「ローンを完済した時には私の固定資産になって、その後の収益はまるまる手に残るという話でしたが?」 最愛の人は切れ長の目に澄んだ光を宿して遠藤先生と祐樹を交互に見ている。 祐樹も最愛の人をずっと見ているので視線が絡まるのは心が弾む出来事だ。 教授執務室に来
創作BL小説を書いています。 ヤフーブログから引っ越して参りました。
ヤフーブログ終了でライブドア様に引越しました。今日の夜中更新分からはこちらがメインです!
「ああ、画一的な動きとか、軍服風というのが確かにナチスに通じるところが有りますね? そういう意味ではナチスドイツを彷彿とさせる部分が有りますね。 まあ、国際的にタブーなモノを病院主催でしてしまったらマズいとお考えなのでしょうか?」 最愛の人の懸念はその辺
「ったく、遅いですね、同居人……。貴重なお二人の時間を奪ってしまっているというのに。 見てきましょうか?」 呉先生が焼きティラミスを未練っぽく、そして最愛の人と祐樹を交互に見ながらそう言ってくれた。「いえ、私たちは別に構いませんよ?今日は休日ですし、久し
確かに皮膚科という科は緊急性が最も高くない科だと言われている。だから森技官の場合も臨床医としての経歴などはないこともあって「無難」な科の医師にされるのだろうが、皮膚の病気でも見た目が悲惨なモノもある。 それに比べて精神科の場合――他の疾病を持っていても
「――あのう、美味しそうに召し上がって下さっているのに、申し訳ないのですけれども……呉先生もそのう、外科医の端くれでもある我々が平気なモノを苦手だとお思いになっていることは知っていますが……」 薄紅の唇が言葉を選び選び話しているのが分かってしまう。 食事
「実際彼女達が歌っているのをご覧になったことは有りますか?」 話がバラバラになったような気もするが、祐樹的にはそんなに飛躍していないことを分かってもらおうと話を続けた。「ああ、歌番組で見た覚えがあるが?」 最愛の人の若干華奢なウエストに手を添えて、橋から
「その手の市民啓蒙運動では『積極的にカミングアウトをしよう!少数派にも市民権を寄越せ!』という声が高いのです。 そして『そういう』趣味嗜好を持っていることは恥じるべきことではない……まあ、ここまでは完全に同意しますが、公認カップル、つまりはパートナーとし
最愛の人は酔いの影響など全く感じさせないしっかりとした足取りで一人しか通行出来ない階段を下りてきた。 川のせせらぎが耳に心地良く響いている。 そしてこの時間だからか人はそんなに居ないのも経験的に知っていたし、二人きりの話をするには打ってつけの場所だろう
「遅くなって申し訳ないのだが私からの寸志ということで……」 予め用意してあったと思しき封筒を――そして祐樹などが給与振り込み口座にしているようなメガバンクでもなければ「ゆうちょ」でもない明らかにお金が掛かっていそうな封筒なのが祐樹でも分かった――さり気な
コーヒーを淹れるとか焼きティラミスのせいで多少は気分が上がったのかもしれない。 そして森技官は恋人に気付かれないように祐樹と最愛の人に「感謝」の眼差しを送っていた。呉先生が入室したのを気付いた時点で、いきなり話題を変えたのも今回ばかりは森技官的にも感謝
「演歌はあまり聞く機会がないのだが?」 確かに最愛の人は演歌よりもクラシックの方に興味が有りそうだった。 それに演歌独特の「情念」の世界にもあまり感情移入しないのだろうな……と。 祐樹などは割とご年配の患者さんと「雑談」する機会も多いので病室のテレビから
部屋をピカピカに磨き上げるのが好きな最愛の人はどうだが分からないが、祐樹の場合には及第点というか80点という感じだった。 応接室も若干くすんだ感じはあるものの、埃などは見当たらないし――こちらも比較対象には適さないかもだが――リッツ・カ〇ルトン大阪の一
そう思うと久米先生の発案に従って二次会に来て良かったなと思ってしまう。 それに、さっきの祐樹の歌でノリノリだった皆の盛り上がりっぷりを密かに危惧していたのだが――商売柄防音はきちんとしているだろうが、それでも――隣の部屋からはもっと騒々しい歌声とかタン
二人とも目の下には大きなクマが出来ているし、心なしかやつれた感じだった。 もともと呉先生は野に咲くスミレの雰囲気を漂わせている可憐な人だったが――少なくとも見た目に反して怒りの沸点が低いことはあまり知られていないだろう、いや精神科の中ならウワサになって
『お時間十分前です。延長なさいますか?』 案の定の声が受話器から流れた。久米先生から奪い取って良かったと心の底から思ってしまう。まだ歌い足りなそうにしている久米先生なら「お願いします」と即答してしまっているだろうから。「いえ、10分で出ます!!!!」 何
呉先生のお宅に来るのは「夏」の事件以来だったので、あの時の切羽詰まった思いがありありと思い出してしまうものの、もう完全に「過去」の話だし、そんな記憶は既にセピア色に染まっている、若干昏めの色だったが。「分かった。 しかし、呉先生のお屋敷に来るのは『夏』
「ヘイヘイヘイ」の手ぶりは皆と同じだったし、久米・遠藤両先生は手話めいた感じのダンス的なモノを踊っていて、それはそれでシンクロしているので横目で見る限りヘンな感じはしない、多分。 しかし、柏木先生は笑い転げすぎて頭のネジが一本くらい抜けたのかもしれない
森技官に対して――過去は過去と割り切っている――敵対心はなかったものの「仲の良いケンカ友達」なので、こういう強力過ぎるカードを握っておくのは悪くないだろう。 今そのカードを切ることはしないが今後物凄くムカつくことを言われた時には「核兵器」としてのちらつ
皆がお腹を抱えて笑っているし、最愛の人も薔薇色の視線を祐樹に当てながら薄紅色の笑いを唇に咲かせていてくれた。「ひー苦しい。『らしく』ない曲がこんなに可笑しいとは思わなかった。 それに久米先生のナイスアシストも効いたよな!!」 曲が終わると皆がそんなこと
「私の場合は?」 淡いグリーンのポロシャツに着替えた最愛の人が首を傾げて聞いてきた。 確かに素肌の露出は減ったものの、長く細い首は白鳥よりも綺麗かつ優雅さで祐樹の視線を持っていかれてしまったが。「貴方の場合は、浮気を知った瞬間に自殺とか考えてしまいそうで
「『一万年と二千前から愛している』とは人間ではない何か神のような存在なのだろうか? それとも比喩みたいなものなのだろうか?」 多分アニメの曲だと思しいのでどちらなのかは祐樹にも判断が付かない。 そういう長い時を生きる存在の主人公が居るのかもしれない
「あのう、救急搬送された場合に、緊急連絡先とか血液型とか既往症――と言っても私にはそんなモノはないですが――アレルギーもないですし……とにかくそういうモノを財布の中とかに入れるカードを作っているボランティア団体とかってご存知ないですか? その件でお電話し
祐樹の記憶違いでなければ「着ては貰えぬセーターを寒さ堪えて編んでます」とかの文言が有った。 最愛の人のプロよりも上手い手編みのマフラーを貰った祐樹はこの上もなく幸せな気分になって、その感謝の言葉を余すところなく伝えた。そして、その喜びを受けた最愛の人は
「その人とは肉体関係も有りましたか?もし、複数回有ったとしたら受話器をその回数だけ爪で弾いて下さい」 焼き菓子を大切そうに薄紅の細く長い指で持っていた最愛の人が物凄く美味しそうな表情を浮かべた後に祐樹の話しを怪訝そうな眼差しで見ていた。 そして「肉体関係
「え?いや、一度聴いて良い歌だと思って後はYouTubeで検索して一緒に歌っていたくらいです。 特別なレッスンなどはしていないですよ。というか、そもそもレッスンてどうやってするのですか?」 最愛の人は自分がふんだんに持っている才能が他人にも備わっていると思い込ん
スマホ越しに電話口の人間が替わったような感じの音が聞こえてきた。『田中先生、ご教示誠に有難うございました。 電話を解約することにします。もう夜中の2時に『リリカちゃんを〇〇ホテルまで』とかいう電話には懲り懲りですので。 その手が有ったとはまるでコロンブス
「完璧にボーカルの岡野でしたっけ?とにかくその人よりも感情がこもっている分聞き惚れました。 それに、貴方、いや教授の性格だと共感出来る歌詞でしたから余計に説得力が有ったというか……。 あんなに素晴らしい歌声を持っていらっしゃるとは思っても居ませんでしたが
実家と言っても森技官は社会人になってからどこに住んでいたのかは祐樹も詳しく知っているわけではなかったが。 ただ旧態依然な――祐樹の職場も同じだが、ある意味もっと古めかしいだろう――「お国」の仕事を続けていると固定電話が「当たり前」になっているのかもしれ
久米先生が歌っている――決して上手ではないが物凄く下手というわけでもなかったが――歌は間奏が割と長い。 その間奏にアニメの声優さんの声を真似て何かを物凄い早口で叫んでいる。多分、そのアニメのセリフだと思われるが女性の声優さんのセリフなのだろう、話し方か
『もしもし、お待たせしてすみません。田中先生のお電話って『掛け放題』プランでしたよね、そうじゃなかったら申し訳ないです』 先ほどよりも明るい声だったが、家の電話の前で恐縮そうに首を竦めているのも目に浮かぶようだった。「大丈夫です。最愛の恋人とは一緒に居る
「歌いやすいと思えるのは一定の肺活量の持ち主だからですよ。 私だって途中で酸欠になりかけましたから。私はライブ動画をYouTubeで観ていて覚えたのですが、歌いながら走っているボーカルの人……えっと、名前は何だったかはうっかり失念してしまましたが……?」 動画に
『同居人がああいう性格なのは田中先生が一番ご存知ですよね? だから恨みを買いやすいのも分かります。精神的・物理的な攻撃力が高いのもご承知の通りですよね……。 しかし、今回の件では消耗戦というか、体力勝負になっていまして『10倍返し』どころか睡眠不足でふら
「お、田中先生も同じアーティストを選んだんだな……。 ただ、香川があんなに上手く歌った後だから不利になるだろうな……。酔いが吹っ飛んだよ、あの感情を込めた完璧な歌は素晴らしいとしか言いようがない」 イントロの音に交じって柏木先生が手拍子を打ちながらそう言
「そうです。え?教授って英語の曲をお選びになるかと思っていましたが、違うのですね」 遠藤先生「も」意外そうな感じと感心したような感じの口調だった。まあ、柏木先生とか久米先生などの心の距離感の近さを持ってはいないものの、信奉者というか尊敬というより信仰の対
呉先生の場合、今は不定愁訴外来のブランチ長で、先ほど考えたように入院患者さんの訴えを聞いて適切なカウンセリングをするのが仕事だ。 だから、患者さんに恨みを買うようなこともほとんどないだろう。祐樹も病院内のウワサには敏感な方だったが――ちなみに香川外科の
「全店かどうかは知りませんが、部屋にカメラが付いていると聞いた覚えがあります。だから歌う以外のことをしたら店員が飛んで来る可能性が高いです。 まあ、風紀上宜しくないという配慮の他に『そういう』ことをすると部屋がそれなりに乱れますよね?掃除もしないといけま
最愛の人が目を瞠っているのが瑞々しい新鮮さに溢れている。 知らないことを知った無垢な喜びに溢れていた。多分最愛の人には「そういう店」への偏見がないのだろう。「なるほど、そういう店があるのだな……。 初めて知ったが、教えてくれて有難う。 しかし、それが何
コロナで色々と大変ですが、皆さまもストレスが溜まっているかと思います。私のように「うわぁ!!人気ブログランキング新着に何回Ping送信しても新着に載らない!!スゴくストレス」とかある意味お気楽な方もそうはいらっしゃらないかと思います。 ちなみにこの記事をア
「デリヘ〇って……、一体何なのだろう?」 「そういう」話には全く疎い最愛の人が呆然としたように呟いている。驚嘆すべき記憶力の持ち主なので一回目に入ったものは全て覚えてしまうと本人は言っていたし、祐樹もその恩恵に与ったことは何回もある。 しかし、一般的な新
「歌はあまり上手ではないのですが……。下手と言われたことはないですけれど、カラオケボックスとかの場合内心『音痴だな』とか思っていてもハッキリと言う人間はそうそう居ないので、もしかしたら下手かもです。 先に断っておきますが」 柏木先生と久米先生が職務上の速
「だから、祐樹がせっかく言ってくれたのはとても嬉しかった。 しかし、病院の便宜を図ってくれる立場に私がいることと、ウチの病院は割と厳しめのルールが敷かれていると思うのだが腎臓内科のようにクレーマーの言いなりになったりもしている。 まあ、病院長室に看護部長
「痛ぁっいっ!! 田中先生みたいに頭を叩くのならまだしも――オレだって『優秀』な頭脳は頭蓋骨に守られていますから、いくら田中先生の力が強いとはいえ大丈夫ですけどっ!! 平手打ちは酷くないですかぁ!? --そりゃあ、カラオケ後に病院に戻るのでアルコールは呑
唇を啄ばむように重ねながら、鎖骨とか首筋に指を這わせると、最愛の人も祐樹の首に腕を回してくる。 縋るような動作だったが、愛の交歓の時のように力がこもっているわけではなくて、それはそれで休日の寛いだ時間という感じがしてある意味新鮮だった。 くっきりと浮
こんなご時世ですが、皆さまいかがお過ごしですか? 私は仕事(と言ってもそんなに大層なことはしていませんが)関係で銀行とか取引先を回るとかの大事なことはしていますが、それ以外はほぼ引きこもりしています。 ただ、この未曽有の事態なので自粛は仕方
「カラオケ行きませんか?何だかとっても歌いたい気分なんです!僕は歌も得意ですしぃ、先輩方の歌も聞いてみたいですぅ」 捨てられた子犬、いや野良犬のような目で祐樹を見る久米先生は医局の飲み会の予約時間がそろそろ終わりに近づいてきていたのを時計で確かめつつそ
先生といっても森技官の場合は医師を指すのではない。 まあ、祐樹以外はきっと医師だとごくごく自然に思い込んでくれるだろうけれども。なんといっても今日のこのホテルには京都中の名だたる医師が山のように集まって下さっている、斎藤病院長の人脈が殆どだが。 皆が先
ユキの痴態とかその恍惚とした表情にともすれば注意力が持って行かれそうになるのを辛うじて理性で止める。 ユキの身体の敏感さに――生まれつきという面も多分有るだろうが、オレが一晩でたっぷりと教え込んだせいもあるだろう――加えて薬物が入っているからだろうが、
「私が、私の知らない医師に知られていることがようやく――祐樹に言われ続けていたがあまり実感を伴っていなかったのも事実なのだ――」 柔らかい笑みを浮かべる最愛の人の怜悧で端整な顔は祐樹にしか見せない寛いだ感じで花開いている。 そして、人間関係構築能力とか、
「あの店の中だと、群集心理って分かるか?」 リョウさんの言葉にあれ?っと思った。 だって、集団心理と同義語だと僕は思っていて、さっきリョウさんは集団心理の話をしていた。 だからほぼ同じ意味の言葉を使って話すというのは、同じ話の繰り返しになってしまうような
こんな「〇〇してみた!」系の記事よりも小説を!と思われるかもですが、「オ・ト・ナの事情」(決してHなことではない!!)が有りまして。。。 ちなみになのですが、母の形見でもあるダイアの指輪は、買った頃には主流の「立て爪」ダイアでした。 しかし、母も
「ユキ、聞こえているか?」 念のために確かめてみることにした。職業柄――と言ってもオレの場合泡姫と呼ばれる風俗嬢で、かつ薬物に近い場所にいるお得意さんは居ないのでまた聞きだったが――薬物に対して少しばかり知識めいたものはカタギの勤め人よりも持っていると思
「『多次元尺度構成法』自体は専門家が居るので作って貰えそうですし、病院ともウチの大学とも全く関係のない人なので、そこに例えば香川の名前が書かれていたとしても記号にしか過ぎません。苗字だって知らない人から見れば単なる記号でしかないのはご存知だと思います。仮
「祐樹はパートナー認定を受けた方が良いと思うのか?」 清浄な光を放つ澄んだ瞳で逆に聞き返されてしまった。 今の関係性が安定しているからか、その綺麗な瞳にはかつてのような不安に揺れるようなこともなくて、安らかな感じの光を宿して煌めいているのもとても綺麗だっ
リョウさんがマジマジとって感じで僕のソコを見ている。 その視線というか目チカラの強さに焙られたようにさらにぷっくりと凝ってしまっていて、布地に擦れて痛いような甘いような感触が強くなる。 熱く甘美な疼きに苛まれて歩みを進めるのも物凄く感じてしまっていた。
バイセルさんと福ちゃんにダイアの値段を聞いてみた ①【マスク】入手
↑購入したマスク♡と消毒液♡マスク4000円消毒薬2500円(税込)ただ、飛ぶように売れるので早いもの勝ちとか言われました!!!いつまでも遺品整理が終わらない今日この頃です……(´;ω;`) いえ、ネットで愚痴るのも私の美意識(あるのかそんなモノ)
何しろ――まあ、外務省の官僚は日本では威張っている割に、外国では大人しく黙っているというのがアメリカから見た官僚様のイメージではあったが――日本では向かうところ敵なしというのが官僚様には違いない。祐樹などのように腰が据わっているというか大胆不敵な性格か
二人が教授と医学部長兼病院長で停年まで務めたとすると――祐樹最愛の人は現在の医療先進国アメリカ帰りという赫々とした経歴とか実績のせいでも有るが――厚労省にわざわざ呼ばれてレクチャーをしたり専門委員会などにも名を連ねていたりする。 そこまでの経歴がなくと
ユキの小さな穴から白い液が飛び散っているのを見ることが出来たのは何だか役得のような気もする。普通の「そういう行為」の時にそんな光景を拝んだことは当然ない。 しかし、そんな細やかな役得に浸る間もなく――ユキの身体から忌まわしい薬が抜けた後に、心行くまでさ
これは媚薬のせいとかじゃなくって、多分、いや絶対に相手がリョウさんだからだ。 舞台衣装(?)を買い出しに行くという名目、ん?違うかな……きっと大義名分なのかも知れない……。 でも、お父様と行く銀座のお店とかの周りでは綺麗なホステスさんとかと男性客が路上
誠にすみません!!iPadより至急のお知らせ。(復旧次第消します)
すみません。今PCから『気分は下剋上 学界準備編 』を調子に乗って更新しようとしたら「ページを表示出来ません」という鬼畜なエラーが(泣)え?パソコン壊れたと思って 色々いじっていたのですが、どうもソフトバンクのシステム障害が発生している模様です。。iPadは
金価格の上昇で、訪問実数を増やしたいのか、バイセルが【この時期ならでは】の試みをしている模様です。なんと、家に招いたらマスクとか消毒用のアルコールも売ってくれる!というものです。マスクが全国的に不足している昨今、この試みは凄いなと感心しました!ちなみ
「貴方がそうやって涙を零してくださったら、一度止まった心臓でもまた動き出すかもしれませんね。貴方の深山の奥に密やかに湧く清らかな泉水のように綺麗な涙を見ると私だったら必ず、ね」 職業柄心臓マッサージ――電気だけではなく開胸かつ手でというのもお手のモノだが
この辺りは飲食店……というより主にお酒を出すお店がメインだった。そして――お父様に連れられて銀座とかにも行ったことが有るけれどあっちは綺麗なお姉さんとかしっとりした和服が綺麗な少し年配の女性が――でも物凄く綺麗にお化粧なんかしていて映画の中の栞お姉さま
「ああ、イって良いぞ。 ただ、ユキの感じやすいトコってその二点だけではなかったな。 乳首も大好きだろう?だったらそっちも弄れば良い。自分で……」 手伝ってやりたい気持ちは山のように有ったが、この状態――そもそも二人で決めた行為中に呼ぶ名前すら間違っている
「え? 考えたくはないが、あのドラマで主人公とその愛人が最後のお別れをするのは、手の施しようのないステージのガンだと分かって……後は死ぬだけといった場面だっただろう? 祐樹が想定しているのもそういう『家族とのお別れ』の時間だと思うが」 リアリストの恋人で
自覚はしたが、ここでユキに「薬物を含む」深すぎるほどの悦楽を与えてはならないということは分かっていたので、ともすれば押し倒しそうな、そして行為に雪崩れ込んで行きそうな衝動を必死で堪えた。 そんなことをすれば詩織莉さんに申し訳が立たないし、薬物に頼った「
ツキンとした甘い痺れが背筋からお尻の中まで甘く溶かしていくような、そんな感触。 こんなところが――女の人は感じる場所だっていう知識くらいは有ったけど――こんなに敏感になってしまう僕ってやっぱりおかしいのかなって思ってしまう。ただ、なんか僕が女の人の感じ
ブログの更新がすっかりできなくなってしまって申し訳ないです。楽しみにして下さっていた方(いらっしゃるのかは謎ですが……)にはお詫びのしようもありませんが、母が亡くなってから相続のことなどで色々と揉めまして、なんか兄弟とか身近な人間とトラブるとなかなか精神
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「ローンを完済した時には私の固定資産になって、その後の収益はまるまる手に残るという話でしたが?」 最愛の人は切れ長の目に澄んだ光を宿して遠藤先生と祐樹を交互に見ている。 祐樹も最愛の人をずっと見ているので視線が絡まるのは心が弾む出来事だ。 教授執務室に来
支配人が何だか探るような視線を向けているのは気のせいだろうか? 不審者を見る警察官のような眼差しのような気がする。尤もそんな場面はテレビの中だけでしか知らないのだけれども。 嘘を吐(つ)くという心に疚しいことをしているせいで疑心暗鬼を生じているだけだと信
「はい、それでお願いします。 ところで空腹ではありませんか?ルイス君から分けて貰ったスコーンはとても美味でした。 そして、食べ方も私達とは異なるようで……。 本場だからかそれともオックスフォード大学独自なのかは生憎存じませんが?」 最愛の人は切れ長の目を
祐樹を魅了してやまない端整で理知的な顔が曇っている。 もし仮に二人きりでこんな表情を浮かべられたら、あたふたと原因を探すだろう。そして大輪の花のような笑みを浮かべて貰うために何だってする。 祐樹は最初こそ彼の見た目に強く惹かれていたが、付き合いが長くな
最愛の人は白く長い指で繊細なロイヤルコペンハーゲンのコーヒーカップを持っているだけで絵になる。白と濃いブルーの模様がしなやかな指を精緻に彩ってくれているので。「済みません、説明不足でしたね」 コーヒーの湯気が頬を薄紅色に染めていくような気がした。 遠藤
その手が有ったかと刮目してしまった。 特に舞妓さんや芸子さんの料金、確か「花代(はなだい)」と言ったような気がするが定かではない。 ともかく彼女達を呼ぶには莫大なお金が掛かりそうで、あの時はチームとして機能するようにと必死にテンションを上げていて、その場
「医学部生は国際公開手術のスタッフとして動員されていたみたいです。正装でもあるアカデミックガウン着用という命令が出ていたみたいですね。 そう言えばオックスフォード大学に格別の思い入れがある黒木准教授に手術成功の報と共にアカデミックガウン姿のルイス君と撮っ
ただ、彼女の部屋で同棲を始めて引っ越していって家賃を浮かそうとした人がいたり、極端な例では生きた化石のようなマルクス主義を標榜する共産党員にいつの間にか傾倒してしまって共産党員と共同生活をするために部屋を引き払ったりしたと聞いた、あくまでもウワサだった
「なるほど……。景気があまり宜しくない日本経済を回すための外貨獲得のために頑張って耐えたということなのですね。 レセプション会場で協会長などに顔を売るために森技官は鋼(はがね)の精神力で耐えたというわけですか……。そして手術が終わって気が抜けてトイレに駆け
「教授執務室に参りましょう。長くお待たせするのは失礼ですから。 その封筒やパンフレットなど参考になりそうなモノは全て持って行かれることを強くお勧めします」 いくら手技がイマイチだと言ってもそれは香川外科に所属しているからで、公立病院なら執刀医になれるポテ
「億単位の大きな買い物は営業マンの言い分だけではなくてセカンドオピニオンを受けてみられては如何でしょうか? 尤も私にとって億単位のお金を動かすなどということは、Ai(死亡時画像診断)センターのMRIなどしか縁がないのですが、相(あい)見積(みつ)もりを取るよう
今は祐樹も外科医として至高とまでは行かないがそこそこのレベルには達している。いるのだけれども医局のムードメーカーとして振る舞うように心掛けているし、香川外科では一介の医局員に過ぎないので声は掛けやすい。 医局員が後日問題になりそうな言動をした場合は厳然
「なるほど、良く分かりました。河川敷とか堤防は確かに景観を損ないますよね。 ビックベンと国会議事堂のごく近くまで川が流れているのには驚きましたが……」 嘘を見抜かれていないことに安堵した。 普段の祐樹だったら気付くだろうことを、術者に選ばれてからスルーし
遠藤先生とは業務連絡と当たり障りのない世間話をするだけの祐樹だけれども、香川外科の一員だ。 それに最愛の人も業務以外の相談も歓迎すると言っていた。祐樹がそれほどの知識を持っていながら勿体ないとアドバイスをしたことが切っ掛けで。 遠藤先生の手技は香川外科
「私も貴方の隣に座っている森技官は緊張の余り幻覚でも見たのかと思いましたよ。 といっても貴方の幻覚なら大歓迎ですけれども、森技官が出て来るとはまさに『心外』といった感じですけれどね。 しかし、あの場に居たのは驚愕でした。手術に集中しないといけないのでチラ
「香川と一緒に吞んでいた時に資産運用の具体例とか、投資用のマンション購入はよくよく考えた方(ほう)が良いとか言っていたような気がするのだが、あいにく酔っぱらっていたので良く覚えていない……」 頭を掻いて恥ずかしそうな表情を浮かべている。 最愛の人と柏木先生
祐樹はより一層輝く笑みを浮かべて真っ直ぐに自分を見てくれている、とても優しい眼差しで。 それだけでこのホテルに来て良かったとしみじみと思った。「このホテルの規約上、どうなっているか良く分からないのですが……、今夜一晩貴方が一緒に居て下さる方(ほう)が私も
「田中先生、お疲れ様。病棟の患者さんについて俺に報告すべきことはなかったか?」 医局に戻った祐樹に医局長の柏木先生がのんびりとした声を掛けてくる。 夜勤・宿直や救急救命室に行く医師達も居るが、一日の仕事を終えたという弛緩した空気が漂っている。「特にないで
「このままキスを続けたいのは山々なのですが、次のステップに移りたくなってしまいます。 生憎、呉先生と森技官もいずれは来るでしょうし。 続きはレセプションが終わってからの最高の私のご褒美として取っておきます、ね?」 昨夜リッツホテルで最愛の人と二人きりにな
ただ、祐樹が嬉しそうな、そして太陽の輝きにも似た笑みを浮かべているのを見て心の底から安堵した。 そして太陽に照らされて咲く花のように笑みを浮かべてしまう、祐樹の笑みにつられたように。「いえ、絶対ロンドンにはいらっしゃれないものだと諦めていた……。いえ最
ただ、鬼の情緒というか気持ちには恋愛感情も含まれているのだろうか?主人公が最初に対峙した強い鬼は家族愛に飢えていた。それに遊郭に居た鬼の妹はどうやら鬼のボスに対して特別な感情を抱いていた感じで描かれていたし、懐いた感じで寄り添っていた記憶がある。 ただ
山科さんと目の高さが同じになるように腰を屈めて真摯な笑みを浮かべた。「以前は心臓の手術というだけで命が危険だという固定観念が有りましたけれども、息子さん世代の場合はインターネットでも情報が入手出来ますし、それに何よりウチの香川の素晴らしいとしか言いよう
「あら、田中先生。昨日はLINEをわざわざ有難うございます」 午後の手術(オペ)の執刀を無事に済ませて医局へと戻るべく廊下を歩いていると長岡先生からそう挨拶された。LINE……ああ、そう言えば森技官からスタッフさんの機嫌を取れというミッションを受けて長岡先生を紹介
祐樹はしていないがSNSだと「同好の士」が集まって話す機会がたくさんあるらしい。 小林さんも祐樹同様にそういうネットの使い方はしていないようだった。だからこの時とばかりに話して来るのだろう。 中間管理職は部下からも上からも色々言って来て大変だという程度
「病棟に行って来ますね」 医局のスライドドアを開きながら医局長の柏木先生に届くように声を張り上げた。手術(オペ)も無事に終了した医局には小さな達成感という感じの空気が流れている。 といっても祐樹は午後の手術は最愛の人の第一助手だった。ただ執刀医も務めている
このマンションはファミリー向けの物件だ。 彼は祐樹に振られる前提で帰国していたと後から知った。このマンションは帰国前の引継ぎなどで多忙を極めていたせいで長岡先生に任せていたら「手頃な広さ」と言われて契約したらしい。 まあ、家の値段ですか?と突っ込みたく
いつも読みに来て下さって有難うございます!!先程、操作をミスってしまいまして明日未明(1時半)に予約投稿しようとした記事がうっかり「公開」になってしまいました。LINEで通知が行った読者様やにほんブログ村・人気ブログランキングの新着にも載ってしまった(現
「大丈夫ですか?」 知らない人が声を掛けて彼に傘を差しだしてくれた。「有難うございます。うっかり凍結した場所を踏んでしまったようですがもう大丈夫です。ご心配とご迷惑をお掛けして申し訳ないです」 親切な人と最愛の人に向かってそれぞれに頭を下げた。「あのう、
「ああ、そう言えば患者さんに山科さんっていらっしゃいましたよね、私が主治医の。あの人は京都でかなりの影響力を持つ人らしいです。久米先生が『患者さんでなければ、畏れ多くて話も出来ないほど偉い人』と教えてくれました」 至って普通の人という感じの患者さんだった
「祐樹、お帰り」 静謐で暖かな部屋に最愛の人の明晰な声が闇に溶け込んでいくように小さく響いた。「祐樹が帰宅する午前三時頃には自然と起きてしまう」と言っていた人はやはり目覚めていてくれていた。そういう細かな心遣いもとても愛おしい。眠って体力を回復して欲しい
「私が出来ることなら喜んで祐樹のお願いは聞くが? それはそうと、祐樹は車を持っているという点を病院では内緒にしているのではなかったか?」 最愛の人が降りしきる雪の中で春の陽射しのような笑みを浮かべている。 以前の彼は直球勝負というか全く嘘が吐(つ)けない人
「私は不調法なので茶道を嗜んでいないのですけれど……」 最愛の人も高校時代までは経済的に恵まれていなかったと聞いている。 全国模試の結果は――本人が匿名を希望しない限り――受験者に配布されて、上位の人間の名前と高校名は載るというシステムだ。祐樹も別に匿名
今年のホワイトデーは平日なので、直近の土日に大阪のホテルを予約しよう。 豪華客船の映画を二人で観に行った時に交わした会話を思い出した。ソファーだか寝(カ)椅子(ウチ)だかに横たわってヌードの絵を描かせたヒロインのことを肯定的に言及していた最愛の人なので、ヌ
「祐樹、この見事な岩と雪が降りしきる様子を画像に撮って内田教授や浜田教授にも是非見せたいのだが……?」 最愛の人がいかにも重大なことを相談するといった風情で聞いてきた。ちなみに主人公の羽織(はおり)を着た青年は――ただ、アニメではこの岩を斬った段階で隊士で
「わぁ……。桜の木が見えないのに、こんなに桜の花びらが舞い散っていて……。しかも藤の花の紫との調和が……。何だか夢のような景色だな……。着物の模様みたいでとても綺麗だ……」 二個目の「おかか」つまり鰹節(かつおぶし)のおにぎりを唇に運びかけている状態で手を
「あれ?支払ってくれるのか?なんかさ、田中先生にそんなにたかって良いのかな?とは思っていたんだけど……」 ケーキを奢ると言ったのは紛れもなく祐樹だ。だから自分の発言には責任を持ちたい。「いえ、ここは私が支払い……」 嵩張る紙袋を二つ取り出そうとした分、身
降りしきる雪が割れた岩に幻想的かつ荘厳なイメージを付け加えている。 鬼退治のアニメでは一年中藤の花が狂い咲くという山に――そんな山が本当に有るのかどうか祐樹は知らないし、多分ないだろうなとも思う――弱い鬼がたくさん生け捕りにされて閉じ込められているとい
祐樹が最も気に入っているコンビニのロゴが付いたポリ袋に目を留めた人が満面の笑みを浮かべている。 この神社はこんなに人が来ないのに、経営(?)が成り立っているのが不思議なくらいだ。祐樹にとっては、人が居ない点が気に入っているのだけれども。最愛の人の細い髪
「そうか。だったらピザを取らないか?『ピザーラスタイル』のさ『チーズ&ハニー』が食べたいな……」 祐樹はそのピザを食べたことはない。ないけれども、医局の細やかな催し物の際(さい)にダイエット中にも関わらず久米先生がオーダーしていた。 チーズがドバっと掛かっ
ちなみに羽織を着た若者は岩の近くで自撮りをしている。SNSにでも投稿するのだろう。 そういうコアなファンのコミュニティが有ることを小児科の浜田教授から聞いた覚えがある。その他の観光客は社会現象とまで評されたように年齢はまちまちだった。 これならば成年男