花は千両役者

花は千両役者

桜が散れば牡丹の庭古い町の寺の庭で待っていましたと開く大きな赤い花は回り舞台の華やかな人気役者この季節の主人公多くの画人の心を乱し姿を佳人になぞらえ絵に残され痛快なほど快活に謳い舞うつややかなその花この世の春を謳歌して香りを振りまくかぐわしい大輪の牡丹花は千両役者