もう何年昔になるだろう、国道1 9 1号線の改修工事が一時中止になった。その時、はからずも 後始末を仰せつかって、超多忙の毎日の中で、地元の説得やらお役所との折衝やらで1年を棒にふった。当時、金儲け組が新道を種に横車を押しまくって工事が中断、その連中が新道が完成し たら昔を忘れて...
中国山地の雪深い山間部で黒毛和牛の一貫生産に体当たりで取り組んできた見浦牧場の元経営者とその家族が、 和牛のこと、牧場のこと、農業のこと、自然とともに生きるということ、少しじっくりお話します。
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もう何年昔になるだろう、国道1 9 1号線の改修工事が一時中止になった。その時、はからずも 後始末を仰せつかって、超多忙の毎日の中で、地元の説得やらお役所との折衝やらで1年を棒にふった。当時、金儲け組が新道を種に横車を押しまくって工事が中断、その連中が新道が完成し たら昔を忘れて...
お隣の元町議会議員だったご婦人が亮子くんを訪ねてきた。今年は我が安芸太田町の町議会議員の改選期である。思い出せば私も政治の師、前田先生の勧めで町会議員に立候補したことがある。見事に落選したが私の人生には幸運だった。それはその選挙で人間の裏側をまともに見ることが出来たからだ。応援を...
2021.2.21 運転免許の更新をしなかった。まだ運転は出来る自信はあったが老人の運転事故の報道が多発、老化で能力の低下は私も自覚していて、50キロ以上のスピードは出さないことにして注意を払ってきたのだが、やはり周囲の人からすれば90歳の老人が公道を走行するなど危険そのものと反...
2021.1.16 見浦牧場は中国山地の芸北地区にある小さな小さな牧場の一つである。この牧場を開設して6 0年余りになる。色々な経緯があって生涯を畜産の和牛飼育にかけようと思ったのは、まだ若かった2 8歳。開設時の苦労も昔話になって経緯を知る人は皆無になった。 私は人生は出会っ...
あと17日で90歳になる。最近の体力低下は著しくて思いの1/10にも達しない。こんな状態だから明日の目覚めがあるのか、ないかは全く不明だ。だが恐怖はない、中々人間はよく出来て いると変な感心をしているところだ。 ともあれ90歳には何とか辿り着けそうだが、こればかりは予測どうりに...
2021.1.23 まだ厳寒なのに先日から冷たい雨が降る。冷たいと言っても雨は雨、昨日今日と雪が減って重い雪に変身した。今日は堆肥置き場の除雪でカッパを着ての作業、時はまだ1 月、春は遣いから、まだネコヤナギの蕾は見えないはずと小川を覗いたら、小さな白い蕾が伸び始 めていた。自然...
あと10日で2月である。2月の10日にもなると、一瞬温かい風が吹いて、春遠からじを期待する。それがあと10日の我慢である。今冬は仕事が何もかも遅れて季節に追われどうしだった。従って心にも体にも余裕がない、おまけに老齢と病後の体力低下が相まって作業の能力低下がおびただしく牧場の戦力...
朝、亮子君が、昨日松原で除雪機の死亡事故があったと報告、名前は発表されてないが事故のあった家はこれこれだとパソコンの画面で表示、地図と家の写真ではH君らしい、高齢者 と云うから間違いはない。松原の友人に確認したいが葬式にゆく気力もないし、ウイルス騒ぎで必要以外は集まるなの要請の...
2019.11.3 見浦牧場ミートセンターへ農兵隊での同僚のM上と名乗ってお客さんが買い物に来てくれた、と店番の家内から伝言があった。が、75年も彼方での同僚、名前を記憶しているのは出身学校が近接の町村の1 0人あまりでしかない。まして旧都谷村と言えば当時の私 には外国、しかも、...
牧場の沈殿池に飛来して来たカイツプリ、小型な水鳥が13羽が小さな池を泳ぎ回るのは愛らしかった、幸い見浦牧場は養鶏業ではないので、鳥インフルエンザにはご縁がない、伝染される心配はないので安心して可愛いねと言う、素直に眺めることができる、牧場に住み着いているカラスたちが餌にはならない...
2015.9.26 お産の牛や子牛、育成牛用の牧草刈が私の仕事の一つです。毎日、約1トンの草刈は機械化のおかげで2時間ほどで完了します。牧場初期は刈払機で刈り、ホークで軽トラに積み込んで運ぶ、一連の作業は肉体的にも時間的にも大変でした。その草をあっという間に平らげて足らないと鳴く...
2015.8.20 早朝、牛を飼いに牛舎に行く途中、道沿いの小板川にひらベ( ヤマメ )を見た。青年時代、水眼(水中メガネ)を片手に水中ホコを持って追っかけた魚だ。私は不器用でね、三国ではテンガマ(手長エビ)を追いかけて竹田川の浅瀬を水眼で探し歩いたものだが、なかなか取れなくて、...
2021/1/1 明けましておめでとう。あと50日生き延びたら90歳になる。ヘルペスと、ヘルニアと、常在肺炎と、左足の交通事故の後遺症、まだある、 落ち着いているが日本脳炎のウイルスが体内にいる、こんな体でも、ここまで生き残れる、有り難いとしか言いようがない。 92歳まで生きると...
2020.12.29 お向かいの一人暮らしの重さんが死んでいた。私の晩年のよき友だった重さんが推定2日前に死んでいた。ショックである。 最近、時々姿が見えないことがあって、85歳の彼も年取ったなと見ることもあったが、私より5歳も若い、当然、 私の終末が早いと決め込んで、時折の姿が...
2015.11 住民の流出で衰退した経済を何とか立て直そうと田舎が懸命に知恵を絞っています。でも私には上滑りに見えるのですが、そんな感じの地方再生です。 我が町でも新商品が出ては消え、消えては出現する、そんな繰り返しが何度かありました。木工品あり、農産物あり、漬物あり、様々でし...
技輩は老人である。85歳に限りなく近づいていく。体力の衰えは先人の老人達を眺めて理解していたが、頭脳の衰えは我が身に起きるまで理解することが出来なかった。それが確実におき始めた。その変化は脳細胞の衰弱が原因の現象だと理解しているが、その衰弱が時間と共に増えてゆく。 先立った友人が...
小板の冬は、おおよそ2月の10日がピークである。12月の終わりから、ひたすら寒さに向 かって走り続けた冬将軍が一息をつく、それが2月の10日頃、昔の小板の住民はひたすら体を小さくして冬将軍のご機嫌を損じないようにと、その日を待った。時折、無謀にも「何を」と挑戦して事故につながった...
2020.12.20 脳天気の吾輩も遂に最後の日を意識するようになった。長年、終わりは90歳を意識して生きてきたから(92歳を目標にしていた時あった)、別に恐怖はないが体の機能が次々と失われてゆくと、あと何日、何時間と余命を考えるようになる。 ま、後続の諸君の参考?のため私の現況...
私は読書が好きだ。子供の頃から母から本を与えられて読書の習慣を植え込まれた。おかげで小卒の学歴ながら一応の知識を持つことができ、大卒の専門家と話してもなんとか意思が通じた。しかし、小板は山奥、中心の役場までは20キロの距離、雑誌がおいてある小さな文具店が1軒、本屋の体裁をした書店...
見浦牛肉がふるさと納税に参入して何年になるか?。ミートセンターの律子(私の3女)君の奮闘で徐々に数量が増加してきたのだが、昨年末からは数量が急激に伸び始めた。時には現場が悲鳴を上げるほど多忙にと、想像してなかった急激な伸び、見浦牧場の歩み方にはかつてなかった現象が起きている。 と...
お隣の元町議会議員だったご婦人が亮子くんを訪ねてきた。今年は我が安芸太田町の町議会議員の改選期である。思い出せば私も政治の師、前田先生の勧めで町会議員に立候補したことがある。見事に落選したが私の人生には幸運だった。それはその選挙で人間の裏側をまともに見ることが出来たからだ。応援を...
2021.2.21 運転免許の更新をしなかった。まだ運転は出来る自信はあったが老人の運転事故の報道が多発、老化で能力の低下は私も自覚していて、50キロ以上のスピードは出さないことにして注意を払ってきたのだが、やはり周囲の人からすれば90歳の老人が公道を走行するなど危険そのものと反...
2021.1.16 見浦牧場は中国山地の芸北地区にある小さな小さな牧場の一つである。この牧場を開設して6 0年余りになる。色々な経緯があって生涯を畜産の和牛飼育にかけようと思ったのは、まだ若かった2 8歳。開設時の苦労も昔話になって経緯を知る人は皆無になった。 私は人生は出会っ...
あと17日で90歳になる。最近の体力低下は著しくて思いの1/10にも達しない。こんな状態だから明日の目覚めがあるのか、ないかは全く不明だ。だが恐怖はない、中々人間はよく出来て いると変な感心をしているところだ。 ともあれ90歳には何とか辿り着けそうだが、こればかりは予測どうりに...
2021.1.23 まだ厳寒なのに先日から冷たい雨が降る。冷たいと言っても雨は雨、昨日今日と雪が減って重い雪に変身した。今日は堆肥置き場の除雪でカッパを着ての作業、時はまだ1 月、春は遣いから、まだネコヤナギの蕾は見えないはずと小川を覗いたら、小さな白い蕾が伸び始 めていた。自然...
あと10日で2月である。2月の10日にもなると、一瞬温かい風が吹いて、春遠からじを期待する。それがあと10日の我慢である。今冬は仕事が何もかも遅れて季節に追われどうしだった。従って心にも体にも余裕がない、おまけに老齢と病後の体力低下が相まって作業の能力低下がおびただしく牧場の戦力...
朝、亮子君が、昨日松原で除雪機の死亡事故があったと報告、名前は発表されてないが事故のあった家はこれこれだとパソコンの画面で表示、地図と家の写真ではH君らしい、高齢者 と云うから間違いはない。松原の友人に確認したいが葬式にゆく気力もないし、ウイルス騒ぎで必要以外は集まるなの要請の...
2019.11.3 見浦牧場ミートセンターへ農兵隊での同僚のM上と名乗ってお客さんが買い物に来てくれた、と店番の家内から伝言があった。が、75年も彼方での同僚、名前を記憶しているのは出身学校が近接の町村の1 0人あまりでしかない。まして旧都谷村と言えば当時の私 には外国、しかも、...
牧場の沈殿池に飛来して来たカイツプリ、小型な水鳥が13羽が小さな池を泳ぎ回るのは愛らしかった、幸い見浦牧場は養鶏業ではないので、鳥インフルエンザにはご縁がない、伝染される心配はないので安心して可愛いねと言う、素直に眺めることができる、牧場に住み着いているカラスたちが餌にはならない...
2015.9.26 お産の牛や子牛、育成牛用の牧草刈が私の仕事の一つです。毎日、約1トンの草刈は機械化のおかげで2時間ほどで完了します。牧場初期は刈払機で刈り、ホークで軽トラに積み込んで運ぶ、一連の作業は肉体的にも時間的にも大変でした。その草をあっという間に平らげて足らないと鳴く...
2015.8.20 早朝、牛を飼いに牛舎に行く途中、道沿いの小板川にひらベ( ヤマメ )を見た。青年時代、水眼(水中メガネ)を片手に水中ホコを持って追っかけた魚だ。私は不器用でね、三国ではテンガマ(手長エビ)を追いかけて竹田川の浅瀬を水眼で探し歩いたものだが、なかなか取れなくて、...