臨床心理士・公認心理師として、主に福祉機関で働いています。 本や研修で学んだ、子育て・育児や対人関係に役立つ心理学テクニックについて記していきます。 備忘録代わりのブログですが、皆さんの生活にも役立てていただけたら幸いです。
前回の記事では、『刺激へのつられやすさ』という目の前の刺激に飛びついてしまう傾向について説明しました。 今回も、目の前の刺激に飛びついてしまう傾向についてを、別の視点から見ていきたいと思います。それは、『短期報酬』と『長期報酬』という見方です。
発達障害について⑨:『刺激へのつられやすさ』という発達障害の特性
前回は、発達障害を中心とした関わる際に配慮が必要なお子さんの特性として、カメラの例を用いながらイマジネーションの苦手さについて説明させていただきました。 ここからは、カメラの例えではない特性についての括りから説明させていただきます。その中の1つの見方に、『刺激へのつられやすさ』があります。ここで言う『刺激』とは、目に見えたもの、聞こえた音、匂いなど、感覚器から取り入れた情報全てのことです。これらの『刺激』につられてしまうと、本来すべきことができにくくなってしまいます。私が括った『刺激へのつられやすさ』は、2種類に分けて考えることができるかなと思います。それは、『散漫さ』と『衝動性』です。
発達障害を中心とした関わる際に配慮が必要なお子さんたちには、いろいろな特性があります。私は、それらの特性の中で最も社会に適応することを難しくしているものとして、『イマジネーションすることの苦手さ』を挙げています。
発達障害について⑦:発達障害の特性をカメラの例えで考える(2)
(1)で、情報の入力・出力についてをカメラの例えを使って説明しました。 加えて、もう1つカメラの例えを使って考えるべきポイントがあります。それは、その『カメラにムービー機能が付いているか』ということです。
発達障害について⑥:発達障害の特性をカメラの例えで考える(1)
前回、発達障害の特性を捉える上では『情報の入力、入力された情報の理解・判断、遂行』の過程を捉えることが大切だということをご説明しました。 今回は私がこの過程を考える際によく使っている例えをご紹介したいと思います。それは、『カメラ』です。
発達障害について⑤:発達障害の特性を理解するためにしていること
ここまで、「発達障害」、「スペクトラム」、「発達凸凹」と、手を変え品を変えのように『特性の正確な理解が適切な対応への第1歩』ということを主張してきました。 今回は、そのお子さんの特性を理解するために、私が相談を受けた際にお子さんの何に注目しているのかをご説明したいと思います。 それは、「その子がどう情報を処理しているか?」です。
発達障害に関連する言葉として、『発達凸凹(デコボコ)』という言葉があります。この『発達凸凹』という言葉は、「障害」という言葉を使わないことで表現として柔らかくなるというメリットもありますが、それよりも『その子の特性を理解する』際にとても有用な考え方であると感じています。
発達障害について③:発達障害における『スペクトラム』という言葉
『スペクトラム』という考え方は、発達障害の特性について誤解なく理解してもらうために非常に有用な言葉だと思います。「発達障害はスペクトラムとして捉える」ということは、10年以上前から言われていました。そして2014年からは、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-Ⅴの中で、それまで「広汎性発達障害」と括られていたものが「自閉スペクトラム症」という名前に変わり、『スペクトラム』という考え方は診断名に組み込まれるぐらい前面に押される考え方になりました。
発達障害について②:子どもの特性の理解における『発達障害』という言葉
『発達障害』・・・医療職や福祉職の人、当事者やその家族以外にもすっかり浸透した言葉になりましたね。『発達障害』は、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、学習障害などが含まれ、「その子はどんな子か?」を理解するために有用な概念であると言えます。しかしその反面、とても広い概念のため、『発達障害』という言葉だけでは「その子はどんな子か?」を捉えられないこともあります。
子育てのジャンルのブログを書き始め、そのジャンルのコミュニティに参加させていただくと、「発達障害」がテーマのブログや記事が多いなぁと感じます。 「発達障害」についてであれば、お役に立てる部分があるかもしれないので、これから少しずつになりますが情報発信させていただければと思いました。これまでの仕事の中で得た知識、発達障害の当事者やご家族から学ばせていただいたこと、親御さんに対してや研修講師をした際にご説明していることなどを書いていこうと思います。今回はまず初めに、発達障害に限らずお子さんと接する際の大前提についてです。子どもの個性は千差万別です。1つの方法ですべての子どもに対する対応がうまくいく…
子どもの能力を無意識のレベルで引き出すテクニック:固定観念を覆そう!
テスト、運動会、発表会‥様々な場面で、お子さんに対して「持てる力を全て発揮してくれたらなぁ」と感じてしまう場面は多いと思います。本番に強い/弱いといったことには色々な原因があると思いますが、どうすることもできないものでもありません。無意識のレベルでお子さんの能力を引き出すテクニックもあります。キーワードは「固定観念」です。
つい忘れがちなコミュニケーションの原則:コミュニケーションを成立させるのは聞き手
親子関係でも職場でも、「言ったはずだ」「なぜ聞いていないんだ」という状況になったりしていませんか?コミュニケーションの場面で、「言ったはずだ」「なぜ聞いていないんだ」と言ったり感じたりしているとしたら、コミュニケーションの原則を忘れてしまっているかもしれません。
日々のちょっとした交渉の時に、サッと自分の意見を通してしまうテクニック
毎日の生活は、交渉の連続ですよね。ランチはどこに行く?週末は何する?人間は社会的な生き物なので、常に誰かとちょっとした交渉をしています。こんな、「意見が通らなくても別にいいけど、自分の意見が通ったらなお嬉しいな☆」というぐらいの交渉の際に、抜群の効果を発揮するテクニックがあります。キーワードは、「アイス」です☆
「片づけなさい!」「挨拶ぐらいしなさい!」「ありがとうでしょ!」お子さんを一人前の大人にするために、お子さんに様々な指示をだしているのではないでしょうか?このような場面で、ちょっとの工夫でお子さんの自立性・自発性をより高めることが出来る可能性があります。キーワードは、『クイズ・質問』です☆
宿題、習い事・・・渋られていませんか?嫌いじゃないし、やればできることなのに・・・渋られていませんか?そんな時にお子さんを乗せるちょっとしたテクニックがあります。キーワードは『急がば回れ』です。
本番直前に子どものモチベーションを爆発的に高めるテクニック:スポーツ映画で監督がするアレ☆
試験、試合、発表会‥持っている力の全てを出し切って欲しい場面ってありますよね?親としては、お子さんが本番で良いパフォーマンスをできるように手伝いたい所です。アメリカのスポーツ映画に出てくる、試合前の監督の熱弁シーンを見たことはありませんか?監督の熱い語りで、選手のモチベーションがピークを迎えるアレです☆アレをやってあげれたら、お子さんのモチベーションは爆発しそうですよね!実はアレって、監督の生まれ持ってのセンスでやっていることではないんです。テクニックを身につければ、誰にでもできることなんです☆
子どもが失敗したときに使ってはいけない言葉:「いつも」「また」
お子さんが失敗をしたとき、小言を言いたくもなりますよね。小言を言えば、親の気持ちは少しは晴れるかもしれません。ですがお子さんはどうでしょうか?お子さんの良い変化を妨げてしまう、望ましくない言葉かけがあります。
前向きに、活き活きと、お子さんにはそんな風に成長していってほしいですよね。そして、それと正反対の状態があります。それが『学習性無力感』です。
「ジュースをこぼさないでね」「ボール球に手を出すなよ!」日々の生活でも、何かを教えている時でも、お子さんが失敗しないように、成功するように声かけをされていると思います。でも、そんな大人の声かけがむしろ失敗を招いていたということもあるんです。
遊び、テレビ、ゲーム‥子どもには子どもの都合もあります♪でも、やっぱりやるべきことはやって欲しいですよね?こんな時に、お子さんが指示に従ってくれる確率を上げるちょっとしたテクニックがあります♪
サッカー、野球、バスケ、リレー‥チームスポーツには、個人では出せない力が発揮されることはよくありますよね。「スター選手はいないけど、チームの総合力で」みたいなお話もよく聞きます。では、このチームの団結力はどのように生まれるのでしょうか?団結力のあるチームと、ないチームでは何が違うのでしょうか?
嫌な状況や大変な状況はいつでも起こり得ます。そんなとき、そのままネガティブに捉えてしまうと、気は重くなり上手くいくものも上手くいかなくなってしまいますよね。反対に、一見ネガティブな出来事でもポジティブに捉えることができれば、前向きに取り組むこともできるでしょう。ここでは、ネガティブに捉えたくなったときにその状況をポジティブに捉え直すためのテクニックをご紹介します。
大人が掛ける言葉で子どもの行動が変わります:プライミング効果
お子さんの態度や行動で、「直して欲しいなぁ」と思うことありませんか?その態度、接する大人がそうさせてる可能性もあります!まさに売り言葉に買い言葉です。
お子さんに否定的な声かけをした方がいいと思っている方はいませんよね。でも、「だからお前はダメなんだ」「どうせお前は‥」といった声かけを思わずしてしまうことはあるかもしれません。 否定的な声かけはなぜ望ましくないのでしょうか?それは、否定的な声かけが、より多くの否定的な考えを呼び込んでしまうからです。そしてこれは、「確証バイアス」という理論で説明できます。
相性が合わない人や、不満のある相手ってどうしてもいますよね。一度その人のことをネガティヴに捉えてしまうと、その人の良くない部分がそれまで以上に目について、良い関係に戻ることはとても困難です。そんなとき、その人のことをポジティブに捉え直すために有効なテクニックがあります!
悩んでいる人に解決の糸口を与えることができるかもしれない質問テクニック:ミラクル・クエスチョン
親しい人の悩みを聴いたり相談に乗ったりしていて、何を伝えても「どうせ‥」「でも‥」とネガティブな反応を返されたことはありませんか?良かれと思ってフォローしても全否定。話を聴くのも嫌になってしまいますよね。 そんな時に、相手に解決の糸口に気づかせてあげることができるかもしれない質問のテクニックがあります。それは、『ミラクル・クエスチョン』です♪
子どもの興味・関心を刺激するためのテクニック:ドキドキ・ワクワクを演出しよう♬
お子さんに新しい物事を試して欲しい時や、お子さんがやっているやり方とは違うやり方を試して欲しい時、素直にやってくれますか? 「えぇ、なんで?」なんて渋られたりしていませんか? そんな時、ほんの少しの工夫でお子さんの興味・関心を刺激するテクニックがあります。 キーワードは、『ドキドキ・ワクワクの演出』です☆
子どもに自発的に動いてもらうための声かけテクニック:指示⇒質問
「勉強しなさい!」「片付けなさい!」「歯を磨きなさい!」「もう寝なさい!」 …お子さん、従ってくれてます?「嫌だ!」と拒否されたり、「はーい」と適当な返事をしてもやらないかのどちらかではないですか?そんなとき、大人側の本当にちょっとした工夫で、お子さんが指示に従ってくれる確率が上がります♪そのテクニックはズバリ、「指示しない」です☆
試合や発表会の前の子どものやる気を劇的に上げるテクニック:成功をイメージして先にお祝いしよう♪
試合や発表会の前に、自信たっぷりでウキウキできるお子さんは滅多にいませんよね?本番が近づき緊張しているお子さんに対して「何かしてあげられたら」と思われる親御さんは多いのではないでしょうか?してあげられること、あります!お子さんの緊張を和らげ、やる気を引き出すテクニックがあります☆
落ち込んでいる人に前向きな気づきを与えるテクニック:サバイバル・クエスチョン
親しい人が落ち込んだり悩んだりしているとき、あなたはどうしていますか?「そんなことないよ」とフォローするつもりで言って、「でも‥」と反論されたりしていませんか? それとも、黙って話を聞いてあげていますか?じっくり話を聞いて受け止めてあげることができれば、相手がスッキリしてくれることもあるでしょう。それも素晴らしい対応ですが、ある質問のテクニックを使うと、相手に前向きな気づきを与えてあげることができます。そのテクニックが、『サバイバル・クエスチョン』です☆
子どもに「やれる!」と思わせるためのテクニック:自己暗示で力をフルに引き出そう!
何事にも自信一杯で取り組むことができている方は少ないのではないでしょうか。「自信を持ってやれたら」と思っている方は多いでしょうし、お子さんに対して「自信を持って取り組んで欲しい」と思っている方も多いでしょう。「無理だろうなぁ」と思いながらやったら、やっぱり上手くいきません。そこで今回は、「やれると思えるようになる」・「子どもに「やれる」と思わせる」ためのテクニックをご紹介します。 キーワードは、『自己暗示』です☆
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