国民国家などは戦争の要請があり誕生したシステムである。それも、戦争の形が騎兵から歩兵に遷ったからである。銃が歩兵を産み歩兵が民主主義を産んだ。民主主義と国民国家の相性は抜群である。 しかしどうであろうか。もはや歩兵の総力戦などということは起こりえるのだろうか。いまや核を始めとするハイテク兵器、超兵器の時代である。鉄砲を担いだ十万の歩兵など、一発の核で殲滅出来る時代である。 もともと軍事と政治は一体である。軍事が変われば政治が変わるのは当然である。それなのに、今の政治システムは、民主主義、国民国家という歩兵時代を前提としての政治システムが残存している。前回の「国」とは何か、の続きではないが、前提…