哲学科卒で本をたくさん買い込んでしまった管理人が積んである本を消化するために、そして手放すために設立したブログです。読書ブログ・書評ブログの一種です。関心は哲学思想、文学、小説、精神分析などです。
『交通誘導員ヨレヨレ日記』を読みながら交通誘導の仕事を振り返る
交通誘導員の仕事をしてみた筆者が、柏耕一の『交通誘導員ヨレヨレ日記』を読みながら自分が働いていたときのことを振り返ってみる記事。底辺職とみなされがちな交通誘導の仕事のキツいところ、おもしろいところを実体験を基に紹介します。
10年以上日記を書いてきた俺が「日記をつけることの魅力」を考える
日記10年以上プレーヤーである私が、詩人・荒川洋治のエッセイ本『日記をつける』を通して、「日記をつけることの魅力」を考えてみる記事です。日記を書きたい人にも書いている人にも推したい、日記をつける行為の秘密に踏みこむ原理的?なお話。
英語学習を語源から攻略するスタンスがありますね。当記事ではそんな語源による英語学習本である『英語に強くなる本』の中から、magic 、witch 、wizard の三つの単語をチョイスし、何が魔力と呼ばれているのかを見ていきます。
「夫婦は他人だけど親子は他人じゃないから」に反論する【毒親対策】
親子関係って難しい。とくに親が「毒親」の類いだったら自立できずにいる人の実家暮らしは地獄になります。この記事ではそんな毒親(※夫婦関係に難あり)が子供を攻撃してくる際に用いる「血縁関係を引き合いにした厄介な言いかた」への反論をご紹介します。
短歌入門書を5冊読んで文学賞を獲った私が短歌入門の記事を書こう
このたび短歌をはじめまして、5冊の入門書を読んで勉強して、短歌歴1ヶ月未満ながら、文学賞をもらうことができました。この記事ではそんなド素人が調子に乗って短歌入門の記事を書いております。短歌に興味がある人は参考になることがあるかも?!
短歌入門書を5冊読んで文学賞を獲った私が短歌入門の記事を書こう
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【映画解説】『僕が跳びはねる理由』にみる感覚と表現の話|+自閉症
映画『僕が跳びはねる理由』は自閉症の当事者が生きる世界に寄り添う感覚追体験的な作品です。今回はそこから自閉症者の感覚に想いを馳せつつ、健常者とも無関係ではない「感覚を表現する」ことの問題と魅力を調べていきます。
【映画解説】『僕が跳びはねる理由』にみる感覚と表現の話|+自閉症
映画『僕が跳びはねる理由』は自閉症の当事者が生きる世界に寄り添う感覚追体験的な作品です。今回はそこから自閉症者の感覚に想いを馳せつつ、健常者とも無関係ではない「感覚を表現する」ことの問題と魅力を調べていきます。
僕が跳びはねる理由からインストールしたい自閉症感覚とその表現
映画『僕が跳びはねる理由』は自閉症の当事者が生きる世界に寄り添う感覚追体験的な作品です。今回はそこから自閉症者の感覚に想いを馳せつつ、健常者とも無関係ではない「感覚を表現する」ことの問題と魅力を調べていきます。
古本屋でたくさん本を買っちゃう人の購入本とお迎え理由【2021年GW版】
ブックオフのGWセールで古本を45冊ほど買ってきました。この記事は購入した本を紹介したり古本をたくさん買う人がどんな基準で「読みたい・買いたい本」を選んでいるのかが読めるでしょう。これが読書好きなだけじゃない物質としての本が好きな人の姿だ!
今日の気分で人生全体を評価しないために/救済案としての「Day」概念
「Day」の概念が不思議でした。この記事では、その言葉の意味合いを考えた後に西原理恵子の『いけちゃんとぼく』を経由することで、Dayの概念に一般的な意味以上の意味を引き出し、「うつ対策」にもなる「Day」概念の奥行きを取りあげます。
『いけちゃんとぼく』に感動して「Day」概念を更新する【うつ対策】
「Day」の概念が不思議でした。この記事では、その言葉の意味合いを考えた後に西原理恵子の『いけちゃんとぼく』を経由することで、Dayの概念に一般的な意味以上の意味を引き出し、「うつ対策」にもなる「Day」概念の奥行きを取りあげます。
センス・オブ・ワンダーから始まる思考のために/賭け金としての自我
「自我」は得てして執着の元にもなりがち…。その批判の一つにレイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」のアイデアがあります。この記事では感覚由来の「驚く能力」を手掛かりに(しがみつくのではなく手放したい)自我の存在意義を検討します。
センス・オブ・ワンダーから始まる思考のために/賭け金としての自我
「自我」は得てして執着の元にもなりがち…。その批判の一つにレイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」のアイデアがあります。この記事では感覚由来の「驚く能力」を手掛かりに(しがみつくのではなく手放したい)自我の存在意義を検討します。
後腐れのない大人の関係/ではない子供の関係|+働かないふたり
大人の関係ってありますよね? いろんな意味がある言葉です。では「子供の関係」って何なんでしょう? この記事では吉田覚の漫画『働かないふたり』を手掛かりにしながら、「大人/子供」のコントラストを検討しつつ「子供の関係」が何かを探っていきます。
【介護回想】糞尿のにおいと死にゆく人間が生きるリアル【幻想破壊】
「現実・リアル」を感じるのはどんな時ですか? この記事で注目するのは老人介護に伴う「糞便のにおい」に〈現実〉を感じた筆者の介護ルポであり、普段の人間生活が幻想であることに思いを馳せ、死にゆく者が直面する「幻想破壊」を取りあげます。
コミュニケーションの中で働いている礼節があり、時として不可視で暗黙のそれに抵触すると「失礼だな」と思う。この記事では〈失礼〉という印象から出発し、何が失礼で何が失礼ではないのかの基準が何なのかを考えあぐねる。残念ながらまとまってはいない。
【葬儀雑感】ウェットなケガレを乾かす般若心経|色即是空/湿即是乾
葬儀に参加して考えたことを徒然なるままに。思い出しているのは民俗学の「ハレ・ケ・ケガレ」や、般若心経がもたらす遺族・会葬者に対する効果で、それに加えて、東西の風土に由来する起源神話と目的意識との転倒を「ウェット/ドライ」でデッサンしてます。
目の見えない人だからこそ見えているもの|+オイディプス神話解釈
「大切なものは目には見えない」と言われます。それじゃあ、目の見えない人は大切なものしか見えていないってこと? この記事では「視覚障碍者は器が大きい」と語るアナウンサーと「真理を見るには目が見えてはならない」と説く哲学者
イバラのような悩みは17歳のポケットにふりそそぎ【山田かまち評】
表現することに追われた、天才として生きた人間はどのような生き方・考え方をするのか? この記事では早世の芸術家・山田かまちの絵と詩文を収録した『悩みはイバラのようにふりそそぐ』『17歳のポケット』から、才能に追われた芸術家の姿勢を引揚げます。
【夫婦の矛盾】「結婚の脱構築」の迂闊なノート【単独者は苦悩する】
結婚の哲学って何じゃいな? 哲学者・藤田尚志がオンラインで公開した特別講義「結婚の脱構築 〜ヘーゲル、キェルケゴール、マルクス〜」は結婚の脱構築を試みます。この記事では講義ノート風に固定観念から脱けだすための夫婦の矛盾を迂闊にご紹介。
【夫婦の矛盾】「結婚の脱構築」の迂闊なノート【単独者は苦悩する】
結婚の哲学って何じゃいな? 哲学者・藤田尚志がオンラインで公開した特別講義「結婚の脱構築 〜ヘーゲル、キェルケゴール、マルクス〜」は結婚の脱構築を試みます。この記事では講義ノート風に固定観念から脱けだすための夫婦の矛盾を迂闊にご紹介。
【鬼滅の刃23巻を読む】幸せになる可能性を選び続けるこの世界で
『鬼滅の刃』の最終巻が発売されました。この記事ではその本の紹介…ではなくて、「意志・感謝・幸福」のテーマを取りあげる形で、自分の不幸を嘆いて死にたい人にとっての救いとなるようなメッセージ性を取りあげます。
【豆塚エリ/小説】「何もできないこと」も評価すべき能力ならば
障害者だけでなく健常者にしても「役に立つのか」「何ができるのか」で人が評価されがちです。とはいえ「何もできないこと」も一概に人格否定をする理由にはできない…という観点を、豆塚エリの小説『いつだって溺れるのは』から取りあげてみます。
豆塚エリという人物がいます。……と書き始めましたが、彼女についてはひとまず以下の記事をご確認いただくことにします。_1993年、愛媛県生まれ。16歳のとき、飛び降り自殺を図り頚椎を損傷、現在は車椅子で生活する。大分県別府市で、こんぺき出版と
〈嘘をつく〉という点から〈物語る〉行為を見ると、「自分がおもしろいと思う・リアリティを感じるもの」を他者に向けて表現することの難しさがうかがえます。この記事では村山由佳の『ダブル・ファンタジー』を参照して、「書くこと」の難しさ取りあげます。
【書き手の小説観をアップデートする】小説を書くことの価値と効能
小説は誰でも書けます。しかしその自由であるがゆえに「どうやって書けばいいのか」に悩むことになる。この記事では「小説を書くことは自分の人生を導くこと」と語る小説家・磯崎健一郎の〈小説観〉を参考にして、「小説を書くこと」の価値や方法論をご紹介。
【成功を定義する】なぜ成功するには非常識でなければならないのか?
『非常識な成功法則』という本があります。不穏なタイトルですが「なぜ成功するには非常識でなければならないのか?」といった〈言語的な問い〉は成功したい人にとって無視できないものなのです。この記事では言語から見た「成功する理由」を取りあげます。
小説を読んでいると小説を楽しむ価値観=小説観ができますよね。この記事では森毅の『ゆきあたりばったり文学談義』を参考に、読者の人生を超えた「メタ人生としての小説」という小説観を取りあげ、「小説を読むこと」の奥深さを取りあげます。
【ゆきあたりばったり】リゾーム状読書術|+ドゥルーズ/ガタリ
これを読めば将来の役に立つ・意味があるとか、そういったことにこだわって本を読んでいる人たちに対して、糧になる・栄養になる読書がある。この記事では読書家・森毅の『ゆきあたりばったり文学談義』から「ゆきあたりばったりに読む読書」を取りあげます。
最善策を選ぶ〈できる人〉の頑張りかた【鬼滅の刃の抜きどころ】
勉強や仕事ができる人とできない人の違いとはなんでしょう?この記事では『力の抜きどころ』の「頑張らない頑張りかた」を踏まえて、『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎の言動から、自分のできることから最善策を選ぶ「できる人の頑張りかた」を取りあげます。
頑張れば効率が上がるものではありません。古川武士の『力の抜きどころ』では頑張ることで見えなくなっていた効率的なやり方に目を向けるゆとりを示唆します。この記事ではその本を踏まえて「頑張らないための頑張りかた」がどんなものかを取りあげます。
この記事で取りあげている本 セクシュアリティ・スタディーズ性的なことは思春期以来の多くの人間にとって大きな関心が向けられるものですよね。はたまた、「性を語る文化的な枠組み」としてのジェンターに目を向けると、社会に出ても出なくても、男と女
当事者研究…何らかの症状の当事者が自分の生きる現実を研究すること。この記事では幻覚症状の当事者・樋口直美の『誤作動する脳』を参照し、自分自身の生きづらさを楽しもうとする態度や当事者研究の社会的意義を取りあげ、感受性の大切さをプッシュします。
【人に詩を書かせるもの】読む効用・想う恋愛・書く宿命|小泉周二
児童文学詩人・小泉周二の『小泉周二詩集』を参照しながら、人が詩を読むことの効用、詩を想うことの恋愛、詩を書くことの宿命について紹介します。この記事を通して「どこで詩が始まるのか」または「何が人に詩を書かせるのか」がわかるでしょう。
哲学をオチョクる哲学者・土屋賢二のエッセイ集『ツチヤ学部長の弁明』のご紹介。
【出来事を読む】本物の師弟関係には恋愛感情が必要だ|+ハイデガー
女は教養だ、文化だ。そして恋愛的感情のようなものがあるからこそ本物の師弟関係は成立する!──作家・吉村萬壱による哲学小説『出来事』のなかの一節です。この記事ではハイデガーの『存在と時間』にも目配せしつつ、エロティックな師弟像を紹介します。
映画「鬼滅の刃」無限列車編の感動ポイント3選【ネタバレ解説】
笑えて泣ける大ヒット映画『「鬼滅の刃」無限列車編』を見て感動した人も多いでしょう。楽しめるポイントの多い映画ではありますが、この記事では特に〈夢と現実〉〈現実と強さ〉〈強さと優しさ〉を取りあげて、原作漫画も踏まえた見どころ解説をしています。
【楽器と声の交響曲】時間に関わるものはすべて音楽になるとしたら?
ヴァーグナーが書いた小説『ベートーヴェンまいり』では、第九を作曲しているベートーヴェンの口を借りて、楽器と人間の声の比較やそれらの音楽的調和がどういった意味を持つのかが語られています。今回はそんな楽器と声の融合を目指す音楽観を取りあげます。
哲学が難しい本を読んで難しい論文を書くものだと思っている方が多いはず。しかし哲学の元祖はそうじゃなかった!?この記事では小林秀雄の『喋ることと書くこと』から、もともとは「人と会って話して聞いて」が哲学の基本スタンスだったことをご紹介します。
【つまらない映画はない】プロの映画ファンが語る映画愛|山田宏一
『山田宏一のフランス映画誌』のなかでプロの映画ファンを自認する著者が語る「本気で映画を愛することとは何か」「映画の自由である理由」「幸運な映画とは何か」を紹介します。また、山田宏一の戦後フランス映画トップテンなども取りあげている記事です。
映画『天井桟敷の人々』に感動した人は多いはず。この記事ではそんな世界屈指の名作を、人に恋愛感情をもたらす「美神」であるところの女性や彼女を巡る男たちの反応から、美神の魅力やその魅力に応える男たちの姿を通じて作品を読み解いていきます。
映画史に燦然と輝く金字塔的名作映画『天井桟敷の人々』。この記事ではとくに「人間模様」に注目し、恋と愛の違いや、第一部から第二部にかけて男女関係にどのような変化があったのかを分析し、恋愛映画としての『天井桟敷の人々』を読み解いていきます。
何があっても観ておくべき世界最高の恋愛映画と言われる『天井桟敷の人々』。観たことがなくても聞いたことのある人は多いはず。この記事では、一度見れば美しくも懐かしい恋愛の魅力に憑かれること間違いなしな名作映画の魅力を紹介していきます。
若くして亡くなった詩人・矢沢宰の遺稿詩集『光る砂漠』から、彼の詩が「うつくしく」もあり「なつかしく」もあるという評価を取りあげ、《詩というもの》の魅力を紹介しながら、矢沢宰の残した7篇の詩を拾い読みしていきます。
台湾映画『セデック・バレ』を日本軍と先住民との歴史的背景を踏まえて紹介や感想を書く……もありますが、この記事では「男の強さは女が与えたものだ」と歌う劇中歌の歌詞から、「女は論理がわからない」といった言葉の裏に潜む「男の弱さ」を取りあげます。
詩人・銀色夏生の写真詩集『微笑みながら消えていく』から興味深い詩文を紹介する記事です。「感動にみちた直立不動」や「ぼんやりした姿」「知らない価値はキョーミがない」「負けを内包して生まれた人」といったユニークな言葉たちを取りあげます。
【幸せになるには】悩みが多い人は自分が大好きなだけ|+言語ゲーム
はあちゅうの『半径5メートルの野望 完全版』を片手に、人がハッピーになるにはどのような考え方・方法・姿勢でいればいいのかを考えています。言語ゲーム論を参照しつつ、「自分」や「幸せ」について取りあげているので、幸せ迷子の人の参考になる…かも。
『政治の季節』(田中純)に収録されている論文「自殺するロックンロール」には「サウンド」という観念がある。この記事ではロック・ミュージックをマスメディアの一形態と見る観点やジミ・ヘンドリックスの業績等を踏まえ、サウンドなるものを取りあげます。
小説家志望の人はしばしば「自分の知識や経験は小説を書くのに相応しいのかどうか」で悩みます。ところが『嵐が丘』という世界的な傑作を書いたエミリー・ブロンテは「世間知らずの田舎娘」だった⁉︎…これってどういうことなの?ってことを紹介してる記事。
小説家・五味康祐の処女作『喪神』では欲望を制する克己や勇気などが真の欲望を阻害するものとして描かれる。意志ではなく本能が重要なのだと語るのだ。この記事では意志任せではなく、本能に身を委ねる素直な生き方を検討してみる、意志アンチの記事である。
映画ギヴン|才能に苦しむ男たちと共鳴のためのサウンド・メイキング
人気アニメの劇場版『映画 ギヴン』は音楽活動に励む4人の若者を中心にしたBL青春群像劇です。この記事ではとくに「表現活動における才能とそこから派生するコンプレックス」やサウンドの観念を手掛かりに「人を共鳴させる音楽の意味」を取りあげます。
【母性の神話】オカルトとLove & Peace|MOTHER
伝説的な名作ゲーム『MOTHER』。久美沙織による小説版では「男女関係」だけでなく「母子関係」にまで目配せされています。当記事では本作品に描かれた「母性」をオカルトブームやジョン・レノンの平和運動、ユング心理学に触れながら紹介していきます。
【河童の三平】なぜ河童は薄情で、タヌキは親切なのか|+柳田國男
水木しげるの『河童の三平』で主人公の三平に対して河童は薄情で、タヌキは親切に見えるという謎があります。この記事では河童とタヌキの態度の違いを竹内敏晴の「里ー野ー山」や柳田國男の「平地人ー山民ー山人」などのアイデアを参照しつつ点検します。
【プライベート・ビデオ講座】撮影者の生理で映像を感じる|編集編
詩人の谷川俊太郎と楠かつのりによる映像に関して語りあう対談本『これは見えないものを書くエンピツです』を、デザイナーの寄藤文平の『絵と言葉の一研究』も参照しつつ、「わかりやすさ」や感覚や生理の話題と絡めつつ〈編集〉の意味や理念を取りあげます。
【プライベート・ビデオ】ガジェットの意味と使用のモラル|撮影編
詩人・谷川俊太郎と楠かつのりによる『これは見えないものを書くエンピツです』を取りあげ、「動画の時代」におけるビデオカメラというガジェットや「人を撮ること」の窃視症的な恐ろしさを紹介し、「プライベート・ビデオ」に入門する心構えを提供します。
[Think about a mystery of “Joker”] Why is the clock all at 11:11? |Refer to Jeremiah
The movie "Joker"(2019) has a mystery that all the clocks in the film refer to "11:11". In this article, checking that "11:11" is related to the book of Jeremiah in the Old Testament, and is going to check the common between Joker and Jeremiah. Also picking a little on the acceptance of the Japanese "Joker".
【B’z物語】稲葉浩志と松本孝弘を詩人に見立てる|+萩原朔太郎
吹上流一郎によるロックバンド・B'zの評伝本『B'z物語』を取りあげます。ミュージシャンである稲葉浩志と松本孝弘に関して紹介している文章を、萩原朔太郎の『詩の原理』で描かれている詩人の観念でリミックスした記事になっています。
「微笑みながら消えていくもの」と「心をこめて詩を書ける理由」
詩人・銀色夏生による「写真詩集」である『微笑みながら消えていく』のあとがきに書かれている「心をこめて詩を書ける理由」を中島みゆきの楽曲「命の別名」の歌詞を参照にして、「微笑みながら消えていくもの」が何かを楽しむ記事です。
【ロボットと人間の未来学】知能化としての生命の進化|最後の講義
ロボット研究者・石黒浩の『最後の講義 完全版』における「無機物化」や「知能化」などの用語を『劇場版 機動戦士ガンダムOO ―A wakening of the Trailblazer―』や小松左京の「未来学」の構想と絡めて楽しむ記事です。
生活習慣によって形成されている「自己像」。なりたい自分に変身するためには「躾け」が大切である。そう説くのは加藤ゑみ子です。この記事では躾けを通して自己実現および自己超越を検討する『自分を躾ける』に潜む〈融和〉と〈暴力〉とを紹介します。
暗殺者の妄想知覚から精神分裂病(統合失調症)を考える|暗殺学
犯罪学者・影山任佐に『暗殺学』という本がある。タイトルの通り〈暗殺〉の諸相を取りあげながら、ひとつの学問として「暗殺学」を提唱する意欲的な一冊。この記事ではその本に登場する「精神分裂病」「妄想知覚」「魔術的力」などの用語に注目して読む。
イギリス初のノーベル文学賞作家ラドヤード・キプリングの短編小説作品に『メアリ・ポストゲイト(Mary Postgate)』がある。第一次世界大戦期の英国を舞台にしたもので、難解な作品だとされる。この記事では特に性差に注目して読解する。
ファッションデザイナーとして活躍するアニエスべーがアニエス・トゥルブレの名義で製作した初監督作品『わたしの名前は…』。当記事では、この映画を楽しむ2点として「人が所有するということ」と「他者経験を揺さぶる異者体験」を取りあげます。
【物語法則を使用する】行き詰まった登場人物を救うビヨンドの教え
舞城王太郎の小説『ジョージ・ジョースター』の中に「ビヨンド」という概念が登場します。この記事ではビヨンドとは何であるかを検討しながら、物語法則に支配された小説の登場人物としての自己を発見しつつ、ビヨンドの効用およびその使い方を楽しみます。
映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』には「物語は人を傷つけ、人を癒やす」というセリフがあります。これをテーマにして現実と虚構、人間と物語などの関係を劇中の「サラの本」によってもたらされるストーリーを追いながら、全三部の連載で楽しみます。
映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』には「物語は人を傷つけ、人を癒やす」というセリフがあります。これをテーマにして現実と虚構、人間と物語などの関係を劇中の「サラの本」によってもたらされるストーリーを追いながら、全三部の連載で楽しみます。
映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』には「物語は人を傷つけ、人を癒やす」というセリフがあります。これをテーマにして現実と虚構、人間と物語などの関係を劇中の「サラの本」によってもたらされるストーリーを追いながら、全三部の連載で楽しみます。
アンドレ・ウーヴレダル監督の映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』。今回は「禁書」にもあったほどのヤバい本──アルヴィン・シュワルツによって書かれた児童文学作品の『誰かが墓地からやってくる』シリーズを原作にしたホラー映画を取りあげます。
海野弘は『ヨーロッパの装飾と文様』で装飾と文様を構成するパターンが「人が世界を認識する根拠」だと語ります。この記事ではそうしたアイデアを追いかけ、自分の人生を変えることにも通じる世界の読解可能性を拓くパターンのあり方や意味を取りあげます。
小説家にして映画監督でもあるマルグリット・デュラスの2作の映画脚本が収録されている『インディア・ソング/女の館』。その本を、この記事では特に〈インディア・ソング〉では《オフの声》、〈女の館〉では《女の視線の浸蝕機能》に注目してご紹介します。
3つのキーワードで考察|パラサイト 半地下の家族【ネタバレ解説】
ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』には幾つかの象徴的な観点があります。当記事では「水石」「計画」「におい」の3つのキーワードで考察をし、その上で「絶対に失敗しない計画」を解釈をすることで、作品をご紹介します。
においの問題を考察する|パラサイト 半地下の家族【ネタバレ解説】
ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』には幾つかの象徴的な観点があります。この記事では「におい」をキーワードに、ギテクとドンイクの関係に焦点を当てます。また、トッド・フィリップス監督の『ジョーカー』との比較も行っています。
計画の意味を考察する|パラサイト 半地下の家族【ネタバレ解説】
ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』には幾つかの象徴的な観点があります。この記事では特に「計画」をキーワードに設定し、登場人物のキム家における父ギテクと息子ギウの関係も踏まえて作品内の「計画を立てる」意味を考察します。
パラサイト 半地下の家族|水石の謎を考察する【ネタバレ解説】
ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』には幾つかの象徴的な観点があります。この記事では特に「水石」をキーワードに設定し、登場人物のギウが「象徴的だ……」と言ったことも踏まえ、水石の作品内での意味を考察します。
【すねかじり詩人】萩原朔太郎はどんな人物だったか|猫町 他十七篇
詩人として知られる萩原朔太郎はどんな人物だったのか。その答えのひとつは43歳になるまで父親からの仕送りに頼っていた「親のすねかじり」だった、があります。今回はそんな朔太郎の事情を『猫町 他十七篇』に収められた小説や随筆からご紹介します。
日夏耿之介 vs.萩原朔太郎:二人の象徴主義詩人|回想の象徴詩派
日夏耿之介と萩原朔太郎は象徴主義の詩人です。しかしその作品を読むとまったく違っています。今回は友人同士でもある耿之介と朔太郎のディスり合い(?)を押さえながら、二人が同じ「象徴派詩人」と呼ばれる由縁と両者の作風の対比をご紹介します。
宮台真司、ラジオでのしゃべりを語る:荒川強啓 デイ・キャッチ!
2019年に幕を降ろしたTBSの人気ラジオ番組『荒川強啓 デイ・キャッチ!』。2014年に『TBSラジオ』誌において、その番組が放送5000回記念特集が組まれました。今回ご紹介するのはそこに掲載された荒川強啓と宮台真司の対談文です。
想いの小説:風が吹く十字路に季節は移ろう|松永澄夫文芸三作品
哲学者・松永澄夫が発表した『風の想い──奈津──』『二つの季節』『幸運の蹄鉄』という3つの文芸作品があります。奇妙なことに作者自身が「面白い物語のイメージからはほど遠い」と自評しているのです。今回はそんな3つの小説作品のご紹介します。
想いを哲学する:私の現実を肯定する希望への招待|価値・意味・秩序
哲学と聞くと小難しいイメージがあります。しかし暮らしの中で息づく哲学の営みに目を向ける哲学もあります。今回取りあげる哲学概論書『価値・意味・秩序』も日常的な「思い・想い」などのキーワードを駆使することで哲学が身近なものであることを促します。
【エレミヤ書説の検討】なぜ時計は11時11分なのか?|ジョーカー
話題作にして問題作・映画『ジョーカー』には多くの謎があります。劇中の時計が全て「11時11分」を指しているのもそのひとつです。今回は「11:11」を旧約聖書の中のエレミヤ書に関係するという説から、エレミヤとジョーカーの繋がりをご紹介します。
映画『ジョーカー』3つのキーワードでわかろうとする【ネタバレ有】
アメコミ史上もっともポピュラーで絶対的なヴィラン「ジョーカー」。監督をして単に「ジョーカーの物語」ではなく「ジョーカーになっていく物語」だと語らせる、話題作にして問題作。今回はそんな映画『ジョーカー』を、ネタバレ解説込みでご紹介します。
文筆家の読書術|テーマ読み・暗記読み・つまみ読み:書いて稼ぐ技術
読書に関する本もあるように、「本の読みかた」も様々です。通読、熟読、積読、etc.。読者ごとに多様な読書の仕方があります。今回取りあげるのは長年文筆業にたずさわってきた永江朗の『書いて稼ぐ技術』を「読書術」にテーマを絞ってご紹介します。
【橋本治、縁(えにし)を語る】作家のテーマは「重い義務」:イシス
少女漫画界の大御所・山岸凉子の作品集『イシス』に収録された解説、作家・橋本治が書いた文。「作家にとってテーマとは何か?」という観点から「作家の義務」を説き、「読者(そして作家)にとっての作品の意味」を検討した「縁(えにし)」をご紹介します。
【奇書を書け!】奇妙で奇怪な奇想小説の創作ガイド:ワンダーブック
数ある小説・物語の創作ガイド本でも「奇想小説」をテーマにしたものは多くありません。今回の記事では、読んだ者に自分自身の「ワンダーブック(奇書)」を書くことを意識させる奇書『ワンダーブック 図解奇想小説創作全書』を拾い読み的にご紹介します。
映画『天気の子』僕たちの何が「大丈夫」なのか?【微ネタバレ解説】
新海誠監督の映画『天気の子』のなか、天候が狂ってしまった世界で、主人公・森嶋帆高は「僕たちは、大丈夫だ」と言いました。当記事ではRADWIMPSの主題歌『愛にできることはまだあるかい』などを参考に、僕たちの何が「大丈夫」なのかを確認します。
【突然の崩壊だ。】現実とは崩壊しつつある建設現場である:建設現場
「突然の崩壊。」それはある種の体質を持っている人にはお馴染みの感覚です。自分を支えてたものが崩壊し、奈落の底に落ちるような。躁うつ病患者・坂口恭平の現実もそうでした。今回はそんな坂口恭平が書いた現実についての小説『建設現場』をご紹介します。
概念を妊娠して現実を変える妊活:専門医が語る子宮とのつきあい方
女性の身体には子宮があり、胎児を妊娠します。一般常識です。今回はそんな子宮に関する知識を『専門医が語る子宮とのつきあい方』から取りあげます。そこから発展させて、子宮を男女関係なく「人間が概念を妊娠する器官である」という理解をまとめました。
「意味あんのかよ、こんな世界!」を考える:『クチュクチュバーン』
「意味あんのかよ、こんな世界!」。吉村萬壱の『クチュクチュバーン』の帯文に書かれたキャッチコピになった作中のセリフです。この記事では登場人物の一人であるシマウマ男の経験から、〈考える〉のとは違った〈見る〉ことの奥行きについてまとめました。
映画『天気の子』3つのキーワードから深掘り考察【微ネタバレ解説】
新海誠監督の映画『天気の子』を3つのキーワードから解説していき、日本語のタイトルと英題との関連を考察します。そこから深掘りし、この作品が単なるボーイ・ミーツ・ガールの物語ではなく、「人間が天候を救う物語」であることを確認する記事です。
もし僕がいま25歳の自分に会ったら、こんな考えを吹き込んでやる。
過去の自分に届けたいメッセージを松浦弥太郎は『もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。』の中にまとめてます。この記事では松浦の本を参照しつつも、そこに書いてないことを読み、筆者自身の過去に届けたいメッセージを記事にしました。
【投壜と子午線】詩人ツェランあれこれ:『パウル・ツェラン詩文集』
詩人パウル・ツェランはドイツ語圏でもっとも有名な詩人のひとりであり、詩人としては20世紀を代表する偉大な詩人でもあります。今回はそんなツェランのことと一緒に、彼の詩や講演集、その他の文章が収録された『パウル・ツェラン詩文集』をご紹介します。
【坂口恭平の創作実践】「駆け込み訴え」を読む【なぜ書くのか】
坂口恭平という人がいます。躁鬱持ちで、ときどきどうしようもなく死にたくなりもする。そんなとき彼は書くのです。「なぜ書くのか」も考えずに、書く。そんな坂口恭平が自身の創作活動・生活実践のマニフェストと呼べる文章「駆け込み訴え」をご紹介します。
【参加レポ】マルチスピーシーズ人類学研究会:ケアの共異体を巡って
"hybrid communities"を訳して「共異体」。その言葉を巡って開催されたマルチスピーシーズ人類学研究会のテーマは「ケアの共異体」でした。この記事では研究会でなされた発表を紹介しつつ「ケア」及び「共異体」の概念についてまとめました。
デュラスの〝文学に満ちた〟人生のエクリチュール:『愛人 ラマン』
マルグリット・デュラスは自身の小説『愛人 ラマン』を「エクリチュールについての本」と評しました。エクリチュールは「書くこと」や「文体」のことです。この記事ではデュラスが『愛人 ラマン』で到達したというエクリチュールが何だったのかを探ります。
デュラスの「完璧に近い孤独」と「書くことの病い」:『エクリール』
マルグリット・デュラスは「書くことの病い」に罹った小説家のひとりです。彼女のエッセイを集めた『エクリール』に収録されている表題作「エクリール」の中から、作家デュラスにとって病いでもある「書くこと」がどんな意味を持っているのかをご紹介します。
【文の紹介】「実生活に犠牲を要求しない思想はない」【文学と理論】
今回ご紹介する文は「実生活に犠牲を要求しない思想はない」という1992年9月の文芸時評です。文芸評論家の山崎行太郎が中上健次の『軽蔑』と大岡玲の『ヒ・ノ・マ・ル』を取り上げ、2人を理論先行型と見立てて文学と理論の関係をテーマに論じています。
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