chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
九月の夜想曲 ~ブルームーン<九十九の涙に彩られた刻の雫>~ https://blog.goo.ne.jp/tears99-september-rain

行間に綴られた言葉を、共に知る方へのメッセージ。 ブルームーンに映るあの記憶を。 そして、これからの道のりを。

ポエムブログ / 心の詩

※ランキングに参加していません

九月のZ
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/12/25

九月のZさんの人気ランキング

九月のZさんはランキングに参加していません。

※ランキングに参加するとカテゴリ順位・ポイントが表示されます。

プロフィールTOPに戻る

  • 『節目』

    『節目』

    ☆☆☆<始まりは、あの夜>『九月の夜想曲』の開演は2010年7月7日。同年6月6日にご案内を掲載し、開演までにいくつかのメロディを奏でました。多くの方に訪れていただくことを必要としない扉ですので、当初はひっそりと在りました。途中で道端に期間限定の看板を掲げ、必要な方はお入りいただけるようにさせていただいたこともありました。あれから十三年近く、途切れ途切れに続けてまいりました『九月の夜想曲』は、最初から幕引きについて考えておりました。それは、訪れてくださる方がいなくなれば・・・というものです。元々、代筆で始めたこの扉、語り部としての使命も持ちつつ、必要な方に少しでもレクイエムが聴こえましたら幸いです。近年、独り、この扉の前で旅人に一杯のお水を差し上げる仕事を続けておりましたが、不在のことが多いこともあり、よ...『節目』

  • 『糸の切れたマリオネット』結

    『糸の切れたマリオネット』結

    【結】『道化師の夜想曲』☆☆☆聖なる夜。暖炉の前に置かれた大きな箱。光沢のある緑の包装紙に包まれています。ご馳走を食べながらも、中が気になってしかたがない女の子。最後のケーキを口に押し込むと、一目散に駆け寄ります。包装紙を剥がすのももどかしく、大きな蓋を開けると、中から見つめる大きな瞳。「わあ~、くまさんだ!」クリスマス限定のテディベアが、愛らしい瞳で見つめています。「今夜は、くまさんと一緒におねんねしたら?」「うん、そうする。ありがとう!」☆☆☆いつもと同じ夜。スーパーの紙袋が少し膨らんでいます。いつもより少しだけ贅沢な夕食。食後には1カットのショートケーキが出てきました。「もうお腹いっぱい。」「遠慮しないで、食べていいのよ。」苦いケーキを口に押し込むと、見ないようにしていた紙袋がちゃぶ台に乗ります。「...『糸の切れたマリオネット』結

  • 『糸の切れたマリオネット』転

    『糸の切れたマリオネット』転

    【転】ピエロの言葉ピエロに声はありません。マリオネットのときからありません。マリオネットの叫びは潮騒にかき消されてしまいますが、ピエロの声は落ち葉と一緒に濡れた舗道に重なります。舗道に記された音符のようです。誰かがそれに気づきました。頭の中で鍵盤をたたいてみると、懐かしい子守唄が聴こえてきました。途中で風が音符を連れ去ってしまいました。あのメロディは、風に乗って消え去りました。最後まで奏でることの出来ないメロディ。ピエロは、失敗を演じるのが仕事です。最後まで奏でることが出来るからこそ、それだけが出来ないのです。音符に気づいた人が振り返ると、木陰に隠れたピエロを見つけました。近づき、木陰をのぞいてみると・・・そこには、糸の切れたマリオネットがありました。抱き上げようと手を伸ばすと、手のひらを舐める老犬がいま...『糸の切れたマリオネット』転

  • 『糸の切れたマリオネット』承

    『糸の切れたマリオネット』承

    【承】哀しい刻糸の切れたマリオネット。マリオネットには、帰る家がありません。だから、帰る家を探して歩き続けます。永遠に彷徨うのは、帰る家が無いからです。マリオネットには、言葉がありません。言葉を伝える人がいないからです。だから、いつも言葉を抱いています。そして、その言葉を伝える人を探し、独りで歩き続けます。無人の舞台を歩き続けます。マリオネットには、声がありません。どれほど叫んでも、気づく人がいないからです。それでもマリオネットは叫び続けます。誰かに届けたくて叫び続けます。マリオネットには、その叫びが聴こえません。声を失っていたからです。失っていたことさえ気づかず、叫び続けていました。マリオネットは、糸が切れていることにも気づかず、朽ち果て、燃え尽きていることにも気づかず、叫び続けています。声を失ったマリ...『糸の切れたマリオネット』承

  • 『糸の切れたマリオネット』起

    『糸の切れたマリオネット』起

    【起】マリオネットの涙舞台の上で、マリオネットが元気に踊ります。いつもと変わらぬ光景。客席はありません。誰もいない古い劇場で、マリオネットが踊り続けます。舞台の上のマリオネットは、いつまでも踊り続けます。無人の劇場に誰かの声が聴こえてきます。「誰もいないのに、なぜ踊り続けるの?」マリオネットが答えます。「あなたの声が聴こえるから。」ある日、舞台のマリオネットが突然倒れます。必死に顔を上げるマリオネット。笑顔が小刻みに震えています。背中の糸が一本切れました。マリオネットは立ち上がり、踊り続けます。来る日も来る日も、踊り続けます。そして一本、また一本と、糸が切れていきます。無人の劇場に誰かの声が聴こえてきます。「もう十分でしょう。踊るのをやめましょう。」マリオネットが答えます。「踊りをやめたら、あなたの声が聴...『糸の切れたマリオネット』起

  • 『つづり紐』

    『つづり紐』

    前略初めて描いた絵は、古びた運動靴のデッサンでした。初めて絵具を手にしたとき、木陰が真っ黒になりました。鉛筆一本が、世界の全てだったようです。鉛筆一本あれば、描きたいものが描け、伝えたい言葉を記すことができます。拙い文字で綴られた便箋を、そっと机の中にしまいます。季節の移ろいは、机の中を便箋でいっぱいにします。一度も投函されることなく、机の中で眠ったままの言葉たち。秋の木洩れ日の中、古びた机は木材に還ります。行き場を失った言葉たち。散り散りになって、舞い散る木の葉になりそうです。枯れゆく庭の木が囁きます。やせ細った枝の皮から、一本のつづり紐ができました。風に飛ばされそうな便箋たちは、つづり紐で一冊の本になりました。鉛筆一本で描ける世界は、一本のつづり紐で本になります。誰にも読まれることなく、古本屋の片隅に...『つづり紐』

  • 『手をのばせばそこに』第三夜

    『手をのばせばそこに』第三夜

    同じ話を繰り返す人がいます。人は、何十回と聞かされるうちに、途中で遮り、結末を知っていることを伝えます。それが良くないことは、誰でも知っています。それでもそうしてしまうのには、理由があります。その理由は、本人にしかわからないものです。傍から「耳を傾けるべき」など、当たり前の助言をすることは無意味です。わかっているのですから。哀しいのは、話を遮られること。哀しいのは、話を遮ること。哀しいのは、そんな刻。☆☆☆同じ話ではないのです。結末は同じでも、その話の筋道は、大切なところへと導いています。その尊いところへ一緒に行けないことが、哀しいのです。もう一度聴きたいと願うとき、その道の先は、行き止まりになります。道は、歩くためにあるのではなく、立ち尽くすためにあるものと知ります。どれほど険しい道のりも、歩けるだけ幸...『手をのばせばそこに』第三夜

  • 『手をのばせばそこに』第二夜

    『手をのばせばそこに』第二夜

    手をのばせばそこにあるもの。手をのばせばふれることができるもの。手をのばせば幸せに包まれるもの。わかっていてもためらう理由が、世の中にはたくさんあります。高く積まれた積木のように、そのひとつを手に取ると、崩れ落ちるのが人の世です。そのワンピースが、どれほどかけがえのないものだとしても、それでも手をのばせないことがあるものです。後悔することがわかっていても、間違いだとわかっていても、それが意味の無いことだとわかっていても・・・崩れ落ちるのが自分のものであるのなら、ためらうことはないでしょう。失うのが自分の利益や楽しみなら、迷うことはないでしょう。でも、高く積み重なった積木は、自分事ではないことが多いのです。そして、それが崩れ落ちるのを、その大切なワンピースは望んではいないのです。手をのばせば、かけがえのない...『手をのばせばそこに』第二夜

  • 『手をのばせばそこに』第一夜

    『手をのばせばそこに』第一夜

    紅梅を前に螺旋を描くのは、梅ソフトクリーム。梅の花を愛でて、梅味のソフトクリームを眼の前にすれば、どんなワンコも目が釘付けになりますね。人だって、きっとそう。これひとつで、どれほどの幸せを紡ぐことができるのか・・・「食べたいな」どこからともなく聴こえてくるような気がいたします。いいですよ。好きなだけお食べなさい。美味しいかい?ほっぺについたクリーム。こぼれる笑み。百円玉をいくつか手に取り、笑顔と交換。これひとつで、どれほどの笑みが見られるのか・・・梅味ですよ。以前よりも大人しくなった印象ではありますが・・・梅味のソフトクリームは、想い出のメリーゴーラウンド。どんなに回っても、どこへも行けないのです。それでもよいのです。誰かが楽しいなら。「食べたいな」どこからともなく聴こえてくる声。思いきり手をのばしたら、...『手をのばせばそこに』第一夜

  • 『頬を染めて』

    『頬を染めて』

    雪の降った翌朝、頬を桃色に染めてこぼれる笑顔。伝えたい気持ちを口に出せず、うっすらと色づく頬を隠すように、うつむきながら他愛もない言葉を交わす少女。人工甘味料とITという言葉に埋め尽くされ、必要を感じる暇もないほどに溢れる物質、情報に流され、他人の命さえも「数」で表現される時代。人には体温があり、心の温度は頬に表れる・・・そんなことが、遠くの景色に霞んで見える日々。LINEでは、体温は伝わらず、CGでは頬の色は表現できても、心は伝えられず。梅は一年の間、ずっとそこにいて、春のほんのひととき、頬を桃色に染めます。そして、人知れず花びらを閉じ、大切な命を育み、再び長い刻をひとり静かに受け止めます。梅の花が色づくことを、ありがとうの気持ちで応えられたら、人は余計な事を考えずに済むのかもしれません。「戦略」という、もっ...『頬を染めて』

  • 『頼みたいことがあるんだ』

    『頼みたいことがあるんだ』

    きみに頼みたいことがあるんだ。きみにしかできないことなんだ。しばらく守っていてほしいんだ。大切な大切な・・・ぼくが守れなかった約束少しの間、待ってほしいんだ。ぼくが果たせなかった夢少しだけ、預かってほしいんだ。ぼくが行くまで少しの間少しだけ。きみにしか頼めないんだ。ずっと一緒にいたきみにしか。またみんなで一緒にいよう。それまで守っていてほしいんだ。きみにしか頼めないんだ。WrittenbyZ『頼みたいことがあるんだ』

  • 『あなたの重荷にならないように』

    『あなたの重荷にならないように』

    きみは、何も求めなかったね。美味しい料理も、楽しい旅行も、綺麗な服も、豪華な暮らしも、何も・・・まるで、『あなたの重荷にならないように』心の中にずっと、その言葉をしまいこんでいたように。お天道様が微笑むときは「明るくてうれしいな。ちょっと暑いけど」どしゃ降りの日には「こんな日でも来てくれてありがとう」大地が揺れた日には「『そばにいてくれてありがとう』不安だったんだ・・・」すがるような眼でそう言っていたね。『あなたの重荷にならないように』きみが最期まで、心の中にしまいこんだその言葉受け取るには重た過ぎる。一番重い荷物は、重荷にならないようにと、しまい込んだ想い。受けとめることさえできないほど。だから背負っていきましょうきみと一緒に。『いつも、そばにいてくれてありがとう』WrittenbyZ『あなたの重荷にならないように』

  • 『そばにいてくれてありがとう』

    『そばにいてくれてありがとう』

    『そばにいてくれてありがとう』きみは、そう言っていたね。いつの日もいつの日もお天道様が満面の笑みをたたえていた日。きみの黒い毛はとても暑そうだったけれど元気にそう言っていたね。どしゃ降りの日には打ちつける雨粒に眼を開けるのも大変だったろうに外に出てきて、そう言っていたね。大地が揺れた日には臆病なきみは固まったまますがるような眼でそう言っていたね。とても大切なときにそばにいられなかったことを恨むことなくそう伝えてくれたね。衣食住・・・満ち足りたものなど何もなく旅することもなく得られることもなく、失うことばかりの生涯に一度も誰かを責めることなくいつもこう言っていたね。『そばにいてくれてありがとう』それだけでよかったのだろうか?それすらできなかったのに。それでもよかったのだろうか?その笑顔がどれほどやさしさに満ちてい...『そばにいてくれてありがとう』

  • 『静かなメリークリスマス』

    『静かなメリークリスマス』

    世界中が同じ音楽に溢れ、どの街もイルミネーションや煌びやかな装飾品に埋もれ、行き交う人々が一様に駆り立てられる日。誰もが特別に過ごす日。随分と前から盛り上がりを見せる大きなイベント。特別な日に向けた、特別な時期。高鳴る鼓動と入念な準備。遂に訪れる特別な日。家路を急ぐ足。高級なレストランに向かう足。ご馳走と色鮮やかな景色に包まれ、夜は更けてゆく。そして、時計の針がほんの少し境目を横切っただけで、全てが消えうせる現実。居場所を失い、捨てられるケーキたち。ほんの少し前まで、スポットライトに照らされ、輝きを放っていたもみの木。役目を終え、どこに向かうかを知らされることなく、姿を消していく。☆☆☆いつもと同じように始まり、いつもと同じように幕を閉じる日。大きな舞台の裏で、慎ましく過ごす日々。静かに過ごす舞台裏の日々。訪れ...『静かなメリークリスマス』

  • 『人魚の刻』

    『人魚の刻』

    古来より、伝承されている人魚なる生きもの。人なのか?魚なのか?陸で人類と暮らすには違和感があり、海で魚たちと暮らすには心寂しく。何とも不自由な印象です。人類は、『似て非なるもの』を忌み嫌う性質があります。人として言葉を発すれば、『似ているもの』。しかし、陸に生息する人類の知らない“海”を知っていれば、『非なるもの』。先の条件が揃ってしまいます。「では、海で暮らせばよいだろう。」ところが、人魚は歌姫でもありますので、その音色を届けるには風が必要です。だから、三日月の夜、海辺にて歌を奏でるのでしょう。ヴァイオリンの弦を震わせるように・・・トランペットに命を吹き込むように・・・ピアノの鍵盤を紡ぐように・・・「結局、人魚は人なのか?魚なのか?」無粋な問いは必要ありません。人魚は、人魚以外のなにものでもありません。あるが...『人魚の刻』

  • 『音符』

    『音符』

    前略初めて目にした景色は、笑顔でした。そして、最期に見えた景色も、笑顔でした。不思議なものです。笑顔のない道のりだったのに。いつも口ずさむ唄が聞こえなくなると、聴こえてくるメロディのように。砂利を踏みしめる音が聞こえなくなると、聴こえてくるあの夕立のように。ここにも、音はありません。絞り出す声がもう尽きているのです。ここにも、香りはありません。懐かしさは、古びた写真と一緒に燃え尽きているのです。ただ、回転木馬は、廻り続けます。どこにも行けないのではなく、いつまでもここで紡いでいます。幸せな季節はなくとも痛みを止める薬はなくとも小さな手で握りしめた、ささやかな想いだけが、この刻に留まっているのです。ほんのわずかな刻。永遠の刻。こちらは桜舞う季節です。声を失っても、笑顔こぼれる季節です。真っ白な便箋に音符をしたため...『音符』

  • 『手紙』

    『手紙』

    前略そちらは桜舞う季節でしょうか。それとも、銀杏の葉が舞い降りる季節でしょうか。こちらは、雲の絨毯に銀色の陽の光が差し込んでいます。ご心配なく。日に焼けて皮膚がただれることもなく、寒さに手足がかじかむこともありません。間もなく群青の掛布団に包まって、金平糖のような星たちに見守られ、永い眠りにつく刻が訪れます。ここには、音も香りもありません。ただ、ときおり雲の絨毯に映し出される短編映画や、辿り着かないドームの天井に広がる真実のプラネタリウムが、前後の無い刻を流れていきます。そちらは蛍が彩る季節でしょうか。それとも、すすきがさらさらと揺れる季節でしょうか。こちらは、湿った雲の絨毯に銀色の星の雨が降り注いでいます。ご心配なく。雨に濡れたまま眠りについて、風邪をひくこともなく、雨に濡れたまま立ち尽くすこともありません。...『手紙』

  • 『命の瞳』

    『命の瞳』

    ☆☆☆<始まりは冬の夜>冬のある日、車を下りると、眼の前に大きなゴールデンレトリーバー。「んっ?どうした?」つぶらな瞳は一瞬たじろぐ素振りで、でも興味津々で傍にいます。頭を撫で、お腹をすかせているのかな?と思い、コンビニの袋を覗くと、中にあるのはアイスクリームだけ・・・せっかくなので、ふたを開け、雪の上に置いてあげました。その子はペロペロと舐めていましたが、真冬の夜の屋外のアイスクリーム・・・お腹をこわさなければよいが・・・思えば、仕事柄、人間に嫌われることは多いですが、人間以外とは相性が良いようです。いつも動物はフレンドリーに近づいてきてくれます。一説によると、同類と思われているらしいです。☆☆☆<ひとりぼっちの子猫>あれは、夏の夜。とある場所にて車を下りると、足元に体をすりつける子猫。生後、ひと月くらいでし...『命の瞳』

  • 『マリオネットの刻』

    『マリオネットの刻』

    マリオネットが届けたかったもの・・・それはマリオネットが届けられないものでした。小さなその手では届けられない、それはそれは大きなものでした。マリオネットが届けたかったもの・・・それはマリオネットが見つけられないものでした。哀しみに満ちたその瞳では見つけられない、それはそれは眩いものでした。マリオネットが届けたかったもの・・・それはマリオネットが伝えられないものでした。深すぎるその想いでは伝えられない、それはそれは限りない大切なものでした。☆☆☆糸の切れたマリオネット。笑顔が描かれたその人形の瞳は、その笑顔を探していました。今も変わることなく流れる季節があります。今も途切れることなく流れるメロディがあります。そして、今も笑顔を探し続ける瞳があります。きっと辿り着くと信じて歩き続けています。☆☆☆マリオネットは知っ...『マリオネットの刻』

  • 『マリオネットの瞳』

    『マリオネットの瞳』

    マリオネットに声はありません。どれほど叫んでも、その波は潮騒にかき消されてしまいます。それでもマリオネットは叫び続けます。誰のため?それは、大切な、大切な、本当に大切な人のため。笑われたっていいのです。ばかにされたって気にしないのです。その声を届けたいのは、マリオネット自身のためではありません。心配で心配で、居ても立っても居られないのです。糸が切れていることにも気づかず朽ち果て、燃え尽きていることにも気づかず叫び続けています。それは、とても静かな調べ。潮騒に耳を澄ますと聴こえてくる、それはそれは静かなメロディ。声無き声が聴こえるとき。声亡き声が聴こえる時。声泣き声が聴こえる刻。☆☆☆糸の切れたマリオネット。どこにも行けなかった人形は、帰る場所を知っていました。どこにも無いその場所を知っていました。笑顔が描かれた...『マリオネットの瞳』

ブログリーダー」を活用して、九月のZさんをフォローしませんか?

ハンドル名
九月のZさん
ブログタイトル
九月の夜想曲 ~ブルームーン<九十九の涙に彩られた刻の雫>~
フォロー
九月の夜想曲 ~ブルームーン<九十九の涙に彩られた刻の雫>~

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用