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ブログタイトル
サイト・メテオリーク
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https://meteo.hatenablog.com
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基礎代謝=魂が呼吸するために最低限必要な心の活動 心を磨く為の思索を淡々と記録しています。
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113回 / 365日(平均2.2回/週)

ブログ村参加:2020/01/04

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metaさんの新着記事

1件〜30件

  • 青い悲しみの気配

    どこか東欧の古い街並みにいる。近未来的な、どこまでも冷ややかで無機質な建造物に混じり、数百年の息吹を感じさせる古い建物が林立している。秩序の消えたその街で、オリンピックのような大規模な競技大会が催される。 私は、想いを寄せる男性と一緒に観戦をしたかった。スポーツの内容などどうでもよく、その人と共に在ることだけが大切だった。彼は、男子のテニスを観戦したいと言った。その言葉に、私はなぜだか、冷たく突き放されたように感じた。その感覚は曖昧で捉えがたいものだったけれど、意識のなかで容赦なく拡大していき、内なる闇がさらなる闇に刻々と沈んでいく。 彼は私と一緒にいたくないのだろうと、闇はその気配を翻訳した…

  • 命のための祈り

    『食堂かたつむり』 小川糸 著 読了した。 (……内容に踏み込んでいる箇所があるためご注意を) 食べるということは生きるということ。自分以外の命をいただくことによって、私達は生かされている。命というものの持つ価値、生きることへの讃歌。この物語は最高の食育となり、命とは何たるかを教えてくれる最高の教科書となるのかも知れない。 わかってる。この小説の語りかける温かな世界については。ただ、それが私の魂に届かない。これは私の問題。私の魂までの間に、分厚く透明な結界があり、そこを超えることができない。感動できない。心が震えない。心の底に届かない。肉体よりも「魂」に、自分を同化している。身体を心から大切に…

  • 聖域を守る

    心に健全な壁を作っている人ほど壁がなく心を開け広げているように見えるのでは?本当は逆なんだ私みたいに 人と接すると花壇に土足で踏み込まれるように感じる人ほど健全な壁を持って自分をきちんと守れていないんだ 人との間に壁を作るのは良くないことだ とかこちらが心を開けば相手も開いてくれるんだ とか手垢のついた道徳論に惑わされ続けて 自分を守るためにそもそも花壇に立ち入らせなければいい入ってはだめですとはっきり言えばいいそれができずに 他人を責めるのはお門違い 自分の聖域は自分で守る誰彼ともなく立ち入らせるのが正しいことなんかじゃない 「壁がない」ように見える人ほど本当の聖域は誰にも見せないのかも知れ…

  • 淡い水色のシャツ

    CDのジャケットは、黒いキャンバスの上、赤や黄色や、蛍光ピンクの絵の具が舞い踊る絵画。自我を廃して、神の意志の通り道となり、色彩を鏤めたオートマティック・ペインティングのようなものだった。 ケースからCDを取り出し、恐る恐る再生する。音声はくぐもっていて、ボリュームを上げても、靄がかかったように聞き取りにくかった。ジャケットと同じ図柄の描かれたCDを、プレイヤーから取り出そうとする。ディスクは非常に熱せられていて、指を容赦なくはじく。持ち上げると、とろけたようにぐにゃりと曲がり、自重で滴り落ちそうになる。空気で冷やされ、固まって、中央からパキリと音を立てて割れる。細切れになった絵画が、色とりど…

  • いびつな像

    憂鬱になるのは 魂の真実とかけ離れたことを考えただけ幸せになるのは 魂の真実と響き合うことを考えただけたったそれだけのこと 感情も気分も 思考から始まり 思考から生まれる思考とは自分の心のスクリーンに何かを映しているだけで決して 絶対の真実ではないむしろ歪んだいびつな像がそこに映っていると思ったほうがいい経験によってひずんでしまった古い色眼鏡で世界を見ているから 思考に溺れなければそれでいい生まれる思考にかかずらわることなくただ流してしまう淀みなく流れる水のように少しでも滞ると腐り始めるんだ

  • シュールな自虐ネタ

    『ほえる犬は噛まない』ポン・ジュノ監督の長編デビュー作。ポン・ジュノ監督は初期の作品が好きかも。『殺人の追憶』もとても好みだったし、最近の、評価の高い『パラサイト〜半地下の家族』とかよりむしろ良いんじゃない? このデビュー作も、細かいエピソードを上手にパズルのように組み合わせていく感覚が、凄く生きていると感じた。なんとなくシュールで、得体の知れない感じが上手く醸し出されて、ちょっと残酷なシーンなどあるのだけれど、なぜかその残酷さが上手に変換されてしまって、シリアスにならずにスルッとすり抜けて逃げてしまう。とはいえ、犬を殺すシーンなどは不快で目を逸らしたくなり、コミカルな映画だとは感じられなかっ…

  • テイクバック

    人に判ってもらえない 誤解されるという孤独な現実を創り出すのは大切な誰かに対し あの人とだけは通じているという強烈な歓びを感じたいから大多数とうまく交流できないのは限られた人と深く交わることの歓びをより感じたいから禁忌を犯すことでより高い高揚を得るのと同じだ渇き切った後に飲む一杯の水がどれだけ美味かを知りたいだけそのために自らの手で計画した現実

  • 椅子取りゲーム

    通っていた高校の最寄りのH駅に向けて、自転車を漕いでいる。駅前は、しばらく見ないうちに、特殊な変異を遂げた生物のように、見ず知らずのものに変貌していた。ひしめき合う原色と幾何学の洪水。熱を帯びた人いきれと喧騒。あらゆるエネルギーが不自然に圧縮され、あるべき数より多く、居場所を失ったものが溢れ出す。まるで椅子取りゲームでもしているように。自転車を駐める場所を探して歩き回るうち、くらくらと目眩がした。駐輪できそうなスペースには、どこも既にたくさんの自転車が並び、柵に繋がれた家畜の群れのように見えた。ハンドルはそれぞれに勝手な方向を向き、圧搾されてひしゃげた憤りを象っている。 あり得ない場所に、セブ…

  • 神は支配しない

    『エクス・マキナ』 アレックス・ガーランド監督。第88回アカデミー賞視覚効果賞受賞作品。 アンビエント調の音楽と、選りすぐられた視覚効果との影響で、だんだん意識が麻痺してくる感覚。主人公と同じく、自分が本当に人間だったかどうかが疑わしくなってくる。 高性能なアンドロイドを造り出す人物は、自らを神に限りなく近いものと思い込んでいく。世界をほしいままに操り、全てを玩具にしても良い存在なのだと。自分の欲望を満たすために世界がある。アンドロイドは皆、男性から見て欲望の対象である、若く美しい女性の形状をしている。思いのままの創造と、気まぐれな破壊。神は欲望によって創造するのではない。神は支配しない。 ウ…

  • 世界の秘密の鍵

    「信じたいことを信じたまま死んじゃえば、それが私の真実になる」旧いサイトのプロフィールに、座右の銘としてこんな言葉を載せた。死を祈念しているようなニュアンスを与えてしまうような気がして、後に変更した。「信じたいことを信じたまま生き抜けば、それが私の真実になる」二つは、私にとっては全く同じ意味だったので。 信じたことが、叶わないと判っていたとしても、それでも信じぬくという決意。たとえ叶わなくても、その願いとともに心中するという覚悟。そうやって生きれば、死の瞬間には、それが現実に叶ったかどうかなんて、どちらだって同じことだと思えるんじゃないか。 心の中の果てしない宇宙と、自分という存在が配置されて…

  • 双子の相剋

    双子の兄は、優秀ではあるが屈折し、心の闇に支配され、その支配を外界に投影しようと生きる。双子の弟は、自由奔放で、渓谷を吹き渡る風のような清々しさを持つ。兄は徒党を組み、自らの生み出すルールや不文律に絶対忠誠を求める。それに背く者やはみ出る者は容赦なく断罪する。平屋の屋根の上にたくさん集まった彼らは、たったひとりで立ち向かう弟ににじり寄る。時代背景は明らかに現代ではないけれど、それほど遠い過去でもないように感じられた。これが映画の中の出来事なのか、現実なのかも、よくわからなかった。 双子の幼少期。一緒に生まれた双生児というのに、二人は何もかも対照的だった。弟はすくすくと芽吹いたのに対し、兄は一回…

  • うさぎに小判

    愛用のMacBookに向かって、何か夢中で作業している時に、父にしつこく話しかけられて苛立つ。半分無視してあしらった。父は腹を立てたのか、私のMacBookを絨毯の上に置いた。絨毯はみるみる色を変え、銀色に輝き始める。しだいに境目は曖昧になり、環境に溶け込むために色を変える動物のように、姿を晦ました。私は気づかず、ダイニングチェアの脚でMacBookを踏んでしまう。チェアに腰掛けて、座面がぐらついていることで初めて気づいた。リンゴマークのそばに同じくらいの大きさの穴が空き、その周辺から、モロモロと腐った壁のように崩れ始める。 仕方なく、新しいMacを買いに出かけた。店には凄まじく大きな、本格的…

  • 復讐と感謝

    私は父に復讐したかったされた分だけ返してやりたい苦しめてやりたいと感じていただから父に苛立つような出来事を掬い上げてその機会を窺っていたその機会に思う存分遣り込めたいと願っていた 決して父の言動に「苦しめられ」ているのではなく復讐の機会をみずから創造しているだけ私は被害者ではないその事に気づき 善悪で裁くことなく受け容れる そのような創造の機会を父の存在が創ってくれた生きることを難しくし ハードルを上げてくれたそのことに感謝する

  • 原色の愚者

    私と恋人は若く、二十歳くらいに見えた。何も知らないがゆえの豪胆さがあり、怖いもの知らずで、シンプルに未来の輝きを信じている。タロットの愚者のカードのように思えた。私たちは、カラフルな原色を重ね合わせたピエロのような服装で、特に鮮やかな黄色が目を引いた。 銀色のステンレスで出来たカートのような乗り物があり、彼は、それに乗ろうと言った。これに乗れば、空を飛ぶこともできる。私は、それは無理だと言った。二階の窓から飛び出せば、コンクリートの地面に打ち付けられて大破する。 私たちは実際に試してみることにした。二階の窓から空中へと勢いよく飛び出した銀色のカートは、真っ逆さまに地面へと墜落した。けれどカート…

  • 相談者

    二十歳くらいのの若い女性に相談を受ける。資格か何かの勉強をしなくてはいけなくて、朝方まで机に向かって頑張っているのに結果が出せないと言う。 何時間机に向かったから凄いんだと、時間だけで判断していませんか? 音楽を聞きながらとか、ラジオを聞きながらとかだったら、集中しているのはほんの一瞬、あとは意識が違う場所へ流れ出しているんです。無駄でしかありません。だったら一時間なら一時間と時間を決め、その間だけ勉強する、あとはすっぱり忘れて遊ぶ、としたほうがずっといいと思います。集中力も才能です。長く続けられる人もいればそうでもない人もいる。自分の才能を知ってそれに合わせたほうが得策です。私はそう答える。…

  • 漂白された闇

    真っ白で艷やかな床が一面続いていて、その上に、寸分狂わず並べられたナイフやフォークのように、人々が並んで横になっている。その展開図は限りなく続いているかに見える。壁も天井も白く、白過ぎて、それが壁なのかどうかわからない。壁という概念や言葉さえ、吸収して真っ白にしてしまう。 寝そべった人々は皆、黒ずくめの服を着ているように感じられる。その真っ白な世界には無しか存在しないので、色も存在できなかったのかもしれない。 その世界で、整頓されて寝そべっているなかの一人の男性に、インタビュアーが話しかける。こんなに密集していて、周りには異性ばかりが寝転がっているのを、どう感じていますか。異性がよりどりみどり…

  • 恥の効用

    たくさん恥をかけばかくほど 私は自由になる失敗すればするほど それを許せるようになる恥をかくことは なんて素晴らしい恵みなんだろう できないことや下手なことをチャームボイントと捉え魅力に変えるのか恥ずかしくて消し去りたいものと捉えるのか選択する自由があることを思い出させてくれる

  • スピリチュアルマガジン

    届いたメールマガジンにこんな内容が書かれていた。……◯◯さんがずっと畏れてきた存在が、光の橋を越えて、体を脱ぎ棄てていかれました。(確かにこの「畏」れるという字が使われていて、それが妙に引っかかった)◯◯さんは、虚脱感と開放感、そして喪失感に翻弄され、一気に訪れた感情の大波にご自分を見失っていらっしゃいます。 その存在は肉体を離れ、もう二度と手の届かない別の世界へと旅立ってしまったように感じているでしょう。死後の世界のような、自分も死んだら同じ場所に行けるという期待の持てる場所ではなく、本当に永久の別れとなる、どこかまったく違う位相にある場所へと旅立ったのだと。 しかし、あなたが畏れ、崇めてき…

  • 雨音の独白

    インクの切れた万年筆で手紙をしたためました埃を被った灯りの下でぼんやりと太陽の亡霊が揺れましたペンのキャップを閉めたなら明日のスープを煮つめるのです錆を落とすために握りしめた右手が痺れます長い長い晩春の雨流れる雫を数えます喉に絡みつく飽和した蒸気にうっかり呼吸を忘れてしまうのです 百日紅の根元に埋めたあの結晶が見つかりません幾重もの薄い皮を剥いたなら葡萄の一粒のように瑞々しくあなたとわたしの舌を痺れさせるあの結晶のことですお利口な大地が代謝したあの宝石はいったい何に生まれ代わったのでしょうか明日の朝が来たならば瑠璃色の蝶に尋ねましょうか 燥き切った唇を潤す涙はもう零れることがありませんそれは正…

  • 生命のスパーク

    『タイタニック』 誰もが知る言わずもがなの超大作。地上波で放映していたので観た。たしか公開後しばらくした頃に一度観たきりで、細かいところは殆ど忘れていた。 彼は彼女に言う。君は何人も子供を生んだ後、この冷たい海ではなく、温かいベッドて最期を迎えるのだと。それを約束してくれと。彼女は息絶えた彼の手を離し、氷の海に沈みゆくのを見届け、救助の手を求める。二人分の生命力が宿ったかのような、噴火口からほとばしる光のスパークが、重く立ち籠める闇を切り裂く。 二十年も前に見たときには、彼女に漲るちからに素直な共感ができなかったのを思い出した。生きるって素晴らしいね、という、いかにも安っぽい感動として消費され…

  • 目には見えない爆弾

    数分後に、原子爆弾が落ちることがわかっていた。私たちはできるだけ頑丈なビルに駆け込んで、じっと息を潜める。眼の潰れるような閃光、耳をつんざく轟音、そういったものを想像していたけれど、具体的な光や音は、何も検知されなかった。目に映る世界は何の変化も起きたように見えない、しかし現実に原子爆弾は落とされ、私たちの世界の何らかのシステムが崩壊したことは確かだった。なぜそうなのかはわからないけれど、そう確信している。 人々は誰もが戸惑い、おろおろと慌てふためきながら、周りの人間がどう出るかを横目で観察している。皆が自分の行く末を、自分の責任で判断しなければならない。なのにその責任は重すぎるので、誰もが誰…

  • 足りないものを数える悪癖

    常に100点から引き算をしていた98点でも なぜあと2点が取れなかったのだと強く叱責された子供の頃の記憶がまだ 私の中では生き続けていて 何ができるようになったかではなく何がまだできないでいるかを常に考えてしまう癖 完璧になるために何が足りないか完全であるためにどうしなければいけないかその隙間を必死で埋めるだけの人生それは完璧には程遠い 邪魔なものを減らしていく人生と素敵なものが増えていく人生と起きていることは全く同じでも二種類の人生がある

  • 日常の魔法

    『八月のクリスマス』 1998年の韓国映画を観た。ハン・ソッキュ、シム・ウナ主演。 盛り場のトイレの鏡の前で、突然姿を消した彼を想い、涙を流し、鼻をかむシーンが印象的。日常のなんでもないようなシーンが降り積もり、それが次第に輝く宝石となっていく魔法を、丁寧に編み込むように描き出している。それは誰もの人生にある、身近な魔法でありながら、すり抜けてしまい手が届かないもの。 遊園地で手渡した缶飲料の飲み口を、そっと拭いてやる彼女の横顔や、彼の昔話の中に登場するおならをする幽霊の話や、本当に些細な出来事の一つ一つが次第に重みを増し、煌めいていく。万年筆を丁寧に洗い、新しいインクに思いを込めてしたためた…

  • ウズモレル

    情報に埋もれると窒息する何もない場所に埋もれていたい柔らかい眠りに揺られていたい無数の塵が沈殿するのを見つめていたい 光が瞼を透かして囁いてくるのを感じたい風が肌の上で遊ぶのを感じたい時がまろやかに軋む音に耳を澄ませていたい鼓動のなかにある宇宙を感じたい銀河を逆に廻すんだ

  • スパイ養成所

    青春グラフィティ的な群像劇。主人公の二人の男子は、何らかの養成所に入所する。そこは表向きは何の変哲もない、どこにでもある専門学校のようだったけれど、内実は、諜報機関の要員を育成するという裏の顔がある。敵地に潜入捜査員として紛れ込むために、彼らはあらゆる技術を習得し、マルチプレーヤーとなる必要があった。 その日の実習は、なぜか、電車の塗装をすることだった。古くなった車両をペイントし直し、生まれ変わらせる。主人公の二人は、同級生たちに妬まれ、陥れられる。故意に誤った情報が伝えられ、赤く塗るはずの車両を青く、青く塗るはずの車両を赤く、ペイントした。透き通った青空は、宇宙の果てまで続くかに思われる。二…

  • 秘薬

    あなたを見つめていられれば幸せだったあなたを欲しいと願ったからあなたを見つめることは苦しみに変わった 痛みのためあなたを見つめることができなくなったわたしはあなたを失ってわたし自身を失った もう一度あなたを見つめたいただそれだけが私の願いとなったそれだけが私の恐れともなった わたしを醒まさないで 血を吸い上げた紅い薔薇昨日までは純黒だった紅い薔薇 秘薬だと確信できないその液体を無心に吸い上げ熱に浮かされるあなたの血でわたしを染めてほしい紅いままで朽ちていくことをどうか赦してほしい 鎮痛剤はもう要らないふたつに割れた黒曜石の片方天穹の半分 つまりわたしの半身が尖った刃となりこの心臓をを切り刻んで…

  • お大事に

    アトピー性皮膚炎が再発してしまった知人に会った時のことを、ふと思い出した。普段はほとんど完治してきれいな肌を取り戻していたけれど、最近過労が祟ったらしいと話していた。いつもばっちりとメイクしていたのにその日はノーメイクで、腕も露出できないらしく、オーガニックコットンのアームカバーをつけていた。そのせいか、生き生きとした印象がすっかり影を潜め、遠い靄の向こうにいるかのように見えた。 私は幸いなことにそのような皮膚トラブルとは無縁で生きてきて、彼女がどれだけ大変でどれだけ辛いのか、分かったつもりになっても本当には分かるはずがなかった。大変なんだなぁ、くらいの印象しか持てなかった。 当たり障りのない…

  • 干涸びた水路

    すれ違う若い女性たちや、十代くらいの少年たちの会話が、風に途切れ、断片的に耳に届く。ちぎれた便箋を寄せ集め、コラージュするように意識の中で繋げていく。若者たちの会話は、私自身の人生の中、どこかしらで実体験してきた思いの断片であり、色とりどりの便箋を繋ぎ合わせた後に、どこか既視感のあるひとつのレポートが出来上がる。それが自分自身の人生のストーリーによく似ていることに気づいて、不思議な気分がする。 朝起きて、窓辺で手鏡を覗くと、目の周りにたくさんの深いしわができているのを見つける。朝の白い光が率直に映し出したしわを、一つ一つ丹念に追いかけていくと、額にも、鼻筋にも、格子状に縦横に細かいしわが張り巡…

  • 他者の視点

    他者の目で自分を見るということは他者の基準に自己を売り渡すということじゃなく自分の価値基準が 知らす知らず凝り固まった偏りのあるものになっていることに気づくために必要 自分が大きいと思うものが 誰かには小さいのかもしれない自分が醜いと思うものが 誰かには美しいのかもしれない自分の価値基準は自分にしか通用しない狭い枠の中から世界を見ているのだと気づくことに意義がある それ以上でも以下でもない他者に合わせて自分が大きいと感じたものを小さいのだと思い込む必要はない自分の方がおかしいのだと審判を下す それはもっと異常なことそんな異常な日々を生きてきたのだから何もかも狂って当然だった

  • 地下水脈を流れる輝き

    『オアシス』 2002年、イ・チャンドン監督作品を観た。社会不適合者の男性と、脳性麻痺の障碍を持つ女性との、異形でありながらも純粋な恋愛。社会のタブーに果敢に切り込んでいく姿勢には、痺れる。 脳性麻痺の女性を演じた、ムン・ソリの演技が凄すぎた。実際にリハビリテーションを本格的に学んだそうだけれど、そこから得られたものを見事に昇華していて、本当に凄いとしか言いようがないと思った。障碍のある方の見た目をただモノマネするようなものであれば、侮蔑的なニュアンスが加わってしまう危険さえある難しい役どころだと思うのに、その精神の深みまで完全コピーしていると感じられた。女優としての生命だけでなく、一人の人と…

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