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こなびすのピクニック https://conabis.hatenablog.com/

読書好きな方、読書しようかなと思っている方へ、読んだ本の感想をメインに発信しています。私の記事がきっかけで読んでみたいなと思っていただけたら幸いです。

こなびす
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2019/07/06

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  • 【感想】伊坂幸太郎『モダンタイムス』-あるキーワードを検索すると不幸に襲われる・・・-

    こんにちは。こなびすです。 久しぶりの更新です。 伊坂幸太郎さんの『モダンタイムス』についての感想を書きます。現実味が無い部分も多いですが、流石伊坂さんって感じです。 エンタメ小説として物凄く面白かったです。 読みやすく、先が気になる展開でページを捲る手が止まりませんでした。 ((内容(「BOOK」データベースより))恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだっ…

  • 【感想】垣谷美雨「老後の資金がありません」-老後の経済的不安軽減のためのヒントになるかも-

    垣谷美雨さんの「老後の資金がありません」を読了したので感想を書きます。 いつものことながらネタバレ無しです。 まず、私と同年代30代以降であれば多少は老後について考えを巡らせたことがあるかと思います。 その中でも不安が大きいのはやはり経済的なことではないでしょうか? 次から次へとお金がかかるイベントが発生することによって、経済的に徐々に困窮していく50代の女性が主人公です。 悲観的なタイトルではありますが、この小説はユーモラスで軽快で読みやすいです。 また、現実的に起こりそうなことがストーリーとして展開され、状況や心理の描写もリアルであるため、実際に困っている人のヒントにもなり得るかもしれませ…

  • 【感想】奥田英朗「サウスバウンド」-元過激派の父親はこんな感じ-

    こんにちは。こなびすです。 今日は奥田英朗さんの小説「サウスバウンド」について、感想を書きます。 小説は上下巻に渡る長編です。 主人公は平凡な小学生の二郎。 そして、熊のように体格が良く、元過激派の主人公の父親、一郎。 一郎は小説家を名乗り家でゴロゴロしてるだけ。 そして、やたら我が強く、肉体的にも強く、家族を翻弄します。 最初はこんな父親嫌やなぁと思いましたが、読み進めるうちに印象が変わってきました。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったこ…

  • 【感想】森見登美彦 『夜行』 -夜感強めの少し薄気味悪い不思議な物語-

    こんにちは。こなびすです。 森見登美彦さんの小説『夜行』を読みました。 好き嫌いが分かれそうな気がします。 夜の暗さが際立っている、不思議な怖さがある小説です。 「ペンギンハイウェイ」等と同じ作者とは思えない、曖昧模糊とした、輪郭がはっきりしておらず掴みどころがないような物語です。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 十年前、同じ英会話スクールに通う僕たち六人の仲間は、連れだって鞍馬の火祭を見物にでかけ、その夜、長谷川さんは姿を消した。十年ぶりに皆で火祭に出かけることになったのは、誰ひとり彼女を忘れられなかったからだ。夜は、雨とともに更けてゆき、そ…

  • 【感想】桐野夏生『魂萌え!』-59歳の主婦が直面した現実に震える-

    こんにちは。こなびすです。 10月に入り秋っぽくなりましたが、大阪はまだ暑いです。 クーラーは辛うじて我慢していますが、まだ扇風機使ってます。。 それはさておき、今日は桐野夏生さんの小説「魂萌え!」(上下巻)の感想です。 面白かったです。一気読みしました。 タイトルだけ見ると、何?萌え系の話?とか、どんな話なのか全く想像つかないと思います。 平凡な59歳の主婦が主人公なのですが、夫が急逝したことで様々な現実を突きつけられ、老いていく中、悩みながらも生きていかざるを得ないリアルな一人の人生が書かれています。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 夫が突…

  • 【感想】垣谷美雨「リセット」-人生やり直しできたら、誰でも想像したことがあるはず-

    こんにちは。こなびすです。 垣谷美雨さんの小説「リセット」の感想です。 よくあるタイムスリップものの小説です。 時間を遡るとか、逆に未来に行くとか、時間がループするとか、そういう設定の小説が結構好きなので手に取って購入してみました。 人生に不満がある3人のアラフィフ女性が高校時代にタイムスリップしてしまいます。 彼女たちは高校の同級生です。 主な登場人物 感想 主な登場人物 香山知子: 子供が二人いる専業主婦。経済的には上の下くらいの家庭。高校生時代の同級生の夫は男尊女卑の気が強め。そのため、常に自分を抑え、周りに気を遣って生活している。高校生の時には女優になるという夢を持っていた。外見は綺麗…

  • 【感想】山崎豊子「大地の子」-中国残留孤児という戦争の被害者-

    こんにちは。こなびすです。 今日は山崎豊子さんの小説「大地の子」の感想です。 たまたまですが、終戦記念日も近いタイミングで読み終わったのもあり、戦争の悲惨さと被害者についてよくよく考えさせられました。 恥ずかしながら、中国残留孤児についても全く知らず、この小説を読んで初めてそのような戦争被害者もいるのだなと知りました。 7歳で中国に残された中国名「陸一心」の半生を描いた、全四巻の長編小説です。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 陸一心は敗戦直後に祖父と母を喪い、娘とは生き別れになった日本人戦争孤児である。日本人であるがゆえに、彼は文化大革命のリン…

  • 【感想】瀬尾まいこ『君が夏を走らせる』-子育ては素晴らしいと思わせてくれる-

    こんにちは。こなびすです。 今年の梅雨は、とても梅雨らしく雨が多いですね。 梅雨は明けたら明けたでまた暑い夏ですし、早く秋になってほしいと思う今日この頃です。 今日は、瀬尾まいこさんの小説『気が夏を走らせる』の感想です。 不良の男子高校生が、1歳10ヶ月の赤ちゃんを夏の1ヶ月に渡り子守する話です。 赤ちゃん「鈴香」が可愛い過ぎます! 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。聞けば一ヵ月ほど、一歳の娘鈴香の子守をしてくれないかという。…

  • 【感想】角田光代『八日目の蝉』-誘拐犯が実の親以上の愛で子育てすること-

    こんにちは。こなびすです。 今日は角田光代さんの小説『八日目の蝉』の感想を書きます。 映画化もされているみたいですが、それも納得の面白さでした。 話の展開も見事です。 主人公は不倫相手の生後間もない子供を誘拐し、逃亡しながら、その子を我が子として育てる話です。 感想部分はネタバレ含みますので、未読の方で先を知りたくない方は一気にスクロールしないようご注意ください! 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活…

  • 【感想】石田衣良『美丘』-人生は火のついた導火線である-

    こんにちは。こなびすです。 梅雨に入り雨天の日も多いし、気温も高くなってきて、マスクしてるのも苦しくなってきましたよね。 今日は石田衣良さんの小説「美丘」の感想です。 この作品はよくある「恋人が不治の病系」の恋愛小説です。 設定としては珍しくないですが、物凄く感動できるし、主人公達が大学生で若く、エネルギーにも溢れていて、若いっていいなぁと思わせてもくれます。 (若い頃に戻りたい・・・。) 愛と命の物語です。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 美丘、きみは流れ星のように自分を削り輝き続けた…平凡な大学生活を送っていた太一の前に突然現れた問題児。大…

  • 【感想】宮下奈都『太陽のパスタ、豆のスープ』-ドリフターズ・リスト作ってみませんか?-

    こんにちは。こなびすです。 今日は宮下奈都さんの『太陽のパスタ、豆のスープ』の感想を書きます。 本作の主人公の明日羽(あすわ)は結婚式間近で婚約破棄されドン底にいます。 そんな状況の中で、明日羽はドリフターズ・リストというものを知り、作成するのですが、ドリフターズ・リストって知ってますか? ドリフターズは漂流者を意味し、ドリフターズ・リストとはやりたいことリストのことです。 (ドリフターズって、私はいかりや長介の有名なグループが思い浮かびました笑) 漂流者の道標となるようなリストです。 このリストに書いたことを実行していくことにより、彼女は少しずつ少しずつ立ち直っていきます。 内容(「BOOK…

  • 【感想】西加奈子『i(アイ)』-想像することは寄り添うこと-

    こんにちは。こなびすです。 今日は西加奈子さんの『i』という作品の感想を書きます。 私は5月に入ってからは本作の著者である西加奈子さんの本ばかり読んでました。 ハマるきっかけになったのが、この『i』という作品です。 内容説明に「心揺さぶられる」と書かれていますが、その通りでした。 心地よい余韻も残る名作です。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる、ある「奇跡」が起こるまでは……

  • 【感想】服部まゆみ『この闇と光』-何も書けないですが、読んで欲しい名作-

    こんにちは。こなびすです。 今日は、服部まゆみさんの「この闇と光」の感想を書きます。 とはいえ、何を書いてもネタバレになってしまいそうでほとんど書けません。 ネタバレになりそうなことは全て避けて書けることを書こうと思います。 前情報無しで読んだのですが、相当衝撃を受けました。 ネタバレできない系の小説も数々読んできましたが、この作品は個人的には衝撃度トップクラスですので、未読の方には是非読んでいただきたいです。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった…

  • 【感想】秋吉理香子『絶対正義』-融通の利かない正義にイライラしっ放し -

    こんにちは。こなびすです。 今日は秋吉理香子さんの小説「絶対正義」の感想です。 正義を絶対的に信じ、実行する高規範子という名の人物が登場します。 例えば、法定速度が時速30kmの道路で、35kmで走行しただけで咎められるってどうでしょうか?意図的に違反しようとしていたわけでもないのにです。 本来は30kmを守るべきなのもわかりますが、でも…って感じです。 彼女の周囲の人物は彼女のおかげで、翻弄され、人生が悪い方向に向いていきます。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 由美子たち四人には、強烈な同級生がいた。正義だけで動く女・範子だ。彼女の正義感は異…

  • 【感想】伊坂幸太郎『終末のフール』-人類滅亡確定時、人は余生をどのように過ごすのか-

    こんにちは。こなびすです。 久しぶりの更新です。 緊急事態宣言後に基本的に在宅勤務になったのですが、残業多めです…。 今日は伊坂幸太郎さんの「終末のフール」の感想を書きます。 コロナで暗いニュースばかりの中、人類の終末も可能性としてはあり得るのかなとも思い、地球滅亡の3年前が描かれているこの作品を再度読んでみようと思いました。 余命3年だとしたら、皆さんは残りの時間をどのように過ごしますか? 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏…

  • 【感想】伊坂幸太郎『グラスホッパー』-個性豊かな殺し屋達が登場する殺し屋小説-

    こんにちは。こなびすです。 今日は伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ一作目の「グラスホッパー」の感想を書いてみます。 自殺屋の鯨、ナイフ使いの蝉、押し屋の槿(あさがお)が主な殺し屋として登場します。 ナイフ使いは殺し屋としてもメジャーなイメージですが、自殺屋とか押し屋とかユニークな専門の殺し屋ですよね。 伊坂さんの小説らしく、相変わらず飽きさせない展開でした! 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼…

  • 【感想】伊坂幸太郎『マリアビートル』-新幹線を舞台に殺し屋が入り乱れる!-

    こんにちは。こなびすです。 今日は伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズの2作目「マリアビートル」の感想です。 シリーズ3作目の「AX」から読み始め、面白かったので、次にこのマリアビートルを買ってみました。 これはこれで、AXとは違った面白さがありました! 魅力的で個性的な殺し屋達が登場します。 疾走感がある展開で、一日でイッキ読みしてしまいました笑 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利き二人組「蜜柑」と「檸檬」。と…

  • 【感想】伊坂幸太郎『AX』-最強の殺し屋が恐れるもの、それは・・・。-

    こんにちは。こなびすです。 今日は伊坂幸太郎の小説の「AX」(アックス)についての感想です。 殺し屋が主人公の小説なのですが、これはシリーズ3作目です。 実は、1、2作目はまだ読んでいないです。でも、この作品を読み終えて、非常に面白かったので、1、2作目も読もうと思い、すぐポチりました。 最強の殺し屋が最も恐れるもの、それは、彼の妻です。 極道の妻的な女性を想像している方もいるかもしれませんが、全く違っていて、彼の妻は一般的な女性です。息子も一人います。 裏の仕事である殺し屋のことは家族には隠していて、表向きは文具屋の営業という仕事をしているのです。 家族愛に溢れた、いい小説でした。 内容(「…

  • 【感想】西加奈子『さくら』-家族とは、命とは…-

    こんにちは。こなびすです。 今日は西加奈子さんの小説「さくら」の感想を書きます。 「さくら」の主人公は、仲の良い家族に囲まれ、幸せだった子供時代を経て年を重ねます。でも、兄が亡くなることによって家族の状況が一変します。 家族とは、命とは、生きることとは、それらについて考えさせられる小説です。 読み終わった後に浮かんだ言葉は「禍福は糾える縄の如し」でした。 内容(「BOOK」データベースより) 登場人物 感想 内容(「BOOK」データベースより) ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。超美形の妹・美貴は、内に篭もった。母は肥満化し、酒に溺れた。僕も実家を離れ、東京の大学に入った。あとは…

  • 【感想】恩田陸『黒と茶の幻想』-知的な会話が最高。予定調和的な会話にうんざりしている方へ。-

    こんにちは。こなびすです。 今日は恩田陸さんの小説「黒と茶の幻想」の感想を書きます。 この小説、「大人版の夜のピクニック」なんて呼ばれることもあるみたいです。 なるほどと思いました。 夜のピクニックは高校生の男女が主人公ですが、この作品はアラフォーの男女が主人公です。場面のほとんどが歩いているだけというのも共通しています。 旅のテーマの1つとして各人が謎を持ち寄る、みたいなのがあって、その謎を探求しつつ回想したり、ほぼ会話だけで話が進みます。 大きな事件が起きることも無いですが、それだけで惹き込まれる魅力的な小説です。 同著者の「夜のピクニック」が好きな人はこの小説も好きだと思います。 内容(…

  • 【感想】綿矢りさ『私をくいとめて』-脳内の自分と会話すること-

    こんにちは。こなびすです。 今日は綿矢りささんの小説「私をくいとめて」のご紹介です。 アラサーのOLが主人公です。特にキャラが立っているわけでもなく、特別なスキルや状況があるわけではない、そこここにいそうな女性が描かれています。 ただ、普通の人と違うと思われるのは、彼女は自分の中の分身である「A」とよく会話をしています。あくまで自分の分身であるためAも完璧ではないけど、頼る気持ちもわかるっていう場面もちらほら出てきます。 女性の読書だったら更に共感できるのではないかなと思います。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 黒田みつ子、もうすぐ33歳。悩み…

  • 【感想】東野圭吾『秘密』-切な過ぎる名作小説-

    こんにちは。こなびすです。 今日は東野圭吾さんの「秘密」の感想を書きます。 この小説、20年以上前の東野作品ですが、めっちゃ好きなんです。 読書が趣味と言えるくらいに小説を読み始めて15年以上経ち、これまで余裕で1,000冊以上読んでいますが、今でも私のベスト10に入っている作品です。 読書って読むタイミングによって感じることが違ってたりしますが、最近再読して、やっぱり最高だと認識しました。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはず…

  • 【感想】山崎マキコ『ためらいもイエス』-切なかったり笑えたりのラブストーリー-

    こんにちは。こなびすです。 今日は山崎マキコさんの小説、「ためらいもイエス」の感想を書きます。 恋愛系の小説なのですが、お堅い話ではなく、ユーモアたっぷりで結構笑えて、温かくなれたりもする。いい話です。気軽に読めますよ! ふと寂しさを覚えた主人公のように、結婚適齢期の女性なら更に共感できることも多いんじゃないかと思います。 あらすじ(「BOOK」データベースより) 感想 あらすじ(「BOOK」データベースより) わたしは仕事以外になにもない、さっぱりとした日常をいたく気に入っていたはずだった―二十八歳にして処女、仕事ひとすじの奈津美に訪れた予想外のモテ期。三人の男を前に、はたして彼女は、棒に振…

  • 【感想】橋本紡『空色ヒッチハイカー』-東大受験生が勉強を放り出して兄の残した車で旅に出る。青春です!-

    こんにちは。こなびすです。 またまた面白い小説に出会いました。 これだから読書はやめられません。 今日は橋本紡さんの「空色ヒッチハイカー」の感想です。受験勉強を放り出して車で旅に出る。色んなヒッチハイカー達と出会っては別れる。人との出会いにはドラマがあります。 こんな18歳の夏を過ごしたかったと思わずにはいられない青春小説です。 内容(「BOOK」データベースより) 人生に一度だけの18歳の夏休み。受験勉強を放り出して、僕は旅に出る。兄貴の残した車に乗って、偽の免許証を携えて。川崎→唐津、七日間のドライブ。助手席に謎の女の子を乗せて、心にはもういない人との想い出を詰めて、僕は西へ向かう。旅の終…

  • 【感想】桐野夏生『バラカ』-ベビー・スークで売買された子の壮絶な人生と東日本大震災-

    こんにちは。こなびすです。 見ていただき有難うございます。 今年も細々と読了後の小説の感想などを書いていきます。 今日は桐野夏生さんの「バラカ」です。 不運なことに紆余曲折があり、幼い時にベビー・スーク(子供が売買されている市場のことです。)に売られてしまったバラカという少女が主人公です。 かなり濃厚で深い話です。何から書いていいやら迷います。 内容(「BOOK」データベースより) 出版社勤務の沙羅は40歳を過ぎ、かつて妊娠中絶した相手の川島と再会。それ以来、子供が欲しくてたまらなくなってしまった。非合法のベビー・スークの存在を聞きつけ、友人・優子とドバイを訪ねた。そこで、少女「バラカ」を養女…

  • 【感想】今村夏子『星の子』-両親がカルト宗教の信者だったら…。-

    こんにちは。こなびすです。 今日は今村夏子さんの「星の子」の感想を書きます。 今村夏子さんのは「むらさきのスカートの女」で知りました。その作品も不思議な面白さがあったので本作も手に取ってみました。 もし自分の両親が、カルト宗教にはまっていたらこういう生活だったのかなと考えさせられました。 内容(「BOOK」データベースより) 林ちひろは、中学3年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族のかたちを歪めていく…。野間文芸新人賞を受賞し、本屋大賞にもノミネートされた著者の代表作。 感想 今村さんの作品は不思議です。ふわふわして…

  • 【感想】今村夏子『星の子』-両親がカルト宗教の信者だったら…。-

    こんにちは。こなびすです。 今日は今村夏子さんの「星の子」の感想を書きます。 今村夏子さんのは「むらさきのスカートの女」で知りました。その作品も不思議な面白さがあったので本作も手に取ってみました。 もし自分の両親が、カルト宗教にはまっていたらこういう生活だったのかなと考えさせられました。 内容(「BOOK」データベースより) 林ちひろは、中学3年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族のかたちを歪めていく…。野間文芸新人賞を受賞し、本屋大賞にもノミネートされた著者の代表作。 感想 今村さんの作品は不思議です。ふわふわして…

  • 【感想】住野よる『君の膵臓をたべたい』-余命短い女子と男子の青春小説-

    こんにちは。こなびすです。 前回に続き更新が滞っています。読書はしているのですが、最近忙し過ぎて・・・。 家に着くのが22時が定時くらいの勢いです。終電で帰ることもちらほら。定時って何ですか・・・? すみません、言い訳です! それは置いておいて、今日は住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」の感想です。 一時期流行っていたので、余命短い女子高生と男子高校生の話、という設定程度には知っていた。 ひと昔前に流行った「世界の中心で愛をさけぶ」みたいな話だろうなと想像しつつ、気になってはいたので買って読んでみました。 そして、設定からして明らかに涙を誘う系やろうなぁと思って構えて読んでいたけど、それでも泣…

  • 【感想】東野圭吾『恋のゴンドラ』-浮かれ気分の不倫旅行、ゲレンデが舞台のラブコメ-

    こんにちは。こなびすです。 今日は東野圭吾さんの「恋のゴンドラ」について書きます。 東野さんの作品って真面目な推理小説が多いので、これも恋愛系とはいえお堅い感じの愛憎劇かなと思ってたのですが、そうではありませんでした。 ラブコメに近く、気軽に読めます。なので、小難しいのが苦手な方にもおススメできますし、面白かったです! ただ、多くの東野圭吾作品の重厚な感じを期待している方や、浮気とか不倫に嫌悪感を持ってる人は読まない方がいいかもしれません。。 内容(「BOOK」データベースより) 主な登場人物 感想 内容(「BOOK」データベースより) 都内で働く広太は、合コンで知り合った桃美とスノボ旅行へ。…

  • 芦沢央「罪の余白」感想 -妻に先立たれ、大事な一人娘も亡くした男はどうなってしまうのか-

    こんにちは。こなびすです。 今日は芦沢央さんの「罪の余白」の感想を書きます。 愛する妻を失い、それだけでなく、残った大事な一人娘も失ってしまう。自分がそんな状況になったらと考えると辛すぎます。。。 以下、紹介文の引用です。 内容(「BOOK」データベースより)どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまう―。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。「全然悩んでいるようには見えなかった」。クラスメートからの手紙を受け取った安藤の心に、娘が死を選んだ本当の理由を知りたい、という思いが強く芽生える。安藤の家を弔問に訪れた少女、娘の日記を探す安藤。二人が出遭った時、悪魔の心が蠢き出す…。女子高生達の罪深い遊戯、…

  • 池井戸潤「民王」感想 -政治に興味無し?そんな人こそ読んで欲しい政治エンタメ!-

    こんにちは。こなびすです。 最近残業が多すぎて更新が滞っていました。。。 今日は池井戸潤の小説「民王」(たみおう)の感想です。 池井戸さんは数年前に世間で流行っていた半沢直樹シリーズの作者です。そのシリーズも好きで楽しく読んだのがきっかけでこの先品を手に取りました。 結果、コメディ色も強くかなり面白かったです。 首相とその息子がメインの話で、閣僚や国会議員も多数登場します。 それだけ聞くと抵抗ある方多そうですが、全然固くなく、笑える描写も多いです。 政治に抵抗がある人にこそ読んで欲しいと思いました。政治や政治家が身近に感じられる事間違いなしです。 以下、引用です。 内容(「BOOK」データベー…

  • 新海誠「小説 秒速5センチメートル」 -小学校で出会った2人 切ない恋心-

    こんにちは。こなびすです。 新海誠さんの「小説 秒速5センチメートル」の感想を書きます。 君の名はのアニメ映画で新海誠さんを知り、かつての作品も気になり小説版を買ってみました。純粋であまりに繊細な恋心に心が揺さぶられます。 この小説は、小学生~中学時代、高校時代、就職後についての3編で構成されています。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 「桜の花びらの落ちるスピードだよ。秒速5センチメートル」いつも大切なことを教えてくれた明里、そんな彼女を守ろうとした貴樹。小学校で出会った2人は中学で離ればなれになり、それぞれの恋心と魂は彷徨を続けていく―。劇場…

  • -読み応えがあるミステリー短編集- 芦沢央「許されようとは思いません」感想

    こんにちは。こなびすです。 芦沢央さんの「許されようとは思いません」の感想を書きます。 5編からなるミステリーの短編集ですが、どれも完成度が高く読み応えがありました。 短編集については、全ての話について感想書ければいいのですが、やはり印象に濃淡がありますので、最も印象に残った「姉のように」について書きたいと思います。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) 「これでおまえも一人前だな」入社三年目の夏、常に最下位だった営業成績を大きく上げた修哉。上司にも褒められ、誇らしい気持ちに。だが売上伝票を見返して全身が強張る。本来の注文の11倍もの誤受注をしていた…

  • 岡嶋二人「クラインの壺」感想 -岡嶋二人の最終作である名作ミステリー-

    こんにちは。こなびすです。 今日は岡嶋二人さんの「クラインの壺」の感想です。 皆さん、「クラインの壺」(この小説のタイトルではありません)って聞いたことありますか? 物知りな方なら知ってるかもしれませんね。 知らない人でも、メビウスの輪なら知ってる人も多いかと思います。 クラインの壺もそれと似たような概念です。 メビウスの輪を4次元にしたようなものが、クラインの壺と呼ばれるものだそうです。 この小説を読み終わった後、そのタイトルの秀逸さに驚きます。 内容(「BOOK」データベースより)200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァ…

  • 芦沢央「悪いものが、来ませんように」感想 -読み終わった後に再度読みたくなる仕掛けがある小説-

    こんにちは。こなびすです。 今日は芦沢央さんの「悪いものが、来ませんように」の感想です。 一気読みできる感じのサスペンス小説です。事件が起こってからの展開が気になり、さくさく読めました。そして、あなたも罠にはまるでしょう。 あらすじ(「BOOK」データベースより) 感想 あらすじ(「BOOK」データベースより) 助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。そして育児中の奈津子も、母や夫、社会となじめず、紗英を心の支えにしていた。そんな2人の関係が恐ろしい事件を呼ぶ。紗英の夫が他殺死体として発見されたのだ。「犯人」は逮捕される…

  • 今村夏子「むらさきのスカートの女」感想 -先が気になるジャンル不明の小説-

    こんにちは。こなびすです。 今日は今村夏子さんの「むらさきのスカートの女」の感想です。 芥川賞受賞作なんですが、皆さんは読まれましたか? 本屋で平置きされていて、表紙が気になったので気になって買ってしまいました。 本文もとにかく先が気になります。 あらすじ(「BOOK」データベースより) 主な登場人物 感想 あらすじ(「BOOK」データベースより) 近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが、気になって仕方のない“わたし”は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導する。『あひる』、『星の子』が芥川賞候補となった話題の著者による待望の新作中篇。 主…

  • 春口裕子「行方」感想 -突如姿を消した我が子。家族の祈りは届くのか-

    こんにちは。こなびすです。 今日は春口裕子さんの小説「行方」のレビューです。 3歳の愛娘が急に行方不明になる。家族の心境を想うと、胸が引き裂かれそうな話です。 その子の家族の人生、幸せだった暮らしぶりが一変します。 あらすじ(「BOOK」データベースより) 感想 あらすじ(「BOOK」データベースより) 公園から忽然と姿を消した三歳の琴美。両親は必死に捜すが、一向に見つからない。―22年後。自堕落な生活を送る幸子のもとに、一通の手紙が届く。差出人は、消息不明の妹を捜し続けている男だった。同じ頃、浜名湖畔で父親の誠司とペンションを営んでいる楓。ある日を境に、楓は誠司に対して不信感を抱く。父は何か…

  • 林真理子「白蓮れんれん」感想 -大正時代に命がけで貫いた愛-

    こんにちは。こなびすです。 林真理子さんの「白蓮れんれん」の感想です。 大正時代に階級を超え、人妻が年下の恋人と駆け落ちした「白蓮事件」。よくある不倫の話かと思った方、現代のその辺の話とはスケールが違います。 愛する人のために全てを捨て命を懸けて愛を貫いた壮絶な物語です。 内容(「BOOK」データベースより) 感想 内容(「BOOK」データベースより) あまりに名高い「白蓮事件」―、姦通罪のあった大正十年の人妻の恋の逃避行は命がけであった。天皇の従兄妹で華族で炭鉱王の妻、相手は若い熱血の社会実義の闘士。撃的な大ニュースだった。 感想 主人公は、柳原白蓮という大正時代の歌人であり、大正三大美人の…

  • 瀬尾まいこ「幸福な食卓」感想 -家族は良いものであると気づかせてくれる-

    おはようございます。こなびすです。 瀬尾まいこさんの「幸福な食卓」の感想です。 家族の役割について考えさせられました。父親であるとか母親であるとか。 でも、実はそんなものはどうでもよくて、家族であるというだけで、かけがえがなく強固な繋がりがあるのだなぁと思わせてくれる小説でした。 あらすじ(「BOOK」データベースより) 佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。そして佐和子には、心の中で次第にその存在が大きくなるボーイフレンド大浦君がいて…。それぞれ切なさを抱えながら、つながり合い再生していく家族の姿を温かく描く。吉川英治文学新人賞受賞…

  • 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」感想 -働けども働けども楽にならない方へ-

    おはようございます。こなびすです。 今日は木暮太一さんの新書「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」のレビューです。 年収が400万円の人は、年収が500万円になったら、はたまた、1000万円になったら生活が楽になると思ってますよね? 結論から言うと、残念ながら楽になりません。。。 (外資系金融等の利益配分方式の企業は別です。) その理由に資本論の視点から、詳細に書かれています。 その上で、どういうことを意識して働けばいいかを提示してくれてます。 非常に納得度が高かったですし、読んで良かったです。 小説以外の本で、読んだ内容で覚えておきたいことは忘れないようにメモしてるんですが、結構な分…

  • 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」感想 -大事な幼なじみのために闘うことを決めた小学生のぼくの覚悟に泣けます-

    こんにちは。こなびすです。 今日は辻村深月さんの「ぼくのメジャースプーン」の感想について書きます。 道徳的で考えさせられる話の展開になっていきます。罪とは何か、罰とは何か、正義とは何か悪とは何か。 「ぼく」の覚悟にグッときました。少しネタバレします。 あらすじ(「BOOK」データベースより) 主な登場人物 感想 あらすじ(「BOOK」データベースより) ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンス…

  • 瀬尾まいこ「おしまいのデート」感想 -人生いろいろ、デートもいろいろ-

    こんにちは。こなびすです。 瀬尾まいこさんの「おしまいのデート」のご紹介です。 デートをテーマにした短編集です。でも、一般的にイメージするような彼氏と彼氏みたいな恋人同士のデートではありません。 おじいさんと孫、教師と生徒、同級生の男子同士、離婚した女性と大学生、保育士と園児です。 どれも読みやすく、瀬尾まいこさんらしいゆったりとした内容もありますが、一部切なくなる話もあります。 どれも良かったのですが、特に印象深かった「ランクアップ丼」について書こうと思います。 あらすじ 主な登場人物 感想 あらすじ わりと高齢の高校教師上じいこと上田と、めっちゃ不良になりきれない不良の三好。 三好が学校で…

  • 瀬尾まいこ「天国はまだ遠く」 -自殺をしくじった女性が、大自然と人の優しさの中で大切なものに気づいていく話-

    こんにちは。こなびすです。 今日は瀬尾まいこさんの「天国はまだ遠く」の感想です。 自殺にしくじり自殺することを諦めた女性が、自然の中で人の優しさに触れ、生きる活力を得て立ち直っていくという、心にしみる話です。 序盤は若干重いものの、ユーモラスな描写もあり、徐々に明るい感じで読めます。 最近、瀬尾まいこさんの本をよく読んでます。読みやすいしハマってます(笑) あらすじ(「BOOK」データベースより) 主な登場人物 感想 あらすじ(「BOOK」データベースより) 仕事も人間関係もうまくいかず、毎日辛くて息が詰りそう。23歳の千鶴は、会社を辞めて死ぬつもりだった。辿り着いた山奥の民宿で、睡眠薬を飲む…

  • 湊かなえ「夜行観覧車」感想 -殺人事件の加害者、被害者、どちらにも当てはまる子供達はどのように生きるのか-

    こんにちは。こなびすです。 今日は湊かなえさんの「夜行観覧車」のレビューを書きます。 もし両親が殺人事件の加害者と被害者(母親が父親を殺害)になったら…。 奈落に落とされるような状況のお話です。 あらすじ(一部引用【「BOOK」データベースより】) 主な登場人物 感想 あらすじ(一部引用【「BOOK」データベースより】) 高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。 傍からみると、誰もが羨むような生活をしている家族の中で殺人事件が発生します。 一家4人で生活して…

  • レンタルなんもしない人「レンタルなんもしない人のなんもしなかった話」感想 -なんもしないのに役に立つ凄さ-

    こんにちは。こなびすです。 今日は、レンタルなんもしない人の「レンタルなんもしない人のなんもしなかった話」の感想です。本屋で見かけて気になり買ってしまいました(笑) レンタルなんもしない人さん(以下、長いのでレンタルさんと呼びます)はなんもしてないんですけど、しっかり人々の役に立ってるんですよ! 凄くないですか?(笑) レンタルさんのサービス開始時の利用規約を書きます。(以下引用です。) 「レンタルなんもしない人」というサービスを始めます。 1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ一人の人間の存在が必要なシーンでご利用ください。 国分寺駅からの交通費と飲食代(かかれば)…

  • 有川浩「フリーター、家を買う」感想 -鬱病になった母を救う家族の物語-

    こんにちは。こなびすです。 家族が病気の人や、フリーター経験がある人には特に響くものがあると思います。 本日は、有川浩さんの「フリーター、家を買う。」の感想です! あらすじ 主な登場人物 感想 あらすじ 新卒でやっと入った会社に馴染めず、3ヶ月で辞め、その後、親の脛をかじりながらフリーターをして、バイトを転々としている主人公。 しかし、お母さんが重度の鬱病になります。 その原因は、主人公達が幼少の時から続く、近所の人達による陰湿ないじめです。 ずっと耐えていましたが、少しずつ少しずつ嫌な思いも蓄積していき、ついに心が折れてしまいました。 そのため、薬による治療を行いますが、根本的には解決しない…

  • 山口真由「いいエリート わるいエリート」感想 -圧倒的な努力を目の当たりにして下さい-

    こんにちは。こなびすです。 本日は、新書の山口真由さんの「いいエリート わるいエリート」の感想を書きます。 山口さんのことはテレビでたまに見るくらいでしたが、素性は良く知りませんでした。 ですが、この本を読んで、尋常じゃないくらいの努力家ということがわかり、好きになりました。 いいエリート、わるいエリートというタイトルですが、ほとんどが著者である山口さんの体験談です。 優秀な子供達エリートに投資すべきであるというような考えも披露されてますが、本書の中での割合としては申し訳程度です。 ですが、私としては、興味深く読めました! 彼女が東大に入るまで、入ってから首席で卒業するまで、司法試験も3年の時…

  • 花田菜々子「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」感想 -日々の読書がマンネリ化している方におススメの一冊-

    こんにちは。こなびすです。 花田菜々子「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」の感想です。内容だけでなくて、興味をそそられる本のタイトルも秀逸です(笑) 本が好きな人に読んでほしい本です。 買ったきっかけは、ツイッターのタイムラインで流れてて、タイトルに惹かれたのと、内容も面白そうなので買ってみました。 本はよく読むのですが、やっぱり好きな作家とかに偏ってしまうので、新たなジャンルや普段なら買わないような本の紹介もあるかなと期待していたのもあります。 結果、期待どおりで、いくつかは買って読んでみようと思わせるような、面白そうな本が多数紹介されてい…

  • 瀬尾まいこ「春、戻る」感想 -温かく、ほっとするお話-

    こんにちは。こなびすです。 今日は瀬尾まいこさんの「春、戻る」のレビューです。 急に見知らぬ人があなたのお兄さんを名乗り現れたらどうしますか? なんか不気味なミステリーみたいですが、全然そんなことはありません(笑) あらすじ 主な登場人物 感想 あらすじ 結婚直前、36歳の女性さくらの前に、急におにいさんを名乗る男性が現れます。 が、お兄さんというのに明らかに10歳以上年下であること。 そして、彼はさくらのことはよく知っており、徐々に彼女の生活に溶け込んでいきます。 主な登場人物 さくら: 36歳の女性。和菓子屋を営んでいる山田さんと結婚直前で、働いていた会社も辞めて和菓子屋の手伝いに行ってい…

  • 桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」-最悪の結末は最初で記されています-

    こんにちは。こなびすです。 今日は桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」のレビューを書きます。 親に虐待され、中学生の少女が殺されるという悲劇です。ネタバレか?って思われる方もいるかもしれませんが、最初のページで結末が書かれています。 あらすじ 主な登場人物 感想 あらすじ 主人公の山田なぎさ13歳と、彼の兄が「あるもの」を見つけるために山に登ります。 そう、あるものとは、最初のページに記載される、海野藻屑という少女の遺体です。 そこから回想となり、海野藻屑が転校してきた日から物語が始まります。 変わり者で周りからも疎まれる藻屑は、なぎさに近づき、少し変わった友情のようなものを育んでいきます…

  • 原宏一「握る男」 -彼は○○を握る才覚があり過ぎる-

    こんにちは。こなびすです。 原宏一さんの「握る男」についてのレビューです。 寿司屋の小僧から外食産業の帝王にまでなった男と、その男の側近として仕える兄弟子の視点から語られる奇妙な絆の物語です。 金森という比較的平凡な男が語り手です。 彼が築地の近くの街中の寿司屋「つかさ鮨」で住み込みで働くところから始まります。 金森が働き始めてから、少し経ったところで、彼より年下の16歳で身長160cmに満たない小柄な少年の徳武が、小僧として同じ寿司屋に雇われます。 徳武は人懐っこい笑顔を武器に人に取り入るのが上手く、常連客からもすぐに気に入られるようになります。また、親方に初めて寿司を握らせてもらえる場面で…

  • 辻村深月「凍りのくじら」-ドラえもんへの愛と不思議な成長物語-

    こんにちは。こなびすです。 辻村深月さんの「凍りのくじら」についてのレビューです。 ドラえもんの道具が小道具として散りばめられており、ドラえもんへの愛にも溢れている、女子高生のひと夏の奇跡の物語です。傑作です。泣けます。 あらすじ 主な登場人物 感想 あらすじ 人と深くは関わらないけど、賢く器用に振る舞い、表面上は誰とでも上手くやっていける高校2年生の理帆子。 誰とも合わないと思っている彼女が、波長の合う1人の青年と出会い、会話を重ねていく中で本音を話し、違う内面を見せていきます。と、同時期に不穏な警告が始まります。 主な登場人物 芦沢理帆子: 本作の主人公。名門校の高校2年生。 父親の影響で…

  • 行政書士試験の受験を決めた方 4ヶ月で合格できる試験です !

    こんにちは。こなびすです。 昨日は七夕でしたね。 実は私は去年2018年の7月7日から行政書士試験の勉強を始め、同年の11月11日に試験を受けて合格しました。 行政書士試験勉強中の方、勉強しようかなと思っている方の参考になればと思い、受験すると決めた直後の心意気や、やってよかったこと等を書こうと思います。 間違いなく言えるのは、行政書士試験は、今からでも努力の方向性さえ間違えなければ受かる試験であるということです。 行政書士資格を取得しようと思ったきっかけ 受けた時の状況 受験する際に決めたこと 受験で使用したテキストと問題集 勉強開始前にやった方がいいこと さいごに 行政書士資格を取得しよう…

  • PS4「レッド・デッド・リデンプション2」の面白さ その1

    こんにちは。こなびすです。 直近でハマったゲーム、PS4のレッド・デッド・リデンプション2(以下RDR2)について書きます。まずは全体像をざっくり書いてみたいと思います。 めちゃくちゃ面白いゲームなのでPS4持っている人には是非プレイしてほしいです。 (暴力的な表現もあるので、年齢制限18歳以上のゲームです。) ゲームの背景 ゲーム内で出来ること 特徴的なシステム まとめ ゲームの背景 1899年開拓時代直後のアメリカが舞台です。 主人公はギャングの一員で、ギャングは連邦捜査官、法執行官から追われる身で、東へ東へと逃亡を余儀なくされています。 ギャングなので略奪や殺人も含め悪事は多く働いてます…

  • 重松清「トワイライト」 -哀愁漂う大人の小説-

    こんにちは。こなびすです。 今日は重松清さんの小説「トワイライト」について書きます。 大好きな小説です。 最初に読んだのは20代半ば、10年以上前ですが、謎な魅力がある小説でめっちゃ好きになったんです。 数ヶ月前にも読んでみたのですが、やはり当時と同じく面白く読めました。 主な登場人物 あらすじ 感想・紹介文 主な登場人物 ■克也 本作の主人公で、昔から勉強ができて秀才だがスポーツは苦手で、眼鏡をかけていた。今は身長180cm近く。「のび太」というあだ名。1児の父。ソフトウェア会社勤務。 ■徹夫 クラスでの番長的存在。喧嘩っ早いけど、友達想い。あだ名は「ジャイアン」。 ■真理子 当時のクラスの…

  • 映画「アラジン」観に行ってきました!

    こんにちは。こなびすです。 面白かったという声を周りから聞き、また、嫁がちょうど行きたがってたのでアラジンを観てきました。 字幕が好きなんですが、嫁の希望で吹き替えで観ました。 結果、文句なしに面白かったです。 キングダムハーツとかやってたので、アラジンに登場するキャラクターには馴染みがありましたが、アニメは観たことなかったのでストーリーは知りませんでした。 まず思ったのが、ジーニーの吹き替えの声優の山寺宏一がさすがだということ。 彼以外にはこの役は考えられない気がします。 間違いなくセンスを要求されるようなリズミカルなパートも非常に上手い。 素晴らしすぎました。 アラジンとジャスミンの声優も…

  • 七月隆史「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」 -爽やかでめっちゃ切ない恋愛-

    こんにちは。こなびすです。 今日は七月隆史さんの「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」について書きたいと思います。 これまで色々な恋愛小説も読んできましたが、この小説は恋愛小説でトップ5に入るくらい好きです。 主人公は京都の美術系の大学に通ってる恋愛経験があまりない大学生の南山高寿(みなみやまたかとし)。 電車の中で1人の女性、福寿愛美(ふくじゅえみ)に一目惚れするところから始まります。 2人とも何ともめでたい名前ですよね。 全体を通して、高寿の心情が上手く描かれていてるのですが、初めて声かけるシーンとか、最初からドキドキさせてくれます(笑) 結果、上手くいって彼女と付き合うことになるんですが…

  • 瀬尾まいこ「強運の持ち主」 -気軽に読める温かい話です-

    こんにちは。こなびすです。 今日は瀬尾まいこさんの小説「強運の持ち主」のご紹介です。 小難しいことは抜きにして温かいほんわかした話に触れてみたい、そんな方にお勧めの一冊です。 瀬尾まいこさんの本は、本屋大賞を受賞した「そして、バトンは渡された」を読んでからいくつか読んでます。(「そして、バトンは渡された」はめっちゃ好きです。) ほんわかした話が多い印象ですが、ちょうど気軽に読める本が読みたかったところで、本屋さんに陳列されていたので買ってみました。 本作は、元OLのルイーズ吉田という怪しい名前の占い師が主人公です。 元いた職場の営業職で鍛えられた話術を活かして、ショッピングセンターの片隅で占い…

  • 湊かなえ「絶唱」 -楽園のようなトンガと阪神大震災の経験-

    こんにちは。こなびすです。 湊かなえの「絶唱」のレビューです。 阪神大震災の凄惨さを改めて実感しました。 元々湊かなえの作品が好きだったのと、「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」という帯の文言が目につき、史上最高の号泣ミステリー、との謳い文句に惹かれて買ってみました。 読み終わってみて、結果、号泣はしませんでしたが、最後の表題作はガツンときました。 全4編からなる小説で、4編とも語り手は異なりますが、トンガ王国が舞台で何かしら繋がりがある人の話です。 震災で双子の妹を亡くした雪絵、若くしてシングルマザーとなった杏子とその子供の花恋、取り返しのつかない言葉を放ってしまった婚約中の理恵子、…

  • 桐野夏生「OUT」 -犯罪小説の金字塔!-

    こんにちは。こなびすです。 深夜の弁当工場で働く、度胸ありすぎる主婦達。 今回は桐野夏生の「OUT」の書評です。 登場人物は深夜の弁当工場で働く主婦達です。今の生活を抜け出したいと思いつつも、苦しい生活を余儀なくされている人たち。 パート仲間の一人が、ギャンブル好きで暴力も振るう最低で馬鹿な旦那を殺してしまいます。 そして、仲間に相談するわけです。どうしようかと。そういうしているうちに死体を隠すために解体することを決め、実際に決行します。 そこから更にあれよあれよと物語が展開していくのですが、運がいいのか悪いのか、最初は良さげな方向に進むものの、またまた意外な方向に転がっていきます。 犯罪がバ…

  • エアコンの室外機を盗まれたことある人いますか・・・?

    こんにちは。こなびすです。 今日はエアコンの室外機の話です。 最近の話ではないのですが、数年前の今の時期の話で、ふと思い出したことがあるので注意喚起として書きます。 ちょうど梅雨の時期、まだ毎日クーラー使うくらいではないけど、たまにつけたい時ありますよね。 ちょうどそんな時期でした。 当時、私はハイツの1階に住んでました。 仕事が終わって帰宅して、ちょっと蒸し暑いなと思って、エアコンのリモコンを押しました。 いつものように少し待っても、起動して作動音はするものの、冷たい風が出てこない。 「ん、ちょっと調子悪いんかな、わからんけど明日には直ってるやろう」と何の根拠も無く思って、あまり考えず電源切…

  • 群ようこ「かもめ食堂」 -気軽に読める癒し系の一冊-

    こんにちは。こなびすです。 何も考えずにカフェでのんびりと、気軽に読めるような本を探している方にはおススメの一冊を紹介します。 本作の主人公、背が低めの30代後半の日本人女性サチエは、思い立ってフィンランドのヘルシンキで「かもめ食堂」を開きます。 現地の人からは東洋人は若く見えるようで、且つ、身長も低いので、近所の人達からは子供と思われ、食堂ができた当初はこどもが一人で切り盛りしているってことで、こども食堂って呼ばれてます。 最初はお客さんも来ない中、カタコトの日本語を話す日本かぶれの青年が常連となり、その青年が間接的なきっかけで、日本人女性ミドリ、マサコとも知り合いとなり彼女達は店を手伝うこ…

  • こなびすのブログでの書評について

    こんにちは。こなびすです。 今日は当ブログについて書こうと思います。 1.ブログを始めたきっかけ 読書が好きで、ツイッターで細々と本のレビュー等を発信していてたのですが、140文字しか書けないので若干物足りなさを感じたからです。 めっちゃ面白い本だと140文字で伝えたいことを伝えるのは厳しいなと思いまして。 要点を絞るから内容が濃くなるような気もしますが、私の文章力ではなかなか難しいです。 それと、ツイッターよりはブログの方が検索性も高いので、本を読んだ感想などの備忘録としても活用できたらと思ったのもあります。 これはツイッターをやってた時から思っていたことですが、面白い本を紹介して興味を持っ…

  • 北村薫「スキップ」 -昼寝して起きたら25年経過してる・・・。-

    こんにちは。こなびすです。 昼寝して起きたら25年経っていた・・・。そんなことが起こったらどうしますか? 今日は、北村薫の小説、「スキップ」のご紹介です。 主人公は17歳の女子高生、文化祭が終わって家に着き、ひと眠りしたところ、見知らぬ部屋の中で目が覚めます。 戸惑っているところ、同い年くらいの見知らぬ女子高生がただいま~と帰ってきて、お母さん、と呼びかけられる。 旦那さんがいることも判明します。 数時間前まで17歳だったのが、一気に42歳になってるわけです。 こんな残酷な話がありますか・・・? 知らぬ間に他人と結婚して、娘までいる。思い出も何一つない。 女子高生がですよ。一番楽しい時期、友人…

  • 恒川光太郎「ヘブンメイカー」 -極上のファンタジー スタープレイヤーシリーズ第二弾-

    こんにちは。こなびすです。 スタープレイヤーに連なる長編小説の第二弾「ヘブンメイカー」についての感想です。 前作と主人公は変わっており、2人の若者の視点から語られます。 孝平:高校生。バイクで事故にあい、目覚めたら死者の町にいる。 逸輝:大学生。例によって怪しいくじ引きで1等を当て、10の願いを叶えられるスタープレイヤーとなる。 逸輝は己の理想の世界を思い描き、その願いを叶えようとします。 一方、孝平は一度死に、スタープレイヤーによって蘇らせられた存在です。 今作は恋愛要素もあり、願いのいくつかもそれに絡んできます。 逸輝は賢いけど、自己顕示欲や人より優位に立ちたいという思いが強めな印象を持ち…

  • 恒川光太郎「スタープレイヤー」 -もし10の願いを叶えることができたら-

    こんにちは。こなびすです。 あなたはもし10の願いを叶えられるとしたら何を願いますか? 恒川光太郎「スタープレイヤー」についてご紹介します。 主人公の34歳の女性は怪しげなくじ引きで一等賞を当て、異世界に飛ばされるものの10の願いを叶えれれるスタープレイヤーに選ばれます。 死者も蘇らせることができたり、ほぼ何でもありの神に近い能力が与えられます。 ただ、祈ってすぐに願いが叶えられるわけじゃなくて、スターボードと言われるタブレットのような板に文章に願い事を書かないといけないとか制約もあります。 (叶えられることに対してあまりに些細なことですよね。) 最近流行りの異世界転生ものって気がしてなんとな…

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