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  • 速度は光速の99.7%もあった! 中性子星同士の連星による合体で放出されるジェット

    2017年8月に観測された重力波現象“GW170817”は、中性子星同士の連星が合体して爆発する“キロノバ”という現象で発生したものでした。その追観測データから分かったこと、それは重力波源となった中性子星の合体で光速の99.7%に達するジェットが発生していたことでした。中性子星同士の連星が融合して爆発する現象2017年8月に欧米の重力波検出装置“LIGO”と“Virgo”で検出された重力波“GW170817”。それは、中性子星同士の連星が融合して爆発する“キロノバ”という現象で発生したものでした。“キロノバ”は、中性子星の連星または中性子星とブラックホールの連星が融合することによって発生すると考えられている爆発現象。白色矮星への質量降着による爆発で生じる新星(ノバ)の約1000倍の明るさに達することからキ...速度は光速の99.7%もあった!中性子星同士の連星による合体で放出されるジェット

  • ほとんど知られていないX線偏光の情報を求めて! X線偏光観測衛星“IXPE”が超新星残骸の謎に迫る

    X線の偏光を高い感度で測定できる初の宇宙望遠鏡“IXPE”。ほとんど知られていないX線偏光の情報を求めて超新星残骸“カシオペヤ座A”を観測してみると、爆発による衝撃波と磁場の広がり方について新たな手掛かりを得たそうです。X線の偏光を高い感度で測定する宇宙望遠鏡2021年12月9日に打ち上げられたNASAとイタリア宇宙機関のX線偏光観測衛星“IXPE(ImagingX-rayPolarimetryExplorer)”。この衛星は、X線の偏光(電磁波における波の向きの偏り)を高い感度で測定できる初の宇宙望遠鏡なんですねーほとんど知られていないX線偏光の情報を求め、“IXPE”が最初の観測対象としたのは、超新星残骸“カシオペヤ座A”でした。超新星残骸“カシオペヤ座A”。(青)X線宇宙望遠鏡“チャンドラ”、(青緑...ほとんど知られていないX線偏光の情報を求めて!X線偏光観測衛星“IXPE”が超新星残骸の謎に迫る

  • ビッグバンから20億年後の初期宇宙で形成されつつある原始銀河団を観測

    ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測により、115億光年彼方のクエーサーのすぐ近くに少なくとも3つの銀河が存在することが分かりました。ハッブル宇宙望遠鏡のアーカイブデータからは、さらに多くの銀河が存在する可能性が示唆されているので、測していたのは原始銀河団が形成されつつある現場のようです。この時代の原始銀河団は見つけるのが難しく、ごくわずかしか知られていません。なので、高密度な環境で銀河がどのように成長するのかを、理解するための手掛かりになると考えられています。初期の宇宙に存在するクエーサーヘルクレス座の方向にある“SDSSJ165202.64+17285.3”は私たちから115億光年の距離を隔てた、ビッグバンから20億年程度の初期宇宙に存在するクエーサーです。クエーサーは、銀河中心にある超大質量ブラック...ビッグバンから20億年後の初期宇宙で形成されつつある原始銀河団を観測

  • 115億光年彼方で起こった超新星、重力レンズによって爆発初日から8日目までの変化を観測

    115億光年彼方で起こった超新星爆発。この光が重力レンズ効果によって3つの異なる経路を通り、それぞれ数日の時間差で地球に到達しました。これによって、超新星の時間変化が分かり、爆発前の星の情報も得られたそうです。遠方宇宙の超新星爆発恒星の死に伴う爆発現象“超新星”は、星が属する銀河全体を上回るほどの明るさがあります。そのため、近年では大型望遠鏡の観測によって、100億光年以上の遠方宇宙で起こった超新星爆発も見つかるようになってきました。でも、超新星爆発の観測機会は限られるので、遠方の超新星については得られる情報も少なかったんですねー特に、爆発する前の恒星の性質が明らかになった超新星は、地球から数億光年以内の近傍の超新星爆発に限られていました。光の経路を曲げる重力レンズ今回、アメリカ・ミネソタ大学を中心とする...115億光年彼方で起こった超新星、重力レンズによって爆発初日から8日目までの変化を観測

  • 星の材料の流出を防いでくれるシールドがあるから、大小マゼラン雲では活発な星形成が続いている

    天の川銀河には、周囲を公転している“衛星銀河”が50個以上見つかっています。その衛星銀河に含まれている大小マゼラン雲の周りに、銀河コロナと呼ばれる高温ガスが見つかったんですねーどうやら、この構造が星の材料の流出を防いでくれているので、大小マゼラン雲では今も星の形成が続いているようです。活発な星形成を続ける銀河かつては小さな棒渦巻銀河だったと考えられている大マゼラン雲と小マゼラン雲。現在では、天の川銀河に引き込まれて形が大きく崩れ、両銀河が通った後にはガスの尾が残されています。このような過去を経た大小マゼラン雲では、星の材料になるガスが流出していてもおかしくありません。でも、どちらの銀河でも活発な星形成が続いていて、天文学者たちは頭をひねっています。今回、アメリカ・コロラド大学の研究チームが突き止めたのは、...星の材料の流出を防いでくれるシールドがあるから、大小マゼラン雲では活発な星形成が続いている

  • レアアースの起源になると有力視されている中性子星の合体現象、実際にはどんな元素が作られているのか

    宇宙における金やプラチナ、レアアースなどの起源は天文学・宇宙物理学の長年の未解決問題になっています。レアアースとは、ランタノイド元素(原子番号57~71番)とスカンジウム(Sc、原子番号21番)、イットリウム(Y、原子番号39番)の17元素の総称。希土類元素とも言う。工業的に重要で、例えばランタンやセリウムは光学レンズ、ガラス研磨剤、蛍光体などに用いられている。このレアアースの起源になる天体として有力視されているものに中性子星の合体現象があります。でも、そのような現象で実際にどのような元素が合成されるのでしょうか?このことは、まだ明らかになっていないんですねー中性子星は、質量の大きい恒星が進化した後に残る天体の一種。半径10キロメートル程度の大きさに地球の約50万倍の質量が詰まっていて、非常に密度が高い天...レアアースの起源になると有力視されている中性子星の合体現象、実際にはどんな元素が作られているのか

  • 地球から一番近いブラックホールを発見! 太陽のような恒星と互いの周りを回る連星系だった

    位置天文衛星“ガイア”による観測で、地球から1560光年の距離にブラックホールが見つかりました。現在知られているブラックホールの中で、最も私たちに近いものになるようです。約1560光年先にあるブラックホールアメリカ・ハーバード・スミソニアン天体物理学センター及びドイツ・マックス・プランク天文学研究所の研究チームが見つけたもの。それは、すでに知られているブラックホールの中で地球に最も近いブラックホールでした。このブラックホールは、これまでと異なる新しい手法を用いて発見されもの。へびつかい座の方向約1560光年の距離に位置しています。これまでで、最も近いとされていたブラックホールは約3000光年先なので、その距離を半分程度縮めたことになります。地球に近いブラックホールの発見としては、2020年に発表のあった約...地球から一番近いブラックホールを発見!太陽のような恒星と互いの周りを回る連星系だった

  • 51分という短い周期でお互いの周りを回る連星を発見

    連星のうち、2つの星の距離が太陽半径の数百倍より近いものを“近接連星”と言います。“近接連星”では、2つの星がこれほど接近しているので、星が膨張したときに質量のやり取りが起こって、単独星とは全く違う進化をするんですねー今回見つかったのは、通常の恒星と白色矮星の近接連星である“激変星”としては、最も短い51分でお互いの周りをまわる連星でした。今後、白色矮星は恒星のガスをはぎ取り続け、両者の距離はさらに縮まっていくようです。お互いの周りを短い周期で回る連星ヘルクレス座の方向約3000光年彼方にある“ZTFJ1813+4251”は、質量が太陽の1割しかない恒星と、燃え尽きた星の中心核が残った白色矮星からなる連星です。両者の距離は非常に近く、恒星から白色矮星へとガスが流れ込んでいます。このような天体は“激変星”と...51分という短い周期でお互いの周りを回る連星を発見

  • 堆積岩からの有機物、天体衝突による地震を検出など 火星で探査を続ける“パーサビアランス”や“インサイト”の成果

    現在NASAが火星で運用中の探査車“パーサビアランス”と探査機“インサイト”の成果が発表されました。数十億年前の湖底で作られた堆積岩から有機化合物を検出した“パーサビアランス”。“インサイト”は小天体の衝突による地震波を記録していたようです。火星の泥岩から大量の有機分子を発見2021年2月に火星に着陸したNASAの探査車“パーサビアランス”は、かつて湖が存在したとされるジェゼロ・クレーター内で探査を続けています。35億年前に形成された三角州(川と湖の合流地点)で4つのサンプルを取得するなど、これまでに興味深い岩のサンプルを12個採取しています。三角州の中でも、“ワイルドキャット・リッジ(WildcatRidge:山猫の尾根)”という愛称が付けられた幅約1メートルの岩から7月20日に削り取られたサンプルは特...堆積岩からの有機物、天体衝突による地震を検出など火星で探査を続ける“パーサビアランス”や“インサイト”の成果

  • ビッグバン後の宇宙で誕生した第一世代の恒星が残した痕跡を見つけたのかも

    131億光年の彼方に位置するクエーサーの元素を調べてみると、太陽の300倍近い質量を持つ宇宙第一世代の星が超新星爆発で作りだしたと推定されるような特徴が見られたそうです。ビッグバン後の宇宙で最初に誕生した恒星ビッグバンから1億年後、宇宙の年齢が現在の1%にも満たない頃に、最初の恒星が誕生したと考えられています。これら“第一世代星(種族IIIの星)”は、ほぼ水素とヘリウムだけで出来ているはずです。でも、その特徴を示す天体は、いまだ見つかっていません。天文学では水素とヘリウムよりも重い元素のことを重元素と呼び、重元素の量が少ないと重い星が生まれやすくなります。ガス雲が重力収縮して新たな星になるためには、ガス雲が冷える必要があるのですが、重元素が少ないガスは冷えにくいんですねーこのため、より大きなガスの塊でない...ビッグバン後の宇宙で誕生した第一世代の恒星が残した痕跡を見つけたのかも

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