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働き方改革の詩
働き方改革は、思想の問題。 働き方改革の根っこにある思想は「解放」。 拘束からの解放。 組織からの解放。 規則からの解放。 しきたりからの解放。 一様からの解放。 権力からの、時間からの、労働という懲罰からの解放。 働き方改革は、働かない改革。 「材」から「散」へ 「適合」から「不適合」へ そして解放の先に待っているのは…
2019/10/26 09:59
「台風」の文章化
うれしいはずの3連休初日の今日、関東には過去最強クラスといわれる台風19号が上陸するという。15時時点では、台風19号「HAGIBIS(ハギビス)」は静岡県下田市の南西を北上しており、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルとのこと。 すでに140万人に避難勧告も出ているそう。 昨日の友達からのLINE情報によると、スーパーに行ったら、オバサンたちがミネラルウォーターを奪い合っていたらしい。 ここ千葉県もすでに激しい雨で、家に閉じこもってるしかなく、ニュースを見ているうちに台風の知識を復習したくなってきて、気象の本を読んでたら文章化してみようという気になった。ざっくりと。難…
2019/10/12 16:39
ほのぼのとした不倫映画、というか、青春映画というか.....
「人のセックスを笑うな」 2008年公開/137分/日本 永作博美演じるユリは、美術学校の講師。その美術学校に通う19歳のみるめ(松山ケンイチ)は、自由奔放な20歳年上のユリに恋し、ふたりは自然と関係を持つようになってゆく。 ふたりはユリのアトリエで恋人の時間を過ごす日々を送るが、ある時みるめがユリの自宅を訪れてみると、そこには「猪熊さん」とユリが呼ぶ、夫の存在があった。 それでもユリはまったく自然な様子でふるまう。 みるめの方は、葛藤で苦しんでゆく。 携帯電話に出たら会いたくなってしまうと思い、電話を改造して出れないようにしてみたり、授業にも何にもまったく身が入らず、家で寝こんだり、プラプラ…
2019/10/06 15:45
「死ぬのはガンに限る」らしい⁉
『大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ』 著:中村仁一 著者は、特別養護老人ホームに勤める医師。 最後まで点滴注射も酸素吸入も一切しない「自然死」を数百例見てきたという。 その著者は、 「死」という営みは本来、穏やかで安らかだったはずです。それを医療が濃厚に関与することで、より悲惨でより人間的なものに変貌させてしまった という。さらに「死ぬのはガンに限る」とまで断言する。ガンでさえも(ここでは文脈から高齢者の場合を言っていると思われる)、何の手出しもしなければまったく痛まず、穏やかに死んでゆくのだという。 がんは徐々に進行してゆくし、比較的最後まで意思清明で意思表示可能なため、…
2019/10/05 14:36
あめあがりにあるくのがすき
あめあがりにあるくのがすき - ASOBANAKEREBA IKENAI 時代
2019/09/16 19:06
「影裏」沼田真佑 2017年第157回芥川賞(単行本94ページ)
日常生活の中で見聞きするどういう種類のものごとであれ、何か大きなものの崩壊に限り、陶酔しがちな傾向を持つ日浅。そういうものごとに対し、共感ではなく感銘をする、そんな神経をもつ日浅。 東京にある医療用の医薬を取り扱う親会社から岩手の子会社に異動してきた今野は、その子会社で別の課に所属する日浅をこの地で唯一の友人に持った。今野にとって日浅のそのある種壮大なものごとに限り感銘する性質は、なぜだか小気味よかった。 今野と日浅は、釣りを共通の趣味に持ち、ふたりで川釣りに出かけることは、今野にとって唯一といってもいい楽しみであった。 だが日浅はある日突然、今野に報告もなしに会社をやめ、ノルマのある訪問販売…
2019/09/16 17:13
東京の夏。不快指数は世界トップレベル
生乾きのにおい、ベタベタ密着の朝の満員電車、節電どころか、エアコンつけなきゃねむれない夜..... 「不快指数」についてしらべたくなるほどに、今年も東京の夏は、不快きわまりない蒸し暑さだった。 太平洋高気圧の影響で大量の熱と湿度がもたらされる日本の夏は、ただ暑いんじゃなく、蒸すような暑さ=人間にとって不快な暑さを体感するはめになる。 さらに東京や大阪の都市部においては、そこに追い打ちをかけるかのように灰色(アスファルト、ビル)の世界がひろがる。 熱を吸収したアスファルトやビルからの輻射熱や、冷房・車の排気熱などの影響により、都市部の夏の気温が突出してあがるというヒートアイランド現象。夜になって…
2019/09/07 18:28
「むらさきのスカートの女」今村夏子 2019年第161回芥川賞(単行本 160ページ)
うちの近所に「むらさきのスカートの女」と呼ばれている人がいる。 という一文からはじまるこの小説。その後”むらさきのスカートの女”というフレーズは作品中に何回出てくることだろう。 最初の1ページだけでも4回出てくる。 近所のぼろアパートに一人暮らしをするむらさきのスカートの女。近隣住民の中で、むらさきのスカートの女の存在を知らない人はいないと”わたし”はいう。 ”わたし”は、むらさきのスカートの女の「ストーカー」である。 でも、何か相手に危害をくわえるような、一般的なイメージのストーカーとは一風かわった、(気の利いた?)(良性の?)ストーカーである わたしとむらさきのスカートの女は、ただ近所に住…
2019/08/31 11:21
スマホと禁煙の関係
多田道太郎著「しぐさの日本文化」で、レストランで料理の出る間などにむやみにタバコを吸うのは日本人の癖だと書かれていた。 そのしぐさは、対人緊張をさける日本人の「はにかみ」の表れだという。 このタバコの話を読んでいて、僕はふと、手元のスマホに目をやった。 スマホとタバコには共通点がいくつかあるように思う。 ・片手で気軽に扱える ・いつもポケットに携帯している ・時間をつぶせる ・気分転換 ・手持無沙汰の解消 ・場が持たないときとか、気まずい「間」をごまかすことができる など。 共通点があるということは代用になる、と考えると、スマホにはひそかに禁煙という機能も備わっているのではないだろうか。スマホ…
2019/08/19 11:45
「送り火」高橋弘希 2018年第159回 芥川賞(単行本120ページ)
日本では、非情な暴力を目の当たりにし、後の記憶に残り続けるほど心にショックを受けるような経験を、中学校時代までにする人も少なくないのではないかと思います。 ランドセルを降ろし、学生服を身にまとう頃にはもう、大人とかわらない質の暴力に遭遇してしまう。 この小説では、中学校という閉鎖的な世界の中で繰り広げられる暴力が描かれています。 転勤族の親を持つ主人公の歩は、中学3年の2学期がはじまるタイミングで、都内から山間の田舎町に引っ越してくる。 転入した中学校は今年いっぱいで廃校することが決まっており、3学年は12人の1クラスのみで、それがこの学校の全生徒でした。 男子は歩を入れて6人。ここでの日々を…
2019/08/17 07:58
"一本締め"とか"三本締め"、この時代、嫌じゃないですか?
「それではお手を拝借~、よ~おっ」 サラリーマンならお馴染みの飲み会の席での"締め"。 3本締めはこうとか、1本締めと1丁締めの違いは何かとか、、、 なんだか古くないですか?わざわざみんなで起立して面倒だし。寝てる人いるし。 「よ~おっ」って(笑) 任されたらもっと面倒だし。 あの一体感が何ともいえずむずがゆいというか・・・ やった後に「俺はここで一体何をやっているんだ?」って、人生考えてしまう。 この"手締め"は、元々は争いごとの和解の際に、お互い刃物などを手に持っていないことを証明するために指を開いてから拍手したのがはじまりだそうです。(文末のリンク先より) そうだとすると、この手締め事態…
2019/08/17 07:19
湯を沸かすほどの熱い愛(映画)
涙 ★★★★ 母性愛 ★★★★ 悲しんでる姿でも苦しんでる姿でもなく、ただ必死になっている姿を見せられたとき、人は感動をおぼえるんだということを改めて感じさせられた映画でした。 末期がんを宣告された母親役の宮沢りえさんの演技は、視聴者だけでなく、共演者さえ、撮影しながら本気で心を奪われているのではないかと感じさせられます。 また、まるで自分のすぐ身近なところで起きてる出来事のように思ってしまうほど、フィクションを忘れさせるリアリティがあります。 そんな死と向き合う女性とは対称的に、気ままで頼りない周りの男たち。 でもそんな男たちの存在が独特な絵になっていて、この映画の味わいを引き立てる重要な要…
2019/07/28 10:04
四大欲求
誰もが観客(受信者)としてだけではなく、プレーヤー(発信者)にもなった時代。 情報の出し入れをすることは、食事と排泄をくりかえすのと同じように、日常の習慣となった。 あらゆる情報がたくさんはいってきてしまう現代では、そうやって、断片的に脳に蓄積された情報をときにはアウトプットしてゆかないと、頭の中のバランスが保てなくなるのだろう。 食事と排泄によって身体のバランスをたもつのと同じように。 そうやって、世の中の情報はさらに乱雑になってゆく。 食欲・性欲・睡眠欲は人間の三大欲求といわれるけれど、それはひと昔前の話で、いまは情報に対する欲望=「情報欲」も先の3つと肩を並べ、四大欲求の時代にある。 ブ…
2017/01/09 10:38
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