短編ギャラリー
住所
出身
ハンドル名
keikothingsさん
ブログタイトル
短編ギャラリー
ブログURL
https://kunstkeiko18.hatenablog.jp/
ブログ紹介文
2005年よりドイツ・ミュンヘンに在住。2010年、ひょんな事から日本の現代アートを扱うギャラリーを開く。ギャラリーに訪れる人たちの時にはおかしな、時に悲哀に満ちた一コマを綴る。
自由文
-
更新頻度(1年)

37回 / 15日(平均17.3回/週)

ブログ村参加:2019/08/08

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keikothingsさんのブログ記事

  • ドアを開ける時

    ドイツを去ってすでに2年。 彼女はさほど古い友人ではない。 彼女の夫が亡くなり、心機一転新しい人生を送ろうと彼女が動き始めた頃だから、かれこれ6年ほど前だ。 在独も長く、また竹を割ったような性格も相まって、典型的な日本人女性とは少々趣の違う彼女を私はとても面白く感じた。 私が仕事のことで弱音を吐くと、”そんなことでどうするのよ。あなたの好きで始めたことならば、最後まで全うしなさい!”と口調も厳しく叱りつける。 私に本音でぶつかってくる彼女の前で、私は意外にもすんなりと素直になれた。 あれはイースターの連休前だった。 彼女から電話をもらった。 「あなたイースターのお休み、どうせ何もすることないん…

  • 顔のない男

    昨今、ネットで買えない物などあるのだろうか。 今ちょっとした事情で車もないし、自転車も使えない環境にいる。 普段の買い物が面倒だ。 スーパーもオンラインで買い物ができることに気づき、初めてチャレンジしてみた。 夕方に必要な物を注文してしまえば、翌朝には届く。 ”野菜や果物、肉、魚といった生鮮食料品は自分の目で確かめたい!”そんな気持ちもないではないが、届いた物を見ると、自分の目で確かめたのとそう遜色ない。 私のような出不精者はますます家にこもってしまいそうだが、便利なことに違いない。 実はアートもネットで販売している。 アートこそ自分の目で実際に見て買うべきではないか、と未だ多くの人は思ってい…

  • つのる罪悪感

    目の下に大きなクマを作ったその男性がギャラリーに入ってきたのは、初秋の頃だった。 夏の今、ほとんど全てのギャラリーは閉店している。 ヨーロッパの夏の風物詩は、市民が街からすっぱりと消えてしまうことだろう。 私の住むミュンヘンも例外にあらず。 知人、友人たちもほとんどどこかに出かけてしまって、この夏を謳歌している。 市民に代わって街を賑わすのは、避暑に訪れるアラブの富豪たちだ。 ブルカをかぶった女性たちはブランド品の買い物袋を左右の手に抱えきれないほど持って街を闊歩している。 そんな夏が終わると、リフレッシュした人々が街に戻ってくる。 そしてミュンヘンのアートシーンも華やかに開幕する。 どのギャ…

  • 夫婦の数だけ戦いが。。。

    結婚は紙切れ、たった一枚の決まり事、と言えば身も蓋もない。 実際はその結婚の紙切れ一枚で、まさに”死が二人を分かつまで”その関係が続いたり、はたまた刃傷沙汰にでもなりそうな修羅場を演じたりする羽目になる。 私の知り合いにおかしなふたりがいる。 すでに10年以上二人で一緒に暮らしていたが結婚はしないと決めていたらしい。 二人の性格は180度違うが、その違いが二人の間でお互いを尊重する良い関係を築いていたし、何より二人の人間性をより深くしているようにみえた。 素敵なカップルだった。 どういう心境の変化なのか、ある時突然二人は結婚した。 結婚したからといって、なんら生活には変化があるはずはなかった。…

  • 濡れネズミの彼女の正体

    今日は午後になって本格的に雨が降り出した。 雨が降ると夏であろうと気温がグンと下がって肌寒くなる。 しきりに降りしきる強い雨脚を窓辺で眺めていると、あの時のことを思い出してしまった。 あれは6月だっただろうか。今日のように少し雨の勢いが強く、すっぽりと雨雲に覆われてしまった空は、お昼過ぎだというのに暗く、陰鬱な感じの午後だった。 傘もささずに一人の女性がギャラリーに飛び込むように入ってきた。 こちらでは雨傘を持っていない人はさほど珍しくなく、ずぶ濡れになってしまっている人を見かけることもよくある。 さては雨宿りをするためにいらしたか、とその女性を見るとどうやらその人は日本人だ。 彼女の方も私が…

  • 胸の黒い塊

    彼女の名はエルケ。 もう10年越しの知り合いだ。とは言っても、しばしば顔をあわせる仲ではなく、忘れた頃にひょこりとギャラリーを訪ねてくる、そんな関係だ。 彼女はスラリとして手足が長く、幼いことからバレエをやっていたというだけあって、キリリとした立ち姿は様になっている、美人の範疇には入らないが、知性の溢れる感じの良さが顔に現れている。 仕事は法律家、アートに造詣が深い上、宗教音楽の知識も深く、まさに真の知識人と言える。 エルケの洋服はいつも仕立てがよく、上質な素材だと一目でわかる、上品でエレガントな装いも彼女をさらに魅力的に見せている。 まさに非の打ち所がない。 彼女に会うと、私は心なしか卑屈に…

  • 春の花のような彼女の今は

    非常に大きな花束を抱えたあの人が入ってきたのは、3年前の春だっただろうか。 あまりにたくさんの花を抱えているので、その人の顔が見えないほどだった。 彼女はギャラリーのドアを閉め、その花束をテーブルにどさりと置く。 ”フゥッ!”と大きなため息を吐いた。 ギャラリーは一瞬でフレッシュで青々しいような香りで満たされた。 彼女は若くて溌剌とした春の花のような人だった。 「私、フラワーアレンジメントを仕事としています。展示オープニング時などのイベントに花を飾りませんか?予算に応じて受けたまっています。」 実はギャラリーには花は置かない、と決めていた。 展示作品を見に来るのが目的の人々は、生け花があること…

  • アイロンがけの達人

    良い経営者の条件の一つは、適材適所に優秀な部下を配置できること、らしい。 確かに、経営者が一人で全ての仕事領域を抱え込むのには無理がある。 領域ごとにそれぞれの適性を生かした人材を送り込むことで、仕事の効率は飛躍的に上がるだろう。 私は小さなギャラリーの経営をしている。 開き直るつもりはないが、私は全くもって何もかも一人で抱え込んでしまう、超落ちこぼれの経営者である。 小さなギャラリーなどやることは知れているではないか、とはたからは思われがちだが、小さかろうが大きかろうがやることは同じなのだ。 ここで仕事内容を一々あげつらうことはしないが、今日の目の前にぶら下がった仕事から、一年、二年先の長期…

  • 金の涙を流すネックレス

    その人は無理にはしゃいでる感じをまとって、展示のオープニングにやってきた。 年の頃は私と同年齢か、あるいは少し上だろう。 華のある人だが、無理をしているのが少し痛々しい。 展示を楽しんでいるとは到底思えなかった。 私はオープニングの間中、彼女のことが気になった。 話す機会をやっと捉えたが、彼女の気持ちの鎧を外すことはできないまま、彼女はお友達と来た時のまま、幸せな雰囲気を不自然にまとって帰って行った。 すっかりと彼女のことは忘れていたが、ある日のこと、子犬を連れて彼女は一人でやって来た。 あの時と同じように華やかなオーラを放ちながら、でも悲しみが身体に詰め込まれているようなそんな様子で。。。 …

  • テロ事件のあの日あの時

    2016年7月22日の夕刻のこと。 ミュンヘンにテロ発生のニュースが走った。 実行犯は複数で現在逃走中、ミュンヘン市内のすべての交通機関はもうじき閉鎖をされ、道路も同じく封鎖される、とニュースは速報を伝えた。 ”ミュンヘンでこんな事が起きるなんて!”と思うと同時に、”このままじゃ、家に帰れなくなる!” とにかく取るものも取り敢えず、私はギャラリーを閉めて、地下鉄駅に走った。 ギャラリー周辺はいつも通りで静かなものだったが、さすがに地下鉄周辺はすでに大混雑が起きていた。 地下鉄駅への階段を走り降りると、まさに職員が入り口の鉄格子を閉めにかかっているところだった。 「もう電車はすべて止まっているか…

  • 霊感の強い彼女

    ギャラリーを始めた頃には思い出が多い。 毎日がピリピリしていたせいか、その思い出も写真のように鮮明な気がする。 ギャラリーから1ブロック行ったところに日本料理店がある。 地元の名士も集う、この辺りでは名の知れたレストランだ。 ギャラリーを始めたばかりの頃、このレストランでよく昼食を取った。 そこでウエイトレスとして働いていた日本人の彼女とはすぐに親しくなった。 白金に髪を染めたエキセントリックな外見とは裏腹に、笑顔の可愛い女性だった。 ギャラリーとレストランが近いこともあって、彼女は休憩時間を利用してよくギャラリーに遊びに来て、二人でおしゃべりをしたものだ。 ある時、彼女は突如私に言った。 「…

  • だから旅はエキサイティング

    あなたの弱みはなんですか? 私の強みを見つけるのは至難だが、弱みならいくらでもある。 でもその中でとびっきりなのが、方向音痴と注意力。 高校生の時、地理の先生から言われた言葉を今も忘れることができない。 「お前なぁ、将来絶対に海外旅行なんぞできんぞ!」 一昨年のこと。 写真のアートフェアとしては、知名度、質、量ともに世界一を誇るパリフォトを見に出かけた。 私は旅行する時にとにかくこだわるのはホテル。 有名どころの大規模ホテルではなく、小さく、美しく、そして清潔なホテルを探す。 この時も部屋数のとても少ないこじんまりしたホテルを予約した。 私の部屋は角部屋。 少し変わった作りで、入り口を開けると…

  • アートは投資?

    欧米で何かしら人気が高まると、日本人は早速その情報を仕入れて便乗したくなる。 日本は独自の素晴らしい伝統文化と奇妙奇天烈なサブカルチャーという二つの相反する世界にも稀に見る面白い文化を抱えていながら、未だに欧米文化にコンプレックスを持っているような気がする。 現代アートについてもしかり。 昨今、現代アートがものすごい価格にも関わらず、あっという間に売れていく現状や、オークションで信じられない額で取引される作品のニュースが世の中を騒がしている。 そうしたブームに日本の方々も乗り始めている。 さしずめ、”現代アートが熱い!”と言ったところだろうか。 私のようなギャラリストにはこうしたブームは願って…

  • 観光案内いたします!

    今日は数日ぶりにギャラリーに行くことにした。 郵便物が溜まるのも嫌だし、やはり無人のギャラリーをそうそう放っておくこともできない。 地下鉄に乗ると、やはりこのシーズンはガラガラ、そしてリュックを背負ったり、旅行案内の本に首っきりになっている人たちが目につく。 席に着くなり隣の女性に声をかけられた。 目的地の最寄駅を知りたいらしい。 そこへ行くには乗り換えをしなくてはならないこと、地下鉄から近郊電車に乗り換える必要があることを手短に説明した。 話し終わってちょっと変だな?と思った。 私は誰がどうみても日本人、なぜ私に尋ねるのだろう。 彼女の真ん前に座っていたのは多分ドイツ人の若い女性だ。なぜ彼女…

  • 彼女の10年計画にはまる

    私は2010年から彼女を知っている。 彼女と言うのは、80歳代も後半の高齢の女性だ。 ギャラリーには本当にいろんなバックグラウンドを持った方がやってくる。 その人たちと初めて接する時は、当たり前のことだけれどその人のことを全く知らない。 まるで一枚の真っ白な紙を渡されたに等しい。 私は渡された白い紙を一生懸命にその人なりの色や形、文字で埋めていく。 聞き上手になること、これこそがお客さんと接する極意だ、と私は思う。 彼女と知り合ったのは、ギャラリーを始めて間もない頃。 その頃ギャラリーには誰も来ない日が続いていた。 ガラス窓の外から興味深く覗くようにして展示を見る人たちはいるのに、誰も訪ねてこ…

  • 恋するブラジルの青年

    ギャラリーは道路に面した全ての面がガラス張りになっている。 kunstkeiko18.hatenablog. 中を明るく照らしておけば、外からでも展示を一堂に見ることができるので、私は結構気に入っている。 しかし外から丸見えなのは、利点ばかりではない。 私が働いている様子、お茶とお菓子でダラけているのも、道ゆく人には全てお見通し。 ギャラリスト観察にはもってこい、ちょっと動物園にいる動物たちの気持ちがよくわかる。 もうかれこれ6、7年は経つだろうか。 日暮れが早くなってきた頃だから、9月の終わり頃だったと思う。 ある夕暮れ、道ゆく誰かがガラスの窓をトントン叩いた。 私は目の前のPCから音のする…

  • 怒りの風船が爆発する?!

    私のギャラリーのお隣は中国人の経営する餃子屋さんだ。 ここ数年ミュンヘンでは餃子人気が沸騰して、市内の其処此処に似たようなお店ができている。 お隣さんもかなりの人気店のようだ。 このお店は間口が狭く、自転車やバイクでやってきた人たちが、ギャラリーの前に止める。 私のギャラリーは、道路に面した部分がガラス張りになっている。 ガラス越しに作品を見てから入ってくる人も多く、ここに自転車などを止められては敵わない。 駐輪禁止の張り紙もしているが、お腹をすかせてやってきた人たちには目に入らないらしい。 昨年のちょうど今頃だった。 駐輪禁止の張り紙の真ん前に、堂々と自転車を止めるおじさんがいるではないか。…

  • あなた、どなた様ですか?

    8月はギャラリーを閉めているので、現在の問い合わせはもっぱらメールだ。 ちょっと前までは電話での問い合わせも結構あったのに、時代の変化だろうか、電話はすっかり無用の長物化しているような気がする。 私は通算18年間ドイツに暮らしているけれど、いまだに不得手なのは外国人(ここでは私が外国人なのだけれど。。。)の名前を覚えることだ。 人の顔を覚えるのは私は結構得意な方で、お客さんが今まで当ギャラリーで何を買ってくださっているかもほぼ間違いなく頭にインプットしてある。 しかし、その顔と名前がどうにも一致しない。 長ったらしい名字や、ドイツ系以外の名字、例えばトルコ系、ギリシャ系、ロシア系の名前は、何十…

  • りんご収穫のインターン募集中?!

    もう10年前くらいになるだろうか、知り合いからりんごの苗木をもらった。 どうやらりんごといっても、今の改良されたりんごではなく、古い時代のままの珍しい種らしい。 数年は花もつけず、実もならずの状態だったが、今やどうしようもないほどにたくさん実がなる大きな木に成長した。 日本で桜の咲く時期より少し遅めに咲き始め、花の形状も桜によく似ている。 花の時期、我が家では桜に見立てて、お花見をする。 夏のこの時期、どのアートギャラリーもお店をしめる。 というのは、家族を持った人たちは皆バカンスに出かけてしまい、街がもぬけの殻のようになってしまうから。 観光客だけがやたらと目につくようになるのはこの時期だ。…

  • 離婚のお知らせメール

    先日、一人の女性からメールを受け取った。 彼女のメールの一部を紹介する。 ”私のことはきっと覚えてくださっていないでしょう、でもどうしてもお便りしておきたくて、ペンを取りました。 私と夫は数年前に、あなたのギャラリーで一枚の絵を買いました。 若い私たちにとってその作品のお値段は高すぎたのですが、どうしても欲しくて、いてもたってもいられず、夫と貯金を出し合って買いました。 作品を抱えて帰ってすぐに、家の中で一番の特等席、そんな場所にその作品を掛けました。 毎日その絵を見る度に幸せだったし、何より夫と幾度となく買おうか、どうしようかと二人で頭を悩ませた思い出は、私にとっては特別です。 この度とって…

  • 検証!アート作品の価格は適正なのか。。。

    アートギャラリーやアートフェアを訪れた人なら、作品の値段の高さにびっくりしてしまった経験はあると思う。 私はギャラリストだが、自分でも時々気に入った作品を買い求める。 自分のギャラリーの作品の価格に対しては、適正価格だ!と思えるが、一旦、自分が買う立場になると、「高いよなぁ!」と思ってしまうのだから、私の頭も都合がいいものだ。 今日はアートの作品は本当に高いのだろうか、と4つの視点から検証してみることにする。 1。材料費 一番わかりやすいのは、材料費だ。 絵画であれば、絵の具、紙、キャンバス、彫刻であれば、石材、木材、金属といったマテリアルにかかるお金である。ここを惜しんでいては良い作品は作れ…

  • ギャラリストがギャラリーから締め出される

    ドイツに限らず世界どこでも鍵は、とても大事。 ドイツの鍵のシステムはホテルと同じだ。 家の中にいれば、鍵なしで玄関ドアを開けることができるが、外からだったら、必ず鍵が必要になる。 映画で度々あるお定まりのシーンを思い出してほしい。 部屋に鍵を置いたまま、部屋から出る。 何かしらの拍子に入り口のドアをが「あっ」と思うまもなく閉まってしまう。 部屋には入れず、自分は裸。。。どうすればいいんだ、と頭を抱える。 まさにそんなことがドイツでは起こり得る。 自宅では、今までに二度ほど、鍵を家に置いたまま閉めてしまったことがある。 鍵屋さんを呼べば、ものの30秒で開けてくれる。 ただ、法外な金額を要求される…

  • 路上パフォーマンスの彼は今どこに?

    数年前の話。 仕事に出る前にちょっと買い物をしようと街中に出かけた。 ミュンヘンの中心部は観光客でいつも賑わっている。 その賑わいの中から、私の耳はなぜかある歌声に反応した。 別に美しい歌声だったからではなく、その歌詞が日本語だったから。 街頭でのパフォーマンスはとても多く、最近はグランドピアノを路上で弾いたり、本格的なアンサンブルを披露するグループもいたりして、クオリティも非常に高い。 人垣ができるほどのパフォーマンスをするためには、かなりの資質が要求されるのではないか、と思う。 ちょっとした興味から、歌声のする方に歩みを進めた。 歌っているのは若い青年だった。 歌詞は日本語だし、歌声は普通…

  • ギャラリーの火事騒ぎ?!

    随分前のこと。 ギャラリーのどこからともなく異臭がするようになったのは。 その嫌な匂いはいつもするわけでなく、時として強くなったり、全くしなかったり。。。 だから、半分強制的に忘れることにして、やり過ごしていた。(問題の先送り) ある日、その日は新しい展示のオープニング。 夕方から夜にかけて、新展示を見にお客さんがやってくる。 展示の準備も終わり、最後に掃除をしている、またやってきた、あの匂いが。。。 この日は特別にパワフルな匂いがしてくるではないか。 もしかして、ガス漏れ? そう思うと、急に恐くなった。 オープニングに大勢の人がやってきて、この匂いでバタバタと人が倒れる、いきなり大爆発する。…

  • どんなアートをお家にかければいいのか。

    今日日、現代アートブームだ。 現実感の全く湧かないほど高額落札をしたアート作品の話題がニュースを騒がせたり、政治的意図と文化的な意図が絡まり合って、現代アート作品が大きな論争を起こす、そんなこともメディアで度々報道をされる。 しかしながら、普通に暮らしている私たちにとっては、そんなニュースはどこかのよそ事で、時間とともに忘れ去ってしまう、それが現実ではないかとも思う。 アートには何となく興味もあるし、好きだ、という人は案外に多い。 けれど、作品を買う、となると別次元の話。 私はギャラリストだから、もちろんより多くの人にアートを買ってほしい、それが本音だが、でもそんなにお金をかけなくとも、アート…

  • 涙するほど好きな作品って?

    ギャラリストの仕事の大きな柱の一つは、アートフェアに参加すること。 様々なギャラリーが大きな会場に集まり、自分たちのおすすめ作家作品を紹介、販売する機会だ。 私たちギャラリストは、お客様に気に入った作品を買っていただくために、このアートフェアの期間中、とにかく全力でのぞむのだが。。。 作品が好調に売れていく場合もある、時には隣のギャラリーブースはどんどん売れていくのに、私のギャラリーの作品はさっぱり。。。と言うこともある。 あるいは去年は全く売れなかった作品が、今年はじゃんじゃん売れると言うこともままある。 アートフェアは水物、つまり、予測がつかない魔物と言っていい。だから面白い!というギャン…

  • 家にアートを飾るためのアドバイス4つ

    お客さんが絵をお買い求めになると、必ず私は尋ねる。 「ご自分で絵を掛けることはできますか?もし不安があるならば、私がかけて差し上げることもできますよ。」 お客の約7割は、それじゃあ、お願いします!となり、私は絵をかけるサービス業者に変身。 この出張サービスは結構楽しい。 お客様のお宅訪問!だから、その方の趣味や好みを垣間見ることができる上に、ちょっとだけギャラリストとお客の垣根を超えてお話しすることができる。 ギャラリーで絵を掛ける際には、一応ちゃんとルールに法っている。 絵の中心線が高さ150cmに揃うように壁にかける、ただそれだけのことなのだが、統一感のある、エレガントな展示となる。 作品…

  • 鼻水のお客

    先日のこと。 ギャラリーの常連さんが、やってきた。 何でも、今日は随分と腹を立てているらしい。どかっ!と椅子に腰を下ろすなり話し始めた。 その日、彼は歯医者に行き、歯のクリーニングをしてもらうことになっていた。 ドイツの人は、歯をとても大事にしている。 見た目も大事なので、歯並びを矯正している若い子はとても多い。八重歯を可愛いとする日本の文化はここでは全く通じない。 また定期的に歯のクリーニングをしてもらうのは、ごくごく普通のことだ。(私はサボりがちだが。。。) 彼の話はこうだ。 歯のクリーニングが始まると、彼は途端に苦しくなった。 実は彼、どういうわけか先週から鼻水が止まらない。 最初、彼は…

  • 営業妨害甚だしい?!

    我が家には今年で15歳になる秋田犬、エマーナがいる。 人間にしておよそ105歳、超高齢犬である。 今は全く耳が聞こえなくなっているせいで、外からの物音や声などに反応できない。 物音に邪魔されないからなのか、一日中、およそ22時間は眠っている。 ガシガシと揺すっても起きない時など、えっまさか???。。。と不安になるほど深い眠りに落ちている。 今はすっかり高齢になってしまったので、ほとんどギャラリーには連れていかないが、昔はギャラリーの看板犬だった。 その頃のお話。 ドイツは犬天国で、レストランだろうが、デパートだろうが、何処へでも犬を連れて行くことができる。私のように仕事場に連れて行く人もいる。…

  • 10年目の回想

    私のギャラリーは、間もなく10年を迎える。 ギャラリーを始めた当初、こんなにも踏ん張ることができるなんて思いもよらなかった。 当ギャラリーは、ミュンヘンにありながら日本の現代アートを紹介するギャラリーだ。 そしてギャラリストは、日本人。 始めたばかりの頃は、ガラス張りのギャラリーを、道ゆく人は物珍しげに眺めるが、中に入ってくることはなかった。 人がやってこないのだから、もちろん作品も全く売れない。 初めからバンバン作品が売れるとは思っていなかったけれど、こんなにまで売れないものとは想像もしていなかった。 こんな感じでは、ギャラリーを2年も続けられるのだろうか、と本当に毎晩悩みに悩んだ。 そんな…