chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
海外オヤジの読書ノート https://lifewithbooks.hateblo.jp/

40代、全く出世しない窓際おじさんが、成長し生き抜くために読書をします。その読書録。最近、生き抜くより息抜く読書が多めです。2014年から海外で生活しています。因みに奥さんは外人。

仕事術、健康(サラリーマンとして)、思想、歴史、陰謀論(趣味用)、教育、金融(家庭の維持用)などの本を読んでいきます。今年は老後の生き方の模索とキリスト教がテーマ

海外オヤジ
フォロー
住所
東南アジア
出身
東京都
ブログ村参加

2019/12/13

arrow_drop_down
  • 傑作の名に恥じない面白さ。150年前が信じられないモダンさ 『A STUDY IN SCARLET』SIR ARTHUR CONAN DOYLE

    最近集中力に欠けています。10月はPride&Prejudice(Jane Austen)を読んでいたのですが、英語が難しく全く集中できず、遅々として進まず。結局忙しさにかまけて読まなくなってしまい、挫折。積読棚へ移行しました笑 英語は習慣的にコンスタントに触れていたいので、取っつきやすさ第一でこちらをチョイス。実はそこまで取っつきやすい英語ではなかったのですが、結果的には大満足な読書体験でありました。 シャーロック・ホームズシリーズは今まで映像モノは随所で見ていたものの、書籍では初めてでした。1884年に医業の余暇(!)で綴った処女作、いやあ面白かったです。多才な人は羨ましいですね。 英語は…

  • イヤミスの真骨頂!第六回本屋大賞受賞作|『告白』湊かなえ

    特に用事もなかったのですが、今週有給を一日取りました。ところが、どうしたことか前日夜から寝つきが悪くどうしても眠れず、そういう時は読書をしようと午前2時ごろから手に取ったのが本作。まあ当然ですが余計に眠れなくなり、本作読了し、朝の7時に就寝しました。無駄な時間の使い方ですが、贅沢なひと時でありました。 以前ネットフリックスで映画を見て、インパクトがある作品だなあと感じていました。その後書籍で買ったのですが、本屋大賞受賞作というのは知りませんでした。 あらすじ(裏表示から) 「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」わが子を校内で亡くした中学校の女性教師によ…

  • 教科書が語らない”意図”を一緒に考えてくれる本 『「なぜ?どうして?」をとことん考える高校数学』南みね子

    数学を放棄した過去 「数学が苦手だから文系、というネガティブな選択はやめた方がよいと思います」 今年の夏に、息子の担任と面談をしていただいた際の一言。 「そ、そうですね」 と言いつつ、冷や汗。・・・親であるの私も30年前にはその口で文系を選んだわけですから。 いやあ高校進学当初は結構頑張っていました。でも高校1年?の進路相談で色弱の事を指摘され、理系を選んでも大学卒業後の就職は厳しいとの話でした(当初は理系・化学に行きたいと考えていました)。また、数学教師のカワサキさんという方とどうしてか衝突し、途中から数学は完全放棄したのでした。その後点数は右肩下がりならぬ、直下。 数学をキチンとやってない…

  • ドラマの絵が頭から離れない|『危険なビーナス』東野圭吾

    今回もムスコ文庫から拝借。 ちなみに、うちの子はいまいち本を大事にしない?ので、たまにカバーやページが水(雨)でヨれたり、本の四隅が少し折れていたりするのですが、あれが個人的とっても許せないんです笑 私はA4の裏紙とかで文庫本のカバーを作ったりしてきれいな状態で古本屋に売るのが信条だったんですが・・・。 ↑ こういう、ヨレヨレにするのが嫌なんです。私の本でもないですが。。。皆さんどう思います!? ひとこと感想 東野圭吾氏の作品にはいつも驚かせられます。後半部のツイストもさることながら、やはりその画力、映像力には驚かされます。作品を読むと、いつも絵が思い浮かびます。 ただし、今回はTBSの日曜劇…

  • 子供向け職業図鑑、大人が読んでも噛み応えあり 『新13歳のハローワーク』村上龍

    昔の自分を思い出す 実はこの本、2000年頃の初版も買いました。 その当時、新卒でITエンジニアになった私は、3カ月間の研修を経てシステム開発現場へ放り込まれました。IT、といっても華やかなものではなく、窓の一切ない空調の管理された部屋で、自分の年よりも古いプログラムの修正をアセンブラという今では殆ど見かけない言語で行っていました。 学びは大いにあり、それなりに(というか大分)忙しく、そんな中でも会社が課した資格試験に着実に受かっていく同期や先輩が多くいました。一方私は資格試験は大分落ちました。ああ、やっぱりに「好き」にはかなわないときっと感じたのでしょう、そうした時分にこの本を買ったのでした…

  • 人間の特質としての共感を描くディストピア小説|『アンドロイドは電気羊の夢を見るのか』フィリップ・K・ディック 訳:朝倉久志

    実家の本棚に眠っていた本。たぶん20年ぶりくらいに読んだものです。学生時代、哲学を勉強しており、その時に設定したテーマは「人間とは何か Was ist das Mensh.」 きっとそのテーマの一環で読んだのだと思います。 今般本作を再読し、学問への小熱い(決して熱狂的ではない)気持ちが昨日のことのように蘇ってきました。 まず冒頭に非常に面白い作品であるということを申し上げたいと思います。物語の展開もスピーディーで予想がつかない。人間の本性を問うかのような伏線も張られおり、考える素材としても非常に秀逸であると感じました。 あらすじ 本作、SFやディストピア小説に分類されることが多いかと思います…

  • 優しく厳しく自己実現を促す寓話|『アルケスミト 夢を旅した少年』パウロ・ウエーリョ 訳:山川紘矢+山川亜希子

    あらすじ(文庫本裏表紙より) 羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を超えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」 少年は錬金術師の導きと旅の様々な出会いと別れの中で、人生の知恵を学んで行く。 ひとこと感想 メッセージは素晴らしい! 内容も面白い。だけど現実はちょっと難しいか。これがストレートな感想笑 ネタバレありです(まっさらに読みたい方は飛ばして!) 本作、羊飼いのサン…

  • 肩の凝らない英国歴史エンターテイメント 『A POINTLESS HISTORY OF THE WORLD』ALEXANDER ARMSTRONG & RICHARD OSMAN

    近頃、テレビやニュース、雑誌などを殆ど読んでおりません(世捨て人!?)。それでもやめられないのが皆さんが書かれているブックレビュー笑 その中でこの一年良く目についたのがリチャード・オスマン氏。氏の書いた『木曜殺人クラブ』のレビューで、どの方もとても面白いとおっしゃてて私もぜひ読みたいと思ったんです。が、新品はやっぱ高いし手が出ません泣。そこで同じ作者なら作品違くても面白いかもと、近所の新古品の本屋さんで発見したのがこちら。結果は泣泣って感じでしたが笑 筆者について 私は筆者を『木曜殺人クラブ』の作者として知りましたが、実はテレビ番組の司会やプレゼンターが本業の業界人。そうした筆者がテレビ番組の…

  • 子供の脳死を扱う異色の東野作品|『人魚の眠る家』東野圭吾

    この夏に日本に一時帰国した際、息子の本棚から回収した本です。 本嫌いの息子に多少なりとも本を読ませる習慣をつけさせてくれた(私にとって)神作家の東野圭吾氏。その時息子が読んでいるというので、どうよ、と尋ねると「いやあ、だるい」と。いつもだるいだるいじゃ伝わんねえんだよと思いつつ、もう読まないというのでこちらで引き取りました。 読了して「だるい」の意味はまあ分かりました。でも私の琴線にはよく響きましたが笑 これまでホイホイと人が死ぬ刑事ものを書いてきた筆者にあって、本作の死はこれまで登場した死と比べると格段に重いと感じます。今回のテーマは脳死です。 あらすじは他所に任せますが、本作、植物状態(所…

  • イスラムが「創った」ヨーロッパ世界 『マホメットとシャルルマーニュ ヨーロッパ世界の誕生』アンリ・ピレンヌ、監修:増田四郎、訳:中村宏・佐々木克己

    歴史が面白い、と感じる瞬間があります。まあ簡単に言えば「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話が聞けたときです。言い換えると、一見普通に見える事象の裏に、思いもよらない事実が隠されていた時。また、どうも腑に落ちない不可解な史実の背後に、状況証拠等を駆使して人が考えもしなかった動機を探ったりするときです。 マホメットが欧州を作った!? で、本作。世界史の授業でしばしば言及される作品です。面白いのは「イスラムがヨーロッパを形作った」とする言説です。 もう少し丁寧に言うと、現在のヨーロッパを基礎づけたのはイスラム教の侵入とカロリング朝だという言説。なお本作第二部でのメインテーマです。 「桶屋が儲かる」しくみ…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、海外オヤジさんをフォローしませんか?

ハンドル名
海外オヤジさん
ブログタイトル
海外オヤジの読書ノート
フォロー
海外オヤジの読書ノート

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用