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オリジナルBL小説。社会人・学園物・18禁。 現在、過去作品を不定期に再UPさせていただいています。

Mizuki
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2020/01/04

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  • 次回更新について

    こんばんは。管理人のmizukiですm(_ _)mいつも駄文にお付き合いくださり、ありがとうございます。諸事情により、パソコンを使えないため、次回更新が7月の中旬過ぎになってしまうと思います。パソコンが復活し次第、更新を再開しますので、しば

  • 恋欲 act.10(最終話)

    -雨やどり番外編-(R-18)あろうことか、はち切れんばかりに昂ったその欲望の根元を、やんわりと包み込んでいたはずの仁志の手が、ぎゅっと握り込んでいたのだ。「すげぇ…抑えても全然止まんないじゃん」「や…やぁあ…っ!ひと…仁志…ひと、しぃ…っ

  • 恋欲 act.9

    -雨やどり番外編-(R-18)「痛いな〜本気で殴るんだもんな〜。暴力なんてダメだよな!な?チビィ?」結局部活をサボった仁志は、ついてくるな!と喚く俺の言葉にもめげず、ちゃっかりと上がり込んだ部屋の中で、敷きっぱなしだった布団の上で胡坐を組み

  • 恋欲 act.8

    -雨やどり番外編-「俺の、せいだってのかよ…」「そうじゃん。俺を煽り倒してくれる潤が悪い」「な…っ!?わけのわかんねえいちゃもんつけてんじゃねえよ!」「わけわかんなくないでしょ?だって、俺達まだ蜜月なんだよ?抱いても抱いても、絶対満足なんて

  • 恋欲 act.7

    -雨やどり番外編-攫うようにして抱きしめられた腕の中、一瞬何が起こったのかわからなかった俺は、ただ息苦しさに浅い呼吸を繰り返す。「会いたかった…」そして耳元に寄せられた言葉に、押し戻そうと伸ばしかけた手が、意に反してピタリと動きを止めた。「

  • 恋欲 act.6

    -雨やどり番外編-ぐいぐいと、力任せにリードを引っ張る俺を「くぅ〜ん…」と、心配そうな鳴き声を上げながらチビが見上げてくる。「ごめん……」まるで八つ当たりのような自分の行動が情けなくて、小さな謝罪の言葉と共に落とした笑みは、はっきりとわかっ

  • 恋欲 act.5

    -雨やどり番外編-あれから一週間。それまでは、2日と空けずに泊まりに来ていた仁志が、一度も顔を見せないどころか、電話もメールも寄越してこない。付き合い始めてから約3カ月。その間、会った日ですら毎日のように電話をしてきて、1日に送られてくるメ

  • 恋欲 act.4

    -雨やどり番外編-昂る感情のままに叫んでしまった俺を、信じられないといった様子で凝視してくる仁志の視線は痛かったけど。「おまえは突っ込んで出せばスッキリすんだろうけど、俺はそうはいかないんだよ!」「よくないって事?」「そういう事を言ってんじ

  • 恋欲 act.3

    -雨やどり番外編-「エロ…ッ!」「ワンワンッ!」腰にバスタオル1枚を巻いただけの俺の姿を見て、立ち尽くしたままの玄関から上がり込もうとはしない仁志が、その口から発した第一声。その声に合いの手を入れるかのようにして吠えるチビ。そんな一人と一匹

  • 恋欲 act.2

    -雨やどり番外編-2度目に目覚めた部屋の中、背中に感じるはずの温もりを感じられず、視線を彷徨わせれば、仰ぎ見た窓の外に見える空の色は、すっかり陽が高くなっている事を示していた。もぞもぞと、気だるさの残る身体を動かしながら探した温もりは、やは

  • 恋欲 act.1

    -雨やどり番外編-(R-18)まだ完全に夜の明けきらない、薄明るい部屋の中、深い眠りを貪っていた意識が無理矢理呼び起される。背中に感じていた温もり。背後から回されていた腕に更に深く引き寄せられ、僅かに身じろいだ俺の胸元へと回されていた手が、

  • 寄り道 act.8(最終話)

    -雨やどり番外編-しまったと思った時には遅くて、完全に拘束されていたはずの身体を解放され、また妙な焦りが湧き上がってくる。「でもさ、ガキはガキなりに必死なんだ。ガキにだって、真剣な気持ちがあるんだよ。それが重たいって言われたら……もう俺には

  • 寄り道 act.7

    -雨やどり番外編-激しく口づけてくるくせに。こっちが息つく暇もないくらい深く貪り、全てを飲み込まれてしまいそうなほどに激しいキスを仕掛けてくるくせに。俺の胸に顔を埋めた仁志が漏らす声は、小さく震えていた。自分が与えてしまったはずの不安が申し

  • 寄り道 act.6

    -雨やどり番外編-「え…?あれ?…これって、どういうことだろ……」耳に届いた呆然とした声に、慌てて泉美を押し退け視線を移した先。たった今発された声と同じようにして、呆然とした表情を浮かべた仁志が、何故か制服姿のままで玄関先に立ち尽くし、その

  • 寄り道 act.5

    -雨やどり番外編-「……は?」伺うような、だけど明らかに誘いを掛けてくるその視線に、思わず唖然として聞き返した声が小さく震える。向けられたその視線の中に見て取れた、はっきりとした女の匂いに、一瞬背中をゾクリとした嫌悪感が走った。こんな風にし

  • 寄り道 act.4

    -雨やどり番外編-午前中に最後のレポート提出を終え、ウキウキと浮き足立つ気持ちを抑えながら帰途につく。仁志は今日も、学校で部活に勤しんでいるはずだ。それでも、部活を終えたその足で部屋に飛び込んでくるであろう仁志の姿を思い浮かべ、頬が緩むのを

  • 寄り道 act.3

    -雨やどり番外編-「三島さ〜ん!終わった、終わったよ〜!!」梅の蕾が花開き、まさに満開を迎えようとするその日、およそ3週間ぶりに俺の部屋に来た仁志が、玄関へと入ってくるなり飛びつくようにして抱きついてきた。「全然会えなかったから、三島さん切

  • 寄り道 act.2

    -雨やどり番外編-電話なんて、1日1回すれば十分すぎるだろう?むしろ、しすぎなくらいじゃないか?それに、自分の知らないところで自分の知らない人間とは会うなだなんて、そんなの無茶苦茶だ。ただでさえ、俺達は高校生と大学生という事で、時間の使い方

  • 半年ぶりです

    こんばんは。管理人のMizukiです。実に半年ぶり……気まぐれ更新にもほどがある(;^_^Aそして気まぐれは変わらずに、また今日からサイトを更新します。日付が変わるころ、ずっと先送りにしていた『雨やどり』の番外編『寄り道』をUPします。とり

  • 寄り道 act.1

    -雨やどり番外編-冷たい冬の雨の日に出会った記憶喪失だった少年は、梅の花弁が満開に咲き誇る季節を迎えても隣で笑っていた。いつも部活を終えたその足で、あいつの通う高校からほど近い俺のアパートへと足繁く通ってくる。あいつが向けてくれる一途な想い

  • 雨やどり act.19(最終話)

    痛いくらいの力。苦しくて、上がっていく息が苦しくて堪らないのに、その息苦しさの分だけ、現実のこいつの存在を感じられる気がして。どうしても突き放す事ができなかった。「もしかして……妬いてくれた?」「バ……ッ!そんなんじゃ…っ!」「大丈夫、あい

  • 雨やどり act.18

    出て行けと言った俺の言葉に、戸惑うように瞳を揺らした仁志が、それでも動こうとはしなくて。それどころか、ゆっくりと近づいてくるその動作に、不覚にも俺の方が後ずさってしまう。「どうしたんだよ?俺、ちゃんと思い出したよ?だから帰って来たんだ」「思

  • 雨やどり act.17

    「こんにちは」一瞬、時間が戻ったのかと思った。「何……してんの…?」とぼとぼとアパートに帰りついた俺は、階段を昇り始めてすぐに気づいた気配に立ち竦む。目の前にあるはずの現実が信じられなくて、震える声であの日と同じ質問を投げかける。「雨やどり

  • 雨やどり act.16

    走って、走って、走って──…。今、目の前に見た光景を頭の中から追い出そうと躍起になる。俺の事を覚えていない、そんなあいつを見ていたくなかった。親しげにあいつに話しかける女の子を、見ていたくなかった。何よりも、彼女に笑いかけるあいつを見ていた

  • 雨やどり act.15

    「おまえ、飼い犬だろ。飼い主さまはどうした〜?」チビを抱き上げた仁志が、その首に巻いてある青い首輪をちょいちょいと突付きながら問いかける。それは、あいつがうちに来た翌日に、あいつの服を買った時に俺が一緒に買ったものだった。もし仁志が全てを覚

  • 雨やどり act.14

    仁志がいなくなってしまってすぐに訪れた週末。先週と同じようにして過ぎていく休日の時間は、一週間前とたいして変わらないというのに。つい2、3日前まで、それこそ3日間しかこの部屋にいなかった人間がいないというだけで、妙な喪失感を煽られる。これで

  • 雨やどり act.13

    結局、朝になってもあいつは帰ってこなかった。恐らくは小銭だけを握り締め、俺が買ってやった服を着てこの部屋を出た仁志は、ここに来たときに身に着けていたものの全てを置き去りにしたまま。一睡もできずに、何度となく視線を流した先の玄関の扉は、開かれ

  • 雨やどり act.12

    熱いシャワーを浴びながら、たった今あいつの唇が辿った痕跡の全てを洗い流してやろうと躍起になる。ごしごしと、少し乱暴に擦った自分の身体につけられた、いくつもの赤い鬱血の痕。「あの野郎…」思いっきり痕を残しやがって。こんなものを、もし誰かに見ら

  • 雨やどり act.11

    腹が満たされれば、落ち込んでいたはずの気持ちまでも満たされた気分になるから、現金なものだ。「食った食った。おまえ、うまいじゃん」「本当!?ありがとう。これからもさ、勉強のために俺が作るよ。いいでしょ?」ごちそうさま〜と言いながら、すぐにごろ

  • 雨やどり act.10

    人は弱っている時、どうしてこんなにもどうしようもない程に、人肌の温もりを求めるのだろう。そして、どうして弱っている時に限って、見たくもない現実を突きつけられるのだろう。広いキャンパスで、学部も選択している授業も全く違う2人に会うことなんて、

  • 雨やどり act.9

    (R-18)四つん這いで尻を高く上げるという、とんでもない体勢で散々後ろを指で弄られ、何で高校生のくせして男同士のヤリ方なんか知ってんだとか、その慣れた手つきに、今まで遊びまくってただろとか、とにかくたくさんついた悪態もその端から奪われてい

  • 雨やどり act.8

    (R-18)なんで……?どうして俺は、こいつとキスなんかしてんだろ……。頭に浮かんだそんな疑問も、ふわふわと定まらない思考では長続きしない。ただ、ふうわりと包み込まれた腕の力強さが、そして唇にそっと押し当てられた柔らかな優しい感触が、アルコ

  • 雨やどり act.7

    卓上のガスコンロの上に乗った鍋の中身は、1時間後には雑炊まで綺麗に平らげられていた。俺だって食が細いわけでは決してないが、さすが育ち盛りの高校生といおうか…仁志の食いっぷりは、思わず呆然と見つめてしまうくらいの勢いがあった。「ご馳走様でした

  • 雨やどり act.6

    今日は午前中だけだった講義を終え、大学の帰りに駅前で適当に服を見繕い、夕飯の買い物をして帰途に着く。ガサガサと、歩くたびに耳に届く袋ずれの音に、こんなに買い込んであいつがいなかったら虚しさが増すだけだと思いながら。昨日の今日で記憶が戻り、自

  • 雨やどり act.5

    「本当に、何も覚えてないのか?」「川が……目の前に川がありますよね。気付いたらその川岸でぶっ倒れてて、ポケットに定期だけが入ってたから名前はわかったけど。それだって、本当に自分の名前なんだか…」そう言った瞳が微かに揺れていて、それを誤魔化す

  • 雨やどり act.4

    「合うわけねえか…」押入れから取り出した着替えを前に、つい今しがた見た彼の逞しい身体を思い浮かべ溜め息が零れ落ちる。トレーナーの上下は普通の服よりは多少伸び縮みするからいいとして、一応新品を取り出したものの、Sサイズである俺のボクサータイプ

  • 雨やどり act.3

    「記憶喪失ってわけ?」エアコンが効いて暖かくなった部屋へと招き入れ、とりあえず濡れた身体を拭けとバスタオルを手渡しながら問いかけた。一瞬きょとんとした彼がすぐに複雑そうな笑みを浮かべ、返ってきた「さあ…?」という他人事のような返事に、冷静と

  • 雨やどり act.2

    部屋に戻り、何をするよりも先に風呂場に駆け込みシャワーを浴びた。こういう時ユニットバスとはいえ、風呂付きのアパートにしてよかったと思う。この寒さの中、雨に濡れてシャワーを浴びることすらできなかったら、明日には高熱間違いなし。こう見えて、結構

  • 雨やどり act.1

    校門を出たときには小降りだった雨が、大学から徒歩10分のアパートに着く少し手前で土砂降りになった。「冗談だろっ!?」多少濡れるくらい構わないと、のんびり歩いていたのが間違いだったらしい。……なんて事を今更思っても仕方がない。バケツを引っくり

  • 雨やどり-contents-

    (高校生×大学生/年の差/年下攻め/強気受け/性描写有)中居 仁志(なかい ひとし)/17歳×三島 潤(みしま じゅん)21歳■雨やどり(2010.2.19/全19話完結)雨の日に出会った1人の少年と1匹の子犬。ずぶ

  • 雨やどり (※過去作品)

    こんばんは。管理人のMizukiですm(__)m 『きみ空』シリーズにお付き合いいただき、ありがとうございました。 さて…今回も過去作品の中から、下記作品をUPさせていただきます。  ■

  • 君と見る空の色 act.4(最終話)

    浴室で抱き合い、意識を飛ばしそうなほどに感じ入ってしまったのだろう。いつもなら俺が身体を洗ってやろうと手を伸ばせば、激しくでも照れくさそうな拒絶にあうのに、ぐったりと身を預けてきたその身体に触れても、抵抗らしい抵抗を感じられることはなく。「

  • 君と見る空の色 act.3

    ぱしゃ…と跳ね上げられた水面が、小さな雫となって撓る肢体に絡みつく。「あ…つぃ……っふ…」浴槽の淵についていた手が一瞬空を彷徨い、拠り所を見つけたと言わんばかりに俺の首筋へと絡み付いてくる。キスを強請る仕草に掠めるだけの口付けを贈れば、恨め

  • 君と見る空の色 act.2

    落とされた唇を更に引き寄せ、十数時間ぶりのその感触を味わう。こいつに纏わり付く甘すぎる花の香りと、柔らかな感触に魅入られ、身を返しぐいと引き寄せた細い身体をソファの上に押し倒した。「何だよもぉ〜…帰ってくる早々サカるなっての」「仕方ないだろ

  • 君と見る空の色 act.1

    目に鮮やかな新緑が、見上げたそこに広がる空の青に溶け込むようにしてそよぐ季節。休日の午後、開け放った窓から入り込んでくる風も爽やかで、玄関を一歩踏み出し見下ろす景色に目を細める。オフィス街の一角に建つ10階建てマンションの、8階に位置するこ

  • 君がくれる恋の色 act.5(最終話)

    <<4万HITキリリク>>「サンキュ!平日の夜の1回と、日曜の昼間の講習になりそうだから、ちょっと時間はなくなっちゃうかもだけど。でもさ、もちろん日曜日は、講習終わったら会いに行くよ?いいだろ?」申し訳なさそうに、それでもどこか不安そうに問

  • 君がくれる恋の色 act.4

    <<4万HITキリリク>>すっぽりと、その大きな腕の中に納まってしまい、むぎゅぎゅっと音がしそうなくらい強く抱きしめられ、それこそ身じろぎひとつできなくなってしまった陽生が「苦しい」と訴えかけるものの、その戒めが解かれる気配は一向になくて。

  • 君がくれる恋の色 act.3

    <<4万HITキリリク>>「ハルくんに、こんな素敵なお知り合いがいたなんて。私、加山 秋穂(かやま あきほ)っていいます。ハルくんのお店でバイトしてて」「そうでしたか。それだったら、お会いした事があるかもしれませんね。私も彼のお店には何度か

  • 君がくれる恋の色 act.2

    <<4万HITキリリク>>迎えた週末。金曜日からの出張を終え、日本に帰国したと同時に京悟が足を向けたのは、他ならぬ恋人の働く店だった。日曜日の今日、店自体は定休日なのだが、店舗のあるマンションの2階を自宅とする陽生はその場所にいるはずだ。空

  • 君がくれる恋の色 act.1

    <<4万HITキリリク>>決算期は、何かと忙しいのが世の常。それが、新年度を迎えようとする時期であればなおの事だ。それはなにも、企業に限った事だけではなく、街の花屋にしたって、それは例外ではないらしい。特に、入社式を控えるこの季節、オフィス

  • 君がくれた空の色(正月企画) act.2

    幼い頃からの記憶を辿ってみても、大晦日から正月にかけて両親揃って家にいたという覚えがない。共に会社を支える役職に就く両親は、年末・年始関係なく、忙しく世界を飛び回っているような人たちだったから。毎年、広々としたリビングの、大きなダイニングテ

  • 君がくれた空の色(正月企画) act.1

    <<陽生side>> 『大晦日の夜から、うちに泊まりにこないか?』 そんな誘いを受けたのは、もう2日寝ると〜お正月〜♪なんて、そんな子供染みた替え歌を歌ってしまいたくなる30日の昼日中。両親が営む

  • 君がくれた空の色(番外編) act.6(最終話)

    (R-18)「俺も、愛、してるから…。ずっとあんたの事を好きだったのは、俺の方だから──…」やっと言葉にして伝える事ができた想いに、また溢れ出す涙は止まってなんてくれなくて。「ありがとう。俺もずっときみの事が気になってた。俺も、ずっときみの

  • 君がくれた空の色(番外編) act.5

    (R-18)「ちゃんと慣らしておかないと、きみが辛いんだ。でもね、きみがどうしても嫌だと言うのなら、このまま止めたほうがいい。もっとね、方法はあるんだけど、生憎今日は何の準備もできていないから、これしか方法がないんだよ」ごめんねって、切な気

  • 君がくれた空の色(番外編) act.4

    (R-18)「すごいよ…きみの蜜でトロトロだ」俺が何度達したかわからない間にも、この人は身につけた衣服をそのままに、ちっとも乱れ着崩した様子なんて窺えない。「も、俺ばっか…ずる、い……ひぁっ!」はふはふと、相変わらず乱れたままの呼吸を整える

  • 君がくれた空の色(番外編) act.3

    (R-18)「気になるかい?だったら、そんなの気にならなくなるくらい、きみの事を溶かしてあげるよ」フッと笑みを浮かべた浅葉さんが、手早く服を脱がされてしまった俺の胸へと顔を埋め、指先で軽く押していた突起を舌で転がし始めた。「ひゃ、っぁ…んん

  • 君がくれた空の色(番外編) act.2

    (R-18)そう思ったはずなんだけどなあ…。なんでしょう、この状況は?仕事が終わる頃、約束通り迎えに来た浅葉さんに連れて来られたあの人の自宅は、周りに立ち並ぶ家々を見てもわかるように、あきらかな高級住宅で。デカイ!とにかくデカイ!「まさか…

  • 君がくれた空の色(番外編) act.1

    初めてあの人を見た時は、こんなところで昼飯も食べずに、何をボ〜ッとしてるんだろうって、それだけだった。いつもの指定席に腰を下ろす時、いつもふと視界の端に映るあの人は、ぼんやりと焦点の定まらない目つきでどこか遠くを見ていた。一見しただけでは、

  • 君がくれた空の色 act.6(最終話)

    「女を抱いた数と、ときめきが比例するわけじゃない事くらい、あんたもわかってんでしょ。どれだけの女をこの腕で抱いてきたのかなんて知らないし、そんなの聞きたくもないけどさ。あんたが本気で人を愛した事がないんだって、それは俺が保証してあげる」何故

  • 君がくれた空の色 act.5

    「え?」「何で俺に会いに来たって、本当の事言わないの?」ドキン…と、心臓が跳ねた。「だいたいさあ、俺がお客さんと話してるだけで嫉妬するなんて、ホント浅葉さんって大人げないよね」「嫉妬……?」思ってもみなかった彼の突っ込みに、一瞬何を言われて

  • 君がくれた空の色 act.4

    「最近楽しそうですね。特別な相手でもできたんですか?」いつものようにデスクに向かい、いつものように書類に目を通す俺に、不意に松永が声をかけてきた。「そう見えるか?」「ええ、最近は夜遊びも控えられているようですし。何よりも仕事への不満が少なく

  • 君がくれた空の色 act.3

    あの日から、毎日のように彼とあの公園で会い、何故か昼食を共にしていた。別に約束をしているわけではなかったのだが、俺も彼も同じ時間帯にあの場所にいて、一度会話をかわしてしまったせいか、顔を合わすと彼のほうから近づいてくるのだ。あの翌日もまた調

  • 君がくれた空の色 act.2

    「ふぁ……」いつもと変わらない週の始まり、いつものように出社し部長室へと篭り、デスクに座った途端大欠伸を噛み殺す俺に、秘書である松永の眼鏡の奥の鋭い眼光が向けられた。「また寝不足ですか?」眉に刻まれた深い皺に肩を竦め、またも漏れ出しそうな欠

  • 君がくれた空の色 act.1

    これまでの俺の人生を振り返って見てみれば、たいした挫折もなく、どちらかといえば経済的にも環境的にも恵まれた中で生活をしてきていた。大学を卒業した後、就職氷河期と言われる昨今、全く就職活動の苦労もなく、祖父が経営する会社に入社し、七光りと言わ

  • 君がくれた空の色-contents-

    (社会人/年の差/無自覚・攻/強気・受/性描写有)浅葉 京悟(あさば きょうご)/33歳×日比谷 陽生(ひびや はるき)/18歳 ■きみがくれた空の色(2007.12.11/全6話完結)社会的地位を見れば、恵まれた環境

  • 君がくれた空の色 (※過去作品)

    こんばんは。管理人のMizukiですm(__)m 毎度お馴染みのご挨拶……お久しぶりでございますm(__)m さて…今回も過去作品の中から、下記作品をUPさせていただきました。&

  • 淡恋〜初恋・番外編SS〜

    時折吹く強い風に乗って届く、鼻孔をくすぐる甘い香り。休日の午後、お互いの温もりをすぐ隣に感じながら、開け放した窓から漂う香りと陽気が春の訪れを伝えてくれる。「この間まで寒かったのにな」キッチンに立ち、たった今済ませたばかりの昼食の後片付けを

  • 聖なる夜に口付けを〜初恋・番外編SS〜

    街を煌びやかに彩る、色とりどりのイルミネーション。空に輝く星の瞬きでさえも色褪せる、街を飾るデコレーションと恋人達の甘い睦言。今宵サンタがやってくる。子供達の願いをソリに乗せ、イヴの夜空に幻想的なベルの音を響かせて。冬には温泉に浸かって雪見

  • 初恋 act.25(最終話)

    「佳宏、北海道ではライラックの花が満開だって」そして今日も、眠り続ける佳宏に俺は話しかける。「知ってたか?ライラックの花言葉は『初恋』なんだって。なんだか、俺達にぴったりな花って気がしないか?まあ俺の勝手な思い込みだけどな。映像で見ただけだ

  • 初恋 act.24

    佳宏の病気がわかってすぐの、両親の離婚。母親に引き取られる事になった佳宏は、母親の実家がある札幌へと移り住んだ。そこでの2年にも渡る闘病生活の中、自分の病気のせいで両親が離婚したのだと己を責め、病気が治れば父親は帰ってきてくれるのだと信じて

  • 初恋 act.23

    セミの声が耳に響く暑い夏が過ぎ、赤・橙・黄と木々の葉が色付いた秋。木の葉を散らし僅かな雪が降った冬。そして色とりどりの花が咲き乱れ、何よりも美しい淡いピンクの花弁を誇らし気に咲かす、桜の木々が満開になった春──…。ひとつひとつの季節が過ぎ去

  • 初恋 act.22

    鳴海に会ったって?今朝日本に帰ってきたばかりの環が、会えるはずがないだろ?だって鳴海はずっとここにいて、さっきまで俺と抱き合ってたんだぞ?「な…に?おまえの方こそ、俺をからかってんのか?」呆然と呟いた俺に、環が複雑な表情で、それでも真剣な瞳

  • 初恋 act.21

    まただ。また、説明のつかない不安で胸が苦しくなる。確かに鳴海は俺の目の前にいるのに、不安が俺の中を支配する──…。「この先、俺以外の誰を好きになっても──…どこか片隅で良いから、祐輔のここに俺の居場所は残しておいてくれな?」「え…?」俺の胸

  • 初恋 act.20

    俺の腕の中で、とろとろとした微睡みの中に身を委ねる鳴海の表情を見つめていた。眠りに引き込まれそうな無防備なその表情が、抱えきれないほどの幸福感をもたらしてくれる。「佳宏」「ん…?」想いを込めて名前を呼ぶと、とろとろとした表情のまま、幸せそう

  • 初恋 act.19

    紡ぎだされた言葉に、どこかでそんな予感はしていたものの、やはり俺が浮かべたのは呆然とした表情だけだった。「え?答えは環って…どういう……」「あいつは俺の気持ち知ってたから、いろいろと…手紙や電話で話してくれたんだ。祐輔の事…」鳴海の口から語

  • 初恋 act.18

    こちらが立ち上がる暇もないくらいの環の慌ただしさに、俺はしばらく呆然と座り込んだままだった。久々の友との再会は、ろくに会話をする事もなく、ものの10分とたたない内に呼び出した張本人が目の前からいなくなってしまうという結果に終わった。「なんだ

  • 初恋 act.17

    ──カランカラン……耳に懐かしいベルの音と共に足を踏み入れた店内奥の席で、約三ヶ月ぶりに会う環が立ち上がりこちらに向かって軽く手を挙げた。「久し振りだな…って言っても、ニューヨークに行った奴がこんなに早く帰ってくるとは思わなかったけど。何か

  • 初恋 act.16

    そこにあったのは、それこそ小学校からの付き合いで、数少ない俺の幼馴染みとも言える人物の名前だった。「もしもし」『あ、祐輔?俺おれ、環』「ああ、久し振りだな。ってか、おまえ時間考えろよ。そっちが何時か知んないけど、こっちはまだ朝の7時だぞ。し

  • 初恋 act.15

    「どこか行きたいとこある?」「え?」「今日、明日って休みだからさ。鳴海…あっ、佳宏…が行きたいところあれば、余程の遠出じゃなければと思って」結局一緒に入った浴室で三度もの熱を放ち。部屋に戻った後はやはり照れ臭くて、まともに名前を呼べない俺を

  • 初恋 act.14

    鼻腔をくすぐる香ばしい香り。昨日の朝と同じ、部屋いっぱいに広がる焼きたてのパンの香りで目が覚めた。「鳴海くん?」モソモソと布団の中から声をかけるものの、望んだ返事は返ってこず。昨夜眠りがけに感じた不安が不意に蘇り、ガバッとベッドの上に身を起

  • 初恋 act.13

    「佳宏…」「んぁ…っ!──…っぅ…んん…っ!!」耳元で何度もその名を呼べば、ぶるっと身を震わせ更にきつく締め付けられる。「愛してる──…」そして堪らず唇に乗せた俺の告白に、一瞬驚いたように目を見開き、すぐに愛おし気に細められた眦から一筋の涙

  • 初恋 act.12

    (R-18)半分信じられない思いで問いかけると、透き通りそうなくらい白い顔がぱあっと朱色に染まった。そんな鳴海の姿に、必死で保ち続けていた理性が一瞬で飛び散り、堪らず細い身体を引き寄せ抱きしめていた。「本当に?」腕の中にすっぽりと収まってい

  • 初恋 act.11

    本当にこれはどういう事なんだ?いや、どういう事も何も、昨日からの鳴海の台詞は、どう考えたって甘い告白にしか聞こえないわけで。その事自体はめちゃくちゃ嬉しいんだけど、全ての理由が全くわからないままである事に変わりないんだ。「俺…今日は鳴海くん

  • 初恋 act.10

    マンションまで、走れば2分とかからないはずのバス停からの道が、こんなにも長く感じたのは初めてだ。電話をして確かめようにも、肝心の鳴海の携帯番号を聞いていなかったし、一人暮らしをしている為、携帯さえ所持していれば自宅の電話を使う事もないだろう

  • 初恋 act.9

    夜、仕事が終わって部屋に帰った時、まだ鳴海はいてくれるだろうか──…?朝見せてくれたのと同じ笑顔で、俺を迎えてくれるだろうか──…?12年振りに会えて、聞きたい事は山ほどあったはずなのに、何ひとつ聞けてはいない。昨夜の突然の鳴海からのキスに

  • 初恋 act.8

    ヴーー…という振動と共に、アラームが鳴り響く。 「ん〜…んんんっ…」モソモソと布団の中から手を伸ばし、枕元に置いてあった携帯を手にとりアラームを解除した。「寝起きの顔はひどいな」まだボーッとする意識の中、不意に聞こえてきた笑い声に一気に意識

  • 初恋 act.7

    「なんか…変な感じ…」抱きしめた腕の中にすっぽりと納まる汗ばんだ額にそっと口付け、愛撫するように優しくその髪を梳けば、俺の背に手を回した鳴海が小さな呟きを落とす。「何が?」呟いた鳴海の声に、そっと顔中に降らせる口付けを止めないままに問いかけ

  • 初恋 act.6

    (R18)「木本……待…っ…ちょっと待てって…あ、っん…っ痛!」一ミリの余裕だってなくて、いきなり鳴海のズボンの中に手を突っ込み中心を鷲掴んだ俺の髪を、鳴海の細い指が絡め取り軽く引っ張る。「そんなし、たら、痛い…って…あっ、つ──…っ!」「

  • 初恋 act.5

    冷蔵庫の中から2リットルのペットボトルに入ったお茶を取り出し、2人分のグラスに注ぐ。その間チラリと盗み見た鳴海は、床に座ったまま興味深げな表情で、決して広いとは言えない室内を見回していた。その横顔は、今にも消えてしまうのではないかと心配にな

  • 初恋 act.4

    突然の再会に舞い上がり、すっかり忘れていたが、俺の部屋は人様を招けるような状態ではなかった。「ご、ごめん!凄い散らかってる。すぐ片付けるから、適当に座っといて」独身男の一人暮らしと言い訳してしまえばそれまでだが、ワンルームの室内は、床はもち

  • 初恋 act.3

    「お〜い、おまえ木本だろ?」もう二度と会える事はないだろうと思っていた……。記憶の奥底へと無理矢理押しやり、閉ざした蓋は二度と開く事はないだろうと思っていた。そんな初恋の相手を目の前にし、みっともなく固まったままの俺を、鳴海が下から覗くよう

  • 初恋 act.2

    俺と彼が初めて会ったのは、今からちょうど12年前の穏やかな春の日。父親の転勤で、当時俺が住んでいた小さな町に越してきたのが、彼──…鳴海 佳宏(なるみ よしひろ)だった。当時の鳴海は、周りのクラスメイト達よりも頭一個分は抜き出てるほど背が高

  • 初恋 act.1

    いつもの見慣れた日常の中で、いつもと違う風景を目にした時、人は一体どんな反応をするものだと思う?まず、驚くよな?うん、それは俺も同じ。問題はその次だ。大声を出す?固まってその場に立ち尽くす?俺は完全に後者だ──…。今まさに、俺はそんな戸惑い

  • 初恋-contents-

    (リーマン/同い年/へたれ攻/切ない/性描写有) 木本 祐輔(きもと ゆうすけ)/24歳×鳴海 佳宏(なるみ よしひろ)24歳■初恋(2009.2.26/完結)12年ぶりに再会した、半年間だけ同級生だった初恋の相手。思

  • 初恋UP (※過去作品)

    こんばんは。管理人のMizukiですm(__)m お久しぶりでございますm(__)mサイトを再開させて早々に、長く更新が滞ってしまい申し訳ありません。今後も波のある更新になってしまうと思うのですが、のんびり細々と続けていければと思

  • 手の平の温度シリーズUP (※過去作品)

    こんばんは。管理人のMizukiですm(__)m 過去作品の中から、下記作品をUPさせていただきました。 ■手の平の温度→(学園物/同級生/攻×攻カプ/短編/性描写有) こちらのシリーズは

  • 気持ちの温度差 act.7(最終話)

    (R-18)ぐちゅぐちゅと、抽出を繰り返す度にその場所が立てる音。重なって耳に届く、柾の押し殺された喘ぎも吐き出される熱い吐息も、その全てが俺の意識を容赦なく絡め取っていく。「柾、柾…」「あ、あ、あ──…っふ、ぐ…ぅ…ぅ、っん…」繰り返す律

  • 気持ちの温度差 act.6

    (R-18)舌先で突き、弄り、尻朶を割り開いた指先でその窄まりをなぞれば、堪え切れない熱い吐息が漏らされる。そして、ぬるりと突き入れた舌先の感触に、一度大きく震えた柾がすすり泣くようにして声を震わせたのがわかった。「…も……っぁ…!シ、ン…

  • 気持ちの温度差 act.5

    (R-18)「怒ってるわけじゃない」と、そう言ったきり、また口を噤んでしまう。そんな柾が今何を考えているのか、俺にはその心の中を見透かすことなどできなかった。「無理してんのは俺じゃなくて、おまえの方だろ。前はもっと、言いたいことははっきりと

  • 気持ちの温度差 act.4

    「だから、その……おまえばっかに負担かけて、無理させて悪かったなって。一応、これでも反省してんだよ!」「ごめん……」自分の意図とは正反対の効果しかでない結果に、また慌ててフォローしようとするけれど、何かを言えば言うほど悪循環の深みにハマって

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