかなりの件数を読影するのであるが、本人は一生懸命やっていても 周りから見ると大した仕事に見えないのがつらいところである。ただ座って、ひたすら パソコン画面上に映った画像をクリックしながらじーっと見ているのだから、派手さが 足りない。でも結構疲れるのである。 だいたい検診に来る人はほとんどが症状がない人ばかりなので、多くが異常なし、もし くは…

  • パンツ丸見え

    病院には白衣の他に、検査や処置の際に汚れてもいいように、術衣というものが用意さ れている。自前でかわいいもしくはかっこいいものをそろえている医者も最近は少なく ない。しかし、かわいさ、かっこよさなんか術衣に求めていない医者は、病院がようい されている、誰でも着てオッケーなよれよれ術衣を着るのである。さんざんつかいふる してあるとかなりのくたくた具合で、普通に白衣を着て歩くよりも、休みの日に一日中 パジャマを着ているような感じですっかりらくちんになってしまい、検査じゃないとき も好んでこのよれよれ術衣を着ている医者も多い。術衣のウェスト周りはゴムもしくは ひもで締めるようになっており、ゴム派、ひ…

  • 金の卵

    病院には定期的に医学生達が実習に回ってくる。 臨床研修担当の佐藤豊副院長は今日も外来の合間に、医局図書室で医学生8名を前に、 実習の目標や最終日の実習内容の発表についてなど、にこやかに説明していた。 医局秘書の高橋留子は学生たちにプリントを配布し、その様子を見守っていた。 そして、最後のまとめとして、佐藤豊はゆっくり学生たちのほうを見つめた。 「患者さんにとって、我々がどういう仕事をすべきなのか、ただ、単に治療をするだけ でなく、患者さんに安心をあたえ、笑顔にする、そういう医師になるように君たちがこ の病院でたくさんのことを得て、大学に戻ることを期待しています。今、5年生です ね。君たちがこれ…

  • 外科の石川五右衛門とイチモツの不安

    外科医、石川大吾は中堅外科医で上部消化管を専門とする消化器外科医であった。その 目は切れ長で涼やかであり、寡黙で必要以外のことはしゃべらないクールな外科医であ った。 優子「はぁー、今日外科カンファだ。石川先生に会えるわ。カリオストロ・内田はなん か外科に出す症例ある?」 内田「僕は一人、胃の前庭部の胃癌でディスタール(幽門側胃切除術)お願いする人が います。」 優子「いいなぁ。私も何か石川先生にお願いしたい」 急に女子になる優子であった。 内田「先生、石川先生がお気に入りなんですね」 優子「私の五右衛門様ね。」といいながら、優子は医局の自分の机に飾ってあるアニメ フィギュアたちからルパン三世…

  • 検査科の女、一を聞いて十を知る

    臨床検査技師久保田さつき、人呼んでせっかちさつきは臨床検査室でときには病理医の 助手の仕事をしたり、細胞検査士として細胞診を行ったり、末梢血の検査など日々、検 査科のいろいろなてきぱきとこなしている。ようするに仕事ができる女である。 さつきの仕事ぶりはすでに院内中に知られており、あの検査科の受付にいつも座ってい る元ヤンキー風の「デキるお姉さん」と有名であった。 ある日のお昼過ぎ、優子、柳原、内田は検査も一段落し、職員食堂でランチを食べてい た。いつものように食堂は調理人の金さんとベテラン店員たまおによる金たまバトルが 繰り広げられ、「Aランチって言っただろうがー」「私はCランチって言ったわよ…

  • 消化器内科の女医 VS 消化器外科の女医 仁義なき戦い

    内科の中にもいろいろな専門がある。メジャーどころは循環器とか消化器とかがあるけ れど、膠原病や呼吸器内科医も今や少なくなってきているし、神経内科とか血液内科と か、天然記念物として保護しないといけないような気すらしてくる希少な科もある。 田舎の病院では当然、全科そろうということは難しく、総合内科とか一般内科とか内科 全般を診る診療科は、消化器内科とか循環器内科とかなんらかの内科の専門とする人た ちが内科を名乗って診療することが多い。 優子たちは一般内科を標榜しているが、専門は消化器である。 そしてまたこの病院の外科も同様である。乳腺、ときにさほどひどくない症例は呼吸器 外科の症例も手術したりす…

  • 全米が泣いた・・・『ケツの穴』

    ある日の医局での会話である。 優子「昨日、BSで『シリアナ』って映画やってて」 柳原「知ってる、おれも思わずチャンネルを回した」 優子「だよね、シリアナってタイトル訊いたら、消化器内科ならほぼ100%、『尻 穴』だと思うわ」 柳原「タイトルから想像するカテゴリーが、SFじゃなくて、CF(大腸内視鏡検査 の略)だよな」 優子「で、やっぱジャンルはエロだよね」 柳原「そう、おれもそれを期待して録画準備したからね。やっぱりタイトルがケツの 穴というなら、どう考えても見る人は期待するね、エロを」 優子「映画の配給元も邦画のタイトル決めるときに、やっぱいターゲットを主婦層に狙 ってタイトル決めるとかある…

  • 曇りガラスの病理医ははぐれメタル

    ある程度の規模の病院になると、病理医という医者がいて、例えば胃カメラなんかし て、胃の組織をとったりすると、それを病理医が顕微鏡で見てくれて、何の病気か診断 してくれる。病気の診断には欠かせない頼りになる存在である。 ある日のこと。優子は悩んでいた。消化管ポリポーシス(胃や小腸、大腸にポリープが たくさんできる病気)の患者がいたが、家族歴もなく、遺伝性が否定的であることか ら、クロンカイト・カナダ症候群を疑ったが、この病気ははっきりした診断基準もな く、皮膚や爪の特徴的な所見などさまざまな合併する症状から総合的に診断する疾患で あった。こないだ大腸のポリープの生検(組織をとって検査すること)、…

  • コワモテスパイラル

    三年目、消化器内科医の内田祐樹。優子からは動けるデブと言われるが、一見ぽっ ちゃり系のその肉体は意外と筋肉質でもともと体育会系であるが、内面は事なかれ 主義のいわゆる和を尊ぶ男である。 外来デビューして間もなく、日々ドキドキしながら診療を行っていた。 定期の予約外来というのは、もともと長く通院しており、患者さんも待ち時間や診療内 容を理解しており、通常スムーズに進む。問題は新患外来である。どんな人がどんな症 状で受診するかわからず、待ち時間に腹を立てて、攻撃的な態度のひともたまにいる。 内田は今日も憂鬱な顔で外来に向かい、新患外来の前にスキンヘッドにフチなしサング ラス、スカジャンで踏ん反り返…

  • 美人女医の不機嫌の理由

    医者というのは黙っていると、周りの人間が「先生はきっとなんだか難しいことを考え ているのだ。今、話しかけて大丈夫だろうか」などと気を遣わせてしまいがちである。 しかし現実はぼーっとしているか、くだらないことを考えているか、エロいことを考え ているか、どちらにせよ、そんなに難しいことを考えているわけではないのである。 (作者の偏見)。 優子の場合はどうだろうか。ある日の午前中のことである。優子の動きが止まって険し い表情をしていた。看護師が医者に話しかけるときの使用率ほぼ100%を誇る、(もう 話しかけているのにも関わらず)、「今、話しかけていいですか?」を繰り出すタイミ ングを迷っていた。その…

  • ド変態

    ある日の夕方、3年目内科医、内田祐樹は悩んでいた。今日の外来で30代半ばの気の 強そうな女性が入ってくるなりこう言った。「ちょっと、すごい待たされたんですけ どー」。初期研修が終わって、3年目になり、ちょっと一人前扱いされて外来を任され るようになったが、大体どの3年目も一度はこの難関にぶつかることになる。クレーム 対応である。特に途中サボるわけでもなく、一心不乱に外来をさばいていたのだが、 とりあえず「あ、申し訳ありません。」と謝った。その後も敵意むき出しの態度をされ たがそこはぐっとこらえたものの、気持ちのもやもやを終始引きずりながら、その日の 外来は終わった。 外来後、まず慎之助先生に聞…

  • 幽体離脱

    平日、午前11時ころと言えば、主婦なら「あら、もうこんな時間。お昼ご飯の準備しな いと」という時間であるが、この時間、病院の外来で幽体離脱しかかったり、完全に魂 が飛んで行ったりしている医者が全国的にも少なからずいると思う。通常、どこの病院 も8時30頃から遅くても9時には午前外来が開始する。同じ病院に長く勤務するとどんな 医者でも少しずつ患者が増えていく。長年勤務すると、外来患者が午前外来だけで50 ~70人のようなこともあり、3分診療などどマスコミにたたかれるが、じゃあどうし たらいいんだよ、この患者数で!みたいな状況となる。内科副院長、佐藤豊はカーネル サンダースのような白髪にふくよかな…

  • パカパカ

    新人看護師、新井はなは本日夜勤であった。まだ一年目のぺーペーのため、先輩看護師 に叱られてばかりである。寝たきりの人の夜の栄養剤の注入を終え、ほかの患者さんの 薬の内服、バイタルサインの確認など、おおよその仕事を終え、ナースステーションに 戻ってきたときには、夕食はきちんととったのに何か甘いものを欲していた。その気持 ちを振り切り、パソコンの前に座り、記録を入力している。「この人の体温が36.7度 で、ええと…」メモを見ながらぶつぶつつぶやいて、パソコン画面に視線を移すと、ぼ んやりと視線の端っこにパカパカしているものが見える。うん?と思い、そちらを見る と、ナースステーション向かいの部屋の杉…

  • 地味すぎる女医の休日

    優子のとある休日。朝、遅めに起きてシャワーを浴びる。髪だけ乾かして、すっぴんで 出かける。病院へ到着。誰もいない内科外来のカギを開け、一人診察室のパソコンのス イッチをいれる。その間に、病院のコンビニで菓子パンとスムージーを買う。特に好き でもないスムージーにしたのは、日ごろの不摂生に一瞬気を使ってみた結果だった。診 察室に戻ると、パソコンがすでに立ち上がっている。今度は外来の優子Drと書かれ た棚から大量の書類を持ってくる。書類というのは、大半が特定疾患の更新の書類であ る。その中に、入院した患者さんが申請する保険なんかの書類も交じっているが、特定 疾患の更新が始まるこの時期、書いても書いて…

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