奇妙な果実
2022年から始まったNHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」をなるべく見るようにしている。普段のニュースでは掘り下げられていないような歴史的事象を取り上げている。この番組を見ていると、普段のニュースが当たり障りのない表面的なことにお茶を濁してしまうことが多いのがわかる。先日、1930年から1950年代に活躍したアメリカのジャズとブルースの黒人の歌姫・ビリーホリデイ(1915-1559)を特集していた。彼女の名前は知っていたがどういう人物かはまるで無知だった。そこで、ビリーが体験した人種差別やスラムの貧困・薬物中毒などの苦闘の人生を一部知ることで、とりあえずジョン・チルトン『ビリー・ホリデイ物語』(音楽之友社、1981.4)を読むことにした。大橋巨泉が共著で翻訳したビリーの自伝『奇妙な果実』にも興味があ...奇妙な果実
2025/05/30 21:40