毬のごとふっくら膨らんだ芍薬の「わたしをみてよ」とつい立ち留まる誘われて友とのドライブ三輪の町ハナミズキ咲くを眺めて通るささやかな食事会なるもそれぞれにお洒落を楽しむピアスが光る「そう言えばあの方この頃見えないね」施設らしいと鶯の啼くハナミズキ早いもので
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春の雨まだまだ降ると言う庭先にピンクのラベンダー愛らしく咲く「花が見たい」と友の便りの施設から乱れた文字も元気なあかし「訳あり」と書かれたリンゴの袋入りアップルパイかジャムにしようか久々にちらし寿司作りて来た娘二人でお喋り元気をもらう入選歌平凡な肉じゃが
頂いたミモザアカシアに顔うずめおとぎ話しをフムフムときく春寒の夜更けに聴き入る「なごり雪」昭和の歌をしみじみときく冴え返る朝の空気の冷たくて熱きスープの食卓かざる入選歌日本橋から埼玉が見えし敗戦後能登の地震のいまにかさなる
鎌倉へ日帰り旅をせし娘 行かれぬ吾に写真のみやげ長きこと帰らぬ信濃の春景色 菜の花咲いたと友のたよりの大喜利の笑点観ては笑いたる籠る休日の楽しみとなる え棚の上の縄文土器を壊しましたごめんなさいと位牌に向かう NHK短歌掲
久々に病む友見舞えば玄関にストック甘く匂ていたり夜八時電話が鳴れば浮かぶかお 又かと思いつつお喋りはずむ冬陽あび密やかに咲くかんざくら樹木葬の丘にしばし佇ずむ此の頃は記憶のスイッチ錆びついて思い出せない昨日の夕餉ストックの花5日の関東の大雪です。早春賦の
紅梅のほのかに香りつ咲きはじめ「春がきたよ」と叫んでみたいときめきの手紙の類はもう来ないポストを見ない日、三日もつづく腰傷め伝い歩きで家事こなす「なんとかなるさ」と鼻歌うたう宙を駆けあまたの電波かきわけてLINEで済ます友との会話寄りかかる人などいない独り居
赤き実の千両二本(ふたもと)卓上に善き年願う元日のあさ雪のない正月もまた善きかなと娘と二人すき焼きかこむ昼間からホットワインを飲みながら友と観ている箱根駅伝あたらしき季節の花のカレンダー予定書きこむ年の初めに明けましておめでとうございます。今年も善い年を
植え替えたシャコバサボテン花開き聖夜にありて想う人あり年の瀬もせまりてつぶやく独り言 今年はきんとん多目に作ろう楽しみは目覚めて眺む山茶花の昨日のつぼみ又開くとき頂き物のメロン届けに来た息子 少し見ぬ間におじさんになり早いもので、今年も残すところあとわず
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「わたしを見てね」と皇帝ダリアはほこらかに庭先飾る秋のはじめにカメムシが網戸にぺたりと張り付いて陽ざし浴びつつ挨拶くるる早々とお節の予約の受付を その気になれぬ霜月なかば こ秋の夜のひとしお寂しき雨の音 娘には
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明けましておめでとうございます。昨年は色々と楽しませて頂き有難うございました。今年も又宜しくお願い致します。さりげなく万両赤く色づきて淑気の庭に小雀(こがら)があそぶ持ち寄りのお菓子にお節の新年会久々に会い久々にわらう出ぬ名前頭かすめるあの人の顔はうかべ
さりげなく今年も終わりとエリカ咲き風もひんやり紅の濃き独りでもツリーを飾れば寂しさを忘れて歌うジングルベルをこの頃の新しき歌にはなじめずにひたすら歌う昭和のエレジー 「その話もう、聞いたよ」と娘に言われいよよわれも と老いをみとめるエリカ紅エリカ白二子玉川
秋の日のネリネ花咲く公園に子等のはしゃぎてサッカーに興ずる行き着けの本屋の前のガーデンマム ピンク色濃く晴れやかに咲く うた こ 何気なく短歌止めようかとつぶやけば「止めたらボケる」と娘に励まされいつしらに
息子(こ)の家の柊木犀咲きほこり秋の陽あびて甘き香(か)放ち秋なれば友より届く甘き柿夕餉のデザートに郷をあじわう君逝きて四年経てども知らぬ気に庭の梢に椋鳥あそぶ節電と物の値上がり聞く度に戦後の暮らしよみがえりくる表参道の銀杏です。今日テレビで放映していま
誘われてダリア園へと秋の日に華やぎて咲くを楽しみて見る柿の実がたわわに実るバス通り空の青さを通して眺む秋日和今が盛りとコキア咲く一人散歩のさくら公園オカリナのコンサート終わりて帰る道 星空ながめ余韻にひたる入選歌心電図の波の流れのとうとうと「ご立派」の声