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  • 夢譚のなかで

    * 戦つづく骸のなかのおもいではピースサインのかく存るゆうべ 流れては消ゆるものこそ尊しと河辺の花をちぎって游ぶ いまさらにおもいでなどと呼ぶ刹那 冷凍庫に隠したるかな 彼方より流れ星かな一筋のなみだのようなきらめきありぬ ぼくがまだ生きてゐるという仮定法 用法知らず筆写するのみ ペン軸の軸が回転する夜半 大きな嘘を吐く鳥がゐる 酸模の茎を齧って少年の夏の真昼の憧憬おもう いくつかの片恋おもう夏がまた始まろうとするわが人生よ 舟を漕ぐ みどりいろなる水の上あらたな風がうろを敲いた 茄子肥ゆる 季節のときよ一瞬の光りのなかで遊ぶ子供ら 橘樹の萌ゆる木立よ 回答はあらずやわれが死ぬるときまで あや…

  • 大人になる予感

    www.youtube.com * 紫陽花暗し夏のまえぶれおれの手が汚れながらに握る花びら 声あればふりむくときよ顔がまたちがったように見えるゆうぐれ 光りあれ 取り残された路地裏でつぎの出会いを待つは朝どき しぐれゆく街の時間よまざまざとひとの内部を照らす雨粒 凋れゆく花の幾多もうつくしく午後の愁いをわずかに棄てる われらひとしくむなしかれひとつの愛も受けずにゐたり 流れとは時間の比喩よさみしさが海辺の砂を浚う愛しさ かすかなる木魂のなかに森がある 耳を澄まして斧に手をやる だれもいない遊園地にて遠ざかるおもいですべてわれにあらずや この夜がぼくのものではないならばいまやすべてを闇に捧げる …

  • あるいは主人の非在

    * 絶つ定め あるいは祝賀歌いたる余生のなかの雁の啼き声 身を放つ 窓の眺めが光りする、いつかのような死へのあこがれ きょうもまたさよならする両手 幽かなひとのかげまだ残る 車蜻蛉・アンドロメダよ銀河するおれの永遠曝す午後2時 時と時の硲よ いまだ知られざるわが誕生の日の陽だまり 青かびのチーズが臭う食卓にわれも知らない小人が登る 私性なき詩を書きためてやがて死ぬわれら世代の青き黎明 男めら鍬降り下ろす麦畑に一羽の希望墜落したり 永い夢ふいに眼醒めるときにおり片手で林檎握つてゐたり 少年のマントひらめく夜がまだ若い顔して帽子をかむる 夏がまたわれのうちなる戸を叩く季節の声を遮りながら もの憂げ…

  • 観衆妄想

    * この闇がぼくに赦せるものをみな運び揚げてはゆれる舟たち 夏来る山脈遠くかすみつつ胸のなかにて熟れる韜晦 さようなら彼方のひとよいつの日か花の匂いに眼醒めるときは 窓際の一羽のからす ほんとうは隠しごとなどしたくはなかった たわむれた過去のおもいで幾度も葡萄の房をひと掴みする うごかない禽獣 はるか祖国にて麦藁帽子が飛んでゆくなり だれもいない室でだれかが泣いているという通報があり 夜つづく 交通情報不通なり たったひとつの卵が割れた 老嬢のはだえのうえを蟻が這う 午後の憂愁暑さを連れる 死がとどくまでの時間を計るため、手巻き時計をいま巻いてゐる やがて死がわれを癒やすか やすらかな棺のなか…

  • 反様式

    * 記録図譜あるいは願い燃えあぐる荒れ野の果ての儚い夢よ 声聞ゆ学び舎寂し建築はあまねく過去を思い起さん 夏の日の真昼の幽霊 足許を照らす陽射しが猶も寂しく 対向する光りのなかをさまざまな過去が揺れてるわたしの現実 カラー喪失する夜半「シャッター・アンド・ラヴ」を眺むる 忘れられた領地を過ぐる斑鳩のかげに宿れる永久の罪 からす飛ぶ一瞬われに芽生え来る憎しみなどをきみに与うる 夢限りなくわれを戒める 主なき城の閂のごとく 声遠くする 小さな子供がどこかで飛んでゐる 昼も夜もぼくのおじさん眠らない 機械工場に犬は走れり 生霊の眠れる真昼 枇杷を切る 薪となるべき木々の一生 葡萄園歩く暦ようつくしく…

  • 公開日記は最終回です。 [May. /'22]

    www.youtube.com 05/01 2時、無理をして手淫。全然気分がよくない。薬が明らかに足りない。1日余分に嚥んだのは確かだが、それ以上だ。あきらめて床に就く。9時5分に起きる。どうにも耳の具合がよろしくない。またぶり返してしまった。きのう、すぐに眠ってればよかった。耳鳴りがする。朝餉。12時20分まで眠る。耳恢復せず。昼餉。午睡、16時35分まで眠る。図書館には行く気がしなかった。耳恢復せず、むしろひどくなった感じ。夕餉。喰って服薬。水薬がもうないというのが痛いところだ。終わって残った卵を茹でて喰った。そして横になる。少し眠った。21時まえに起きる。耳はひどくなるばかり。23時過ぎ…

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