『テニスコートの謎』(byディクスン・カー)、読了。「コートに死す」という語が、突如として頭に浮かんだ先日。何かそういうタイトルの推理小説なかったっけ?調べた結果、一番近そうなタイトルが、今回読んだ本。内容は、トリック最重視、ガチガチの本格ミステリ。読者に提示されるのは、いわゆる「足跡のない殺人」。現場は、雨上がりのテニスコート。コートネットのそばに倒れる男性の絞殺体。首にはスカーフ。足跡は、被害者と第一発見者の2種類だけ。しかも第一発見者は被害者に触れてしまった。終盤に明かされた答えは、なるほど確かに見事な手際。言葉巧みに被害者を誘導しきった犯人には、驚嘆するしかない。ただ、実を言うと、読んでる途中は、少なからず退屈だった。登場人物が誰も腹に思惑抱えてて、男女の三角関係が何重にも重なってる状況には少々頭...如何にして足跡は消え失せたのか?