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夕焼けのかえりみち http://nuts-camp.seesaa.net/

子どもにかかわる仕事に携わって23年の 学童保育放課後児童支援員。 学童クラブの子どもたちとの 温かく、たくましい日々を描きます。

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2019/07/26

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  • 「匙を投げない」~Nとの奮闘記~(2)

    Nに匙を投げないことにする日々が始まった。 もちろん今までも、Nに匙を投げていたわけでは決してない。 ただ、傍若無人に振る舞うNに、他の子への影響と集団での秩序を保つために「ここまで」というラインを決めてはいた。 そのラインを越えてきたNに「それは違う」とぴしゃりといい、Nはやっぱり校庭でひっくり返って砂だらけのきなこもちになっていたのである。 職員のミーティングで、私の思いと匙を投げずにや…

  • 「匙を投げない」~Nとの奮闘記~ (1)

    Nとのこと。 2年生の男の子で、元気でたくましく、以前学校に宿題を忘れてきてしまったが工夫と根性で乗り切ったあのNだ。 「きょう、しゅくだいわすれちゃいました」 http://nuts-camp.seesaa.net/article/470387324.html?1574491565

  • おへそが曲がってしまっても

    3年生の男の子U。 からだが大きく明るくおおらかだが、がまんが苦手ですぐにおへそが曲がってしまう。 明るさとは裏腹に自己肯定感が低く、「どうせオレなんて」が口癖。 今まさに盛り上がりを見せているドッジボールの練習の中で、Uはかなり頼りになる存在だ。 体格がよく、安定感があるのでキャッチがすこぶるうまい。 みんながあきらめてしまうようなフライもラインぎりぎりで取ってみせてみんなの歓声を浴びている…

  • 「あのね、ドッジボールきらいなの」

    あと一ヶ月ほどで他の学童とのドッジボール大会がある。 子どもたちは闘志に燃え、チームを作って練習に励む日々だ。 燃えまくっている3年生におしりを叩かれるように校庭に向かう1.2年生たち。 いつも口を真一文字に結んで走ってくる1年生の女の子がいた。Sだ。 いつも控えめで、にぎやかな友達の中で小さな花みたいにひそやかに笑っているような女の子。 Sはある日、大真面目な顔で私のところに来た。 他の子ど…

  • どろけいに決まったけれど

    運動会の振替休日で、出席がいつもよりがくんと少ない月曜日。一日育成だ。 思い思いに午前中遊び、お弁当ものんびりしたいい雰囲気。 思わず「今日はのんびり遊べていい日だねえ。午後はどんな楽しいことしようか」とお弁当を食べている子どもたちに向かって言うと 「せっかくだからみんなでなんかしない?」と3年男子R。 「いいねー!」と盛り上がる。 「じゃあやりたいもの言ってみて」と別の3年男子Nがいう。 「どろけ…

  • きょう、しゅくだいわすれちゃいました。

    帰りの会が始まった。 みんなは帰る方向別に並んでいる。 いつもやんちゃな2年生男子Nが困った顔で近…

  • みんな1番目だった

    ある日のこと。 からだが小さくて、甘え上手な1年生のSちゃんが「だっこ」と言ってきた。 友達ともめて、なんとか気まずい仲直りをして、精神的にとてもしんどかった時間の後だった。 うちの学童には、というか一応自治体には「だっこはしない」という決まりがある。 「だっこはしない」 なんというざっくりしたきまりだろう、と思う。 職員の労務災害を防ぐため、というのがまずある。腰をやられやすい仕事だからだ…

  • Rの2学期

    Rが学童にまた登所してきた。 お弁当にサンドイッチを持ってきて、恥ずかしそうに食べていたR。 結局、夏休みの間、Rは一度も学童に来なかった。 お母さんはお弁当を持たせることが億劫だったのだろうか。 Rが来るか来ないかはっきりしない日は、私は毎日サンドイッチを食べていた。 長い夏休みが明けて、2学期が始まり、Rが「ただいま」と小さな声で言いながら登所してきた。 1ヶ月のぶりの学童に落ち着かない様…

  • 土を耕すように関わる

    先日、ある行事を作り上げるときの進め方について、少し考えることがあって立ちどまった。 子どもがアイデアをたくさん出してお祭りを行った。 自分たち…

  • 素直になれたらいいのにね

    Uは三年生の男の子。 ひょうきんもので、お調子者。どこか憎めなくて笑顔がとても可愛い。 でも自己肯定感が低く、一度おへそが曲がるとなかなか素直になれない。 今日はなんだかUが落ち着かなかった。 雨が降ったりやんだりで外に出ることができず、発散できなかったせいかもしれない。 延長育成になった。 だんだん子どもが減ってくると、遊び相手を選びづらくなってくる。 いつもの仲良しの友達ではなく「今いる…

  • 力ではなく優しさで

    土曜日は子どもの出席人数はぐっと少ない。 いつもは数十人の子どもでひ…

  • カナヘビくんのお墓

    暑い暑い毎日。 子どもたちはとっても元気だ。 でもこの気温なので、外遊びは木陰のみ、と決めて遊んでいる。 木陰しか遊ぶところがない、となるとそれはそれで工夫をしている。 いつもはサッカーをやっている3年生と、ブランコが大好きな1年生がタイヤ飛びのドンじゃんけんで一緒に遊ぶ。 こんなところで関りを持つというのも、とてもいい風景だ。 虫が好きな男の子たちは、草むらをがさがさしながら、もっぱらカナ…

  • ザリガニ会議

    ザリガニ釣り。 みんな大好きな遊びのひとつ、だった。 なぜ過去形かというと、子どもたちが自分たちで「なし」にしたのだった。 以前にも書いたが、ザリガニ釣りを来る日も来る日もやっていた子どもたち、それは「生き物とのふれあい」から「ザリガニ遊び」となっていたのであった。 死んだミミズをエサにしてどんどんザリガニを釣り上げ、池の浅いところに石で囲んだ一角を作り、どんどん集めていく。 時には共食いし…

  • 不機嫌なYちゃん

    Yちゃんがとっても不機嫌だった。 Yちゃんは一年生の女の子。 くるくるの天然パーマとまーるい目が愛くるしい。 いつも元気でけらけらよく笑って、移動はいつも走ってする笑 小さな体で大きな雲梯をひょいひょいこなし、懸垂だって何回もできちゃう。 おまけに空中逆上がりまでやってしまう、運動神経抜群の女の子なのだ。 いつもだいたいご機嫌さんなのだが、みんなのいる部屋から出て、廊下で怒ったような顔をして…

  • 仮面ライダーがいない

    うちの学童には仮面ライダーのフィギュアがある。全部で20体。 仮面ライダー大好きな1年生たちが、毎日熾烈な取り合いを繰り広げている。 今日も仮面ライダーごっこが大賑わいだった。 散々遊んで、さあお片付け、となったときに 「あれ?オーズとファイズがいない」 仮面ライダー入れの箱が2か所空いている。 「おれしらないよ」 「おれもきょうはつかってない」 口々に言い出す一年生たち。 うーん。 …

  • コンビニのサンドイッチ

    2年生の女の子R。 お母さんはとても忙しい人だ。 なかなかRに気持ちが向かない。 とても可愛い女の子だが、季節外れの長袖や毛玉としみのたくさんついた服で来ることもある。 細い髪の毛も複雑に絡み合い、ほぐしながら結んであげるととても嬉しそうに笑う。 お昼、子どもたちは賑やかにお弁当を広げる。 お弁当の時間は私はとても忙しい。 あちらでもこちらでも私を呼ぶ声。 「ねー見てみて!今日はねえ占い…

  • かわいいMちゃん

    一年生のMちゃんはとても可愛い。 みんなより一回り小さくて、色白で、あどけない言葉、くしゃっとした愛くるしい笑顔。 甘え上手で、元気で、どんな子ともすぐに仲良くなれる。 夏休みからやってきた彼女に、3年生女子は一気にメロメロになった。 遊ぶときはMちゃんを膝にのせてきゃっきゃと大はしゃぎ。 お弁当の時間は誰がMちゃんと同じ班になるかで毎日喧嘩になる。 Mちゃんの周りにはいつも3年生のお姉…

  • 自由な2年生

    子どもたちと話していた時、何かの拍子で目の話になった。 「目えいくつ?」と私に聞いてくる2年生男子K。 まさか目の数じゃないよね、視力か?と考えていると 「おれ、目の太さ1.0キロ!」とK。 えええええ。 太さって。 キロって。 謎が残る会話。 2年生って自由だわ。 おなか痛くなるほど笑い転げました。

  • 手のひらの真ん中に

    「ねーしってる?」2年生の男の子、Mが満面の笑みで話しかけてくる。「手のひらのね、真ん中にほくろがある人は大金持ちになれるんだって」小さな手のひらをいっぱいに広げて、私の目の前にぐいと突き出す。 「オレさ、あるんだけどこれ、真ん中かなー」 よーく見ると小さなほくろが1つ。真ん中!とは言いづらい微妙な場所だ笑 「うーーーん。真ん…

  • 何かが降ってくる瞬間

    夏まつりのおばけやしきチームでの出来事。 ほかのコーナーは「今日はおやつの後に話し合いをするよ」と声がかかると「ええええーー!!!」とブーイングの嵐になる。 夏まつりは楽しくて、楽しみだけれど、話し合いは嫌なのだ。 だってもっともっと遊びたい。 しかしおばけやしきの子たちはちょっと異色なのである。 「ねえ!いつおばけの話し合いするの」 「今日やろうよ今日!」 とせっついてくる。 私が一番不…

  • いつものTじゃない

    「もういい。ごめんって言えば許されると思ったらそんなことはないんだからね」 二年生のTの前に立ちはだかった職員が大きな声を出している。 Tは怒ったような困ったような顔で睨んでいる。 ふざけが過ぎて、注意した職員に友達と2人で「バーカ!バーカ!」と言っていたらしい。2人でいると気が大きくなる。その職員とは相性があまり良くなく、Tはいつも強い口調で向かって…

  • 右手の「だいじょうぶ」

    もう3年前になるが、忘れられない話がある。 1年生の男の子K。 小柄で元気なかわいい男の子だったが、4月、初めての学童クラブに緊張していた。 いつも明るくふるまっているので、順調にクラブに慣れてきたかなと思ってはいたが 笑顔にまだ緊張が見られたので心配はしていた。 ある日。 お弁当の時間に、下を向き、椅子に座っているK。 お母さんの手作りの心のこもったお弁当が目の前にあるがなかなか手を付けよ…

  • 涙をこらえる

    雨の放課後。 外に出られない学童の子達は体力持て余し気味。 手作り絵本の取り組みをしたり、ミサンガを編んだり、折り紙したりで満足できる子はいいですが、毎日サッカーやドッジボールで汗びっしょりかいてる人たちはそんなことでは収まらない。 うちの学童で人気なのが風船羽根つき。 牛乳パックで作った羽子板で風船を打ち合う遊び。 なんてことない遊びだけど、これがめちゃくちゃ面白い。 「風船羽根つきやろー…

  • こども社会のおきて

    4月に入学したばかりのころは、学童の1年生は、気持ちの切り替えがとても難しい。 3月31日まで保育園の最高学年として、先生の期待も一身に背負い、みんなのお手本となる振る舞いをしてきた。 ちょっと難しいことも「あなたたちならできるよね」という期待のもと、なんでも取り組んできていたし、できていた。 ところが、4月1日から学童に入った途端、勝手が違う。 いきなり「一番下の守るべき存在」として位置づ…

  • 夏まつりの準備が始まった

    夏まつりはまだまだ先だけど、準備が始まった。 私の担当はおばけやしき。 去年初めてやってみたコーナーだけど、すごくすごくうまくいった。 学童の一角を使ってパネルを数枚立て、ほんの少しの距離だけど 暗闇を歩くだけで充分怖い。 今年2年生のA. お調子者でいつもなんだかやらかしてしまう男の子。 ひょうひょうとしていて、小さなことにはこだわらなそうだけど なんだかつかみどころがなくて、というポジシ…

  • ザリガニの神さま

    曇り空の土曜日。 その日の出席は7人。 そのほとんどが一年生だった。 お天気は不安定で雨が降ったりやんだりしている。 学習時間を終えた子どもたちは空を見上げてそわそわ。 「早く外に遊びに行こうよ」 空は明るく、寒くもなく、細かい霧雨が降っているけど 雨でもそれほど悪くない。 「よーし思い切って行っちゃおう」と言うと歓声が上がり 我先にと玄関で靴を履く。 ガラガラと引…

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